JP2015200248A - 点火装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】主点火の発生後にエネルギー投入回路によって継続火花放電を発生させることができる点火装置において、エネルギー投入回路に故障が発生したときに、できる限り燃費の悪化を抑えてエンジンを運転する。【解決手段】点火装置は、エネルギー投入回路により1次コイルの通電制御を行っている期間の2次電流の経時変化に基づき、エネルギー投入回路に故障が発生したか否かを判定し、故障が発生したものと判定された気筒のエネルギー投入回路について動作を停止する。これにより、エネルギー投入回路が故障した気筒では、少なくとも主点火を発生させることができる。また、エネルギー投入回路が故障していない気筒では、継続火花放電が可能である。このため、エネルギー投入回路に故障が発生したときに、できる限り燃費の悪化を抑えてエンジンを運転することができる。【選択図】図5

Description

本発明は、内燃機関(エンジン)に用いられる点火装置に関する。
点火プラグの負担を軽減し、無駄な電力消費を抑えて、火花放電を継続させる技術として、次のエネルギー投入回路を考案した(詳細は特願2013−082958参照。この技術は非公知である。)。エネルギー投入回路は、いわゆるフルトラ型の点火回路によって開始した火花放電(以下、主点火と呼ぶ。)が消える前に1次コイルのマイナス側から電気エネルギーを投入し、主点火と同一方向の2次電流を継続して流すことで、主点火として生じた火花放電を任意の期間に亘って継続させるものである。
なお、以下では、エネルギー投入回路により継続させる火花放電、つまり、主点火に続く火花放電を継続火花放電と呼ぶ。また、継続火花放電が続く期間を放電継続期間と呼ぶ。
エネルギー投入回路は、放電継続期間中の1次電流を制御することで、2次電流を調節して火花放電の維持を行う。また、継続火花放電中の2次電流を調節することで、点火プラグの負担を軽減し、且つ無駄な電力消費を抑えて、火花放電を継続することができる。
次に、本発明の理解補助の目的で、本発明を適用していないエネルギー投入回路の参考例を図6に基づき説明する。
図6に示す点火装置100は、フルトラに基づく主点火を点火プラグ101に生じさせる主点火回路102と、主点火に継続させて継続火花放電を生じさせるエネルギー投入回路103とを備える。
主点火回路102は、スイッチング素子104のオンによって車載バッテリ105から1次コイル106にプラスの1次電流を通電させて磁気エネルギーを蓄えさせ、その後、スイッチング素子104のオフにより、電磁誘導によって磁気エネルギーを電気エネルギーに変換して2次コイル107に高電圧を発生させ、主点火を生じさせる。また、エネルギー投入回路103は、昇圧回路108において車載バッテリ105の電圧を昇圧してコンデンサ109に蓄えるとともに、スイッチング素子110のオンオフにより、コンデンサ109に蓄えた電気エネルギーを1次コイル106のマイナス側に投入する。
また、主点火回路102において1次コイル106に磁気エネルギーを蓄えさせる期間および主点火を開始する時期、ならびに、エネルギー投入回路103において電気エネルギーを1次コイル106に投入して継続火花放電を維持する期間は、それぞれ、別の制御装置から出力される信号の入力開始および停止に基づき指令される。
以下、主点火回路102において1次コイル106に磁気エネルギーを蓄えさせる期間および主点火を開始する時期を指令する信号を点火信号IGtと呼び、エネルギー投入回路103において電気エネルギーを1次コイル106に投入して継続火花放電を維持する期間を指令する信号を放電継続信号IGwと呼ぶ。
(問題点)
エネルギー投入回路103に故障が発生したときに、点火装置100にどのように動作させるかを予め考えておく必要がある。この際、できる限り燃費の悪化を抑えてエンジンを運転することができるようにするのが好ましい。
(参考技術)
エネルギー投入回路を備えず主点火回路に相当する回路を備える従来の点火装置では、いずれかの気筒で主点火回路相当の回路が故障した場合、燃料未着火による触媒の過加熱を防止するため、故障した気筒において燃料噴射を停止するものが公知である(例えば、特許文献1参照。)。
また、いわゆる多重点火を行う点火装置では、主点火回路相当の回路が故障した場合に備えて故障時専用の通電経路を設けておき、点火動作を継続するものが公知である(例えば、特許文献2参照。)。
しかし、特許文献1の技術は、故障気筒での燃焼が全くできなくなる。また、特許文献2の技術は、故障時専用の通電経路を設ける必要があるので、コスト面で不利になる可能性がある。このため、エネルギー投入回路の故障に対して特許文献1、2の技術を適用することは好ましくないと考えられる。
特開昭61−058974号公報 特開2002−303238号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、主点火の発生後にエネルギー投入回路によって継続火花放電を発生させることができる内燃機関用の点火装置において、エネルギー投入回路に故障が発生したときに、できる限り燃費の悪化を抑えてエンジンを運転することにある。
本発明の内燃機関用の点火装置は、次の主点火回路、エネルギー投入回路、2次電流検出手段、故障判定手段およびエネルギー投入停止手段を備える。
主点火回路は、内燃機関の気筒ごとに設けられ、点火コイルの1次コイルの通電制御を行って点火プラグに火花放電を生じさせる。また、エネルギー投入回路は、内燃機関の気筒ごとに設けられ、主点火回路の動作によって開始した火花放電中に、1次コイルの通電制御を行って、点火コイルの2次コイルに同一方向の2次電流を継続して流し、主点火回路の動作によって開始した火花放電を継続させる。なお、2次電流検出手段は2次電流を検出する。
また、故障判定手段は、エネルギー投入回路により1次コイルの通電制御を行っている期間における2次電流の検出値の経時変化に基づき、エネルギー投入回路に故障が発生したか否かを判定する。そして、エネルギー投入停止手段は、故障判定手段によって故障が発生したものと判定された気筒のエネルギー投入回路について動作を停止させる。
これにより、エネルギー投入回路が故障した気筒では、少なくとも主点火を発生させることができる。また、エネルギー投入回路が故障していない気筒では、継続火花放電の維持が可能であり、継続火花放電の維持によりリーンバーンが可能になる。このため、エネルギー投入回路に故障が発生したときに、できる限り燃費の悪化を抑えてエンジンを運転することができる。
点火装置の構成図である(実施例)。 点火装置の動作を示すタイムチャートである(実施例)。 故障判定手段およびエネルギー投入停止手段のステップを含む制御フローを示すフローチャートである(実施例)。 (a)は正常時の2次電流のタイムチャートであり、(b)は継続火花放電異常時の2次電流のタイムチャートであり、(c)は主点火異常時の2次電流のタイムチャートである(実施例)。 4気筒のエンジンで1つの気筒においてエネルギー投入回路に故障が発生したときの点火信号IGtおよび放電継続信号IGwのオン/オフを示すタイムチャートである(実施例)。 点火装置の構成図である(参考例)。
以下において、発明を実施するための形態を、実施例を用いて説明する。なお、実施例は具体的な一例を開示するものであり、本発明が実施例に限定されないことは言うまでもない。
〔実施例の構成〕
図1を参照して実施例の点火装置1を説明する。
点火装置1は、車両走行用の火花点火エンジンに搭載されるものであり、所定の点火時期に燃焼室内の混合気に点火するものである。なお、エンジンの一例は、ガソリンを燃料とする希薄燃焼(リーンバーン)が可能な直噴式エンジンであり、気筒内にタンブル流やスワール流等の混合気の旋回流を生じさせる旋回流コントロール手段を備える。そして、リーンバーンのように気筒内のガス流速が高く火花放電の吹き消え発生の可能性がある運転状態において、点火装置1は、主点火に続けて継続火花放電を行うように制御される。
また、点火装置1は、各気筒の点火プラグ2ごとに対応した点火コイル3を用いるDI(ダイレクト・イグニッション)タイプである。
さらに、点火装置1は、エンジン制御の中枢を成す電子制御ユニット(以下、ECU4と呼ぶ。)から与えられる点火信号IGtや放電継続信号IGw等の信号に基づいて点火コイル3の1次コイル5を通電制御するものであり、1次コイル5を通電制御することで点火コイル3の2次コイル6に生じる電気エネルギーを操作して、点火プラグ2の火花放電を制御する。
ここで、ECU4は、車両に搭載されてエンジンの運転状態や制御状態を示すパラメータ(暖機状態、エンジン回転速度、エンジン負荷、希薄燃焼の有無、旋回流の程度等)を検出する各種センサから信号が入力される。また、ECU4は、入力された信号を処理する入力回路、入力された信号に基づき、エンジン制御に関する制御処理や演算処理を行うCPU、エンジン制御に必要なデータやプログラム等を記憶して保持する各種のメモリ、CPUの処理結果に基づき、エンジン制御に必要な信号を出力する出力回路等を備えて構成される。そして、ECU4は、各種センサから取得したエンジンパラメータに応じた点火信号IGtおよび放電継続信号IGwを生成して出力する。
実施例の点火装置1は、フルトラに基づき主点火を発生させる主点火回路8と、主点火として生じた火花放電を電気エネルギーの追加投入により継続火花放電として継続させるエネルギー投入回路9と、2次電流を検出してエネルギー投入回路9にフィードバックするフィードバック回路10と、点火装置1の異常判定を行う異常判定部11とを備えて構成される。
なお、主点火回路8、エネルギー投入回路9、フィードバック回路10および異常判定部11は、点火回路ユニットとして1つのケース内に収容配置され、点火プラグ2、点火コイル3および点火回路ユニットは、気筒数と同数設けられて気筒毎に設置される。
点火プラグ2は、周知構造を有するものであり、2次コイル6の一端に接続される中心電極と、エンジンのシリンダヘッド等を介してアース接地される接地電極とを備え、2次コイル6に生じる電気エネルギーにより中心電極と接地電極との間で火花放電を生じさせる。
点火コイル3は、1次コイル5と2次コイル6とを有し、1次コイル5を流れる電流(1次電流)の増減に応じて電磁誘導により2次コイル6に電流(2次電流)を発生させる周知構造である。
1次コイル5の一端は車載バッテリ12のプラス電極に接続され、1次コイル5の他端は主点火回路8の点火用スイッチング手段13を介してアース接地される。さらに、1次コイル5の他端には、点火用スイッチング手段13を介してアース接地されるラインと並列に、エネルギー投入回路9が接続されている。
2次コイル6の一端は上述したように点火プラグ2の中心電極に接続され、2次コイル6の他端はフィードバック回路10に接続されている。なお、2次コイル6の他端は、2次電流の方向を一方向に限定する第1ダイオード14を介してフィードバック回路10に接続されている。
主点火回路8は、点火用スイッチング手段13のオンオフにより、1次コイル5にエネルギーを蓄えさせるとともに、1次コイル5に蓄えたエネルギーを利用して2次コイル6に高電圧を発生させ、点火プラグ2に主点火を生じさせる。
より具体的に、主点火回路8は、1次コイル5の通電状態を断続する点火用スイッチング手段13を備える。そして、主点火回路8は、ECU4から点火信号IGtが与えられる期間に点火用スイッチング手段13をオンすることで、1次コイル5に車載バッテリ12の電圧を印加してプラスの1次電流を通電し、1次コイル5に磁気エネルギーを蓄えさせる。その後、主点火回路8は、点火用スイッチング手段13のオフにより、電磁誘導によって磁気エネルギーを電気エネルギーに変換して2次コイル6に高電圧を発生させ、主点火を生じさせる。
なお、点火用スイッチング手段13は、パワートランジスタ、MOS型トランジスタ等である。また、点火信号IGtは、主点火回路8において1次コイル5に磁気エネルギーを蓄えさせる期間および点火開始時期を指令する信号である。
エネルギー投入回路9は、以下の昇圧回路15と、投入エネルギー制御手段16とを備えて構成される。
まず、昇圧回路15は、ECU4から点火信号IGtが与えられる期間において車載バッテリ12の電圧を昇圧してコンデンサ18に蓄えさせる。
次に、投入エネルギー制御手段16は、コンデンサ18に蓄えた電気エネルギーを1次コイル5のマイナス側(接地側)に投入する。
昇圧回路15は、コンデンサ18以外に、チョークコイル19、昇圧用スイッチング手段20、昇圧用ドライバ回路21および第2ダイオード22を備えて構成される。なお、昇圧用スイッチング手段20は、例えば、MOS型トランジスタである。
ここで、チョークコイル19は一端が車載バッテリ12のプラス電極に接続され、昇圧用スイッチング手段20によりチョークコイル19の通電状態が断続される。また、昇圧用ドライバ回路21は、昇圧用スイッチング手段20に制御信号を与えて昇圧用スイッチング手段20をオンオフさせるものであり、昇圧用スイッチング手段20のオンオフ動作により、チョークコイル19で蓄えた磁気エネルギーはコンデンサ18で電気エネルギーとして充電される。
なお、昇圧用ドライバ回路21は、ECU4から点火信号IGtが与えられる期間において昇圧用スイッチング手段20を所定周期で繰り返してオンオフするように設けられている。
また、第2ダイオード22は、コンデンサ18に蓄えた電気エネルギーがチョークコイル19側へ逆流するのを防ぐものである。
投入エネルギー制御手段16は、次の投入用スイッチング手段24、投入用ドライバ回路25および第3ダイオード26を備えて構成される。なお、投入用スイッチング手段24は、例えば、MOS型トランジスタである。
ここで、投入用スイッチング手段24は、コンデンサ18に蓄えた電気エネルギーを1次コイル5にマイナス側から投入するのをオンオフし、投入用ドライバ回路25は、投入用スイッチング手段24に制御信号を与えてオンオフさせる。
そして、投入用ドライバ回路25は、投入用スイッチング手段24をオンオフさせてコンデンサ18から1次コイル5に投入する電気エネルギーを制御することで、放電継続信号IGwが与えられる期間において2次電流を所定値に維持させる。ここで、放電継続信号IGwは、継続火花放電を継続する期間を指令する信号であり、より具体的には、投入用スイッチング手段24にオンオフを繰り返させて昇圧回路15から1次コイル5に電気エネルギーを投入する期間を指令する信号である。
なお、第3ダイオード26は、1次コイル5からコンデンサ18への電流の逆流を阻止するものである。
フィードバック回路10は、2次電流を検出してエネルギー投入回路9の投入エネルギー制御手段16にフィードバックする。
ここで、フィードバック回路10には、2次電流を検出する2次電流検出手段としての2次電流検出抵抗28、および、フィードバック信号を合成して出力する電流検出回路29が設けられている。そして、2次電流の検出値は、2次電流検出抵抗28により電圧に変換されて電流検出回路29に出力される。また、電流検出回路29では、例えば、2次電流に対する上限下限の閾値が設定されており、検出値と上限、下限の閾値との比較に応じたフィードバック信号が合成されて投入用ドライバ回路25に出力される。
異常判定部11は、例えば、電流検出回路29において、2次電流の検出値が上限下限の範囲から外れたときに、2次電流の検出値に基づいて異常の有無を判定し、異常有りと判定した場合にダイアグ信号IGfをECU4に出力する。そして、異常判定部11は、異常有無の判定として、例えば、主点火が正常に発生したか否か、および、継続火花放電が正常に発生したか否かを判定する(後記する実施例の特徴的な構成を参照。)。
次に、図2を参照して点火装置1の正常時の動作を説明する。
なお、図2において、「IGt」は点火信号IGtの入力状態をハイ/ローで表すものであり、「IGw」は放電継続信号IGwの入力状態をハイ/ローで表すものである。また、「点火用スイッチ」、「投入用スイッチ」は、それぞれ、点火用スイッチング手段13、投入用スイッチング手段24のオンオフを表し、「I1」は1次電流(1次コイル5に流れる電流値)、「I2」は2次電流(2次コイル6に流れる電流値)を表す。
点火信号IGtがローからハイへ切り替わると(時間t01参照。)、点火信号IGtがハイの期間において、点火用スイッチング手段13がオン状態を維持してプラスの1次電流が流れ、1次コイル5に磁気エネルギーが蓄えられる。また、昇圧用スイッチング手段20がオンオフを繰り返して昇圧動作を行い、昇圧された電気エネルギーがコンデンサ18に蓄えられる。
やがて、点火信号IGtがハイからローへ切り替わると(時間t02参照。)、点火用スイッチング手段13がオフされ、1次コイル5の通電状態が突然遮断される。これにより、1次コイル5に蓄えられた磁気エネルギーが電気エネルギーに変換されて2次コイル6に高電圧が発生し、点火プラグ2において主点火が開始される。
点火プラグ2において主点火が開始された後、2次電流は略三角波形状で減衰する(I2の点線を参照。)。そして、2次電流が下限の閾値に到達する前に、放電継続信号IGwがローからハイへ切り替わる(時間t03参照。)。
放電継続信号IGwがローからハイへ切り替わると、投入用スイッチング手段24がオンオフ制御されて、コンデンサ18に蓄えられていた電気エネルギーが、1次コイル5のマイナス側に順次投入され、1次電流は、1次コイル5から車載バッテリ12のプラス電極に向かって流れる。より具体的には、投入用スイッチング手段24がオンされる毎に1次コイル5から車載バッテリ12のプラス電極に向かう1次電流が追加され、1次電流がマイナス側に増加していく(時間t03〜t04参照。)。
そして、1次電流が追加される毎に、主点火による2次電流と同方向の2次電流が2次コイル6に順次追加され、2次電流は所定の範囲に維持される。
以上により、投入用スイッチング手段24をオンオフ制御することで、2次電流が火花放電を維持可能な程度に継続して流れる。その結果、放電継続信号IGwのオン状態が続くと、継続火花放電が点火プラグ2において維持される。
次に、実施例の特徴的な構成について説明する。
点火装置1は、エネルギー投入回路9に故障が発生したときに、できる限り燃費の悪化を抑えてエンジンを運転するため、次の故障判定手段およびエネルギー投入停止手段を備える。
まず、故障判定手段は、エネルギー投入回路9により1次コイル5の通電制御を行っている期間における2次電流の経時変化に基づき、エネルギー投入回路9に故障が発生したか否かを判定する機能であり、主に異常判定部11によって実行される。また、エネルギー投入停止手段は、故障判定手段によって故障が発生したものと判定された気筒のエネルギー投入回路9について動作を停止する機能であり、主にECU4によって実行される。
以下、故障判定手段およびエネルギー投入停止手段のステップを含む制御フローを、図3を用いて説明する。なお、図3の制御フローは、リーンバーン時のように、主点火に続けて継続火花放電を行う時に実行される。
まず、ステップS1で、ECU4は、点火を行う気筒が故障気筒か否か、つまり、故障判定手段によってエネルギー投入回路9に故障が発生したものと判定された気筒か否かを判定する。この結果、故障気筒ではないと判定した場合(NO)、ステップS2に進み、故障気筒であると判定した場合(YES)、ステップS5に進む。
次に、ステップS2で、ECU4は、点火信号IGtおよび放電継続信号IGwを出力して点火装置1を動作させる。そして、ステップS3で、2次電流の経時変化に基づき、エネルギー投入回路9に故障が発生したか否かを判定する(つまり、ステップS3が故障判定手段に相当する。)。
この判定は、継続火花放電が正常に発生したか否かを異常判定部11により判定することで実行される。
ここで、異常判定部11は、図4に示すように、主点火および継続火花放電がそれぞれ正常に発生したか否かを判定する機能を有する。
例えば、異常判定部11は、点火信号IGtのオフからカウントした所定の時期taに、2次電流の検出値が所定の閾値αよりもマイナス側に大きいか否かに基づき、主点火が正常に発生したか否かを判定する。つまり、異常判定部11は、時期taにおいて2次電流の検出値が閾値αよりもマイナス側に大きいときに主点火が正常に発生したものと判定する。
また、異常判定部11は、時期taよりも時間的に後の時期tbに、2次電流の検出値が所定の閾値βよりもマイナス側に大きいか否かに基づき、継続火花放電が正常に発生したか否かを判定する。つまり、異常判定部11は、時期tbにおいて2次電流の検出値が閾値βよりもマイナス側に大きいときに継続火花放電が正常に発生したものと判定する。
なお、閾値βは、閾値αよりもマイナス側に大きい値として設定されている。
そして、継続火花放電が正常に発生しなかったものと判定した場合、ステップS3で、エネルギー投入回路9に故障が発生したものとみなして(YES)、ステップS4に進む。また、継続火花放電が正常に発生したものと判定した場合、ステップS3で、エネルギー投入回路9に故障が発生していないものとみなして(NO)、制御フローを終了する。
なお、主点火が正常に発生しなかったものと判定した場合、別途の制御フローにより処理される。
次に、ステップS4では、継続火花放電が正常に発生しなかったことを示すダイアグ信号IGfを異常判定部11からECU4に出力する。これにより、ECU4は、継続火花放電が正常に発生しなかった気筒を把握し、以降、当該気筒が故障気筒であるものとして制御フローを繰り返す。つまり、ECU4は、当該気筒の点火タイミングや燃料の噴射量等を主点火回路8のフルトラに基づく値に変更し、当該気筒に対し放電継続信号IGwの出力を停止する。
このため、例えば、エンジンが#1〜#4の4気筒であり、#3の気筒でエネルギー投入回路9に故障が発生した場合、図5に示すように、以降の点火制御では、#3の気筒において、点火信号IGtのオフ後に放電継続信号IGwがオンされなくなる。
なお、ステップS5は、ステップS1で故障気筒であると判定されたときの処理であり、ステップS5で、ECU4は、点火信号IGtを出力して放電継続信号IGwの出力を停止する。このため、ステップS5に進んだ場合、継続火花放電が必要か否かに関わりなく、主点火回路8のみが動作し、エネルギー投入回路9は動作しない。
〔実施例の効果〕
実施例の点火装置1によれば、故障判定手段は、エネルギー投入回路9により1次コイル5の通電制御を行っている期間における2次電流の経時変化に基づき、エネルギー投入回路9に故障が発生したか否かを判定する。さらに、エネルギー投入停止手段は、故障判定手段によって故障が発生したものと判定された気筒のエネルギー投入回路9について動作を停止する。
これにより、エネルギー投入回路9が故障した気筒では、少なくとも主点火を発生させることができる。また、エネルギー投入回路9が故障していない気筒では、継続火花放電が可能であり、継続火花放電の実行によりリーンバーンが可能になる。このため、点火装置1において、エネルギー投入回路9に故障が発生したときに、できる限り燃費の悪化を抑えてエンジンを運転することができる。
〔変形例〕
上記の実施例のエネルギー投入停止手段によれば、故障気筒の異常判定部11からダイアグ信号IGfをECU4に対して出力するとともに、ECU4から故障気筒に対する放電継続信号IGwの出力を停止するものであったが、エネルギー投入停止手段は、このような態様に限定されない。例えば、ECU4による故障気筒に対する放電継続信号IGwの出力を維持しながら、点火装置1の側で放電継続信号IGwが入力されてもエネルギー投入回路9が動作しないようにしてもよい。この場合、点火装置1は、エネルギー投入回路9が動作していないことをECU4に通知してもよい。
上記の実施例では、ガソリンエンジンに本発明の点火装置1を用いる例を示したが、継続火花放電によって混合気に対する着火性の向上を図ることができるため、エタノール燃料や混合燃料を用いるエンジンに適用してもよい。また、粗悪燃料が用いられる可能性のあるエンジンに用いても継続火花放電により着火性の向上を図ることができる。
上記の実施例では、希薄燃焼(リーンバーン)運転が可能なエンジンに本発明の点火装置1を用いる例を示したが、希薄燃焼とは異なる燃焼状態であっても継続火花放電によって着火性の向上を図ることができるため、希薄燃焼可能なエンジンへの適用に限定するものではなく、希薄燃焼を行わないエンジンに用いてもよい。
上記の実施例では、燃焼室に直接燃料を噴射する直噴式エンジンに本発明の点火装置1を用いる例を示したが、吸気バルブの吸気上流側(吸気ポート内)に燃料を噴射するポート噴射式のエンジンに用いてもよい。
上記の実施例では、混合気の旋回流(タンブル流やスワール流等)を気筒内にて積極的に生じさせるエンジンに本発明の点火装置1を用いる例を開示したが、旋回流コントロール手段(タンブル流コントロールバルブやスワール流コントロールバルブ等)を有しないエンジンに用いてもよい。
上記の実施例では、DIタイプの点火装置1に本発明を適用したが、2次電圧を各点火プラグ2に分配供給するディストリビュータタイプや、2次電圧の分配の必要性のない単気筒エンジン(例えば、自動二輪車等)の点火装置1に本発明を適用してもよい。
1 点火装置 2 点火プラグ 3 点火コイル 4 ECU(エネルギー投入停止手段) 5 1次コイル 6 2次コイル 8 主点火回路 9 エネルギー投入回路 11 異常判定部(故障判定手段) 28 2次電流検出抵抗(2次電流検出手段)

Claims (1)

  1. 内燃機関の気筒ごとに設けられ、点火コイル(3)の1次コイル(5)の通電制御を行って点火プラグ(2)に火花放電を生じさせる主点火回路(8)と、
    前記内燃機関の気筒ごとに設けられ、前記主点火回路(8)の動作によって開始した火花放電中に、前記1次コイル(5)の通電制御を行って、前記点火コイル(3)の2次コイル(6)に同一方向の2次電流を継続して流し、前記主点火回路(8)の動作によって開始した火花放電を継続させるエネルギー投入回路(9)と、
    2次電流を検出する2次電流検出手段(28)と、
    前記エネルギー投入回路(9)により前記1次コイル(5)の通電制御を行っている期間における2次電流の検出値の経時変化に基づき、前記エネルギー投入回路(9)に故障が発生したか否かを判定する故障判定手段(11)と、
    この故障判定手段(11)によって故障が発生したものと判定された気筒の前記エネルギー投入回路(9)について動作を停止させるエネルギー投入停止手段(4)とを備える内燃機関用の点火装置(1)。
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