JPH07236448A - 唐辛子麹及びその製造方法及び唐辛子麹味噌 - Google Patents
唐辛子麹及びその製造方法及び唐辛子麹味噌Info
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- JPH07236448A JPH07236448A JP6054864A JP5486494A JPH07236448A JP H07236448 A JPH07236448 A JP H07236448A JP 6054864 A JP6054864 A JP 6054864A JP 5486494 A JP5486494 A JP 5486494A JP H07236448 A JPH07236448 A JP H07236448A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 丸みのある辛さを有し、味噌の風味と相まっ
た風味豊な辛味を有する味噌を得るためにその使用材料
として新規な唐辛子麹及びその製造方法を提案するもの
であり、また、唐辛子麹を使用して製造した風味豊かな
唐辛子麹味噌を提案するものである。 【構成】 前処理を施した唐辛子を製麹してなる唐辛子
麹として構成した。また、唐辛子に吸水後加熱処理し、
冷却した後麹菌を撒布して適温で静置することにより製
造する唐辛子麹の製造方法として構成した。また、請求
項3〜5のものは、米味噌,麦味噌,豆味噌に唐辛子麹
を使用して製造した唐辛子麹味噌として構成した。
た風味豊な辛味を有する味噌を得るためにその使用材料
として新規な唐辛子麹及びその製造方法を提案するもの
であり、また、唐辛子麹を使用して製造した風味豊かな
唐辛子麹味噌を提案するものである。 【構成】 前処理を施した唐辛子を製麹してなる唐辛子
麹として構成した。また、唐辛子に吸水後加熱処理し、
冷却した後麹菌を撒布して適温で静置することにより製
造する唐辛子麹の製造方法として構成した。また、請求
項3〜5のものは、米味噌,麦味噌,豆味噌に唐辛子麹
を使用して製造した唐辛子麹味噌として構成した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は唐辛子麹及びその製造方
法及び唐辛子麹味噌に関する。
法及び唐辛子麹味噌に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の嗜好の多様化に伴い、種々の味噌
が製造されているが、これらの中の一つとして辛味を加
えたものがある。
が製造されているが、これらの中の一つとして辛味を加
えたものがある。
【0003】この様なものとして、製品味噌の中に添加
物として粉末状等の唐辛子を加えたもの、或いは半熟成
味噌の中に粉末状等の唐辛子を添加して醗酵熟成させた
もの等がある。
物として粉末状等の唐辛子を加えたもの、或いは半熟成
味噌の中に粉末状等の唐辛子を添加して醗酵熟成させた
もの等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のもの
は、いずれの場合もヒリ辛さを感じ、味噌の旨さを十分
に引き出せないという欠点があった。
は、いずれの場合もヒリ辛さを感じ、味噌の旨さを十分
に引き出せないという欠点があった。
【0005】本発明はこの様な点に鑑みなされたもの
で、丸みのある辛さを有し、味噌の風味と相まった風味
豊かな辛味のある味噌を得るために、その使用材料とし
ての新規な唐辛子麹及びその製造方法を提案するもので
あり、また、唐辛子麹を使用して製造した丸味のある辛
さを有する風味豊な唐辛子麹味噌を提案するものであ
る。
で、丸みのある辛さを有し、味噌の風味と相まった風味
豊かな辛味のある味噌を得るために、その使用材料とし
ての新規な唐辛子麹及びその製造方法を提案するもので
あり、また、唐辛子麹を使用して製造した丸味のある辛
さを有する風味豊な唐辛子麹味噌を提案するものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した丸味の有る辛さ
を有する風味豊かな味噌を製造するために、その製造工
程で、従来ない唐辛子麹を使用することにより行えるも
のである。
を有する風味豊かな味噌を製造するために、その製造工
程で、従来ない唐辛子麹を使用することにより行えるも
のである。
【0007】本請求項1記載の発明はこの唐辛子麹に関
するものであり、即ち、含水唐辛子を加熱処理させた
後、製麹してなるものであることを特徴とする唐辛子麹
である。
するものであり、即ち、含水唐辛子を加熱処理させた
後、製麹してなるものであることを特徴とする唐辛子麹
である。
【0008】製麹とは、加工原料に麹菌を散布した後、
恒温室(麹室)に引き込み、その後、盛り込み操作を行
い、麹菌の生育が阻害されない品温を保つ為に、1〜2
回程度の切り返し(手入れ)を行い、麹菌の生育を促進
させ酵素の生育蓄積を目的とする他、細胞組織内に麹菌
糸が食い込み、後の醗酵分解作用を受けやすくする一連
の製造工程を言う。
恒温室(麹室)に引き込み、その後、盛り込み操作を行
い、麹菌の生育が阻害されない品温を保つ為に、1〜2
回程度の切り返し(手入れ)を行い、麹菌の生育を促進
させ酵素の生育蓄積を目的とする他、細胞組織内に麹菌
糸が食い込み、後の醗酵分解作用を受けやすくする一連
の製造工程を言う。
【0009】この唐辛子麹は上記した味噌の製造の他、
大豆醗酵食品、調味料、漬物床等の加工食品の製造に際
しても使用することができる。
大豆醗酵食品、調味料、漬物床等の加工食品の製造に際
しても使用することができる。
【0010】本請求項2記載の発明はこの様な唐辛子麹
を製造する方法であり、即ち、乾燥唐辛子に麹菌が製麹
時の繁殖に必要な水分を吸水させた後、水蒸気を用いて
加熱処理させ、次いで麹菌の発芽に良い温度まで放冷
し、しかる後麹菌を散布し、麹菌の繁殖に適する恒温状
態で静置して製造することを特徴とする唐辛子麹の製造
方法である。
を製造する方法であり、即ち、乾燥唐辛子に麹菌が製麹
時の繁殖に必要な水分を吸水させた後、水蒸気を用いて
加熱処理させ、次いで麹菌の発芽に良い温度まで放冷
し、しかる後麹菌を散布し、麹菌の繁殖に適する恒温状
態で静置して製造することを特徴とする唐辛子麹の製造
方法である。
【0011】乾燥唐辛子の吸水工程は、規定量の水を撒
水し堆積させて吸水させる等の方法が採用できるが、こ
の工程では、加熱処理後の製麹時に、麹菌の繁殖に必要
な含水量が残存する程度に吸水させればよく、この吸水
時に20〜50重量%程度、好ましくは30〜40重量
%程度の含水量があれば良く、浸漬時間として15〜3
0分程度で、水切り時間を1〜2時間とれば良い。
水し堆積させて吸水させる等の方法が採用できるが、こ
の工程では、加熱処理後の製麹時に、麹菌の繁殖に必要
な含水量が残存する程度に吸水させればよく、この吸水
時に20〜50重量%程度、好ましくは30〜40重量
%程度の含水量があれば良く、浸漬時間として15〜3
0分程度で、水切り時間を1〜2時間とれば良い。
【0012】本請求項2発明における加熱処理工程は水
蒸気の吹き付けにより行うが、この加熱処理に要する水
蒸気の吹き付けの場合には30〜40分程度の蒸し時間
が必要となる。
蒸気の吹き付けにより行うが、この加熱処理に要する水
蒸気の吹き付けの場合には30〜40分程度の蒸し時間
が必要となる。
【0013】尚、請求項1の唐辛子麹は、水蒸気の吹き
付けに代えて煮沸により加熱処理を行なったものであっ
ても良いが、煮沸の場合は成分の溶出、また、含水量が
過多となる虞があるため、水蒸気による加熱処理の方が
好ましい。煮沸の場合には、3〜5分程度の時間であ
る。
付けに代えて煮沸により加熱処理を行なったものであっ
ても良いが、煮沸の場合は成分の溶出、また、含水量が
過多となる虞があるため、水蒸気による加熱処理の方が
好ましい。煮沸の場合には、3〜5分程度の時間であ
る。
【0014】加熱処理させた唐辛子の放冷は、麹菌の発
芽に良い温度まで下げるもので、32〜35℃程度まで
冷却する。冷却方法としては、自然放置しても良いし、
バキューム冷却等の機械的冷却を採用してもよい。
芽に良い温度まで下げるもので、32〜35℃程度まで
冷却する。冷却方法としては、自然放置しても良いし、
バキューム冷却等の機械的冷却を採用してもよい。
【0015】放冷後の麹菌の散布量は含水唐辛子重量の
10,000分の1(1/10,000)程度の量が種
麹菌の適量である。
10,000分の1(1/10,000)程度の量が種
麹菌の適量である。
【0016】恒温室(麹室)に引き込み後は、麹菌の発
芽、生育に適した32〜38℃の品温に保つ。22時間
目前後から麹菌の生育が旺盛になり、品温が40℃以上
になって来る為に、切り返し(手入れ)と呼ばれる攪拌
作業を行う。この後例えば30時間目前後、37時間目
前後にも切り返し(手入れ)を行い生育適温を保つ。こ
の切り返し(手入れ)は、表面温度と比較して内部の温
度が高温になり易い為行うものであり、攪拌して温度を
均一化することにより適温に維持するものであり、この
切り返し以外にも適温が維持出来ない場合は、必要に応
じて恒温室(麹室)の室温を調節して生育適温を保つも
のである。また、製麹時間は40〜45時間程度が妥当
である。
芽、生育に適した32〜38℃の品温に保つ。22時間
目前後から麹菌の生育が旺盛になり、品温が40℃以上
になって来る為に、切り返し(手入れ)と呼ばれる攪拌
作業を行う。この後例えば30時間目前後、37時間目
前後にも切り返し(手入れ)を行い生育適温を保つ。こ
の切り返し(手入れ)は、表面温度と比較して内部の温
度が高温になり易い為行うものであり、攪拌して温度を
均一化することにより適温に維持するものであり、この
切り返し以外にも適温が維持出来ない場合は、必要に応
じて恒温室(麹室)の室温を調節して生育適温を保つも
のである。また、製麹時間は40〜45時間程度が妥当
である。
【0017】本請求項3の発明は、この唐辛子麹を用い
て製造した味噌であり、蒸煮大豆、米麹、食塩、水をそ
れぞれ所定量混合し(この際、酵母,乳酸菌等の添加物
を添加することも可能である。)、この混合物を擂砕し
た後、容器等に仕込んで醗酵,熟成させるという米味噌
の常法通りの製造方法において、米麹に代えて唐辛子麹
と米麹との混合物を使用したものである。即ち、本発明
唐辛子麹味噌は、唐辛子麹、米麹、蒸煮大豆、食塩及び
水よりなる混合物を擂砕し、醗酵,熟成させて製造して
なるものである。
て製造した味噌であり、蒸煮大豆、米麹、食塩、水をそ
れぞれ所定量混合し(この際、酵母,乳酸菌等の添加物
を添加することも可能である。)、この混合物を擂砕し
た後、容器等に仕込んで醗酵,熟成させるという米味噌
の常法通りの製造方法において、米麹に代えて唐辛子麹
と米麹との混合物を使用したものである。即ち、本発明
唐辛子麹味噌は、唐辛子麹、米麹、蒸煮大豆、食塩及び
水よりなる混合物を擂砕し、醗酵,熟成させて製造して
なるものである。
【0018】上記蒸煮大豆は通常の味噌製造工程で使用
する蒸煮大豆が使用でき、例えば、洗浄した大豆に水を
浸漬吸水させ、蒸煮させ、冷却したものが挙げられる。
する蒸煮大豆が使用でき、例えば、洗浄した大豆に水を
浸漬吸水させ、蒸煮させ、冷却したものが挙げられる。
【0019】本発明に於いては、唐辛子麹の添加量が増
加すればそれだけ辛さを増すことはいうまでものない
が、その添加量は適宜選択すれば良い。
加すればそれだけ辛さを増すことはいうまでものない
が、その添加量は適宜選択すれば良い。
【0020】上記混合物の混合割合として、例えば、唐
辛子麹と米麹の混合物10〜60重量%、蒸煮大豆55
〜75重量%、食塩8〜13重量%、水分約45重量%
程度である。また、米麹と唐辛子麹との混合割合は適宜
選択できるが、1対0.2〜1対2程度の混合割合が適
当である。
辛子麹と米麹の混合物10〜60重量%、蒸煮大豆55
〜75重量%、食塩8〜13重量%、水分約45重量%
程度である。また、米麹と唐辛子麹との混合割合は適宜
選択できるが、1対0.2〜1対2程度の混合割合が適
当である。
【0021】また、上記醗酵,熟成時には、その途中に
必要に応じて1回乃至2回以上の切り返しを行って製品
の熟成の均一化を図り、また、その保存状態は、恒温室
内への保存等による加温状態であっても、室内での自然
放置状態であっても良く、加温温度により醗酵,熟成期
間が変わる(加温状態では醗酵,熟成期間が早くな
る。)。その期間としては20日程度から長いものでは
1年である。
必要に応じて1回乃至2回以上の切り返しを行って製品
の熟成の均一化を図り、また、その保存状態は、恒温室
内への保存等による加温状態であっても、室内での自然
放置状態であっても良く、加温温度により醗酵,熟成期
間が変わる(加温状態では醗酵,熟成期間が早くな
る。)。その期間としては20日程度から長いものでは
1年である。
【0022】米麹と唐辛子麹との混合物を使用すること
により、米味噌の風味と相まって、丸味のある辛さの風
味豊なものとすることができる。
により、米味噌の風味と相まって、丸味のある辛さの風
味豊なものとすることができる。
【0023】また、本請求項4発明は、上記請求項3発
明の米麹に代えて麦麹を使用したもので、麦麹を使用す
る味噌の製造工程に於いて唐辛子麹を使用して製造した
唐辛子麹味噌である。即ち、本発明唐辛子麹味噌は、唐
辛子麹、麦麹、蒸煮大豆、食塩及び水よりなる混合物を
擂砕し、醗酵,熟成させて製造してなるものである。本
発明において、請求項3発明における米麹に代えて麦麹
を使用する以外は、その製造方法や添加量は上記請求項
3発明と同様である。
明の米麹に代えて麦麹を使用したもので、麦麹を使用す
る味噌の製造工程に於いて唐辛子麹を使用して製造した
唐辛子麹味噌である。即ち、本発明唐辛子麹味噌は、唐
辛子麹、麦麹、蒸煮大豆、食塩及び水よりなる混合物を
擂砕し、醗酵,熟成させて製造してなるものである。本
発明において、請求項3発明における米麹に代えて麦麹
を使用する以外は、その製造方法や添加量は上記請求項
3発明と同様である。
【0024】また、請求項5発明は、上記請求項3発明
の米麹に代えて豆麹を使用したもので、豆麹を使用する
味噌の製造工程に於いて唐辛子麹を使用して製造した唐
辛子麹味噌である。即ち、本発明唐辛子麹味噌は、唐辛
子麹、豆麹、蒸煮大豆、食塩及び水よりなる混合物を擂
砕し、醗酵,熟成させて製造してなるものである。本発
明において、その製造方法は上記した請求項3発明にお
ける如き通常の味噌の製造方法を採用出来、また、豆麹
と唐辛子麹との混合割合や混合物への添加量は適宜選択
できるが、混合割合としては1対0.01〜1対1.5
程度であり、その混合物への添加量としては1〜30重
量%程度である。
の米麹に代えて豆麹を使用したもので、豆麹を使用する
味噌の製造工程に於いて唐辛子麹を使用して製造した唐
辛子麹味噌である。即ち、本発明唐辛子麹味噌は、唐辛
子麹、豆麹、蒸煮大豆、食塩及び水よりなる混合物を擂
砕し、醗酵,熟成させて製造してなるものである。本発
明において、その製造方法は上記した請求項3発明にお
ける如き通常の味噌の製造方法を採用出来、また、豆麹
と唐辛子麹との混合割合や混合物への添加量は適宜選択
できるが、混合割合としては1対0.01〜1対1.5
程度であり、その混合物への添加量としては1〜30重
量%程度である。
【0025】また、上記請求項3発明の米麹に代えて、
米麹、麦麹、豆麹の三種の麹の内少なくとも二種の混合
物を用いて製造した唐辛子麹味噌とすることもできる。
即ち、唐辛子麹、蒸煮大豆、食塩及び水と、米麹、麦
麹、豆麹の三種の麹の少なくとも所定量の二種との混合
物を擂砕し、醗酵,熟成させて製造した唐辛子麹味噌で
ある。
米麹、麦麹、豆麹の三種の麹の内少なくとも二種の混合
物を用いて製造した唐辛子麹味噌とすることもできる。
即ち、唐辛子麹、蒸煮大豆、食塩及び水と、米麹、麦
麹、豆麹の三種の麹の少なくとも所定量の二種との混合
物を擂砕し、醗酵,熟成させて製造した唐辛子麹味噌で
ある。
【0026】この場合の製造方法は上記した味噌の製造
方法が採用でき、また、唐辛子麹と他の麹の混合割合等
は適宜選択できる。尚、米麹、麦麹、豆麹の混合は適宜
選択でき、少なくとも二種類を混合すれば良い。
方法が採用でき、また、唐辛子麹と他の麹の混合割合等
は適宜選択できる。尚、米麹、麦麹、豆麹の混合は適宜
選択でき、少なくとも二種類を混合すれば良い。
【0027】尚、上記各発明において唐辛子麹と他の麹
との混合物は、各々単独に製麹されたものを使用するこ
とができるのは勿論、加熱処理させた唐辛子と蒸し米、
或いは加熱処理させた唐辛子と蒸し麦、或いは加熱処理
させた唐辛子と蒸し豆、或いは加熱処理させた唐辛子と
蒸し米,蒸し麦,蒸し豆の内の少なくとも2種類とを混
合したものを製麹したものを使用することも出来る。ま
た、醗酵,熟成時の条件等は上記唐辛子麹を単独添加し
た実施例と同様である。
との混合物は、各々単独に製麹されたものを使用するこ
とができるのは勿論、加熱処理させた唐辛子と蒸し米、
或いは加熱処理させた唐辛子と蒸し麦、或いは加熱処理
させた唐辛子と蒸し豆、或いは加熱処理させた唐辛子と
蒸し米,蒸し麦,蒸し豆の内の少なくとも2種類とを混
合したものを製麹したものを使用することも出来る。ま
た、醗酵,熟成時の条件等は上記唐辛子麹を単独添加し
た実施例と同様である。
【0028】尚、上記請求項3〜5の発明では、それぞ
れ唐辛子麹の他に麹を使用して製造した味噌について説
明したが、他の麹を使用しないで唐辛子麹のみを使用し
た味噌様の大豆醗酵食品(米麹,麦麹,豆麹を使用しな
いものは味噌といえない)も優れた丸味のある辛味を有
する風味あるものである。この大豆醗酵食品は、所定量
の唐辛子麹、蒸煮大豆、食塩及び水よりなる混合物を擂
砕して醗酵,熟成させて製造したものである。
れ唐辛子麹の他に麹を使用して製造した味噌について説
明したが、他の麹を使用しないで唐辛子麹のみを使用し
た味噌様の大豆醗酵食品(米麹,麦麹,豆麹を使用しな
いものは味噌といえない)も優れた丸味のある辛味を有
する風味あるものである。この大豆醗酵食品は、所定量
の唐辛子麹、蒸煮大豆、食塩及び水よりなる混合物を擂
砕して醗酵,熟成させて製造したものである。
【0029】この場合も上記請求項3発明と同様の製造
方法,添加量が採用できる。
方法,添加量が採用できる。
【0030】
【作用】唐辛子を加熱処理する事、及び麹にさせる事に
より醗酵熟成過程で分解醗酵が受けやすくなる為、味噌
の製造工程に使用すると丸みのある辛さを有し、味噌の
風味と相まった風味豊かな唐辛子麹味噌が得られると思
われる。
より醗酵熟成過程で分解醗酵が受けやすくなる為、味噌
の製造工程に使用すると丸みのある辛さを有し、味噌の
風味と相まった風味豊かな唐辛子麹味噌が得られると思
われる。
【0031】
【実施例】以下、具体的実施例を挙げて本発明を更に詳
細に説明する。
細に説明する。
【0032】〔実施例1〕乾燥唐辛子に30重量%の水
を撒水し、1時間堆積して吸水させる。次いで水蒸気で
30分加熱処理させ、その後32℃にまで放冷する。次
いで麹菌を散布し攪拌して麹菌をまんべんなく混ぜる。
これを35℃の恒温室で45時間菌の培養を行い、製麹
させた。この間に、35〜38℃の品温を維持させる為
に、22時間目、30時間目、37時間目に切り返し
(手入れ)を行った。また、35〜38℃の品温が維持
出来ない時は室温の調節も行った。製麹終了時には板状
に固まるので、後の混合工程で混合し易くする為に崩壊
させ、目的の唐辛子麹を得た。
を撒水し、1時間堆積して吸水させる。次いで水蒸気で
30分加熱処理させ、その後32℃にまで放冷する。次
いで麹菌を散布し攪拌して麹菌をまんべんなく混ぜる。
これを35℃の恒温室で45時間菌の培養を行い、製麹
させた。この間に、35〜38℃の品温を維持させる為
に、22時間目、30時間目、37時間目に切り返し
(手入れ)を行った。また、35〜38℃の品温が維持
出来ない時は室温の調節も行った。製麹終了時には板状
に固まるので、後の混合工程で混合し易くする為に崩壊
させ、目的の唐辛子麹を得た。
【0033】〔実施例2〕蒸煮大豆100重量部に実施
例1で得た唐辛子麹50重量部、仕込み予定塩分12
%、予定水分46%となる様に食塩を22重量部、水を
11重量部入れ攪拌、混合させた。この時、醗酵熟成を
旺盛に行う為に若干量の酵母菌及び乳酸菌を添加使用し
た。この混合物を直径5mmの網目のチョッパーで擂砕し
た後、28〜32℃の恒温室で60日間醗酵熟成させ、
次に20℃の恒温室で20日間さらに後熟させ味噌様の
唐辛子麹入り大豆醗酵食品を得た。
例1で得た唐辛子麹50重量部、仕込み予定塩分12
%、予定水分46%となる様に食塩を22重量部、水を
11重量部入れ攪拌、混合させた。この時、醗酵熟成を
旺盛に行う為に若干量の酵母菌及び乳酸菌を添加使用し
た。この混合物を直径5mmの網目のチョッパーで擂砕し
た後、28〜32℃の恒温室で60日間醗酵熟成させ、
次に20℃の恒温室で20日間さらに後熟させ味噌様の
唐辛子麹入り大豆醗酵食品を得た。
【0034】得られた製品(唐辛子麹入り大豆醗酵食
品)は唐辛子特有の風味を有しながらも、丸みある辛さ
を有するものであった。
品)は唐辛子特有の風味を有しながらも、丸みある辛さ
を有するものであった。
【0035】〔実施例3〕実施例1で得られた唐辛子麹
18重量部に米麹30重量部、蒸煮大豆100重量部、
仕込み予定塩分12%、予定水分46%となる様に食塩
21.3重量部、水8重量部を入れ、実施例2と同様に
酵母菌、乳酸菌を添加し攪拌、混合し以下同様の方法で
唐辛子麹味噌を得た。
18重量部に米麹30重量部、蒸煮大豆100重量部、
仕込み予定塩分12%、予定水分46%となる様に食塩
21.3重量部、水8重量部を入れ、実施例2と同様に
酵母菌、乳酸菌を添加し攪拌、混合し以下同様の方法で
唐辛子麹味噌を得た。
【0036】得られた製品は実施例2と同様な唐辛子特
有の風味を持ち、米味噌の風味と相まって更に丸みを増
した辛味を有する風味豊かな唐辛子麹味噌となった。
有の風味を持ち、米味噌の風味と相まって更に丸みを増
した辛味を有する風味豊かな唐辛子麹味噌となった。
【0037】〔実施例4〕実施例1で得られた唐辛子麹
18重量部に麦麹30重量部、蒸煮大豆100重量部、
仕込み予定塩分12%、予定水分46%となる様に食塩
21.3重量部、水8重量部を入れ、実施例2と同様に
酵母菌、乳酸菌を添加し攪拌、混合し以下同様の方法で
味噌様の唐辛子麹味噌を得た。
18重量部に麦麹30重量部、蒸煮大豆100重量部、
仕込み予定塩分12%、予定水分46%となる様に食塩
21.3重量部、水8重量部を入れ、実施例2と同様に
酵母菌、乳酸菌を添加し攪拌、混合し以下同様の方法で
味噌様の唐辛子麹味噌を得た。
【0038】得られた製品は実施例2と同様な唐辛子特
有の風味を持ち、麦味噌の風味と相まって更に丸みを増
した辛味を有する風味豊かな唐辛子麹味噌となった。
有の風味を持ち、麦味噌の風味と相まって更に丸みを増
した辛味を有する風味豊かな唐辛子麹味噌となった。
【0039】〔実施例5〕蒸煮大豆100重量部に蒸煮
大豆に麹菌を撒布して製麹した豆麹80重量部、実施例
1で得られた唐辛子麹26重量部を仕込み予定塩分12
%、予定水分46.5%となる様に食塩30.5重量
部、水18重量部を加え攪拌混合させた。この時、醗酵
熟成を旺盛に行う為に、若干量の酵母菌、乳酸菌を添加
した。この混合物を直径5mmの網目のチョッパーで擂砕
した後、28〜32℃の恒温室で60日間醗酵熟成さ
せ、次に20℃の恒温室で20日間更に後熟させ、唐辛
子麹味噌を得た。
大豆に麹菌を撒布して製麹した豆麹80重量部、実施例
1で得られた唐辛子麹26重量部を仕込み予定塩分12
%、予定水分46.5%となる様に食塩30.5重量
部、水18重量部を加え攪拌混合させた。この時、醗酵
熟成を旺盛に行う為に、若干量の酵母菌、乳酸菌を添加
した。この混合物を直径5mmの網目のチョッパーで擂砕
した後、28〜32℃の恒温室で60日間醗酵熟成さ
せ、次に20℃の恒温室で20日間更に後熟させ、唐辛
子麹味噌を得た。
【0040】得られた製品は実施例2と同様な唐辛子特
有の風味を持ち、豆味噌の風味と相まって更に丸みを増
した辛味を有する風味豊かな唐辛子麹味噌となった。
有の風味を持ち、豆味噌の風味と相まって更に丸みを増
した辛味を有する風味豊かな唐辛子麹味噌となった。
【0041】〔実施例6〕蒸煮大豆100重量部と米麹
55重量部及び豆麹25重量部、実施例1で得られた唐
辛子麹26重量部を仕込み予定塩分12%、予定水分4
6.0%となる様に食塩32.5重量部、水32重量部
を加え攪拌混合させた。この時、醗酵熟成を旺盛に行う
為に、若干量の酵母菌、乳酸菌を添加した。この混合物
を直径5mmの網目のチョッパーで擂砕した後、28〜3
2℃の恒温室で60日間醗酵熟成させ、次に20℃の恒
温室で20日間更に後熟させ、唐辛子麹味噌を得た。
55重量部及び豆麹25重量部、実施例1で得られた唐
辛子麹26重量部を仕込み予定塩分12%、予定水分4
6.0%となる様に食塩32.5重量部、水32重量部
を加え攪拌混合させた。この時、醗酵熟成を旺盛に行う
為に、若干量の酵母菌、乳酸菌を添加した。この混合物
を直径5mmの網目のチョッパーで擂砕した後、28〜3
2℃の恒温室で60日間醗酵熟成させ、次に20℃の恒
温室で20日間更に後熟させ、唐辛子麹味噌を得た。
【0042】得られた製品は実施例2と同様な唐辛子特
有の風味を持ち、米及び豆味噌の風味と相まって更に丸
みを増した辛味を有する風味豊かな唐辛子麹味噌となっ
た。
有の風味を持ち、米及び豆味噌の風味と相まって更に丸
みを増した辛味を有する風味豊かな唐辛子麹味噌となっ
た。
【0043】〔実施例7〕熱処理させた後32℃前後に
冷却した唐辛子と、蒸し米とを1対3の混合比で混合し
た混合物に麹菌を散布し、攪拌して麹菌をまんべんなく
混ぜ、実施例1同様に製麹管理し唐辛子、米の混合麹を
得た。
冷却した唐辛子と、蒸し米とを1対3の混合比で混合し
た混合物に麹菌を散布し、攪拌して麹菌をまんべんなく
混ぜ、実施例1同様に製麹管理し唐辛子、米の混合麹を
得た。
【0044】この混合麹50重量部に蒸煮大豆100重
量部、仕込み予定塩分12%、予定水分46%となる様
に食塩22重量部、水11重量部を加え、攪拌、混合し
実施例3と同様に醗酵熟成させ唐辛子麹味噌を得た。
量部、仕込み予定塩分12%、予定水分46%となる様
に食塩22重量部、水11重量部を加え、攪拌、混合し
実施例3と同様に醗酵熟成させ唐辛子麹味噌を得た。
【0045】この製品は実施例3の製品と同様な米味噌
と相まった風味豊かな、丸みのある辛味を有した唐辛子
麹味噌を得た。
と相まった風味豊かな、丸みのある辛味を有した唐辛子
麹味噌を得た。
【0046】
【発明の効果】以上説明した如く本請求項1記載の発明
では、味噌(米味噌,麦味噌,豆味噌,調合味噌)の製
造工程で使用すれば、丸味のある辛さを有する風味豊な
唐辛子麹味噌が得られ、従来にない唐辛子麹を提供でき
るものである。
では、味噌(米味噌,麦味噌,豆味噌,調合味噌)の製
造工程で使用すれば、丸味のある辛さを有する風味豊な
唐辛子麹味噌が得られ、従来にない唐辛子麹を提供でき
るものである。
【0047】また、請求項2記載の発明では、この様な
唐辛子麹を良好に製造できるものである。
唐辛子麹を良好に製造できるものである。
【0048】更に、請求項3〜5記載の発明では、上記
唐辛子麹を使用して製造した従来品のようなヒリ辛さが
なく、丸味のある辛さを有するとともに、米味噌,麦味
噌,或いは豆味噌の旨さを十分に引き出すことができる
風味豊な唐辛子麹味噌を提供できるものである。
唐辛子麹を使用して製造した従来品のようなヒリ辛さが
なく、丸味のある辛さを有するとともに、米味噌,麦味
噌,或いは豆味噌の旨さを十分に引き出すことができる
風味豊な唐辛子麹味噌を提供できるものである。
Claims (5)
- 【請求項1】 含水唐辛子を加熱処理させた後、製麹し
てなるものであることを特徴とする唐辛子麹。 - 【請求項2】 乾燥唐辛子に麹菌が製麹時の繁殖に必要
な水分を吸水させた後、水蒸気を用いて加熱処理させ、
次いで麹菌の発芽に良い温度まで放冷し、しかる後麹菌
を散布し、麹菌の繁殖に適する恒温状態で静置して製造
することを特徴とする唐辛子麹の製造方法。 - 【請求項3】 唐辛子麹、米麹、蒸煮大豆、食塩及び水
よりなる混合物を擂砕し、醗酵,熟成させて製造したこ
とを特徴とする唐辛子麹味噌。 - 【請求項4】 唐辛子麹、麦麹、蒸煮大豆、食塩及び水
よりなる混合物を擂砕し、醗酵,熟成させて製造したこ
とを特徴とする唐辛子麹味噌。 - 【請求項5】 唐辛子麹、豆麹、蒸煮大豆、食塩及び水
よりなる混合物を擂砕し、醗酵,熟成させて製造したこ
とを特徴とする唐辛子麹味噌。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6054864A JPH07236448A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 唐辛子麹及びその製造方法及び唐辛子麹味噌 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6054864A JPH07236448A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 唐辛子麹及びその製造方法及び唐辛子麹味噌 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07236448A true JPH07236448A (ja) | 1995-09-12 |
Family
ID=12982463
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6054864A Pending JPH07236448A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 唐辛子麹及びその製造方法及び唐辛子麹味噌 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07236448A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7514109B2 (en) * | 2002-12-31 | 2009-04-07 | Haechandle Co., Ltd. | Method for producing koji of hot pepper paste (gochujang) with reduced hotness, koji produced by the method, and hot pepper paste prepared from the koji |
-
1994
- 1994-02-28 JP JP6054864A patent/JPH07236448A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7514109B2 (en) * | 2002-12-31 | 2009-04-07 | Haechandle Co., Ltd. | Method for producing koji of hot pepper paste (gochujang) with reduced hotness, koji produced by the method, and hot pepper paste prepared from the koji |
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