JPH07238227A - 硬化性ポリイミド系樹脂組成物 - Google Patents

硬化性ポリイミド系樹脂組成物

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JPH07238227A
JPH07238227A JP5465894A JP5465894A JPH07238227A JP H07238227 A JPH07238227 A JP H07238227A JP 5465894 A JP5465894 A JP 5465894A JP 5465894 A JP5465894 A JP 5465894A JP H07238227 A JPH07238227 A JP H07238227A
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JP
Japan
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organic group
general formula
polyimide
aromatic ring
silylated
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Application number
JP5465894A
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English (en)
Inventor
Hideto Kato
英人 加藤
Hideki Akiba
秀樹 秋葉
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 一般式(1) : 又は一般式(2) : 〔ここで、 R1 及び R2 は炭素原子数1〜10の1価炭化
水素基、 R3 は炭素原子数1〜10の2価の有機基、Xは
芳香族環又は脂肪族環を含む4価の有機基、Yは2価の
有機基、Zは芳香族環を含む2価の有機基、Wは芳香族
環を含む3価の有機基、mは1〜3の整数、そしてnは
1以上の整数である〕で表されるシリル化ポリイミド、
〔ここで、 R1 、 R2 、 R3 、X、Y、m及びnは前記
の通りであり、である〕と、フェニルエーテル30〜80重
量%及びγ−ブチロラクトン70〜20重量%からなる混合
溶剤とを含有してなる硬化性ポリイミド系樹脂組成物。 【効果】 上記の組成物はポリイミドイミド被膜の形成
の際の加熱硬化時に発泡がみられず、また吸湿による白
濁も起こらない為、優れた性能の被膜が得られる。ま
た、用いられる溶剤は無害であり、作業上の安全性も問
題がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品の絶縁保護膜
等として好適なポリイミド樹脂被膜の形成に好適な硬化
性ポリイミド系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、溶剤可溶性ポリイミド樹脂に用い
られてきた有機溶剤としては、N−メチル−2−ピロリ
ドン、ジメチルアセトアミド、1,4−ジオキサン、ジ
エチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレング
リコールジメチルエーテル、シクロヘキサノン等が挙げ
られる。しかし、1,4−ジオキサン、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、シクロヘキサノン等の低沸点
の溶剤は加熱硬化時に発泡を生じ易く、被膜を形成する
と平坦性の劣るものが得られる。N−メチル−2−ピロ
リドン、ジメチルアセトアミド等は、吸湿性が高いため
に吸湿により得られる被膜に白濁を生じるため、実用に
供し得ない場合がある。従来主として用いられてきたト
リエチレングリコールジメチルエーテルは、ジエチレン
グリコールジメチルエーテルと共に、最近人体に対する
有害性が指摘され、使用が制約されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、加
熱硬化時の発泡、吸湿による白濁も起こらず、使用され
る溶剤が無害で作業上安全でありながら、良好な特性を
有するポリイミド樹脂被膜が得られる硬化性ポリイミド
系樹脂組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決する手段として、一般式(1) :
【化4】 〔ここで、 R1 及び R2 は同一又は異種の炭素原子数1
〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基、 R3 は炭素原
子数1〜10の2価の有機基、Xは芳香族環又は脂肪族環
を含む4価の有機基、Yは2価の有機基、Zは芳香族環
を含む2価の有機基、mは1〜3の整数、そしてnは1
以上の整数である〕で表されるシリル化ポリイミド、及
び一般式(2) :
【化5】 〔ここで、 R1 、 R2 、 R3 、X、Y、Z、m及びnは
前記の通りであり、Wは芳香族環を含む3価の有機基で
ある〕で表されるシリル化ポリイミドからなる群から選
ばれる少なくとも1種のシリル化ポリイミドと、一般式
(3):
【化6】 〔ここで、Rは水素原子又は炭素原子数1〜3の非置換
又は置換の1価炭化水素基、そしてR′は炭素原子数1
〜3の非置換又は置換の1価炭化水素基である〕で表さ
れるフェニルエーテル30〜80重量%及びγ−ブチロラク
トン70〜20重量%からなる混合溶剤とを含有してなる硬
化性ポリイミド系樹脂組成物を提供する。
【0005】この一般式(1) 及び(2) で表されるシリル
化ポリイミドは、それぞれ、一般式(4) 及び(5) :
【化7】 〔ここで、一般式(4) 及び(5) において、X、Y、Z、
W及びnは上記と同様の意味を示す〕で表されるポリイ
ミドと、一般式(6) :
【化8】 〔ここで、 R1 、 R2 、 R3 及びmは上記と同様の意味
を示す〕で表されるイソシアナトシランとを反応させる
ことにより得ることができる。ここで一般式(1) のシリ
ル化ポリイミドの合成に用いられる一般式(4) で表され
るポリイミドは、一般式(7) :
【化9】 〔ここで、Xは上記と同様の意味を示す。〕であらわさ
れるテトラカルボン酸二無水物と一般式(8) : H2N-Y-NH2 (8) 〔ここで、Yは上記と同様の意味を示す〕で表されるジ
アミン、さらに一般式(9) : HOOC-Z-NH2 (9) 〔ここで、Zは上記と同様の意味を示す〕で表されるア
ミノカルボン酸とを所定の割合で反応させてポリアミッ
ク酸を合成し、次いで該ポリアミック酸を常法に従って
脱水イミド化することにより得られる。
【0006】この際の反応成分の割合は、大体におい
て、(n+1)モルの一般式(7) のテトラカルボン酸二
無水物に対してnモルの一般式(8) のジアミンと2モル
の一般一般式(9) のアミノカルボン酸を反応させればよ
い。一般式(2) のシリル化ポリイミドの合成に用いられ
る一般式(5) で表されるポリイミドは、一般式(7) のテ
トラカルボン酸二無水物と、一般式(8) のジアミンと、
一般式(10):
【化10】 で表されるトリカルボン酸無水物とを所定の割合で反応
させてポリアミック酸を合成し、次いで該ポリアミック
酸を常法に従って脱水イミド化することにより得られ
る。
【0007】この際の反応成分の割合は、nモルの一般
式(7) のテトラカルボン酸二無水物に対して(n+1)
モルの一般式(8) のジアミンと、2モルの一般式(10)の
トリカルボン酸無水物とを反応させればよい。これら一
般式(4) 又は(5) のポリイミドの合成反応の条件は公知
のとおりであり、通常、ポリアミック酸の熟成を室温で
8〜16時間行なった後、トルエン、キシレン等を加えて
共沸脱水を行えばよい。
【0008】シリル化ポリイミドを示す一般式(1) 及び
(2) において、Xは芳香族環あるいは脂肪族環を含む4
価の有機基であり、一般式(4) 、(5) で表されるポリイ
ミドの出発原料である上記一般式(7) のテトラカルボン
酸二無水物に由来するものである。これを具体的に示す
と、たとえば、Xが
【化11】 であるピロメリット酸二無水物、Xが
【化12】 であるベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、Xが
【化13】 である3,3′,4,4′−ビフェニルテトラカルボン
酸二無水物、Xが
【化14】 である2,2−ビス〔4−(3,4−ジカルボキシフェ
ノキシ)フェニル〕プロパン二無水物、
【化15】 である2,2−ビス(3,4−ベンゼンジカルボン酸ア
ンヒドリド)パーフルオロプロパン、Xが
【化16】 であるビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジメチル
シランジアンヒドリド、Xが
【化17】 である1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)
−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサンジアンヒ
ドリド、Xが
【化18】 1,3−ビス〔4−(1,2,3,6−テトラヒドロ無
水フタル酸)〕−1,1,3,3−テトラメチルジシロ
キサンなどであるが、これらに限定されるものではな
い。なお、一般式(1) 及び(2) において、Xは上に例示
した化合物に含まれる1種であっても2種以上の組み合
わせであってもよい。従って、一般式(4) 及び(5) のポ
リイミドにおいても1種単独でも二種以上の組合せでも
よく、これらを合成する際の一般式(7) のテトラカルボ
ン酸二無水物として1種単独を使用してもよいし、二種
以上を併用してもよい。
【0009】一般式(1) 及び(2) において、Yは2価の
有機基であり、それぞれ、一般式(4) 及び(5) のポリイ
ミドの出発原料である一般式(8) のジアミンに由来する
ものである。このジアミンを具体的に例示すると、p−
フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,
4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ
ジフェニルエーテル、2,2′−ビス(4−アミノフェ
ニル)プロパン、4,4′−ジアミノジフェニルスルホ
ン、4,4′−ジアミノジフェニルスルフィド、1,4
−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス
(p−アミノフェニルスルホニル)ベンゼン、1,4−
ビス(m−アミノフェニルスルホニル)ベンゼン、1,
4−ビス(p−アミノフェニルチオエーテル)ベンゼ
ン、1,4−ビス(m−アミノフェニルチオエーテル)
ベンゼン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−メチル−
4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、
2,2−ビス〔3−クロロ−4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕プロパン、1,1−ビス〔4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,1−ビス〔3
−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エ
タン、1,1−ビス〔3−クロロ−4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕エタン、1,1−ビス〔3,5−
ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エ
タン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕
メタン、ビス〔3−メチル−4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕メタン、ビス〔3−クロロ−4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3,5−
ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メ
タン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕
スルホン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕パーフルオロプロパン等の芳香族環含有
ジアミン、式:
【化19】
【化20】 などの有機ケイ素ジアミン化合物があげられるが、これ
らに限定されるものではない。
【0010】なお、Yは上に例示の化合物に含まれるジ
アミン残基の1種であっても2種以上の組み合わせであ
ってもよい。したがって一般式(4) 及び(5) のポリイミ
ドにおいてもYは1種でも二種以上でもよく、これらを
合成するのに用いられる一般式(8) のジアミンとしても
1種を単独で又は所望により2種以上を併用してもよ
い。一般式(1) において、Zは芳香族環を含む2価の有
機基であり、一般式(4) で表されるポリイミドの出発原
料である上記一般式(9) のアミノカルボン酸に由来する
ものである。このアミノカルボン酸を具体的に示すと、
p−アミノ安息香酸、m−アミノ安息香酸、o−アミノ
安息香酸等があげられるが、これらに限定されるもので
はない。
【0011】なお、Zはこれらの一般式(9) のアミノカ
ルボン酸に含まれる残基の1種でも二種以上でもよい。
したがって一般式(4) のポリイミドにおいても、Zは1
種でも二種以上でもよく、これを合成する際に使用され
る一般式(9) のアミノカルボン酸としては1種を単独で
使用してもよいし、所望により2種以上を併用してもよ
い。一般式(2) において、Wは芳香族環を含む3価の有
機基であり、一般式(5) で表されるポリイミドの出発原
料である上記一般式(10)のトリカルボン酸無水物に由来
するものである。このトリカルボン酸無水物を具体的に
例示すると、トリメリット酸無水物があげられるが、こ
れに限定されるものではない。
【0012】一般式(1) 又は(2) のシリル化ポリイミド
の合成に使用される一般式(6) :
【化21】 で表され、式中のR1 、R2 、R3 及びnは前記の通り
である。具体的には、例えば、 R1 、 R2 は、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル
基、ビニル基、アリル基、ブテニル基などのアルケニル
基、フェニル基、トリル基などのアリール基又はこれら
の基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハ
ロゲン原子、シアノ基、アルコキシ基等で置換したクロ
ロメチル基、クロロプロピル基、3,3,3−トリフル
オロプロピル基、2−シアノエチル基、メトキシ基、エ
トキシエチル基等から選択される同一又は異種の炭素原
子数1〜10、好ましくは炭素原子数1〜6の非置換又は
置換1価炭化水素とされる。これらのうち、 R1 として
はアルキル基、アルコキシ置換アルキル基が好ましく、
R2 としては非置換又は置換のアルキル基、アリール基
が好適に用いられる。また、 R3 は2価の有機基であ
り、例えば、
【化22】 〔式中、pは1〜3の整数を示す〕等のアルキレン基、
【化23】 等のアリーレン基、
【化24】 〔式中pは前記の通りであり、qは1〜3の整数を示
す〕等で示されるオキシアルキレン基、イミノアルキレ
ン基等の置換アルキレン基、
【化25】 〔式中、pは前記の通りである〕等で示されるオキシア
ルキレンアリーレン基、イミノアルキレンアリーレン基
等の置換アルキレンアリーレン基などの非置換又は置換
の2価炭化水素基をあげることができる。
【0013】この一般式(5) で表されるイソシアナトシ
ラン化合物の具体例を示すと、
【化26】 等があげられるが、これらに限定されるものではない。
一般式(1) 及び(2) のシリル化ポリイミドの合成には、
これらのイソシアナトシラン化合物の一種を単独で又は
二種以上を併用して用いることができる。本発明の組成
物に、有機溶剤として使用される下記一般式(3)
【化27】 のフェニルエーテルを具体的に示すと、
【化28】 等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
これらは1種単独でも二種以上を併用してもよい。
【0014】本発明では、一般式(3)のフェニルエーテ
ルはγ−ブチロラクトンとの混合溶剤として用いられ
る。一般式(3)のフェニルエーテルとγ−ブチロラクト
ンとの混合比は、一般式(3)の30〜80重量%に対し、γ
−ブチロラクトンを70〜20重量%であり、好ましくは、
フェニルエーテル40〜60重量%とγ−ブチロラクトン60
〜40重量%である。一般式(3)のフェニルエーテルのみ
を使用した場合、加熱硬化時に発泡が生じ、またγ−ブ
チロラクトン単独の場合は白濁が起こる。上記の混合溶
剤を使用した場合、これらの現象は起こらない。また、
使用されるフェニルエーテル類及びγ−ブチロラクトン
はいずれも人体に無害であり、作業上の安全性にも問題
がない。本発明の樹脂組成物において一般式(1) 及び/
又は(2) で表されるシリル化ポリイミド(固形分)の濃
度は3〜40重量%が好ましく、10〜30重量%がより好ま
しい。保存時には高濃度で保存し、使用に際して希釈し
て塗布に適した濃度にしてもよい。該組成物は、通常溶
液状態であるが、保存の際には一部の固形分が析出して
分散液の状態となっていても差し支えない。
【0015】被膜の形成 本発明の組成物を用いて被膜を形成するには溶液状の組
成物を基体又は基材状に塗布し、得られた塗膜を通常 1
00℃以上、好ましくは 150℃以上の温度で1〜10時間加
熱すればよい。この処理により、溶液中又は雰囲気中に
存在する水分によって、一般式(1) 又は(2) のシリル化
ポリイミドの末端に存在するアルコキシシリル基の架橋
反応が進行し、硬化する。
【0016】用途 本発明の組成物を硬化させて得られる被膜は高分子量の
重合体からなり、耐熱性、機械的特性、電気的特性等に
優れ、かつ基体ないし基材に対する接着性、耐溶剤性に
優れたものである。従って、本発明の硬化性ポリイミド
系樹脂組成物は、各種基材、例えば半導体装置、具体的
には半導体素子表面のパッシベーション膜、保護膜、ダ
イオード、トランジスタ等の接合部のジャンクション保
護膜、VLSIのα線遮蔽膜、層間絶縁膜、イオン注入マス
ク等のほか、プリントサーキットボードのコンフェーマ
ルコート、液晶表示素子の配向膜、ガラスファイバーの
保護膜、太陽電池の表面保護膜、さらに該硬化性樹脂溶
液に無機フィラーを配合した印刷用ペースト組成物又導
電性充てん材を配合した導電性のペースト組成物といっ
たペースト組成物など幅広い範囲にわたり利用すること
ができる。
【0017】
【実施例】下記式(11):
【化29】 のシリル化ポリイミドを次のようにして合成した。攪拌
器、温度計及び窒素置換装置を具備したフラスコ内に、
1,3 −ビス(3,4ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3 −
テトラメチルジシロキサンジアンヒドリド20.4g(0.04
8mol)及び溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン 200
gを入れ、これに 2,2−ビス〔 4−(4 −アミノフェノ
キシ)フェニル〕プロパン14.8g(0.036mol)及びm−
アミノ安息香酸 3.3g(0.024mol)を溶解したN−メチ
ル−2−ピロリドン溶液60gを徐々に滴下した。滴下終
了後、さらに室温で10時間攪拌し、次にフラスコに水分
受容器付き還流冷却器を取り付けた後キシレン30gを反
応混合物に加え、得られた混合物を 160℃に昇温してそ
の温度に6時間保持した。この反応によって、 1.7gの
水が生成した。
【0018】次に得られた反応混合物に 3−イソシアナ
ートプロピルメチルジエトキシシラン 5.2g(0.024mo
l)と、触媒としてトリエチルアミン0.05gを加えた
後、室温で10時間攪拌を続けた。このとき炭酸ガスの発
生が認められた。その後、得られた反応溶液をメタノー
ル中に投じ、36.8gの式(11)のシリル化ポリイミド樹脂
を得た。また、上述の式、(11)のシリル化ポリイミド樹
脂の合成方法に従って、但し反応成分として 2,2−ビス
( 3,4−ベンゼンジカルボン酸アンヒドリド)パーフル
オロプロパン17.8g(0.04mol )、溶剤としてN−メチ
ル−2−ピロリドン 200gを用い、これにジアミノジフ
ェニルエーテル10.0g(0.05mol )とトリメリット酸無
水物 3.8g(0.02mol )のN−メチル−2−ピロリドン
溶液80gを加え、イミド化合物の溶液を得た。さらにこ
の溶液中に3−イソシアナートプロピルトリエトキシシ
ラン 4.9g(0.02mol )、トリエチルアミン0.05gを加
え、目的とする式(12)で表される化合物31.0gを得た。
【化30】
【0019】これらのシリル化ポリイミド樹脂を、表1
に示すように、下記の有機溶剤に樹脂固形分が30重量%
となるように溶解し、その樹脂組成物の加熱硬化時の発
泡性並びに空気中に放置した際の白濁の有無を肉眼で観
察して調べた。その結果を下記表1に示す。 (使用した有機溶剤) *印を付した溶剤は本発明の条件を満たさない溶剤であ
る。 A アニソール:γ−ブチロラクトン=50:50(重量
比) B アニソール:γ−ブチロラクトン=70:30(重量
比) C* アニソール D* γ−ブチロラクトン E* N−メチル−2−ピロリドン F* ジエチレングリコールジメチルエーテル
【0020】
【表1】 ( 注) 樹脂(11): 式(11)のシリル化ポリイミド樹脂 樹脂(12): 式(12)のシリル化ポリイミド樹脂
【0021】
【発明の効果】本発明の硬化性ポリイミド系樹脂組成物
は、ポリイミドイミド被膜の形成の際の加熱硬化時に発
泡がみられず、また吸湿による白濁も起こらない為、優
れた性能の被膜が得られる。また、用いられる溶剤は無
害であり、作業上の安全性も問題がない。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) : 【化1】 〔ここで、 R1 及び R2 は同一又は異種の炭素原子数1
    〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基、 R3 は炭素原
    子数1〜10の2価の有機基、Xは芳香族環又は脂肪族環
    を含む4価の有機基、Yは2価の有機基、Zは芳香族環
    を含む2価の有機基、mは1〜3の整数、そしてnは1
    以上の整数である〕で表されるシリル化ポリイミド、及
    び一般式(2) : 【化2】 〔ここで、 R1 、 R2 、 R3 、X、Y、m及びnは前記
    の通りであり、Wは芳香族環を含む3価の有機基であ
    る〕で表されるシリル化ポリイミドからなる群から選ば
    れる少なくとも1種のシリル化ポリイミドと、 一般式(3): 【化3】 〔ここで、Rは水素原子又は炭素原子数1〜3の非置換
    又は置換の1価炭化水素基、そしてR′は炭素原子数1
    〜3の非置換又は置換の1価炭化水素基である〕で表さ
    れるフェニルエーテル30〜80重量%及びγ−ブチロラク
    トン70〜20重量%からなる混合溶剤とを含有してなる硬
    化性ポリイミド系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の組成物を硬化させるこ
    とからなる硬化ポリイミド被膜の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115477629A (zh) * 2022-09-27 2022-12-16 南京大学 一类四氟乙基双(邻苯二甲酸酐)衍生物的制备方法及其应用

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