JPH07233255A - 置換ポリオキシアルキレン化合物 - Google Patents

置換ポリオキシアルキレン化合物

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JPH07233255A
JPH07233255A JP603095A JP603095A JPH07233255A JP H07233255 A JPH07233255 A JP H07233255A JP 603095 A JP603095 A JP 603095A JP 603095 A JP603095 A JP 603095A JP H07233255 A JPH07233255 A JP H07233255A
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acid
compound
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JP603095A
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English (en)
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Kenneth Henry Betney
ケネス・ヘンリー・ベツトニー
Alan Norman Ross
アラン・ノーマン・ロス
Arthur Colin Wilson
アーサー・コリン・ウイルソン
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Shell Internationale Research Maatschappij BV
Original Assignee
Shell Internationale Research Maatschappij BV
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 潤滑油組成物などに含有させた場合に優れた
特性を示すポリオキシアルキレン化合物を提供する。 【構成】 一般式(I) 〔式中R1は水素原子であるか、または任意に置換され
たアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリ
ールアルキル、シクロアルキル、アルキルアリールもし
くは複素環基であり、R2は任意に置換されたアルキ
ル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアル
キル、シクロアルキル、アルキルアリール、複素環、ア
ルコキシル、アリールオキシ、アルキルアミノ、ジアル
キルアミノまたはアリールアミノ基であり、Aは酸素原
子(−O−)または基−NH−であり、Xはポリオキシ
プロピレン鎖であるか、またはエチレンオキシドとプロ
ピレンオキシドとのランダムコポリマーであり、基Xの
酸素原子はR2CO−部分に直接結合している〕のポリ
オキシアルキレン化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、置換ポリオキシアルキ
レン化合物に係わり、特に、ただし非排他的に上記のよ
うな化合物の、例えば潤滑油組成物中の防錆剤としての
使用に係わる。
【0002】
【従来の技術】ポリオキシアルキレン化合物は、潤滑油
組成物への添加物として比較的広範に用いられている。
例えば、ヨーロッパ特許出願第0 309 105号
(Exxon)にはポリオキシアルキレンポリオール及
びそのエステルなどのノニオン性界面活性剤が開示され
ており、それらは潤滑油中に存在させる無灰防錆剤とし
て有用であると述べられている。好ましいポリオールは
ブロックコポリマーとして製造され、その結果化合物は
疎水性部分と親水性部分との両方を有する。プルロニッ
ク(商標)ポリオールが防錆剤として特に適当であると
述べられている。
【0003】米国特許第3,509,052号(Lub
rizol)には、ポリオキシアルキレンポリオール乳
化剤(またはそのエステル)を含有する潤滑組成物が開
示されている。好ましいポリオールは疎水性部分と親水
性部分とを有する。プルロニック(商標)ポリオールが
好ましいと述べられている。
【0004】米国特許第3,784,474号(Che
vron)には、ポリオキシアルキレンポリオール、グ
リコール、エステルまたはウレタンの形態の防錆剤を含
有する潤滑油組成物が開示されている。好ましいポリオ
キシアルキレングリコールにはプロピレンオキシドポリ
マーまたはブロックコポリマーが含まれる。適当な市販
ポリオールの例としてプルロニック(商標)ポリオール
が開示されている。この特許の特定の実施例は、オキシ
プロピレン単位及びオキシエチレン単位のポリオキシア
ルキレングリコールブロックコポリマーを用いて製造し
た防錆剤について述べている。
【0005】米国特許第3,933,663号(Che
vron)には、ポリアルコキシル化化合物の形態の酸
中和促進化合物を含有する潤滑組成物が開示されてい
る。適当な化合物にはプルロニック(商標)など幾つか
の、プロピレンオキシドとエチレンオキシドとのブロッ
クコポリマーが含まれると述べられている。化合物の構
造は両親媒性であると述べられている。
【0006】米国特許第3,957,854号(Lub
rizol)には、ポリカルボン酸アシル化剤と、疎水
性部分と親水性部分とを含むブロックコポリマーである
少なくとも1種のポリオキシアルキレンアルコールとを
用いて製造した油溶性カルボン酸エステルが開示されて
いる。適当なポリオキシアルキレンアルコールはプルロ
ニック(商標)ポリオールであると述べられている。
【0007】米国特許第4,493,776号(She
ll)には、アルキル、アリール、アルカアリールまた
はアリールアルキルで置換した、オキシエチレンエタノ
ールまたはオキシプロピレンプロパノールの中から選択
した少なくとも1種の化合物と、アルキル、アリール、
アルカアリールまたはアリールアルキルで置換した、エ
チレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマーの
中から選択した1種の化合物との混合物から成る防錆助
剤を含有する潤滑油組成物が開示されている。
【0008】米国特許第5,204,012号(Eth
yl Corporation)には、エチレンオキシ
ド−プロピレンオキシドブロックコポリマーを長鎖モノ
カルボン酸と反応させることによって製造した全酸価
(TAN)約10〜約40のエステル化物を含有する潤
滑油組成物が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、潤滑油組成
物などに含有させた場合に優れた特性を示すポリオキシ
アルキレン化合物の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、例えば潤滑油
組成物中に用いた場合に予想外に有利な特性を示す一群
の置換ポリオキシアルキレン化合物を発見したことに基
づいている。
【0011】本発明は、一般式I
【0012】
【化3】
【0013】〔式中R1は水素原子であるか、または任
意に置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、ア
リール、アリールアルキル、シクロアルキル、アルキル
アリールもしくは複素環基であり、R2は任意に置換さ
れたアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ア
リールアルキル、シクロアルキル、アルキルアリール、
複素環、アルコキシル、アリールオキシ、アルキルアミ
ノ、ジアルキルアミノまたはアリールアミノ基であり、
Aは酸素原子(−O−)または基−NH−であり、Xは
ポリオキシプロピレン鎖であるか、またはエチレンオキ
シドとプロピレンオキシドとのランダムコポリマーであ
り、基Xの酸素原子はR2CO−部分に直接結合してい
る〕のポリオキシアルキレン化合物を提供する。
【0014】一般式Iのポリオキシアルキレン化合物は
潤滑油組成物中に存在させる防錆剤として、例えばプル
ロニック(商標)ポリオールを用いて製造したブロック
コポリマー状のポリオキシアルキレン鎖を含有する他の
ポリオキシアルキレン防錆剤に比較して有利であること
が意外にも判明した。特に、一般式Iのポリオキシアル
キレン化合物は十分な防錆特性は保持しつつ優れたパッ
ケージ安定性、及び/または低い酸価を示し得る。
【0015】通常、本発明の化合物のいずれかの部分が
アルキル、アルケニルまたはアルキニル基を含む場合、
当該基は直鎖状であっても分枝鎖状であってもよく、ま
た好ましくは1〜50個、更に好ましくは1〜25個で
特に2〜20個の炭素原子を有する。本発明の化合物の
いずれかの部分がアリール基を含む場合、この基は任意
に置換されたフェニル基であり得る。いずれかの部分が
アリールアルキル基を含む場合、この基は任意に置換さ
れたベンジル基であり得る。好ましくは、フェニルまた
はベンジル基は置換されていないか、またはアルキル基
によって置換されている。本発明の化合物のいずれかの
部分がシクロアルキル基を含む場合、この基は3〜8
個、好ましくは3〜6個の炭素原子を有し得、例えばシ
クロペンチルまたはシクロヘキシル基であり得る。いず
れかの部分が複素環基を含む場合、この基は任意の飽和
または不飽和環系、例えば酸素、窒素及び硫黄の中から
選択された少なくとも1個のヘテロ原子を有するC5
7環系であり得、その際五及び六員環、例えばテトラ
ヒドロフラニル、フラニル、ピペリジニル、ピリジニ
ル、テトラヒドロチオフェニルまたはチオフェニル(チ
エニル)基が特に好ましい。
【0016】置換基の例には、ハロゲン原子(例えば塩
素原子)、ニトロ、ヒドロキシル、カルボキシル、アミ
ノ、シアノ、ホルミル、アルコキシカルボニル、アルカ
ノイル、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキ
ルスルホニル、カルバモイル、アルキルアミド及びポリ
オキシアルキレン基が含まれる。上記置換基のうちのい
ずれかがアルキルまたはアルキレン部分を有する場合、
この部分は直鎖状であっても分枝鎖状であってもよく、
また12個以下、好ましくは6個以下で特に4個以下の
炭素原子を有し得る。
【0017】好ましくは、R1は水素原子または任意に
置換されたアルキル基である。
【0018】Aが基−NH−である場合、R1は好まし
くは一般式II H2N-(CHR3)r-CH2-[O-CH2(CHR3)r]s- II 〔式中各R3は互いに独立に水素原子またはメチル基で
あり、rは1〜3であり、sは1〜200である〕の置
換アルキル基である。
【0019】式IIのrが1であり、各R3がメチル基
であり、sが4〜40であるのが好ましい。
【0020】Aが酸素原子である場合、R1は好ましく
は置換されていないアルキル基、特にC4〜C16アルキ
ル基である。好ましくは、R1は直鎖アルキル基であ
る。
【0021】好ましくは、R2は任意に置換されたアル
キル、フェニルまたはベンジル基である。
【0022】R2が任意に置換されたアルキル基である
場合、この基は好ましくは少なくとも4個の炭素原子を
有する。任意に置換されたアルキル基の例には、−(C
24COOH、t−ブチル、ノニル、1−エチルペン
チル、一般式CH3(CH2n−〔式中nは8〜20で
ある〕の直鎖アルキル基、及び一般式III
【0023】
【化4】
【0024】〔式中R4は式Ca2a+1−の基であり、R
5は式Cb2b+1−の基であり、R6は一般式Cc2c+1
の基であり、a+b+cの合計は3〜20、好ましくは
3〜8である〕のアルキル基が含まれる。
【0025】R2が置換されたアルキル基である場合、
このアルキル基は一般式IV
【0026】
【化5】
【0027】〔式中R7は水素原子であるか、または任
意に置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、ア
リール、アリールアルキル、シクロアルキル、アルキル
アリールまたは複素環基であり、A′は酸素原子(−O
−)または基−NH−であり、Yはポリオキシプロピレ
ン鎖であるか、またはエチレンオキシドとプロピレンオ
キシドとのランダムコポリマーであり、基Yの酸素原子
はカルボニル基に直接結合している〕の基によって置換
され得る。好ましくは、R7とR1とは同じ原子または基
である。好ましくは、YとXとは同様に構成された部分
である。好ましくは、AとA′とは共に酸素原子である
か、または共に基−NH−である。
【0028】基XまたはYの数平均分子量(Mn)は好
ましくは300〜5,000、更に好ましくは300〜
3,500で、特に500〜2,500である。基Xま
たはYがポリオキシプロピレン鎖である場合、この鎖の
数平均分子量は300〜3,000であり得る。基Xま
たはYがエチレンオキシドとプロピレンオキシドとのラ
ンダムコポリマーである場合の数平均分子量は1,00
0〜3,000であり得る。
【0029】基XまたはYは、好ましくは∝重量%のエ
チレンオキシドと(100−∝)重量%のプロピレンオ
キシドとを含有し、その際∝は0〜60である。更に好
ましくは、∝は0〜30である。
【0030】物質の全酸価(TAN)は、当該物質1g
中に存在する全酸性成分の中和に必要な水酸化カリウム
のmg数で表わされる塩基量である。好ましくは、一般
式Iの化合物のTANは5未満であり、更に好ましくは
2未満である。TANが0.5より小さければ特に好ま
しい。
【0031】本発明は、一般式Iの化合物を製造する方
法も提供し、この方法は一般式V R1-A-X-OH V 〔式中R1、A及びXは先に規定したとおりのものであ
る〕の化合物を一般式VI
【0032】
【化6】
【0033】〔式中R2は先に規定したとおりのもので
あり、L1は離脱基である〕の化合物と反応させること
を含む。
【0034】上記反応は好ましくは、非プロトン性溶媒
の存在下に、場合によっては酸、例えばパラトルエンス
ルホン酸か、塩基、例えば炭酸または重炭酸のアルカリ
金属塩か、またはアミン、例えばトリアルキルアミンま
たはピリジンを存在させて生起させる。この反応は、4
0〜180℃の温度において生起させると都合が好い。
この反応は好ましくは、還流下に生起させる。
【0035】L1は、一般式V及びVIの化合物が互い
に反応し合ってエステルを形成するように適宜選択す
る。L1はハロゲン、特に塩素原子、またはヒドロキシ
ル基であり得る。あるいは他の場合には、一般式VIの
化合物は無水物であり得、その場合L1は基R2COO−
〔式中R2は先に規定したとおりのものである〕であ
る。
【0036】一般式Iの化合物においてR2が、先に述
べた一般式IVの基によって置換されたアルキル基であ
る場合、そのような一般式Iの化合物は、少なくとも1
種の一般式Vの化合物を一般式VII
【0037】
【化7】
【0038】〔式中L2及びL3は互いに同じであるかま
たは異なる離脱基であり、Zは一般式−(CR89m
−を有する二価の直鎖または分枝鎖炭化水素部分であ
り、前記式中mは整数であり、各R8は互いに独立に水
素原子またはアルキル基であり、各R9は互いに独立に
水素原子またはアルキル基である〕の化合物と反応させ
ることによって製造し得る。
【0039】L2及びL3は適宜選択し、反応条件を、一
般式V及びVIIの化合物が互いに反応し合って、少な
くとも2個のエステル基を含む一般式Iの化合物を生成
させるように設定する。L2及びL3は互いに独立にハロ
ゲン、特に塩素原子、またはヒドロキシル基であり得
る。好ましくは、L2及びL3の両方をヒドロキシル基と
する。この場合、一般式Vの化合物はジカルボン酸、例
えばアジピン酸となる。
【0040】一般式V、VI及びVIIの化合物は公知
化合物であるか、または公知方法に類似の方法によって
製造可能である。
【0041】例えば、Aが酸素原子でR1がアルキル基
であるか、またはAが基−NH−でR1が上記式IIの
置換アルキル基である一般式Vの化合物は、プロピレン
オキシド、及び場合によってはエチレンオキシドをRo
yal Dutch/Shell Group加盟会社
により商標“DOBANOL”の下に販売されているア
ルコール重合開始剤、特にDOBANOL 25などの
アルコール重合開始剤か、またはTexaco Che
mical Company, Bellaire,
Texas, U.S.A.から市販されている一般式 H2N-(CHR3)r-CH2-[O-CH2-(CHR3)r]s-NH2 (II') 〔式中R3、r及びsは先に規定したとおりのものであ
る〕のアミン重合開始剤の存在下に重合させることによ
って都合好く製造できる。
【0042】R2が分枝鎖アルキル基、例えば上記式I
IIのアルキル基でL1がヒドロキシル基である一般式
VIの化合物は、Exxonから商標“CEKANOI
C”の下に、例えば酸CEKANOIC 10として、
あるいはまたRoyal Dutch/Shell G
roup加盟会社から商標“VERSATIC”の下
に、例えば酸VERSTAIC 5及び酸VERSAT
IC 10として市販されている。
【0043】本発明は、一般式V及びVIの化合物を互
いに反応させることによって製造した化合物も提供す
る。
【0044】本発明は潤滑油組成物も提供し、この組成
物は大量(組成物全体の50重量%を越える量)の潤滑
油と、少量の一般式Iの化合物とを含有する。
【0045】本発明の上記組成物中に用いる潤滑油はそ
の起源から天然物、鉱物または合成物であり得る。天然
潤滑油には動物油、及びヒマシ油などの植物油が含まれ
る。鉱油は、場合によってはクレー処理、酸処理、溶媒
処理または水素化処理などの所定の処理を施された、原
油、石炭または頁岩由来の潤滑油画分を含有する。合成
潤滑油には、当業者に公知の合成ポリマーまたは炭化水
素、改質アルキレンオキシドポリマー、及びエステル潤
滑剤が含まれる。これらの潤滑油は好ましくは、火花点
火機関及び圧縮点火機関用のクランクケース潤滑油であ
るが、作動潤滑剤、金属加工液、自動変速機液等も包含
する。
【0046】好ましくは、本発明の潤滑油組成物は一般
式Iの化合物を組成物全体の0.05〜10重量%の量
で含有し、前記量は更に好ましくは0.1〜5重量%、
特に0.1〜1重量%であり得る。
【0047】本発明の潤滑油組成物は、例えばイソプレ
ンやブタジエンといったジエンの線状もしくは星形ポリ
マー、またはそのようなジエンと任意に置換されたスチ
レンとのコポリマーなどである粘度指数向上剤のよう
な、当業者に公知である他の様々な添加物も含有し得
る。上記コポリマーはブロックコポリマーであることが
適当であり、好ましくはオレフィン性不飽和部分のほと
んどが飽和する程度に水素化されている。
【0048】本発明の潤滑油組成物は、長鎖炭化水素置
換モノ及びジカルボン酸またはその無水物の油溶性の
塩、アミド、イミド、オキサゾリン及びエステルまたは
これらの混合物、並びにポリアミンが直接結合した長鎖
脂肪族炭化水素の中から選択された無灰分散剤も含有し
得る。特に好ましい無灰分散剤に、ポリオレフィン置換
スクシンイミドが含まれる。
【0049】本発明の潤滑油組成物中に存在し得る他の
適当な添加物には、ジチオリン酸亜鉛もしくはナトリウ
ムなどの極圧/摩耗防止添加物、酸化防止剤、摩擦調節
剤、またはいずれも過塩基化(overbased)さ
れ得るフェネート、スルホネート、アルキルサリチレー
トもしくはナフテネートなどの金属系清浄剤が含まれ
る。
【0050】本発明による潤滑油組成物は、基剤として
の潤滑油に濃縮添加物をブレンドすることによって便利
に製造できる。そのような濃縮物は通常、溶媒/稀釈剤
としての潤滑油、及び1種以上の添加物を濃縮形態で含
有する。従って本発明は、稀釈剤及び先に述べた一般式
Iの化合物を濃縮物全体の1〜80重量%の量で含有す
る潤滑油濃縮物も提供する。
【0051】本発明は、一般式Iの化合物の防錆剤とし
ての使用も提供する。
【0052】本発明は更に、内燃機関を錆の形成が防止
されるように運転する方法も提供し、この方法は前記機
関を上述の潤滑油組成物で潤滑することを含む。
【0053】一般式Iの化合物は、燃料、例えばガソリ
ン、ディーゼル燃料、灯油及び燃料油中に用いることも
可能である。好都合には、一般式Iの化合物はガソリン
及びディーゼル燃料用添加物パッケージのためのキャリ
ヤ流体として用い得る。従って、本発明は燃料組成物も
提供し、この組成物は大量(組成物全体の50重量%を
越える量)の燃料と少量の一般式Iの化合物とを含有す
る。
【0054】本発明の燃料組成物は望ましくは、少なく
とも1種の炭化水素溶解性無灰分散剤も少量含有する。
無灰分散剤として有用な化合物は通常、比較的高分子量
の炭化水素鎖に結合した“極性”基によって特徴付けら
れる。“極性”基は通常、窒素元素、酸素元素及びリン
元素のうちの一つ以上を有する。可溶化鎖は通常、金属
型のものと共に用いられる可溶化鎖より高分子量である
が、場合によっては両者はきわめて類似し得る。
【0055】通常、本発明の燃料組成物中には、潤滑剤
及び燃料中に用いることが当業者に公知であるいずれの
無灰分散剤も用いることができる。
【0056】本発明の一具体例において、分散剤は、
(i)ヒドロカルビル置換基が実質的に脂肪族であり、
かつ少なくとも8個の炭素原子を有する少なくとも1種
のヒドロカルビル置換アミン、(ii)カルボン酸アシ
ル化剤を、少なくとも1個の基−NH−を含む少なくと
も1種のアミノ化合物と反応させ、それによって前記ア
シル化剤を前記アミノ化合物に、イミド、アミド、アミ
ジンまたはアシルオキシアンモニウム結合を介して結合
させることにより製造される、脂肪族炭素原子を10個
以上有する炭化水素ベースの置換基を含む少なくとも1
種のアシル化された窒素含有化合物、(iii)フェノ
ール、アルデヒド、及び少なくとも1個の基−NH−を
含むアミノ化合物の少なくとも1種の窒素含有縮合物、
(iv)少なくとも1種の置換カルボン酸のエステル、
(v)少なくとも1種のポリマー性分散剤、(vi)少
なくとも1種の炭化水素置換フェノール系分散剤、及び
(vii)アルコール、フェノールまたはアミンの少な
くとも1種の燃料溶解性アルコキシル化誘導体の中から
選択される。
【0057】本発明の燃料組成物において有用なヒドロ
カルビル置換アミンは当業者に公知であり、幾つかの特
許に記載されている。それらは米国特許第3,275,
554号、同第3,438,757号、同第3,45
4,555号、同第3,565,804号、同第3,7
55,433号及び同第3,822,209号などであ
る。これらの特許には、その製造方法を含めて本発明で
の使用に適したヒドロカルビル置換アミンが開示されて
いる。
【0058】典型的なヒドロカルビル置換アミンは、一
般式VIII [R10R11N]x[-N([-UN-]d[-UQ]e)]yR12 fH1+2y+dy-f VIII 〔式中R10は水素であるか、炭素原子1〜10個のヒド
ロカルビル基であるか、または炭素原子1〜10個のヒ
ドロキシヒドロカルビル基であり、R11は水素である
か、炭素原子1〜10個のヒドロカルビル基であるか、
または炭素原子1〜10個のヒドロキシヒドロカルビル
基であり、その際R11はR10及びNと共に炭素原子12
個以下の五または六員環を構成し得、Uは炭素原子2〜
10個のアルキレン基であり、三価の窒素の収容に必要
とされる炭化水素はこの基に包含され、R12は炭素原子
30〜400個の脂肪族炭化水素であり、Qはピペラジ
ン構造部であり、dは整数0〜10であり、eは整数0
または1であり、d+2eは整数1〜10であり、fは
整数1〜5であって、1〜4の平均値であり、かつ分子
中の窒素原子の数以下であり、xは整数0または1であ
り、yは整数0または1であり、x+yは1に等しい〕
を有する。
【0059】この式の解釈において、R12及びH原子は
式の括弧内の満たされていない窒素原子価に結合すると
理解されるべきである。即ち上記式は、例えばR12が末
端の窒素に結合した化合物を表わす亜式(sub−ge
neric formulae)と、R12が末端以外の
窒素原子に結合した異性体を表わす亜式とを包含する。
12に結合していない窒素原子は水素またはR1011
置換基を有し得る。
【0060】本発明において有用であり、かつ上記式V
IIIによって表わされるヒドロカルビル置換アミンに
は、ポリ(プロピレン)アミン、N,N−ジメチル−n
−ポリ(エチレン/プロピレン)アミン(モノマーモル
比50:50)、ポリ(イソブテン)アミン、N,N−
ジ(ヒドロキシエチル)−N−ポリ(イソブテン)アミ
ン、ポリ(イソブテン/1−ブテン/2−ブテン)アミ
ン(モノマーモル比50:25:25)、N−(2−ヒ
ドロキシエチル)−N−ポリ(イソブテン)アミン、N
−(2−ヒドロキシプロピル)−N−ポリ(イソブテ
ン)アミン、N−ポリ(1−ブテン)アニリン及びN−
ポリ(イソブテン)モルホリンなどのモノアミン;並び
にN−ポリ(イソブテン)エチレンジアミン、N−ポリ
(プロピレン)トリメチレンジアミン、N−ポリ(1−
ブテン)ジエチレントリアミン、N′,N′−ポリ(イ
ソブテン)テトラエチレンペンタミン、N,N−ジメチ
ル−N′−ポリ(プロピレン)及び1,3−プロピレン
ジアミンなどのポリアミンが含まれる。
【0061】本発明の燃料組成物において有用なヒドロ
カルビル置換アミンには、一般式IX R12N(R10)UM IX 〔式中R12は炭素原子30〜400個の脂肪族炭化水素
基であり、R10は水素であるか、炭素原子1〜10個の
ヒドロカルビル基であるか、または炭素原子1〜10個
のヒドロキシヒドロカルビル基であり、Uは炭素原子2
〜10個のアルキレン基であり、Mはモルホリン構造部
である〕を有する幾つかのN−アミノ−ヒドロカルビル
モルホリンも含まれる。これらのヒドロカルビル置換ア
ミノヒドロカルビルモルホリン、及び式VIIIによっ
て表わされるポリアミンは、本発明の組成物の製造に用
いられる典型的なヒドロカルビル置換アミンである。
【0062】カルボン酸アシル化剤をアミノ化合物と反
応させることにより製造される、脂肪族炭素原子を10
個以上有する炭化水素ベースの置換基を含むアシル化さ
れた窒素含有化合物は幾つかが当業者に公知である。ア
シル化剤はアミノ化合物に、イミド、アミド、アミジン
またはアシルオキシアンモニウム結合を介して結合す
る。脂肪族炭素原子を10個以上有する炭化水素ベース
の置換基は窒素含有化合物分子のカルボン酸アシル化剤
由来の部分に有っても、アミノ化合物由来の部分に有っ
てもよい。しかし好ましくは、上記置換基はアシル化剤
由来部分に位置する。アシル化剤は、蟻酸とそのアシル
化誘導体から、5,000個、10,000個または2
0,000個にも達する炭素原子を有する高分子量脂肪
族置換基を含むアシル化剤まで様々であり得る。アミノ
化合物もアンモニア単独から、30個以下の炭素原子を
有する脂肪族置換基を含むアミンまで様々であり得る。
【0063】本発明の組成物において有用であるアシル
化された窒素含有化合物の典型例は、10個以上の炭素
原子を有する脂肪族置換基を含むアシル化剤と、少なく
とも1個の基−NH−の存在を特徴とする窒素化合物と
の反応によって製造される一群の化合物である。典型的
には、アシル化剤は置換琥珀酸またはプロピオン酸など
のモノまたはポリカルボン酸(またはその反応性等価
物)であり、アミノ化合物はポリアミンであるか、また
はポリアミンの混合物、最も典型的にはエチレンポリア
ミンの混合物である。アミンはヒドロキシアルキル置換
ポリアミンであってもよい。上記のようなアシル化剤の
脂肪族置換基は好ましくは、平均で30個または50個
以上400個以下の炭素原子を有する。
【0064】脂肪族炭素原子を10個以上有する炭化水
素ベースの置換基の具体例には、n−デシル、n−ドデ
シル、テトラプロペニル、n−オクタデシル、オレイ
ル、クロロオクタデシル及びトリイコンタニルなどが有
る。通常、炭化水素ベースの置換基は、エチレン、プロ
ピレン、ブテン−1、イソブテン、ブタジエン、イソプ
レン、1−ヘキセン及び1−オクテンといった炭素原子
2〜10個のモノ及びジオレフィンのホモポリマーまた
はインターポリマー(例えばコポリマー、ターポリマ
ー)から成る。典型的には、オレフィンは1−モノオレ
フィンである。上記置換基はまた、上記ホモポリマーま
たはインターポリマーのハロゲン化(例えば塩素化また
は臭素化)類似体に由来し得る。しかし、高分子量アル
ケンモノマー(例えば1−テトラコンテン)とその塩素
化類似体及び塩化水素化類似体、脂肪族石油画分、特に
パラフィン蝋とその分解塩素化類似体及び塩化水素化類
似体、ホワイトオイル、チーグラー−ナッタ法で製造さ
れるような合成アルケン(例えばポリ(エチレン)グリ
ース)、並びに当業者に公知である他の供給源といっ
た、上述のポリマー以外の供給源から置換基を得ること
も可能である。置換基に存在するかもしれない不飽和部
は、当業者に公知の操作での水素化によって減少または
除去することができる。
【0065】本明細書中に用いた“炭化水素ベースの”
という語は、或る基がその分子の残部に直接結合した炭
素原子を有し、かつ本発明の文脈の中で主に炭化水素か
ら成るという特徴を具えていることを示す。従って、炭
化水素ベースの基は、該基の主に炭化水素から成るとい
う特徴が非炭化水素基によってさほど変更されないとい
う条件下に、炭素原子10個につき1個以下の非炭化水
素基を有し得る。例えばヒドロキシル、ハロ(特にクロ
ロ及びフルオロ)、アルコキシル、アルキルメルカプト
及びアルキルスルホキシル基が含まれるそのような基
は、当業者には既知であろう。しかし普通は、炭化水素
ベースの置換基は純粋にヒドロカルビルであり、上記の
ような非ヒドロカルビル基は有しない。
【0066】炭化水素ベースの置換基は実質的に飽和し
ており、即ち存在する炭素−炭素単結合10個につき1
個以下の炭素−炭素不飽和結合しか有しない。この置換
基は普通、非芳香族性の炭素−炭素不飽和結合は、存在
する炭素−炭素結合50個につき1個以下しか有しな
い。
【0067】炭化水素ベースの置換基は実質的に脂肪族
性でもあり、即ち炭素原子6個以下の非脂肪族性部分
(シクロアルキル、シクロアルケニルまたは芳香族基)
を該置換基中に存在する炭素原子10個につき1個以下
しか有しない。普通、炭化水素ベースの置換基は上記の
ような非脂肪族性基を炭素原子50個につき1個以下の
割合で有し、全く有しない場合も多い。即ち、典型的な
炭化水素ベースの置換基は純粋に脂肪族性である。その
ような純粋に脂肪族性の置換基は典型的には、アルキル
またはアルケニル基である。
【0068】平均で30個を越える炭素原子を有する、
実質的に飽和した炭化水素ベースの置換基の特定例に、
炭素原子35〜70個のポリ(エチレン/プロピレン)
基の混合物、酸化により、または機械的に崩壊した炭素
原子35〜70個のポリ(エチレン/プロピレン)基の
混合物、炭素原子80〜150個のポリ(プロピレン/
1−ヘキセン)基の混合物、及び平均で50〜75個の
炭素原子を有するポリイソブテン基の混合物が有る。
【0069】好ましい置換基源は、35〜75重量%の
ブテン含量と、30〜60重量%のイソブテン含量とを
有するC4製油所流を三塩化アルミニウムや三フッ化ホ
ウ素といったルイス酸触媒の存在下に重合させることに
よって得られるポリイソブテンである。このポリイソブ
テンは、主に(反復単位全体の80%より高率)-C(C
H3)2CH2-の配置のイソブテン反復単位を有する。
【0070】アシル化された化合物の製造に有用である
アミノ化合物の例には、(1)一般式X (R14)2N[P-N(R14)]tR14 X 〔式中各R14は互いに独立に水素原子、ヒドロカルビル
基、または炭素原子30個以下のヒドロキシル置換ヒド
ロカルビル基であり、その際少なくとも1個のR14は水
素原子であり、tは整数1〜10であり、PはC1〜C
18アルキレン基である〕のポリアルキレンポリアミン、
(2)ヒドロキシアルキルで置換された上記ポリアミ
ン、(3)例えばピペラジン、イミダゾリン、ピリミジ
ンまたはモルホリンに由来する複素環置換基で置換され
た上記ポリアミン、及び(4)一般式XI Ar(NR14 2)z XI 〔式中Arは炭素原子6〜20個の芳香族核であり、各
14は先に規定したとおりのものであり、zは2〜8で
ある〕の芳香族性ポリアミンなどが有る。
【0071】式Xのポリアルキレンポリアミンの特定例
は、エチレンジアミン、テトラ(エチレン)ペンタミ
ン、トリ(トリメチレン)テトラミン及び1,2−プロ
ピレンジアミンである。
【0072】ヒドロキシアルキル置換ポリアミンの特定
例には、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミ
ン、N,N′−ビス−(2−ヒドロキシエチル)エチレ
ンジアミン及びN−(3−ヒドロキシブチル)テトラメ
チレンジアミンが含まれる。
【0073】複素環置換ポリアミンの特定例は、N−2
−アミノエチルピペラジン、N−2−及びN−3−アミ
ノプロピルモルホリン、N−3−(ジメチルアミノ)プ
ロピルピペラジン、2−ヘプチル−3−(2−アミノプ
ロピル)イミダゾリン、1,4−ビス−(2−アミノエ
チル)ピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペ
ラジン及び2−ヘプタデシル−1−(2−ヒドロキシエ
チル)イミダゾリンである。
【0074】芳香族性ポリアミンの特定例は、様々なフ
ェニレンジアミン異性体及び様々なナフタレンジアミン
異性体である。
【0075】本発明の組成物において有用であるアシル
化された窒素化合物は、米国特許第3,172,892
号、同第3,219,666号、同第3,272,74
6号、同第3,310,492号、同第3,341,5
42号、同第3,444,170号、同第3,455,
831号、同第3,455,832号、同第3,57
6,743号、同第3,630,904号、同第3,6
32,511号、同第3,804,763号及び同第
4,234,435号を含めた多くの特許に開示されて
いる。この一群のアシル化された窒素含有化合物は典型
的には、50〜400個の炭素原子を有するポリイソブ
テン置換基で置換した無水琥珀酸アシル化剤を、エチレ
ンポリアミン1分子当たり3〜7個のアミノ窒素原子を
有するエチレンポリアミン混合物と反応させることによ
って製造される。
【0076】上記一群のアシル化された窒素化合物のう
ちには、先に述べたアルキレンアミンを先に述べた置換
琥珀酸またはその無水物、及び炭素原子2〜22個の脂
肪族モノカルボン酸と反応させることによって製造され
る別の種類も有る。この種類のアシル化された窒素化合
物において、琥珀酸対モノカルボン酸のモル比は1:
0.1から1:1である。モノカルボン酸の典型例は、
蟻酸、酢酸、ドデカン酸、ブタン酸、オレイン酸、ステ
アリン酸、イソステアリン酸として知られている市販の
ステアリン酸異性体混合物、及びトリル酸である。この
ような物質は、米国特許第3,216,936号及び同
第3,250,715号に詳述されている。
【0077】本発明の燃料組成物において有用であるア
シル化された窒素化合物の更に別の種類に、炭素原子1
2〜30個の脂肪族モノカルボン酸と、先に述べたアル
キレンアミン、典型的には2〜8個のアミノ基を含むエ
チレン、プロピレンまたはトリメチレンポリアミン、及
びその混合物との反応の生成物が有る。脂肪族モノカル
ボン酸は通常、12〜30個の炭素原子を有する直鎖及
び分枝鎖脂肪族カルボン酸の混合物である。広範に用い
られている種類のアシル化された窒素化合物は、上記ア
ルキレンポリアミンを、5〜30モル%の直鎖脂肪酸と
70〜95モル%の分枝鎖脂肪酸とを含有する脂肪酸混
合物と反応させることによって製造される。市販の脂肪
酸混合物の中に、イソステアリン酸として商業的に広く
知られている混合物が有る。この混合物は、米国特許第
2,812,342号及び同第3,260,671号に
開示されているように、不飽和脂肪酸のダイマー化から
副産物として生成する。
【0078】分枝鎖脂肪酸には、フェニル及びシクロヘ
キシルステアリン酸並びにクロロステアリン酸に見出さ
れるようなアルキル性でない枝を有するものも含まれ得
る。分枝鎖脂肪族カルボン酸/アルキレンポリアミン反
応生成物は、例えば米国特許第3,110,673号、
同第3,251,853号、同第3,326,801
号、同第3,337,459号、同第3,405,06
4号、同第3,429,674号、同第3,468,6
39号及び同第3,857,791号に開示されてい
る。
【0079】本発明の燃料組成物において分散剤として
有用であるフェノール/アルデヒド/アミノ化合物縮合
物に、マンニッヒ縮合物と総称されるものが含まれる。
マンニッヒ縮合物は通常、少なくとも1種の活性水素化
合物、例えば芳香族炭素に結合した水素原子を少なくと
も1個有する炭化水素置換フェノール(例えばアルキル
基が少なくとも平均12〜400個、好ましくは30〜
400個の炭素原子を有するアルキルフェノール)など
を少なくとも1種のアルデヒドまたはアルデヒド生成物
質(典型的にはホルムアルデヒド前駆体)、及び少なく
とも1個のNH基を含む少なくとも1種のアミノまたは
ポリアミノ化合物と、同時にかまたは逐次反応させるこ
とによって製造される。アミノ化合物には、炭素原子1
〜30個の炭化水素置換基か、または炭素原子1〜30
個のヒドロキシル置換炭化水素置換基を含む第一級また
は第二級モノアミンが含まれる。別の種類の典型的アミ
ノ化合物に、アシル化された窒素含有化合物について検
討した時に言及したポリアミンが有る。
【0080】上記モノアミンの例には、メチルエチルア
ミン、メチルオクタデシルアミン、アニリン、ジエチル
アミン、ジエタノールアミン及びジプロピルアミンが含
まれる。マンニッヒ縮合物については、米国特許第2,
459,112号、同第3,413,347号、同第
3,558,743号、同第2,962,442号、同
第3,442,808号、同第3,586,629号、
同第2,984,550号、同第3,448,047
号、同第3,591,598号、同第3,036,00
3号、同第3,454,497号、同第3,600,3
72号、同第3,166,516号、同第3,459,
661号、同第3,634,515号、同第3,23
6,770号、同第3,461,172号、同第3,6
49,229号、同第3,355,270号、同第3,
493,520号、同第3,697,574号、同第
3,368,972号及び同第3,539,633号に
詳細な説明が有る。
【0081】本発明の燃料組成物中には、硫黄含有反応
体から製造された縮合物も用い得る。そのような硫黄含
有縮合物は、米国特許第3,368,972号、同第
3,649,229号、同第3,600,372号、同
第3,649,659号及び同第3,741,896号
に開示されている。これらの特許には硫黄含有マンニッ
ヒ縮合物も開示されている。本発明の組成物の調製に用
いられる縮合物は通常、炭素原子6〜400個、より典
型的には炭素原子30〜250個のアルキル置換基を含
むフェノールから製造される。そのような典型的縮合物
の製造では、ホルムアルデヒドまたはC2〜C7脂肪族ア
ルデヒド、及び先に述べたアシル化された窒素含有化合
物の製造で用いられるようなアミノ化合物が用いられ
る。
【0082】これらの好ましい縮合物は、1モル部のフ
ェノール化合物を1〜2モル部のアルデヒド及び1〜5
当量部のアミノ化合物(アミノ化合物の1当量とは、存
在する基−NH−の数で除した当該アミノ化合物の分子
量)と反応させることによって製造される。上記縮合反
応が生起する条件は当業者に良く知られている。
【0083】本発明の燃料組成物中に用いるうえで特に
好ましい一群の窒素含有縮合物は、(1)30個以上4
00個以下の炭素原子を有する脂肪族ベースまたは脂環
式化合物ベースの置換基を含む少なくとも1種のヒドロ
キシ芳香族化合物を低級脂肪族C1〜C7アルデヒドまた
はその可逆ポリマーと、アルカリ金属水酸化物などのア
ルカリ性試薬の存在下に150℃以下の温度で反応さ
せ、(2)それによって生成した中間体の反応混合物を
実質的に中和し、(3)中和した中間体を、少なくとも
1個の基−NH−を有するアミノ基を含む少なくとも1
種の化合物と反応させることによって製造される。
【0084】更に好ましくは、上記縮合物は(a)30
〜250個の炭素原子を有する炭化水素ベースの置換基
を含み、この置換基はプロピレン、1−ブテン、2−ブ
テンまたはイソブテンのポリマーに由来するフェノール
と、(b)ホルムアルデヒドまたはその可逆ポリマー
(例えばトリオキサン、パラホルムアルデヒド)もしく
はその機能等価物(例えばメチロール)と、(c)2〜
10個の窒素原子を有するエチレンポリアミンなどのア
ルキレンポリアミンとから製造される。
【0085】本発明の燃料組成物中の分散剤として有用
なエステルは、30個以上、好ましくは50個以上でか
つ750個以下の脂肪族炭素原子を有する、実質的に脂
肪族であり、かつ実質的に飽和している炭化水素ベース
の基で置換されたカルボン酸の誘導体である。本明細書
中に用いた“炭化水素ベースの基”という語は、分子の
残部に直接結合した炭素原子を有し、かつ本発明の文脈
の中で主に炭化水素から成るという特徴を具えている基
を意味する。そのような基の例として、次の基が挙げら
れる。
【0086】(1)炭化水素基;即ち、当業者に知られ
ているような脂肪族基、芳香族化合物または脂環式化合
物で置換された脂肪族基等。
【0087】(2)置換炭化水素基;即ち、本発明の文
脈において当該基の主に炭化水素から成るという特徴を
変更しない非炭化水素置換基を含む基。適当な置換基は
当業者には知られており、例えばハロ、ニトロ、ヒドロ
キシル、アルコキシル、カルバアルコキシル(carb
alkoxy)及びアルキルチオなどである。
【0088】(3)ヘテロ基;即ち、本発明の文脈にお
いて主に炭化水素から成るという特徴を具えているが、
本来炭素原子から成るはずの鎖または環中に炭素以外の
原子が存在する基。適当なヘテロ原子は当業者には明ら
かであり、例えば窒素、酸素及び硫黄などである。
【0089】炭化水素ベースの基中に置換基やヘテロ原
子は、炭素原子10個につき通常約3個以下、好ましく
は1個以下しか存在しない。
【0090】置換カルボン酸は通常、不飽和酸またはそ
の無水物などの誘導体を所望の炭化水素ベースの基の供
給源でアルキル化することによって製造される。適当な
不飽和酸とその誘導体には、アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン
酸、メサコン酸、グルタコン酸、クロロマレイン酸、ア
コニット酸、クロトン酸、メチルクロトン酸、ソルビン
酸、3−ヘキセン酸、10−デセン酸及び2−ペンテン
−1,3,5−トリ−カルボン酸が含まれる。特に好ま
しいのは不飽和ジカルボン酸とその誘導体で、特にマレ
イン酸、フマル酸及び無水マレイン酸である。
【0091】アルキル化剤として適当であるのは、炭素
原子を2〜10個、普通は2〜6個有する重合性オレフ
ィンモノマーとその極性置換基含有誘導体のホモポリマ
ー及びインターポリマーなどである。前記ポリマーは実
質的に飽和しており(即ち、オレフィン結合を約5%以
下しか有せず)、かつ実質的に脂肪族である(即ち、脂
肪族モノオレフィン由来の単位を80重量%以上、好ま
しくは95重量%以上含有する)。このようなポリマー
を製造するのに用いられ得る具体的なモノマーは、エチ
レン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテ
ン、1−オクテン及び1−デセンである。1,3−ブタ
ジエン及びイソプレンなどの共役ジエン;1,4−ヘキ
サジエン、1,4−シクロヘキサジエン、5−エチリデ
ン−2−ノルボルネン及び1,6−オクタジエンなどの
非共役ジエン;並びに1−イソプロピリデン−3a,
4,7,7a−テトラヒドロインデン、1−イソプロピ
リデン−ジシクロペンタジエン及び2−(2−メチレン
−4−メチル−3−ペンテニル)[2.2.1]−ビシ
クロ−5−ヘプテンなどのトリエンから、任意の不飽和
単位を得ることが可能である。
【0092】第一の好ましいポリマー群には、プロピレ
ン、1−ブテン、イソブテン及び1−ヘキセンなどの末
端オレフィンのポリマーが含まれる。これらのポリマー
のうちで特に好ましいのは、主にイソブテン単位を含む
ポリブテンである。第二の好ましいポリマー群には、エ
チレン、C3〜C8α−モノオレフィン、並びに非共役ジ
エン(これが特に好ましい)及びトリエンの中から選択
されたポリエンのターポリマーが含まれる。前記ターポ
リマーの具体例に、E. I. duPontde N
emours & Company製の“Orthol
eum 2052”が有り、これは約48モル%のエチ
レン基と、48モル%のプロピレン基と、4モル%の
1,4−ヘキサジエン基とを含むターポリマーで、その
内部粘度は1.35である(30℃において10mlの
四塩化炭素中に8.2gのポリマー)。
【0093】置換カルボン酸とその誘導体の製造方法は
当業者に公知であり、詳述の必要は無い。例えば米国特
許第3,272,746号、同第3,522,179号
及び同第4,234,435号が参照される。ポリマー
対不飽和酸またはその誘導体のモル比は、所望生成物の
種類に応じて1に等しくても、1より大きくても、また
1より小さくてもよい。
【0094】エステルは先に述べた、置換カルボン酸と
一価アルコール及び多価アルコールなどの脂肪族化合物
か、またはフェノール及びナフトールなどの芳香族化合
物であり得るヒドロキシル化合物とのエステルである。
芳香族のヒドロキシル化合物の例には、フェノール、β
−ナフトール、α−ナフトール、クレゾール、レソルシ
ノール、カテコール、p,p′−ジヒドロキシビフェニ
ル、2−クロロフェノール、2,4−ジブチルフェノー
ル、プロペンテトラマー置換フェノール、ジドデシルフ
ェノール、4,4′−メチレン−ビス−フェノール、α
−デシル−β−ナフトール、ポリイソブテン(分子量
1,000)置換フェノール、ヘプチルフェノールとホ
ルムアルデヒドとの縮合物、オクチルフェノールとアセ
トンとの縮合物、ジ(ヒドロキシフェニル)オキシド、
ジ(ヒドロキシフェニル)スルフィド、ジ(ヒドロキシ
フェニル)ジスルフィド及び4−シクロヘキシルフェノ
ールが含まれる。フェノール、及び3個以下のアルキル
置換基を含むアルキル化フェノールが好ましい。上記ア
ルキル置換基はそれぞれ100個以上の炭素原子を有し
得る。
【0095】エステルをもたらし得る脂肪族アルコール
は、好ましくは40個以下の脂肪族炭素原子を有する。
このようなアルコールは、メタノール、エタノール、イ
ソオクタノール、ドデカノール、シクロヘキサノール、
シクロペンタノール、ベヘニルアルコール、ヘキサトリ
アコンタノール、ネオペンチルアルコール、イソブチル
アルコール、ベンジルアルコール、β−フェニルエチル
アルコール、2−メチルシクロヘキサノール、β−クロ
ロエタノール、エチレングリコールのモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールのモノブチルエーテル、ジエチ
レングリコールのモノプロピルエーテル、トリエチレン
グリコールのモノドデシルエーテル、エチレングリコー
ルのモノオレエート、ジエチレングリコールのモノステ
アレート、s−ペンチルアルコール、t−ブチルアルコ
ール、5−ブロモドデカノール、ニトロ−オクタデカノ
ール、及びグリセロールのジオレエートなどの一価アル
コールであり得る。多価アルコールは好ましくは、2〜
10個のヒドロキシル基を含む。好ましい多価アルコー
ルは、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコー
ル、ジブチレングリコール、トリブチレングリコール、
及びアルキレン基が2〜8個の炭素原子を有する他のア
ルキレングリコールなどである。その他の有用な多価ア
ルコールに、グリセロール、グリセロールのモノオレエ
ート、グリセロールのモノステアレート、グリセロール
のモノメチルエーテル、ペンタエリトリトール、9,1
0−ジヒドロキシステアリン酸、9,10−ジヒドロキ
システアリン酸のメチルエステル、1,2−ブタンジオ
ール、2,3−ヘキサンジオール、2,4−ヘキサンジ
オール、ペナコール、エリトリトール、アラビトール、
ソルビトール、マンニトール、1,2−シクロヘキサン
ジオール及びキシレングリコールが含まれる。糖質、澱
粉及びセルロースなどの炭水化物も、本発明において有
用なエステルをもたらし得る。炭水化物の例としては、
グルコース、フルクトース、スクロース、ラムノース、
マンノース、グリセルアルデヒド及びガラクトースを挙
げることができる。
【0096】特に好ましい多価アルコールは、少なくと
も3個のヒドロキシル基を含み、それらのヒドロキシル
基のうちの幾つかがオクタン酸、オレイン酸、ステアリ
ン酸、リノール酸、ドデカン酸、またはトール油酸とい
った炭素原子8〜30個のモノカルボン酸でエステル化
されているものである。このように一部エステル化され
た多価アルコールの例には、ソルビトールのモノオレエ
ート、ソルビトールのジステアレート、グリセロールの
モノオレエート、グリセロールのモノステアレート、エ
リトリトールのジドデカノエートなどが有る。
【0097】エステルは、アリルアルコール、シンナミ
ルアルコール、プロパルギルアルコール、1−シクロヘ
キサン−3−オール及びオレイルアルコールなどの不飽
和アルコールにも由来し得る。本発明において有用なエ
ステルをもたらし得る更に別のアルコール類に、例えば
1個以上のオキシアルキレン、オキシアリーレン、アミ
ノアルキレンまたはアミノアリーレン基を含む、オキシ
アルキレン、オキシアリーレン、アミノアルキレンまた
はアミノアリーレンで置換されたアルコールを含むエー
テルアルコール並びにアミノアルコールが含まれる。こ
のようなアルコールの例には、セロソルブ、カルビトー
ル、フェノキシエタノール、ヘプチルフェニル−(オキ
シプロピレン)6−H、オクチル−(オキシエチレン)
30−H、フェニル−(オキシオクチレン)2−H、モノ
(ヘプチルフェニルオキシプロピレン)置換グリセロー
ル、ポリ(スチレンオキシド)、アミノエタノール、3
−アミノエチル−ペンタノール、ジ(ヒドロキシエチ
ル)アミン、p−アミノフェノール、トリ(ヒドロキシ
プロピル)アミン、N−ヒドロキシエチルエチレンジア
ミン及びN,N,N′,N′−テトラヒドロキシ−トリ
メチレンジアミンが有る。大抵の場合、アルキレン基が
1〜8個の炭素原子を有するオキシアルキレン基を約1
50以下の個数で含むエーテル−アルコールが好まし
い。
【0098】エステルは、琥珀酸ジエステル又は酸性エ
ステル、即ち一部分がエステル化した多価アルコール又
はフェノール類、即ち遊離アルコール性又はフェノール
性ヒドロキシル基を有するエステルであってもよい。前
記エステルの混合物も本発明の範囲内である。
【0099】琥珀酸エステルは、数種の方法のいずれか
により製造され得る。便利でありまた生成されるエステ
ルの特性が優れているために好ましい方法は、適切なア
ルコール又はフェノールを実質的に炭化水素置換された
琥珀酸無水物と反応させることからなる。エステル化は
通常、約100℃以上の、好ましくは150℃〜300
℃の温度で実施される。
【0100】副産物として生成する水は、エステル化時
に蒸留により除去される。エステル化で溶媒を使用し
て、混合/温度の調整を容易にしてもよい。溶媒は反応
混合物からの水の除去も促進する。有用な溶媒には、キ
シレン、トルエン、ジフェニルエーテル、クロロベンゼ
ン及び鉱油が含まれる。
【0101】前記方法の変形は、置換琥珀酸無水物を対
応する琥珀酸で置換することからなる。しかしながら、
琥珀酸は、約100℃以上の温度で容易に脱水作用を受
けて、琥珀酸無水物に変換する。次いで、この無水物を
アルコール反応体と反応させてエステル化する。この点
に関しては、琥珀酸は処理中の琥珀酸無水物と実質的に
等価であるように思える。
【0102】使用すべき琥珀酸反応体/ヒドロキシ反応
体の相対比はかなり、望ましい生成物の種類及びヒドロ
キシ反応体の分子内に存在するヒドロキシル基の数に依
存する。例えば、琥珀酸の半エステル、即ち2個の酸基
のうち1個のみがエステル化しているエステルの生成
は、置換琥珀酸反応体1モルに対して1モルの一価アル
コールを使用することからなる。琥珀酸ジエステルの生
成は、酸1モルに対して2モルのアルコールを使用する
ことからなる。他方では、1モルの六価アルコールを6
モルの琥珀酸と合わせて、アルコールの6個のヒドロキ
シル基の各々が琥珀酸の2個の酸基の一方とエステル化
したエステルを生成してもよい。従って、使用すべき琥
珀酸の多価アルコールに対する最大比は、ヒドロキシ反
応体の分子内に存在するヒドロキシル基の数によって決
定される。本発明のために、等モル量の琥珀酸反応体と
ヒドロキシ反応体との反応によって得られるエステルが
優れた特性を有し、従って好ましいことが判明した。
【0103】場合によっては、触媒(例えば硫酸、ピリ
ジン塩酸塩、塩酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエン
スルホン酸、リン酸、又は他の公知のエステル化触媒)
の存在下でエステル化を実施することが有利である。反
応中の触媒の量は、(反応混合物の)0.01重量%と
少量であり得、しばしば0.1〜5重量%であり得る。
【0104】あるいは、置換琥珀酸又は置換琥珀酸無水
物をエポキシド又はエポキシド/水の混合物と反応させ
て琥珀酸エステルを生成してもよい。このような反応
は、酸又は無水物とグリコールとの反応と同様である。
例えば、置換琥珀酸を1モルの酸化エチレンと反応させ
て生成物を製造してもよい。同様に、置換琥珀酸を2モ
ルの酸化エチレンと反応させて生成物を製造してもよ
い。通常このような反応で使用される他のエポキシドと
しては例えば、酸化プロピレン、酸化スチレン、1,2
−ブチレンオキシド、2,3−ブチレンオキシド、エピ
クロロヒドリン、酸化シクロヘキセン、1,2−オクチ
レンオキシド、エポキシド化大豆油、9,10−エポキ
シ−ステアリン酸とブタジエンモノエポキシドとのメチ
ルエステルが含まれる。大抵の場合、エポキシドは、ア
ルキレン基が2〜8個の炭素原子を有する酸化アルキレ
ンであるか、又は脂肪酸基が30個までの炭素原子を有
し、エステル基が8個までの炭素原子を有する低級アル
コールから誘導されるエポキシド化脂肪酸エステルであ
る。
【0105】前述したプロセスで琥珀酸又は琥珀酸無水
物の代わりにラクトン酸又は置換琥珀酸ハロゲン化物を
使用してもよい。このような酸ハロゲン化物は酸二臭化
物、酸二塩化物、酸一塩化物、及び酸一臭化物であり得
る。置換琥珀酸及び置換琥珀酸無水物は例えば、マレイ
ン酸無水物を高分子量オレフィン又は前述のオレフィン
ポリマーの塩素化により得られるようなハロゲン化炭化
水素と反応させることにより製造され得る。反応は単に
反応体を好ましくは100℃〜250℃の温度で加熱す
ることからなる。このような反応の生成物はアルケニル
琥珀酸無水物である。アルケニル基を水素化してアルキ
ル基にしてもよい。無水物を水又は水蒸気による処理で
加水分解して対応する酸を生成してもよい。琥珀酸又は
琥珀酸無水物の製造に有用な他の方法は、イタコン酸又
はイタコン酸無水物をオレフィン又は塩素化炭化水素と
通常100℃〜250℃の範囲内の温度で反応させるこ
とからなる。琥珀酸ハロゲン化物は、酸又は酸無水物を
ハロゲン化剤(例えば三臭化リン、五塩化リン又は塩化
チオニル)と反応させることにより製造され得る。琥珀
酸化合物に係わるこれらの及び他の製造方法は当業界で
はよく知られており、ここで詳しく説明する必要はな
い。
【0106】本発明の燃料組成物で有用なエステルにつ
いて他の製造方法を利用することができる。例えば、エ
ステルは、マレイン酸又はマレイン酸無水物を前述した
ようなアルコールと反応させてマレイン酸のモノ又はジ
エステルを生成し、次いでこのエステルを前述したよう
なオレフィン又は塩素化炭化水素と反応させることによ
り製造され得る。エステルは、まずイタコン酸又はイタ
コン酸無水物をエステル化し、次いでエステル中間体を
前述したのと同様の条件下でオレフィン又は塩素化炭化
水素と反応させることによっても得られ得る。
【0107】多様な種類のポリマー分散剤が潤滑油配合
物で有用であるとして提案されており、このようなポリ
マー分散剤は本発明の燃料組成物で有用である。しばし
ば、このような添加剤は、分散性を有する粘度指数向上
剤として潤滑配合物で有用であると記載されている。ポ
リマー分散剤は一般に、炭素鎖が長く、分散性を付与す
るための“極性”基を含んだポリマー又はコポリマーで
ある。極性基の例としては、アミノ基、アミド基、イミ
ノ基、イミド基、ヒドロキシル基及びエーテル基が含ま
れる。例えば、ポリマー分散剤は、追加の極性基を含む
メタクリレート若しくはアクリレートのコポリマー、極
性基を含むエチレン/プロピレンコポリマー、又は酢酸
ビニル/フマル酸エステルコポリマーであり得る。
【0108】このような多数のポリマー分散剤は従来技
術で、例えば米国特許第4,402,844号、第3,
356,763号及び第3,891,721号に記載さ
れている。
【0109】多数のポリマー分散剤は、極性モノマーを
ポリオレフィン幹にグラフトさせることにより製造され
得る。例えば、米国特許第3,687,849号及び第
3,687,905号は、マレイン酸無水物の、ポリオ
レフィン幹へのグラフトモノマーとしての使用を説明し
ている。マレイン酸又はマレイン酸無水物はグラフトモ
ノマーとして特に望ましい。何故ならば、このモノマー
は比較的安価であり、またマレイン酸又はマレイン酸無
水物のカルボキシル基を更に、例えば窒素化合物又はヒ
ドロキシ化合物と反応させることにより分散剤の窒素化
合物をポリマー内に取り込むことのできる経済的な方法
を提供するからである。米国特許第4,160,739
号は、マレイン酸又はマレイン酸無水物を含むモノマー
系と、このモノマー系と付加共重合性の少なくとも1種
の他の異なるモノマーとをグラフトさせ、次いでグラフ
トしたモノマー系をポリアミンと反応させることにより
得られるグラフトコポリマーを説明している。マレイン
酸又はマレイン酸無水物と共重合性のモノマーは、反応
媒質に十分に溶解し、またマレイン酸又はマレイン酸無
水物と反応性があって、実質的に多量のマレイン酸又は
マレイン酸無水物をグラフトポリマー生成物内に取り込
むことのできるα−、β−モノエチレン性不飽和モノマ
ーである。従って、適切なモノマーとしては、アクリル
酸及びメタクリル酸のエステル、アミド及びニトリル、
並びに遊離酸基を含まないモノマーが挙げられる。複素
環モノマーのグラフトモノマー内への取り込みは、アク
リル酸又はメタクリル酸のアルキルエステルを単独で又
はスチレンと共に幹コポリマー(4〜6個の炭素原子を
有する共役ジエンとスチレンとの水素化ブロックコポリ
マー)上でグラフト重合させて第1のグラフトポリマー
を生成する第1の工程を含むプロセスによって説明され
る。第2の工程では、第1のグラフトコポリマー上で、
重合性複素環式モノマーを単独で又は疎水性化ビニルエ
ステルと共に共重合して、第2のグラフトコポリマーを
生成する。
【0110】本発明の燃料組成物の分散剤として有用な
グラフトポリマーを説明する他の特許としては、米国特
許第3,243,481号、第3,475,514号、
第3,723,575号、第4,026,167号、第
4,085,055号、第4,181,618号及び第
4,476,283号が挙げられる。
【0111】本発明の燃料組成物で有用な他の種類のポ
リマー分散剤はいわゆる“星形”ポリマー及びコポリマ
ーである。このようなポリマーは例えば、米国特許第
4,346,193号、第4,141,847号、第
4,358,565号、第4,409,120号及び第
4,077,893号に記載されている。
【0112】本発明の燃料組成物で有用な炭化水素置換
フェノール系分散剤には、炭化水素置換基が、フェノー
ル系化合物を燃料可溶性とするのに十分な分子量を有す
る炭化水素置換フェノール系化合物が含まれる。一般
に、炭化水素置換基は、少なくとも30個の炭素原子を
有する実質的に飽和の炭化水素ベースの基である。フェ
ノール系化合物は一般に、次の式XII: (R15)−Ar1−(OH) XII (式中、R15は平均で30〜400個の脂肪族炭素原子
を有する実質的に飽和の炭化水素ベースの置換基であ
り、g及びhはそれぞれ1、2又は3である)で表され
得る。Ar1は、芳香族部分(例えばベンゼン核、ナフ
タレン核又は結合ベンゼン核)で表される。場合によっ
ては、式XIIで表される前記フェネートは、他の置換
基(例えば低級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ
基、アミノ基及びハロ基)を含み得る。任意の置換基の
好ましい例はニトロ基及びアミノ基である。
【0113】式XII中の実質的に飽和の炭化水素ベー
スの基R15は、通常は平均して最大400個の炭素原子
を有するが、750個までの脂肪族炭素原子を含んでい
てもよい。場合によっては、R15は最少50個の炭素原
子を有する。前述したように、フェノール系化合物は、
芳香族部分Ar1の各芳香族核に対して2個以上のR15
基を含み得る。
【0114】一般に、炭化水素ベースの基R15は、2〜
10個の炭素原子を有するモノ及びジオレフィン(例え
ばエチレン、プロピレン、ブテン−1、イソブテン、ブ
タジエン、イソプレン、1−ヘキセン及び1−オクテ
ン)のホモ又はインターポリマー(例えばコポリマー、
ターポリマー)から誘導される。通常、これらのオレフ
ィンは1−モノオレフィンである。R15基は、このよう
なホモ又はインターポリマーのハロゲン化(例えば塩素
化又は臭素化)類似体からも誘導され得る。しかしなが
ら、R15基は他の源、例えば高分子量アルケンモノマー
(例えば1−テトラコンテン)並びにその塩素化類似体
及び塩化水素化類似体、脂肪族石油留分、特にパラフィ
ンろう並びにその分解塩素化類似体及び塩化水素化類似
体、ホワイトオイル、チーグラー−ナッタ法により製造
されるような合成アルケン(例えばポリ(エチレン)グ
リース)、並びに当業者に公知の他の源から製造され得
る。以下で説明する窒素化工程の前に、R15基の任意の
不飽和を当業界で公知の手順に従って水素化して減少さ
せるか又は除去してもよい。
【0115】実質的に飽和の炭化水素ベースのR15基の
特定例を以下に示す:テトラコンタニル基、ヘンペンタ
コンタニル基、35〜70個の炭素原子を有するポリ
(エチレン/プロピレン)基の混合物、酸化により又は
機械的に崩壊した35〜70個の炭素原子を有するポリ
(エチレン/プロピレン)基の混合物、80〜150個
の炭素原子を有するポリ(プロピレン/1−ヘキセン)
基の混合物、20〜32個の炭素原子を有するポリイソ
ブテン基の混合物、及び平均50〜75個の炭素原子を
有するポリイソブテン基の混合物。
【0116】基R15の好ましい源は、ルイス酸触媒(例
えば三塩化アルミニウム又は三フッ化ホウ素)の存在下
で、35〜75重量%のブテンと30〜60重量%のイ
ソブテンとを有するC4製油所流を重合することにより
得られるポリイソブテンである。これらのポリイソブテ
ンは主に(全反復単位の80%以上が)、式: −C(CH32CH2− で表される配置のイソブテン反復単位を含んでいる。
【0117】芳香族部分Ar1への炭化水素ベースの基
15の結合は、当業者によく知られた多数の技術によっ
て達成され得る。
【0118】好ましい実施態様では、本発明の燃料組成
物で有用なフェノール系分散剤は、式XII(式中、任
意の置換基は1個以上のニトロ基である)で表されるよ
うな炭化水素置換ニトロフェノールである。ニトロフェ
ノールは、適切なフェノールを窒化することにより好都
合に製造され得る。通常、ニトロフェノールは、少なく
とも30個、好ましくは少なくとも50個の炭素原子の
アルキル基を有するアルキルフェノールを窒化すること
により生成される。本発明の燃料組成物で有用な多数の
炭化水素置換ニトロフェノールの製造は、米国特許第
4,347,148号に記載されている。
【0119】他の好ましい実施態様では、本発明で有用
な炭化水素置換フェノール分散剤は、式XII(式中、
任意の置換基は1個以上のアミノ基である)で表される
ような炭化水素置換アミノフェノールである。これらの
アミノフェノールは、適切なヒドロキシ芳香族化合物を
前述したように窒化し、その後ニトロ基をアミノ基に還
元することにより好都合に製造され得る。通常、有用な
アミノフェノールは、少なくとも30個、好ましくは少
なくとも50個の炭素原子のアルキル又はアルケニル基
を有するアルキルフェノールを窒化/還元することによ
り生成される。本発明の分散剤として有用な多数の炭化
水素置換アミノフェノールの製造は、米国特許第4,3
20,021号に記載されている。
【0120】アルコール、フェノール及びアミンの燃料
可溶性アルコキシル化誘導体も本発明の燃料組成物の分
散剤として有用である。誘導体が燃料可溶性である限
り、このような多様な誘導体が使用され得る。更に好ま
しくは、誘導体は燃料可溶性であるだけでなく、水不溶
性であるべきである。従って、好ましい実施態様では、
分散剤として有用な燃料可溶性アルコキシル化誘導体
は、HLBが1〜13であることを特徴とする。
【0121】当業者にはよく知られているように、アル
コキシル化誘導体の燃料可溶性及び水不溶性は、アルコ
ール、フェノール又はアミンの選択、特定のアルコキシ
反応体の選択、及びアルコール、フェノール又はアミン
と反応するアルコキシ反応体の量の選択により調整され
得る。従って、アルコキシル化誘導体の製造に使用され
るアルコールは炭化水素ベースのアルコールであり、ア
ミンは前述したようなヒドロカルビル置換アミンであ
る。フェノールは、単なるフェノールであっても、炭化
水素置換フェノールであってもよく、炭化水素置換基は
1個と少ない炭素原子を含み得る。
【0122】アルコキシ化誘導体は、アルコール、フェ
ノール又はアミンをエポキシド又はエポキシド/水の混
合物と反応させることにより得られる。例えば、誘導体
はアルコール、フェノール又はアミンを等モル量又はモ
ル過剰の酸化エチレンと反応させることにより製造され
得る。アルコール、フェノール又はアミンと反応させる
ことのできる他のエポキシドとしては例えば、酸化プロ
ピレン、酸化スチレン、1,2−ブチレンオキシド、
2,3−ブチレンオキシド、エピクロロヒドリン、酸化
シクロヘキセン及び1,2−オクチレンオキシドが挙げ
られる。好ましくは、エポキシドは、アルキレン基が2
〜8個の炭素原子を有する酸化アルキレンである。前述
したように、アルコール、フェノール又はアミンと反応
させる酸化アルキレンの量が誘導体を水溶性にするには
不十分であることが望ましい。
【0123】本発明の燃料組成物の分散剤として使用さ
れ得る市販の酸化アルキレン誘導体の例を以下に示す:
Ethomeen S/12,第一級脂肪アミンの第三
級アミン/酸化エチレン縮合生成物(HLB4.15;
Armak Industries);及びPlura
fac A−24,BASF WyandotteIn
dustris製オキシエチル化直鎖アルコール(HL
B5.0)。アルコール、フェノール及びアミンの他の
適切な燃料可溶性アルコキシル化誘導体は当業者には自
明であろう。
【0124】特に好ましい実施態様では、本発明の燃料
組成物は式Iの化合物の他に、ポリオレフィンの数平均
分子量(Mn)が800〜5000、好ましくは100
0〜5000、更に好ましくは少なくとも1750、1
800又は1850で、4000、3500、3000
又は2500以下であるポリオレフィン置換スクシンイ
ミド誘導体を少量無灰分散剤として含み得る。スクシン
イミドの生成源のアミンは、好ましくはC1-30アミン、
特に3〜7個の窒素原子を含むC4-12アミン(例えばジ
エチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラ
メチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキ
サエチレンヘプタミン、トリプロピレンテトラミン及び
これらを2種以上混合したもの)である。
【0125】炭化水素可溶性無灰分散剤は、全組成物を
基準にして好ましくは30〜500ppmw、更に好ま
しくは100〜300ppmwの量で存在する。
【0126】燃料組成物は(例えばスクシンイミド誘導
体を添加する代わりに)、ヨーロッパ特許出願公開第2
90 088号に記載の油溶性ポリアミン又はヨーロッ
パ特許出願公開第414,963号に記載のN−置換カ
ルバメートを、いずれの場合も前記特許に記載されてい
るのと同様の量含んでいてもよい。
【0127】燃料組成物は更に、ヨーロッパ特許出願公
開第290 088号に記載の琥珀酸誘導体のアルカリ
金属塩又はアルカリ土類金属塩を燃焼速度向上剤(fl
ame−speed improver)として同特許
に記載されているのと同様の量含み得る。
【0128】燃料組成物は、前述した成分以外に他の添
加剤を含んでいてもよい。従って、燃料組成物は鉛化合
物をアンチノック添加剤として含み得る。従って、本発
明の燃料組成物は有鉛ガソリン及び無鉛ガソリンを包含
する。燃料組成物は更に、酸化防止剤[フェノール類
(例えば2,6−ジ−t−ブチル−フェノール)若しく
はフェニレンジアミン(例えばN,N’−ジ−sec−
ブチル−p−フェニレン−ジアミン)]、又は鉛化合物
以外のアンチノック添加剤、又は例えば米国特許第4,
477,261号及びヨーロッパ特許出願公開第151
621号に記載されているようなポリエーテルアミノ
添加剤を含み得る。
【0129】本発明の燃料組成物では、使用する燃料は
好ましくはガソリンであり、即ち炭化水素ベースの燃料
は30〜230℃のガソリン沸騰範囲でほぼ沸騰する。
このようなベース燃料は、飽和、オレフィン及び芳香族
炭化水素の混合物を含み得る。燃料は、直留ガソリン、
合成製造した芳香族炭化水素混合物、熱分解若しくは触
媒分解炭化水素原料、水素化分解石油留分、又は触媒作
用により改質した炭化水素から誘導され得る。ベース燃
料のオクタン価は重要ではなく、一般に65より高い。
ガソリンでは、炭化水素を、相当量以下のアルコール、
エーテル、ケトン又はエステルで置換することができ
る。水は円滑な燃焼を妨げ得るので、当然ベース燃料が
実質的に水を含まないことが望ましい。
【0130】以下の実施例で本発明を説明する。実施例
に記載する数平均分子量(Mn)は、特に明記しない限
り、ポリスチレン及びポリプロピレングリコール標準に
対するゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により決
定した。
【0131】実施例で使用する用語を以下で説明する。
【0132】ポリグリコールI−数平均分子量(Mn
が1500のC12−C15線状アルコール誘導酸化プロピ
レンホモポリマー;ポリグリコールII−数平均分子量
(Mn)が1500のC14−C15線状アルコール誘導酸
化プロピレンホモポリマー;ポリグリコールIII−数
平均分子量(Mn)が2000のブタノール誘導85重
量%酸化プロピレン/15重量%酸化エチレンランダム
コポリマー;ポリグリコールIV−数平均分子量
(Mn)が2500のブタノール誘導85重量%酸化プ
ロピレン/15重量%酸化エチレンランダムコポリマ
ー;ポリグリコールV−数平均分子量(Mn)が200
0のポリエチレングリコール誘導50重量%酸化プロピ
レン/50重量%酸化エチレンの一部ランダム/一部ブ
ロックコポリマー;ポリグリコールVI−数平均分子量
(Mn)が500のC12−C15線状アルコール誘導酸化
プロピレンホモポリマー。
【0133】“VERSATIC”5(商標)酸−Ro
yal Dutch/Shellグループの系列会社か
ら市販されている(2,2−ジメチルプロパン酸)。
【0134】“VERSATIC”10(商標)酸−一
般式:
【0135】
【化8】
【0136】(式中、R4は式Ca2a−の基を示し;R
5は式Cb2b+1−の基を示し;R6は一般式Cc2c+1
の基を示し;a+b+c=8である)で表される分枝状
カルボン酸の混合物であり、Royal Dutch/
Shellグループの系列会社から市販されている。
【0137】ポリグリコールPE6100−数平均分子
量(Mn)が2000の酸化エチレン/酸化プロピレン
/酸化エチレンブロックコポリマー(Mn決定法は不
明)。この材料は、Wyandotte Chemic
al Company製“PLURONIC”(商標)
PL−61ポリオールに相当する。
【0138】ポリグリコールPE8100−数平均分子
量(Mn)が2600の酸化エチレン/酸化プロピレン
/酸化エチレンブロックコポリマー(Mn決定法は不
明)。この材料は、Wyandotte Chemic
al Company製“PLURONIC”(商標)
PL−81ポリオールに相当する。
【0139】
【実施例】実施例1 ポリグリコールIと“VERSATIC”10(商標)
酸とのエステル[式I(式中、R1はC12−C15アルキ
ルであり、Aは−O−であり、Xはポリオキシプロピレ
ン鎖であり、R2は式III(式中、a+b+c=8で
ある)の基である)で表される化合物]の製造 丸底三つ口フラスコに含まれる、ポリグリコールI(3
00g、0.21M)をトルエン(150ml)に溶解
した溶液に、無水炭酸カリウム(34.5g、0.25
M)を加え、次いで撹拌しながら室温(20℃)で“V
ERSATIC”10(商標)酸の酸塩化物誘導体(4
7.6g、0.25M)を加えた。フラスコは頭上式撹
拌機、温度計及び冷却器を備え、油浴中に浸けられてい
た。混合物を約120〜130℃の温度で16時間還流
した。次いで、未精製反応混合物を室温に冷却し、焼結
ガラス漏斗で濾過した。次いで、過剰溶媒を真空除去し
た。次いで、粗生成物を炭酸ナトリウム(50g、0.
3M)及び水(5ml)と共に8時間撹拌した。次い
で、混合物をトルエン(150ml)で希釈し、濾過し
た。得られた溶液を無水硫酸ナトリウム(50g)で乾
燥し、濾過し、溶液を真空濃縮して所望の生成物(31
5g、収率95%)を得た。
【0140】実施例2〜19 実施例1の方法と同様の方法で表1に示すポリグリコー
ルとカルボン酸誘導体とを反応させて、一般式Iで表さ
れる本発明の他の化合物を製造した。
【0141】実施例20 ポリグリコールIのアジピン酸エステル{式I[式中、
1はC12−C15アルキルであり、Aは−O−であり、
Xはポリオキシプロピレン鎖であり、R2は−(CH2
4C(O)−Y−A’−R7基(式中のR7、A’及びY
はそれぞれR’、A及びXの定義と同一である)であ
る]で表される化合物}の製造 Dean/Starkトラップを備えた丸底三つ口フラ
スコ内のポリグリコールI(300g、0.2M)/ア
ジピン酸(15.5g、0.1M)の混合物に、トルエ
ン(150ml)及びパラトルエンスルホン酸(9.5
g、0.05M)を窒素下で撹拌しながら加えた。
【0142】得られた混合物を窒素下にて130℃で1
6時間撹拌し、室温(20℃)に冷却し、1M水酸化カ
リウム水溶液(3×200ml)で洗浄し、10%w/
v硫酸ナトリウム水溶液(5×200ml)で洗浄し、
無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥し、濾過し、
減圧下で蒸発させた。次いで、粗生成物を炭酸ナトリウ
ム(50g、0.3M)及び水(5ml)と共に8時間
撹拌した。次いで、混合物をトルエン(150ml)で
希釈し、濾過した。得られた溶液を無水硫酸ナトリウム
(50g)で乾燥し、濾過し、溶液を真空濃縮して、所
望の生成物(248g、収率80%)を得た。
【0143】実施例21 ポリグリコールIIと“VERSATIC”5(商標)
酸とのエステル[式I(式中、R1はC14−C15アルキ
ルであり、Aは−O−であり、Xはポリオキシプロピレ
ン鎖であり、R2はt−ブチルである)で表される化合
物]の製造 丸底フラスコ内のポリグリコールII(150g、0.
1M)とピリジン(150ml)との混合物に、“VE
RSATIC”5(商標)酸の無水物誘導体(46.5
g、0.25M)を加えた。得られた混合物を14時間
還流し、室温に冷却し、水(400ml)に注入し、6
0−80ペトロリウムスピリット(3×200ml)中
に抽出した。有機相を水(3×200ml)で洗浄し、
無水硫酸ナトリウム(Na2SO4)で乾燥し、濾過し、
減圧下で蒸発させた。次いで、粗生成物を炭酸ナトリウ
ム(50g、0.3M)及び水(5ml)と共に8時間
撹拌した。次いで、混合物をトルエン(150ml)で
希釈し、濾過した。得られた溶液を無水硫酸ナトリウム
(50g)で乾燥し、濾過し、溶液を真空濃縮して、所
望の生成物(119g、収率75%)を得た。
【0144】実施例22 ポリグリコールVIと“VERSATIC”10(商
標)酸とのエステル{式I[式中、R1はC12−C15
ルキルであり、Aは−O−であり、Xはポリオキシプロ
ピレン鎖であり、R2は式III(式中、a+b+c=
8である)の基である]で表される化合物}の製造 丸底三つ口フラスコ内に含まれる、ポリグリコールVI
(150g、0.25M)をトルエン(150ml)に
溶解した溶液にトリエチルアミン(35.4g、0.3
5M)を加え、次いで“VERSATIC”10(商
標)酸(66.7g、0.35M)の酸塩化物誘導体を
室温で撹拌しながら加えた。フラスコは頭上式撹拌機、
温度計及び冷却器を備え、油浴中に浸けられていた。混
合物を約120〜130℃の温度で7時間還流させた。
次いで、未精製反応混合物を室温に冷却し、水(3×2
00ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム(Na2
4)で乾燥し、濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させた。
次いで、粗生成物を炭酸ナトリウム(50g、0.3
M)及び水(5ml)と共に8時間撹拌した。次いで、
混合物をトルエン(150ml)で希釈し、濾過した。
得られた溶液を無水硫酸ナトリウム(50g)で乾燥
し、濾過し、溶液を真空濃縮して、所望の生成物(15
0g、収率80%)を得た。
【0145】比較例C1〜C4 実施例1の方法と同様の方法で表2に示すポリグリコー
ルとカルボン酸誘導体とを反応させて、本発明の化合物
と比較するための他の置換ポリオキシアルキレン化合物
を製造した。
【0146】比較例C5 ポリグリコールPE6100のビス−オレイン酸エステ
ルの製造 丸底三つ口フラスコ内に含まれる、ポリグリコールPE
6100(300g、0.15M)をトルエン(200
ml)に溶解した溶液に、パラトルエンスルホン酸
(0.6g)及びオレイン酸(120g、3当量)を窒
素下で撹拌しながら加えた。フラスコは頭上式撹拌機及
びDean/Starkトラップを備えていた。混合物
を119℃の温度で8時間還流加熱した。フラスコの中
身を150℃の温度に加熱し、1,500cc/分の速
度の窒素流を通してトルエンを除去した。
【0147】比較例C6 ポリグリコールPE8100のビス−オレイン酸エステ
ルの製造 丸底三つ口フラスコ内に含まれる、ポリグリコールPE
8100(300g、0.108M)をトルエン(40
0ml)に溶解した溶液に、パラトルエンスルホン酸
(0.3g)及びオレイン酸(87g、3当量)を窒素
下で撹拌しながら加えた。フラスコは頭上式撹拌機及び
Dean/Starkトラップを備えていた。混合物を
118℃の温度で7時間還流加熱した。フラスコの中身
を150℃の温度に加熱し、1,500cc/分の速度
の窒素流を通してトルエンを除去した。
【0148】ポリオキシアルキレン化合物の評価 実施例1〜実施例22及び比較例C1〜C6の化合物に
ついて以下の評価を行った。結果を表3、4、5に示
す。
【0149】(i)全酸価(TAN) 材料のTANは、材料1g中に存在する全ての酸性成分
を中和するのに必要な塩基の量であり、水酸化カリウム
mg(mg KOH)で表す。TANは、標準的試験方
法ASTM D664−81により得られる。
【0150】(ii)標準的試験方法ASTM D44
5により、40℃及び100℃での動粘度を測定した。
【0151】(iii)標準的試験方法ASTM D2
270−86により粘度指数を計算した。
【0152】(iv)パッケージ安定性試験の背景 標準的な潤滑剤添加物パッケージはとりわけ、1種以上
の金属清浄剤を含んでいる。パッケージは2種類:単一
金属(例えばカルシウムのみ)の配合物及び混合金属
(例えばカルシウム及びマグネシウム)の配合物に分類
される。理想的には、潜在的な防錆剤が単一金属配合物
及び混合金属配合物の両方で作用し得るべきである。
【0153】手順 実施例1〜16、18〜22及び比較例C1〜C5の化
合物の各々を3重量%の濃度で、金属清浄剤を含む市販
の2種の潤滑剤添加物パッケージの一方又は両方に加え
ることにより試験試料を調製した。添加物パッケージの
一方は単一金属型(カルシウムのみ)であり、他方は混
合金属型(カルシウム及びマグネシウム)であった。試
験試料を60℃で最長3カ月貯蔵し、試料の相対安定性
を測定した。
【0154】表3及び表4は、試料の沈積物(D)又は
濁り(H)に関する結果を示す。表内で使用する用語
“TD”及び“VSH”は“痕跡量の沈積物”及び“非
常に僅かな濁り”を意味する。表は更に、測定実施前の
“貯蔵時間”を記載する。
【0155】(v)中和速度試験の背景 米国特許第3,933,662号(Chevron)
は、エンジンさび試験(例えばシーケンスIIBエンジ
ン試験)の結果と相関し得ると示唆されている中和速度
試験による、5種のさび固着(rust fix)添加
剤候補のランク付けの方法を説明している。この方法
は、酸性水性相を塩基性油性相で中和し、pHメーター
を用いて中和の進行を監視することからなる。
【0156】手順 パッケージ安定性試験のところで説明した2種の潤滑剤
添加物パッケージの試料に、実施例1〜22及び比較例
C1〜C6の化合物の各々を3重量%の濃度で添加し
た。次いで、得られた濃縮物を10重量%濃度で基油
[“HIV”60(商標)基油(100℃での動粘度が
4.4〜4.9mm2/秒(ASTM D445)、最
低引火点が204℃(ASTM D92)の透明な高粘
度指数基油)と、“HIV”115(商標)基油(10
0℃での動粘度が8.2〜9.2mm2/秒(ASTM
D445)、最低引火点が232℃(ASTM D9
2)の透明な高粘度指数基油)との混合物]とブレンド
した。混合物中の“HIV”60(商標)基油対“HI
V”115基油の比率は5:1であった。次いで、得ら
れた油状物を以下の方法で試験した。
【0157】250mlの三つ口丸底フラスコは結合p
H電極及び頭上式撹拌機を備えていた。フラスコは50
℃の恒温油浴中の規定レベルまで浸けられていた。塩酸
(0.01M;30ml)をフラスコに加えると、(3
0分間で)一定温度に達した。次いで、注入器を用いて
試験油状物(20ml)をフラスコに導入し、10分後
にpHを測定した。
【0158】表3及び表4は、得られたpH値を示す。
【0159】表3及び表4によれば、中和速度試験の結
果は実施例1〜22の化合物(本発明の式Iの化合物)
が比較例C1〜C6の化合物に匹敵し得るさび固着性
(rust fix properties)を有する
ことを示し、パッケージ安定性試験の結果は明らかに、
式Iの化合物を含む本発明の添加剤濃縮物(パッケー
ジ)が良好な貯蔵安定性を示す一方、比較例の化合物を
含む添加剤濃縮物の安定性は不十分であることを示して
いる。
【0160】(vi)シーケンスIIDエンジン試験手
中和速度試験のところに記載した方法で製造した、実施
例1、4、7及び14の化合物を含む一連の油状物をシ
ーケンスIIDエンジン試験で試験して、これらの化合
物のさび固着性を評価した。この試験では、8.5以上
の数字が合格点を示している。得られた結果を以下の表
5に示す。
【0161】
【表1】
【0162】
【表2】
【0163】
【表3】
【0164】
【表4】
【0165】
【表5】
【0166】
【表6】
【0167】
【表7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C10L 1/22 A 6958−4H C10N 30:12 40:25 (72)発明者 アラン・ノーマン・ロス イギリス国、ケント・エム・イー・9・ 9・キユー・エル、シテイングボーン、テ インハム、ロンドン・ロード・99・ビー (72)発明者 アーサー・コリン・ウイルソン イギリス国、ケント・エム・14・4・エイ チ・ビー、メイドストーン、ベアーステツ ド、モーリングス・ドライブ・72

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式I 【化1】 〔式中R1は水素原子であるか、または任意に置換され
    たアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリ
    ールアルキル、シクロアルキル、アルキルアリールもし
    くは複素環基であり、R2は任意に置換されたアルキ
    ル、アルケニル、アルキニル、アリール、アリールアル
    キル、シクロアルキル、アルキルアリール、複素環、ア
    ルコキシル、アリールオキシ、アルキルアミノ、ジアル
    キルアミノまたはアリールアミノ基であり、Aは酸素原
    子(−O−)または基−NH−であり、Xはポリオキシ
    プロピレン鎖であるか、またはエチレンオキシドとプロ
    ピレンオキシドとのランダムコポリマーであり、基Xの
    酸素原子はR2CO−部分に直接結合している〕のポリ
    オキシアルキレン化合物。
  2. 【請求項2】 R1がC4〜C16アルキル基であることを
    特徴とする請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 R2が任意に置換されたアルキル、フェ
    ニルまたはベンジル基であることを特徴とする請求項1
    または2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 基Xの数平均分子量が300〜3,50
    0であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1
    項に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 一般式Iの化合物の全酸価(TAN)が
    5未満であることを特徴とする請求項1から4のいずれ
    か1項に記載の化合物。
  6. 【請求項6】 一般式Iの化合物を製造する方法であっ
    て、一般式V R−A−X−OH
    V 〔式中R、A及びXは請求項1から5のいずれか1項
    に規定したとおりのものである〕の化合物を一般式VI 【化2】 〔式中R2は請求項1から5のいずれか1項に規定した
    とおりのものであり、L1は離脱基である〕の化合物と
    反応させることを含む方法。
  7. 【請求項7】 大量の潤滑油を含有し、かつ請求項1か
    ら5のいずれか1項に記載の一般式Iの化合物を少量含
    有する潤滑油組成物。
  8. 【請求項8】 大量の燃料を含有し、かつ請求項1から
    5のいずれか1項に記載の一般式Iの化合物を少量含有
    する燃料組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1から5のいずれか1項に記載の
    一般式Iの化合物の防錆剤としての使用。
  10. 【請求項10】 稀釈剤及び請求項1から5のいずれか
    1項に記載の一般式Iの化合物を濃縮物全体の1〜80
    重量%の量で含有する潤滑油濃縮物。
  11. 【請求項11】 内燃機関を錆の形成が防止されるよう
    に運転する方法であって、前記機関を請求項7に記載の
    潤滑油組成物で潤滑することを含む方法。
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