JPH07238079A - カテキン化合物、その製造方法およびこれを用いる消臭剤 - Google Patents

カテキン化合物、その製造方法およびこれを用いる消臭剤

Info

Publication number
JPH07238079A
JPH07238079A JP6028507A JP2850794A JPH07238079A JP H07238079 A JPH07238079 A JP H07238079A JP 6028507 A JP6028507 A JP 6028507A JP 2850794 A JP2850794 A JP 2850794A JP H07238079 A JPH07238079 A JP H07238079A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
thiols
catechin
solvent
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6028507A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Arakawa
勉 荒川
Hideyuki Yasuda
英之 安田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lotte Co Ltd
Original Assignee
Lotte Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lotte Co Ltd filed Critical Lotte Co Ltd
Priority to JP6028507A priority Critical patent/JPH07238079A/ja
Publication of JPH07238079A publication Critical patent/JPH07238079A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カテキン類とチオール類および/またはその
アルカリ塩との反応により得られる新規なカテキン化合
物と、このカテキン化合物を主成分とする消臭剤を提供
する。 【構成】 カテキン類とチオール類および/またはその
アルカリ塩とを、pH4〜9、0℃〜溶媒の沸点までの
温度で反応させて、S元素を含有する新規なカテキン化
合物を生成する。 【効果】 本発明のカテキン化合物は、元のカテキン類
よりも優れた消臭効果を有しており、また無臭であるの
で食品などに配合しても風味を損なうことがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、緑茶の構成成分である
カテキン類の化合物およびこれの消臭剤としての利用に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、緑茶の熱水抽出物およびその構成
成分であるエピガロカテキンガレートなどのカテキン類
には、硫化水素やメチルメルカプタンのような揮発性硫
黄化合物およびトリメチルアミンのような揮発性窒素化
合物に対する消臭効果があることが知られている[特開
昭56−100060号、特公平4−41026号、日
本食品工業会誌,38巻,12号,1098〜1102
(1991年)]。そしてこれらを利用した商品も市販
されているが、おしなべてその効果は中程度のものであ
り、十分な消臭効果が得られていないのが実情である。
【0003】このような状況下、これら緑茶の熱水抽出
物やカテキン類よりも高い消臭効果を有する消臭剤の開
発が期待されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、カテキ
ン類とチオール類との反応により生成する、S元素を含
有する新規な化合物であるカテキン化合物が、元のカテ
キン類よりも優れた消臭効果を有することを見いだし
た。
【0005】従って本発明は、カテキン類とチオール類
との反応により生成する新規なカテキン化合物を、消臭
剤として提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、 1.カテキン類とチオール類および/またはチオール類
のアルカリ塩とを反応させて得られるS−含有化合物で
あることを特徴とするカテキン化合物である。
【0007】また本発明は、前記1のカテキン化合物に
おいて、 2.カテキン類がエピガロカテキンガレートであり、チ
オール類がメチルメルカプタンでありそしてチオール類
のアルカリ塩がメチルメルカプタンナトリウムであるカ
テキン化合物である。
【0008】さらに本発明は、 3.S−含有化合物が、式(A)
【化4】
【0009】で表されるエピガロカテキンガレート化合
物である前記1または2のカテキン化合物である。
【0010】さらにまた本発明は、 4.カテキン類とチオール類および/またはチオール類
のアルカリ塩とをpH4〜9、0℃〜溶媒の沸点までの
温度で反応させてS−含有化合物を得ることを特徴とす
るカテキン化合物の製造方法である。
【0011】さらに本発明は、 5.式(B)
【化5】
【0012】で表されるS−含有化合物を酸化して、式
(C)
【化6】
【0013】で表されるS−含有化合物を製造するカテ
キン化合物の製造方法である。
【0014】そしてさらに本発明は、 6.カテキン類とチオール類および/またはチオール類
のアルカリ塩とを反応させて得られるカテキン化合物を
主成分とする消臭剤である。
【0015】本発明で用いるカテキン類としては、カテ
キン、エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキン
ガレートおよびエピガロカテキンガレート等が挙げられ
る。
【0016】またチオール類としては、メチルメルカプ
タン、エチルメルカプタン、ブチルメルカプタン、アリ
ルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、チオフェ
ノール、ジチオスレイトール、システイン、N−アセチ
ル−1−システインおよび還元型グルタチオン等が挙げ
られる。これらのものは、システイン、N−アセチル−
1−システインおよび還元型グルタチオンを除いて、通
常、悪臭を放つ物質である。
【0017】さらにチオール類のアルカリ塩としては、
チオール類として前記したメチルメルカプタン、エチル
メルカプタン、ブチルメルカプタン、アリルメルカプタ
ン、2−メルカプトエタノール、チオフェノール、ジチ
オスレイトール、システイン、N−アセチル−1−シス
テインおよび還元型グルタチオンのナトリウム塩または
カリウム塩等が挙げられる。
【0018】これらのカテキン類、チオール類および/
またはそのアルカリ塩の中から選択されたいずれか1種
ずつの適当量を、溶媒中で反応させる。反応は通常、p
H4〜9および0℃〜溶媒の沸点まで、通常室温〜溶媒
の沸点までの温度で、1〜24時間かけて行われる。
【0019】使用するカテキン類の量は、目的とするカ
テキン化合物の所望収量に応じて定めればよく、これに
よりチオール類およびそのアルカリ塩の量は2次的に定
まる。
【0020】なお、この反応に用いる溶媒としては、例
えば水、アセトン、アセトニトリル、酢酸、リン酸カリ
ウム等の極性溶媒および2塩化メチル、四塩化炭素など
の非極性溶媒が挙げられる。
【0021】このようにして得られる反応混合物から所
望のカテキン化合物を抽出するが、これは、反応混合物
を濃縮、中和、濾過、再結晶、薄層クロマトグラフィ
−、カラムクロマトグラフィ−処理等、通常の分離精製
手段を用いて単離精製するようにすればよい。得られる
精製物は、いずれもS元素を含有するカテキン化合物で
ある。
【0022】なお、前述のようにして生成させたカテキ
ン化合物を、さらに過酸化水素、m−クロル過安息香酸
その他の酸化剤を用いて酸化するなどして、別のカテキ
ン化合物を作ることもできる。例えば式(B)
【化7】
【0023】で表されるメチルチオカテキン化合物に、
過酸化水素水を添加して酸化させ、式(C)
【化8】
【0024】で表されるメチルスルフィニルカテキン化
合物を製造してもよい。この場合、反応は通常、0〜5
0℃の温度で、1〜24時間かけて行われる。
【0025】このようにして得られたカテキン化合物に
不斉硫黄原子が存在する場合には、それぞれの光学異性
体およびラセミ体も本発明に包含される。
【0026】本発明カテキン化合物の代表的な例として
は、式(A)
【化9】
【0027】で表されるエピガロカテキンガレート化合
物、具体的には、式I
【化10】
【0028】で表される2′−メチルチオエピガロカテ
キンガレート、式II
【化11】
【0029】で表される2′、6′−ジメチルチオエピ
ガロカテキンガレート、式III
【化12】
【0030】で表される2′−メチルスルフィニルエピ
ガロカテキンガレート、これの光学異性体およびラセミ
体、式IV
【化13】
【0031】で表される2′−メチルスルフィニル−
6′−メチルチオエピガロカテキンガレート、これの光
学異性体およびラセミ体、そしてさらには、2′−エチ
ルチオエピガロカテキンガレート、2′−メチルチオエ
ピカテキンガレート、2′−メチルチオカテキン、5′
−メチルチオカテキン、2′−S−システイニルエピガ
ロカテキンガレートまたは2′−S−グルタチオニルエ
ピガロカテキン等が挙げられる。
【0032】本発明のカテキン化合物は、前述のごとく
出発原料として一般的に悪臭物質であるチオール類を使
用して製造するが、得られるものは無臭の結晶性粉末で
ある。本発明は、消臭剤を、通常悪臭を有する物質を用
いて製造するところに大きな特徴がある。
【0033】次に、本発明の実施例および試験例を挙げ
て本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の内容は
これらにより限定されるものではない。
【0034】
【実施例】実施例1:2′−メチルチオエピガロカテキンガレート
(I)の調製 2l容の三角フラスコにエピガロカテキンガレート1
g、0.2Mのリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)1
l、イオン交換水0.5lと15%メチルメルカプタン
ナトリウム水溶液0.7mlを入れて密栓し、37℃で
8時間振とうした。濃塩酸20mlを加えてから酢酸エ
チル1lで反応物を抽出した。
【0035】さらに水層を同じく酢酸エチルで抽出し、
先の抽出液と合わせた。この酢酸エチル層をエバポレー
ターで減圧乾固させ、反応物を得た。この反応物をHP
LCで分離した。HPLCの条件は以下の通りである。
【0036】ポンプ :島津製作所LC−8A 検出器 :島津製作所UV−VIS検出器SPD−6A
V カラム :センシュー科学ODS−5251−SH 流量 :10ml/min 検出波長:280nm 溶出溶媒:A液、水、B液、アセトニトリル
【0037】時間0ではB液濃度が20%で、時間44
分でB液濃度が34%になるようにリニアグラジエント
溶出させた。溶出時間21.1分のピークを集め、エバ
ポレーターで溶媒を留去し、251mgの化合物(I)
を得た。
【0038】MS m/z(C2320111 );50
4(M+ 1 H−NMR(CD3 OD)δ:2.27(3H,
s),2.89(1H,d,J=16.56Hz),
3.04(1H,dd,J=17.34Hz,4.48
Hz),5.66(1H,s),5.71(1H,
m),5.99(2H,s),6.75(1H,s),
6.92(2H,s)
【0039】実施例2:2′、6′−ジメチルチオエピ
ガロカテキンガレート(II)および2′−メチルスル
フィニル−6′−メチルチオエピガロカテキンガレート
(IV)の調製 実施例1と同様の反応、抽出、HPLC操作を行い溶出
時間28.7分のピークを集め、エバポレーターで溶媒
を留去して乾燥させ、169mgの固形物を得た。この
固形物109mgをさらにHPLCで分離した。HPL
Cの条件は以下の通りである。
【0040】ポンプ :島津製作所LC−8A 検出器 :島津製作所UV−VIS検出器SPD−6A
V カラム :センシュー科学ODS−5251−SH 流量 :10ml/min 検出波長:280nm 溶出溶媒:40%(v/v)メタノール/水
【0041】溶出時間15.9分と20.5分のピーク
をそれぞれ集め、エバポレーターで溶媒を留去した。溶
出時間15.9分の画分から50mgの化合物(II)
と、溶出時間20.5分の画分から34mgの化合物
(IV)を得た。
【0042】化合物(II) MS m/z(C2422112 );550(M+ 1 H−NMR(CD3 OD)δ:2.28(6H,
s),2.93(1H,d,J=16.40Hz),
3.06(1H,dd,J=17.08Hz,4.55
Hz),5.73(1H,m),5.94(1H,d,
J=2.26Hz),5.98(1H,d,J=2.2
5Hz),6.32(1H,d,J=1.46Hz),
6.99(2H,s)
【0043】化合物(IV) MS m/z(C2422122 );566(M+ 1 H−NMR(CD3 OD)δ:2.35(3H,
s),2.94(1H,dd,J=17.49Hz,
1.39Hz),3.02(1H,dd,J=17.5
1Hz,4.14Hz),3.22(3H,s),5.
80(1H,m),5.94(1H,d,J=2.25
Hz),6.03(1H,d,J=2.28Hz),
6.13(1H,d,J=1.24Hz),7.01
(2H,s)
【0044】実施例3:2′−メチルスルフィニルエピ
ガロカテキンガレート(III)の調製 実施例1と同様にして得られた化合物(I)(2′−メ
チルチオエピガロカテキンガレート)20.4mgを1
5ml容ネジ付き試験管に取り、80%(v/v)アセ
トン/水8mlと30%過酸化水素水4mlを入れ、密
栓して室温下4時間静置した。この反応物をHPLCで
分離した。HPLCの条件は以下の通りである。
【0045】ポンプ :島津製作所LC−8A 検出器 :島津製作所UV−VIS検出器SPD−6A
V カラム :センシュー科学ODS−5251−SH 流量 :10ml/min 検出波長:280nm 溶出溶媒:16%(v/v)アセトニトリル/水
【0046】溶出時間18.0分のピークから5.1m
gの化合物(III−1)と、19.2分のピークから
4.2mgの化合物(III−2)を得た。
【0047】化合物(III−1) MS m/z(C2320121 );520(M+ 1 H−NMR(CD3 OD)δ:2.93(1H,d,
J=17.70Hz),3.01(1H,dd,J=1
7.70Hz,3.84Hz),3.21(3H,
s),5.33(1H,s),5.87(1H,m),
5.94(1H,d,J=2.22Hz),5.99
(1H,d,J=2.28Hz),6.58(1H,
s),6.96(2H,s)
【0048】化合物(III−2) MS m/z(C2320121 );520(M+ 1 H−NMR(CD3 OD)δ:2.87(1H,d,
J=17.85Hz),3.02(1H,dd,J=1
7.37Hz,4.47Hz),3.22(3H,
s),5.46(1H,s),5.49(1H,m),
5.96(1H,d,J=2.25Hz),6.00
(1H,d,J=2.28Hz),6.64(1H,
s),6.94(2H,s)
【0049】実施例4:2′−メチルスルフィニルエピ
ガロカテキンガレート(III)の調製 実施例1と同様にして得られた化合物(I)(2′−メ
チルチオエピガロカテキンガレート)20.2mgを5
0ml容ネジ付き三角フラスコに取り、CH2Cl2
0mlとm−クロル過安息香酸10mgを入れ、密栓し
0℃で6時間静置した。この反応液をエバポレーターで
濃縮乾固させ、さらにHPLCで分離した。HPLCの
条件は以下の通りである。
【0050】ポンプ :島津製作所LC−8A 検出器 :島津製作所UV−VIS検出器SPD−6A
V カラム :センシュー科学ODS−5251−SH 流量 :10ml/min 検出波長:280nm 溶出溶媒:16%(v/v)アセトニトリル/水
【0051】溶出時間18.0分のピークから7.0m
gの化合物(III−1)と、19.2分のピークから
7.1mgの化合物(III−2)を得た。
【0052】実施例5:2′−エチルチオエピガロカテ
キンガレートの調製 100ml容の三角フラスコにエピガロカテキンガレー
ト100mg、0.2Mのリン酸カリウム緩衝液(pH
8.0)40ml、エチルメルカプタン54mgを入れ
て密栓し、37℃で2時間振とうした。濃塩酸0.5m
lを加えてから酢酸エチル100mlで反応物を抽出し
た。
【0053】さらに水層を同じく酢酸エチルで抽出し、
先の抽出液と合わせた。この酢酸エチル層をエバポレー
ターで減圧乾固させ、反応物を得た。この反応物をHP
LCで分離した。HPLCの条件は以下の通りである。
【0054】ポンプ :島津製作所LC−8A 検出器 :島津製作所UV−VIS検出器SPD−6A
V カラム :センシュー科学ODS−5251−SH 流量 :10ml/min 検出波長:280nm 溶出溶媒:A液、水、B液、アセトニトリル
【0055】時間0ではB液濃度が20%で、時間26
分でB液濃度が36%になるようにリニアグラジエント
溶出させた。溶出時間17.9分のピークを集め、エバ
ポレーターで溶媒を留去し、16mgの2′−エチルチ
オエピガロカテキンガレートを得た。
【0056】実施例6:2′−メチルチオエピカテキン
ガレートの調製 2l容の三角フラスコにエピカテキンガレート1g、
0.2Mのリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)1l、
イオン交換水0.5lと15%メチルメルカプタンナト
リウム水溶液0.7mlを入れて密栓し、40℃で6時
間振とうした。濃塩酸20mlを加えてから酢酸エチル
1lで反応物を抽出した。
【0057】さらに水層を同じく酢酸エチルで抽出し、
先の抽出液と合わせた。この酢酸エチル層をエバポレー
ターで減圧乾固させ、反応物を得た。この反応物をHP
LCで分離した。HPLCの条件は以下の通りである。
【0058】ポンプ :島津製作所LC−8A 検出器 :島津製作所UV−VIS検出器SPD−6A
V カラム :センシュー科学ODS−5251−SH 流量 :10ml/min 検出波長:280nm 溶出溶媒:A液、水、B液、アセトニトリル
【0059】時間0ではB液濃度が20%で、時間26
分でB液濃度が36%になるようにリニアグラジエント
溶出させた。溶出時間23.3分のピークを集め、エバ
ポレーターで溶媒を留去し、182mgの2′−メチル
チオエピカテキンガレートを得た。
【0060】実施例7:2′−メチルチオカテキンおよ
び5′−メチルチオカテキンの調製 2l容の三角フラスコにカテキン1g、0.2Mのリン
酸カリウム緩衝液(pH8.0)1l、イオン交換水
0.5lと15%メチルメルカプタンナトリウム水溶液
0.8mlを入れて密栓し、40℃で6時間振とうし
た。濃塩酸20mlを加えてから酢酸エチル1lで反応
物を抽出した。
【0061】さらに水層を同じく酢酸エチルで抽出し、
先の抽出液と合わせた。この酢酸エチル層をエバポレー
ターで減圧乾固させ、反応物を得た。この反応物をHP
LCで分離した。HPLCの条件は以下の通りである。
【0062】ポンプ :島津製作所LC−8A 検出器 :島津製作所UV−VIS検出器SPD−6A
V カラム :センシュー科学ODS−5251−SH 流量 :10ml/min 検出波長:280nm 溶出溶媒:A液、水、B液、アセトニトリル
【0063】時間0ではB液濃度が20%で、時間44
分でB液濃度が34%になるようにリニアグラジエント
溶出させた。溶出時間12.1分と13.2分のピーク
を集め、エバポレーターで溶媒を留去した。溶出時間1
2.1分の画分から84.9mgの2′−メチルチオカ
テキンと、溶出時間13.2分の画分から92.5mg
の5′−メチルチオカテキンを得た。
【0064】実施例8:2′−S−システイニルエピガ
ロカテキンガレートの調製 2l容の三角フラスコにエピガロカテキンガレート1
g、0.2Mのリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)1
l、システイン1gを入れて、40℃で2時間振とうし
た。濃塩酸20mlを加えてから酢酸エチル1lで反応
物を抽出した。
【0065】さらに水層を同じく酢酸エチルで抽出し、
先の抽出液と合わせた。この酢酸エチル層をエバポレー
ターで減圧乾固させ、反応物を得た。この反応物をHP
LCで分離した。HPLCの条件は以下の通りである。
【0066】ポンプ :島津製作所LC−8A 検出器 :島津製作所UV−VIS検出器SPD−6A
V カラム :センシュー科学ODS−5251−SH 流量 :10ml/min 検出波長:280nm 溶出溶媒:A液、水、B液、アセトニトリル
【0067】時間0ではB液濃度が20%で、時間44
分でB液濃度が34%になるようにリニアグラジエント
溶出させた。溶出時間7.4分のピークを集め、エバポ
レーターで溶媒を留去し、120.0mgの2′−S−
システイニルチオエピガロカテキンガレートを得た。
【0068】実施例9:2′−S−グルタチオニルエピ
ガロカテキンの調製 2l容の三角フラスコにエピガロカテキン1g、0.2
Mのリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)1l、還元型
グルタチオン3.5gを入れて、37℃で2時間振とう
した。濃塩酸20mlを加えてから酢酸エチル1lで反
応物を抽出した。
【0069】さらに水層を同じく酢酸エチルで抽出し、
先の抽出液と合わせた。この酢酸エチル層をエバポレー
ターで減圧乾固させ、反応物を得た。この反応物をHP
LCで分離した。HPLCの条件は以下の通りである。
【0070】ポンプ :島津製作所LC−8A 検出器 :島津製作所UV−VIS検出器SPD−6A
V カラム :センシュー科学ODS−5251−SH 流量 :10ml/min 検出波長:280nm 溶出溶媒:A液、水、B液、アセトニトリル
【0071】時間0ではB液濃度が10%で、時間20
分でB液濃度が20%になるようにリニアグラジエント
溶出させた。溶出時間13.6分のピークを集め、エバ
ポレーターで溶媒を留去し、327.9mgの2′−S
−グルタチオニルエピガロカテキンを得た。
【0072】[試験例]30ml容のバイアル瓶中で、
実施例1〜9で得られた試料(消臭物質)および対照の
消臭物質として、銅クロロフィリンナトリウム、カテキ
ン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンおよびエ
ピガロカテキンガレートの各々1.0mg(銅クロロフ
ィリンナトリウムは他に5.0mgも使用)を0.2M
リン酸カリウム緩衝液(pH7.5)1mlに溶解させ
た。これに25ppmメチルメルカプタンナトリウム水
溶液を0.5ml添加し、直ちにゴム栓をして混合し
た。これを37℃で5分間振とうした後、ヘッドスペー
スガス300μlをガスクロマトグラフィーに注入し、
メチルメルカプタンのピークの高さを測定した。ピーク
高さから検量線によりメチルメルカプタン量を求め、消
臭効果は消臭率で表した。結果を表1に示す。
【0073】
【表1】
【0074】本発明化合物は、銅クロロフィリンナトリ
ウムや反応基質として用いたそれぞれのカテキン類より
も悪臭物質に対して優れた消臭効果を有していた。
【0075】具体的条件で示した方法により調製した本
発明化合物を用いて、次の処方によりチューインガム、
キャンディ、練り歯磨および消臭スプレーを製造した。
【0076】[使用例]
【0077】
【0078】
【0079】
【0080】
【発明の効果】本発明カテキン化合物は、元のカテキン
類よりも優れた消臭効果を有しており、また無臭である
ので食品などに配合しても風味を損なうことがない。こ
のものは、特に揮発性硫黄化合物が主原因である悪臭
に、有効に対応できる。
【0081】本発明カテキン化合物は、1種以上をその
まま、もしくは澱粉、ゼラチンなどの賦型剤などをを加
えてパウダー状、顆粒状の形態にして使用することも、
またエタノール、プロピレングリコール、グリセリンま
たはこれらの混合物に溶解分散して液体の形態にして使
用することもできる。
【0082】本発明カテキン化合物を消臭剤として適用
できる対象としては、例えばチューインガム、キャンデ
ィ、チョコレート、清涼飲料水、酒、ケチャップ、ジャ
ム、魚肉その他の食品、毛髪化粧品、皮膚化粧料、マウ
スウオシュなどの口中化粧料、医薬品、練り歯磨などの
医薬部外品および冷蔵庫などの脱臭剤などが挙げられ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カテキン類とチオール類および/または
    チオール類のアルカリ塩とを反応させて得られるS−含
    有化合物であることを特徴とするカテキン化合物。
  2. 【請求項2】 カテキン類がエピガロカテキンガレート
    であり、チオール類がメチルメルカプタンでありそして
    チオール類のアルカリ塩がメチルメルカプタンナトリウ
    ムである請求項1に記載のカテキン化合物。
  3. 【請求項3】 S−含有化合物が、式(A) 【化1】 で表されるエピガロカテキンガレート化合物である請求
    項1または2に記載のカテキン化合物。
  4. 【請求項4】 カテキン類とチオール類および/または
    チオール類のアルカリ塩とをpH4〜9、0℃〜溶媒の
    沸点までの温度で反応させてS−含有化合物を得ること
    を特徴とするカテキン化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】 式(B) 【化2】 で表されるS−含有化合物を酸化して、式(C) 【化3】 で表されるS−含有化合物を製造することを特徴とする
    カテキン化合物の製造方法。
  6. 【請求項6】 カテキン類とチオール類および/または
    チオール類のアルカリ塩とを反応させて得られるカテキ
    ン化合物を主成分とする消臭剤。
JP6028507A 1994-02-25 1994-02-25 カテキン化合物、その製造方法およびこれを用いる消臭剤 Withdrawn JPH07238079A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6028507A JPH07238079A (ja) 1994-02-25 1994-02-25 カテキン化合物、その製造方法およびこれを用いる消臭剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6028507A JPH07238079A (ja) 1994-02-25 1994-02-25 カテキン化合物、その製造方法およびこれを用いる消臭剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07238079A true JPH07238079A (ja) 1995-09-12

Family

ID=12250602

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6028507A Withdrawn JPH07238079A (ja) 1994-02-25 1994-02-25 カテキン化合物、その製造方法およびこれを用いる消臭剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07238079A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1524270A1 (en) * 2003-05-26 2005-04-20 Amino Up Chemical Co. Ltd. Sulfur-containing proanthocyanidin oligomer composition and process for producing the same
US8138359B2 (en) 2005-07-26 2012-03-20 Mitsui Norin Co., Ltd. Stabilized 3-hydroxyflavan compositions and methods therefor
JP2017515834A (ja) * 2014-05-15 2017-06-15 エージェンシー フォー サイエンス,テクノロジー アンド リサーチ ポリマー−フラボノイドコンジュゲート及びその使用
CN117143677A (zh) * 2023-10-14 2023-12-01 广州市爱家有方日用品有限公司 一种绿色安全的除汗臭洗衣液及其制备方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1524270A1 (en) * 2003-05-26 2005-04-20 Amino Up Chemical Co. Ltd. Sulfur-containing proanthocyanidin oligomer composition and process for producing the same
EP1524270A4 (en) * 2003-05-26 2006-09-13 Amino Up Chemical Co Ltd SULFURATED PROANHOCYANIDINE OLIGOMER PREPARATIONS AND METHOD FOR PRODUCING SAME
US8138359B2 (en) 2005-07-26 2012-03-20 Mitsui Norin Co., Ltd. Stabilized 3-hydroxyflavan compositions and methods therefor
JP2017515834A (ja) * 2014-05-15 2017-06-15 エージェンシー フォー サイエンス,テクノロジー アンド リサーチ ポリマー−フラボノイドコンジュゲート及びその使用
US10406175B2 (en) 2014-05-15 2019-09-10 Agency For Science, Technology And Research Polymer-flavonoid conjugate and uses thereof
CN117143677A (zh) * 2023-10-14 2023-12-01 广州市爱家有方日用品有限公司 一种绿色安全的除汗臭洗衣液及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010011864A (ja) 有効量の少なくとも1つの、式、r1−s−r2(式中、r1及びr2は特定の原子又は基を表わす)の化合物を組み込むことによる食品の風味付け
CN113038928A (zh) 防止香料原料和食品原料的氧化
JP2003506469A (ja) タマネギまたはニンニクの口臭を減少させるための硫黄吸着剤
JP4422819B2 (ja) 消臭剤、及びそれを含む飲食品、口腔用組成物並びにトイレタリー製品
Siebum et al. Access to Any Site‐Directed Isotopomer of Methionine, Selenomethionine, Cysteine, and Selenocysteine− Use of Simple, Efficient Modular Synthetic Reaction Schemes for Isotope Incorporation
JPH07238079A (ja) カテキン化合物、その製造方法およびこれを用いる消臭剤
JP4098232B2 (ja) フレーバーおよびフレグランス組成物
FR2579202A1 (fr) Nouveaux composes chimiques, utilisation comme agents edulcorants et compositions contenant de tels agents
ES2668322T3 (es) Procedimiento para la preparación de un compuesto de cetona poliinsaturado
ES2282337T3 (es) Uso de tioderivads como inredientes saborizantes.
Ui et al. Effect of tea catechins for halitosis and their application to chewing gum
AU2001246954A1 (en) Flavouring a foodstuff with compounds containing a sulfur atom linked to two specific atoms or groups
JPS58206533A (ja) 活性型ビタミンd↓3誘導体組成物及びそれを活性成分とする薬剤
CN102653514B (zh) 绿原酸类似物及其制备方法和应用
FI93442C (fi) Menetelmä uusien kysteiinijohdannaisten valmistamiseksi
Tomonaga et al. Solubilization and stabilization of lipoic acid trisulfide by creation of various β-cyclodextrin clathrates
EP3231296B1 (en) Use of a composition comprising alpha-lipoic acid
FI73663C (fi) Foerfarande foer foerdelning av racematet (1rs,2sr)-2-amino-1-fenylpropan-1-ol i isomerer.
JPH0892050A (ja) 消臭剤及び口腔用組成物
JP2524169B2 (ja) 含硫エステルを含有する香料組成物
JPH01101397A (ja) 香料組成物
JP6235324B2 (ja) チオール化合物含有混合物から、チオール化合物を単離及び/又は回収する方法
US4880641A (en) Pineapple ketone carbonate derivatives
ZA200001587B (en) Tilidine mesylate, processes for its preparation and pharmaceutical composition thereof.
RU2256380C1 (ru) Применение 4-ацетилтио-4-метилпентанона-2 в качестве душистого или вкусо-ароматического вещества

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20010508