JPH07230321A - 液体材料気化供給装置 - Google Patents

液体材料気化供給装置

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JPH07230321A
JPH07230321A JP6044993A JP4499394A JPH07230321A JP H07230321 A JPH07230321 A JP H07230321A JP 6044993 A JP6044993 A JP 6044993A JP 4499394 A JP4499394 A JP 4499394A JP H07230321 A JPH07230321 A JP H07230321A
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gas flow
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英顕 宮本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 気化すべき液体材料が熱的影響を受けるのを
できるだけ少なくし、常に安定にガス流量を制御するこ
とができる液体材料気化供給装置を提供すること。 【構成】 気化機能と流量調整機能とを備え、液体材料
タンクTから供給される液体材料LMを気化する気化器
1と、該気化器1を介して供給される気化ガスの流量を
測定するガス流量計Rとを直列に接続し、該ガス流量計
Rによって検出されるガス検出流量を設定値と比較し、
この比較結果に基づいてガス流量計Rに対する気化ガス
の流入量を制御する比較制御回路(比較制御手段)Cと
を備え、気化器1およびガス流量計Rがそれぞれカート
リッジヒータ3a、プレートヒータ3bを具備してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は液体材料気化供給装置
に関し、例えば、半導体製造において用いるテトラエト
キシシラン(TEOS)などの液体材料を定量気化する
ことができる気化器を備え、該気化器で発生した気化ガ
スを半導体製造装置のチャンバー等の各種ユースポイン
トに供給する液体材料気化供給装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来この種の気化供給装置として、気化
部が恒温槽、液体材料タンクおよびプレートヒータから
なるものがある。すなわち、図90示すように、適宜の
温度に設定された恒温槽71内に、液体材料LMを収容
した液体材料タンク72を設け、この液体材料タンク7
2をプレートヒータ73によって適宜加熱して液体材料
タンク72内の温度を上昇させて液体材料LMの蒸気圧
を高めてこれを気化し、出口側との圧力差を得ること
で、液体材料LMから発生した気化ガスGの流量(以下
ガス流量という)を気体用マスフローコントローラ(以
下、GMFCという)74で直接流量制御するものがあ
る。
【0003】また、従来の別の気化供給装置では、ガス
流量を制御する方法として、液体用マスフローコントロ
ーラと気化器を用いた直接気化方式がある。すなわち、
図10に示すように、気化供給装置は、液体材料LMの
流量を制御する液体用マスフローコントローラ(以下、
LMFCという)81と、このLMFC81で流量調整
された液体材料LMを気化して気化ガスGを発生させる
気化器82と、液体材料LMとともに気化器82に導入
されるキャリアガスKを一定流量に制御する気体用マス
フローコントローラ(以下、GMFCという)83とか
ら主として構成されており、気化ガスGをキャリアガス
Kによって速やかに下流側に導出させるようにしたもの
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者で
示した気化供給装置においては、液体材料タンク72全
体を加熱する必要があり、液体材料LMが常時熱の影響
下にあるため、熱による分解や、組成変化(変質)を起
こすことがあるとともに、液体材料タンク72から不純
物が溶出し、これが液体材料LMに混入するといった不
都合がある。また、ガス流量を直接制御するため、ガス
発生開始からガス流量が安定するまでの時間がGMFC
74の性能に依存するところが大きく、それだけ高性能
のGMFC74用いなければならず、したがって、コス
トが嵩むといった不都合があった。また、図示しないガ
ス流量コントロールバルブの圧力損失が問題になり、そ
のため、極めて圧力損失を低く抑えるために高いCV値
を有するガス流量コントロールバルブを使用する必要が
あるけれども、それによって、該コントロールバルブが
大型化し、コストが嵩む他、液体材料LMの種類やGM
FC74以降の圧力条件によって、該コントロールバル
ブのCV値を変える必要があった。
【0005】また、後者で示した気化供給装置において
は、高温部は気化器82のみであり、室温状態で液体材
料LMの供給系が構成できるから、液体材料タンク内に
保存された液体材料LMが熱分解したり組成変化を起こ
すといった問題を避けることができるけれども、ガス流
量は、LMFC81の性能や気化器82の性能あるいは
温度条件によって安定性・再現性等が左右され易いか
ら、ガス流量をモニターする場合には、気化供給装置に
高温用のガス流量計84を別途備え、キャリアガスKと
気化ガスGを通す必要がある。
【0006】この発明は、上述の事柄に留意してなされ
たもので、気化すべき液体材料が熱的影響を受けるのを
できるだけ少なくし、常に安定にガス流量を制御するこ
とができる液体材料気化供給装置を提供することを目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の液体材料気化供給装置は、気化機能と流
量調整機能とを備え、液体材料タンクから供給される液
体材料を気化する気化器と、該気化器を介して供給され
る気化ガスの流量を測定するガス流量計とを直列に接続
し、該ガス流量計によって検出されるガス検出流量を設
定値と比較し、この比較結果に基づいて前記ガス流量計
に対する気化ガスの流入量を制御する比較制御手段を備
え、更に、前記気化器およびガス流量計がそれぞれヒー
タを具備し、液体材料を前記気化器に設けられた気化室
内において気化し、その気化ガスを前記ガス流量計を介
して各種ユースポイントに供給するように構成したこと
を特徴とする。
【0008】また、この発明は別の観点から、気化機能
と流量調整機能とを備え、液体材料タンクから供給され
る液体材料を気化する気化器と、該気化器を介して供給
される気化ガスの流量を測定するガス流量計とを直列に
接続し、該ガス流量計によって検出されるガス検出流量
を設定値と比較し、この比較結果に基づいて前記ガス流
量計に対する気化ガスの流入量を制御する比較制御手段
を備え、更に、前記気化器とガス流量計とを恒温槽に収
容し、液体材料を前記気化器に設けられた気化室内にお
いて気化し、その気化ガスを前記ガス流量計を介して各
種ユースポイントに供給するように構成したことを特徴
とする液体材料気化供給装置を提供する。
【0009】一般に、液体材料気化供給装置は、気化器
で発生した気化ガスを半導体製造装置のチャンバー等の
各種ユースポイントに供給するためのものであるから、
気化器で発生する制御対象のガス流量を、図9の従来例
で示したような液体材料の液体流量よりも、ガス流量計
によって検出されるガス検出流量に基づいて制御する方
が、実際のガス流量の確認が行える点で好都合である。
すなわち、最終的に前記気化ガスとして各種ユースポイ
ントに供給するのが液体材料気化供給装置の目的である
から、この発明では、前記ガス流量計を気化器の後段
(二次側)に設置し、気化材料を液体材料タンクから該
気化器までは液体状態のままで供給し、液体材料が当該
気化器を通過する間に気化機能部分で液体材料の気化を
行い、この気化ガスを前記ガス流量計へ送るように構成
するとともに、ガス流量を制御するために気化器の流量
調整機能部分を前記ガス流量計によって検出されるガス
検出流量の検出信号からフィードバックする構成を備え
ることによって、ガス流量を直接気化ガス状態でモニタ
ーすることが可能となる。しかもガス流量を直接制御す
る点では同じであるけれども、構成上種々の問題点を持
っている上に、ガス流量計に対する気化ガスの流入量を
制御する比較制御手段をもっていない図10で示したよ
うな液体材料気化供給装置に比しても、有利なことは明
らかである。
【0010】また、この発明の液体材料気化供給装置で
は、気化器とガス流量計それぞれにヒータを配置して個
別に熱を供給する構成(図1参照)や、あるいは、気化
器とガス流量計を収容する1つの恒温槽を用いて同時に
熱を供給する構成が施されているので、種々の液体材料
が気化器の気化機能部分でそれぞれ安定に気化するのに
必要なある条件以上の熱量を液体材料に供給して容易に
気化ガスを得ることができるとともに、ガス流量計内で
の結露を防止できる。
【0011】
【作用】前記構成の気化器においては、その気化室が気
化機能と流量調整機能とを備えているとともに、流量調
整弁と気化室との間に液体残留部を形成することはな
い。したがって、気化室において発生した気化ガスが気
化室外に速やかに導出され、高速応答が可能となる。そ
して、高速応答が可能になることにより、気化ガスの短
時間の繰り返し発生が可能となる。また、前述したよう
に、気化室が気化機能と流量調整機能とを備えているの
で、装置の小型化およびコストダウンが図れる。
【0012】更に、種々の液体材料は常温状態で加熱さ
れた気化器に送られてくるため、恒温槽内のプレートヒ
ータで加熱された液体材料タンクを用いた従来例に比し
て、液体材料が熱により分解したり、組成変化したりす
るのを回避できる。
【0013】また、気化器で発生した気化ガスを半導体
製造装置のチャンバー等の各種ユースポイントに供給す
るためのものであるから、気化器で発生する制御対象の
ガス流量を、液体材料の液体流量よりも、ガス流量計に
よって検出されるガス検出流量に基づいて制御する方
が、実際のガス流量の確認が行える点で好都合である。
すなわち、最終的に前記気化ガスとして各種ユースポイ
ントに供給するのが液体材料気化供給装置の目的である
から、この発明では、前記ガス流量計を気化器の後段
(二次側)に設置する構成と、ガス流量を制御するため
に気化器の流量調整機能部分を前記ガス流量計によって
検出されるガス検出流量の検出信号からフィードバック
する構成とを備えることによって、ガス流量を直接気化
ガス状態でモニターすることが可能となる。
【0014】しかもこの発明の液体材料気化供給装置で
は、気化器とガス流量計それぞれにヒータを配置して個
別に熱を供給する構成や、気化器とガス流量計を収容す
る1つの恒温槽を用いて同時に熱を供給する構成が施さ
れているので、種々の液体材料が気化器の気化機能部分
でそれぞれ安定に気化するのに必要なある条件以上の熱
量を液体材料に供給して容易に気化ガスを得ることがで
き、したがって、ガス流量コントロールバルブの圧力損
失が問題になることはなく、そのため、極めて圧力損失
を低く抑えるために高いCV値を有する大型のガス流量
コントロールバルブを使用する必要がなくなる利点を有
するとともに、ガス流量計内での結露を防止できる。
【0015】
【実施例】図1はこの発明の第1の実施例を示し、図1
において、液体材料気化供給装置は、気化機能と流量調
整機能とを備え、液体材料タンクTから供給される液体
材料LMを気化する気化器1と、該気化器1を介して供
給される気化ガスの流量を測定するガス流量計Rとを直
列に接続し、該ガス流量計Rによって検出されるガス検
出流量を設定値と比較し、この比較結果に基づいてガス
流量計Rに対する気化ガスの流入量を制御する比較制御
回路(比較制御手段)Cを備え、更に、気化器1および
ガス流量計Rがそれぞれカートリッジヒータ3a(図2
参照)、プレートヒータ3bを具備し、液体材料LMを
気化器1に設けられた気化室21(図2参照)内におい
て気化し、その気化ガスをガス流量計Rを介して半導体
製造装置のチャンバーHに供給するように構成してあ
る。なお、符号Mは、それぞれ、カートリッジヒータ3
a、プレートヒータ3bに接続され、気化器1の本体ブ
ロック2(図2参照)およびガス流量計R内の温度を調
節するための温度調節器である。
【0016】更に、図2〜図4は気化器1の一例を示
し、図2および図3において、2は例えばステンレス鋼
などのように熱伝導性および耐腐食性の良好な金属材料
からなる直方体形状の本体ブロックである。この本体ブ
ロック2には、詳細には図示してないが、本体ブロック
2全体を加熱する例えばカートリッジヒータ3aが内蔵
されている。
【0017】以下、気化器1について詳細に説明する。
4,5は互いに交わることなく本体ブロック2内に鉤型
に形成された液体材料導入路、ガス導出路である。すな
わち、液体材料導入路4は、その一方の開口(液体材料
導入口)6が本体ブロック2の一つの側面7に形成さ
れ、他方の開口8が側面7に直交する上面9に形成さ
れ、後述する気化室21に液体材料LMを導入するよう
に構成されている。また、ガス導出路5は、一方の開口
10が前記上面9に形成され、他方の開口(ガス導出
口)11が前記側面7と対向する側面12に形成され、
気化室21において発生したガスGを本体ブロック2外
に導出するように構成されている。13,14は液体材
料導入口6、ガス導出口11にそれぞれ接続される継手
である。
【0018】前記本体ブロック2の上面9における構成
を、本体ブロック2の平面構成を示す図3および本体ブ
ロック2の上部構成を示す拡大縦断面図をも参照しなが
ら詳細に説明すると、液体材料導入路4の前記上面9に
おける開口8は、上面9の例えば中央部分15に開口し
ている。この中央部分15の周囲には、開口8と同心状
に溝16が形成され、この溝16に臨むようにしてガス
導出路5の開口10が開設されている。そして、液体材
料導入路4の内径は、例えば0.5〜1.5mm程度で
あり、ガス導出路5の内径は、例えば2〜4mm程度で
あり開口8と同心状に形成された溝16の距離は、3〜
6mm程度である。これらの寸法は、液体材料導入口6
から導入される液体材料LMの量に応じて適宜定められ
ることは言うまでもない。
【0019】そして、溝16の外方には、図4に示すよ
うに、例えば20〜80μm程度の厚みを有するステン
レス鋼よりなる環状のスペーサ17が周設されている。
このスペーサ17は、後述するダイヤフラム23の下部
周辺を当接保持する。18はスペーサ17の外方に周設
された溝19に嵌設されたシール部材で、このシール部
材18には後述する弁ブロック20の下面が当接する。
【0020】再び図2に戻り、20は本体ブロック2の
上面9に載置される弁ブロックで、例えばステンレス鋼
などのように熱伝導性および耐腐食性の良好な素材から
なる。この弁ブロック20と前記上面9との間に気化室
21が形成されている。すなわち、弁ブロック20の内
部空間22に、ダイヤフラム23がその下部周辺をスペ
ーサ17に当接し、ばね24によって常時上方に付勢さ
れるようにして設けられ、このダイヤフラム23とスペ
ーサ17とによって気化室21が構成されるのである。
【0021】前記ダイヤフラム23は、耐熱性および耐
腐食性の良好な素材からなり、図4に示すように、軸部
25の下方に本体ブロック2の上面9の中央部分15と
当接または離間し、液体材料導入路4の開口8を開閉す
るための弁部26が形成されるとともに、この周囲に薄
肉部27を備え、さらに、この薄肉部27の周囲に厚肉
部28を備えてなるもので、常時はばね24によって上
方に付勢されることにより、弁部26が前記中央部分1
5から離間しているが、軸部25に下方向への押圧力が
作用すると、弁部26が中央部分15と当接密着し、前
記開口8を閉じるように構成されている。
【0022】この実施例においては、前記ダイヤフラム
23を液体材料LMの流量調整およびシャットオフのた
めの弁、並びに、液体材料導入口6を介して本体ブロッ
ク2内に供給される液体材料LMの気化室21を構成す
る部材として使用している。したがって、前記シャット
オフをより確実に行うため、ダイヤフラム23のフラッ
トな下面には、フッ素系樹脂をコーティングしたり、ラ
イニングが施されている。なお、このコーティングなど
に代えて、ダイヤフラム23そのものをフッ素系樹脂で
形成してもよい。
【0023】上記構成のダイヤフラム23は、その軸部
25が上になるようにして、その下面周辺部がスペーサ
17に当接し、その下面側に形成される気化室21内に
は、本体ブロック2の上面2bに形成された開口8,1
0および溝16が全て含まれるように設けられる。つま
り、液体材料導入路4およびガス導出路5の開口8,1
0は、気化室21内において連通している。そして、こ
のダイヤフラム23が後述するアクチュエータ29によ
って押圧され、液体材料LMを気化室21内に導入する
ための開口8の開度を調節したり、閉じることにより、
液体材料LMの気化室21内への導入量を制御するので
ある。
【0024】29は前記ダイヤフラム23を下方に押圧
してこれを歪ませるアクチュエータで、この実施例にお
いては、弁ブロック20の上部に立設されたハウジング
30内に複数の圧電素子を積層してなるピエゾスタック
31を設け、このピエゾスタック31の押圧部32をダ
イヤフラム23の軸部25に当接させたピエゾアクチュ
エータに構成されている。
【0025】次に、上記気化器1の動作について、図5
をも参照しながら説明する。上述したように、ダイヤフ
ラム23はばね24の付勢力によって常に上方に付勢さ
れており、ダイヤフラム23の弁部26は、図4に示す
ように、本体ブロック2の上面9と僅かな隙間をもって
離間した状態にある。したがって、液体材料導入路4お
よびガス導出路5の上部側の開口8,9は開放されてい
る。
【0026】そして、カートリッジヒータ3aに通電を
行い、本体ブロック2を加熱しておいた状態において、
ピエゾスタック31に所定の直流電圧を印加すると、ダ
イヤフラム23が下方に押し下げられ、その弁部26
は、図4に示すように、前記上面9の中央部分15と当
接するように歪み、液体材料導入路4の開口8が閉鎖さ
れ、液シャットオフの状態になる。したがって、液体材
料LMを例えば3kg/cm2 程度の圧力で気化器1に
供給しても、気化室21内に液体材料LMが流入するこ
とはない。
【0027】次に、ピエゾスタック31に印加する電圧
を前記印加電圧よりやや小さくして、ダイヤフラム23
への押圧力を小さくすると、ダイヤフラム23による開
口8閉鎖が解除され、弁部26と前記中央部分15との
間に僅かな隙間が生じ、この隙間を介して液体材料LM
が気化室21に導入されるようになる。そして、液体材
料LMは、気化室21への流入に伴う圧力降下とヒータ
3による加熱(例えば100℃程度)とによって速やか
に気化し、気化によって生じたガスGはガス導出路5を
経てガス導出口11側へ流れていく。
【0028】上述の説明から理解されるように、上記気
化器1においては、液体材料LMが気化室21への流入
に伴う圧力降下とヒータ3による加熱とによって速やか
に気化されるとともに、気化室21のボリュームが極め
て小さいので、気化によって生じたガスGを速やかに効
率よく導出できる。そして、ダイヤフラム23が液体材
料LMの流量を調整する弁と、液体材料LMを気化させ
る気化室21の構成部材とを兼ねているため、流量調整
弁と気化室との間に液体残留部を形成することはなく、
したがって、気泡が蓄積されたり、成長するといったこ
とがなく、従来の気化器で問題とされていたキャビテー
ション現象が生ずることはなく、所望流量のガスGを安
定に供給することができる。
【0029】このように、気化室21が気化機能と流量
調整機能とを備えているので、高速応答が可能となり、
気化ガスの短時間の繰り返し発生が可能となる。また、
気化器1がコンパクトとなり、コストダウンが図れる。
なお、前記気化ガスGを最も安定的に得るための条件
は、液体材料LMをコントロールし、気化室21への液
体材料LMの流入量を制御しているときであることは言
うまでもない。また、液体材料LMは常温状態でカート
リッジヒータ3aで加熱された気化器1に送られてくる
ため、恒温槽内のプレートヒータで加熱された液体材料
タンクを用いた従来例に比して、液体材料が熱により分
解したり、組成変化したりするのを回避できる。
【0030】また、本実施例では、図1に示したよう
に、ガス流量計Rを気化器1の後段(二次側)に設置
し、気化材料LMを液体材料タンクTから気化器1まで
は液体状態のままで供給し、液体材料LMが気化器1を
通過する間に気化室21(気化機能部分)で液体材料L
Mの気化を行い、この気化ガスをガス流量計Rへ送るよ
うに構成するとともに、ガス流量を制御するために気化
器1のダイヤフラム23とアクチュエータ29からなる
流量調整機能部分をガス流量計Rによって検出されるガ
ス検出流量の検出信号Sからフィードバックする構成を
備えることによって、ガス流量を直接気化ガス状態でモ
ニターすることが可能となる。
【0031】しかも気化器1とガス流量計Rそれぞれに
ヒータ3a,ヒータ3bを配置して個別に熱を供給する
構成が施されているので、液体材料LMが気化器1の気
化室21(気化機能部分)でそれぞれ安定に気化するの
に必要なある条件以上の熱量を液体材料に供給して容易
に気化ガスを得ることができ、したがって、ガス流量コ
ントロールバルブの圧力損失が問題になることはなく、
そのため、極めて圧力損失を低く抑えるために高いCV
値を有する大型のガス流量コントロールバルブを使用す
る必要がなくなる利点を有するとともに、ガス流量計R
内での結露を防止できる。
【0032】その結果、本液体材料気化供給装置におい
ては、気化器1以降の半導体製造装置のチャンバーHに
一定に流量制御された気化ガスGを安定に供給すること
ができる。
【0033】なお、本実施例では、気化器1を介して供
給される気化ガスGは、気化器1、ガス流量計R、それ
らを接続する配管や、更にチャンバーHまでに配置され
た、気化ガスGを搬送するための配管それぞれにおい
て、独立に温度制御できる構成となっている。
【0034】図6は気化器1とガス流量計Rを収容する
1つの恒温槽39を用いて同時に熱を供給するととも
に、気化器1の本体ブロック2およびガス流量計R内の
温度を調節するための温度調節器Mを備えたこの発明の
第2の実施例を示す。図6において、液体材料気化供給
装置は、気化器1と、気化器1を介して供給される気化
ガスの流量を測定するガス流量計Rとを直列に接続し、
ガス流量計Rによって検出されるガス検出流量を設定値
と比較し、この比較結果に基づいてガス流量計Rに対す
る気化ガスの流入量を制御する比較制御回路(比較制御
手段)Cとを備え、更に、気化器1とガス流量計Rとを
プレートヒータ40有する恒温槽39に収容して構成し
てある。
【0035】この実施例では上記構成を有するから、気
化器1、ガス流量計Rおよび配管系を恒温槽39内に保
持し、一定温度で加温し、ガス流量を制御するために気
化器1のダイヤフラム23とアクチュエータ29からな
る流量調整機能部分をガス流量計Rによって検出される
ガス検出流量の検出信号Sからフィードバックすること
によって、ガス流量を直接気化ガス状態でモニターする
ことが可能となる。
【0036】また、液体材料LMが気化器1の気化室2
1(気化機能部分)でそれぞれ安定に気化するのに必要
なある条件以上の熱量を液体材料LMに供給して容易に
気化ガスを得ることができ、したがって、ガス流量コン
トロールバルブの圧力損失が問題になることはなく、そ
のため、極めて圧力損失を低く抑えるために高いCV値
を有する大型のガス流量コントロールバルブを使用する
必要がなくなる利点を有するとともに、ガス流量計内で
の結露を防止できる。
【0037】図7は気化器1およびガス流量計R間にガ
スパージライン41を配置し、気化器1の後段にパージ
ガスPを導入するようにしたこの発明の第3の実施例を
示す。
【0038】なお、上記各実施例では比較制御回路(比
較制御手段)Cをガス流量計Rとは別体に構成したもの
を示したが、比較制御回路をガス流量計に内蔵し、該比
較制御回路を気化器1のアクチュエータ29に接続する
ようにしてもよい。
【0039】また、上記各実施例において、気化器1以
降の搬送系での結露を防止するために、テープヒータ等
をガス流量計Rを含めたガス供給ラインに巻き付け、一
括して温度調節を施すように構成してもよい。
【0040】更にこの発明は、上述の各実施例に限られ
るものではなく、種々に変形して実施することができ
る。すなわち、気化室2を本体ブロック2内に形成する
ようにしてもよい。そして、ヒータ3aはプレートヒー
タであってもよく、本体ブロック2の特に気化室21近
傍を加熱できるようにしてあればよい。また、液体材料
導入路4やガス導出路5は、鉤型状に形成する必要はな
く、ストレートであってもよい。さらに、アクチュエー
タ29として、電磁式のものやサーマル式のものを用い
てもよい。
【0041】そして、液体材料LMは、常温常圧で液体
状態であるものに限られるものではなく、常温常圧で気
体であっても適宜加圧することにより常温で液体となる
ようなものであってもよい。また、この発明の液体材料
気化供給装置は減圧CVD法で使用されるテトラエトキ
シシランなどの気化ガスを供給する際に、特に有効であ
る。
【0042】また、気化器1への液体材料供給ライン3
3にヒータ38(図1、図6参照)を巻設し、液体材料
LMを予熱し、気化時に必要な熱エネルギーを液体材料
LMに予め与えるようにしてもよい。このように構成し
た場合、気化器1における気化をより効率よく行え、よ
り大きな流量のガスを容易に得ることができる。
【0043】さらに、図8に示すように、気化室21と
ガス導出口11までの間のガス導出路5を複数(図示例
では2つ)設けてもよい。このようにした場合、ガス導
出口11側の圧力損が軽減され、気化室21の圧力が低
くなるので、気化効率が向上し、その分、液体材料LM
の流入量を増やすことができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の気化器
によれば、液体材料は気化室に導入されるまで液相かつ
室温状態であるから、従来の気化器と異なり、熱影響に
よる液体材料の分解や組成変化といった問題がなくな
る。そして、この気化器においては、気化室の内容積が
極めて小さいので、液体材料の気化を開始してからガス
流量が安定するまでの応答時間が可及的に短くなり、し
たがって、短時間の繰り返しの発生が可能となる。ま
た、この気化器においては、気化室が気化機能と流量調
整機能とを備えているので、装置の小型化およびコスト
ダウンが図れる。
【0045】また、気化器で発生した気化ガスを半導体
製造装置のチャンバー等の各種ユースポイントに供給す
るためのものであるから、気化器で発生する制御対象の
ガス流量を、液体材料の液体流量よりも、ガス流量計に
よって検出されるガス検出流量に基づいて制御する方
が、実際のガス流量の確認が行える点で好都合である。
すなわち、最終的に前記気化ガスとして各種ユースポイ
ントに供給するのが液体材料気化供給装置の目的である
から、この発明では、前記ガス流量計を気化器の後段
(二次側)に設置する構成と、ガス流量を制御するため
に気化器の流量調整機能部分を前記ガス流量計によって
検出されるガス検出流量の検出信号からフィードバック
する構成とを備えることによって、ガス流量を直接気化
ガス状態でモニターすることが可能となる。
【0046】しかもこの発明の液体材料気化供給装置で
は、気化器とガス流量計それぞれにヒータを配置して個
別に熱を供給する構成や、気化器とガス流量計を収容す
る1つの恒温槽を用いて同時に熱を供給する構成が施さ
れているので、種々の液体材料が気化器の気化機能部分
でそれぞれ安定に気化するのに必要なある条件以上の熱
量を液体材料に供給して容易に気化ガスを得ることがで
き、したがって、ガス流量コントロールバルブの圧力損
失が問題になることはなく、そのため、極めて圧力損失
を低く抑えるために高いCV値を有する大型のガス流量
コントロールバルブを使用する必要がなくなる利点を有
するとともに、ガス流量計内での結露を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す構成説明図であ
る。
【図2】上記実施例における気化器を示す縦断面図であ
る。
【図3】前記気化器の本体ブロックの平面構成を示す図
である。
【図4】前記本体ブロックの上部構成を示す拡大縦断面
図である。
【図5】前記気化器の動作説明図である。
【図6】この発明の第2の実施例を示す構成説明図であ
る。
【図7】この発明の第3の実施例を示す構成説明図であ
る。
【図8】この発明の本体ブロックの他の変形例の平面構
成を概略的に示す図である。
【図9】従来の気化器を説明するための図である。
【図10】従来の別の気化器を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
2…本体ブロック、3a…カートリッジヒータ、3b,
40…プレートヒータ、4…液体材料導入路、5…ガス
導出路、6…液体材料導入口、8…開口、11…ガス導
出口、21…気化室、23…ダイヤフラム、29…押圧
駆動部、39…恒温槽、LM…液体材料、G…気化ガ
ス、T…液体材料タンク、R…ガス流量計、C…比較制
御回路(比較制御手段)、H…チャンバー。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気化機能と流量調整機能とを備え、液体
    材料タンクから供給される液体材料を気化する気化器
    と、該気化器を介して供給される気化ガスの流量を測定
    するガス流量計とを直列に接続し、該ガス流量計によっ
    て検出されるガス検出流量を設定値と比較し、この比較
    結果に基づいて前記ガス流量計に対する気化ガスの流入
    量を制御する比較制御手段を備え、更に、前記気化器お
    よびガス流量計がそれぞれヒータを具備し、液体材料を
    前記気化器に設けられた気化室内において気化し、その
    気化ガスを前記ガス流量計を介して各種ユースポイント
    に供給するように構成したことを特徴とする液体材料気
    化供給装置。
  2. 【請求項2】 気化機能と流量調整機能とを備え、液体
    材料タンクから供給される液体材料を気化する気化器
    と、該気化器を介して供給される気化ガスの流量を測定
    するガス流量計とを直列に接続し、該ガス流量計によっ
    て検出されるガス検出流量を設定値と比較し、この比較
    結果に基づいて前記ガス流量計に対する気化ガスの流入
    量を制御する比較制御手段を備え、更に、前記気化器と
    ガス流量計とを恒温槽に収容し、液体材料を前記気化器
    に設けられた気化室内において気化し、その気化ガスを
    前記ガス流量計を介して各種ユースポイントに供給する
    ように構成したことを特徴とする液体材料気化供給装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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