JPH07233164A - ピロカルピン誘導体の製造方法 - Google Patents

ピロカルピン誘導体の製造方法

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JPH07233164A
JPH07233164A JP6242710A JP24271094A JPH07233164A JP H07233164 A JPH07233164 A JP H07233164A JP 6242710 A JP6242710 A JP 6242710A JP 24271094 A JP24271094 A JP 24271094A JP H07233164 A JPH07233164 A JP H07233164A
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JP
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ester
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alkyl
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JP6242710A
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English (en)
Inventor
Eberhard Reimann
ライマン エバーハルト
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Merck Patent GmbH
Original Assignee
Merck Patent GmbH
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Publication date
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D233/00Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings
    • C07D233/54Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings having two double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D233/64Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings having two double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with substituted hydrocarbon radicals attached to ring carbon atoms, e.g. histidine
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P27/00Drugs for disorders of the senses
    • A61P27/02Ophthalmic agents
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D405/00Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom
    • C07D405/02Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing two hetero rings
    • C07D405/06Heterocyclic compounds containing both one or more hetero rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms, and one or more rings having nitrogen as the only ring hetero atom containing two hetero rings linked by a carbon chain containing only aliphatic carbon atoms

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易に入手できる出発物質から高収率で、か
つ副生成物を生ずることなくピロカルピン誘導体を製造
する方法を提供する。 【構成】 式II 【化1】 [R1 はC1 −C6 のアルキル、シクロヘキサン環ある
いは置換されることもあるベンジル基である]の5−フ
ォルミル−イミダゾール誘導体をアルコキシ酢酸エステ
ルと縮合させ、生成した不飽和カルボン酸エステルをア
ルコールに還元し、このアルコールを酸を用いてヒドロ
キシケトンに転換し、これを2位を活性化したカルボン
酸を用いて活性化エステルに転換し、このエステルを強
塩基の作用下にラクトン環に環化し、ついでこれをピロ
カルピン誘導体に転換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は式II
【0002】
【化18】 [式中R1 は1−6個の炭素原子を有する低分子量の直
鎖あるいは枝別れしたアルキル鎖、シクロヘキサン環あ
るいは置換または置換されてないベンジル基である]の
5−フォルミル−イミダゾール誘導体からピロカルピン
誘導体の製造方法に関する。
【0003】R1 がメチルである誘導体が特に関心を引
く。この誘導体はピロカルピンの前駆体であり、かつ公
知の方法でピロカルピンに転換できる。
【0004】
【従来の技術】ピロカルピン、イミダゾールアルカロイ
ドは多種の薬理学的な特性ゆえに多くの研究対象になっ
ている。その優れた薬理学的作用は発汗効果、副交換神
経システムの刺激、縮瞳作用および特に眼科学での利用
である。
【0005】ラセミ体および光学活性体のピロカルピン
は公知である。これらすべての製法はしかしながら、比
較的多数の合成ステップを要し、低い全収率しか達せら
れないことが特徴である。
【0006】H.リンク(Link)およびK.ベルナ
ウアー(Bernauer)の合成(ヘルベチア ケミ
カ アクタ(Helv.Chem.Acta)55,1
053(1972))では、ラセミ体ピロシニンをピロ
カルピンの前駆体として使用している。使用した出発物
質は5−フォルミル−1−メチルイミダゾールであっ
て、この物には数ステップでサルコシンから容易に到達
出来るのである。リンクおよびベルナウアー法はイミダ
ゾール誘導体を琥珀酸ジエステルからストッブ縮合でモ
ノマレイン酸エステルを調製することからなり、その部
位選択性の還元によってブテノリドを調製し、さらにそ
れから最終ステップにおける触媒還元によってピロシニ
ンを調製するのである。
【0007】この方法の欠点はストッブ縮合の低い収率
であり、その結果収率は精々最良の場合でも20%が達
成されるに過ぎない。
【0008】米国特許5,180,837には、5−フ
ォルミル−1−メチルイミダゾールからのラセミ体ピロ
シニン誘導体の合成方法が記載されている。イミダゾー
ル誘導体をチオアセタールに転換すること、その脱プロ
トン反応およびγ−クロトノラクトンへのマイケル付加
反応および最終的な脱硫黄反応によって、ピロカルピン
の前駆体としてピロシニン誘導体は入手可能になる。そ
こに記載されている方法の欠点は低い全収率である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は容易に
入手できる出発物質から高収率で、かつ副生成物を生ず
ることなくピロカルピン誘導体を製造する方法を提供す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的は驚くべきこと
にダブルオレフィン化反応およびそれに続く水素添加法
による本発明の方法によって達成された。
【0011】従って、本発明は式Iのピロカルピン誘導
体の製造方法に関し、この方法は a)式II
【0012】
【化19】 [式中R1 は水素、1−8個の炭素原子を有するアルキ
ル或は炭素環式基である]の5−フォルミル−イミダゾ
ール誘導体と式III
【0013】
【化20】 [式中R2 およびR3 はそれぞれ互いに独立であって、
1−6個の炭素原子を有するアルキルあるいはSi(R
63 であり、X1 は式P(O)(OR42 、P(R
53 あるいはSi(R63 であり、かつR4 、R5
およびR6 はそれぞれ互いに独立であって、C1-6 アル
キルあるいはフェニルである]のアルコキシアセチック
アシッドエステルとを縮合させて、式IV
【0014】
【化21】 [式中R1 、R2 およびR3 は既述の意味を有する]の
不飽和のカルボン酸エステルを生成させ、 b)このカルボン酸エステルを式V
【0015】
【化22】 のアルコールに還元し、 c)このアルコールを酸を使用して式VI
【0016】
【化23】 のヒドロキシケトンに転換し、 d)こうして得られたヒドロキシケトンを2−位を活性
化して、式VII
【0017】
【化24】 [式中X2 はX1 の意味の一を有し、R7 は1−8個の
炭素原子を有するアルキルあるいは炭素環式基である]
の適当なカルボン酸あるいはその反応性のある誘導体を
使用して式VIII
【0018】
【化25】 [式中X1 、X7 およびX2 は既述の意味を有する]の
活性化エステルに転換し、 e)このエステルを強塩基の作用下でラクトン環に環化
して式IX
【0019】
【化26】 のデヒドロピロカルピンを生成させ、この式IXの化合
物を公知の方法によって式I
【0020】
【化27】 のピロカルピン誘導体に転換することを特徴とする。
【0021】式IV、V、VIおよびVIIIの化合物
は新規であり、かつ同じように本発明の主題でもある。
【0022】基R1 ないしR7 の一がアルキル基である
ならば、これは直鎖でもあるいは枝別れしていてもよ
い。従って、このアルキルはメチル、エチル、n−プロ
ピル、n−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−
ヘプチル、n−オクチル、イソプロピル、1−あるいは
2−メチルプロピル、ターシャリ−ブチル、1−、2−
あるいは3−メチルブチル、ネオペンチル、1−、2
−、3−あるいは4−メチルペンチル、1−、2−、3
−、4−あるいは5−メチルヘキシル、あるいは2−エ
チルヘキシル(イソオクチル)である。好ましくはメチ
ル、エチル、あるいはイソプロピルであり、特にメチル
あるいはエチルである。
【0023】R1 および/またはR7 が炭素環式基であ
るならば、これは芳香族、環状脂肪族あるいはあるいは
アラリファチックであってもよい。これらの基は従っ
て、好ましくはフェニル、ベンジル、シクロヘキシル、
1−インダニル、テトラヒドロナフチル、(例えば、
1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフチル)、ベン
ゾシクロヘプチル(例えば、5−ベンゾシクロヘプチ
ル)9,10−ジヒドロ−9−アントラセニル、9H−
フローレン−−9−イル、5−ジベンゾ[a,d]シク
ロヘプチルあるいはジヒドロナフチル(例えば、1,2
−ジヒドロ−ナフチル)である。
【0024】上記の炭素環式基は各々の場合置換されて
いないかあるいは1−5個の炭素原子を有するアルキ
ル、アルコキシおよびハロゲンから選択された1ないし
6個の置換基で置換されている。
【0025】R1 がメチル、エチルあるいはプロピル、
好ましくはメチルである化合物が特に好ましい。R6
1−5個の炭素原子を有する直鎖のアルキル基、好まし
くはエチルである式VIIIの化合物が更に好ましい。
【0026】サルコシンメチルエステルハイドロクロラ
イドおよびジメチルアミノ−2−アザプロプ−2−エン
−1−イリデンジメチルアンモニウムからEP0 36
6250に記載されているように式IIIの適当な2−
アルコキシアセチックアシッドエステルを使用して、特
に式
【0027】
【化28】 [式中P* はP(R53 あるいはP(O)(OR4
2 であり、式中R4 およびR5はそれぞれの場合互いに
独立であって,アルキルあるいはアリールである]の燐
オルガニルを使用して、容易に入手できるル式IIの5
−フォルミルイミダゾール誘導体から、式IVの不飽和
エステルを塩基の存在下で合成することができる。従っ
て、例えば、ホウベン−ワイル(Houben−Wey
l)著、有機化学の方法 第5巻、383頁に記載され
ているような方法によってウィッティヒ反応の条件で対
応するイライドに転換後にフォスフォラン[P* =P
(R5 3 ]を式IIのアルデヒドのオレフィン化に使
用することができる。また燐酸塩[P* =P(O)(O
42 ]を有機反応第25巻、第2章。ジョン ワイ
リー社出版、ニューヨークに記載されているような方法
に類似してホルナーエモンズ反応の条件下でアニオンを
生成した後に、あるいはホスフィンオキサイドを例えば
ホウベン−ワイルの有機化学の方法、第12巻の1、1
67頁に記載されているような方法で式IIのアルデヒ
ドのオレフィン化に使用することができる。反応中に生
成する燐酸エステルが水溶性であるので、燐酸エステル
を使用することが好ましい。反応性のある燐イライド、
燐酸塩あるいはホスフィンオキサイドアニオン合成に適
した適当な塩基は使用した燐オルガニルの脱プロトン化
能力によって変化し、例えば水酸化ナトリウムあるいは
水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物、炭酸ナ
トリウムあるいは炭酸カリウムのようなアルカリ金属の
炭酸塩、ナトリウムメトキサイド、ナトリウムエトキサ
イド、リチウムエトキサイドあるいはカリウムターシャ
リブトキサイドのようなアルコキサイド、カリウムアミ
ド、ナトリウムアマイドのようなアルカリ金属アマイ
ド、メチルリチウム、n−ブチルリチウム、ターシャリ
ブチルリチウムあるいはフェニルリチウムのような有機
金属オルガニル、リチウムジイソプロピルアミドあるい
はナトリウムメチルスルフィニルメチライドのような有
機塩基あるいはナトリウム水素化物、カリウム水素化物
のような水素化物である。
【0028】反応は不活性溶媒中で行なわれるのが好都
合である。適当な不活性溶媒は好ましくはジエチルエー
テル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒ
ドロフランあるいはジオキサンおよびジメチルフォルム
アミド、ヘキサメチルホスフォラミド、ジメチルアセタ
ミドあるいはN−メチルピロリドンのようなアミド、お
よびまたジメチルスルフォキサイドのようなスルフォキ
サイドあるいはスルフォンならびにペンタン、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ベンゼンあるいはトルエンのよう
な炭化水素である。使用した燐オルガニルの反応性によ
って、反応温度は約−10℃ないし約150℃、好まし
くは20ないし100℃間の温度で、1ないし48時間
との間の反応時間で行なうことが便利である。
【0029】式IVのエステルを式Vのアルコールに還
元するには、リチウムアルミニウム水素化物、ナトリウ
ムアルミニウム水素化物、ナトリウム硼素水素化物、リ
チウム硼素水素化物、ナトリウムビス(2−メトキシエ
トキシ)アルミニウム水素化物、例えばトリブチル錫水
素化物のようなスタンニル水素化物、特にジイソブチル
アルミニウム水素化物が使用される。
【0030】還元剤の特性によって変動するが、適当な
溶媒は水、メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、t−ブタノール、n−ブタノールのようなアルコー
ル類あるいはテトラヒドロフラン、ジオキサンあるいは
ジエチルエーテルのようなエーテル類、ペンタン、シク
ロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンのような炭
化水素あるいはこれら上記の溶媒の混合物である。反応
温度は使用する金属水素化物および溶媒によって変動す
る。反応は好ましくは0ないし100℃の温度で行なわ
れ、かつ反応時間は15分と6時間の間である。式Vの
エノールエーテルの加水分解は好ましくは例えば燐酸、
塩酸あるいは硫酸のような鉱酸あるいはN−クロロ−琥
珀酸イミドあるいは塩化アンモニウムを使用して行なわ
れる。加水分解は0ないし100℃の温度でおこる。
【0031】加水分解中に先ず生ずる式VIa
【0032】
【化29】 の塩を0−100℃の温度、好ましくは室温でアルコー
ル性の金属アルコキサイド溶液を使用して、式VIのハ
イドロケトンに転換する。適当な金属アルコキサイドは
カリウム或はナトリウムメトキサイドあるいはエトキサ
イドである。
【0033】式VIのアルコールの、R7 とX2 が上述
の意味を有し、R7 が好ましくはメチル、エチル、プロ
ピル、ブチル、ペンチル、特にエチルである式VIIの
酸、またはその反応性のあるカルボン酸誘導体によるエ
ステル化は例えばホーベン−ワイル著、有機化学の方法
359−680頁に記載されているような方法に従って
進行する。
【0034】好ましい方法においては式VIIIのエス
テル合成はジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)
によって実施することも可能である。その反応ではアシ
ル化触媒が好ましくないN−アシル尿素の生成を大幅に
抑制し、その結果収率を増加させているので、アシル化
触媒の添加が有利であることが判明している。使用した
アシル化触媒はピリジン類あるいはピリジン誘導体であ
って、好ましくはアミノピリジン類、特に4−ジメチル
アミノピリジン(DMAP)あるいは4−(1−ピロリ
ジニル)ピリジンであり、その量は3−10モル%であ
る。反応は0−100℃の温度で、好ましくは使用した
溶媒の沸点範囲内で起る。
【0035】適した溶媒は特にクロロフォルム、ジクロ
ロメタン、四塩化炭素のような塩素化炭化水素、および
全ての非プロトン性溶媒、好ましくはアセトン、アセト
ニトリル、ジメチルフォルムアミド、ジメチルスルフォ
キサイドおよびジオキサン、テトラヒドロフランあるい
はジメチルエーテルのようなエーテル類である。
【0036】エステルのラクトン環への環化は式VII
Iの活性化したエステルを対応するアニオンに転換する
ことによって実施出来る。そのアニオンは式IVの不飽
和カルボン酸エステルの合成に記載した方法に類似した
方法で合成する。
【0037】クラウンエーテルを、好ましくは使用した
塩基に対して0.8ないし2.5モル添加することは環
化反応には有利であることが判明した。特にナトリウム
水素化物あるいはカリウム水素化物あるいは炭酸ナトリ
ウムあるいは炭酸カリウムを塩基として使用するときに
は、18−クラウン−6あるいは15−クラウン−5の
存在下に穏和な条件で環化は高収率で進行する。
【0038】環化反応は好ましくは室温あるいは使用し
た溶媒の沸点の範囲内で行なう。式Iのピロカルピン誘
導体は式IXのデヒドロピロカルピンの接触水素添加反
応で得られる。触媒水素添加反応は例えば約0℃と20
0℃との間の温度で、かつ約1−200バールの圧力
で、メタノール、エタノール、イソプロパノールのよう
なアルコール、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン(THF)あるいはジオキサンのようなエーテ
ル、例えばエチルアセテートあるいはメチルアセテート
のようなエステル、酢酸のようなカルボン酸、あるいは
シクロヘキサン、シクロペンタン、ベンゼン、トルエン
のような炭化水素などの不活性溶媒中で行なう。適当な
触媒は特に立体選択性水素添加を可能とする触媒であ
る。適当な触媒はラネーニッケル、あるいは白金あるい
はパラジウムのような貴金属が便利であり、これら触媒
はその酸化物、例えば担体上に担持されたPtO2 、P
dOの形態で、例えば活性炭、炭酸カルシウムあるいは
炭酸ストロンチウム上に担持されたパラジウムの形態
で、あるいは微粉末の形態で使用することができる。
【0039】適当なキラル還元剤、例えば1,1’−ビ
ナフチル−2,2’−ジオキシアルミニウム水素化物あ
るいはキラル水素化触媒、好ましくはキラルジフォスフ
ィン類、例えば(6、6’−ジメチルビフェニル−2,
2−ジイル)ビス(ジシクロヘキシルフォスフィン)を
使用するときには、光学活性体であるピロカルピンを合
成することが可能である。
【0040】
【実施例】以下の実施例は本発明を説明することを目的
としており、発明を制限するものではない。
【0041】以下の略語を使用する: THF テトラヒドロフラン DIBAH ジイソブチルアルミニウム水素化物 DMAP 4−ジメチルアミノピリジン DCC ジシクロヘキシルカルボジイミド 実施例1 ステップI
【0042】
【化30】 立体異性混合物(A) 無水のTHF250ml中にNaH(パラフィンを含有
していない)0.14モルを懸濁させた懸濁液の攪拌下
に不活性ガス雰囲気中でエチルジエチルフォスフォノエ
トキシアセテート0.14モルを徐々に滴下し、その混
合物を20℃で1時間攪拌し、更に無水のTHF100
mlに1−メチルイミダゾール−5−アルデヒド0.0
93モルを溶解した溶液を滴下する。20℃で10分間
攪拌した後に、溶媒を真空中で蒸留除去し、残留物を少
量の水に溶解し、その溶液を1規定の塩酸で酸性にし、
数回エーテルで洗浄する。水溶液相を冷却(0−5℃)
しながら、2規定の水酸化ナトリウムでアルカリ性に
し、CH2 Cl2 で数回抽出する。有機溶媒相をNa2
SO4 で乾燥後に、溶媒を真空中で除去する。
【0043】収率:理論値の99%、粗生成物はそれ以
降の反応に使用できるほどに純粋である。
【0044】ステップII:
【0045】
【化31】 立体異性混合物(B) 45%のDIBAH溶液(328ミリモル)122ml
を不活性気体雰囲気中で攪拌しながら、かつ氷冷下で無
水のC66 600mlに上記A133ミリモルを溶解
した溶液に添加し、0−5℃で攪拌をさらに30分継続
し、CH3 OH600ml、その後にさらに水100m
lを添加する。水酸化物の沈殿を吸引濾過し、数回熱C
3 OHで洗浄する。合体させた濾液をNa2 SO4
乾燥した後に、溶媒を真空中で蒸留除去し、残留物をC
25 OHを使用して再結晶させる。
【0046】収率:理論値の100%、粗生成物はそれ
以降の反応に使用できるほどに純粋である。CH3 OH
/アセトンからの分析用試料の再結晶の結果:融点12
9℃ ステップIII:
【0047】
【化32】 1規定の塩酸溶液に上記B58ミリモルを溶解させた溶
液を30−35℃で1時間攪拌し、同一温度で真空中で
濃縮し、残留塩化水素を真空中でのCHCl3との蒸留
で除去する。種晶添加の後に、残留物を20℃で結晶化
させる(15時間)。晶出物を吸引濾過し、少量のCH
3 OHで洗浄し、真空中で濾過する。
【0048】収率:理論値の86%、融点190℃ ステップIIIa:
【0049】
【化33】 当量の80−90%のNaOCH3 のCH3 OH溶液を
攪拌しながら、かつ水分を除去しながら、20℃でCH
3 OH80mlに上記C21.24ミリモルを懸濁させ
た懸濁液に滴下する。その間pHは6.5を超えないよ
うにする。溶媒を真空中で最高30℃で蒸留除去し、残
留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル C
HCl3 /CH3 OH=17:3)で精製する。
【0050】収率:理論値の100%、粘性のある、オ
レンジ色の油状物質 ステップIV:
【0051】
【化34】 触媒量のDMAPおよびCH2 Cl2 80mlに上記D
21.3ミリモルを溶解した溶液を、精製済みのCH2
Cl2 40mlに2−ジエチルフォスホノブチリックア
シッド26.44ミリモルを溶解した溶液に添加する。
0−5℃に冷却後に、CH2 Cl2 60mlにDCC2
3.5ミリモルを溶解した溶液を滴下し、その混合物を
1時間0−5℃で、更に20℃で2時間攪拌する。結晶
化したジシクロヘキシルユレアを吸引濾過し、炉液を水
で洗浄し、NaHCO3 溶液で飽和させる。有機溶液相
をNa2 SO4 で乾燥した後に、溶媒を真空中で30℃
で蒸留除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー
で精製(シリカゲル エチルアセテート/CH3 OH=
20:3あるいはCHCl3 /CH3 OH=30:3)
する。
【0052】収率:理論値の95%、粘性のある、オレ
ンジ色の油状物質 ステップV(変法a):
【0053】
【化35】 無水のトルエン50mlにNaH80%と15−クラウ
ン−5それぞれを5ミリモルを溶解した混合溶液を10
分間不活性気体中で20℃で攪拌し、上記E5ミリモル
を無水アルコール50mlに溶解した溶液をその後に滴
下する。不活性気体中で更に15分間攪拌を継続し、そ
の混合物を相分離を検出できるようになるまで少量の水
で加水分解する。有機相を分離した後に水溶液相をNa
Clで飽和し、CHCl3 で数回抽出する。合体した有
機相をNa2 SO4 で乾燥し、溶媒を真空中で40℃で
蒸留除去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーで
精製(シリカゲル エチルアセテート/CH3 OH=2
0:3)する。
【0054】収率:理論値の52%、事実上無色の油状
物質 ステップV(変法b):無水のトルエン25mlに上記
E0.54ミリモルを溶解した溶液を不活性気体中で2
0℃で攪拌しながらトルエン20mlにK2 CO3 3.
21ミリモルおよび18−クラウン−66.42ミリモ
ルを溶解した混合溶液に急速に添加する。更に15分間
攪拌を継続し、相分離を検出できるようになるまで少量
の水を添加し、有機相を分離する。水溶液相をNaCl
で飽和し、CHCl3 で数回抽出する。合体した有機相
をNa2 SO4 で乾燥し、溶媒を真空中で40℃蒸留除
去し、残留物をフラッシュクロマトグラフィーで精製
(シリカゲル エチルアセテート/CH3 OH=20:
3)する。
【0055】収率:理論値の52% ステップVI:
【0056】
【化36】 CH3 OH15.5mlに上記F1.36ミリモルを溶
解し、その溶液に50バール、60℃でパラジウム21
0mg/炭素(10%)を使用して5時間水素添加す
る。触媒を濾過し、さらに溶媒を30℃で真空中で蒸留
除去後に、油状の残留物(約250mg)を1規定の塩
酸10mlで処理し、その混合物を3時間20℃で攪拌
する。塩酸を真空中で35−40℃で蒸留除去し、油状
の残留物少量をCH3 OHに溶解させ、エーテルを滴下
する。沈殿物をCH3 OH/エーテルから再結晶する。
【0057】収率:理論値の52%、融点210℃、そ
のNMRスペクトルは(+)−エナンチオマーHClの
スペクトルと一致する。
【0058】
【発明の効果】従って本発明による方法はピロカルピン
およびその誘導体をイミダゾール誘導体から簡単な方法
で、かつ高い収率で、僅かの反応ステップで容易に入手
可能な出発物質から合成することを可能にしかつ、従っ
てピロカルピン合成の分野で顕著な進歩をさせたのであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 233:58 307:00)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)式II 【化1】 [式中R1 は水素、1−8個の炭素原子を有するアルキ
    ル或は炭素環式基である]の5−フォルミル−イミダゾ
    ール誘導体を式III 【化2】 [式中R2 およびR3 はそれぞれ互いに独立であって、
    1−5個の炭素原子を有するアルキルあるいはSi(R
    63 であり、X1 は式P(O)(OR42 、P(R
    53 あるいはSi(R63 から選択される基であ
    り、かつR4 、R5 およびR6 はそれぞれ互いに独立で
    あって、C 1-6 アルキルあるいはフェニルである]、の
    アルコキシアセチックアシッドエステルと縮合させ、式
    IV 【化3】 [式中R1 、R2 およびR3 は既述の意味を有する]の
    不飽和のカルボン酸エステルを合成させ、 b)このカルボン酸のエステルを式V 【化4】 のアルコールに還元し、 c)このアルコールを酸を使用して式VI 【化5】 のヒドロキシケトンに転換し、 d)こうして得られたヒドロキシケトンを2−位を活性
    化した、式VII 【化6】 [式中X2 はX1 の意味の一を有し、R7 は1−8個の
    炭素原子を有するアルキルあるいは炭素環式基である]
    の適当なカルボン酸あるいはその反応性誘導体を使用し
    て式VIII 【化7】 [式中X1 、X7 およびX2 は既述の意味を有する]の
    活性化エステルに転換し、 e)強塩基の作用下にこのエステルをラクトン環に環化
    して式IX 【化8】 のデヒドロピロカルピン誘導体の生成させ、この式IX
    の化合物を公知の方法によって式I 【化9】 のピロカルピン誘導体に転換することに特徴を有する式
    Iのピロカルピン誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】 式IV 【化10】 [式中R1 、R2 およびR3 は請求項1に示した意味を
    有する]の化合物。
  3. 【請求項3】 式V 【化11】 [式中R1 およびR3 は請求項1に示した意味を有す
    る]の化合物。
  4. 【請求項4】 式VI 【化12】 [式中R1 は請求項1に示した意味を有する]の化合
    物。
  5. 【請求項5】 式VIa 【化13】 [式中R1 は請求項1に示した意味を有し、Y- はハロ
    ゲン、硫酸あるいは燐酸イオンである]の塩。
  6. 【請求項6】 式VIII 【化14】 [式中R1 、R7 およびX2 は請求項1に示した意味を
    有する]の化合物。
  7. 【請求項7】 式VI 【化15】 のヒドロキシケトンを式VII 【化16】 の酸あるいはその反応性誘導体およびジシクロヘキシル
    カルボジイミドとアシル化触媒の存在下に反応させるこ
    とを特徴とする請求項1による方法。
  8. 【請求項8】 アシル化触媒が4−ジメチルアミノピリ
    ジンあるいは4−(1−ピロリジニル)ピリジンでるこ
    とを特徴とする請求項7による方法。
  9. 【請求項9】 式VIII 【化17】 の活性化エステルの環化がクラウンエーテルの存在下で
    起ることを特徴とする請求項1による方法。
  10. 【請求項10】 使用した塩基あたり、クラウンエーテ
    ル0.8ないし2.5モルを使用することを特徴とする
    請求項1による方法。
  11. 【請求項11】 R1 がメチル基であることを特徴とす
    る請求項2−6のいずれか1項による方法
  12. 【請求項12】 R5 がエチル基であることを特徴とす
    る請求項6あるいは11による方法。
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DE69417333D1 (de) 1999-04-29
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DE69417333T2 (de) 1999-09-02
CA2133706A1 (en) 1995-04-08
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