JPH07236161A - 方式変換装置 - Google Patents

方式変換装置

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JPH07236161A
JPH07236161A JP6025055A JP2505594A JPH07236161A JP H07236161 A JPH07236161 A JP H07236161A JP 6025055 A JP6025055 A JP 6025055A JP 2505594 A JP2505594 A JP 2505594A JP H07236161 A JPH07236161 A JP H07236161A
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JP
Japan
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signal
circuit
vertical
vertical filter
color difference
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Application number
JP6025055A
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English (en)
Inventor
Mitsuo Nakajima
満雄 中嶋
Noboru Kojima
昇 小島
Masahito Sugiyama
雅人 杉山
Hatsuji Kimura
初司 木村
Takaaki Matono
孝明 的野
Yuichi Ninomiya
佑一 二宮
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Hitachi Ltd
Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Hitachi Ltd
Nippon Hoso Kyokai NHK
Japan Broadcasting Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、MUSE信号をNTSC信号に変換
する方式変換装置に関し、その目的は、フィールドメモ
リ数が少ない信号処理回路を提供することにある。 【構成】輝度信号処理部、色差信号処理部においてフィ
ールドメモリ7、13の入出力データを用いて櫛型特性
を持つ垂直フィルタ8、14を構成し、それぞれの信号
に含まれる30Hzの折り返し成分を除去するととも
に、垂直フィルタ8、14では走査線数削減による折り
返し歪みを防止するための帯域制限を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高品位テレビジョン信
号(MUSE方式の信号)を標準テレビジョン(NTS
C方式)受信機へ表示するための方式変換装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受信機の高画質化の要求に
対応して、走査線数1125本、アスペクト比16:9
の高品位テレビジョンが登場してきている。日本におい
ては、この高品位テレビジョンに対応した放送として日
本放送協会(NHK)が開発したMUSE方式が採用さ
れている。MUSE方式は放送衛星を用いて帯域圧縮し
た信号を伝送するものであり、放送局側で画像信号のデ
ータ数を間引くことによって帯域を圧縮して伝送し、受
信時に間引いた部分を補間することにより画像を再生す
る。このデータの間引き方は画像信号の静止画領域と動
画領域で異なり、静止画は画像を4フィールドに分割し
て伝送するように4フィールド間で位置をずらして間引
き、動画は1つのフィールド内で間引く。従って、画像
を再生するときには、静止画では4フィールドのデータ
を重ね合わせることにより再生し、動画では1フィール
ド内のデータから再生する。MUSE方式の詳細な原
理、信号形式、受信装置の概略については、「二宮ほ
か、ハイビジョン衛星伝送方式MUSE」テレビジョン
学会誌Vol42,No5,pp468−477(19
88)で述べられている。
【0003】まず、ここではMUSE受信機の構成例を
図9に示し概略構成を述べておく。101は受信したM
USE信号の入力端子、102はFM復調回路、103
は低域通過フィルタ(以下LPFと記す)、104はア
ナログ信号をデジタル信号にする変換器(以下AD変換
器と記す)、105はディエンファシス回路、106は
伝送用ガンマ特性の逆補正回路、112は前述した静止
画の再生を行う処理回路でフレーム間内挿回路107、
LPF108、サンプリング周波数変換回路109、時
間伸長回路110、フィールド間内挿回路111で構成
される。また116は動画の再生を行う処理回路でフィ
ールド内内挿回路113、サンプリング周波数変換回路
114、時間伸長回路115により構成される。117
は受信した信号が静止画であるのか動画であるのかを検
出する動き検出回路、118は動き検出回路117の検
出結果に基づき、静止画処理回路112により再生した
画像と、動画処理回路116により再生した画像を混合
する回路(以下ミックス回路と記す)、119はミック
ス回路118から出力される輝度信号(Y)の4MHz
以下の信号成分を静止画処理も動画処理もされていない
信号と入れ替える回路(以下低域すげ替え回路と記
す)、120は送信側により時間圧縮され、R−Y信号
とB−Y信号とが線順次化さている色差信号(C)を、
時間伸長するとともに線順次を解除する回路、121は
輝度信号(Y)と色差信号(R−Y、B−Y)からR、
G、B信号を作成する逆マトリクス回路、122はディ
スプレイ用のガンマ補正を行う回路、124aから12
4cはそれぞれR信号、G信号、B信号の出力端子であ
る。なお図9においてYは輝度信号の流れを、Cは色差
信号の流れを示している。このようにMUSE受信機に
おいては、送信側での間引きの方法が異なるため、静止
画と動画は別々のブロックで処理され、同一ブロックの
中でも輝度信号と色差信号は別の処理を行う。
【0004】ところで最近になり動画領域の高画質化を
図るため、MUSE方式の輝度信号、色差信号の動画処
理方法を改善する提案が出されている。輝度信号の動画
処理については「MUSE方式における動画処理に関す
る検討」電子情報通信学会論文誌B−I Vol.J−
75−B−I No.10 pp639−646に示さ
れていおり、その概略について図10から図12を用い
て述べる。
【0005】まず、図10は送信側における輝度信号動
画領域の処理の流れを示すブロック図である。131は
原信号入力端子、145はLPF、132はサンプリン
グ周波数変換回路、133は画像の水平垂直方向に対し
て帯域制限を行う2次元LPF、134aは遮断周波数
8MHzのLPF、135は減算回路、136は画面の
水平垂直方向に帯域制限効果を持つフィルタ(以下、垂
直フィルタと記す)、138は加算回路、139は走査
線ごとにずらしてデータを間引くラインオフセットサブ
サンプル回路、140は動画処理した輝度信号の出力端
子である。また、図11は受信側における動画処理部の
構成を示した図である。141は信号の入力端子、14
2は画面の水平垂直方向に帯域制限効果を持つ2次元L
PF、137は136と同一機能をもつ垂直フィルタ、
143はサンプリング周波数変換回路、144は再生信
号出力端子である。図10と同一符号のものは同一機能
を有する。
【0006】MUSE信号の動画輝度信号の伝送可能領
域は図12(a)の斜線で示す部分である。図12は横
軸が水平周波数帯域、縦軸が垂直周波数帯域である。従
って、2次元LPF133の通過特性は図12(a)に
なるべく近付けることが望ましい。これにより2次元L
PF133出力において信号のスペクトラムは図12
(b)に示すA、B、C、Dの領域に得られる(A、
B、C、Dは説明の便宜上つけたもので信号の種類が異
なるわけではない)。ところが、2次元LPFの特性は
通過帯域が広すぎると信号伝送と再生において折り返し
歪が発生するという問題がある。上記構成は、それを防
止するために垂直フィルタを設け1フレーム分のデータ
を用いてフィルタ処理をしている。これにより、垂直フ
ィルタ処理後の信号スペクトルは図12(c)のように
なる。図11に示す受信側の構成も同様に、2次元LP
F142の通過帯域を広くすることによる折り返し歪を
垂直フィルタ137を設け取り除いている。以上のよう
に、輝度信号の帯域を広げるために1フレーム分のデー
タを用いる垂直フィルタを設けるというものである。
【0007】次に色差信号の動画処理については「MU
SE方式の色差信号処理に関する検討」電子情報通信学
会論文誌B−I Vol.J76−B−I No.3
pp290−298で述べられており、その概略につい
て図13から図15を用いて説明する。
【0008】図13は色差信号動画領域の送信前におけ
る処理の流れを示すブロック図である。151a、bは
色差信号入力端子、152はLPF、153は画素数を
1/3に間引くサブサンプル回路、154は色差信号を
時間圧縮するとともに線順次化する回路、155a、b
はフィールドメモリ、156は信号選択回路で奇数フィ
ールドがフィールドメモリ155aへ入力されていると
きにフィールドメモリ155b出力を選択し、偶数フィ
ールドの時その反対側を選択する。157は垂直LP
F、158はフィールドごとにずらしてデータを間引く
フィールドオフセットサブサンプル回路、159はフレ
ームごとにずらしてデータを間引くフレームオフセット
サブサンプル回路、160は動画処理された色差信号の
出力端子である。この構成においてLPF152は色差
信号の水平帯域を8MHzに制限し、垂直LPF157
は垂直帯域を1125/8テレビ本に制限するため、出
力端子160から得られる信号の帯域は図15に示す斜
線の部分になる。図15は横軸が水平周波数、縦軸が垂
直周波数、丸印の位置が送信時のキャリア位置である。
次に、図14は受信側における色差信号動画領域の処理
回路である。161は信号入力回路、162はフィール
ド内のデータを用いてサブサンプルした部分を内挿する
フィールド内内挿回路、155c、dはフィールドメモ
リ、163は時間伸長回路、164はLPF、165は
再生した色差信号出力端子である。垂直LPF157と
LPF164は、図13における垂直LPF157とL
PF152と同一特性をもつ。また、回路構成も送信側
と同一であり、出力端子165から図15に示す帯域の
信号が得られる。以上の処理で、フィールドメモリ15
5c、155d、垂直フィルタ157により、フィール
ド間での櫛型特性を持たせて内挿を行い、図15のAで
示す位置のキャリアを排除することにより、水平帯域を
8MHzまで取ることができるようになるというもので
ある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、MU
SE方式における画像伝送の中で、動画領域の画質改善
を図るために送信側と受信側でほぼ同様な手順で画像を
再生する。この構成を図9に示したMUSE受信機の動
画領域処理回路116へ用いることにより動画領域の画
質改善が図られる。
【0010】ところで、MUSE方式の放送が行われる
にあたって、現行のテレビジョン受信機でMUSE放送
を見るということも当然考えられる。これを実現する手
段として、MUSE信号を基本的には動画処理を行い、
その後NTSC方式に変換して現行のテレビジョン受信
機へ表示する方法(一般にMUSE−NTSCコンバー
タと呼ばれる。)が取られている。ところが、図11に
示す輝度信号処理回路の構成をMUSE−NTSCコン
バータに採用して高画質化を実現するためには、垂直フ
ィルタ137で最低でも2個のフィールドメモリが必要
であり、同様に図14の色差信号処理回路を採用した場
合にも2個必要なため、合計4個のフィールドメモリが
必要となる。上記従来技術は現行のテレビジョン受信機
を考えるとフィールドメモリが多数必要となり高価なも
のになるという課題があった。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に以下の手段を用いる。
【0012】MUSE信号の動画処理用の輝度信号処理
回路をフィールド内内挿用2次元LPFとフィールドメ
モリと垂直フィルタと速度変換回路と垂直圧縮回路とで
構成し、色差信号処理回路をフィールド内内挿用垂直L
PF回路と時間伸長回路とフィールドメモリと垂直フィ
ルタと遮断周波数8MHzのLPFと速度変換回路と垂
直圧縮回路とで構成する。
【0013】この場合、上記輝度信号用の垂直フィルタ
はフィールドメモリを用いてフィールド間で櫛型特性を
持たせると同時に現行テレビジョン受信機へ表示するた
めの走査線数削減用フィルタ特性を持たせる。
【0014】また、色差信号処理回路用の垂直フィルタ
はフィールドメモリを用いることによりフィールド間で
櫛型特性を持たせると同時に現行テレビジョン受信機へ
表示するための走査線削減用フィルタ特性を持たせる。
【0015】
【作用】上記手段をとることにより、まず輝度信号処理
回路において2次元LPFにより内挿処理を行い図12
(c)に示すスペクトラムの信号を得る。この信号に対
してフィールドメモリを用いた垂直フィルタ処理を施す
ことにより、含まれていた30Hzの折り返し成分を除
去して図12(c)のA、Bで示す領域を取り出すこと
ができるので、2次元LPFの通過帯域が広くとれ解像
度は劣化しない。同時に、走査線数削減による折り返し
を除去して走査線数の変換ができる。
【0016】また、色差信号処理回路は垂直フィルタに
よる内挿処理を行い時間伸長を行った後フィールドメモ
リを用いた垂直フィルタ処理を施す。これにより、輝度
信号処理回路と同様に30Hzの折り返し成分を除去
し、従来と同等な色差信号帯域を確保できる。同時に走
査線数削減による折り返しを除去して走査線数の削減が
できる。
【0017】以上のようにMUSE方式の信号を現行テ
レビジョン受信機へ表示することが可能となる。この回
路実現にあたり、輝度信号処理回路と色差信号処理回路
で必要なフィールドメモリは垂直フィルタ用のフィール
ド遅延用メモリのみでよいため2個あればよく、メモリ
数の削減が図れる。同時に走査線数削減用のフィルタ特
性とフィールド間の櫛型フィルタ特性を兼用化すること
により回路規模の削減が可能となる。なお、輝度信号、
色差信号用の垂直フィルタにおいて、従来は2個ずつの
フィールドメモリを用いていたものを1個ずつにするこ
とにより、従来に比べて厳密な再生はできなくなるが現
行テレビジョン受信機への表示には差し支えない。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を説明する。まず図
1は本発明により構成した方式変換装置(MUSE−N
TSCコンバータ)のブロック図である。1は受信しF
M復調されたMUSE信号の入力端子、2は遮断周波数
8.1MHzのLPF、3はAD変換器、4はディエン
ファシス回路、5は伝送路用の逆ガンマ補正回路、6は
フィールド内内挿用の2次元LPF、7、13はフィー
ルドメモリ、8、14は垂直フィルタ、9、15は速度
変換回路、10、16は垂直圧縮回路、11はエンハン
サ、12はフィールド内内挿用の垂直フィルタ、20は
時間伸長回路、21は遮断周波数8MHzのLPF、1
7は線順次になっている色差信号を同時化する線順次デ
コード回路、18はディスプレイ用のガンマ補正回路、
19はDA変換器、50a、50b、50cはそれぞれ
輝度信号(Y)、色差信号(R−Y、B−Y)出力端子
であり、22の枠内が輝度信号処理回路、23の枠内が
色差信号処理回路である。端子1から入力したMUSE
信号は8.1MHzのLPFを介してAD変換器3によ
りデジタル信号に変換されたのち、FM受信用ディエン
ファシス、および伝送ガンマ特性の逆補正が施され、輝
度信号処理回路22と色差信号処理回路23へ導かれ
る。
【0019】送信側の処理において図12(c)に示す
スペクトラムの輝度信号をラインごとにずらして間引き
(ライン間オフセットサブサンプリング)、図12
(d)に示すスペクトラムの信号を得る。この信号を8
MHzで帯域制限して、アナログ信号に戻し送信してい
る。そして、受信側ではA/D変換によりデジタル信号
にして図12(d)に示すスペクトラムの信号となって
いる。(Eで示す領域に折り返し成分が存在する。)従
って、輝度信号処理回路22に導かれた輝度信号は、図
12(d)に示したスペクトラムとなっている。以下、
輝度信号処理回路22の動作を説明する。まず、フィー
ルド内内挿用2次元LPFによりA、B、Cの領域が抜
き出され図12(c)のスペクトラムとなる。フィール
ド内内挿された信号は垂直フィルタ8とフィールドメモ
リ7ヘと接続される。フィールドメモリ7へ導かれた信
号は1フィールド遅延(奇数フィールドは562ライン
遅延、偶数フィールドは563ライン遅延)して垂直フ
ィルタ8へと接続される。
【0020】ここで垂直フィルタ8の具体的な一実施例
を図2を用いて説明する。30a〜30gはラインメモ
リであり、MUSE信号を1H(走査線1本分の走査時
間)遅延する。31a〜31fは加算器、32a〜32
fは乗算器、33は信号入力端子、34は信号出力端
子、35は表示切り替え信号入力端子であり、この入力
端子へ導かれる表示切り替え信号は、例えばMUSE方
式(走査線1125本、2:1インターレース、走査周
波数33.75kHz、アスペクト比16対9)を、現
行のテレビジョン受信機(走査線525本、2:1イン
ターレース、走査周波数15.734kHz、アスペク
ト比4対3)に表示するときの表示方法を切り替えるた
めの制御信号である。その他で図1と同一符号のものは
同一機能を有する。
【0021】この垂直フィルタ8はラインメモリ30a
〜30e、加算回路31a〜31d、乗算器32a〜3
2dにより前段の垂直フィルタを構成し、ラインメモリ
30fと30g、加算回路31eと31f、乗算機31
eと31fにより後段の垂直フィルタを構成しているこ
とにより、前段と後段の2段構成となっている。
【0022】例えば、現行テレビ受信機に表示する方法
として図3(B)に示すように16対9の画像の右また
は左または左右を削り4対3として表示する場合、走査
線数を1125本から525本に間引く必要がある。こ
の間引き方法としては、1125本の走査線の中から上
または下または上下を削り1050本とし、それをさら
に半分にして525本にする方法がある。この場合、2
本の走査線から1本を作り出すことに相当する。変換後
の走査線数は525本であるため、走査線間引きによる
垂直方向からの折り返し歪を防止するためには、垂直フ
ィルタにより1125/2テレビ本以上の帯域を遮断す
るようにしておく必要がある。そのために、まず前段の
垂直フィルタにおいて、一例として乗算器の係数を以下
のようにする。
【0023】乗算器32a= 0.502 乗算器32b= 0.292 乗算器32c= 0.001 乗算器32d=−0.044 この係数による前段の垂直フィルタの特性概略図を図4
の実線で示し、フィルタ処理により半分に間引いた走査
線の配置を図5に示す。図5は間引き前の走査線と間引
き後の走査線の位置関係を示したもので、前段の垂直フ
ィルタにより、例えばL12Nで示した走査線はL2
1、L12、L22、L13、L23、L14、L24
の7本の走査線から作られる。また、本実施例の垂直フ
ィルタ8はフィールドメモリ7への入力段の現データと
フィールドメモリ7からの1フィールド前のデータを用
い、フィールド間の櫛型特性も持たせる。このフィール
ド間櫛型特性によって、30Hzの折り返し信号成分を
除去して図12に示したA、Bの領域を取り出すことが
できる。この場合、後段の垂直フィルタはフィルタ特性
を持たなくてもよく、乗算器係数は以下のように設定し
ておき全帯域を通過させる。
【0024】乗算器32e=1 乗算器32f=0 次に、現行テレビ受信機に表示する方法として図3
(A)に示すように、4対3の画面の上または下または
上下を枠としてグレーなどの目立たない色を挿入し、1
6対9の画面全体を表示する場合、例えば走査線を35
0本に間引く必要がある。この場合の走査線間引きも1
125本の走査線の中から一端1050本を抽出し、そ
の後等価的に1/3に間引いて350本にするのが容易
である。これを垂直方向からの折り返し歪なく実現する
ためには、垂直フィルタの通過帯域を1125/3テレ
ビ本以下にする必要がある。この場合、前段の垂直フィ
ルタの乗算器係数は前述と同じ値に設定しておき、後段
の乗算器係数のみを次のように設定する。
【0025】乗算器32e=0.7 乗算器32f=0.15 このときのフィルタ前段後段を合わせた特性例を図4に
破線で示す。ここで、走査線の間引きは前段の垂直フィ
ルタでは行わず、後段の垂直フィルタで3本から1本に
間引く。この場合の間引きによる走査線の位置関係を図
6に示す。図6は間引き前と後の1フィールド分の走査
線の一部を示したもので、例えばL1Nで示す走査線は
L1、L2、L3の3本の走査線から作られる。なお、
後段のフィルタの乗算器係数の切り替えは、端子35か
ら入力する表示切り替え信号により行う。
【0026】以上のように走査線変換した画像データ
は、次に走査速度をNTSC信号の速度に変換するため
に速度変換回路9へ導く。ここでは水平走査速度が3
3.75kHzのMUSE信号を、NTSC信号の1
5.75kHzに変換する。NTSC信号の水平走査速
度は厳密には15.734kHzであるが変換のしやす
さから、問題とならない範囲で上記値が一般的に使われ
ている。この速度変換には非同期メモリを用いて、書き
込みと読み出し速度を以下のように変えて行う。
【0027】まず、表示として図3(B)を実現するに
は上述したようにアスペクト比を4対3にするため水平
方向の画像の一部を削る必要がある。フィールド内内挿
後の走査線1本分の輝度信号データ数は748サンプル
であり、そのうち512サンプルを抜き出しメモリへ書
き込む。書き込み速度は内挿処理後の周波数である3
2.4MHzである。読み出し速度は、NTSC信号の
1水平走査期間63.5μsのうち有効領域を50μs程
度と考えると約10MHzで読み出せばよい。
【0028】次に表示として図3(A)を実現するには
水平方向は全ての画像範囲を表示するため、メモリには
水平方向に748サンプル全てのデータを書き込む。書
き込み速度は32.4MHzである。読み出しでは、上
述のように有効領域を考えると、約15MHzで行えば
よい。
【0029】次に、垂直圧縮回路10の動作を説明す
る。表示として図3(A)を行うと上述した垂直フィル
タ8により走査線数が350本に間引かれるが、垂直フ
ィルタ8の出力において1フレーム分の画像データの中
に間引かれた350本の走査線の間に不要な走査線が入
り込んだ形になっている。従って、まずメモリを用いて
必要な350本の走査線データのみを書き込み、その他
の走査線は書き込まないように制御する。そして書き込
んだ走査線を詰めて読み出す。この動作においてメモリ
の書き込み読み出しは、速度変換用メモリの読み出し速
度と同じ約15MHzで行う。さらに垂直圧縮回路10
では、上記動作によって空く領域に枠として目立たない
色をつけるようにメモリ外から枠のデータを与える。な
お、表示として図3(B)を行う時は走査線数は525
本であり間隔は開いていないので、垂直圧縮用メモリは
通さなくてもよいし、遅延のみとして通すように制御し
てもよい。以上が、輝度信号処理回路22の動作であ
る。
【0030】次に色差信号処理回路23の動作について
説明する。図1において色差信号はフィールド内内挿用
垂直フィルタ12により内挿処理を行い、続いて時間伸
長回路20により4倍の時間伸長を行う。時間伸長され
た信号は次に垂直フィルタ14およびフィールドメモリ
13へ導き、フィールドメモリ13は書き込まれたデー
タを1フィールド遅延して垂直フィルタ14へ導く。
【0031】ここで垂直フィルタ14の一実施例を図7
に示す。40aと40bはデータを2ライン遅延する2
ラインメモリ、41a〜41cは加算器、42a〜42
dは乗算器、43は信号入力端子、44は信号出力端子
である。その他で図1と同一符号のものは同一機能を有
する。このうち2ラインメモリ40a、加算器41aと
41b、乗算器42aと42bにより前段の垂直フィル
タを構成し、2ラインメモリ40b、加算器41c、乗
算器42cと42dにより後段の垂直フィルタを構成す
る。
【0032】まず、表示として(B)を実現するにあた
り、前述した輝度信号と同様に走査線数を1/2に間引
く。色差信号は線順次でラインごとにR−YとB−Yが
交互に送られて来るため垂直方向からの折り返し歪を防
止するには、垂直フィルタ14により1125/4テレ
ビ本以上を遮断する必要がある。そこで、一例として前
段の垂直フィルタにおいて乗算器係数を次のように設定
する。
【0033】乗算器42a=0.5 乗算器42b=0.25 この係数による前段の垂直フィルタの特性概略図を図8
の実線で示す。この時後段の垂直フィルタはフィルタ特
性を持たせなくてもよいため、乗算器係数を次のように
して全帯域を通過させる。
【0034】乗算器42c=1 乗算器42d=0 次に、表示として図3(A)を行うためには輝度信号と
同様に走査線数を1/3に間引くため、垂直方向からの
折り返し歪を防止するには垂直フィルタ14により、1
125/6テレビ本以上を遮断する必要がある。そこで
一例として後段の垂直フィルタの乗算器係数を次のよう
に設定する。
【0035】乗算器42c=乗算器42d=0.5 これにより垂直フィルタ14の特性概略は図8の破線で
示すようになる。
【0036】なお、この特性の切り替えは、輝度信号処
理回路と同様に端子35から与える表示切り替え信号に
より行う。
【0037】速度変換回路15および垂直圧縮回路16
は輝度信号処理回路で説明した動作と同様な原理で動作
をするため説明は省略する。ただし、フィールド内内挿
後の色差信号のデータレートは16.2MHzで、1ラ
インあたりのデータ数は188サンプルである。以上の
ように処理された色差信号を線順次デコード回路により
同時化する。
【0038】以上説明してきた処理により再生された輝
度信号と色差信号のうち、まず輝度信号はエンハンサ1
1により水平垂直の輪郭強調され、同時化された色差信
号と共にガンマ補正回路18へ導かれた後、DA変換器
19でアナログ信号に変換して出力する。なお、本実施
例において輝度信号用垂直フィルタ8、色差信号用垂直
フィルタ14については、上述した特性が得られれば図
2や図7で示した構成に限定しなくてもよい。
【0039】図16には本発明の他の実施例として図1
で示した輝度信号処理回路の他の構成例を示す。50は
遮断周波数8MHzのLPF、52は減算器、53は加
算器、54は信号入力端子、55は信号出力端子であ
り、その他で図1と同一符号のものは同一機能および同
一特性を有する。この構成では、LPF50および減算
器52により、8MHz以上の高域信号がフィールドメ
モリ7および垂直フィルタ8に与えられ、8MHz以下
の信号成分はそのまま加算器53へ導かれフィルタ処理
された信号と加算される。前述したように折り返し信号
成分が存在するのは、水平周波数で8MHz以上の領域
であり、本実施例ではこの部分のみをフィルタ処理して
折り返し成分を除去する。これによって図12(c)に
示したA、B、Cの領域を取り出すことができる。図1
で説明した実施例では、水平周波数の全帯域に図4で示
す垂直フィルタ処理されるため、A領域の垂直高域(1
125/2テレビ本付近)の解像度が劣化しないように
垂直フィルタ8の設計時に考慮が必要となる。本実施例
では、LPF50と減算器52が余分に必要であるが、
垂直フィルタ処理する帯域を水平周波数の8MHz以上
にでき、上述した考慮は必要なくなり垂直フィルタ8の
設計に余裕ができる。この構成によっても色差信号処理
回路と合わせて、従来に比べてフィールドメモリを2個
減らすことができる。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、本来4個のフィールド
メモリが必要なMUSE−NTSCコンバータ用の輝度
信号用および色差信号用の高画質化処理を2個のフィー
ルドメモリで実現することが可能となる。また、上記高
画質化処理において輝度信号用および色差信号用のフィ
ールド間の櫛型フィルタ特性と走査線数削減用のフィル
タ特性とを兼用化することにより回路規模の削減が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の方式変換装置のブロック図
である。
【図2】本発明の一実施例の輝度信号用垂直フィルタの
構成図である。
【図3】方式変換による表示方法の概略図である。
【図4】輝度信号用垂直フィルタの特性概略図である。
【図5】1/2の間引きによる走査線の構造図である。
【図6】1/3の間引きによる走査線の構造図である。
【図7】本発明の一実施例の色差信号用垂直フィルタの
構成図である。
【図8】色差信号用垂直フィルタの特性概略図である。
【図9】MUSE受信器の構成図である。
【図10】送信側の輝度信号動画処理回路の構成図であ
る。
【図11】受信機の従来の輝度信号動画処理回路の構成
図である。
【図12】輝度信号動画処理による信号スペクトル分布
の概略図である。
【図13】送信側の色差信号動画処理回路の構成図であ
る。
【図14】受信機の従来の色差信号動画処理回路の構成
図である。
【図15】色差信号動画処理による信号の伝送可能領域
を表す概略図である。
【図16】本発明のMUSE受信機における輝度信号処
理回路のブロック図である。
【符号の説明】
1…MUSE信号入力端子、 3…AD変換器、 6…フィールド内内挿用2次元LPF、 7、13…フィールドメモリ、 8…輝度信号用垂直フィルタ、 12…フィールド内内挿用垂直フィルタ、 14…色差信号用垂直フィルタ、 9、15…速度変換回路、 10、16…垂直圧縮回路、 17…線順次デコード回路、 20…時間伸長回路、 50a、b、c…NTSC信号出力端子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉山 雅人 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所映像メディア研究所内 (72)発明者 木村 初司 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所映像メディア研究所内 (72)発明者 的野 孝明 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所情報映像メディア事業部内 (72)発明者 二宮 佑一 東京都世田谷区砧1丁目10番11号日本放送 協会放送技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高品位テレビジョン信号(MUSE信号)
    を標準テレビジョン信号(NTSC信号)に変換する方
    式変換装置において、高品位テレビジョン(MUSE信
    号)中の輝度信号を動画処理する回路をフィールド内内
    挿回路と第一のフィールド遅延手段と第一の垂直フィル
    タと速度変換回路と垂直圧縮回路とで構成し、色差信号
    を動画処理する回路をフィールド内内挿回路と時間伸長
    回路と第二のフィールド遅延手段と第二の垂直フィルタ
    と遮断周波数8MHzの低域通過フィルタと速度変換回
    路と垂直圧縮回路とで構成し、輝度信号処理回路の第一
    の垂直フィルタはフィールド間で櫛型特性を有すると同
    時に走査線数削減用フィルタ特性を有し、色差信号処理
    回路の第二の垂直フィルタはフィールド間で櫛型特性を
    有する同時に走査線削減用フィルタ特性を有することを
    特徴とした方式変換装置。
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