JPH072354U - 粘着テープ貼着カッター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】片手にて各種粘着テープの貼着を、任意位置か
ら容易確実に又連続安定して開始出来、同じくカットも
任意位置にて容易確実に行える粘着テープの貼着とカッ
ト機能を兼備する器具を提供する。 【構成】 筒（１）後方に握部（４）を設け、貼板
（２）前部に下端に貼着補助ブラシ（１９）を設けた前
板（２１）にて受溝（２２）を形成し該溝に、下部裏側
に刃（７）を固着し上部は巻線バネ（１４）を介し弾設
軸支したレバー（１０）先端と連動するスライド板
（９）をスライド可能に装着し、一端を筒（１）上外側
に弾発した弾性体（６）と筒（１）上下面壁に摩擦体
（５）（５′）を各々設け、側板（３）下部に擺動基部
を持つ防塵板（３１）前方にテープ押圧体（８）を突設
し、該先端を貼板（２）下の斜面壁（３２）へ押圧す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本案は、片手にて各種粘着テープの貼着開始が任意位置より容易に行え、カット も同様に任意位置にて容易確実に行う器具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、粘着テープの貼着とカットを兼備する器具として、器具前部の切刃にて テープを引切る方式の、太巻のクラフトテープやプラスチックテープ対応の一般 タイプと、小巻テープに対応する、切刃に連動したボタン等の操作に依りテープ のカットを行う方式との、大別して二つのタイプの器具があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

これらには、次のような欠点があった。 （イ）一般タイプでは、テープの先端が常時貼着開始可能状態になっておらず、 正確な位置からテープの貼着を開始する時には一方の手をテープ先端に、他方を 器具側にと両手を必要とした。 （ロ）正確な位置でのカットも、引張って切るという大きな動作の為難しかった 。 （ハ）カットの際、貼着が不充分の場合テープが剥がれたり、相手が薄い紙等の 場合には破いてしまう事があった。 （ニ）これらの器具はテープ粘着面が露出したままであり、ホコリやゴミが付着 し易く、又不用意に大事な書類がくっついて取れず困る、等のトラブルがあった 。 （ホ）一方、ボタン等の操作に依りテープのカットを行う方式の器具は、小巻で 幅狭なテープに対応する器具しかなかった。 テープ体の太巻小巻や幅の広狭に係わらず、片手で貼着とカットを連続安定して 行う考案や器具は要求されていたが無く、一般人はもとより片手身障者の人々は この為大変不自由をしていた。本孝案は上記欠点解消の為になされたものである 。

【０００４】

【課題を解決する為の手段】

筒後方に握部を設け、貼着体の前部に下端縁に刃を形成し上部は弾性体を介して 弾設軸支したレバー先端と連動する板体をスライド可能に装着し、一端を筒外に 弾発した弾性体並びに摩擦体を筒外周所要箇所に各々設け、本体所要箇所に擺動 基部を持つテープ押圧体先端を貼着体下面壁へ押圧する。 本考案は以上のような構成より成る粘着テープ貼着カッターである。

【０００５】

【作用】

本案器具の貼着体先端部を被貼着面に押圧して粘着テープのを貼着を開始し、 カット時には、巻状テープの所要箇所を指で押圧してテープ内周面と摩擦体との 摩擦にてテープの転動を止め、レバーを操作して刃を所要距離下方向に伸ばし、 被貼着面と巻状テープ間の距離の拡開に依りテープの切断を行うと同時に、貼着 体先端に次回の貼着の為のテープを貼着可能状態に準備する。

【０００６】

【実施例】

以下本考案の各実施例を図面に基づいて詳述すれば。 《１》図１図４の如く。 筒（１）上下の鍔（４０）と一体に成型した側板（３）前方に、下端縁が筒母線 と平行なくさび形の貼板（２）を、後端に握部（４）を各設け、貼板（２）前部 に下端縁に貼着補助ブラシ（１９）を装設し中央に突隆受（２０）を設けた前板 （２１）にて受溝（２２）を形成し該溝に、下部内側に刃（７）を固着し上部に 溝孔（２３）を穿孔垂設した連動部（２４）を持ち、中央に突隆（２５）のある スライド板（９）をレバー先ピン（１１）と連動させてスライド自在に挿入し、 レバー（１０）の支軸（１２）は筒（１）内前部の軸支部（１３）（１３）の孔 （１３′）と該間の巻線バネ（１４）並びに、回動側板（１５）の孔（１５′） に挿通して先端の溝（１６）を止具（１７）にて咬止し、該巻線バネ（１４）を 図２の如くバネ掛ピン（１８）と筒（１）内壁間に弾設し、筒（１）の外周上面 と対向側下面にゴム等の摩擦体（５）（５′）を各設け、筒（１）と同一素材又 はプラスチック鋼等の弾性素材からなる弾性体（６）の一端を筒（１）上外側に 弾発し、他端を筒上部の溝（２６）後端と一体状に設け、図４に示す如く筒（１ ）下部の軸孔（２７）に軸（２８）と止具（２９）にて擺動自在に軸着した支持 杆（３０）前部を貼板（２）下端縁と平行に折曲して防塵板（３１）を形成し、 該前方に図３の如く突出した前記弾性素材からなる針状のテープ押圧体（８）を 設け、図２にも示す対向側の側板（３′）の突起（３３）を係止片（３４）の孔 （３５）に嵌合してテープ押圧体（８）先端を貼板（２）下の斜面壁（３２）へ 押圧し、再び図４に示す防塵板（３１）上面をシリコンゴム又は、表面を凸凹に 成型した非粘着体（３６）にて形成し、下面にカバー（３７）を蝶番（３８）に て擺動自在に取り付け、該前端に図２の如くの非粘着部（３９）を垂設する。 又、弾性体（６）溝（２６）摩擦体（５）（５′）の位置は図７図８にも示す如 くである。 《２》図５図６に示す如く、前部弾発端を延長しＬ字形に折曲形成したＬ字巻線 バネ（１４ａ）前部が運動する範囲の溝孔（４３）を筒（１ａ）前部に貫通して バネ先を通し、そのＬ字巻線バネ（１４ａ）収容の溝（２６ａ）を溝孔（４３） 脇に設け、摩擦体（５ａ）を筒（１ａ）外周後部に設ける。 《３》図７図８に示す如く、側板（３ａ）下端前方に、防塵板（３１ａ）を一体 かつ折曲自在状に設け、該先端の係止片（３４ａ）を対向側の側板（３ａ′）の 突隆（４４）に押圧係止する。 《４》又図９図１１に示す如く。 貼板（２Ａ）前部に、上端には剥離刃（４５）を装設した前板（２１Ａ）にて受 溝（２２Ａ）を形成し該溝に、下端内側に刃（７Ａ）を形成し、上部両側には溝 孔（２３Ａ）を穿孔垂設した連動部（２４Ａ）を持ち、下部には止メ部（２５Ａ ）を設けたスライド板（９Ａ）を、レバー先ピン（１１Ａ）と連動させてスライ ド自在に挿入し、レバー（１０Ａ）は後部に穿孔した軸孔（１３Ａ）（１３Ａ） と該間の巻線バネ（１４Ａ）に側板（３Ａ）後部の支軸（１２Ａ）を挿通軸着し て先端を嵌脱自在な側板（１５Ａ）後部の孔（１５Ａ′）に挿入嵌合し、巻線バ ネ（１４Ａ）はレバー（１０Ａ）下面とバネ掛ピン（１８Ａ）間に弾設し、筒（ １Ａ）外周上面と該対向側下面に摩擦体（５Ａ）（５Ａ′）を各配設し、弾性体 （６Ａ）の一端を筒（１Ａ）下外側に弾発し、側板（３Ａ）筒横の枢支部（２７ Ａ）に環部（２８Ａ）を回動自在に枢着した支持杆（３０Ａ）を持ち、側板（３ Ａ）前方下端の突起（３３Ａ）に支持杆（３０Ａ）前端を掛止して図１０に示す テープ押圧体（８Ａ）先端部を貼板（２Ａ）下の斜面壁（３２Ａ）へ押圧する。 《５》更に図１２の如く、側板（３Ａ′）下端前方に防塵板（３１Ａ）を一体か つ折曲自在状に設け、側板（３Ａ′）横に前記弾性素材から成る貼着補助体（１ ９Ａ）前部を貼板（２Ａ）下端縁位置とほぼ整合させＬ字形に折曲して前方に突 設し、連動部（２４Ａ）上部に三角形状の剥離刃（４５Ａ）を設ける。 《６》その他、図１３の如く貼板（２Ａ′）下部位置に、ローラー（４７）を転 動自在に取付け、止メ部（２５Ａ）下部に貼着補助ブラシ（１９Ａ′）を装設し てもよい。尚、切刃形状は図１３図１４の如く、刃（７）は下部中央が平坦な逆 山形をなし、刃（７Ａ）は左下端縁が平らな縦半分の逆山形に形成し、カットを 容易にすると共に被貼着面を刃で傷つける事を防ぎその他、刃表面にフッ素コー ティング等を施しテープ糊の付着を防止する事も考えられる。

【０００７】 本案は以上のような構成でこれを使用する時は図１図２の如く、テープ体（４１ ）上面を又図９では下面を指で押圧して該内周面と摩擦体（５）（５ａ）（５Ａ ′）等外面との摩擦にてテープ体の転動を止めながらレバー（１０）（１０Ａ） を作動し、刃（７）（７Ａ）を所要距離下方向に伸ばし図２の如く、被貼着面（ ４２）とテープ体（４１）間の距離を拡開してテープカットを行う事が本案の一 要点でもあり、その効果は前記考案が解決しょうとする各問題点と対応し、後記 記載の如くとなる。 尚、図５図６の構造では、カット時にテープ表面を指で押圧しなくてもよく又 、図９図１０図１１図１２は、小巻の両面粘着テープ用器具の構成の説明図であ る。

【０００８】

【考案の効果】

（イ）本案では、テープ先端が常に貼着体下面に押圧され、常時任意位置へ貼着 開始可能状態であり、切断時には巻状テープの一部が剥離し、該剥離した粘着面 が図２の如く次回貼着時の貼着面（４６）となり、図１、図１３に示す貼着補助 ブラシ（１９）（１９Ａ′）や、図１２の貼着補助体（１９Ａ）の補助もあり次 回も片手にて容易に任意位置からの確実にして正確なる貼着の開始が行える。 （ロ）又正確な位置でのカットもレバーの操作で行え同じく容易となる。 （ハ）カット時の被貼着面からのテープ剥離の問題は、本案では刃をレバー操作 で押し出してテープ体と貼着面間の距離の拡開に依り切る方式の為、貼着の充分 不充分は関係が無く、同様に相手が薄い紙等でもカット時に破く心配がない。 （ニ）粘着面をテープ押圧体を介し、防塵板や更にカバー等でほぼ覆っている為 、本案器具を大事な書類の上に不用意に置き、くっつけて困る心配もなく、ホコ リやゴミ屑等の付着も防止出来、この事は本器具が保管機能をも兼備する事にな る。 （ホ）テープ体の太巻小巻幅広幅狭に係わらず、各種粘着テープの貼着とカット が片手にて完全容易なる形で行え、両面粘着テープ用器具に於いては手袋のまま でも剥離刃にて剥離紙はがしも行え、糊に近い感覚で使用出来、前記片手身障者 の人々にも大きく寄与する考案でもある。 その他、非レバー操作時にはテープ体内周面が弾性体に依り適度に対向側摩擦体 に押圧されて安定し、不用意に転動して器具内部でテープ貼着面どうしがくっつ いたり、逆転して次回貼着時の貼着面を器具内部に引込んで次回の貼着に支障を きたす心配もなく連続安定して作業出来又、前記の如くのカット方式の為例えば 、皮膚上にテープを貼着しカットしても切刃で皮膚を傷つける心配もなく、被貼 着物に対し優しいカッターでもあり、又図２の如く、くさび形の貼板（２）に対 し刃（７）がほぼ密接状にスライドする為、貼着終了位置にて正確かつ確実にテ ープを切る事が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の実施例１の使用状態を示す一部切
欠き斜視図である。

【図２】 本考案の実施例１の使用状態を示す右側面
図である。

【図３】 本考案の実施例１の下面図である。

【図４】 本考案の実施例１の分解斜視図である。

【図５】 本考案の他の実施例２を示す斜視図であ
る。

【図６】 本考案の他の実施例２のＡ−Ａ′線断面図
である。

【図７】 本考案の他の実施例３を示す斜視図であ
る。

【図８】 本考案の他の実施例３の右側面図である。

【図９】 本考案の他の実施例４の使用状態を示す斜
視図である。

【図１０】 本考案の他の実施例４の下面図である。

【図１１】 本考案の他の実施例４の一部切欠き斜視図
である。

【図１２】 本考案の他の実施例５を示す斜視図であ
る。

【図１３】 本考案の他の実施例６を示す一部切欠き拡
大図である。

【図１４】 本考案の刃（７）を示す一部切欠き拡大正
面図である。

【図１５】 本考案の刃（７Ａ）を示す一部切欠き拡大
正面図である。

【符号の説明】

１，１ａ，１Ａ：筒 ２，２Ａ，２Ａ′：貼板
３，３ａ，３Ａ，３Ａ′：側板 ４，４Ａ：握部 ５，５ａ，５Ａ′：摩擦体 ６，６
Ａ：弾性体 ７，７Ａ：刃 ８，８Ａ：テープ押圧体
９，９Ａ：スライド板 １０，１０Ａ：レバー １１：レバー先ピン １４：巻線バネ １４ａ：Ｌ字巻線バネ １９，１９Ａ′：貼着補助ブラシ １９
Ａ：貼着補助体 ２２，２２Ａ：受溝 ２４，２４Ａ：連動部
２６，２６ａ：溝 ２７Ａ：枢支部 ３０，３０Ａ：支持杆 ３１，３１
ａ，３１Ａ′：防塵板 ３６：非粘着体 ３７：カバー ４
０：鍔 ４１：テープ体 ４２：被貼着面 ４
３：溝孔 ４５，４５Ａ：剥離刃 ４６：次回貼着時の貼
着面 ４７：ローラー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 テープ挿入筒前方に貼着体を持つ粘着テ
   ープカッターに於いて、筒後方に握部を設け貼着体前部
   に、下端縁に刃を形成し上部は弾性体を介し弾設軸支し
   たレバー先端と連動する板体をスライド可能に装着し、
   一端を筒外に弾発した弾性体並びに摩擦体を筒外周所要
   箇所に各々設け、本体所要箇所に擺動基部を持つテープ
   押圧体先端を貼着体下面壁へ押圧する粘着テープ貼着カ
   ッター。