JPH07229046A - 接地抵抗低減材および接地抵抗低減方法 - Google Patents
接地抵抗低減材および接地抵抗低減方法Info
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- JPH07229046A JPH07229046A JP6041919A JP4191994A JPH07229046A JP H07229046 A JPH07229046 A JP H07229046A JP 6041919 A JP6041919 A JP 6041919A JP 4191994 A JP4191994 A JP 4191994A JP H07229046 A JPH07229046 A JP H07229046A
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- conductive
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- woven
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 簡単に施工できる接地抵抗低減材により、高
い導電性を長期に亘り維持する。 【構成】 導電性繊維の織布又は不織布で構成された接
地抵抗低減材を、必要に応じて吸湿性物質又は導電性物
質とともに、地中に埋設し、接地抵抗を低減する。導電
性繊維は、炭素繊維、カールした導電性繊維、導電性金
属で被覆された繊維、補強性繊維との混紡繊維であって
もよい。導電性織布又は不織布には、アース線としての
導電性線材を接合してもよく、導電性織布又は不織布を
構成する繊維間に、ベントナイトなどの吸湿性物質又は
カーボンブラックなどの粉粒状導電性物質を保持させ、
高い導電性を維持してもよい。
い導電性を長期に亘り維持する。 【構成】 導電性繊維の織布又は不織布で構成された接
地抵抗低減材を、必要に応じて吸湿性物質又は導電性物
質とともに、地中に埋設し、接地抵抗を低減する。導電
性繊維は、炭素繊維、カールした導電性繊維、導電性金
属で被覆された繊維、補強性繊維との混紡繊維であって
もよい。導電性織布又は不織布には、アース線としての
導電性線材を接合してもよく、導電性織布又は不織布を
構成する繊維間に、ベントナイトなどの吸湿性物質又は
カーボンブラックなどの粉粒状導電性物質を保持させ、
高い導電性を維持してもよい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、送電鉄塔、避雷針、電
力設備、通信設備などをアースする上で有用な接地抵抗
低減材および接地抵抗低減方法に関する。
力設備、通信設備などをアースする上で有用な接地抵抗
低減材および接地抵抗低減方法に関する。
【0002】
【従来の技術】送電鉄塔、避雷針などをアースするた
め、炭素粉末などの導電性物質と水硬性セメントとの混
合物を、接地電極の周囲に散布し、散水することにより
接地体を形成する方法が知られている。しかし、この方
法では、水硬性セメントの硬化に伴なって導電性が低下
する。また、高い導電性を得るためには、多量の導電性
物質を必要とする。
め、炭素粉末などの導電性物質と水硬性セメントとの混
合物を、接地電極の周囲に散布し、散水することにより
接地体を形成する方法が知られている。しかし、この方
法では、水硬性セメントの硬化に伴なって導電性が低下
する。また、高い導電性を得るためには、多量の導電性
物質を必要とする。
【0003】特開昭62−35479号公報には、蛇紋
岩などの導電性の高い石を粉砕した石粉と微粒子状のカ
ーボンとを混合した接地抵抗低減剤が提案されている。
しかし、この接地抵抗低減剤は、粉粒体で構成されてい
るため、施工に際しては粉塵が発生し、取扱い性、施工
性が劣る。また、導電性が低いだけでなく、土壌水によ
り流出する虞が高く、高い導電性を長期間に亘り維持す
るのが困難である。
岩などの導電性の高い石を粉砕した石粉と微粒子状のカ
ーボンとを混合した接地抵抗低減剤が提案されている。
しかし、この接地抵抗低減剤は、粉粒体で構成されてい
るため、施工に際しては粉塵が発生し、取扱い性、施工
性が劣る。また、導電性が低いだけでなく、土壌水によ
り流出する虞が高く、高い導電性を長期間に亘り維持す
るのが困難である。
【0004】特開平2−108481号公報には、土壌
中に埋設された接地抵抗低減剤の流出を防止すため、接
地抵抗低減剤を挾み込む2枚1組の接地板を使用する施
工法が開示されている。しかし、この方法においては、
接地板の上下面において接地抵抗低減剤との空隙が生じ
易い。そのため、2枚の接地板により土壌水の上下方向
の移動は抑制されるものの、水平方向へ移動する土壌水
により接地抵抗低減剤が流出し易い。特に、地中、特に
地盤の弱い砂地や砂地層などの軟質層に前記接地板を埋
設すると、地震、車両の走行に伴なう振動、不等沈下な
どにより、接地抵抗低減剤が横方向に流出し易いだけで
なく、接地板が腐蝕し易い。そのため、高い導電性を長
期間に亘り維持するのが困難である。また、2枚の接地
板を用いる必要があるので施工作業性が低下する。
中に埋設された接地抵抗低減剤の流出を防止すため、接
地抵抗低減剤を挾み込む2枚1組の接地板を使用する施
工法が開示されている。しかし、この方法においては、
接地板の上下面において接地抵抗低減剤との空隙が生じ
易い。そのため、2枚の接地板により土壌水の上下方向
の移動は抑制されるものの、水平方向へ移動する土壌水
により接地抵抗低減剤が流出し易い。特に、地中、特に
地盤の弱い砂地や砂地層などの軟質層に前記接地板を埋
設すると、地震、車両の走行に伴なう振動、不等沈下な
どにより、接地抵抗低減剤が横方向に流出し易いだけで
なく、接地板が腐蝕し易い。そのため、高い導電性を長
期間に亘り維持するのが困難である。また、2枚の接地
板を用いる必要があるので施工作業性が低下する。
【0005】さらに、低分子量樹脂、電解質、および硬
化剤を含む接地抵抗低減剤も市販されている。この接地
抵抗低減剤は、反応により形成された含水硬化樹脂の網
目構造中に強電解質を含有させ、低透水性の導電性含水
樹脂を形成できる。しかし、この接地抵抗低減剤は、皮
膚への付着などに注意する必要があり、安全性の点で難
点があるとともに、土壌を汚染する虞がある。また、液
状であるため、地中の穴に注入する場合には低位置方向
に流れ、均一な接地電極を形成することが困難である。
特に、砂礫層や砂地層などの浸透層に接地電極を形成す
ると、接地抵抗低減剤が浸透して接地電極を形成できな
くなるので、接地抵抗低減剤の前記成分を反応させて粘
性を有するミルク状、ヨーグルト状として流し込む必要
があり、作業効率が低下する。さらに、前記成分は反応
により硬化するので、現場で混合する必要があり、施工
性が十分でないだけでなく、一旦硬化した接地抵抗低減
剤は再使用できない。
化剤を含む接地抵抗低減剤も市販されている。この接地
抵抗低減剤は、反応により形成された含水硬化樹脂の網
目構造中に強電解質を含有させ、低透水性の導電性含水
樹脂を形成できる。しかし、この接地抵抗低減剤は、皮
膚への付着などに注意する必要があり、安全性の点で難
点があるとともに、土壌を汚染する虞がある。また、液
状であるため、地中の穴に注入する場合には低位置方向
に流れ、均一な接地電極を形成することが困難である。
特に、砂礫層や砂地層などの浸透層に接地電極を形成す
ると、接地抵抗低減剤が浸透して接地電極を形成できな
くなるので、接地抵抗低減剤の前記成分を反応させて粘
性を有するミルク状、ヨーグルト状として流し込む必要
があり、作業効率が低下する。さらに、前記成分は反応
により硬化するので、現場で混合する必要があり、施工
性が十分でないだけでなく、一旦硬化した接地抵抗低減
剤は再使用できない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、高い導電性を長期間に亘り維持できるとともに、施
工性に優れる接地抵抗低減材および接地抵抗低減方法を
提供することにある。
は、高い導電性を長期間に亘り維持できるとともに、施
工性に優れる接地抵抗低減材および接地抵抗低減方法を
提供することにある。
【0007】本発明の他の目的は、地盤が変化したとし
ても、土壌水による流出を抑制でき、高い導電性を安定
かつ長期間に亘り維持できる接地抵抗低減材および接地
抵抗低減方法を提供することある。
ても、土壌水による流出を抑制でき、高い導電性を安定
かつ長期間に亘り維持できる接地抵抗低減材および接地
抵抗低減方法を提供することある。
【0008】本発明のさらに他の目的は、安全性が高
く、土壌を汚染する虞のない接地抵抗低減材および接地
抵抗低減方法を提供することにある。
く、土壌を汚染する虞のない接地抵抗低減材および接地
抵抗低減方法を提供することにある。
【0009】
【発明の構成】本発明者らは、前記目的を達成するため
鋭意検討の結果、導電性繊維の織布又は不織布で接地抵
抗低減材を構成すると、施工箇所に単に織布や不織布を
拡げるだけで施工でき、しかも高い導電性を維持できる
ことを見いだし、本発明を完成した。
鋭意検討の結果、導電性繊維の織布又は不織布で接地抵
抗低減材を構成すると、施工箇所に単に織布や不織布を
拡げるだけで施工でき、しかも高い導電性を維持できる
ことを見いだし、本発明を完成した。
【0010】すなわち、本発明の接地抵抗低減材は、導
電性織布又は不織布で構成されている。接地抵抗低減材
は、炭素繊維不織布などであってもよく、カールした導
電性繊維を含んでいてもよい。また、前記織布又は不織
布を構成する繊維は、導電性金属で被覆されていてもよ
い。不織布は、導電性繊維の不織布に限らず、導電性繊
維と補強性繊維との混紡不織布で構成されていてもよ
い。前記導電性織布又は不織布には、導電性線材を接合
してもよく、導電性織布又は不織布を構成する繊維間
に、吸湿性物質又は粉粒状導電性物質を保持させてもよ
い。
電性織布又は不織布で構成されている。接地抵抗低減材
は、炭素繊維不織布などであってもよく、カールした導
電性繊維を含んでいてもよい。また、前記織布又は不織
布を構成する繊維は、導電性金属で被覆されていてもよ
い。不織布は、導電性繊維の不織布に限らず、導電性繊
維と補強性繊維との混紡不織布で構成されていてもよ
い。前記導電性織布又は不織布には、導電性線材を接合
してもよく、導電性織布又は不織布を構成する繊維間
に、吸湿性物質又は粉粒状導電性物質を保持させてもよ
い。
【0011】本発明の方法では、導電性織布又は不織布
を地中に埋設し、接地抵抗を低減する。その際、導電性
織布又は不織布は、吸湿性物質又は導電性物質とともに
地中に埋設してもよい。
を地中に埋設し、接地抵抗を低減する。その際、導電性
織布又は不織布は、吸湿性物質又は導電性物質とともに
地中に埋設してもよい。
【0012】なお、本明細書においては、「不織布」と
は、不織布のみならず、抄紙構造を有する抄紙体なども
含む意味に用いる。
は、不織布のみならず、抄紙構造を有する抄紙体なども
含む意味に用いる。
【0013】本発明の接地抵抗低減材は、導電性繊維を
含む導電性織布又は不織布で構成されている。前記導電
性繊維としては、導電性の高い種々の繊維、例えば、ア
ルミニウム、銅、鉄、ステンレススチール(SUS)な
どの金属繊維;導電性ウィスカー;導電性有機繊維;ポ
リアクリロニトリル、フェノール樹脂、コプナ樹脂、レ
ーヨンなどの高分子、石油又は石炭系ピッチなどの炭素
繊維化可能な繊維を素材とする炭素繊維;メッキなどに
より導電性金属皮膜が表面に形成された繊維などが挙げ
られる。これらの導電性繊維は、一種又は二種以上使用
できる。
含む導電性織布又は不織布で構成されている。前記導電
性繊維としては、導電性の高い種々の繊維、例えば、ア
ルミニウム、銅、鉄、ステンレススチール(SUS)な
どの金属繊維;導電性ウィスカー;導電性有機繊維;ポ
リアクリロニトリル、フェノール樹脂、コプナ樹脂、レ
ーヨンなどの高分子、石油又は石炭系ピッチなどの炭素
繊維化可能な繊維を素材とする炭素繊維;メッキなどに
より導電性金属皮膜が表面に形成された繊維などが挙げ
られる。これらの導電性繊維は、一種又は二種以上使用
できる。
【0014】これらの導電性繊維のうち、好ましい導電
性繊維には耐蝕性に優れる炭素繊維が含まれる。炭素繊
維は、炭素繊維化可能な繊維を、不活性ガス雰囲気又は
真空下、800〜1500℃程度の温度で焼成した炭化
繊維であってもよいが、導電性の高い黒鉛化繊維である
のが好ましい。黒鉛化繊維は、1500℃を越える温
度、例えば、2000〜3500℃、好ましくは250
0〜3500℃程度で焼成することにより得られる。な
お、黒鉛化繊維は、黒鉛の結晶構造を有していなくても
よい。
性繊維には耐蝕性に優れる炭素繊維が含まれる。炭素繊
維は、炭素繊維化可能な繊維を、不活性ガス雰囲気又は
真空下、800〜1500℃程度の温度で焼成した炭化
繊維であってもよいが、導電性の高い黒鉛化繊維である
のが好ましい。黒鉛化繊維は、1500℃を越える温
度、例えば、2000〜3500℃、好ましくは250
0〜3500℃程度で焼成することにより得られる。な
お、黒鉛化繊維は、黒鉛の結晶構造を有していなくても
よい。
【0015】また、好ましい導電性繊維には、導電性ま
たは非導電性の有機又は無機繊維に導電性金属皮膜が形
成された繊維、特に導電性金属皮膜が形成された炭素繊
維なども含まれる。金属皮膜が形成された炭素繊維は、
導電性が極めて高く、高い導電性を長期間に亘り安定に
維持できる。前記導電性金属皮膜としては、例えば、
銅、アルミニウム、銀、錫などの種々の金属の皮膜が含
まれる。
たは非導電性の有機又は無機繊維に導電性金属皮膜が形
成された繊維、特に導電性金属皮膜が形成された炭素繊
維なども含まれる。金属皮膜が形成された炭素繊維は、
導電性が極めて高く、高い導電性を長期間に亘り安定に
維持できる。前記導電性金属皮膜としては、例えば、
銅、アルミニウム、銀、錫などの種々の金属の皮膜が含
まれる。
【0016】前記導電性繊維は、直毛状の繊維であって
もよいが、フィブリル化した繊維、特にカールした捲縮
繊維であるのが好ましい。フィブリル化した繊維や捲縮
した繊維を用いると、繊維同士の絡み合いにより導電性
繊維の接触割合を大きくでき、直毛状の繊維に比べて、
導電性を著しく高めることができる。
もよいが、フィブリル化した繊維、特にカールした捲縮
繊維であるのが好ましい。フィブリル化した繊維や捲縮
した繊維を用いると、繊維同士の絡み合いにより導電性
繊維の接触割合を大きくでき、直毛状の繊維に比べて、
導電性を著しく高めることができる。
【0017】前記織布又は不織布は、導電性を損わない
範囲で、機械的強度を高めるとともにコストを低減する
ため、導電性繊維と補強性繊維との混紡織布又は不織
布、特に混紡不織布で構成されていてもよい。
範囲で、機械的強度を高めるとともにコストを低減する
ため、導電性繊維と補強性繊維との混紡織布又は不織
布、特に混紡不織布で構成されていてもよい。
【0018】補強繊維としては、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどのオレフィン系繊維、セルロー
ス繊維、レーヨン繊維、アセテート繊維、ポリエステル
繊維、芳香族ポリエステル繊維、アクリル系繊維、ポリ
アクリロニトリル繊維、ポリビニルアルコール系合成繊
維(ビニロン繊維)、ポリエーテルスルホン繊維、ナイ
ロン繊維、芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維など)
や複合繊維などの合成繊維;ガラス繊維、アルミニウム
シリケート質繊維、アルミナ質繊維、炭化ケイ素繊維、
ボロン繊維などの無機繊維;木綿、麻などの天然繊維な
どが挙げられる。これらの補強繊維は一種又は二種以上
使用できる。
ン、ポリプロピレンなどのオレフィン系繊維、セルロー
ス繊維、レーヨン繊維、アセテート繊維、ポリエステル
繊維、芳香族ポリエステル繊維、アクリル系繊維、ポリ
アクリロニトリル繊維、ポリビニルアルコール系合成繊
維(ビニロン繊維)、ポリエーテルスルホン繊維、ナイ
ロン繊維、芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維など)
や複合繊維などの合成繊維;ガラス繊維、アルミニウム
シリケート質繊維、アルミナ質繊維、炭化ケイ素繊維、
ボロン繊維などの無機繊維;木綿、麻などの天然繊維な
どが挙げられる。これらの補強繊維は一種又は二種以上
使用できる。
【0019】導電性繊維と補強性繊維との割合は、導電
性を損わない範囲で選択でき、例えば、導電性繊維/補
強性繊維=10〜90/90〜10(重量%)、好まし
くは25〜75/75〜25(重量%)程度である。
性を損わない範囲で選択でき、例えば、導電性繊維/補
強性繊維=10〜90/90〜10(重量%)、好まし
くは25〜75/75〜25(重量%)程度である。
【0020】なお、導電性繊維および補強性繊維の素線
径は、繊維の種類に応じて、例えば、1μm〜0.5m
m程度の範囲から適当に選択できる。炭素繊維および補
強性繊維の素線径は、例えば、5〜30μm、好ましく
は7〜25μm程度である場合が多い。
径は、繊維の種類に応じて、例えば、1μm〜0.5m
m程度の範囲から適当に選択できる。炭素繊維および補
強性繊維の素線径は、例えば、5〜30μm、好ましく
は7〜25μm程度である場合が多い。
【0021】前記導電性繊維を用いた接地抵抗低減材は
織布であってもよいが、クッション性、経済性などの点
から、不織布であるのが好ましい。好ましい導電性不織
布には、炭素繊維不織布などが含まれる。
織布であってもよいが、クッション性、経済性などの点
から、不織布であるのが好ましい。好ましい導電性不織
布には、炭素繊維不織布などが含まれる。
【0022】織布は導電性繊維を用い、慣用の方法によ
り編成することにより得ることができ、不織布は、導電
性繊維の原綿をニードルパンチしたり、導電性繊維を抄
造することにより得ることができる。なお、不織布の厚
みは特に制限されず、厚物であってもよく、コストを低
減するため、ペーパー状などの薄物であってもよい。
り編成することにより得ることができ、不織布は、導電
性繊維の原綿をニードルパンチしたり、導電性繊維を抄
造することにより得ることができる。なお、不織布の厚
みは特に制限されず、厚物であってもよく、コストを低
減するため、ペーパー状などの薄物であってもよい。
【0023】導電性織布又は不織布の表面抵抗は、例え
ば、100Ω以下、好ましくは50Ω以下、さらに好ま
しくは20Ω以下である。また、施工性を高めるため、
導電性織布又は不織布の強度は、幅50mm当り100
g以上、好ましくは200g以上である。さらに、導電
性織布及び不織布の目付けは、導電性及び施工性を損わ
ない範囲で選択でき、例えば、30〜2000g/
m2 、好ましくは100〜1000g/m2 、さらに好
ましくは200〜800g/m2 程度である。
ば、100Ω以下、好ましくは50Ω以下、さらに好ま
しくは20Ω以下である。また、施工性を高めるため、
導電性織布又は不織布の強度は、幅50mm当り100
g以上、好ましくは200g以上である。さらに、導電
性織布及び不織布の目付けは、導電性及び施工性を損わ
ない範囲で選択でき、例えば、30〜2000g/
m2 、好ましくは100〜1000g/m2 、さらに好
ましくは200〜800g/m2 程度である。
【0024】このような導電性繊維を含む織布や不織布
は、必ずしもバインダーを必要とせず、導電性繊維同士
の接触割合が高いので、高い導電性を確保できる。しか
も、織布や不織布は巻回物として輸送及び保管できると
ともに、必要に応じて所定の大きさに切断し、広げて地
中に埋設するという簡単な操作で施工でき、施工性が高
い。
は、必ずしもバインダーを必要とせず、導電性繊維同士
の接触割合が高いので、高い導電性を確保できる。しか
も、織布や不織布は巻回物として輸送及び保管できると
ともに、必要に応じて所定の大きさに切断し、広げて地
中に埋設するという簡単な操作で施工でき、施工性が高
い。
【0025】また、織布及び不織布は柔軟性を有してい
るとともに、不織布はクッション性を有しているので、
地盤の高低差や凹凸などの変化にも対応できる。さら
に、前記導電性繊維を含む織布や不織布は、安全性が高
く、土壌を汚染する虞がないだけでなく、導電性物質が
繊維状であり、かつ導電性繊維が互いに絡み合っている
ので、土壌水などにより流出することがない。そのた
め、高い導電性を長期間に亘り維持できる。
るとともに、不織布はクッション性を有しているので、
地盤の高低差や凹凸などの変化にも対応できる。さら
に、前記導電性繊維を含む織布や不織布は、安全性が高
く、土壌を汚染する虞がないだけでなく、導電性物質が
繊維状であり、かつ導電性繊維が互いに絡み合っている
ので、土壌水などにより流出することがない。そのた
め、高い導電性を長期間に亘り維持できる。
【0026】本発明の接地抵抗低減材においては、前記
導電性織布又は不織布と、導電性線材とが接合していて
もよい。このような接地抵抗低減材は、前記導電性線材
をアース線として利用きるので、簡便な方法で施工でき
る。導電性織布又は不織布と導電性線材(アース線)と
の接合は、慣用の接合手段、例えば、織布又は不織布へ
の導電性線材の差込み、導電性線材による縫合、織布又
は不織布から引出した導電性繊維又は繊維束と導電性線
材とを結束、締結又は導電性接着剤による接着などの
外、メッシュ状などの導電性線材を導電性繊維とともに
ニードルパンチなどの不織布の製造工程でフェルト化
し、一体化することにより行なうことができる。
導電性織布又は不織布と、導電性線材とが接合していて
もよい。このような接地抵抗低減材は、前記導電性線材
をアース線として利用きるので、簡便な方法で施工でき
る。導電性織布又は不織布と導電性線材(アース線)と
の接合は、慣用の接合手段、例えば、織布又は不織布へ
の導電性線材の差込み、導電性線材による縫合、織布又
は不織布から引出した導電性繊維又は繊維束と導電性線
材とを結束、締結又は導電性接着剤による接着などの
外、メッシュ状などの導電性線材を導電性繊維とともに
ニードルパンチなどの不織布の製造工程でフェルト化
し、一体化することにより行なうことができる。
【0027】高い導電性を長期間に亘り安定に維持する
ため、導電性織布又は不織布を構成する繊維間には、吸
湿性物質又は粉粒状導電性物質が保持されていてもよ
い。
ため、導電性織布又は不織布を構成する繊維間には、吸
湿性物質又は粉粒状導電性物質が保持されていてもよ
い。
【0028】吸湿性物質としては、水分を適度に保持し
て高い導電性を維持するため、保水性を有する有機又は
無機物質が使用できる。吸湿性物質としては、例えば、
澱粉系ポリマー、セルロース系ポリマー、アクリル酸系
ポリマー、メタクリル酸系ポリマー、マレイン酸系ポリ
マー、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体などの高
吸水性樹脂;活性炭、酸性白土、活性白土、活性アルミ
ナ、酸化チタン、粘土鉱物(例えば、カオリン、ベント
ナイト、ケイソウ土、木節粘土、ガイロメ粘土など)、
ゼオライト、パーライト、バーミキュライト、シラスバ
ルーン、焼成カオリン、ケイ酸マグネシウムなどの吸湿
性を有する多孔質無機物質が挙げられる。これらの吸湿
性物質は一種又は二種以上使用できる。
て高い導電性を維持するため、保水性を有する有機又は
無機物質が使用できる。吸湿性物質としては、例えば、
澱粉系ポリマー、セルロース系ポリマー、アクリル酸系
ポリマー、メタクリル酸系ポリマー、マレイン酸系ポリ
マー、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体などの高
吸水性樹脂;活性炭、酸性白土、活性白土、活性アルミ
ナ、酸化チタン、粘土鉱物(例えば、カオリン、ベント
ナイト、ケイソウ土、木節粘土、ガイロメ粘土など)、
ゼオライト、パーライト、バーミキュライト、シラスバ
ルーン、焼成カオリン、ケイ酸マグネシウムなどの吸湿
性を有する多孔質無機物質が挙げられる。これらの吸湿
性物質は一種又は二種以上使用できる。
【0029】好ましい吸湿性物質には、高い吸湿性や、
保水能を有する高吸湿性物質、例えば、ケイソウ土、ゼ
オライト、ベントナイトなどの多孔質無機物質や粘土鉱
物、特に粘土鉱物が含まれる。多孔質無機物質や粘土鉱
物は、例えば、150メッシュ以下の粉粒体として使用
できる。
保水能を有する高吸湿性物質、例えば、ケイソウ土、ゼ
オライト、ベントナイトなどの多孔質無機物質や粘土鉱
物、特に粘土鉱物が含まれる。多孔質無機物質や粘土鉱
物は、例えば、150メッシュ以下の粉粒体として使用
できる。
【0030】粉粒状導電性物質としては、導電性を有す
る種々の粉粒体、例えば、カーボンブラック(例えば、
ケッチェンブラック、アセチレンブラックなど)、黒鉛
などの炭素質粉粒体、銅、アルミニウム、銀などの金属
粉粒体などが含まれる。これらの導電性物質のうち、耐
蝕性の高い炭素質粉粒体を用いる場合が多い。
る種々の粉粒体、例えば、カーボンブラック(例えば、
ケッチェンブラック、アセチレンブラックなど)、黒鉛
などの炭素質粉粒体、銅、アルミニウム、銀などの金属
粉粒体などが含まれる。これらの導電性物質のうち、耐
蝕性の高い炭素質粉粒体を用いる場合が多い。
【0031】粉粒状導電性物質の粒度は、その種類によ
り大きく異なり、炭素質粉粒体のうちカーボンブラック
では、0.01〜10μm程度である場合が多く、他の
粉粒状導電性物質では、例えば、150メッシュ以下で
ある場合が多い。これらの粉粒状導電性物質は凝集して
いてもよい。これらの粉粒状導電性物質は一種又は二種
以上使用できる。
り大きく異なり、炭素質粉粒体のうちカーボンブラック
では、0.01〜10μm程度である場合が多く、他の
粉粒状導電性物質では、例えば、150メッシュ以下で
ある場合が多い。これらの粉粒状導電性物質は凝集して
いてもよい。これらの粉粒状導電性物質は一種又は二種
以上使用できる。
【0032】吸湿性物質と粉粒状導電性物質は、単独で
使用してもよく併用してもよい。吸湿性物質及び/又は
粉粒状導電性物質の保持量は、広い範囲で選択でき、例
えば、前記織布又は不織布100重量部に対して、10
〜500重量部、好ましくは50〜500重量部程度で
ある。なお、吸湿性物質や粉粒状導電性物質は、含浸、
散布などの方法により保持させることができる。その
際、吸湿性物質や粉粒状導電性物質の保持性を高めるた
め、前記高吸水性樹脂を用いてもよく、導電性を損わな
い範囲、例えば、織布や不織布100重量部に対して、
1〜20重量部程度のバインダー樹脂を使用してもよ
い。バインダー樹脂は、熱可塑性樹脂であってもよく、
熱硬化性樹脂であってもよい。
使用してもよく併用してもよい。吸湿性物質及び/又は
粉粒状導電性物質の保持量は、広い範囲で選択でき、例
えば、前記織布又は不織布100重量部に対して、10
〜500重量部、好ましくは50〜500重量部程度で
ある。なお、吸湿性物質や粉粒状導電性物質は、含浸、
散布などの方法により保持させることができる。その
際、吸湿性物質や粉粒状導電性物質の保持性を高めるた
め、前記高吸水性樹脂を用いてもよく、導電性を損わな
い範囲、例えば、織布や不織布100重量部に対して、
1〜20重量部程度のバインダー樹脂を使用してもよ
い。バインダー樹脂は、熱可塑性樹脂であってもよく、
熱硬化性樹脂であってもよい。
【0033】さらに、前記吸湿性物質や粉粒状導電性物
質を保持させるためには、無機硬化性物質を併用しても
よい。無機硬化性物質には、例えば、セッコウ;消石灰
やドロマイトプラスターなどの石灰;水硬性物質が含ま
れる。水硬性物質としては、セメント(例えば、ポルト
ランドセメント、早強ポルトランドセメント、アルミナ
セメント、急硬高強度セメント、焼きセッコウなどの自
硬性セメント;石灰スラグセメント、高炉セメント;混
合セメント)などの水硬性セメントが含まれる。無機硬
化性物質も一種又は二種以上使用できる。好ましい無機
硬化性物質には、例えば、セッコウ、消石灰やドロマイ
トプラスター、水硬性セメントなどが含まれる。
質を保持させるためには、無機硬化性物質を併用しても
よい。無機硬化性物質には、例えば、セッコウ;消石灰
やドロマイトプラスターなどの石灰;水硬性物質が含ま
れる。水硬性物質としては、セメント(例えば、ポルト
ランドセメント、早強ポルトランドセメント、アルミナ
セメント、急硬高強度セメント、焼きセッコウなどの自
硬性セメント;石灰スラグセメント、高炉セメント;混
合セメント)などの水硬性セメントが含まれる。無機硬
化性物質も一種又は二種以上使用できる。好ましい無機
硬化性物質には、例えば、セッコウ、消石灰やドロマイ
トプラスター、水硬性セメントなどが含まれる。
【0034】本発明の方法では、前記導電性織布又は不
織布を地中に埋設するという簡単な操作で、接地抵抗を
低減できる。埋設方法は特に制限されず、接地板に代え
て、導電性織布又は不織布を、掘削した穴や溝に敷設
し、土を埋め戻す接地板工法に類似した工法、大地中に
接地棒を打込む接地棒工法、接地棒の打込みなどが困難
な硬い箇所に形成された穴や溝に接地線やメッシュを埋
設する埋設地線及びメッシュ工法などのいずれあっても
よい。
織布を地中に埋設するという簡単な操作で、接地抵抗を
低減できる。埋設方法は特に制限されず、接地板に代え
て、導電性織布又は不織布を、掘削した穴や溝に敷設
し、土を埋め戻す接地板工法に類似した工法、大地中に
接地棒を打込む接地棒工法、接地棒の打込みなどが困難
な硬い箇所に形成された穴や溝に接地線やメッシュを埋
設する埋設地線及びメッシュ工法などのいずれあっても
よい。
【0035】通常、所定面積の所定深さの穴や溝に、導
電性織布又は不織布を敷設し、アース手段として、銅、
アルミニウムなどの導電性金属のワイヤーなどで構成さ
れたアース線を這わせ、土を埋め戻すことにより、接地
抵抗を低減できる。その際、導電性線材(アース線)が
接合した織布や不織布を用いる場合には、導電性線材を
地上に延ばして、織布又は不織布を地中に埋設すればよ
い。また、アース線などのアース部材は、織布又は不織
布の少なくとも上下いずれか一方に接触させて配しても
よく、織布又は不織布に差込んだり、貫通させてもよ
い。さらに、アース線と接続されたアース棒をアース部
材として用いる場合には、アース棒を織布または不織布
上から地中に打込んでもよい。
電性織布又は不織布を敷設し、アース手段として、銅、
アルミニウムなどの導電性金属のワイヤーなどで構成さ
れたアース線を這わせ、土を埋め戻すことにより、接地
抵抗を低減できる。その際、導電性線材(アース線)が
接合した織布や不織布を用いる場合には、導電性線材を
地上に延ばして、織布又は不織布を地中に埋設すればよ
い。また、アース線などのアース部材は、織布又は不織
布の少なくとも上下いずれか一方に接触させて配しても
よく、織布又は不織布に差込んだり、貫通させてもよ
い。さらに、アース線と接続されたアース棒をアース部
材として用いる場合には、アース棒を織布または不織布
上から地中に打込んでもよい。
【0036】さらに、高い導電性を長期に亘り安定に発
現させるため、導電性織布又は不織布を、吸湿性物質又
は導電性物質とともに地中に埋設してもよい。前記吸湿
性物質及び/又は粉粒状導電性物質は、施工箇所の穴に
散布してもよく、敷設された織布又は不織布上に散布し
てもよい。さらに、前記吸湿性物質及び/又は粉粒状導
電性物質は、必要に応じて無機硬化性物質とともに含水
スラリーとして、施工箇所の穴に流し込んだ後、織布又
は不織布を敷設したり、敷設された織布又は不織布上に
流し込んでもよい。
現させるため、導電性織布又は不織布を、吸湿性物質又
は導電性物質とともに地中に埋設してもよい。前記吸湿
性物質及び/又は粉粒状導電性物質は、施工箇所の穴に
散布してもよく、敷設された織布又は不織布上に散布し
てもよい。さらに、前記吸湿性物質及び/又は粉粒状導
電性物質は、必要に応じて無機硬化性物質とともに含水
スラリーとして、施工箇所の穴に流し込んだ後、織布又
は不織布を敷設したり、敷設された織布又は不織布上に
流し込んでもよい。
【0037】このような方法では、例えば、導電性織布
又は不織布が柔軟性を有するので、砂地層などのように
地盤の弱い箇所に施工しても、地盤の変化に対応して高
い導電性を維持できる。
又は不織布が柔軟性を有するので、砂地層などのように
地盤の弱い箇所に施工しても、地盤の変化に対応して高
い導電性を維持できる。
【0038】
【発明の効果】本発明の接地抵抗低減材および接地抵抗
低減方法では、導電性織布または不織布を用いるので、
高い導電性を長期間に亘り維持できるとともに、簡単に
施工できる。また、導電性織布や不織布は柔軟性が高い
とともに、導電性繊維の接触割合が高いので、地盤が変
化したとしても、土壌水による流出を抑制でき、高い導
電性を安定かつ長期間に亘り維持できる。さらに、炭素
繊維などの耐蝕性繊維で織布や不織布が構成されている
場合には、土壌を汚染する虞がなく、安全性が高い。
低減方法では、導電性織布または不織布を用いるので、
高い導電性を長期間に亘り維持できるとともに、簡単に
施工できる。また、導電性織布や不織布は柔軟性が高い
とともに、導電性繊維の接触割合が高いので、地盤が変
化したとしても、土壌水による流出を抑制でき、高い導
電性を安定かつ長期間に亘り維持できる。さらに、炭素
繊維などの耐蝕性繊維で織布や不織布が構成されている
場合には、土壌を汚染する虞がなく、安全性が高い。
【0039】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明する。
に説明する。
【0040】実施例1 土壌抵抗120Ω・mの土壌に、幅40cm、深さ50
cm及び長さ3mの溝を掘り、溝の底部に、カールした
捲縮炭素繊維を用いた炭素繊維フェルト((株)ドナッ
ク製、S−223、目付け300g/m2 、厚み7m
m)を敷いた後、長さ14mの銅線を這わせた。次い
で、土を埋め戻すことにより接地電極を形成し、接地抵
抗を測定したところ、接地抵抗は17Ωであった。
cm及び長さ3mの溝を掘り、溝の底部に、カールした
捲縮炭素繊維を用いた炭素繊維フェルト((株)ドナッ
ク製、S−223、目付け300g/m2 、厚み7m
m)を敷いた後、長さ14mの銅線を這わせた。次い
で、土を埋め戻すことにより接地電極を形成し、接地抵
抗を測定したところ、接地抵抗は17Ωであった。
【0041】実施例2 土壌抵抗2000Ω・m以上の山岳部において、幅14
0cm、深さ50cm及び長さ2.8mの溝を掘り、実
施例1の炭素繊維フェルトを用い、実施例1と同様にし
て接地電極を形成し、接地抵抗を測定したところ、55
Ωであった。
0cm、深さ50cm及び長さ2.8mの溝を掘り、実
施例1の炭素繊維フェルトを用い、実施例1と同様にし
て接地電極を形成し、接地抵抗を測定したところ、55
Ωであった。
【0042】実施例3 炭素繊維フェルトに代えて、厚さ0.5μmの銅メッキ
を施したカールした捲縮炭素繊維を用いたフェルト(目
付け300g/m2 )を用いる以外、実施例2と同様に
して接地抵抗を測定したところ、30Ωであった。
を施したカールした捲縮炭素繊維を用いたフェルト(目
付け300g/m2 )を用いる以外、実施例2と同様に
して接地抵抗を測定したところ、30Ωであった。
【0043】実施例4 ベントナイト100重量部と水200重量部とのスラリ
ー状混練物を実施例1の炭素繊維フェルト上に、1m2
当り2kg流し込んだ後、土を埋め戻す以外、実施例1
と同様にして接地電極を形成したところ、接地抵抗は1
5Ωであった。
ー状混練物を実施例1の炭素繊維フェルト上に、1m2
当り2kg流し込んだ後、土を埋め戻す以外、実施例1
と同様にして接地電極を形成したところ、接地抵抗は1
5Ωであった。
【0044】実施例5 実施例1の炭素繊維フェルトに代えて、直毛状の炭素繊
維を用いた炭素繊維フェルト((株)クレハ製、F−1
05、目付け500g/m2 、厚み5mm)を用いる以
外、実施例1と同様にして接地抵抗測定したところ、1
7Ωであった。
維を用いた炭素繊維フェルト((株)クレハ製、F−1
05、目付け500g/m2 、厚み5mm)を用いる以
外、実施例1と同様にして接地抵抗測定したところ、1
7Ωであった。
【0045】実施例6 カールした捲縮炭素繊維を用いた炭素繊維フェルト
((株)ドナック製、S−223)を製造する過程で、
ビニロン繊維のメッシュ(メッシュ間隔50mm、50
0デニール)を1層挿入し、ニードルパンチによりフェ
ルト(目付け300g/m2 、厚み7mm)を製造し
た。
((株)ドナック製、S−223)を製造する過程で、
ビニロン繊維のメッシュ(メッシュ間隔50mm、50
0デニール)を1層挿入し、ニードルパンチによりフェ
ルト(目付け300g/m2 、厚み7mm)を製造し
た。
【0046】このフェルトの引張り強度は10kg/5
0mmであり、実施例1の炭素繊維フェルトの約20倍
の強度を示した。そして、実施例1の炭素繊維フェルト
に代えて、得られたフェルトを用いる以外、実施例1と
同様にして接地抵抗を測定したところ、17Ωであっ
た。
0mmであり、実施例1の炭素繊維フェルトの約20倍
の強度を示した。そして、実施例1の炭素繊維フェルト
に代えて、得られたフェルトを用いる以外、実施例1と
同様にして接地抵抗を測定したところ、17Ωであっ
た。
【0047】実施例7 カールした捲縮炭素繊維を用いた2つの炭素繊維フェル
ト((株)ドナック製、S−223、目付け300g/
m2 、厚み7mm)間に、銅繊維のメッシュ(繊維の直
径0.5mmのワイヤー、メッシュ間隔50mm)を一
層サンドイッチし、メッシュ間の空間部をニードルパン
チすることにより、一体化したフェルトを製造した。メ
ッシュ端部と長さ14mの銅線を銅パイプで接続して接
地抵抗低減材を作製した。実施例1の炭素繊維フェルト
に代えて、得られた接地抵抗低減材を用いる以外、実施
例1と同様にして接地電極を形成し、接地抵抗を測定し
たところ、15Ωであった。
ト((株)ドナック製、S−223、目付け300g/
m2 、厚み7mm)間に、銅繊維のメッシュ(繊維の直
径0.5mmのワイヤー、メッシュ間隔50mm)を一
層サンドイッチし、メッシュ間の空間部をニードルパン
チすることにより、一体化したフェルトを製造した。メ
ッシュ端部と長さ14mの銅線を銅パイプで接続して接
地抵抗低減材を作製した。実施例1の炭素繊維フェルト
に代えて、得られた接地抵抗低減材を用いる以外、実施
例1と同様にして接地電極を形成し、接地抵抗を測定し
たところ、15Ωであった。
【0048】比較例1 実施例1の大地(土壌抵抗120Ω・m)中に1本のア
ース棒(14mmφ×1.5m)を打込んだところ、接
地抵抗は80Ωであった。また、連結式接地棒による深
打ち工法により、上記と同様の3本のアース棒を4.5
m間隔で直列に打込んだところ、接地抵抗は40Ωであ
った。
ース棒(14mmφ×1.5m)を打込んだところ、接
地抵抗は80Ωであった。また、連結式接地棒による深
打ち工法により、上記と同様の3本のアース棒を4.5
m間隔で直列に打込んだところ、接地抵抗は40Ωであ
った。
【0049】比較例2 連結式接地棒による深打ち工法により、実施例2の山岳
部の大地(土壌抵抗2000Ω・m)中に、3本のアー
ス棒(14mmφ×1.5m)を4.5m間隔で直列に
打込んだところ、接地抵抗は1000Ωであった。
部の大地(土壌抵抗2000Ω・m)中に、3本のアー
ス棒(14mmφ×1.5m)を4.5m間隔で直列に
打込んだところ、接地抵抗は1000Ωであった。
【0050】比較例3 炭素繊維フェルトに代えて、粉粒状接地抵抗低減剤
((株)サンコーシャ製、マルコナイト M1)を3c
mの厚さに敷き、粉粒体層に導線を埋設し、土を埋め戻
す以外、実施例1と同様にして接地抵抗を測定したとこ
ろ、40Ωであった。なお、接地抵抗低減剤の使用に際
しては、粉塵が発生し、作業性を低下させた。
((株)サンコーシャ製、マルコナイト M1)を3c
mの厚さに敷き、粉粒体層に導線を埋設し、土を埋め戻
す以外、実施例1と同様にして接地抵抗を測定したとこ
ろ、40Ωであった。なお、接地抵抗低減剤の使用に際
しては、粉塵が発生し、作業性を低下させた。
【0051】比較例4 導電性樹脂(三井東圧化学(株)製、ケミアース)の4
成分(A〜D剤)を、A剤150重量部、B剤12重量
部、C剤20重量部、D剤200重量部および水500
重量部の割合で混合し、ミルク状の接地抵抗低減剤を調
製した。銅線を接地した実施例1と同様の穴に、ミルク
状の接地抵抗低減剤300Lを注入し、土を埋め戻して
接地電極を形成し、接地抵抗を測定したところ、38Ω
であった。なお、接地抵抗低減剤を、穴に注入したとこ
ろ、低位置方向に流れ、厚さが不均一となった。また、
接地抵抗低減剤は、時間の経過とともに流動性のないヨ
ーグルト状となった。
成分(A〜D剤)を、A剤150重量部、B剤12重量
部、C剤20重量部、D剤200重量部および水500
重量部の割合で混合し、ミルク状の接地抵抗低減剤を調
製した。銅線を接地した実施例1と同様の穴に、ミルク
状の接地抵抗低減剤300Lを注入し、土を埋め戻して
接地電極を形成し、接地抵抗を測定したところ、38Ω
であった。なお、接地抵抗低減剤を、穴に注入したとこ
ろ、低位置方向に流れ、厚さが不均一となった。また、
接地抵抗低減剤は、時間の経過とともに流動性のないヨ
ーグルト状となった。
【0052】また、上記接地抵抗低減剤は、液体状態で
は地中へ浸透散逸し、ゲル化が進行すると固化などによ
り低減剤としての効果が少なくなり、適度なゲル化状態
となった時点を見計って打設する必要があり、施工に際
しては熟練を要する。
は地中へ浸透散逸し、ゲル化が進行すると固化などによ
り低減剤としての効果が少なくなり、適度なゲル化状態
となった時点を見計って打設する必要があり、施工に際
しては熟練を要する。
【0053】そして、実施例1〜7、および比較例1〜
4の接地抵抗低減材を打設した後、6ケ月経過後の接地
抵抗を測定したところ、表に示す結果を得た。表より明
らかなように、フェルトを用いたものは長期間に亘り高
い導電性を安定かつ長期に亘り維持できる。なお、実施
例1〜7の接地抵抗低減材は、いずれも簡便かつ容易に
施工できるとともに、施工に際して粉塵が発生すること
がなかった。
4の接地抵抗低減材を打設した後、6ケ月経過後の接地
抵抗を測定したところ、表に示す結果を得た。表より明
らかなように、フェルトを用いたものは長期間に亘り高
い導電性を安定かつ長期に亘り維持できる。なお、実施
例1〜7の接地抵抗低減材は、いずれも簡便かつ容易に
施工できるとともに、施工に際して粉塵が発生すること
がなかった。
【0054】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土肥 祥司 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪 瓦斯株式会社内 (72)発明者 松山 正典 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪 瓦斯株式会社内 (72)発明者 杉森 文夫 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪 瓦斯株式会社内
Claims (9)
- 【請求項1】 導電性織布又は不織布で構成されている
接地抵抗低減材。 - 【請求項2】 炭素繊維不織布で構成されている請求項
1記載の接地抵抗低減材。 - 【請求項3】 カールした導電性繊維を含む請求項1記
載の接地抵抗低減材。 - 【請求項4】 導電性織布又は不織布を構成する繊維が
導電性金属で被覆されている請求項1記載の接地抵抗低
減材。 - 【請求項5】 導電性繊維と補強性繊維との混紡不織布
で構成されている請求項1記載の接地抵抗低減材。 - 【請求項6】 導電性織布又は不織布と、導電性線材と
が接合している請求項1記載の接地抵抗低減材。 - 【請求項7】 導電性織布又は不織布を構成する繊維間
に、吸湿性物質又は粉粒状導電性物質が保持されている
請求項1記載の接地抵抗低減材。 - 【請求項8】 導電性織布又は不織布を地中に埋設する
接地抵抗低減方法。 - 【請求項9】 導電性織布又は不織布を、吸湿性物質又
は導電性物質とともに地中に埋設する請求項8記載の接
地抵抗低減方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6041919A JPH07229046A (ja) | 1994-02-15 | 1994-02-15 | 接地抵抗低減材および接地抵抗低減方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6041919A JPH07229046A (ja) | 1994-02-15 | 1994-02-15 | 接地抵抗低減材および接地抵抗低減方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07229046A true JPH07229046A (ja) | 1995-08-29 |
Family
ID=12621667
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6041919A Pending JPH07229046A (ja) | 1994-02-15 | 1994-02-15 | 接地抵抗低減材および接地抵抗低減方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07229046A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100391159B1 (ko) * | 2000-10-09 | 2003-07-16 | 윤기주 | 접지저항저감재 조성물 및 이를 이용하여 제조되는 경화체 |
KR100444909B1 (ko) * | 2001-12-13 | 2004-08-21 | 우제욱 | 접지저항 저감제 |
KR100955494B1 (ko) * | 2008-01-08 | 2010-04-30 | 주식회사 케이디파워 | 접지 구조 |
WO2020243610A1 (en) * | 2019-05-31 | 2020-12-03 | Mat Ipsum LLC | Earth ground enhancing systems |
KR20220015105A (ko) * | 2020-07-30 | 2022-02-08 | (주)조인에프에스 | 접지저감제 일체형 접지봉 및 그 제조방법 |
JP2022183133A (ja) * | 2021-05-28 | 2022-12-08 | カール・フロイデンベルク・カーゲー | 導電性不織布、そのような不織布を含む接地リングおよびそれを備えたアレイ |
WO2023229148A1 (ko) * | 2022-05-26 | 2023-11-30 | 평화오일씰공업 주식회사 | 전식 방지 기능을 갖는 복합 오일씰 및 상기 복합 오일씰의 접지패스 제조방법 |
-
1994
- 1994-02-15 JP JP6041919A patent/JPH07229046A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100391159B1 (ko) * | 2000-10-09 | 2003-07-16 | 윤기주 | 접지저항저감재 조성물 및 이를 이용하여 제조되는 경화체 |
KR100444909B1 (ko) * | 2001-12-13 | 2004-08-21 | 우제욱 | 접지저항 저감제 |
KR100955494B1 (ko) * | 2008-01-08 | 2010-04-30 | 주식회사 케이디파워 | 접지 구조 |
WO2020243610A1 (en) * | 2019-05-31 | 2020-12-03 | Mat Ipsum LLC | Earth ground enhancing systems |
KR20220015105A (ko) * | 2020-07-30 | 2022-02-08 | (주)조인에프에스 | 접지저감제 일체형 접지봉 및 그 제조방법 |
JP2022183133A (ja) * | 2021-05-28 | 2022-12-08 | カール・フロイデンベルク・カーゲー | 導電性不織布、そのような不織布を含む接地リングおよびそれを備えたアレイ |
WO2023229148A1 (ko) * | 2022-05-26 | 2023-11-30 | 평화오일씰공업 주식회사 | 전식 방지 기능을 갖는 복합 오일씰 및 상기 복합 오일씰의 접지패스 제조방법 |
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