JPH07232838A - シート搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 省スペースで且つ組み込む作業性良く回転体
を組み込むことが出来るシート搬送装置及び前記シート
搬送手段を有する画像形成装置を提供する。 【構成】 回転軸の両端に取り付けた軸受を支持部材の
嵌合孔に嵌合し、前記回転軸に取り付けた回転体の回転
によりシートを搬送するシート搬送装置において、前記
軸受の少なくとも一方を、前記回転軸の軸方向へ移動可
能に構成し、且つ前記移動可能な軸受を所定位置で前記
回転軸に対して位置決めする位置決め手段を設けたこと
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はシートに搬送力を付与す
る回転体を、容易に本体に組み込むことが可能なシート
搬送装置及び前記シート搬送手段を有する画像形成装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】複写機やプリンタ等にあってはシートを
搬送して画像形成を行うが、このシートを搬送する場
合、回転するローラ対でシートを挟持して搬送するよう
にしているのが一般的である。

【０００３】前記ローラは回転軸の両端に取り付けた軸
受を装置本体の支持部材に固定して装置本体に組み込
む。その組み込み構成としては、支持部材に弾性をも
たせ、その支持部材を回転軸方向へ押し広げ、軸受ごと
支持部材の嵌合孔に挿入して固定する構成、回転軸の
両端に抜け止め用のＥリングを取り付けて回転軸がスラ
スト方向へ抜けるのを防止する構成、軸受を支持部材
の外側から嵌合孔に挿入して固定する構成等がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記
の構成にあっては支持部材に弾性をもたせるために、切
欠や高さ方向にスペースが必要となり、回転軸を挿入後
も動作時に外れ易いという問題がある。また前記の構
成にあっては、Ｅリング等の部品が必要となり、部品点
数が増加すると共に組立工数が増加してコストアップに
なり易いという問題がある。また前記の構成にあって
は、ローラを交換するときに回転軸を装置本体の支持部
材から取り外すために、装置本体の他の部品も同時に取
り外さなければならないことが多かった。

【０００５】本発明は従来の前記課題を解決するもので
あり、その目的とするところは、省スペースで、且つ組
み込む作業性良く回転体を組み込むことが出来るシート
搬送装置及び前記シート搬送手段を有する画像形成装置
を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明に係る代表的な構成は、回転軸の両端に取り付
けた軸受を支持部材の嵌合孔に嵌合し、前記回転軸に取
り付けた回転体の回転によりシートを搬送するシート搬
送装置において、前記軸受の少なくとも一方を、前記回
転軸の軸方向へ移動可能に構成し、且つ前記移動可能な
軸受を所定位置で前記回転軸に対して位置決めする位置
決め手段を設けたことを特徴としてなる。

【０００７】

【作用】前記構成にあっては、移動可能な軸受を回転軸
の固定位置よりも内側に移動させ、この一方側から先に
支持部材の嵌合孔に挿入し、他方側の軸受を嵌合孔に固
定した後に移動軸受を嵌合孔まで移動させ、固定手段に
よって固定する。

【０００８】これにより、支持部材を弾性変形させるこ
となく組み込むことが出来、また他の部材を取り外すこ
となく前記回転軸を取り外すことが出来る。

【０００９】

【実施例】次に本発明に係る一実施例を図１乃至図５を
参照して説明する。尚、図１はシート搬送装置の回転軸
を取り付けた状態説明図、図２は前記回転軸によりシー
ト搬送手段を構成した複写機の全体構成説明図、図３は
移動軸受の説明図、図４乃至図６は組み付け説明図であ
る。

【００１０】ここでは説明の順序として、まず図２を参
照して複写機Ａの全体構成を説明し、次に図１、図３乃
至図６を参照してシート搬送装置Ｂの構成について説明
する。

【００１１】〔複写機の全体構成〕図２において、１は
原稿読取装置であり、原稿ガラス１ａに載置した原稿に
対し、照明ランプ１ｂで光照射すると共に、ランプ１ｂ
及び走査用反射ミラー１ｃを走査し、原稿からの反射光
を前記ミラー１ｃ及び反射ミラー１ｄ，１ｅ，１ｆ、更
には合焦及び変倍機能を有するレンズ１ｇを介して像担
持体である感光体ドラム２へ照射し、静電潜像を形成す
る。

【００１２】感光体ドラム２は表面に感光層を有し、メ
インモータ３によって画像形成動作に応じて図１の矢印
方向へ回転可能である。この感光体ドラム２の周囲に
は、帯電装置４、現像装置５、転写装置６及びクリーニ
ング装置７が配置されて画像形成手段が構成されてい
る。

【００１３】そして回転する感光体ドラム２の表面を帯
電装置４で一様に帯電すると共に、前記原稿読取装置１
からの露光によって静電潜像を形成し、現像装置５で前
記静電潜像にトナーを転移させてトナー像を形成する。
この現像装置５は、トナーホッパー５ａ内のトナーを図
示しない送り部材で固定磁石を内蔵した現像スリーブ５
ｂへ送り出し、現像スリーブ５ｂを回転させると共に、
現像ブレード５ｃによって摩擦帯電電荷を付与したトナ
ー層を現像スリーブ５ｂの表面に形成し、そのトナーを
前記潜像に応じて感光体ドラム２へ転移させることによ
ってトナー像を形成して可視像化する。

【００１４】そして前記トナー像を、後述するシート搬
送装置Ｂで搬送される記録シート８に転写装置６によっ
て転写する。この転写装置６は転写帯電器６ａと分離帯
電器６ｂとを有しており、転写帯電器６ａによってトナ
ーと逆極性の電圧を印加して搬送された記録シート８に
トナー像を転写し、像転写後の記録シート８に対して分
離帯電器６ｂで電圧印加して感光体ドラム２から分離す
る。

【００１５】トナー像を記録シート８に転写した後に感
光体ドラム２の表面に残留したトナーは、クリーニング
ブレード７ａによって掻き落とすと共に、そのトナーを
廃トナー収納部７ｂに収納してクリーニングする。

【００１６】一方、トナー像が転写された記録シート８
は駆動ローラ９ａと、ヒータを内蔵した加熱押圧ローラ
９ｂからなる定着装置９へ搬送され、この定着装置９で
熱及び圧力が印加されてトナー像が定着されて装置外へ
排出される。

【００１７】尚、この実施例に係る複写機Ａは、原稿ガ
ラス１ａの上部に公知の原稿自動給送装置10が装着して
あり、複数枚の原稿を自動的に分離給送可能としてい
る。

【００１８】〔シート搬送装置〕次にシート搬送装置Ｂ
の構成は、図２に示すように、装置の下方にカセット11
が装着可能にしてあり、そのカセット11に収納した記録
シート８がピックアップローラ12によって一枚ずつレジ
ストローラ対13ａ，13ｂへ供給可能となっている。前記
カセット11又は手差しトレイ14から供給された記録シー
ト８は、前記感光体ドラム２による画像形成動作と同期
して駆動するレジストローラ対13ａ，13ｂによって搬送
される。そして像転写後の記録シート８を搬送ベルト15
によって定着装置９へと搬送し、トナー定着後の記録シ
ート８を排出ローラ対16ａ，16ｂによって排出する。

【００１９】ここで前記ピックアップローラ12を例にと
り、該ローラ12を装置本体に組み込むための構成につい
て説明する。このピックアップローラ12は図１（ａ），
（ｂ）に示すように、ゴム材質の回転体として回転軸17
に固着されており、その回転軸17の両端には軸受18ａ，
18ｂが取り付けられている。そして装置本体の回転軸支
持部材19には嵌合孔19ａが設けてあり、この嵌合孔19ａ
に軸受18を嵌合して回転軸17を回転可能に取り付ける。
前記軸受18ａ，18ｂのうち一方の軸受18ａは回転軸17に
沿ってスラスト方向へ移動可能であり、他方の軸受18ｂ
は回転軸17の端部に固定されている。

【００２０】尚、前記軸受18ａ，18ｂには嵌入部18a1，
18b1の内側に鍔部18a2，18b2が設けてあり、支持部材19
に取り付けられた回転軸17がスラスト方向に移動しない
ようになっている。

【００２１】ここで、前記嵌合孔19ａと回転軸17等との
寸法関係は、軸受18ａ，18ｂの鍔部18a2，18b2の外径＞
嵌合孔19ａの孔径＞軸受18ａ，18ｂの嵌合部18a1，18b1
の外径＞回転軸17の軸径である。そして前記嵌合孔19ａ
の孔径と、軸受嵌合部18a1，18b1の外径は略同一寸法で
あって、嵌合部18a1，18b1が嵌合孔19ａに嵌合したとき
に、ガタツキを生ずることなく回転可能に嵌合される。

【００２２】また前記移動可能な軸受18ａには、図３に
示すように、回転軸17側へ付勢力を有するバネ性の舌片
20が設けてあり、この舌片20には係止凸部20ａが形成し
てある。一方、回転軸17の所定位置には凹部17ａが設け
てあり、軸受18ａが嵌合孔19ａに嵌合した状態で係止部
材である前記凸部20ａが被係止部である凹部17ａに嵌入
係止し得るように構成した位置決め手段が設けてある。

【００２３】前記ピックアップローラ12を装置本体に組
み付ける場合には、図４に示すように、移動可能な軸受
18ａを回転軸17の中央方向へスライドさせ、前記軸受18
ａ側の回転軸先端を支持部材19の嵌合孔19ａに挿入す
る。次に図５に示すように、他方側の軸受18ｂを嵌合孔
19ａに嵌入し、最後に移動軸受18ａを回転軸17の端部方
向へスライドさせて支持部材軸の嵌合孔19ａに嵌入す
る。このとき舌片20の凸部20ａが回転軸17の凹部17ａに
嵌入係止し（図３参照）、該軸受18ａはスラスト方向へ
移動不能となる。

【００２４】これにより、支持部材19を弾性変形させる
ことなく、またＥリング等の部材で固定する必要もな
く、更には他の部品の着脱なしにピックアップローラ12
を装置本体に組み込むことが出来る。この状態で回転軸
17に固着したギア24へ回転力を伝達してピックアップロ
ーラ12を回転させることが出来る。

【００２５】また前記ピックアップローラ12を装置本体
から取り外すときは、前記組み込むと逆の手順で簡単に
行うことが出来る。

【００２６】尚、前述した実施例では、回転軸17と軸受
18ａ，18ｂが一体的に回転する例を示したが、図６に示
すように、円柱状の回転軸21に対して軸受22をスラスト
方向へ移動可能に構成すると共に、軸受22に対して回転
軸21を回転可能に取り付け、この軸受22に設けたバネ性
の舌片23の凸部23ａを回転軸21に設けたリング状凹部21
ａに嵌入係止するようにして位置決め手段を構成しても
よい。この場合は、支持部材の嵌合孔に軸受22を固定す
ることが出来、回転軸21の回転をよりスムーズに行うよ
うにすることが出来る。

【００２７】また前述した実施例では一方の軸受18ａの
みを回転軸17に対して移動可能に構成したが、他方の軸
受18ｂも軸受18ａと同様に移動可能に構成すると共に、
位置決め手段を設けるように構成してもよい。このよう
に構成すると、回転軸17の組み付け自由度が更に大きく
なる。

【００２８】更に前述した実施例では記録シートを搬送
するローラとしてピックアップローラ12を例示し、その
取り付け構成を説明したが、前記ローラはピックアップ
ローラに限定する必要はなく、例えばレジストローラや
排出ローラ等の他のローラでの回転軸やその軸受も同様
の構成にして組み込み性を向上させてもよい。

【００２９】更にシートを搬送する回転体としてはロー
ラに限定する必要はなく、例えば図２に示す搬送ベルト
15を支持するプーリの回転軸とその軸受を前述した実施
例と同様の構成にすることにより、装置本体へのプーリ
の組み込み、更には搬送ベルト15の組み付けを容易にす
ることが出来る。

【００３０】更に前述した実施例ではシート搬送装置を
使用する画像形成装置の例として複写機を例示したが、
前記構成のシート搬送装置を用いてレーザービームプリ
ンタやファクシミリ装置等の他の画像形成装置を構成す
ることも当然可能である。

【００３１】

【発明の効果】本発明は前述したように、回転軸の軸受
を回転軸に沿って移動可能且つ所定位置で位置決め可能
に構成したために、支持部材を弾性変形させることな
く、またＥリング等の部材で固定する必要もない。

【００３２】また前記軸受の移動方向を、回転軸の長手
方向中央側にすることにより、支持部材の内側から組み
込むことが出来、他の部品の着脱なしに回転体を装置本
体に組み込むことが出来る。

【００３３】更に前記軸受に設けた係止部材を回転軸に
設けて被係止部材に係止可能とすることにより、軸受の
位置決めをようにすることが出来る。

【００３４】従って、前記回転軸を有するシート搬送装
置を用いて画像形成装置を構成した場合には、省スペー
ス化が可能となり、また部品点数を減少すると共に組立
工数を減少してコストダウンを図ることが出来、更には
組立性を向上することが出来るものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】シート搬送装置の回転軸を取り付けた状態説明
図である。

【図２】シート搬送手段を有する複写機の全体構成説明
図である。

【図３】移動軸受の説明図である。

【図４】回転軸の組み付け説明図である。

【図５】回転軸の組み付け説明図である。

【図６】円柱状回転軸を用いた実施例の説明図である。

【符号の説明】

Ａ…複写機、Ｂ…シート搬送装置、１…原稿読取装置、
１ａ…原稿ガラス、１ｂ…照明ランプ、１ｃ，１ｄ，１
ｅ，１ｆ…ミラー、１ｇ…レンズ、２…感光体ドラム、
３…モータ、４…帯電装置、５…現像装置、５ａ…トナ
ーホッパー、５ｂ…現像スリーブ、５ｃ…現像ブレー
ド、６…転写装置、６ａ…転写帯電器、６ｂ…分離帯電
器、７…クリーニング装置、７ａ…クリーニングブレー
ド、７ｂ…廃トナー収納部、８…記録シート、９…定着
装置、９ａ…駆動ローラ、９ｂ…加熱押圧ローラ、10…
原稿自動給送装置、11…カセット、12…ピックアップロ
ーラ、13ａ，13ｂ…レジストローラ、14…手差しトレ
イ、15…搬送ベルト、16ａ，16ｂ…排出ローラ、17…回
転軸、17ａ…凹部、18ａ，18ｂ…軸受、18a1，18b1…鍔
部、19…支持部材、19ａ…嵌合孔、20…舌片、20ａ…係
止凸部、21…回転軸、21ａ…凹部、22…軸受、23…舌
片、23ａ…凸部、24…ギア

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 回転軸の両端に取り付けた軸受を支持部
   材の嵌合孔に嵌合し、前記回転軸に取り付けた回転体の
   回転によりシートを搬送するシート搬送装置において、 前記軸受の少なくとも一方を、前記回転軸の軸方向へ移
   動可能に構成し、且つ前記移動可能な軸受を所定位置で
   前記回転軸に対して位置決めする位置決め手段を設けた
   ことを特徴とするシート搬送装置。
2. 【請求項２】 前記軸受の移動方向は、回転軸の長手方
   向中央側であることを特徴とする請求項１記載のシート
   搬送装置。
3. 【請求項３】 前記位置決め手段は、軸受に係止部材を
   設け、前記係止部材を前記回転軸に設けた被係止部に係
   止するよう構成したことを特徴とする請求項１記載のシ
   ート搬送装置。
4. 【請求項４】 シートを搬送して画像を形成する画像形
   成装置において、 回転軸の両端に取り付けた軸受を支持部材の嵌合孔に嵌
   合し、前記回転軸に取り付けた回転体の回転によりシー
   トを搬送するシート搬送手段であって、前記軸受の少な
   くとも一方を、前記回転軸の軸方向へ移動可能に構成
   し、且つ前記移動可能な軸受を所定位置で前記回転軸に
   対して位置決めする位置決め手段を設けたシート搬送手
   段と、 前記シート搬送手段で搬送されるシートに画像を形成す
   るための画像形成部と、 を有することを特徴とする画像形成装置。