JPH0723282B2 - 農園芸用病害防除組成物並びに農園芸用病害防除シート - Google Patents

農園芸用病害防除組成物並びに農園芸用病害防除シート

Info

Publication number
JPH0723282B2
JPH0723282B2 JP61195626A JP19562686A JPH0723282B2 JP H0723282 B2 JPH0723282 B2 JP H0723282B2 JP 61195626 A JP61195626 A JP 61195626A JP 19562686 A JP19562686 A JP 19562686A JP H0723282 B2 JPH0723282 B2 JP H0723282B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
agricultural
horticultural
disease control
sheet
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP61195626A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6351301A (ja
Inventor
晃 中川
勝也 迎
政俊 元吉
一弘 小島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
Original Assignee
Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc filed Critical Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
Priority to JP61195626A priority Critical patent/JPH0723282B2/ja
Publication of JPS6351301A publication Critical patent/JPS6351301A/ja
Publication of JPH0723282B2 publication Critical patent/JPH0723282B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 本発明は、リンゴ、ミカン、ナシ、モモ、ブドウその他
の果樹類やナス科、ウリ科植物及びバラ科花木類の樹幹
や樹枝に発生する病害或いは接木時に感染する病害を防
除する農園芸用病害防除組成物、並びに農園芸用病害防
除シートに関するものである。
ロ.従来技術 リンゴ、ミカン、ナシ、モモ、ブドウその他の果樹類や
ナス科、ウリ科植物及びバラ科花木類の樹幹や樹枝に発
生する病害は伝染性が高く、又、一度発生すると枝や樹
木を枯らす等の大きな被害を引き起こす。
近年、このような胴枯性病害は多発傾向にあり、又、そ
の被害も増加傾向にあり、有効な防除手段の開発が望ま
れている。
現在、このような病害を防除する一般的な方法として
は、水和剤又は乳剤等の剤型の農薬を散布器等を用い
て、樹木に定期的に散布するか、或いは、病害が発生し
た時点で樹木の病患部位をナイフ等で除去した後にハケ
等の用具を用いて農薬入りのペーストや乳剤等を切除部
或いは周辺部に塗布するかのいずれかの方法が用いられ
ている。
しかし、前者の方法は、散布ムラなく均一に樹幹及び樹
枝に散布することが難しいことや、散布された農薬が樹
幹や樹枝の内部に浸透し難いことや、風雨等により農薬
が流出してしまったり、日光等により農薬が分解された
りすることにより、長期間にわたる安定した効力が期待
されない為に、繰り返しの散布が必要である。
又、後者の方法は、上記の理由に加えて、作業に非常に
手間がかかるために、同様に良い方法とは言えない。即
ち、胴枯性病害を防除する方法において、半年から1年
に渡り継続的に樹幹或いは樹枝上に存在して効力を持続
化させ得る農薬の製剤方法がない為に、簡単かつ適切な
防除方法がないのが現状である。
このような理由のために、生産農家は病害が発生する以
前から長期間に渡り、樹木が感染の危険にさらされてい
る期間は一定間隔で、特に病害が多発する時期は更に頻
繁に農薬を散布したり、病患部分を上述のように切除し
薬剤を塗布したりする方法をとっている。
しかし、これらの方法を用いても防除効果は不充分であ
り、多大な労力と費用の浪費に終ることも多く、又、農
薬を散布する人の健康上の危険や環境の汚染等も懸念さ
れ、有効な防除方法の開発が望まれていた。
他方、ナス科やウリ科作物及びバラ科花木類等の樹勢の
調節及び病害の感染防止の為に、これらの苗木はいわゆ
る抵抗性台木に接木をして用いられている。しかし、従
来のように単に接木部分をフィルムやクリップ等で固定
するだけでは、接木部分に病原菌が感染し、育苗中に病
害が発生することがあるのでより有効な接木方法の開発
が望まれている。
本発明者らは、広い抗菌スペクトラムを有し、かつ人蓄
等に対する毒性の低い農園芸用殺菌剤を選択し、これま
で述べてきたような病害を防除する方法を検討し、シー
ト剤として最も効率的な組成物を見い出すべく研究を行
なった。
従来、農園芸用病害虫防除テープ或いはシートとして
は、実用新案出願公開昭59−178301号に於て、合成樹脂
フィルムからなる基板表面に粘着剤、薬剤及び湿展剤を
混合したペースト状物を塗布し、その表面を保護フィル
ムで被覆した病害防除テープ、特許出願公開昭58−9940
2号に於て、果樹や花木などの樹幹に寄生する害虫等を
防除するための農薬を接着剤と混合塗布した農薬つきテ
ープ、及び実用新案出願公開昭49−66号に於て、樹木用
農薬処理テープ等が知られている。しかし、これらは上
述した胴枯性病害や接木時の病害の防除には充分なもの
ではない。
ハ.発明が解決しようとする問題 本発明者らは、リンゴ、ミカン、ナシ、モモ、ブドウそ
の他の果樹類やナス科、ウリ科植物及びバラ科花木類の
樹幹や樹枝に発生する病害の効果的な防除方法の開発を
目的として農園芸用殺菌剤を選択し、この種の病害を防
除する方法を検討し、農園芸用病害防除シート用などと
して最も効率的な組成物を得ようとするものである。
本発明の農園芸用病害防除組成物、並びに該農園用病害
防除組成物層が基材層上に積層されてなる農園芸用病害
防除シート(粘着シート)に求められる特性としては次
の項目が挙げられる。
(i) 粘着性:対象とする植物の幹や枝の複雑な凹凸
状の表面に長期間にわたり貼着する必要性から安定した
充分な粘着性を有しなくてはならない。
(ii) 耐候性:上記農園芸用病害防除組成物あるいは
粘着シートの構成成分が太陽光で分解せず、長期間安定
を保ち、しかも風雨や潅水のために分解したり、溶解し
たりせず、上記農園芸用病害防除組成物あるいは粘着シ
ート自体も長期的に剥離してはならない。
(iii) 薬剤親和性及び除放性:上記農園芸用病害防
除組成物あるいは粘着シート中の薬剤は基剤成分との親
和性が良く、長期間安定であり、樹幹や樹枝が病害に感
染する時期に病害防除に有効な薬量が放出する製剤でな
くてはならない。
ニ.問題点を解決するための手段 本発明はアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル
〔(メタ)アクリル酸エステルと略す。〕を主モノマー
とするポリアクリレート又はポリメタクリレート〔ポリ
(メタ)アクリレートと略す。〕系粘着剤と農園芸用殺
菌剤を含有し、該アクリル酸エヌテル、又はメタクリル
酸エステルのエステル部分が炭素数4から10までのアル
キル基であることを特徴とする農園芸用病害防除組成
物、並びに該農園芸用病害防除組成物からなる層が基材
層(支持体)上に積層されてなる農園芸用病害防除シー
トに関する。
以下に本発明を詳しく説明する。
即ち、本発明は、(メタ)アクリル酸エステル(エステ
ル部分が炭素数4から10までのアルキル基である)を主
モノマーとするポリ(メタ)アクリレート系粘着剤を必
須成分として含有する粘着性配合組成物と選択された農
園芸用殺菌剤を含有する農園芸用病害防除組成物、並び
に該農園芸用病害防除組成物からなる層(農園芸用病害
防除組成物層)が基材層(支持体)上に積層された農園
芸用病害防除シート(粘着シート)であり、リンゴ、ミ
カン、ナシ、モモ、ブドウその他の果樹類、ナス科、ウ
リ科植物、バラ花木類等の枝や幹に貼布し、病害防除を
目的とするものである。また、場合によっては本発明組
成物を含有する粘着シートは剥離紙を貼り合せ、使用時
にこの剥離紙を剥がして使用することもできる。
本発明で用いられる農園芸用殺菌剤としては、 (i) クロロサロニル(chlorothalonile),キャプ
タン(captan),キャプタホル(captafol),マンゼブ
(manzeb),グァザチン(guazatine),オキシン銅(o
xine−copper)等の接触型殺菌剤、 (ii) チオファネートメチル(thiophanatemethy
l),ベノミル(benomyl),カルベンダジン(carbenda
zim),メタラキシル(metalaxyl),オキサジキシル
(oxadixyl),プロクロラズ(prochloraz),イマザリ
ル(imazalil),プロピコナゾール(propiconazol
e),フルトリアフォル(flutriafol)等の浸透性殺菌
剤、 が適当であるが、これに限定されるものではない。ま
た、単剤で用いても2以上の混合剤で用いても良い。
粘着剤として、シリコンゴム、天然ゴム、スチレン−イ
ソプレンゴム等に従来公知の可塑剤、粘着付与物質、老
化防止剤等を加えて調節した各種粘着剤、或いは公知の
シリコン粘着剤、アクリル系粘着剤、ポリイソブチレン
系粘着剤を用いて、粘着剤の安定性、耐候性、粘着性、
及び粘着剤中での薬剤親和性、シートからの薬剤の除放
性を検討したところ、アクリル系粘着剤が特に優れてい
ることが判明した。
アクリル系粘着剤としては、公知のものを使用できる
が、この化学構造は、 (メタ)アクリル酸エステルモノマー、 分子内にカルボキシル基、ヒドロキシル基、アミド
基、アミノ基等を適当に含有する官能性モノマー、 酢酸ビニル等のモノマー、 との共重合体である。
本発明で用いられるの具体例としては、エステル部分
がn−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソブチ
ル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、2−エチル
ヘキシル、ノニル、デシル、ドデシル基等の(メタ)ア
クリル酸エステルであるが、好ましくはエステル部分が
炭素数4から10までのアルキル基である(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルである。の具体例としては(メ
タ)アクリル酸、無水マレイン酸(メタ)アクリル酸2
−ヒドロキシエチル、アクリルアミド、N−tert−ブチ
ルアクリルアミド等である。酢酸ビニルの他に、の具
体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸メトキシエチル、アクリロニトリル、スチレン
等が挙げられる。
上記アクリル系粘着剤は、これらを基本成分として構成
される。このような基本モノマーより構成される粘着剤
に対して、ジイソシアネート化合物、金属イオン等の架
橋剤で、必要に応じて架橋反応を起こさせ粘着力の調節
を行っても良い。尚上記のアクリル系共重合体は次の組
成から成ることが好ましい。即ち、 アルキル基の炭素数が4から10までの(メタ)アク
リル酸アルキルエステルモノマーが少くとも40重量%以
上の範囲で、 官能性モノマーは0〜40重量%の範囲で、好ましく
は0〜25重量%の範囲で、 酢酸ビニル等のモノマーは0〜50重量%、好ましく
は0〜35重量%の範囲で構成される共重合体が用いられ
る。
本発明において、農園芸用殺菌剤の配合量は、粘着剤の
厚みにより異なるが、通常0.01〜20重量%、好ましくは
0.1〜15重量%配合され、油脂、無機充填剤、紫外線吸
収剤、酸化防止剤等の安定化剤、界面活性剤等は0〜40
重量%、好ましくは0〜25重量%配合されるものであ
る。又一方粘着剤の厚みは5〜100μm好ましくは10〜5
0μmが適当である。
次に本発明の組成物からなる層が基材層(支持体)上に
積層された農園芸用病害防除シートの製造法について説
明する。本発明の農園芸用病害防除シート(製剤)は前
記組成物を充分混合した後支持体に直接塗布するか、又
は離型ライナー上に粘着物質を形成しておき、これを支
持体に、転着して製造される。
又、本発明に用いられる支持体の具体例としてはポリエ
ステル、軟質ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、ポリウレタ
ン、ポリアクリレート、ポリビニルアセテート、アルミ
ニウムからなるフィルム、不織布、織布、発泡体あるい
はこれらの積層フィルムあるいはシート状物が挙げられ
る。
ホ.作用 本発明の粘着性を有する上記農園芸用病害防除組成物お
よび該組成物層を有する粘着シートはアクリル系粘着剤
を使用しているため、酸素や紫外線による劣化を受けず
安定であり、薬剤からの薬物の放出がコントロールさ
れ、長期間にわたる安定した病害防除作用と粘着性を有
している。又、この粘着性を有する上記農園芸用病害防
除組成物および該組成物層を有する粘着シートは通常の
農薬散布作業に伴う風によるドリフトがなく、農薬の利
用効率が高い。
さらに、本発明による粘着性を有する上記農園芸用病害
防除組成物および該組成物層を有する粘着シートは樹
幹、樹枝に貼布するため、固着剤や展着剤を添加しなく
ても固着能や展着能を有している。しかし、上記農園芸
用病害防除組成物、あるいは粘着シート中の農園芸用病
害防除組成物に適当な固着剤や展着剤を添加することに
よって固着能、展着能を制御することができる。例え
ば、粘着剤中に動植物油、多価アルコール、界面活性剤
を添加することで薬剤の植物体内への放出、浸透をコン
トロールすることができる。
以下に実施例を示し、具体的に説明する。
実施例1. アクリル酸−2−エチルヘキシル92部、アクリル酸3
部、酢酸ビニル5部からなる混合物をAIBN(アゾイソブ
チロニトリル)を重合開始剤として、酢酸エチル中で65
℃に昇温して、共重合内(固形分25%)を得る。この溶
液の固形分95%に対して、クロロサロニルを5部添加し
て充分に混合し、これをシリコン離型紙に、乾燥厚みで
62μmになるように均一に塗布し乾燥後アンカーコート
を行った、ポリ塩化ビニルシートに転写し、本発明の製
剤を得る。
実施例2. アクリル酸−2−エチルヘキシル95部、酢酸ビニル5部
からなる混合物をAIBN(アゾイソブチロニトリル)を重
合開始剤として、酢酸エチル中で、65℃に昇温して、共
重合物を(固形分25%)得る。この溶液の固形分88%に
対してキャプタンを12部添加して、充分に混合し、これ
をシリコン離型紙に、乾燥厚みで50μmになるように、
均一に塗布し、乾燥後、ポリエチレンシートに転写し、
本発明の製剤を得る。
実施例3. 市販アクリル粘着剤(日本純薬株式会社製)ジュリマー
ST−320の固形分90部に対して、キャプタホルを10部添
加して、充分混合し、これをシリコン離型紙に、乾燥厚
みで30μmになるよう均一に塗布し、乾燥後、ポリ塩化
ビニルシートに転写し、本発明の製剤を得る。
実施例4. 市販アクリル粘着剤(日本純薬株式会社製)ジュリマー
ST−320の固形分90部に対し、ミリスチン酸イソプロピ
ル3部、マンゼブ7部を添加して、充分混合し、これを
シリコン離型紙にに乾燥厚みで30μmになるよう均一に
塗布し、乾燥後、ポリエチレンテレフタレートシートに
転写し、本発明の製剤を得る。
実施例5. 市販アクリル粘着剤(三洋化成工業株式会社製)ポリシ
ック310Sの固形分93.5部に対し、架橋剤イソホロンジイ
ソシアネートを0.5部加えポリプロピレングリコール3
部、グアザチン3部を添加し、充分混合し、これをシリ
コン離型紙に乾燥厚みで、30μmになるよう均一に塗布
し、乾燥後軟質ポリ塩化ビニルシートに転写し、本発明
の製剤を得る。
実施例6. 市販アクリル粘着剤(三洋化成工業株式会社製)ポリシ
ック310Sの固形分90部に対し、架橋剤イソホロンジイソ
シアネートを0.4部加えオキシン銅9.6部を添加し充分混
合し、これをシリコン離型紙に乾燥厚みで、30μmにな
るよう均一に塗布し、乾燥後、軟質ポリ塩化ビニルシー
トに転写し、本発明の製剤を得る。
実施例7. 市販アクリル粘着剤(日本純薬株式会社製)ジュリマー
ST−320の固形分98部に対しパルミチン酸イソプロピル
0.5部、チオファネートメチン1.5部を添加して、充分混
合し、これをシリコン離型紙に、乾燥厚みで50μmにな
るように均一に塗布し、乾燥後、軟質ポリ塩化ビニルシ
ートに転写し、本発明の製剤を得る。
実施例8. 市販アクリル粘着剤(日本純薬株式会社製)ジュリマー
ST−320の固形分98部に対し、プロピレングリコール0.5
部、ベノミン1.5部を添加して、充分混合し、これをシ
リコン離型紙に、乾燥厚みで30μmになるように均一に
塗布し、乾燥後軟質ポリ塩化ビニールシートに転写し、
本発明の製剤を得る。
実施例9. 市販アクリル粘着剤(ローム・アンド・ハース社製)QR
−969の固形分98部に対して、鉱油1部、カルベンダジ
ン1部を添加して、N2気流下、200℃で加熱溶融して、
シリコン離型紙に200μmになるように均一に塗布し、
冷却後、軟質ポリ塩化ビニールシートに転写し、本発明
の製剤を得る。
実施例10. 市販アクリル粘着剤(日本純薬株式会社製)ジュリマー
ST−320の固形分90部に対して、トール油2部、プロク
ロラズ8部を添加して充分混合し、これをシリコン離型
紙に乾燥厚みで30μmになるように均一に塗布し、乾燥
後75μの軟質ポリ塩化ビニールシートに転写し、本発明
の製剤を得る。
実施例11. 市販アクリル粘着剤(日本純薬株式会社製)ジュリマー
ST−320の固形分95部に対してイマザリル5部を添加し
て充分混合し、これをシリコン離型紙に乾燥厚みで50μ
mになるように均一に塗布し、乾燥後軟質ポリ塩化ビニ
ールシートに転写し、本発明の製剤を得る。
実施例12. 市販アクリル粘着剤(三洋化成工業株式会社製)ポリシ
ック310Sの固形分94.5部に対し、架橋剤イソホロンジイ
ソシアネートを0.5部加え、エチレングリコール1部、
プロピコナゾール4部を添加し、充分混合して、これを
シリコン離型紙に乾燥厚みで50μmになるように均一に
塗布し、乾燥後ポリエチレンテレフタレートシートに転
写し、本発明の製剤を得る。
実施例13. 市販アクリル粘着剤(三洋化成工業株式会社製)ポリシ
ック310Sの固形分93.5部に対して、架橋剤イソホロンジ
イソシアネートを0.5部加え、エチレングリコール2
部、フルトリアフォル4部を添加し、充分混合して、こ
れをシリコン離型紙に乾燥厚みで30μmになるように均
一に塗布し、乾燥後軟質ポリ塩化ビニールシートに転写
し本発明の製剤を得る。
実施例14. 市販アクリル粘着剤(三洋化成工業株式会社製)ポリシ
ック310Sの固形分93.5部に対して、架橋剤イソホロンジ
イソシアネートを0.5部加え、ポリエチレングリコール
2部、メタラキシル4部を添加し、充分混合し、これを
シリコン離型紙に乾燥厚みで30μmになるように均一に
塗布し、乾燥後軟質ポリ塩化ビニールシートに転写し本
発明の製剤を得る。
比較例1. 実施例1で作成した25%重量体溶液を薬物無しで実施例
1と同様の製剤を得た。
比較例2. スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマー25
部、石油系樹脂アルコンP−100 44部、流動パラフィ
ン25部、ミリスチン酸イソプロピル5部、ブチルハイド
ロキシトルエン1部を溶融混合し、シリコン離型紙上に
100μmの粘着層を形成させ、ポリエチレンを転写して
製剤とした。
比較例3.クロロサロニル水和希釈液の製造 市販のダコニール50%水和剤を600倍の希釈倍率になる
ように所定量の水に溶かし、クロロサロニル水和希釈液
を得た。
比較例4.チオファネートメチル水和希釈液の製造 市販のトップジンM70%水和剤を1000倍の希釈倍率にな
るように所定量の水に溶かし、チオファネートメチル水
和希釈液を得た。
比較例5.プロクロラズ水和希釈液の製造 プロクロラズ原体3部、ジブチルナフタレンスルフォン
酸塩1.5部、ナフタレンスルフォン酸ホルマリン縮合物
2部、ホワイトカーボン10部、カオリン83.5部を加えて
よく混合して、プロクロラズ3%水和剤を得る。
この水和剤の所定量を所定量の水に溶かして、プロクロ
ラズの1000倍の水和希釈液を製造した。
試験例1.胞子発芽阻止効力試験 あらかじめ倍地上で培養した病源菌の胞子或いは遊走子
の濃度を、顕微鏡の100倍倍率の1視野当り100個に調整
し、バレイショ庶糖液体培地と等量混合して胞子懸濁液
を作成した。この懸濁液を前述のように作成したシート
の表面に1ml滴下し、薄い皮膜を形成するようにシート
の表面上に拡げた。
このように処理したシートを温度25℃、湿度100%の暗
所に3日間保った後に顕微鏡下で発芽の有無を調べた。
連数は4連で行ない、第1表に試験結果を示す。
試験例2.ぶどうつる割病防除効力試験 ぶどう(巨峰4年生)の主幹を残して剪定除去し、新梢
が伸びた後に全ての新梢の基部を各シートで包んだ。
処理3日後に接種源として、つる割病罹病枝を樹上に吊
した。
処理66日後に各樹の全ての新梢の基部より10cm以内の発
病の有無及び発病程度を調べた。対照薬剤として効力の
すぐれたクロロサロニル、チオファネートメチル、プロ
クロラズの水和剤を処理1日後、10日後、20日後の3回
樹全体に充分量散布した。
第2表に試験結果を示す。
試験例3 ナシ胴枯病防除効力試験 ナシ(豊水10年生)の主幹を残して剪定除去し、全ての
切り口を各シートで包んだ。
処理翌日に切口に胴枯病の培養枝をくくりつけ接種し
た。対照薬剤区として、接種の前日に切り口に市販のト
ップジンMペースト(有効成分3%)の原液を塗布し
た。又、比較例3(クロロサロニル)と比較例4(チオ
ファネートメチル)と比較例5(プロクロラズ)は所定
濃度に希釈したものを接種当日、接種10日後、20日後、
30日後の4回切り口に充分量散布した。処理110日後に
各樹の全てのせん定切り口の発病を調べた。
第3表に試験結果を示す。
試験例4 モモいぼ皮病防除効力試験 モモ(白鳳2年生)の新梢が伸びた後に全ての新梢の基
部から10cmを各シートで包んだ。
処理翌日に接種源として、いぼ皮病罹病枝を樹上に吊し
た。
処理105日後に各樹の全ての新梢の基部より10cm以内に
発生したいぼ数を調べた。所定濃度に希釈した比較例の
薬剤は処理当日、10日後、20日後、30日後に樹全体に充
分に散布した。
第4表に試験結果を示す。
試験例5 メロンつる枯病防除効力試験 メロン(プリンスメロン)の苗の第1本葉が大豆の種子
の大きさ位の時に、第1本葉の出はじめのカボチャ(ス
ーパー新土佐)に呼び接ぎを行ない、接ぎ木部分を各シ
ートで包んだ。
無処理区及び対照薬剤区は接ぎ木部分を接ぎ木用クリッ
プでとめた。
接ぎ木2日後に所定濃度に希釈した対照薬剤を充分量散
布した。接ぎ木後から活着までの期間は苗をビニールハ
ウス内に過密になるようにして放置した。
なお、条件としては日中25゜〜26℃、夜間は18℃以上の
温度に保ち、湿度も高めに保ちつる枯病が発生し易い条
件とした。
第5表に試験結果を示す。
ヘ.発明の効果 本発明の粘着性を有する上記農園芸用病害防除組成物、
並びに該組成物の層が基材層上に積層された農園芸用病
害防除シートは、リンゴ、ミカン、ナシ、モモ、ブドウ
その他の果樹類、ナス科、ウリ科植物及びバラ科花木類
の樹幹や樹枝に発生する病害に対し有効である。
しかも、ナス科、ウリ科植物及びバラ科花木類の有効な
接木方法となることが判明した。
特に、以下のような病害に有効であるが、本発明の防除
対象となる病害はこれらに限定されるものではない。
リンゴの腐らん病(Valsa ceratosperma) 胴枯病 (Phomopsis mali,Diaporthe tanakae) 疫 病 (Phytophthora cactorum) ナシの枝枯病 (Botryosphaeria dothidea) 輪紋病(いぼ皮病)(Physalospora piricola) 紅粒がんしゅ病(Nectria cinnabarina) 疫 病 (Phytophthora cactorum) モモの胴枯病 (Leucostoma persoonii) いぼ皮病(Physalospora persicae) 枝折病 (Fusicoccum sp.) ブドウのつる割病(Phomopsis viticola) ク リの胴枯病 (Endothia parasitica) 疫 病 (Phytophthora katsurae) カンキツの樹脂病(Phomopsis sp.) 赤衣病 (Corticium salmonicolor) すそ腐病(Phytophthora nicotianae) バラのキトスポラ胴枯病(Valsa ceratosperma) 枝枯病 (Leptosphaeria coniothyrium) 疫 病 (Phytophthora megasperma) 腐らん病(Cryptosporella umbrina) すそ枯病(Cylindrocladium scoparium) サクラのデルメア枝枯病(Dermea cerasi) 胴枯病 (Valsa ambiens) 灰色こうやく病(Septobasidium bogoriense) 褐色こうやく病(Septobasidium tanakae) フォモプシス枝枯病(Diaporthe eres) さめ肌胴枯病(Botryosphaeria dothidea) ナス科植物の 疫 病 (Phytophthora infestans) 灰色疫病(Phytophthora capsici) 褐色腐敗病(Phytophthora nicotianae) 菌核病 (Sclerotinia sclerotiorum) 炭そ病 (Colletotrichum phomoides) 黒枯病 (Corynespora melongenae) 白絹病 (Corticium rolfsii) 葉かび病(Cladosporium fulvum) 輪紋病 (Alternaria solani) ウリ科植物の 疫 病 (Phytophthora melonis) 〃 (Phytophthora nicotianae) 灰色疫病(Phytophthora capsici) 褐斑病 (Corynespora melonis) 菌核病 (Sclerotinia sclerotiorum) 白絹病 (Corticium rolfsii) 炭そ病 (Colletotrichum laugenarium) つる枯病(Mycosphaerella melonis) 黒星病 (Cladosporium cucumerinum) 更に、本発明の粘着性を有する上記農園芸用病害防除組
成物、並びに該組成物の層が基材層上に積層された農園
芸用病害防除シートは、薬効成分を長期に渡って樹木に
放出し、且つ風雨によって洗い流される心配もなく、日
光にも分解されず、公知の製剤に比し、使用量、及び散
布回数を大幅に減ずるという効果を有する。
又、特に雨を媒体として感染する病害の場合には、本発
明の粘着性を有する上記農園芸用病害防除組成物、並び
に該組成物の層が基材層上に積層された農園芸用病害防
除シートは、樹枝をシートが覆っているため、侵入部位
に到達する病源菌の量を大幅に減ずるという効果も有す
る。
以上詳述した如く、本発明の農園芸用病害防除粘着性を
有する上記農園芸用病害防除組成物、並びに該組成物の
層が基材層上に積層された農園芸用病害防除シートは、
優れた効果を有し、果樹、花木の病害防除剤として、産
業上非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小島 一弘 東京都大田区多摩川2−24−25 株式会社 エス・ディー・エスバイオテック東京研究 所内 (56)参考文献 特開 昭57−131550(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリル酸エステル、又はメタクリル酸エ
    ステルを主モノマーとするポリアクリレート系粘着剤と
    農園芸用殺菌剤とを含有し、該アクリル酸エステル、又
    はメタクリル酸エステルのエステル部分が炭素数4から
    10までのアルキル基であることを特徴とする農園芸用病
    害防除組成物。
  2. 【請求項2】基材層上に、 アクリル酸エステル、又はメタクリル酸エステルを主モ
    ノマーとするポリアクリレート系粘着剤と農園芸用殺菌
    剤とを含有し、該アクリル酸エステル、又はメタクリル
    酸エステルのエステル部分が炭素数4から10までのアル
    キル基である農園芸用病害防除組成物層が積層されてな
    る農園芸病害防除シート。
JP61195626A 1986-08-22 1986-08-22 農園芸用病害防除組成物並びに農園芸用病害防除シート Expired - Lifetime JPH0723282B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61195626A JPH0723282B2 (ja) 1986-08-22 1986-08-22 農園芸用病害防除組成物並びに農園芸用病害防除シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61195626A JPH0723282B2 (ja) 1986-08-22 1986-08-22 農園芸用病害防除組成物並びに農園芸用病害防除シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6351301A JPS6351301A (ja) 1988-03-04
JPH0723282B2 true JPH0723282B2 (ja) 1995-03-15

Family

ID=16344293

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61195626A Expired - Lifetime JPH0723282B2 (ja) 1986-08-22 1986-08-22 農園芸用病害防除組成物並びに農園芸用病害防除シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0723282B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3835834B2 (ja) * 1995-03-15 2006-10-18 バイエルクロップサイエンス株式会社 植物処理用貼付剤
JP2007039427A (ja) * 2005-07-01 2007-02-15 Nippon Shokubai Co Ltd フタロニトリル化合物、その製造方法及び用途
US20230279272A1 (en) * 2020-04-06 2023-09-07 Kenji Wakayama Agrochemical-containing pressure-sensitive adhesive tape
WO2022071026A1 (ja) * 2020-09-30 2022-04-07 ニチバン株式会社 農薬テープ

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57131550A (en) * 1981-02-07 1982-08-14 Nitto Electric Ind Co Polymer laminated sheet

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6351301A (ja) 1988-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2012165511A1 (ja) イネの病害防除方法
McLean et al. Compatibility of the biocontrol agent Trichoderma harzianum C52 with selected fungicides
TW200800029A (en) Methods and composition for growth engineering and disease control
RU2094988C1 (ru) Способ борьбы с бактериально-грибковыми инфекциями
AU2012254404B2 (en) Method for promoting plant growth
EA020654B1 (ru) Пестицидные комбинации и способы их применения
CN111296466B (zh) 一种防治果树苗传病虫害的涂干制剂及其制备方法和应用
JP2007534765A (ja) 微生物による植物の病気の処置方法
JP4287515B2 (ja) 植物病害の予防用組成物およびその使用方法
JP4351789B2 (ja) 有害生物防除用組成物および有害生物の防除方法
CN110024805A (zh) 一种林木枝干杀菌涂布剂及其制备方法和应用
JPH0723282B2 (ja) 農園芸用病害防除組成物並びに農園芸用病害防除シート
JPH0840816A (ja) 微生物含有除草剤及びその施用方法
JP2004129614A (ja) 種子の発芽改善方法及び発芽改善種子、並びにコーティング種子
EP1222857B1 (en) Microbicides
CN106259436B (zh) 一种增强戊唑醇防效的杀菌混剂的配方及制备方法
JPH0680530A (ja) 植物病害防除方法
JPS6251603A (ja) 農園芸用病害防除粘着シ−ト組成物
KR920005558B1 (ko) 방출 조절제
CN115104613B (zh) 一种含二苯醚的吡唑酰胺类化合物的农药组合物
JP3648608B2 (ja) 植物用防カビ剤及びカビ発生防止方法
CN114097802B (zh) 一种含氟环唑和稻瘟灵的乳油剂型
CA2569657C (en) Fungicidal composition based on metalaxyl and famoxadone
JPH02174706A (ja) 農園芸用殺菌剤組成物
UA123783C2 (uk) Поліпшення характеристик сільськогосподарської культури