JPH07232500A - 泥絵日本画の複製方法 - Google Patents

泥絵日本画の複製方法

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JPH07232500A
JPH07232500A JP6047998A JP4799894A JPH07232500A JP H07232500 A JPH07232500 A JP H07232500A JP 6047998 A JP6047998 A JP 6047998A JP 4799894 A JP4799894 A JP 4799894A JP H07232500 A JPH07232500 A JP H07232500A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silk
painting
pattern
resin
film
Prior art date
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Pending
Application number
JP6047998A
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English (en)
Inventor
Shigeo Ito
重雄 伊藤
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Kyodo Printing Co Ltd
Original Assignee
Kyodo Printing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kyodo Printing Co Ltd filed Critical Kyodo Printing Co Ltd
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Publication of JPH07232500A publication Critical patent/JPH07232500A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 原画に近い質感をかもしだすことができる泥
絵日本画の複製画を容易に製造できる泥絵日本画の複製
方法を提供する。 【構成】 基板11上に両面テープ等の粘着層12を設
け、この粘着層12上に正絹13を広げてローラ等で押
圧、展開させ、正絹13を展開状態で粘着層12上に保
持し、この粘着層12上にシリコーン樹脂14を塗布し
て絹目凹凸模様17aが転写された押し型17を作製す
る。また、アート紙等の印刷用紙28に絵柄29をオフ
セット印刷等で印刷し、この印刷用紙28の絵柄印刷面
に熱可塑性樹脂のフィルム22を張り合わせ、このフィ
ルム22上に上記押し型17を載置して熱圧をかけて絹
目凹凸模様17aをフィルム22に賦形し、泥絵日本画
の複製画を得るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、正絹に泥絵具で描か
れた泥絵日本画の複製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】泥絵日本画(原画)は、絹地(正絹)に
泥絵の具で描かれており、泥絵具が絹地に融合して独特
の質感を醸しだす。従来、このような泥絵日本画を安価
に提供するため、和紙等に泥絵具で印刷を行って複製を
製作する試み、また、正絹に印刷インク等で印刷を行う
試み等がなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た前者の試みにあっては、泥絵具の質感を醸しだすこと
ができるものの、正絹のもつ質感をかもしだすことがで
きず、泥絵日本画の複製品として満足すべきものが得ら
れなかった。また、後者の試みにあっては、正絹が薄く
伸展性に富むため、しわや見当ずれを生じたり、繊維の
高低差の影響で印刷ムラが発生する等の問題があり、複
製品として満足すべき品質は得られなかった。この発明
は、上記事情に鑑みてなされたもので、泥絵日本画の独
特の質感をかもしだすことができる複製画を容易に製造
できる複製方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明にかかる泥絵日本画の複製方法は、基板上
に正絹を展開して保持し、該正絹上にシリコーン樹脂を
塗布して絹目模様が凹凸模様として形成された押し型を
形成する型製作段階と、印刷物の絵画印刷面に溶融樹脂
を塗布し、該溶融樹脂に前記押し型で凹凸模様を賦形す
る絹目賦形段階とを備える
【0005】そして、この発明の泥絵日本画の複製方法
は、前記型製作段階が、前記基板上に粘着層を設け、該
粘着層の粘着力で前記正絹を展開状態に保持する態様
(請求項2)に構成することができる。
【0006】
【作用】この発明の泥絵日本画の複製方法によれば、印
刷物の絵画印刷面に樹脂を塗布し、この樹脂に押し型に
より絹目の凹凸模様を賦形するため、正絹の質感がかも
しだされ、原画に忠実な色再現がされた高い品質の泥絵
日本画の複製品が得られ、また、その製造も容易であ
り、印刷ムラ等の発生が防止できる。
【0007】そして、この発明は、型製作段階における
押し型の製作に際して基板上に設けた粘着層で正絹を保
持するように構成することで絹目を正確に型取りできる
ようになる(請求項2)。また、絹目賦形段階の後に樹
脂の凹凸形成面を透明樹脂で被覆保護することで、印刷
したままの状態で発生する用紙の劣化の防止および印刷
インキの耐候(光)性等の向上が図れ、高い商品価値が
得られるようになる。
【0008】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面を参照して説
明する。図1および図2はこの発明の一実施例にかかる
泥絵日本画の複製方法を表し、図1aが押し型の製造工
程を示す模式断面図、図1bが複製画を製造する工程を
示す模式断面図、図2が複製画の模式断面図である。
【0009】この実施例においては、先ず、絹目が型取
りされた押し型を作製し(型製作段階)、また、基材に
印刷を施して印刷物を作製し、その上面に透明樹脂層を
設け、次いで、この透明樹脂層の貼合された印刷物の印
刷面に押し型を用いて絹目様の凹凸模様を賦形する(絹
目賦形段階)。
【0010】そして、型製作段階においては、図1aに
示すように、木板、ガラス板、アルミ板あるいは鉄板等
の基板11上に両面テープ等からなる粘着層12を略全
面にわたって設け、この基板11の粘着層12上に正絹
13を広げてローラ等で押圧、展開させて正絹13を粘
着層12の粘着力により展開状態で保持する。ここで、
正絹13は基板11上に略全面にわたって粘着層12の
粘着力により保持されるため歪みのないように取り付け
ることも容易である。なお、上述した正絹13としては
二丁桶や羽二重等の絵絹を用いることができる。
【0011】次いで、この正絹13上にシリコーン樹脂
(例えば、信越化学工業製 KE10RTV)14を所
定の厚さ(例えば、0.8mm〜1.2mm程度)に均一に
塗布して硬化させ、硬化後に、この硬化したシリコーン
樹脂14上にさらにシリコーン樹脂14を所定の厚さに
塗布し、このシリコーン樹脂14上に枠等に張設された
シルクスクリーン用ステンシル15を被せる。ここで、
被せたステンシル15にはシリコーン樹脂14が滲みだ
してステンシル15はシリコーン樹脂14内に埋没され
る。そして、シリコーン樹脂14がステンシル15と一
体に硬化した後に、正絹13から剥離して押し型17を
得る。この押し型17にはその正絹13との接触面に正
絹13の絹目模様が転写されて凹凸面17aが形成され
る。
【0012】また、絹目賦形段階においては、図1bに
示すように、先ず、印刷物21の印刷面上にフィルム2
2を張り合わせる。この印刷物21はアート紙等の印刷
用紙28の一面にオフセットやシルク印刷で絵柄(図3
中、番号29で表す)を印刷したアート印刷物からな
り、印刷面上に上記フィルム22が設けられる。フィル
ム22は、熱可塑性の透明樹脂であるポリエチレンと酢
酸ビニル樹脂とが7:3程度の重量比で混合された厚さ
が60μm程度のフィルム、例えば、タマポリ株式会社
製のSB−7が用いられる。
【0013】そして、印刷物21の印刷面のフィルム2
2上に上記押し型17を凹凸面17aがフィルム22と
対向するように載置して平板プレス機の熱盤23,23
間に定置し、これら熱盤23,23で熱圧を加えること
で押し型17によってフィルム22の表面に絹目凹凸模
様22aを賦形する。なお、この賦形の条件は、例え
ば、温度110°C、圧力20kg/cm2 、時間60
〜80秒程度に設定される。
【0014】この後は、フィルム22の絹目凹凸模様2
2aが形成された表面に薄い保護層を必要に応じて形成
し、図2に模式的に示す最終的な複製画30を得る。な
お、図2においては、保護層は図示しない。
【0015】上述のようにして製造された泥絵日本画の
複製画30は、フィルム22表面に形成された絹目凹凸
模様22aが印刷物21の絵柄29と融合して原画の泥
絵に近似した質感、すなわち、正絹に直接に絵柄を描い
たかのような質感をかもしだし、高い商品価値が得られ
る。そして、この複製画30は、印刷用紙28に絵柄2
9をオフセット印刷等で形成した後に印刷用紙28の絵
柄29印刷面にフィルム22を張り合わせて押し型17
により絹目凹凸模様22aを賦形するのみで製造でき、
印刷ムラ等の不都合が生じにくく、その製造が容易に行
える。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の泥絵日
本画の複製方法によれば、アート紙等の印刷用紙に絵柄
を印刷し、この印刷用紙の印刷面に樹脂を塗布し、該樹
脂に絹目の凹凸模様を型取りした押し型で絹目凹凸模様
を賦形するようにしたため、原画に近い質感をかもしだ
し、また、忠実な色再現を実現した複製画が容易に製造
することができるという効果を得られる。
【0017】そして、この発明は、押し型の製作に際し
て、前記基板上に粘着層を設け、該粘着層上に前記正絹
を広げてローラで押圧、展開させ、前記粘着層の粘着力
で前記正絹を展開状態に保持するようにしたため、絹目
凹凸模様を確実に押し型に転写することができるという
効果が得られる(請求項2)。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係わる泥絵日本画の複製
方法を表し、aが押し型作製段階を説明するための模式
断面図、bが絹目賦形段階を説明するための模式断面図
である。
【図2】泥絵日本画の複製方法により製作された泥絵日
本画の複製画の模式断面図である。
【符号の説明】
11 基板 12 粘着層 13 正絹 14 シリコーン樹脂 17 押し型 17a 凹凸面 21 印刷物 22 フィルム(樹脂) 22a 絹目凹凸模様 23 熱盤 28 印刷用紙 29 絵柄 30 複製画

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に正絹を貼合し、該正絹上にシリ
    コーン樹脂を塗布して絹目模様が凹凸模様として形成さ
    れた押し型形成段階と、 印刷物の絵画印刷面に樹脂を塗布し、該樹脂に前記押し
    型で凹凸模様を賦形する絹目賦形段階とを備えることを
    特徴とする泥絵日本画の複製方法。
  2. 【請求項2】 前記型製作段階は、前記基板上に粘着層
    を設け、該粘着層上に前記正絹を広げてローラで押圧、
    展開させ、前記粘着層の粘着力で前記正絹を展開状態に
    保持するようにした請求項1記載の泥絵日本画の複製方
    法。
JP6047998A 1994-02-23 1994-02-23 泥絵日本画の複製方法 Pending JPH07232500A (ja)

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JP6047998A JPH07232500A (ja) 1994-02-23 1994-02-23 泥絵日本画の複製方法

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JPH07232500A true JPH07232500A (ja) 1995-09-05

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JP6047998A Pending JPH07232500A (ja) 1994-02-23 1994-02-23 泥絵日本画の複製方法

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JP (1) JPH07232500A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006029562A1 (fr) * 2004-09-17 2006-03-23 Xunong Zhang Technique de production permettant de simuler la peinture a l'huile artistique

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