JPH07232598A - 自動車に配置されるルーフレールのレール管のための支持脚 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ルーフレールを簡単に上方から組み付けるこ
とができ、しかもこの際に同時に製作誤差を補償調整す
ることができる支持脚を提供する。 【構成】 自動車ルーフレールのレール管５のための支
持脚１が、自動車ルーフ２に支持される接触面３と、レ
ール管端部と支持脚との間における差込み結合部を形成
する差込みピン４と、支持脚内を延びる中空室６とを有
し、該中空室内に、自動車ルーフに固定されたアダプタ
９のドーム１１が係合し、該ドームにおける切欠き１４
が、該ドーム内を長手方向摺動可能なねじ山付プレート
１５を受容し、該ねじ山付プレートの頭部に、支持脚の
中空室壁における突子１８と共働して形状接続的な結合
部を形成する溝１７が設けられ、支持脚１をアダプタに
固定する固定ねじ１９が、支持脚に設けられた孔７とア
ダプタのドームに設けられた開口２１とねじ山付プレー
トにおけるねじ山付孔１６とを貫通し、溝１７が固定ね
じに対して平行にかつＶ字形に構成され、該溝にぴった
りと合う構成を突子が有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車に配置されるル
ーフレールのレール管のための支持脚に関する。

【０００２】

【従来の技術】通常ルーフレール（ドイツ連邦共和国特
許出願公開第３５２４５５８号明細書参照）は、各レー
ル長辺側に設けられた少なくとも１本のレール管と、各
１つのレール管を保持する少なくとも２つの支持管とか
ら成っている。組み立てるためにレール管と支持脚とは
互いに差し込まれ、支持脚にはボルトが装着され、ボル
トの突出した端部はルーフプレートにおける孔を貫通さ
せられる。そしてこのボルトにはルーフプレートの他方
の側からナットが締め込まれる。

【０００３】今日多くの顧客によって、上方からのルー
フレールの固定が望まれている。すなわちルーフレール
が上方から固定されていると、自動車ルーフの修理もし
くは後ラッカ作業の場合に、自動車の天井やビーム被覆
体等の面倒な分解取外しを行うことなしに、ルーフレー
ルを取り外すことができる。この点では公然の使用によ
って、自動車ルーフに設けられた受容部に上からねじ込
まれるスタンドボルトを使用することが知られている。
ルーフから突出しているボルトの上側部分は、この場合
支持脚のための受容部として働く。固定ねじを用いて支
持脚はスタンドボルトに取り付けられる。上方からの別
の固定形式では、固定ねじを上方から自動車ルーフにお
ける支持脚を貫いて案内し、その後で支持脚における孔
をキャップで覆うようになっている。さらにまた、自動
車ルーフにねじ結合されたアダプタを用いて支持脚の固
定を行うことも可能である（ドイツ連邦共和国特許第４
００４８０９号明細書）。

【０００４】上に述べたすべての固定形式には次のよう
な欠点がある。すなわち公知の固定形式では、ルーフレ
ールの固定ポジションと自動車ルーフの固定ポジション
との間における製作誤差の補償調整は、制限された範囲
においてしか可能でない。したがって、自動車ルーフに
アダプタを取り付ける場合には、ルーフレールを受容す
るために働くピンのための正確な間隔寸法を、ゲージ又
は型板（Schablone）を介して調節することが必要であ
る。さらに従来は製作誤差の調整は支持体における長孔
を介して行われるか、又は支持脚のピンが伸縮ロッド
（Galeriestab）において摺動可能である。しかしなが
ら製作誤差調整のこれらすべての可能性には、取付けコ
ストを高騰させたり、ルーフレールの見栄えを悪くした
り、かつ／又は自動車運転時にルーフレールの騒音を発
生させたりというような欠点がある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ゆえに本発明の課題
は、ルーフレールを簡単に上方から取り付けることがで
き、しかもこの際に同時に製作誤差を補償調整すること
ができる支持脚を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の構成では、自動車に配置されるルーフレール
のレール管のための支持脚であって、自動車ルーフに支
持される接触面と、該接触面から高さ方向及び横方向に
間隔をおいて位置していてレール管端部と支持脚との間
における差込み結合部を形成する差込みピンと、接触面
を起点として支持脚内に延びている中空室とを有してお
り、該中空室内に、自動車ルーフに固定されたアダプタ
のドームが係合するようになっており、該ドームに切欠
きが設けられていて、該切欠きが、ドームに比べて短く
かつ該ドーム内を長手方向摺動可能なねじ山付プレート
を受容するために働き、該ねじ山付プレートの頭部側
に、支持脚の上側の中空室壁に構成された突子と共働し
て形状接続的な結合部を形成するための溝が設けられて
おり、この場合支持脚が、該支持脚の接触面に対してほ
ぼ平行に方向付けられた固定ねじを用いてアダプタに固
定可能であり、該固定ねじが、支持脚に設けられていて
中空室に開口する孔と、アダプタのドームに設けられて
いる長孔状の開口と、ねじ山付プレートにおけるねじ山
付孔とを貫通するようになっており、さらに、ねじ山付
プレートにおける溝が、固定ねじに対して平行に延びて
いて、Ｖ字形に構成されており、溝に係合する突子が、
溝にぴったりと合う構成を有している。

【０００７】

【発明の効果】本発明のように構成されていると、汎用
の構成の欠点は排除される。さらにルーフレールの取付
け・取外しを自動車の外において行うという顧客の望み
が、満たされる。またいかなる場合にもルーフレールを
後から自動車に装着することが可能になる。長さ方向に
おける補償調整は、アダプタにおける可動のねじ山付プ
レートを用いて行われる。ルーフレールの装着時には、
ねじ山付プレートの溝内を滑動する支持脚の突子によっ
て、ルーフレールを摺動させることができるので、支持
脚における孔とねじ山付プレートにおける孔とを容易に
合致させることが可能である。したがって支持脚に、ね
じ結合部の強度を損なう長孔を設ける必要がなくなる。
通常の凹設部（Senkung）の場合ではねじ頭部の範囲に
おける面圧は、長孔の場合におけるよりも小さい、つま
り面圧に対する値が等しい場合には、長孔を著しく大き
く寸法設定することが必要である。しかしながら大きな
長孔は、支持脚の外観を損なうことになる。支持脚にお
いて長孔を省くことによって、支持部とアダプタとの間
における固定ねじのねじシャフトの範囲においては、形
状接続的及び力接続的な結合部が生ぜしめられ、これに
よって支持部のずれは、極端に大きな水平方向の負荷が
加えられた場合でも回避される。さらに、鋼製のねじ山
付プレートにおけるねじ山摩損強度は、加圧鋳造品から
成る汎用のアダプタにおけるよりも大きい。また、例え
ばヘリカルコイルのようなねじ山挿入体は不要である。
そしてレールを取り付ける前にアダプタのピンの間にお
ける間隔寸法を調節することは、省かれる。したがっ
て、自動車における固定ねじを受容するため孔を、長孔
として構成する必要がなくなる。ひいては顧客にとっ
て、自動車にルーフレールを取り付ける際の取付け作業
が容易になる。

【０００８】

【実施例】次に図面につき本発明の実施例を説明する。

【０００９】例えば加圧鋳造品として構成されている支
持脚１は、図示されていない自動車のルーフつまり自動
車ルーフ２に支持される接触面３を有している。この接
触面３から高さ方向及び横方向に間隔をおいて支持脚１
には、単にその一部が示されているレール管５との差込
み結合部を形成するために、差込みピン４が一体成形さ
れている。支持脚１はさらに、接触面３から内部に向か
って延びる縦長の中空室６と、支持脚の片側から中空室
６に開口する孔７とを有しており、この孔７は孔拡大部
８を有している。

【００１０】自動車ルーフ２に支持脚１を固定するため
にはアダプタ９が設けられており、このアダプタ９はベ
ースプレート１０とドーム１１とを有している。アダプ
タ９のベースプレート１０は、自動車ルーフ２上に又
は、自動車ルーフ内に構成された長手方向通路１２内
に、ねじ１３を用いて固定されている。かなりの遊びを
もって支持脚１の中空室６内に係合している、アダプタ
９のドーム１１は、切欠き１４を有しており、この切欠
き１４は、該切欠き１４に対して短くかつ該切欠き１４
内を長手方向摺動可能なねじ山付プレート１５を受容す
るために働く。ねじ山付孔１６を備えたこのねじ山付プ
レート１５の頭部には、Ｖ字形の溝１７が設けられてお
り、この溝１７は、支持脚１の上側の中空室壁に構成さ
れたくさび状の突子１８との形状接続的な結合部を生ぜ
しめるために働く。アダプタ９に支持脚１を装着する際
に、溝１７に滑り込む突子１８はねじ山付プレート１５
を切欠き１４内において長手方向摺動させ、この摺動運
動は突子１８と溝１７とがぴったりと合うまで続けら
れ、そしてこの位置において孔７とねじ山付孔１６とは
互いに整合する。次いで、頭部２０が孔拡大部８内に沈
み込んで位置する、ねじ山付孔１６にねじ込み可能な固
定ねじ１９を用いて、ねじ山付プレート１５ひいては支
持脚１をアダプタ９に対して緊定することができる。ア
ダプタ９には固定ねじ１９を貫通させるために開口２１
が設けられている。

【図面の簡単な説明】

【図１】支持脚とアダプタとをその中間取付け位置にお
いて示す、図３のＩ−Ｉ線に沿った縦断面図である。

【図２】取付け終了位置を示す、図１に相当する縦断面
図である。

【図３】図２のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 支持脚、 ２ ルーフプレート、 ３ 接触面、
４ 差込みピン、 ５ルーフ管、 ６ 中空室、 ７
孔、 ８ 孔拡大部、 ９ アダプタ、 １０ ベース
プレート、 １１ ドーム、 １２ 長手方向通路、
１３ ねじ、１４ 切欠き、 １５ ねじ山付プレー
ト、 １６ ねじ山付孔、 １７ 溝、 １８ 突子、
１９ 固定ねじ、 ２０ 頭部、 ２１ 開口

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車に配置されるルーフレールのレー
   ル管（５）のための支持脚（１）であって、自動車ルー
   フ（２）に支持される接触面（３）と、該接触面（３）
   から高さ方向及び横方向に間隔をおいて位置していてレ
   ール管端部と支持脚（１）との間における差込み結合部
   を形成する差込みピン（４）と、接触面（３）を起点と
   して支持脚（１）内に延びている中空室（６）とを有し
   ており、該中空室（６）内に、自動車ルーフ（２）に固
   定されたアダプタ（９）のドーム（１１）が係合するよ
   うになっており、該ドーム（１１）に切欠き（１４）が
   設けられていて、該切欠き（１４）が、ドーム（１１）
   に比べて短くかつ該ドーム（１１）内を長手方向摺動可
   能なねじ山付プレート（１５）を受容するために働き、
   該ねじ山付プレート（１５）の頭部側に、支持脚（１）
   の上側の中空室壁に構成された突子（１８）と共働して
   形状接続的な結合部を形成するための溝（１７）が設け
   られており、この場合支持脚（１）が、該支持脚（１）
   の接触面（３）に対してほぼ平行に方向付けられた固定
   ねじ（１９）を用いてアダプタ（９）に固定可能であ
   り、該固定ねじ（１９）が、支持脚（１）に設けられて
   いて中空室（６）に開口する孔（７）と、アダプタ
   （９）のドーム（１１）に設けられている長孔状の開口
   （２１）と、ねじ山付プレート（１５）におけるねじ山
   付孔（１６）とを貫通するようになっており、さらに、
   ねじ山付プレート（１５）における溝（１７）が、固定
   ねじ（１９）に対して平行に延びていて、Ｖ字形に構成
   されており、溝（１７）に係合する突子（１８）が、溝
   （１７）にぴったりと合う構成を有していることを特徴
   とする、自動車に配置されるルーフレールのレール管の
   ための支持脚。