JPH07233716A - 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置 - Google Patents

内燃機関の吸排気弁駆動制御装置

Info

Publication number
JPH07233716A
JPH07233716A JP2716094A JP2716094A JPH07233716A JP H07233716 A JPH07233716 A JP H07233716A JP 2716094 A JP2716094 A JP 2716094A JP 2716094 A JP2716094 A JP 2716094A JP H07233716 A JPH07233716 A JP H07233716A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drive shaft
intake
flange portion
camshaft
fixed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2716094A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiko Yamada
吉彦 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unisia Jecs Corp filed Critical Unisia Jecs Corp
Priority to JP2716094A priority Critical patent/JPH07233716A/ja
Publication of JPH07233716A publication Critical patent/JPH07233716A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 駆動軸の捩り剛性の向上を図り、バルブタイ
ミング制御精度の低下等を防止すると共に、第2フラン
ジ部の位相角度位置決めの容易性と組み付け作業性の向
上を図る。 【構成】 駆動軸21の所定外周に固定された第2フラ
ンジ部32とカムシャフト22の一端部に固定された第
1フランジ部27との間に、両者21,22を連繋する
環状ディスク29が配置されている。そして、該環状デ
ィスク29を機関運転状態に応じて駆動機構29を介し
て偏心揺動させることにより、駆動軸21とカムシャフ
ト22との回転位相差を変化させてバルブタイミングを
可変制御するようになっている。前記各第2フランジ部
32のスリーブ28を駆動軸21の所定外周に有する突
部21a〜21dに夫々圧入すると共に、溶接によって
結合した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の運転状態に
応じて吸気・排気弁の開閉時期を可変制御する吸排気弁
駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の装置としては種々提供さ
れており、その一つとして本出願人が先に出願した実願
平5−5276号に記載されたものがある。
【0003】図9〜図12に基づいて概略を説明すれ
ば、この吸排気弁駆動制御装置は、多気筒機関のクラン
ク軸からスプロケットを介して回転力が伝達される中空
状の駆動軸1と、該駆動軸1の外周同軸上に相対回転自
在に設けられたカムシャフト2と、各気筒毎に分割され
た該カムシャフト2の分割端部間に設けられた制御機構
3とを備えている。
【0004】前記駆動軸1は、駆動軸本体1aが図12
に示すように機関前後方向に沿って延設され、スプロケ
ット側の1番ジャーナル1fがシリンダヘッド7の上端
部に設けられた図外の軸受に回転自在に支持されてい
る。また、駆動軸本体1aは、1番ジャーナル1f側の
一端部から他端部側までの外径が段差状に縮径されてい
ると共に、その外周面の等間隔位置に1番気筒〜4番気
筒用のスプライン突部1b〜1eが軸方向に沿って形成
されている。
【0005】前記各カムシャフト2は、夫々外周に1気
筒当たり2つの吸気弁4,4をバルブリフター4a,4
aを介してバルブスプリング5のばね力に抗して開作動
させる2個のカム6,6を一体に有していると共に、シ
リンダヘッド7上の一対のカム軸受8,9によって回転
自在に支持されている。
【0006】前記制御機構3は、各カムシャフト2の一
端部に一体に設けられた円環状の第1フランジ部10
と、駆動軸1の所定外周位置にスリーブ12を介してス
プライン結合されて、前記第1フランジ部10に対向す
る円環状の第2フランジ部13と、両フランジ部10,
13間に介装されて駆動軸1の軸心Xから略径方向へ揺
動自在に設けられた略円環状のディスクハウジング14
と、該ディスクハウジング14の内周に有する大径な支
持孔14a内にプレーンベアリング15を介して回転自
在に保持された環状ディスク16とを備えている。前記
各スリーブ12は、中央孔12aの内周面に前記スプラ
イン突部1b〜1eに嵌合するスプライン溝12b〜1
2eが形成されている。
【0007】前記ディスクハウジング14は、直径方向
の一端部がシリンダヘッド7の上端部に固定された図外
の支軸によって回転自在に支持されていると共に、他端
部が前記支軸を中心に駆動機構により揺動するようにな
っている。更に、第1,第2フランジ部10,13の外
周部には、互いに180°位置に細長い係合溝17,1
8が半径方向に沿って形成されている。一方、環状ディ
スク16の両側面には、互いに反対方向に突出して前記
各係合溝17,18に係合するピン19,20が突設さ
れている。
【0008】そして、例えば機関の高回転時には、ディ
スクハウジング14が揺動せずに、環状ディスク16の
中心が駆動軸1の軸心Xに合致する一方、機関の低回転
時には、図外の駆動機構によりディスクハウジング14
が揺動し、環状ディスク16を駆動軸1の軸心Xに対し
て偏心動させる。
【0009】即ち、例えば機関高回転時には、環状ディ
スク16の中心が駆動軸1の軸心Xに合致して、駆動軸
1とカムシャフト2との回転位相差が生じない。したが
って、駆動軸1の回転に伴い制御機構3を介してカムシ
ャフト2が駆動軸1と同期回転し、カム6,6による弁
の作動角が図13Aの実線で示すように大きくなり、開
弁時期が早くなる共に、閉弁時期が遅くなるため、吸気
慣性力を利用した吸気充填効率が向上する。
【0010】一方、低回転域では、駆動機構によりディ
スクハウジング14を介して環状ディスク16の中心が
駆動軸1の軸心Xから偏心可能に制御されるため、各ピ
ン19,20が各係合溝17,18の内周面に沿って径
方向に摺動し、一方側ピン20が駆動軸1の軸心Xに接
近する場合は、他方側ピン19は軸心Xから離れる関係
になる。したがって、この場合は、環状ディスク16
は、駆動軸1に対して角速度が大きくなり、カムシャフ
ト2の角速度も大きくなる。このため、カムシャフト2
は、駆動軸1に対して2重に増速された状態になる。し
たがって、駆動軸1とカムシャフト2の回転位相差が図
13Bに示すように変化し、カムシャフト2の角速度が
相対的に大きい場合は、駆動軸1に対する回転位相は両
者1,2が等速になるまで進み、やがてカムシャフト2
の角速度が相対的に小さくなると、回転位相は両者1,
2が等速になるまで遅れる。
【0011】そして、図13Bで示すように回転位相差
の最大,最小点の途中に同位相点Pが存在し、同図Bの
回転位相の変化では、弁の作動角が図13Aの破線で示
すようにP点よりも前の開弁時期が遅れ、P点より後の
閉弁時期が進み、全体に小さく制御される。したがっ
て、吸排気弁のバルブオーバラップが小さくなり、燃焼
室の残留ガスが減少し、安定した燃焼により燃費の向上
が図れる。また、早い閉弁時期制御により吸気充填効率
が向上し、低速トルクを高めることができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記先
願の発明にあっては、駆動軸1と各第2フランジ部13
とを、スリーブ12を介してスプライン結合するように
なっているため、駆動軸本体1aの外周面に形成された
スプライン突部1b〜1eの外周に有する凹凸にスリー
ブ12内周のスプライン溝12b〜12eの凹凸を軸方
向から嵌合させる必要上、隣接する各スプライン突部1
b〜1eの外径差を夫々大きく設定しなければならな
い。
【0013】即ち、各第2フランジ部13を夫々駆動軸
1に各スリーブ12の内径が大径なものから順次組み付
けるためには、1番ジャーナル1f側の第1スプライン
突部1bに嵌合する第1スリーブ12は第2スプライン
突部1cの外周を通過させるために、その中央孔12a
の内径を第2スプライン突部1cの外径より大きく設定
し、また、第2スプライン突部1cに嵌合する第2スリ
ーブ12はその内径を第3スプライン突部1dの外径よ
りも大きく設定しなければならない。例えば、モージュ
ールが0.5であるスプラインを用いてフランジとスリ
ーブの嵌合を行う場合、第1スプライン突部〜第4スプ
ライン突部の各スプライン突部1b〜1eの呼び径はそ
れぞれ22mm,20mm,18mm,15mmとなり、この結
果として、隣接する各スプライン突部1b〜1eの外径
差が大きくなってしまう。
【0014】このため、駆動軸1は、駆動軸本体1aの
一端部(1番ジャーナル1f側)から他端部に沿ってそ
の縮径度合いが必然的に大きくなってしまい、他端部側
ではその外径を十分に小径に形成せざるを得なくなる。
この結果、駆動軸1の捩り剛性(強度)が低下し、バル
ブタイミング制御精度が低下したり、吸気弁4のバウン
ド等の不整運動を招く惧れがある。
【0015】また、前述のようなスプライン結合では、
スプライン歯間のピッチに起因して、各第2フランジ部
13の位相角度つまり4気筒では夫々90°の位相角度
に高精度に設定することが困難になる。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記先願の実
情に鑑みて案出されたもので、請求項1の発明は、機関
の上部に前後方向に沿って配設され、該機関によって回
転駆動する駆動軸と、該駆動軸の外周同軸上に相対回転
可能に設けられ、かつ外周に吸排気弁を作動させるカム
を有するカムシャフトと、該カムシャフトの一端部に固
定された第1フランジ部に対向配置され、かつ内周部が
前記駆動軸の所定外周に固定された第2フランジ部と、
該両フランジ部に連繋しつつ駆動軸の軸心に対して偏心
揺動可能な環状ディスクと、該環状ディスクを機関運転
状態に応じて揺動させる駆動機構とを備えた吸排気弁駆
動制御装置において、前記第2フランジ部の内周部を駆
動軸の所定外周面に圧入固定したことを特徴としてい
る。
【0017】請求項2の発明は、前記第2フランジ部の
内周部と、該内周部が圧入する前記駆動軸の所定外周面
とを溶接固定したことを特徴としている。
【0018】
【作用】前記構成の本発明によれば、第2フランジ部を
駆動軸の所定外周面に圧入固定するものであるから、該
駆動軸の外周面には駆動軸本体の外径より若干大きな外
径の圧入代を形成すればよく、したがって、隣接するこ
の各圧入代の外径差を可及的に小さくすることが可能に
なる。したがって、駆動軸本体を大きな角度の縮径テー
パ状に形成する必要がなく、比較的大径な略均一径に設
定することが可能になる。
【0019】また、圧入個所を溶接固定するため、駆動
軸と第2フランジ部の結合強度が一層向上する。
【0020】
【実施例】本発明に係る吸排気弁駆動制御装置は図2〜
図4に示すように構成され、図2の21は図外の4気筒
機関のクランク軸からスプロケットを介して回転力が伝
達される駆動軸、22は該駆動軸21の外周に一定の隙
間をもって配置され、かつ駆動軸21の中心Xと同軸上
でかつ該駆動軸21と相対回動可能に設けられたカムシ
ャフトである。
【0021】前記駆動軸21は、機関前後方向に延設さ
れていると共に、軽量化等の要請から内部中空状に形成
されている。また、この駆動軸21は、本体が図1及び
図2に示すように一端側のスプロケット取付部60及び
1番ジャーナル61から他端側までの外径が小さなテー
パ角度で僅かに縮径状に形成されて、後述する各スリー
ブ28の良好な挿通性を確保するようになっていると共
に、一端部側から他端部側までの外周面等間隔位置に、
1番気筒〜4番気筒用の突部21a〜21dが軸方向に
沿って形成されている。この各突部21a〜21dは、
その隣接する同士の外径段差が小さく設定されている。
即ち、この各突部21a〜21dは、後述する第2フラ
ンジ部32のスリーブ28が圧入するための圧入代とし
て機能するものであるから、外形が単純な平坦面になっ
ており、したがって、例えば1番ジャーナル61側の第
1突部21a〜第4突部21dの外径(直径)D1〜D
4は隣接する同士間でその外径寸法差つまり外径段差が
夫々約0.2mmに設定されている。
【0022】前記カムシャフト22は、長手方向の所定
位置で各気筒毎に軸直角方向から4分割されており、内
部軸方向に形成された挿通孔22a内に駆動軸21が挿
通している一方、図外のシリンダヘッド上端部に有する
カム軸受52,53に回転自在に支持されている。ま
た、図3に示すように外周の所定位置に1気筒当たり2
つの吸気弁23をバルブスプリング24のばね力に抗し
てバルブリフター25を介して開作動させる複数のカム
26…が一体に設けられている。
【0023】また、各カムシャフト22の一方側の分割
端部に第1フランジ部27が一体に固定されており、こ
の第1フランジ部27は、図5にも示すように中空部か
ら半径方向に沿った細長い矩形状の第1係合溝30が形
成されていると共に、その外周面の円周方向に後述する
環状ディスク29の一側面に摺接する突起面27aが一
体に設けられている。
【0024】また、この第1フランジ部27に一定の隙
間をもって対峙する他方側のカムシャフト22の端部側
にスリーブ28と該スリーブ28に一体に有する第2フ
ランジ部32配置されており、第1フランジ部27と第
2フランジ32との対向面間に環状ディスク29が配置
されている。
【0025】前記各スリーブ28は、図2に示すように
小径な一端部31がカムシャフト22の前記他方側の分
割端部内に回転自在に挿入している共に、駆動軸21の
各突部21a〜21dに圧入固定されている。即ち、第
1〜第4スリーブ28は前記各突部21a〜21d対応
した大きさに形成され、駆動軸21に挿通する各中央孔
28a〜28dの内径が各突部21a〜21dの外径よ
りも若干小さく設定されて、圧入可能になっている。前
記第2フランジ部32は、図6に示すように第1フラン
ジ部27の第1係合溝30と径方向の反対側に半径方向
に沿った細長い矩形状の第2係合溝33が形成されてい
ると共に、外周面に環状ディスク29の他側面に摺接す
る突起面32aが一体に設けられている。
【0026】前記環状ディスク29は、略ドーナツ板状
を呈し、内径がカムシャフト22の内径と略同径に形成
されて、駆動軸21の外周面との間に環状の隙間部Sが
形成されていると共に、小巾の外周部29aが環状ベア
リング34を介してディスクハウジング35の内周面に
回転自在に支持されている。また、直径線上の対向位置
に貫通形成された保持孔29b,29cには、各係合溝
30,33に係入する一対のピン36,37が設けられ
ている。この各ピン36,37は、互いにカムシャフト
軸方向へ逆向きに突出しており、基部が保持孔29b,
29c内に回転自在に支持されていると共に、先端部の
両側縁に図5及び図6に示すように前記係合溝30,3
3の対向内面30a,30b、33a,33bと当接す
る2面巾状の平面部36a,36b、37a,37bが
形成されている。
【0027】前記ディスクハウジング35は、図2〜図
4に示すように略円環状を呈し、外周の一端部に有する
ボス部35a及び該ボス部35aを貫通した枢支ピン3
8を支点として図3中上下に揺動自在に設けられている
一方、該ボス部35aと反対側の外周面にレバー部35
bが半径方向に沿って突設されている。また、このディ
スクハウジング35は、レバー部35bを介して駆動機
構39により揺動するようになっている。
【0028】前記駆動機構39は、図3及び図7に示す
ようにシリンダヘッドの所定部位に対向して形成された
第1,第2シリンダ40,41と、該各シリンダ40,
41内から出没自在に設けられて各先端縁で前記レバー
部35bの円弧状先端を上下方向から挾持する油圧ピス
トン42及びプランジャ43と、前記第1シリンダ40
内の受圧室40aに油圧を給排して油圧ピストン42を
進退動させる油圧回路44とを備えている。
【0029】前記第2シリンダ41内に設けられたプラ
ンジャ43は、略有底円筒状に形成され、第2シリンダ
41内に弾装されたコイルスプリング45のばね力で進
出方向(レバー部方向)に付勢されている。
【0030】前記油圧回路44は、一端部がオイルパン
46内に、他端部が受圧室40aに夫々連通した油通路
47と、該油通路47のオイルパン46側に設けられた
オイルポンプ48と、該オイルポンプ48の下流側に設
けられた3ポート2位置型の電磁切換弁49とから主と
して構成されている。前記電磁切換弁49は、機関回転
数や吸入空気量等の信号に基づいて現在の機関運転状態
を検出するコントローラ50からのON−OFF信号に
よって流路を切り換え作動し、ON信号によって油通路
47全体を連通する一方、OFF信号によって油通路4
7とドレン通路51を連通するようになっている。
【0031】そして、前記第1〜第4突部21a〜21
dと、該各突部21a〜21dに圧入固定された第1〜
第4スリーブ28とは、図2に示すように溶接によって
結合されている。具体的に説明すれば、図1及び図2に
示すように前記各スリーブ28の周壁に通孔54が夫々
径方向に沿って貫通形成されており、各スリーブ28が
中央孔28a〜28dを介して各突部21a〜21dに
圧入されて軸方向及び周方向(位相角度)の位置決めが
なされた後に、前記各通孔54からスポット溶接等を行
って、各突部21a〜21dの外周面に凸部55を一体
に形成している。
【0032】以下、本実施例の作用について説明する。
尚、吸気弁23の作動角制御は、前述の先願の場合と同
様であるから簡単に説明する。
【0033】即ち、機関高回転時には、斯かる運転状態
を検出したコントローラ50から電磁切換弁49にON
信号が出力されると、オイルポンプ48から油通路47
に圧送された作動油はそのまま受圧室40aに供給され
る。したがって、該受圧室40aの内圧上昇に伴い油圧
ピストン42が、図3,図7の実線で示すようにコイル
スプリング45のばね力に抗してレバー部35bを押し
上げるので、ディスクハウジング35つまり環状ディス
ク29の回転中心Yと駆動軸21の中心Xが合致する。
この場合は、環状ディスク29と駆動軸21との間に回
転位相は生じず、またカムシャフト22の中心と環状デ
ィスク29の中心Yも合致しているため、両者22,2
9間の回転位相差も生じない。したがって、駆動軸21
の回転に伴い、連結軸31を介してスリーブ28が同期
回転すると共に、第2フランジ部32側の係合溝33と
ピン37,環状ディスク29,ピン36,第1フランジ
部27側の係合溝30を介してカムシャフト22も同期
回転する。したがって、吸気弁23は、弁作動角が大き
くなって、閉弁時期が十分に遅くなる。この結果、吸気
充填効率が向上して高出力トルクが得られる。
【0034】一方、機関低回転時には、コントローラ5
0から電磁切換弁49にOFF信号が出力されて、油通
路47の上流側を遮断すると共に、油通路47の下流側
とドレン通路51を連通する。このため、受圧室40a
内の作動油は、油通路47を逆流してドレン通路51か
らオイルパン46内に戻され、したがって、受圧室40
aの内圧低下に伴い油圧ピストン42がバルブスプリン
グ24及びコイルスプリング45のばね力でプランジャ
43を介して後退移動する。これにより、ディスクハウ
ジング35は、図3,図7の一点鎖線で示すようにプラ
ンジャ43により押し下げられて枢支ピン38を支点と
して下方へ揺動し、環状ディスク29の中心Yが駆動軸
21の中心Xと偏心する。したがって、第2フランジ部
32の係止溝33とピン37並びに第1フランジ部27
の係止溝30とピン36との摺動位置が駆動軸21の1
回転毎に往復移動し、環状ディスク29の角速度が変化
して不等角速度回転になる。したがって、吸気弁23
は、そのバルブリフト特性がバルブリフトは一定のまま
弁作動角(バルブタイミング)が小さくなり、閉弁時期
が十分に早くなる。このため、吸気充填効率が向上して
低速トルクが向上する。
【0035】また、本実施例では、第2スリーブ28を
駆動軸21に対して従来のようなスプライン結合ではな
く、基本的には圧入固定であるため、各突部21a〜2
1dの外径寸法差を約0.5mm程度に十分に小さくする
ことができる。尚、突部21a〜21dの外径寸法は、
それぞれ22mm,21.5mm,21mm,20.5mmに設定
してある。したがって、駆動軸21の外径を大きな縮径
度合いで縮径させる必要がなく、比較的大径な略均一径
に設定することが可能になる。
【0036】この結果、駆動軸21の捩り剛性(強度)
の向上が図れ、バルブタイミング制御精度が向上すると
共に、吸気弁23の不整運動の発生も防止できる。
【0037】しかも、組み付け時において各スリーブ2
8を各突部21a〜21dに圧入した後に、所定の治具
等を用いて周方向へ自由に回転させることが可能である
ため、第2フランジ部32への位相角度つまり90°の
角度位置に高精度に設定することができる。
【0038】また、各突部21a〜21dに対して各ス
リーブ28を圧入して軸方向及び周方向の正確な位置決
めを行った後に、各通孔54を介して駆動軸21の外周
面に溶接により夫々凸部55を形成したため、各スリー
ブ28と突部21a〜21dとの結合強度が一段と向上
する。したがって、カムシャフト22の正負の回転トル
ク変動が掛かっても各スリーブ28の周方向の位置ずれ
が確実に防止できることは勿論のこと、両者21,28
間の摩耗の発生を防止できる。
【0039】さらに、単なる圧入固定であるため、組み
付け作業性も良好になると共に、コストの低廉化が図れ
る。
【0040】また、前述のように、溶接により通孔54
の底部に凸部55を肉盛りしたため、捩り強度も向上す
ると共に、溶接スパッタの飛散を防止できる。斯かるス
パッタ飛散防止効果は、各構成部品を組み付ける際に各
部材間の挟み込み等がなくなるため、極めて有効であ
る。
【0041】図8は本発明の第2実施例を示し、各突部
21a〜21dに圧入された各スリーブ28を径方向か
ら挿通された連結ピン56によって駆動軸21に連結し
たものである。即ち、各突部21a〜21dに各スリー
ブ28を圧入し、周方向の角度位置決めを行った後に、
ドリル等でスリーブ28及び駆動軸21を直径方向に沿
って孔開け加工し、このピン孔57,58内に連結ピン
56を圧入して連結するようになっている。
【0042】したがって、この実施例も、駆動軸21を
大きなテーパ角度に縮径する必要がないため、捩り剛性
の向上が図れると共に、連結ピン56によって各スリー
ブ28の自由回動を確実に規制できる。
【0043】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、第2フランジ部を駆動軸の突部に対して圧入に
よって固定する構成としたため、駆動軸本体の外径を大
きなテーパ角度で縮径化させる必要がなく、比較的大径
な略均一径とすることができる。したがって、駆動軸の
捩り剛性が向上し、バルブタイミング制御精度の低下や
吸排気弁の不整運動の発生を防止できる。
【0044】しかも、各第2フランジ部の位相角度を高
精度に設定することができると共に、駆動軸に対する組
み付け作業能率の向上が図れる。
【0045】また、請求項2の発明によれば、圧入され
た第2フランジ部と駆動軸とを溶接によって結合したた
め、前記駆動軸の十分な捩り剛性を確保しつつ結合強度
の向上が図れ、第2フランジ部の駆動軸に対する自由回
転を確実に規制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に供される駆動軸と第2フラン
ジ部を示す正面図。
【図2】本実施例の要部を示す一部破断図。
【図3】図2のA矢視図。
【図4】本実施例の一部を示す平面図。
【図5】図4のB−B線断面図。
【図6】図4のC−C線断面図。
【図7】本実施例の駆動手段を示す概略図。
【図8】本発明の他例を示す要部断面図。
【図9】先願の装置における一部破断図。
【図10】図9のD−D線断面図。
【図11】図9のE−E線断面図。
【図12】先願装置の駆動軸と第2フランジ部を示す正
面図。
【図13】Aはバルブリフト特性図、Bは駆動軸とカム
シャフトとの回転位相差特性図。
【符号の説明】
21…駆動軸 21a〜21d…突部 22…カムシャフト 23…吸気弁 26…カム 27…第1フランジ部 28…スリーブ 29…環状ディスク 32…第2フランジ部 35…ディスクハウジング 39…駆動機構 54…通孔 55…凸部 56…連結ピン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関の上部に前後方向に沿って配設さ
    れ、該機関によって回転駆動する駆動軸と、該駆動軸の
    外周同軸上に相対回転可能に設けられ、かつ外周に吸排
    気弁を作動させるカムを有するカムシャフトと、該カム
    シャフトの一端部に固定された第1フランジ部に対向配
    置され、かつ内周部が前記駆動軸の所定外周に固定され
    た第2フランジ部と、該両フランジ部に連繋しつつ駆動
    軸の軸心に対して偏心揺動可能な環状ディスクと、該環
    状ディスクを機関運転状態に応じて揺動させる駆動機構
    とを備えた吸排気弁駆動制御装置において、 前記第2フランジ部の内周部を駆動軸の所定外周面に圧
    入固定したことを特徴とする内燃機関の吸排気弁駆動制
    御装置。
  2. 【請求項2】 前記第2フランジ部の内周部と、該内周
    部が圧入する前記駆動軸の所定外周面とを溶接固定した
    ことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の吸排気弁駆
    動制御装置。
JP2716094A 1994-02-25 1994-02-25 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置 Pending JPH07233716A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2716094A JPH07233716A (ja) 1994-02-25 1994-02-25 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2716094A JPH07233716A (ja) 1994-02-25 1994-02-25 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07233716A true JPH07233716A (ja) 1995-09-05

Family

ID=12213311

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2716094A Pending JPH07233716A (ja) 1994-02-25 1994-02-25 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07233716A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006082952A (ja) * 2004-09-17 2006-03-30 Sankyo Alum Ind Co Ltd 搬送用レール装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006082952A (ja) * 2004-09-17 2006-03-30 Sankyo Alum Ind Co Ltd 搬送用レール装置
JP4572639B2 (ja) * 2004-09-17 2010-11-04 三協マテリアル株式会社 搬送用レール装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3177532B2 (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JPH0742514A (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JPH07233716A (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JPH11229837A (ja) 内燃機関の可変動弁装置
JP2617343B2 (ja) 内燃機関の動弁装置
JPH10121923A (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JPH0734831A (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JP3347860B2 (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JP2586631Y2 (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JPH0742516A (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JPH08218830A (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JPH0663804U (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JP2601060Y2 (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JP3445421B2 (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JP3205058B2 (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JPH07238816A (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JPH09303363A (ja) シャフトと被嵌部材の固着構造
JPH0667808U (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JP3355211B2 (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JP4083609B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
JPH0667809U (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JPH0734828A (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JP3933229B2 (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JPH0734823A (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置
JP3352309B2 (ja) 内燃機関の吸排気弁駆動制御装置