JPH07229461A - 内燃機関の重ね放電型点火装置 - Google Patents

内燃機関の重ね放電型点火装置

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JPH07229461A
JPH07229461A JP4339794A JP4339794A JPH07229461A JP H07229461 A JPH07229461 A JP H07229461A JP 4339794 A JP4339794 A JP 4339794A JP 4339794 A JP4339794 A JP 4339794A JP H07229461 A JPH07229461 A JP H07229461A
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良一 戸高
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内燃機関用の重ね放電型点火装置において、
燃焼室内の放電火花吹き消え現象を合理的に防止する。 【構成】 点火コイル14の一次電流遮断により発生した
当該点火コイル14の二次電流に重ね放電回路部30中の昇
圧回路33の高電圧に基づく出力電流を重畳する。昇圧回
路33の出力電流は、昇圧トランス23の一次電流をスイッ
チング素子23によりチョッパリングすることで得、当該
出力電流の大きさは、スイッチング素子Q2のオンオフ動
作に関するスイッチング素子駆動用発振信号Soのオンデ
ューティで決定する。当該発振信号Soのオンデューティ
は、マイクロコンピュータ31がその時々の内燃機関回転
数に応じてプログラム制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車両に搭載される
内燃機関用の点火装置、特に重ね放電型点火装置の改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】最近では車両搭載の内燃機関として、空
燃比を極めて薄く設定した、いわゆる希薄燃焼エンジン
(リーンバーンエンジン)が採用されつつある。しか
し、この種のエンジンは着火効率が余り良くないため、
点火装置には高エネルギ型のものが必要になる。そこで
従来からも、古典的な電流遮断原理により発生する点火
コイル二次側出力にDC−DCコンバータの高圧出力を重畳
する、重ね放電型点火装置が提案されている。
【0003】図6には、従来におけるこのような重ね放
電型点火装置の代表的回路例ないし原理的な一構成例が
示されており、また、後に本発明装置の動作を説明する
図2の左側半分には対比のため、当該従来装置における
要部信号波形や電流、電圧波形が示されている。これら
の図面に即して説明すると、クランク角センサ等、気筒
の点火時期を知らせる点火時期センサ11からの信号に基
づき、電流遮断回路部10中の点火制御回路ユニット12は
まず、当該点火時期の少し前に点火信号Sfをそれまでの
低レベル“L”から高レベル“H”にし、これにより電
流遮断ユニット13に内蔵のパワースイッチング素子(図
示の場合、単一のバイポーラトランジスタQ1のみで簡単
に示している)を導通させて、点火コイル14の一次側に
出力電圧Vbの車載バッテリ16から一次電流を流し、当該
点火コイル14の一次巻線にエネルギを蓄積させる。
【0004】点火時期センサ11からの出力に基づき、点
火制御回路ユニット12が気筒の点火時期に至ったことを
判断すると、当該点火制御回路ユニット12は点火信号Sf
を低レベルに立ち下げる。これが点火信号Sfとしての有
意のタイミングで、これにより電流遮断ユニット13に内
蔵の出力段であるパワースイッチング素子Q1がターンオ
フし、点火コイル一次電流が急激に遮断されることで点
火コイル二次側に高電圧が生ずる。
【0005】電流遮断原理のみによる古典的な点火装置
の場合には、この点火コイル14の二次側高電圧が点火プ
ラグ15の放電間隙を破り、放電火花を生じさせながら、
漸減する放電電流が点火プラグ15を流れる。図2中で
は、この電流遮断のみにより生じた放電電流成分は、以
下に説明する重ね放電によって得られる総合的な放電電
流iOに関し仮想線で示されている。ところが、本書で問
題にしている重ね放電型点火装置の場合には、このよう
な電流遮断による放電電流成分に対し、DC−DCコンバー
タユニット(重ね放電回路部)20からの昇圧回路出力電
圧に基づく出力電流も重畳され、図2中で総合的に放電
電流iOとして実線で示した波形の電流となる。すなわ
ち、点火制御回路ユニット12からの点火信号Sfは配線1
8、信号入力端子T2を介し、DC−DCコンバータユニット2
0、特にそれに内蔵の重ね放電制御回路21に与えられ
る。重ね放電制御回路21では、先に述べた点火コイル14
の一次電流遮断タイミングを決定するのと同じ点火信号
Sfの立ち下がりタイミングを有意のタイミングとして捕
え、図2中、連繋線Aで示されているように、このとき
から予め定められている時間tsの間だけ、発振回路22を
発振動作させてスイッチング素子(図示の場合、MOS
FET)Q2を所定の周期で(所定のデューティ比で)チ
ョッパリングし、バッテリ電圧Vbに一端が接続されてい
る昇圧トランス23の一次電流を当該所定のデューティ比
で断続することで、昇圧トランス23の二次側に高圧出力
を発生させる。
【0006】なお、本書では発振回路22の発振出力に関
するデューティ比はオンデューティで説明する。つま
り、図2中で発振回路22の発振出力の一部を拡大して示
すように、発振周波数の逆数である一定周期tfに対し、
スイッチング素子Q2をオンとするために発振波形が有意
の大きさに立ち上がっている時間をtOとした場合、当該
デューティ比はオンデューティtO/tfとして取扱う。デ
ューティ比の表記の仕方は外にもあるが、それらは結
局、上記の表記法に書き換え可能であるから、以後の説
明もほぼそのままに適用できる。もちろん、発振回路22
の発振周波数が一定であるならば、オンデューティtO
tfが大きく設定されている程(周期tf内でのスイッチン
グ素子オン時間tOが長く設定されている程)、昇圧トラ
ンス23の二次側出力電圧は高まる。
【0007】いずれにしても、上記のようにしてDC−DC
コンバータユニット20内の昇圧回路の生ずる高圧出力電
圧に基づく出力電流は、ダイオードDLを介して電流遮断
原理により発生した放電電流に対し同極性で加算され、
その結果、点火プラグ15の両端を介して流れる総合的な
放電電流iOは、DC−DCコンバータユニット20を用いない
仮想線の場合に比し、漸減することなく、所定時間tsだ
け、ある大きさのままに延長される。また、点火プラグ
電圧VPは、電流遮断原理による当初の放電開始時には一
般に絶対値で 2〜3KV にまで上昇するが、点火プラグ15
に安定して放電が継続している時には、絶対値でほぼ50
0V程度で安定する。逆に、これを満足させるためには、
DC−DCコンバータの出力端子の所での出力電圧は一般に
1.5KV から 2KV程度以上に設定される。
【0008】なお、コンデンサCsは、DC−DCコンバータ
ユニット20の高圧出力電流を電流遮断放電電流に同極性
で加算、重畳するための整流ダイオードDLと組になって
平滑回路を構成するが、当該平滑コンデンサCsはまた、
その本来の平滑目的の外、電流遮断により生じた放電電
流の過渡的な立ち上がり成分を速やかに通す機能もあ
る。しかし、DC−DCコンバータユニット20からの出力電
流として放電電流iOが例えば50mA程度で直流的に落ち着
いた後には、この放電電流Ioは平滑コンデンサCsを通過
せず、点火コイル14の二次巻線からダイオードDL、昇圧
トランス23の二次巻線、接地、点火プラグ15を介する経
路で重ね放電電流として流れる。また、一般に部品とし
ても単一ユニット化ないしモジュール化されるDC−DCコ
ンバータユニット20の接地は、専用の接地ケーブルを介
して行なわれても良いが、通常は当該ユニットのケース
の金属部分での接地とされることが多い。これらの点
は、後述する本発明の適用された点火装置でも同様であ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上述した従
来例では、内燃機関が高回転になってくると、いわゆる
“吹き消し現象”が生ずることがあった。すなわち、機
関高速回転下では燃焼室内の気流の変動が激しくなるの
で点火プラグ放電間隙間のイオンが吹き飛ばされること
もあり、そのために放電電流Ioが断続ないし途絶して放
電火花が不安定になるか消えるのである。このような現
象は例えば、従来の重ね放電型点火装置における重ね放
電エネルギに関しての常識的なパラメータとして、昇圧
回路出力電圧を 2KV程度、重ね電流をほぼ50mA、重ね時
間tsを 2〜4mS 位に設定した時に良く起こる問題であっ
た。これを防ぐには、例えば昇圧回路出力電流(重ね電
流)を 100〜130mA 程度に増大するため、昇圧回路出力
電圧を例えば 3KV以上にまで高める必要があった。
【0010】しかし、内燃機関の特に高回転域において
上記の吹き消し現象が生じないようにするため、DC−DC
コンバータユニット20の出力電圧を単に高めるという手
法では、実際には中速回転域からむしろ低速回転域で運
転されることが多い内燃機関用の点火エネルギ増強手法
としては余りにも無駄が多い。上記したような出力電圧
3KV、出力電流 100〜130mA 等というDC−DCコンバータ
ユニット20は、出力電力に換算すると 300〜400Wにもな
り、一時的になら問題ないにしても、このような大電力
を常時消費するというのは、車両搭載のバッテリ16に対
して負担が大き過ぎ、望ましくない。希薄燃焼エンジン
によるエネルギ低減という意図もその実が薄れる。
【0011】さらに、内燃機関は高回転になる程、各気
筒ごとの点火間隔も短くなってくるが、図6に示したよ
うな従来の重ね放電型点火装置では、重ね放電持続時間
tsを決定するための発振回路22からの発振信号出力時間
ts(図示の場合、当該時間tsと重ね放電持続時間はほぼ
同一として扱っており、全く同一でない場合でも比例関
係にはある極めて近い値となるので、これで十分に一般
的な説明となる)を固定の時間としていたため、機関高
速回転時においてある回の点火回と次回の点火回との間
の点火間隔内にこの時間tsが完全に入るように(一回当
たりの点火動作が点火間隔中に確実に完了するよう
に)、当該時間tsは比較的短く設定せねばならなかっ
た。そのため、中速回転域以下では重ね放電持続時間ts
をもっと長い時間を取ることで重ね放電エネルギを増す
ことができるにもかかわらず、ないしはその方が望まし
い場合があるにもかかわらず、これが不能であった。
【0012】このような性能上の問題に加え、図6に示
される従来構成では、次のような装置構成上の問題もあ
った。すなわち、当該従来装置でDC−DCコンバータユニ
ット20として示されている重ね放電回路部20は、文字通
りユニットとして一つの装置モジュールに作られること
が多いが、これを車両に組込む時には、バッテリ16への
電源配線19を必要とすることは当然としても、その外に
も図6中にて符号17,18で示すように、少なくとも二本
の配線,の接続作業を必須とする。符号17で示す配
線は、DC−DCコンバータユニット20の高圧出力端子T1
と点火コイル14の二次側巻線の一端とを接続するための
配線であり、もう一本の符号18で示す配線は、点火制
御回路ユニット12の点火信号Sfの出力端子とDC−DCコン
バータユニット20中の重ね放電制御回路21の信号入力端
子T2とを結ぶ配線である。
【0013】したがって、例えば最近では珍しくもない
六気筒車の場合、DC−DCコンバータユニットの出力用配
線として六本、入力信号受信用の配線として六本の
計十二本もの配線作業を必要とする。このように配線作
業が面倒なことが、従来の重ね放電型点火装置における
また一つの欠点となっていた。
【0014】さらに、このような配線関係であると、例
えば信号入力端子T2への配線は正しく接続されている
が、作業ミスその他の原因により、DC−DCコンバータユ
ニット20の出力配線だけが外れていたような場合に
は、露出している高圧出力端子T1に高電圧が発生するこ
とになり、危険でもある。
【0015】本発明は、以上のような従来の重ね放電型
点火装置における種々の欠点を改善するためになされた
ものであり、少なくとも、内燃機関の運転状況に応じ、
吹き消し現象を防ぐためにその時々で必要十分な重ね放
電エネルギを与えることができるが、必要のない時にま
で無駄に大電力を消費するのを防ぐことを第一の目的と
している。
【0016】本発明はまた、重ね放電持続時間を従来の
ように固定とすることなく、つまりは内燃機関の最高回
転速度に合わせてかなり短い時間に固定設定せねばなら
ない不都合を避け、その時々の内燃機関の回転速度に応
じ、重ね放電持続時間をも適当なるよう、可変制御する
ことも目的とする。
【0017】さらに本発明では、重ね放電型点火装置に
おける当該重ね放電回路部を、上述したDC−DCコンバー
タユニット20のように電流遮断回路部とは特に別途にユ
ニット化する場合、その取り付け配線作業を簡単化し、
かつ、誤って高圧出力端子が露呈しても、そこに高電圧
が生じないようにすることで安全の確保を図ることもま
た別な目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明ではまず、上記第
一の目的達成のため、機関回転数の増大によっても点火
プラグに生じた放電火花の吹き消えを防げる値にまで、
昇圧トランス二次側出力電圧の値を高めるように、機関
回転数と昇圧トランス一次電流をチョッパリングするス
イッチング素子のオンデューティとの関係に関してマイ
クロコンピュータによりプログラム制御を行ない、オン
デューティをその時々の機関回転数に応じた適当値とな
るように可変設定する重ね放電型点火装置を提案する。
【0019】本発明では、この基本的な構成に加えて、
さらに次のような補正機能も有する点火装置、すなわ
ち、各点火回ごとに所定の時間に亙って流れる重ね放電
電流の実際の大きさを検出する電流値検出回路を設け、
当該各回の点火回ごとに、その時の機関回転数に応じて
マイクロコンピュータによる上記のプログラム制御によ
り設定したオンデューティの時に得られるべき重ね放電
電流値である基準電流値に対し、電流値検出回路により
実際に検出された電流値の方が低かったことをマイクロ
コンピュータが認知した場合には、当該マイクロコンピ
ュータは上述のプログラム制御で設定したオンデューテ
ィに関する補正データを作製して記憶し、次回以降の点
火回であってその回の機関回転数が当該補正データを作
製した点火回の機関回転数と同じかほぼ同じ点火回にお
いては、プログラム制御により設定すべきオンデューテ
ィに対して当該記憶していた補正データに基づく補正を
加えて新たなオンデューティを設定し、その点火回の重
ね放電電流値を高めるように制御する点火装置も提案す
る。このように構成された装置ではまた、上記両電流値
同志の比較の結果、実際に検出された電流値の方が基準
電流値よりも高かったことがマイクロコンピュータによ
り認知された場合にも、マイクロコンピュータが、上記
のプログラム制御で設定したオンデューティに関する補
正データを作製して記憶し、次回以降の点火回であって
その回の機関回転数が当該補正データを作製した点火回
の機関回転数と同じかほぼ同じ点火回においては、プロ
グラム制御により設定すべきオンデューティに対し、記
憶していた補正データに基づく補正を加えて新たなオン
デューティを設定し、その点火回の重ね放電電流値を低
めるように制御する装置に改変できる。なお、本書で
は、請求範囲記載中を含め、“低い”ないし“小さい”
とか、逆に“高い”ないし“大きい”という表現は、い
ずれも絶対値での比較表現とする。
【0020】本発明ではまた、上記と同様に補正機能を
有する重ね放電型点火装置として、マイクロコンピュー
タが、実際に検出された電流値の方が放電電流の継続す
る所定の時間内で基準電流値よりも低くなっている時間
率に応じて、プログラム制御で設定したオンデューティ
に関する補正データを作製して記憶し、次回以降の点火
回であってその回の機関回転数が当該補正データを作製
した点火回の機関回転数と同じかほぼ同じ点火回におい
ては、マイクロコンピュータは、プログラム制御により
設定すべきオンデューティに対し、記憶していた補正デ
ータに基づく補正を加えて新たなオンデューティを設定
し、その点火回の重ね放電電流値を高めるように制御す
る点火装置も提案する。このように構成された点火装置
でも、先と同様に、マイクロコンピュータは、実際に検
出された電流値の方が上記の所定時間内で基準電流値よ
りも高くなっている時間率に応じて、プログラム制御で
設定したオンデューティに関する補正データを作製して
記憶し、次回以降の点火回であってその回の機関回転数
が当該補正データを作製した点火回の機関回転数と同じ
かほぼ同じ点火回においては、マイクロコンピュータ
は、プログラム制御で与えられるオンデューティに対
し、記憶していた補正データに基づく補正を加えて新た
なオンデューティを設定し、その点火回の重ね放電電流
値を低めるように制御する構成に展開できる。
【0021】そして、上記のいずれの構成の本発明点火
装置でも、マイクロコンピュータが補正データを利用し
て新たなオンデューティを設定し、重ね放電電流値を高
めるように制御する時には、基準電流値も少し高目に変
更し、逆に低めるように制御する時には、基準電流値も
少し低目に変更するように改変できる。
【0022】さらに、本発明では、上記のように実際に
流れる重ね放電電流の値に応じた補正処理に代えて、あ
るいはこれに加えて、昇圧トランスの二次側に現に得ら
れる電圧値にも鑑みた補正処理をなす重ね放電型点火装
置も提案する。すなわち、本発明では、マイクロコンピ
ュータが、各回の点火回ごとに、その時の機関回転数に
応じて上記のプログラム制御により設定したオンデュー
ティの時に昇圧トランスの二次側に得られるべき高電圧
に関する基準電圧値に対し、電圧検出回路により実際に
検出された昇圧トランス二次電圧値の方が低かったこと
を認知した場合には、プログラム制御で設定したオンデ
ューティに関する補正データを作製して記憶し、次回以
降の点火回であってその回の機関回転数が当該補正デー
タを作製した点火回の機関回転数と同じかほぼ同じ点火
回においては、プログラム制御で設定すべきオンデュー
ティに対し、記憶していた補正データに基づく補正を加
えて新たなオンデューティを設定し、その点火回の昇圧
トランス二次側出力電圧の値を高めるように制御する点
火装置を提案する。このような装置ではさらに、上記比
較の結果、実際に検出された電圧値の方が基準電圧値よ
りも高かった場合にも、マイクロコンピュータが、プロ
グラム制御により設定したオンデューティに関する補正
データを作製して記憶し、次回以降の点火回であってそ
の回の機関回転数が当該補正データを作製した点火回の
機関回転数と同じかほぼ同じ点火回においては、プログ
ラム制御により設定すべきオンデューティに対し、記憶
していた補正データに基づく補正を加えて新たなオンデ
ューティを設定し、その点火回の昇圧トランス二次側高
電圧の値を低めるように制御する構成に展開できる。
【0023】また本発明によれば、実際に検出された電
圧値の方が基準電圧値よりも低かった場合にプログラム
制御で設定したオンデューティに関する補正データを作
製して記憶するのに代えて、実際に検出された電圧値の
方が基準電圧値よりも低かった時間率に応じてプログラ
ム制御で設定したオンデューティに関する補正データを
作製して記憶するようにした点火装置や、さらに、実際
に検出された電圧値の方が基準電圧値よりも逆に高かっ
た場合にも上記のプログラム制御で設定したオンデュー
ティに関する補正データを作製して記憶する装置では、
これに代えて、実際に検出された電圧値の方が基準電圧
値よりも高いことが多かった場合には、当該高かった時
間率に応じてプログラム制御で設定したオンデューティ
に関する補正データを作製して記憶するようにした点火
装置も提案する。
【0024】そして、このように昇圧トランスの二次側
に実際に得られる出力電圧値に鑑みての補正をなす構成
を持つ点火装置の場合には、マイクロコンピュータが昇
圧トランス二次側高電圧の値を高めるように制御する時
には上記の基準電圧値も少し高目に変更し、逆に低める
ように制御する時には基準電圧値も少し低めるように制
御する構成をさらに有するように改変できる。
【0025】本発明では、以上の各構成に加えて、スイ
ッチング素子をオンオフ動作させる上記した「所定時
間」に関しても、これを機関回転数に応じて可変的に制
御する点火装置を提案する。すなわち、本発明のある態
様の点火装置では、マイクロコンピュータが、機関回転
数とスイッチング素子を動作させる所定時間との関係に
関してもプログラム制御を行ない、その時々の機関回転
数に応じて適当な時間値となるように、当該所定時間を
可変設定する。そのため、機関回転数が相対的に低く、
点火間隔が広い時には、各点火回ごとのスイッチング素
子の動作時間を長くすることで、昇圧トランスの出力エ
ネルギはそれ程に大きくしなくても放電火花の吹き消え
を防げ、逆に機関回転数が相対的に高く、点火間隔が短
くなってきた時には、当該点火間隔内に各点火回当たり
の重ね放電動作が完了するように、スイッチング素子の
動作時間を短か目に設定することができる。
【0026】本発明では、上記のような機能ないし性能
上の改善に加え、重ね放電型点火装置における物として
の装置構成上の改良も提案する。その一つとして、本発
明によると、電流遮断に伴う放電電流が流れた場合にこ
れを検出して放電電流発生検出信号を出力する放電電流
発生検出回路を有し、マイクロコンピュータが、この放
電電流発生検出信号を受けることで、当該信号の発生間
隔に従ってその時々の機関回転数を算出する点火装置が
提案される。
【0027】さらに、本発明の別な態様では、上記のよ
うな放電電流発生検出回路を持つ場合に、マイクロコン
ピュータが当該回路からの放電電流発生検出信号を受
け、放電電流の発生を確認した時点から上記した所定の
時間に亙り、その時に設定するオンデューティに従う発
振信号を出力し、これによってスイッチング素子が直接
にオンオフ動作するか、または駆動回路を介してオンオ
フ動作する点火装置も提案する。
【0028】このように、重ね放電回路部自身の中に放
電電流発生検出回路が設けられていれば、電流遮断回路
部からの点火信号を別途に受けることなく、点火時期に
合わせて重ね放電回路部を動作させることができ、電流
遮断回路部との間に必要な配線数を低減することができ
る外、実際に電流遮断による放電電流が発生しなければ
重ね放電回路部は動作を開始せず、昇圧トランス二次側
に高電圧が発生することもないので、電流遮断回路中の
点火コイル二次側に接続される当該高電圧の出力端子部
分が配線ミス等により外れていても、そこに高電圧が発
生することはないようにでき、安全性も高まる。
【0029】
【実施例】図1には本発明による重ね放電型点火装置の
望ましい一実施例が概略的な回路図によって示されてい
る。図6に示した従来例との対比を明確にする意味か
ら、本発明による重ね放電型点火装置でも、従来装置の
それに対して特には変更を要さない構成要素ないし対応
する構成要素には、それぞれ図6中におけると同一の符
号を付してある。したがって、それら各構成要素に対す
る説明もまた、特に断らない限り、既述した所を援用す
ることができる。特に電流遮断回路部10に関しては、図
6に示されたものを始め、公知既存の電流遮断回路部の
構成に対し、実質的には変更を要しない。ただし、この
実施例では、望ましいことに、図6の従来例では必要で
あった、点火制御回路ユニット12からの点火信号Sfを重
ね放電回路部30中に取り込む必要がないので、図6中に
示されている配線(符号18)や端子T2は不要となって
いる。
【0030】しかるに、本実施例における重ね放電回路
部30では、図6に示された従来例における重ね放電制御
回路21と発振回路22に相当する機能は、これらを兼ねる
マイクロコンピュータ31により実現されており、さら
に、本発明に特有の機能も、以下に順次説明されるよう
に、当該マイクロコンピュータ31により実現される。
【0031】このマイクロコンピュータ31に必要なデー
タを与えるため、重ね放電回路部30中には電流検出回路
34が設けられ、この望ましい実施例では電圧検出回路35
も設けられている。さらに、この望ましい実施例におけ
る電流検出回路34は、ヴォルテージフォロワ接続された
バッファアンプである演算増幅器37と電流検出抵抗Rdと
を有する放電電流発生検出回路と、比較器36と抵抗R1,
R2とを有し、点火プラグ15を直列に含む点火コイル14の
二次側放電経路中を実際に流れる放電電流の大きさ
(値)を検出するための放電電流値検出回路とを有して
成っている。電流検出抵抗Rdは、原理的には点火プラグ
15を含む放電電流の放電経路中であればどこに入ってい
ても良いが、図示の場合、昇圧回路(DC−DCコンバー
タ)33の出力段である昇圧トランス23の二次巻線と接地
との間に直列に入っており、この位置が電位的には比較
的安全であるし、後に再度触れるように、重ね放電回路
部30を一つの部品としてユニット化ないしモジュール化
する際、当該ユニット30内に予め組み込んでおくには良
い位置である。
【0032】電流検出抵抗Rdの両端電圧は、ツェナダイ
オードによりその最大電圧値が電流検出回路34で取扱え
る値以下に制限されながらバッファアンプ37の正相入力
に与えられ、電流検出抵抗Rdの両端電圧に対応して現れ
るバッファアンプ37の出力電圧Vdはマイクロコンピュー
タ31に入力される。その結果、この望ましい実施例で
は、重ね放電回路部30は、電流遮断回路部10中の点火制
御回路12から点火信号Sfを受ける必要もなく、電流検出
抵抗Rdの両端電圧が所定の電圧に至った時を点火時期、
ないしは重ね放電電流を重畳させ始める時点としてマイ
クロコンピュータ31により認知、判断させ、動作を開始
することができる。図2の右半分には、この点の説明を
始め、図1に示される本発明実施例装置の動作を説明す
るのに都合の良い要部信号波形や電流、電圧波形が示さ
れているので、以下、これも参照しながら重ね放電動作
の説明をなす。
【0033】クランク角センサ等、気筒の点火時期を知
らせる点火時期センサ11からの信号に基づき、電流遮断
回路部10中の点火制御回路ユニット12は当該点火時期の
少し前に点火信号Sfを高レベルにし、これにより電流遮
断ユニット13を介して点火コイル14の一次巻線に一次電
流を流し始める。図示の場合、電流遮断ユニット13は単
一のバイポーラトランジスタQ1のみで簡単に示している
が、実際には複数のトランジスタ群を含む組合わせ回路
となっていることもあるし、バイポーラパワートランジ
スタに代え、電界効果型のパワースイッチング素子が用
いられることもある。と言うよりも、この電流遮断に関
与する回路部分には、先にも述べたように、本発明によ
って特に改変せねばならない所はなく、既存の技術に従
って任意に組まれたものであって良い。したがって、そ
の動作も周知の通りで、上記のようにして点火コイル14
に一次電流i1が流されている状態下で、点火時期センサ
11からの出力に基づき、点火制御回路12が図示されてい
る気筒に付属の点火プラグ15の点火時期と判断すると、
当該点火制御回路12は点火信号Sfを低レベルに立ち下げ
る。これが点火信号Sfとしての有意のタイミングで、こ
れにより図2に示される通り、電流遮断ユニット13は点
火コイル14の一次電流i1を急激に遮断し(図1ではパワ
ースイッチング素子Q1をターンオフさせる)、これによ
って点火コイル二次側に高電圧Vpが生するので、点火プ
ラグ15の放電間隙が破られ、当該間隙に放電火花を生じ
させながら点火プラグ15を直列に含む放電経路に放電電
流が流れる。
【0034】しかるに、本実施例の点火装置では、単な
る電流遮断型点火装置の場合には通常接地に落とされる
点火コイルの一端(点火プラグに接続している端部とは
逆の端部)を重ね放電回路部30の端子T1に接続し、この
端子T1と接地との間に、端子T1側をアノードとする整流
ダイオードDL、昇圧トランス二次巻線、電流検出抵抗Rb
が直列に介在している。また、昇圧回路33中で整流ダイ
オードDLと昇圧トランス23の二次巻線との直列回路部分
の両端には、平滑コンデンサCSが並列に入っている。
【0035】上記のような構成により、上述の電流遮断
回路部10による電流遮断原理に基づく放電電流は、本実
施例中で重ね放電回路部30中に設けられた電流検出抵抗
Rdも通過するので、当該抵抗両端に電圧降下が生ずる。
そして、この検出電圧はバッファアンプ37を介し、電圧
信号Vdとして放電経路とはバッファされた関係でマイク
ロコンピュータ31に与えられる。そこで、マイクロコン
ピュータ31では、当該放電電流が図2中で模式的に閾値
Ith で示されている所定の値を越えた時の変換電圧に対
応する電圧値と入力電圧値Vdとを比較し、当該入力電圧
Vdが閾値Ith の対応電圧を越えた時、重ね放電のための
電流の出力開始タイミングと判断し、そこから発振信号
Soの出力を開始する。すなわち、この実施例の点火装置
では、各点火回当たり、従来装置のように電流遮断回路
部10の方から点火信号Sfを受けて動作を開始するのでは
なく、図2中で連繋線Bで示すように、重ね放電回路部
30のそれ自身の中に設けられている放電電流発生検出回
路を利用してマイクロコンピュータ31が自分で重ね放電
動作開始時点を判断する。
【0036】マイクロコンピュータ31の発する発振信号
Soは、図2中に一部拡大して併示してあるように、図示
の場合、パワーMOSFETで構成されている昇圧回路
33中のスイッチング素子Q2をオンオフ動作させるために
高レベルと低レベルとが交互に連続するパルス連続波形
であって、そのオンデューティはスイッチング素子Q2を
オンとする時間tOを周波数の逆数である周期tfで除した
値tO/tfで表すことができ、また、当該信号Soの持続時
間(マイクロコンピュータ31からの発振信号出力時間)
はtsで示してある。この発振信号Soは、図示実施例の場
合、いわゆるドライバと呼ばれる駆動回路32を介してス
イッチング素子Q2に与えらえるが、これにより当該スイ
ッチング素子Q2が所定のオンデューティで時間tsの間、
オンオフすると、バッテリ電圧Vbに一端が接続されてい
る昇圧トランス23の一次電流が当該オンデューティに従
ってチョッパリングされ、図2に示されるようにその二
次側に高電圧VOが生ずる。この高電圧VOは、整流ダイオ
ードDLによって電流遮断回路部10中の点火コイル14の二
次側高電圧(点火プラグ電圧Vp)の極性に対し同極性で
加算され、その結果、当該昇圧回路出力高電圧VOに基づ
く出力電流が先に電流遮断原理によって発生した放電電
流に対し加算的に重畳されて、同じく図2中に実線で示
されるように総合的な放電電流Ioが得られ、その持続時
間、従って放電火花の持続時間tsはマイクロコンピュー
タ31からの発振信号Soの出力時間tsに符合する。
【0037】しかるに、従来の重ね放電型点火装置で
は、内燃機関の回転数が上昇して行くと、気筒内の気流
の変動等により、点火プラグの放電間隙間に生じている
放電火花が吹き消されることがあることは既述した。そ
うかといって、これを防ぐために、昇圧回路の出力電力
を単に増すだけでは、機関運転中の殆どの時間を占める
中速回転域以下において昇圧回路で消費する電力が大き
く無駄になることも述べた。そこで本発明では、このよ
うな不都合を解消するため、最も基本的な構成として、
マイクロコンピュータ31が発振信号Soのオンデューテ
ィ、ひいてはスイッチング素子Q2のオンオフ動作に関す
るオンデューティをプログラム制御することで、昇圧回
路33の出力エネルギを必要な時には大きく、そうでない
時には小さく制御するべく図っている。
【0038】すなわち、図3(B) にその一例を示すよう
に、マイクロコンピュータ31は、内燃機関の回転数が増
加する程、発振信号Soのオンデューティを高めるように
しており、図示の場合では、オンデューティを%表示
{(tO/tf)×100}で表すなら、アイドリング運転時の80
0rpmで20%、6000rpm で50%とし、その間は単調増加の
一次関数に従うプログラム制御となっている。そのた
め、機関回転数が6000rpmないしそれ以上では、例えば
昇圧回路33の出力電力が300Wないし400Wからそれ以上の
最大出力電力となるように当該昇圧回路の昇圧トランス
23やスイッチング素子Q2の容量を決定し、そのように大
きな電力で動作させることで放電火花の吹き消え現象を
防止するべく図ることができる一方で、常にこのような
大電力で動作させるのではなく、通常の車両運転状況に
認められるように、運転時間の殆どに及ぶ機関中速回転
域以下では、当該機関回転数の低さに応じ、昇圧回路33
の出力電力もその回転数で放電火花吹き消え現象が生じ
ない大きさの必要十分な小さな値に留めることができ
る。
【0039】なお、プログラム制御のアルゴリズム自体
に関しては、本発明がこれを限定するものではなく、こ
の種の情報処理技術において採用されている手法の中、
任意適当なるものを選択して良い。例えばマイクロコン
ピュータ31に内蔵ないし外付けのROMまたはEPRO
M(図示せず)に格納しておく一次関数式に従い、マイ
クロコンピュータ31がその時々の内燃機関回転数の値を
当該関数式に代入演算することで、図3(B) に示す曲線
(直線)にて表されるようにその時々の発振信号Soのオ
ンデューティを決定するようにしても良いし、このよう
に内燃機関回転数の変化に対してアナログ的、連続的に
オンデューティを可変するのではなく、ある回転からそ
れより高いある回転までは何%、さらにそれより高いあ
る回転までは何%、というように、機関の回転可能な最
大回転数範囲を幾つかに分割し、各分割した回転数範囲
ごとに適当なオンデューティを対応付けた、デジタル的
ないし階段的なプログラム制御曲線となっていても良
い。後者の場合には、関数式を読み出して演算するので
はなく、各回転数範囲に対応して予め作製し、ROMな
いしEPROMに格納してあるオンデューティ参照表か
らその時々の機関回転数に対応するオンデューティデー
タを読み出し、使用するようにして良い。
【0040】さらに、この望ましい実施例では、マイク
ロコンピュータ31が発する発振信号Soの出力時間、ひい
ては重ね放電電流Ioの持続時間tsに関しても、マイクロ
コンピュータ31によるプログラム制御が図られている。
すなわち、図3(A) に示されている一例では、アイドリ
ング運転時の800rpmでは発振信号出力時間(重ね放電持
続時間)tsを約5.5mS、 1000rpmでは約4.5mS、 2000rpmで
は約2.5mS、 3000rpmでは約1.8mS、 4000rpmでは約1.4mS、
5000rpmでは約1.2mS、 6000rpmでは約1.0mS となるよう
に、各対応データをマイクロコンピュータに内蔵のRO
Mまたは外付けのEPROMに格納してあり、上記各回
転数値間における各回転数での持続時間tsは直線近似で
算出し、補間するようにしている。この場合にも、補間
方法は外にもあり、曲線近似もできるし、先にオンデュ
ーティに関して述べたように、機関の最大回転数範囲を
幾つかに分割し、各分割した回転数範囲ごとに適当な持
続時間tsを予め書き込んである参照表を用いての処理も
可能である。
【0041】いずれにしても、従来のように発振信号の
出力時間tsを内燃機関回転数によらず一定値に固定し、
ひいては重ね放電電流持続時間tsも常に固定にしておく
場合に比し、この実施例におけるこのような処理は極め
て望ましい。機関が高速回転域にあって点火間隔が詰ま
って来た時には、これに合わせて重ね放電放電電流の持
続時間tsも当該点火間隔内に確実に収まるように短く
し、それにより生ずる重ね放電エネルギの減少分は上述
したプログラム制御によるオンデューティの増大により
重ね放電電流Ioの増大で補うことができる一方で、機関
回転数が低下する程、点火間隔も伸びるので、プログラ
ム制御により重ね放電持続時間tsもその範囲で必要なだ
け伸ばし、それにより電力時間積で決定される重ね放電
エネルギを増すことができるため、上述したオンデュー
ティに関するプログラム制御で可変設定されるオンデュ
ーティの値は余り大きくせず、もってバッテリ16の消費
電力を少なく抑えながら放電火花の吹き消え現象を良く
防止することができる。
【0042】このように、本発明の適用された重ね放電
型点火装置では、スイッチング素子Q2のオンデューティ
tO/tfに関するプログラム制御、そしてさらに望ましく
は各点火回当たりの当該スイッチング素子の動作時間ts
に関するプログラム制御により、吹き消え現象に対する
耐性が高いのに、バッテリ消費電力を少なく留めること
ができる。
【0043】しかし、例えば車種が異なり、内燃機関自
体が異なった場合はもとより、同一種類の内燃機関であ
っても各気筒における条件の相違等により、特性上の相
違があり、上述したマイクロコンピュータ31によるプロ
グラム制御で決定されるその時々の内燃機関回転数に応
じたオンデューティでスイッチング素子Q2を駆動して
も、必ずしも重ね放電電流Ioの値がその機関にとっては
最適値にならないこともあり得る。そこでこの実施例の
点火装置では、これに対する補正も可能なようになって
いる。
【0044】このためにまず、電流検出回路34中には、
先に述べたバッファアンプ37と電流検出抵抗Rdとを含む
放電電流発生検出回路の外に、放電経路中を実際に流れ
ている重ね放電電流Ioの大きさを検出し、マイクロコン
ピュータ31に入力するため、比較器36と分圧抵抗R1,R2
とを有する電流値検出回路が備えられている。この実施
例では、当該電流値検出回路はさらに、上記の電流検出
抵抗Rdと、この両端電圧を放電経路に関しバッファリン
グしながら出力するヴォルテージフォロワ接続されたバ
ッファアンプ37もその一構成要素として流用しており、
比較器36のこの場合正相入力には、当該電流検出抵抗Rd
により対応する電圧値に変換して検出された後にバッフ
ァアンプ37によりバッファされた出力電圧Vdが印加さ
れ、一方、逆相入力には、マイクロコンピュータ31から
分圧抵抗R1,R2を介し、その時の内燃機関回転数に応じ
て当該マイクロコンピュータ31がプログラム制御に基づ
き決定したオンデューティの時に得られるであろう期待
値としての重ね放電電流Ioの大きさに対応した値の基準
電圧Vr1 が印加されている。
【0045】ここで、実際の放電波形に基づく重ね放電
電流Ioの一波形例を電流検出抵抗Rd両端の変換電圧波形
(電圧Vdの波形に相当)で表すと、図4のようになる。
同図は、実際に測定された変換電圧波形(電流遮断放電
当初に生ずる最大値は電流検出抵抗Rdに並列なツェナダ
イオードにより制限されている)を忠実にトレースした
ものであるが、これに認められる通り、ある場合には、
実際に得られた重ね放電電流Io(変換電圧値Vd)は、基
準電流値(基準電圧値Vr1)に対し、一回の点火回当たり
の放電持続時間ts中でも上下に変動している。したがっ
て、この実施例にて設けられた比較器36の出力電圧信号
VXは、二値信号として当該時間ts内でも高レベル“H”
にある時と低レベル“L”にある時とがある。
【0046】マイクロコンピュータ31は、この比較器36
の出力する二値電圧信号VXを受けており、当該その時々
の内燃機関回転数に応じてプログラム制御により設定し
たオンデューティの時に得られるべき重ね放電電流値に
対応する基準電圧値Vr1 と、上記の電流値検出回路によ
り実際に検出された電流値に対応する変換電圧値Vdとの
大小関係を比較器36の出力二値信号VXに鑑みて比較判断
し、その結果、特にこの望ましい実施例では、実際に検
出された電流値に対応する変換電圧値Vdの方が基準電流
値に対応する基準電圧値Vr1 よりも低くなっている時間
率(図示の場合には比較器36の出力二値電圧信号VX
“L”レベルになっている時間の総和を放電持続時間な
いし発振信号Soの出力時間tsで除した値)に応じ、プロ
グラム制御で設定すべきオンデューティに関する補正デ
ータを作製し、内蔵のRAM等の記憶手段(図示せず)
に記憶する。補正データは、当該時間率そのものを表す
データであっても良いし、当該時間率に応じてプログラ
ム制御により設定されるべきオンデューティに対する割
増率であっても良い。
【0047】そして、次回以降の点火回であってその回
の機関回転数が補正データを作製した点火回の機関回転
数と同じ(厳密な意味で全く同じではなく、ほぼ同じ場
合を含む:以下同様)点火回においては、マイクロコン
ピュータ31はプログラム制御によりその点火回に関して
発振信号Soに設定すべきオンデューティに対し、記憶し
ていた補正データに基づく補正を加えて新たなオンデュ
ーティを設定し、その点火回の重ね放電電流値を高める
ように制御する。例えば、放電持続時間tsの半分以上の
時間に亙って実際に検出される重ね放電電流値の方が基
準電流値よりも小さい状態が生じた場合には、発振信号
Soのオンデューティを各機関回転数に対応してプログラ
ム制御により与えられる値よりも一割とか二割程度増す
とか、さらには機関回転数が増す程、補正割り増し分を
増やす等する。
【0048】また、このような補正制御をなす場合に
は、基準電圧値Vr1 の値自体も少し高目に変更した方
が、より良い帰還制御が可能になる場合がある。例えば
発振信号Soのオンデューティを一割程度増すのであれ
ば、基準電圧値Vr1 は五分程度増す等とすると、吹き消
し現象を防げるように昇圧回路出力電力を一応は少し多
めに高めた上で、さらにその次の補正時には高め過ぎな
いように制御できる。すなわち、補正された回の点火回
では、補正前の前回の点火回に比べ、実際に検出される
重ね放電電流値の方が基準電流値よりも小さくなってい
る時間率は当然に小さくなると考えられるが、基準電流
値に相当する基準電圧値Vr1 を高めてもなお、そのよう
な状態が保てるのであれば、少なくとも当該補正により
十分な重ね放電エネルギが得られたことが分かり、最早
それ以上、無駄に出力電力の増強補正をする必要はない
ことが分かるし、再度補正を要する状況となっても、前
回の補正時に比せば補正量は基準値固定とした場合に比
し、少なくて済む筈であるので、出力電力の必要増強分
を必要な程度に留めることができる。
【0049】もちろん、上記の補正手続は、その点火回
の機関回転数において実際に検出される重ね放電電流値
Ioの方が基準電流値よりも高くなっている時間率が多い
場合に、当該機関回転数に対応してプログラム制御によ
り決定される発振信号Soのオンデューティに対し、次回
の点火回以降であって同じ機関回転数となる点火回でこ
れを適当な割合だけ低める方向に補正処理する場合に同
様に適用でき、この場合にも、基準電圧値Vr1 の値も少
し低目に変更設定することができる。
【0050】ただし、比較器36の出力二値電圧信号VX
時間率にまで鑑みての上述した程の綿密な補正までは必
要ない場合には、例えば重ね放電が行なわれている時間
tsの間で所定の一時点ないし複数時点で基準電流値と実
際に得られている重ね放電電流値Ioとを比較し、それら
の単なる大小関係をのみ、マイクロコンピュータ31が認
知して、その認知結果に応じ、当該マイクロコンピュー
タ31が次回以降の点火回であって同じ機関回転数となる
点火回の補正データを作製するようにしても良い。
【0051】しかし、図示の実施例では、さらに高精度
な補正手法が考慮されており、回路的には昇圧トランス
23の実際の出力電圧VOを検出する電圧検出回路35の存在
にそれが現れている。つまり、昇圧トランス23の二次側
で整流ダイオードDLのアノード側と接地との間には抵抗
Ra,Rbによる分圧回路が挿入され、この分圧点の電圧
は、バッテリ16から電源配線19を介しマイクロコンピュ
ータ31や他の能動部品を動作させるための定電圧回路39
の出力電圧Vcc によりレベルシフトを受け、さらにツェ
ナダイオードで尖頭値が所定の電圧値以下にクランプさ
れながら比較器38の逆相入力に印加されている。
【0052】一方、同じ比較器38の正相入力には、抵抗
R3,R4による分圧回路を介し、マイクロコンピュータ31
から所定の基準電圧Vr2 が与えられている。その値は、
各回の点火回ごとに、その時の内燃機関回転数に応じて
プログラム制御により設定したオンデューティの時に昇
圧トランス23の二次側に得られるべき高電圧値(期待
値)を所定の分圧比{R4/(R3+R4)}で分圧した絶対値(つ
まりこの実施例では正極性の値)であり、当該分圧比は
抵抗Ra,Rbによる分圧回路の分圧比{Rb/(Ra+Rb)}と同じ
である。分圧するのは、昇圧回路出力電圧VOをそのまま
取り込むことは、電圧値が高すぎて比較器38の処理能力
を越え、できないからである。
【0053】図5には、図示実施例装置のある実験例に
おいて実際に得られた昇圧トランス二次側高電圧出力VO
を所定の倍率分の一、すなわち分圧比{Rb/(Ra+Rb)}で分
圧した電圧波形を中実にトレースして示しているが(た
だし、極性に関する表記は昇圧トランス23の整流ダイオ
ードDLのアノード側出力に合わせて負方向に立ち上がる
ように示してある)、上記のような構成であると、その
時の放電持続時間ts中において、比較器38の出力には、
実際に昇圧トランス23の二次側に現れる出力電圧値VO
比例する抵抗Rbの両端電圧値の方が基準電圧値Vr2(図5
中では絶対値として電圧幅で示してある)よりも絶対値
において小さくなっている時に高レベルとなる二値信号
である出力電圧信号Vyが得られる。
【0054】そこで、比較器38からこの二値信号Vyを受
けるマイクロコンピュータ31は、先に述べた電流値検出
に基づく補正動作と同様に、当該その時々の内燃機関回
転数に応じてプログラム制御により設定したオンデュー
ティの時に得られるべき昇圧トランス23の二次側高電圧
に対応する基準電圧値Vr2 と、実際に昇圧トランス23の
二次側に得られた出力高電圧に基づく抵抗Rbの両端電圧
{VO・Rb/(Ra+Rb)} との大小関係を比較器38の出力する二
値電圧信号Vyに基づいて比較判断した結果、特にこの実
施例では、実際に検出された電圧値{VO・Rb/(Ra+Rb)} の
方が基準電圧値Vr2 よりも絶対値において小さくなって
いる時間率(図示の場合、比較器38の出力二値電圧信号
Vyが“H”レベルになっている時間の総和を放電持続時
間ないし発振信号Soの出力時間tsで除した値)に応じ、
プログラム制御で設定すべきオンデューティに関しての
補正データを作製し、内蔵のRAM等の記憶手段(図示
せず)に記憶する。補正データは、当該時間率そのもの
を表すデータであっても良いし、当該時間率に応じてプ
ログラム制御により設定されるべきオンデューティに対
する割増率であっても良い。
【0055】その上で、次回以降の点火回であってその
回の機関回転数が補正データを作製した点火回の機関回
転数と同じ点火回においては、マイクロコンピュータ31
はプログラム制御によりその点火回に関して設定すべき
発振信号Soのオンデューティに対し、記憶していた補正
データに基づく補正を加えて新たなオンデューティを設
定し、その点火回の昇圧トランス23の出力電圧VOを高め
ることで重ね放電電流値を高めるように制御する。しか
し、既述のように、実際に検出される重ね放電電流値Io
に基づいて発振信号Soのオンデューティ補正をなす機能
と併用する場合には、上記の補正データに基づきオンデ
ューティを変更補正するに際し、実際の重ね放電電流値
Ioの検出に基づく補正量を主たる補正量とし、これに上
記した比較器38の出力二値信号Vyの高レベル時間率に応
じ、実際の昇圧回路出力電圧VOの検出に基づく補正量を
若干加味する程度に留めるか、逆に、ここで述べている
実際の出力電圧検出に基づく補正を優先し、実際の重ね
放電電流値Ioの検出に基づく補正は補足的なものにして
も良い。
【0056】換言すると、本実施例に認められるよう
に、実際に得られる重ね放電電流Ioの値に基づいてプロ
グラム制御により設定すべきオンデューティを補正する
だけではなく、昇圧トランスの二次側に実際に得られる
高電圧VOの値にも基づいて補正を加えるのは、極めて精
密な制御が可能になる点で優れているが、実用的な範囲
では、どちらか一方の補正機能を有するのみでも十分な
ことがあるので、そのようにしても良い。
【0057】なお、昇圧トランス23の二次側高電圧VO
値に基づいて上述のように補正データを作製した時以降
の点火回であって、当該補正データ作製時の点火回にお
けると同じ機関回転数となる点火回においてオンデュー
ティを大きくする時には基準電圧値Vr2 の値自体も少し
高目に設定するのが良い。これは、先に実際の重ね放電
電流値Ioの検出に基づく補正手続に関して説明したと同
じ理由である。
【0058】またもちろん、これも電流値Ioに基づく補
正手続におけると同様に、昇圧トランス二次側高電圧VO
に基づく上記の補正手続は、その点火回の機関回転数に
おいて実際に検出される電圧値{VO・Rb/(Ra+Rb)} の方が
基準電池Vr2 よりも高くなっている時間率が多い場合
に、当該機関回転数に対応してプログラム制御により決
定される発振信号Soのオンデューティに対し、次回の点
火回以降であって同じ機関回転数となる点火回でこれを
適当な割合だけ低める方向に補正処理する場合に同様に
適用でき、この場合にも、基準電圧値Vr2 の値も少し低
目に変更設定することができる。
【0059】同様に、比較器38の出力二値信号Vyの時間
率にまで鑑みての綿密な補正までは必要ない場合には、
例えば重ね放電が行なわれている時間tsの間で所定の一
時点ないし複数時点で基準電圧値Vr2 に対し、実際に昇
圧トランス二次側に得られる高電圧VOを所定の分圧比で
分圧した電圧値{VO・Rb/(Ra+Rb)} が高いか低いかをマイ
クロコンピュータ31により認知させ、その認知結果であ
る両電圧値の単なる大小関係のみにより、当該マイクロ
コンピュータ31が次回以降の点火回であって同じ機関回
転数となる点火回の補正データを作製するようにしても
良い。
【0060】ところで、上述した本発明によるプログラ
ム制御や、さらに望ましくは補正手続を加味する場合に
も、マイクロコンピュータ31はその時々の内燃機関回転
数を知らなければならない。そこで、後述する装置構造
上の利点までを要求する必要がなく、本発明の教示に従
い、上述のプログラム制御や補正手続による効果をのみ
享受すれば良い場合には、マイクロコンピュータ31は例
えば点火時期センサ11ないし点火制御回路12から当該機
関回転数に対応するデータを受けることができる。しか
し、図示実施例におけるように、電流検出回路34中にバ
ッファアンプ37や電流検出抵抗Rdを含む放電電流発生検
出回路がある場合には、当該回路の出力電圧信号Vdの発
生間隔を計測することで、マイクロコンピュータ31はそ
の時々の機関回転数を知ることができる。すなわち、当
該電圧信号Vdが少なくとも所定の閾値(例えば図2中、
閾値Ith に相当する電圧値)を始めに越えた時点から時
間の計測を始め、次に越えた時までの時間を計測すれ
ば、当該時間は毎分回転数の逆数であるので、その時の
機関回転数を算出することができる。したがって、少な
くとも機関が運転を始めた後の二回目の点火回からは、
マイクロコンピュータ31はすでにその時の機関回転数を
算出できているので、当該機関回転数に応じ、上述した
プログラム制御やその回以降の点火回における補正制御
をなすことができる。機関回転数の取り込みの確実性を
高めるために、例えば二回ないし三回程度、点火間隔の
取り込みを重ねた上で機関回転数を決定する場合にも、
その間の時間は内燃機関回転数に鑑みると僅かであり、
本発明の効果がそうした遅延により損なわれることはな
い。
【0061】もっとも、逆に言えば、機関が運転を開始
する最初の一発目の点火時、ないしマイクロコンピュー
タ31が機関回転数を確実に把握したとするまでの各点火
回では、マイクロコンピュータ31は機関回転数を知るこ
とができない。そこで、初期設定として、そのような場
合には、機関運転開始時に機関が到達するであろう回転
数に対して適当なオンデューティや出力時間tsの発振信
号Soを初期値として暫定的にマイクロコンピュータ31が
出力するようにすれば良い。
【0062】なお、図示の実施例ではマイクロコンピュ
ータ31が直接に発振信号Soを出力する発振回路を兼ねて
いるが、発振回路は別にあり、この発振回路に対し、当
該発振回路の発振する発振信号SoのオンデューティtO
tfを制御可能であるか、さらに必要に応じ発振信号出力
時間tsも制御可能な信号をマイクロコンピュータ31が送
出するように構成することもできるし、逆に、マイクロ
コンピュータ31が駆動回路32を介することなく、直接に
昇圧回路33中のスイッチング素子Q2を駆動するように変
更することも可能である。
【0063】また、電流検出回路34中には、既述のよう
に放電電流発生検出回路と実際に生じている重ね放電電
流値の検出回路とが同居していて、電流検出抵抗Rdとか
バッファアンプ37は両回路に共通の回路要素となってお
り、回路の小型化と合理化が図られていて望ましいが、
原理的には両回路は別個に設けられていても良い。すな
わち、比較器36の入力には、重ね放電電流Ioの放電経路
中に直列に挿入された専用の電流検出抵抗の両端電圧が
必要に応じバッファアンプを介して与えられるようにな
っていても良い。
【0064】先にも少し述べたが、本発明によるプログ
ラム制御に基づく効果や、さらには補正制御に基づく効
果をのみ享受すれば良い場合には、マイクロコンピュー
タ31に対して各点火回当たりの点火時期を知らせる信号
は、例えば従来例に認められるように、電流遮断回路部
10の方から得ても良い。しかし、図示実施例は、そのよ
うにした場合の装置構造上の欠点をも解消する構成を例
示している。
【0065】すなわち、図6に示した従来装置では、電
源配線19を除いて考えても、重ね放電のための電力配線
(符号17)の外、電流遮断回路部10から重ね放電回路
部20に対し点火時期を知らせるための信号配線(符号
18)が必須であり、配線数が多くなるだけではなく、仮
に信号配線が正しく取り付けられていても電力配線
が外れていると、重ね放電回路部の露出した端子T1に高
電圧が現れ、危険が生まれることも考えられた。ところ
が、図1に示される本発明実施例装置の回路構成では、
すでに述べたように、マイクロコンピュータ31は外部か
ら点火時期を知らせる信号や内燃機関回転数を知らせる
信号を受ける必要がなく、それら信号は全て重ね放電回
路部30の中で得ることができるので、電源配線19を除く
と、電流遮断回路部との電気的な接続配線処理は、符号
17で示される高圧配線のみで済む。言い換えれば、重
ね放電回路部30は、部品としても単一モジュールとなる
単一ユニットとして構成でき、電流遮断回路部10との電
気的接続は、当該電流遮断回路部中の点火コイル14の二
次側の一端と昇圧トランス23の二次側の一端とを接続す
る端子T1を設けるだけで良い。したがって、気筒数が増
える程に莫迦にならない配線の数も、本発明によれば大
きく低減でき、作業性が向上する。また、仮にこの配線
が外れ、端子T1が人の手に触れ得るように露出して
も、そのような時には、そもそも重ね放電回路部内に点
火コイル14からの放電電流が流れることはなく、放電電
流発生検出回路は決して放電電流発生検出信号Vdを出力
することはないから、マイクロコンピュータ31も当該放
電電流の発生を確認することはなく、昇圧回路33を動作
させることがないので、当該露出した端子T1に高電圧が
生ずる恐れは全くなくて、極めて安全である。
【0066】なお、原則としては、図1に示されている
本発明実施例装置は、内燃機関の各気筒の各々に関連し
て一つづつ備えれば良い。特に、将来的に考えると、重
ね放電回路部中でも比較的高価な回路要素であるマイク
ロコンピュータも、それ自体が極めて安価になることも
考えられ、そのような場合には、各重ね放電回路部にマ
イクロコンピュータを一つづつ設けても、その方が却っ
て安上がりになることも十分考えられる。しかし、少な
くともマイクロコンピュータ31に関しては、一気筒当た
り一つづつでは勿体無いと判断した場合には、これを全
ての気筒ないし幾つかの気筒で共用することができる。
ただし、このようにする場合には、マイクロコンピュー
タ31は、今現在、どの気筒に関連する点火プラグ15を駆
動すべきかを知らなければならない。このような要求
は、例えば次のような回路構成で満たすことができる。
【0067】まず一つの手法として、マイクロコンピュ
ータ31に各気筒ごとの重ね放電回路部30中の放電電流発
生検出回路の出力(図示実施例の場合にはバッファアン
プ37の出力電圧信号Vd)をそれぞれ受ける専用の入力を
設けておくことがある。このようにすれば、明らかな通
り、どの入力に有意の電圧信号Vdが得られたかを判断す
るだけで、対応する重ね放電回路部30中のスイッチング
素子Q2にのみ、発振信号Soを送出することができる。こ
の出力送出に関しても、各重ね放電回路部ごとに専用の
出力端子を備えることで対応できる。
【0068】また、発振信号Soのオンデューティに関す
るプログラム制御や、これに加えて発振信号Soの出力時
間tsに関するプログラム制御のみに留まらず、既述した
検出電流値に基づく補正手続をなす場合、あるいはまた
当該補正手続に加えるかこれに代えて昇圧トランス二次
側高電圧の検出に基づく補正手続をなす場合には、各重
ね放電回路部30中の電流値検出回路の出力(図示の場
合、比較器36の出力二値電圧信号VX)をそれぞれ受ける
専用の入力を設けるか、これに加えて、あるいはこれに
代えて、各重ね放電回路部30中の電圧検出回路の出力
(図示の場合、比較器38の出力二値電圧信号Vy)をそれ
ぞれ受ける専用の入力を設ければ良い。
【0069】これに対し、例えばマイクロコンピュータ
31の入出力端子数に制限のあるような場合には、マイク
ロコンピュータ31の入力インタフェイスに、各重ね放電
回路部30中の放電電流発生検出回路の出力を選択的に受
ける放電電流発生検出信号入力切替手段を設け(図示せ
ず)、この切替手段をマイクロコンピュータ31が既知の
順番で順次切替処理すれば、どれかの重ね放電回路部中
の放電電流発生検出回路からの放電電流発生検出信号Vd
を受けた時、その時の入力切替手段の切替位置に応じて
当該信号Vdを発した重ね放電回路部は知ることができる
ので、その情報に基づき、マイクロコンピュータ31が当
該信号を発生した放電電流発生検出回路の属する重ね放
電回路部中の電流値検出回路や電圧検出回路からの出力
を受けるように、これらに関して設けた入力切替手段
(図示せず)切替制御するように構成すれば良い。
【0070】これに応じ、その時に点火時期に至った気
筒に関連するスイッチング素子Q2ないしその駆動回路32
に対し、共通のマイクロコンピュータ31の方からその時
々に設定したオンデューティを表す発振信号Soを選択的
に出力する場合にも、当該信号Soに関して出力信号切替
手段を設け、上記において知ることができた重ね放電回
路部30に属するスイッチング素子Q2への信号出力をマイ
クロコンピュータ自身が選択するように制御すれば良
い。
【0071】
【発明の効果】本発明によると、マイクロコンピュータ
が内燃機関の回転数に応じて重ね放電電流の値をプログ
ラム制御するので、その時々の内燃機関回転数に応じ燃
焼室内にて放電火花の吹き消えが生じない程度の必要十
分な重ね放電エネルギを生じさせることができ、大出力
容量の昇圧回路を常に最大出力で使用せねばならないこ
とがなくて、電力消費に無駄がなく、効果的に放電火花
の吹き消え現象を防止することができる。
【0072】また、本発明のある態様によれば、重ね放
電持続時間もマイクロコンピュータがその時々の内燃機
関回転数に応じプログラム制御するので、例えば内燃機
関が相対的に低い回転域にある時には当該持続時間を長
目に設定することで昇圧回路出力電力はその分、より小
さくすること等ができ、さらに効率的で放電火花の吹き
消え現象に対する耐性の高い点火装置が提供できる。
【0073】さらに、本発明のまた別な態様によると、
上記のプログラム制御により決定された、その時々の重
ね放電電流値の大きさを左右する昇圧回路一次電流チョ
ッパリング用スイッチング素子のオンデューティでは、
期待する重ね放電電流が得られなかった時には、これを
補正する手段も提供されるので、より綿密、高精度な重
ね放電をなすことができる。
【0074】一方で、本発明はさらに別な観点から、上
述のような重ね放電型点火装置において、マイクロコン
ピュータが重ね放電を開始すべき時期は、電流遮断回路
部からの信号によらなくても、点火コイル二次側に電流
遮断によって放電電流が発生したことを検出、確認する
ことで決定できる装置も提供するので、重ね放電回路部
を単一ユニット化ないしモジュール化することができ、
実車への搭載時における配線作業も簡単化し、配線系統
自体も単純化する。この効果は搭載する車両の気筒数が
多い程顕著になる。また、電流遮断に基づいて放電電流
を生ずべき点火コイルの二次側と昇圧回路の高圧出力端
子とを接続する配線が万一外れても、本発明の特定の態
様の装置によれば、当該配線が外れると重ね放電回路部
自体がそもそも動作しないので、露出した高圧出力端子
に高電圧が現れる危険も回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された重ね放電型点火装置
の一実施例における回路構成図である。
【図2】本発明及び従来例における重ね放電型点火装置
の要部の信号及び電圧、電流波形を対比的に示す説明図
である。
【図3】図1に示す本発明実施例装置において適当な、
スイッチング素子駆動用発振号の出力時間及びオンデュ
ーティに関する内燃機関回転数に応じたプログラム制御
の具体的一例を説明する説明図である。
【図4】図1に示す本発明実施例装置において、放電電
流検出抵抗両端に現れる変換電圧波形の具体的一例に従
う説明図である。
【図5】図1に示す本発明実施例装置において、昇圧回
路出力電圧に対応する電圧波形の具体的一例に従う説明
図である。
【図6】従来における重ね放電型点火装置の代表的一例
における回路構成図である。
【符号の説明】
10 電流遮断回路部, 11 点火時期センサ, 12 点火制御回路ユニット, 13 電流遮断ユニット, 14 点火コイル, 15 点火プラグ, 17 配線, 23 昇圧トランス, 30 重ね放電回路部, 31 マイクロコンピュータ, 32 スイッチング素子駆動回路, 33 昇圧回路, 34 放電電流発生検出回路と電流値検出回路とを含む電
流検出回路, 35 電圧検出回路, Rd 電流検出抵抗.

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の各気筒が点火時期に至るたび
    に点火コイル一次電流を遮断して該点火コイルの二次側
    に高電圧を発生させ、該高電圧を上記点火時期に至った
    気筒に備えられている点火プラグに与えることで該点火
    プラグの放電間隙を破り、該点火プラグに放電火花を生
    じさせる放電電流を流す電流遮断回路部と,昇圧トラン
    スの一次電流をスイッチング素子により所定の周波数で
    所定の時間に亙りチョッパリングし、該昇圧トランスの
    二次側に該スイッチング素子のオンデューティに応じた
    大きさの高電圧を発生させ、該高電圧に基づく出力電流
    を上記放電電流に同極性で重畳することにより、上記所
    定の時間に亙って上記点火プラグに生じた上記放電火花
    を持続させるための重ね放電電流を得る重ね放電回路部
    と,を有して成る重ね放電型点火装置であって;上記内
    燃機関の回転数の増大によっても上記点火プラグに生じ
    た放電火花の吹き消えを防げる値にまで上記昇圧回路の
    上記二次側高電圧の値を高めるように、マイクロコンピ
    ュータにより、該内燃機関回転数と上記スイッチング素
    子のオンデューティとの関係に関してプログラム制御を
    行ない、該オンデューティをその時々の内燃機関回転数
    に応じて適当なる値となるように可変設定すること;を
    特徴とする重ね放電型点火装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の装置であって;各点火
    回ごとに、上記所定の時間に亙って流れる上記重ね放電
    電流の実際の大きさを検出する電流値検出回路を有し;
    上記マイクロコンピュータは、該各回の点火回ごとに、
    その時の内燃機関回転数に応じて上記プログラム制御に
    より設定したオンデューティの時に得られるべき重ね放
    電電流値である基準電流値に対し、上記電流値検出回路
    により上記実際に検出された電流値の方が低かったこと
    を認知した場合には、上記設定したオンデューティに関
    する補正データを作製して記憶し;次回以降の点火回で
    あってその回の内燃機関回転数が上記補正データを作製
    した点火回の内燃機関回転数と同じかほぼ同じ点火回に
    おいては、該マイクロコンピュータは、上記プログラム
    制御により設定すべきオンデューティに対し、上記記憶
    していた補正データに基づく補正を加えて新たなオンデ
    ューティを設定し、該新たなオンデューティに従って上
    記スイッチング素子を動作させることで該点火回の上記
    重ね放電電流値を高めるように制御すること;を特徴と
    する装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の装置であって;上記マ
    イクロコンピュータは、上記実際に検出された電流値の
    方が上記基準電流値よりも高かったことを認知した場合
    には、上記設定したオンデューティに関する補正データ
    を作製して記憶し;次回以降の点火回であってその回の
    内燃機関回転数が上記補正データを作製した点火回の内
    燃機関回転数と同じかほぼ同じ点火回においては、該マ
    イクロコンピュータは、上記プログラム制御により設定
    すべきオンデューティに対し、上記記憶していた補正デ
    ータに基づく補正を加えて新たなオンデューティを設定
    し、該新たなオンデューティに従って上記スイッチング
    素子を動作させることで該点火回の上記重ね放電電流値
    を低めるように制御すること;を特徴とする装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の装置であって;各点火
    回ごとに、上記所定の時間に亙って流れる上記重ね放電
    電流の実際の大きさを検出する電流値検出回路を有し;
    上記マイクロコンピュータは、該各回の点火回ごとに、
    その時の内燃機関回転数に応じて上記プログラム制御に
    より設定したオンデューティの時に得られるべき重ね放
    電電流値である基準電流値に対し、該電流値検出回路に
    より上記実際に検出された電流値の方が上記所定の時間
    内で上記基準電流値よりも低くなっている時間率に応
    じ、上記設定したオンデューティに関する補正データを
    作製して記憶し;次回以降の点火回であってその回の内
    燃機関回転数が上記補正データを作製した点火回の内燃
    機関回転数と同じかほぼ同じ点火回においては、該マイ
    クロコンピュータは、上記プログラム制御により設定す
    べきオンデューティに対し、上記記憶していた補正デー
    タに基づく補正を加えて新たなオンデューティを設定
    し、該新たなオンデューティに従って上記スイッチング
    素子を動作させることで該点火回の重ね放電電流値を高
    めるように制御すること;を特徴とする装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の装置であって;上記マ
    イクロコンピュータは、上記実際に検出された電流値の
    方が上記所定の時間内で上記基準電流値よりも高くなっ
    ている時間率に応じ、上記設定したオンデューティに関
    する補正データを作製して記憶し;次回以降の点火回で
    あってその回の内燃機関回転数が上記補正データを作製
    した点火回の内燃機関回転数と同じかほぼ同じ点火回に
    おいては、該マイクロコンピュータは、上記プログラム
    制御により設定すべきオンデューティに対し、上記記憶
    していた補正データに基づく補正を加えて新たなオンデ
    ューティを設定し、該新たなオンデューティに従って上
    記スイッチング素子を動作させることで該点火回の上記
    重ね放電電流値を低めるように制御すること;を特徴と
    する装置。
  6. 【請求項6】 請求項2または4に記載の装置であっ
    て;上記マイクロコンピュータは、上記新たなオンデュ
    ーティに従って上記スイッチング素子を動作させること
    で上記重ね放電電流値を高めるように制御する時には、
    上記基準電流値も少し高目に変更すること;を特徴とす
    る装置。
  7. 【請求項7】 請求項3または5に記載の装置であっ
    て;上記マイクロコンピュータは、上記新たなオンデュ
    ーティにしたがって上記スイッチング素子を動作させる
    ことで上記重ね放電電流値を低めるように制御する時に
    は、上記基準電流値も少し低目に変更すること;を特徴
    とする装置。
  8. 【請求項8】 請求項2,3,4,5,6または7に記
    載の装置であって;上記電流値検出回路による上記電流
    の検出は、上記重ね放電電流の流れる経路中に直列に挿
    入した電流検出抵抗両端の電圧に変換してなされ;上記
    基準電流値も、上記マイクロコンピュータにおいて対応
    する電圧値で与えられていること;を特徴とする装置。
  9. 【請求項9】 請求項1,2,3,4,5,6,7また
    は8記載の装置であって;各点火回ごとに、上記昇圧ト
    ランスの二次側に上記所定の時間に亙って生ずる上記高
    電圧の値を検出する電圧検出回路を有し;上記マイクロ
    コンピュータは、該各回の点火回ごとに、その時の内燃
    機関回転数に応じて上記プログラム制御により設定した
    オンデューティの時に上記昇圧トランスの二次側に得ら
    れるべき高電圧に関する基準電圧値に対し、該電圧検出
    回路により上記実際に検出された電圧値の方が低かった
    ことを認知した場合には、上記設定したオンデューティ
    に関する補正データを作製して記憶し;次回以降の点火
    回であってその回の内燃機関回転数が上記補正データを
    作製した点火回の内燃機関回転数と同じかほぼ同じ点火
    回においては、該マイクロコンピュータは上記プログラ
    ム制御により設定すべきオンデューティに対し、上記記
    憶していた補正データに基づく補正を加えて新たなオン
    デューティを設定し、該新たなオンデューティに従って
    上記スイッチング素子を動作させることで上記昇圧トラ
    ンス二次側高電圧の値を高めるように制御すること;を
    特徴とする装置。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の装置であって;上記
    マイクロコンピュータは、上記実際に検出された電圧値
    の方が上記基準電圧値よりも高かったことを認知した場
    合には、上記設定したオンデューティに関する補正デー
    タを作製して記憶し;次回以降の点火回であってその回
    の内燃機関回転数が上記補正データを作製した点火回の
    内燃機関回転数と同じかほぼ同じ点火回においては、該
    マイクロコンピュータは上記プログラム制御により設定
    すべきオンデューティに対し、上記記憶していた補正デ
    ータに基づく補正を加えて新たなオンデューティを設定
    し、該新たなオンデューティに従って上記スイッチング
    素子を動作させることで上記昇圧トランス二次側高電圧
    の値を低めるように制御すること;を特徴とする装置。
  11. 【請求項11】 請求項1,2,3,4,5,6,7ま
    たは8に記載の装置であって;各点火回ごとに、上記昇
    圧トランスの二次側に上記所定の時間に亙って生ずる上
    記高電圧の値を検出する電圧検出回路を有し;上記マイ
    クロコンピュータは、該各回の点火回ごとに、その時の
    内燃機関回転数に応じて上記プログラム制御により設定
    したオンデューティの時に上記昇圧トランスの二次側に
    得られるべき高電圧に関する基準電圧値に対し、上記電
    圧検出回路により上記実際に検出された電圧値の方が上
    記所定の時間内で低くなっている時間率に応じ、上記設
    定したオンデューティに関する補正データを作製して記
    憶し;次回以降の点火回であってその回の内燃機関回転
    数が上記補正データを作製した点火回の内燃機関回転数
    と同じかほぼ同じ点火回においては、該マイクロコンピ
    ュータは上記プログラム制御により設定すべきオンデュ
    ーティに対し、上記記憶していた補正データに基づく補
    正を加えて新たなオンデューティを設定し、該新たなオ
    ンデューティに従って上記スイッチング素子を動作させ
    ることで上記昇圧トランス二次側高電圧の値を高めるよ
    うに制御すること;を特徴とする装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の装置であって;上
    記マイクロコンピュータは、上記実際に検出された電圧
    値の方が上記所定の時間内で上記基準電圧値よりも高く
    なっている時間率に応じ、上記設定したオンデューティ
    に関する補正データを作製して記憶し;次回以降の点火
    回であってその回の内燃機関回転数が上記補正データを
    作製した点火回の内燃機関回転数と同じかほぼ同じ点火
    回においては、該マイクロコンピュータは上記プログラ
    ム制御により設定すべきオンデューティに対し、上記記
    憶していた補正データに基づく補正を加えて新たなオン
    デューティを設定し、該新たなオンデューティに従って
    上記スイッチング素子を動作させることで上記昇圧トラ
    ンス二次側高電圧の値を低めるように制御すること;を
    特徴とする装置。
  13. 【請求項13】 請求項9または11に記載の装置であ
    って;上記マイクロコンピュータは、上記新たなオンデ
    ューティを設定し、上記昇圧トランス二次側高電圧の値
    を高めるように制御する時には、上記基準電圧値も少し
    高目に変更すること;を特徴とする装置。
  14. 【請求項14】 請求項10または12に記載の装置で
    あって;上記マイクロコンピュータは、上記新たなオン
    デューティを設定し、上記昇圧トランス二次側高電圧の
    値を低めるように制御する時には、上記基準電圧値も少
    し低目に変更すること;を特徴とする装置。
  15. 【請求項15】 請求項9,10,11,12,13ま
    たは14に記載の装置であって;上記基準電圧値と上記
    電圧検出回路により上記実際に検出された電圧値との比
    較は、それぞれを共に等しい所定の倍率分の一にした値
    同志でなされること;を特徴とする装置。
  16. 【請求項16】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9,10,11,12,13,14または15に記
    載の装置であって;上記マイクロコンピュータは、上記
    内燃機関回転数と上記スイッチング素子を動作させる上
    記所定時間との関係に関してもプログラム制御を行な
    い、その時々の内燃機関回転数に応じて適当なる時間値
    となるように該所定時間を可変設定すること;を特徴と
    する装置。
  17. 【請求項17】 請求項1,2,3,4,5,6,7,
    8,9,10,11,12,13,14,15または1
    6に記載の装置であって;上記電流遮断に伴う上記放電
    電流が流れた場合にこれを検出して放電電流発生検出信
    号を出力する放電電流発生検出回路を有し;上記マイク
    ロコンピュータは、上記放電電流発生検出信号を受け、
    該放電電流の発生を確認した時点から上記その時に設定
    されるオンデューティに従う発振信号を出力し;上記ス
    イッチング素子は、該発振信号により直接にオンオフ動
    作するか、または駆動回路を介して該発振信号によりオ
    ンオフ動作すること;を特徴とする装置。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の装置であって;上
    記マイクロコンピュータは、上記放電電流発生検出信号
    を受け、該信号の発生間隔に従ってその時々の内燃機関
    回転数を算出すること;を特徴とする装置。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の装置であって;上
    記放電電流発生検出回路は、上記放電電流の放電経路中
    に直列に挿入された電流検出抵抗を有し;該放電電流発
    生検出回路の出力する上記放電電流発生検出信号は、該
    電流検出抵抗の両端に現れる電圧値信号により表され;
    上記マイクロコンピュータは、該電圧値信号が所定値以
    上となったことを検出した時に上記放電電流の発生確認
    とすること;を特徴とする装置。
  20. 【請求項20】 請求項19に記載の装置であって;上
    記放電電流発生検出回路に備えられる上記電流検出抵抗
    と、上記電流値検出回路に備えられる電流検出抵抗とは
    同一の抵抗であること;を特徴とする装置。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載の装置であって;上
    記放電電流発生検出回路は上記電流検出抵抗両端の電圧
    を通すバッファアンプを有し;該バッファアンプの出力
    が上記マイクロコンピュータと上記電流値検出回路とに
    与えられること;を特徴とする装置。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載の装置であって;上
    記電流値検出回路は、上記マイクロコンピュータから与
    えられている上記基準電流値に対応する電圧値と上記バ
    ッファアンプ出力の電圧値とを比較し、それらの電圧値
    の大小関係により高低レベルを反転する二値信号を出力
    し;上記マイクロコンピュータは、該二値信号出力の入
    力を受けて該二値信号が高低いずれのレベルにあるかに
    より、その時々の上記実際に検出された電流値が上記基
    準電流値に対し高いか低いかを判断すること;を特徴と
    する装置。
  23. 【請求項23】 請求項20,21または22に記載の
    装置であって;上記点火コイル二次側の一端は上記点火
    プラグの放電間隙の一端に、上記電流検出抵抗の一端は
    接地を介して上記点火プラグの放電間隙の他端に、それ
    ぞれ電気的に接続しており;上記重ね放電回路部は単一
    ユニットとして構成されていて、上記電流遮断回路部と
    の電気的接続は、該電流遮断回路部中の上記点火コイル
    の二次側の他端と該重ね放電回路部中の上記電流検出抵
    抗の他端との接続配線のみであること;を特徴とする装
    置。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載の装置であって;上
    記電流遮断回路部と上記重ね放電回路部は、上記内燃機
    関の各気筒の各々に関連して一つづつ備えられているこ
    と;を特徴とする装置。
  25. 【請求項25】 請求項24に記載の装置であって;上
    記電流遮断回路部と上記重ね放電回路部は、上記内燃機
    関の各気筒の各々に関連して一つづつ備えられている
    が;該各重ね放電回路部中の上記マイクロコンピュータ
    だけは、全ての重ね放電回路に共通の一つとなっている
    こと;を特徴とする装置。
  26. 【請求項26】 請求項25に記載の装置であって;上
    記共通のマイクロコンピュータは、上記各重ね放電回路
    部中の上記放電電流発生検出回路の出力をそれぞれ受け
    る専用の入力を有し;いずれの入力に上記放電電流発生
    検出信号が与えられたかに基づき、該放電電流発生検出
    信号を発した放電電流発生検出回路の属する重ね放電回
    路部がどれであるかを特定すること;を特徴とする装
    置。
  27. 【請求項27】 請求項25に記載の装置であって;上
    記共通のマイクロコンピュータは、上記各重ね放電回路
    部中の上記放電電流発生検出回路の出力を選択的に受け
    る放電電流検出信号入力切替手段を有し;該マイクロコ
    ンピュータは、該放電電流検出信号入力切替手段を既知
    の順番で順次切替え、該入力手段を介して上記放電電流
    発生検出信号を受けた時、上記既知の順番に基づき、該
    放電電流発生検出信号を発生した放電電流発生検出回路
    の属する重ね放電回路部がどれであるかを特定するこ
    と;を特徴とする装置。
  28. 【請求項28】 請求項26または27に記載の装置で
    あって;上記共通のマイクロコンピュータは、上記各重
    ね放電回路部中の上記電流値検出回路の出力をそれぞれ
    受ける専用の入力を有すること;を特徴とする装置。
  29. 【請求項29】 請求項26または27に記載の装置で
    あって;上記共通のマイクロコンピュータは、上記各重
    ね放電回路部中の上記電流値検出回路の出力を選択的に
    受ける電流値検出信号入力切替手段を有し;該マイクロ
    コンピュータは、上記特定した重ね放電回路部中の上記
    電流値検出回路からの出力を受けるように該電流値検出
    信号入力切替手段を切替制御すること;を特徴とする装
    置。
  30. 【請求項30】 請求項26,27,28または29記
    載の装置であって;上記共通のマイクロコンピュータ
    は、上記各重ね放電回路部中の上記電圧検出回路の出力
    をそれぞれ受ける専用の入力を有すること;を特徴とす
    る装置。
  31. 【請求項31】 請求項26,27,28または29記
    載の装置であって;上記共通のマイクロコンピュータ
    は、上記各重ね放電回路部中の上記電圧検出回路の出力
    を選択的に受ける電圧検出信号入力切替手段を有し;該
    マイクロコンピュータは、上記特定した上記重ね放電回
    路部中の上記電圧検出回路からの出力を受けるように該
    電圧検出信号入力切替手段を切替制御すること;を特徴
    とする装置。
  32. 【請求項32】 請求項25,26,27,28,2
    9,30または31記載の装置であって;上記共通のマ
    イクロコンピュータは、上記各重ね放電回路部中の上記
    スイッチング素子をそれぞれ駆動するための上記その時
    々に設定されるオンデューティを表す信号を該各々のス
    イッチング素子にそれぞれ出力するための専用の出力を
    有すること;を特徴とする装置。
  33. 【請求項33】 請求項25,26,27,28,2
    9,30または31記載の装置であって;上記共通のマ
    イクロコンピュータは、その時に上記点火時期に至った
    気筒に関連する上記スイッチング素子に対し、上記その
    時々に設定されるオンデューティを表す信号を選択的に
    出力する出力信号切替手段を有し;上記マイクロコンピ
    ュータは、上記どれかの重ね放電回路部中の上記電流発
    生検出回路からの放電電流発生検出信号を受けた時、該
    信号を発生した放電電流発生検出回路を有する重ね放電
    回路部中の上記スイッチング素子に対し、上記オンデュ
    ーティを表す信号を出力するように該出力信号切替手段
    を制御すること;を特徴とする装置。
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