JPH07237974A - セラミックス製品の製造方法 - Google Patents

セラミックス製品の製造方法

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JPH07237974A
JPH07237974A JP6029854A JP2985494A JPH07237974A JP H07237974 A JPH07237974 A JP H07237974A JP 6029854 A JP6029854 A JP 6029854A JP 2985494 A JP2985494 A JP 2985494A JP H07237974 A JPH07237974 A JP H07237974A
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JP
Japan
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burnt
acid
calcined body
calcined
vessel
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JP6029854A
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English (en)
Inventor
Tetsuaki Wakefuji
哲昭 分藤
Naohito Wajima
尚人 輪島
Koichi Hayashi
浩一 林
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特定の元素のみを含んだ高純度なセラミック
ス製品を製造する。 【構成】 仮焼体内に存在する気孔内の空気と純水とを
置換し、この後、濃度差を利用して気孔内に硝酸を拡散
せしめ、硝酸によって仮焼体中の不純物を溶出せしめ
る。この後、仮焼体をLa(NO3)やSc(NO3)など
を溶解した溶液中に浸漬する。この操作によって仮焼体
にLaやScの元素が添加される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高純度でしかも目的とす
る成分が所定量含まれたセラミックス製品の製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】所定形状のセラミックス製品を製造する
方法として、セラミックス粉末をバインダー、溶剤或い
は解膠剤等とともに混練してスラリー状或いはペースト
状の原料を調製し、この原料を金型を用いて押出し成形
したり、石膏型を用いて鋳込み成形し、この後成形体を
焼成するようにしている。
【0003】セラミックス原料中にはもともと微量(p
pmオーダー)ではあるが不純物が混入しており、また
上述したような製造工程を経て製品となるまでの間に、
金型を構成する金属や石膏型からCaなどを取り込んで
しまう。そして、これら不純物の混入量が多くなると所
期の特性を発揮できなくなる。
【0004】例えば、高輝度放電灯の発光管の材料とし
て用いられる多結晶アルミナからなる透光性セラミック
スには、直線透過率が高く、機械的な強度が優れ、且つ
発光物質と反応しにくいことが要求される。しかしなが
ら、不純物が混入しているとそれを核にして異常粒成長
が起き、黒斑点や白斑点の原因となったり、発光物質と
反応して反応物質を消失させる。
【0005】そこで、成形後に不純物を除去する方法と
して本出願人は特開平4−46064号公報に記載され
るように、仮焼体に酸処理を施して仮焼体中の不純物金
属や金属酸化物を溶出する方法を提案している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように酸処理
によって極めて高純度のセラミックス体を得ることがで
きるが、セラミックス体によっては特定の成分が存在し
ていることが望ましいことがある。例えば高輝度放電灯
の発光管にあっては、Al23粒子間にLa23粒子が介
在した複合体(固溶体ではない)としたり、更に、この
複合体にSc23をある程度固溶させることで発光管と
しての特性が飛躍的に向上することを本出願人は見出し
ているが、従来のようにCaやMgを除去するため酸処理
すると、LaやScまで除去され、逆にこれらの成分を残
そうとすると余分な成分まで残ってしまう。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明は、粉末セラミックス原料をバインダー等とともに
混合して所定形状に成形し、次いで成形体を仮焼した
後、硝酸等の酸を含浸せしめて仮焼体中の不純物を溶出
せしめ、次いで目的とする添加元素を含む溶液中に仮焼
体を浸漬し乾燥せしめた後、仮焼体を焼成するようにし
た。
【0008】ここで、仮焼体に硝酸等の酸を含浸せしめ
るには、仮焼体を水中に浸漬して真空脱泡を行い、仮焼
体の気孔内の空気を水に置換し、この後仮焼体中に酸を
含浸せしめるのが効果的である。
【0009】
【作用】硝酸処理によってセラミックスの純度は5N
(5ナイン)以上の純度となり、更にこの後LaやSc等
元素を添加することで、目的とする元素のみを含有した
セラミック製品が得られる。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。ここで、図1は本発明に係るセラミックス製
品の製造工程を示すブロック図であり、本発明にあって
は、先ず粉末セラミックス原料としてのAl23原料
と、純水、バインダー及び分散剤を湿式混合分散したス
ラリーを鋳込み成形し、この後乾燥させた後に仮焼を行
う。尚、鋳込み成形の代りに図に示すように押出し成形
或いは射出ブロー成形を行うようにしてもよい。また、
射出ブロー成形を行う場合には純水を添加せずに行うの
で乾燥は不要でその代わり脱脂を行う。
【0011】また、上記Al23の出発原料としては、
AACH(アンモニウム・アルミニウム・カーボネイト
・ハイドロオキサイド)を母塩とする4N(4ナイン)
以上の純度で、0.05〜1.0μmの粒径分布の原料
を用い、バインダーとしてはメチルセルロース、ポリビ
ニルアルコール、アクリルエマルジョン、糖アルコール
等が挙げられ、分散剤としてはポリカルボン酸やポリア
クリル酸のアンモニウム塩等が挙げられる。
【0012】そして、石膏型、多孔質樹脂型或いは多孔
質セラミックス型等を用いて鋳込み成形を行う場合に
は、Al23100wt%に対してバインダー及び分散
剤を0.2〜1%、水を20〜100%の範囲で加え、
ボールミル中で10時間以上湿式混合してスラリーを得
る。
【0013】仮焼の条件は600〜1200℃とし、気
孔率が20〜50%程度になるようにする。これは気孔
率が大きすぎると仮焼体の強度不足となりハンドリング
が困難となり、気孔率が小さすぎると後工程で硝酸が仮
焼体内に含浸せず、酸処理ができなくなる。
【0014】次いで、図2に示すように以上の工程で得
られた仮焼体1を容器2内に入れ、容器内に純水を満た
した後、この容器2とともに仮焼体1をデシケータ3内
にセットし、蓋4を閉じてデシケータ3内を減圧する。
すると、仮焼体1内に存在する気孔内の空気と純水とが
置換され、気孔内は純水で満たされる。この後、容器2
内の純水を除去するとともに容器2内に硝酸を入れ、濃
度差を利用して気孔内に硝酸を拡散せしめ、硝酸によっ
て仮焼体1のMgO、SiO2、CaO等の不純物を溶出せ
しめる。
【0015】この後、仮焼体をLa(NO3)やSc(N
3)などの添加を目的とする金属の硝酸塩を溶解した
溶液中に浸漬する。この操作によって仮焼体にLaやSc
の元素が添加される。むろんこの操作により従来から利
用しているMgO、Y23などの粒成長抑制剤を定量添
加することもできる。
【0016】この後乾燥した後に本焼成する。本焼成の
条件としては、真空、空気、N2、Ar、H2または水蒸
気雰囲気中で、1350〜1800℃、0.5時間以上
とし、98%以上の嵩密度を有するようにする。更に必
要に応じて本焼成後にHIP処理する。HIP処理の条
件としては、温度は1300℃以上1800℃以下、圧
力は500atm以上1200atm以下であることが
好ましい。
【0017】
【発明の効果】以上に説明した如く本発明によれば、粉
末セラミックス原料をバインダー等とともに混合して所
定形状に成形し、次いで成形体を仮焼した後、硝酸等の
酸を含浸せしめて仮焼体中の不純物を溶出せしめ、次い
で目的とする添加元素を含む溶液中に仮焼体を浸漬し乾
燥せしめた後、仮焼体を焼成するようにしたので、特定
の元素のみを含んだ高純度なセラミックスを製造するこ
とができる。
【0018】例えば、高輝度放電灯の発光管として、S
iO2、MgO或いはCaOのような標準生成ギブスエネル
ギー(−ΔGf°)がAl23の標準生成ギブスエネル
ギー(−ΔGf°)よりも小さいもの、換言すればAl2
3よりも発光物質と反応しやすいものを含まず、発光
物質の消失を抑制でき、しかもAl23粒子間にLa23
粒子を介在させたり、またはSc23粒子を固溶させる
ことで、透光性と機械的強度および耐食性に優れた発光
管が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るセラミックス製品の製造方法を示
すブロック図
【図2】真空脱泡の工程を説明した図
【符号の説明】
1…仮焼体、2…容器、3…デシケータ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末セラミックス原料をバインダー等と
    ともに混合して所定形状に成形し、次いで成形体を仮焼
    した後、仮焼体中に酸を含浸せしめて仮焼体中の不純物
    を溶出せしめ、次いで目的とする添加元素を含む溶液中
    に仮焼体を浸漬し乾燥せしめた後、仮焼体を焼成するよ
    うにしたことを特徴とするセラミックス製品の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のセラミックス製品の製
    造方法において、前記成形体を仮焼した後に仮焼体を水
    中に浸漬して真空脱泡を行い、仮焼体の気孔内の空気を
    水に置換し、この後仮焼体中に酸を含浸せしめるように
    したことを特徴とするセラミックス製品の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のセラミックス製品の製
    造方法において、前記仮焼体中に含浸せしめる酸は硝酸
    であり、また前記添加元素は溶液中に硝酸塩の形態で存
    在していることを特徴とするセラミックス製品の製造方
    法。
JP6029854A 1994-02-28 1994-02-28 セラミックス製品の製造方法 Pending JPH07237974A (ja)

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