JP2993799B2 - 電磁波遮蔽材 - Google Patents

電磁波遮蔽材

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JP2993799B2 JP4140675A JP14067592A JP2993799B2 JP 2993799 B2 JP2993799 B2 JP 2993799B2 JP 4140675 A JP4140675 A JP 4140675A JP 14067592 A JP14067592 A JP 14067592A JP 2993799 B2 JP2993799 B2 JP 2993799B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁波遮蔽が要求さる
インテリジェントビル、医療敷設、電波暗室、電子計算
機室、発電所等の建築分野に好適に利用される電磁波遮
蔽材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【0003】今日、電波環境の悪化に伴い、ビル全体を
電磁波遮蔽して、外来電磁波に対する障害を除くことが
要望されている。このような要望を満たす方法として、
ビルの主要構成材料であるコンクリート等の電気伝導性
を十分向上させることが有力な方法として考えられる。
【0004】従来、電子機器、医療機器等より放射され
る電磁波や放送局や無線通信源から放射される電磁波を
遮蔽する方法としては、材料中に金属繊維等の導電性の
添加物を混入し、材料の電気伝導性を向上せしめる方法
が最も簡便な手段として知られている。
【0005】しかし、コンクリート等に電気伝導性を付
与するために、その素材であるセメントモルタル中に金
属繊維を添加し、これを用いてコンクリート構造体とし
た場合、このようなコンクリート構造体は、腐食により
電気伝導度が徐々に低下してしまって、長期にわたる電
磁波遮蔽性能を保障することができず、又、軽量化を図
ることができず、従って、コンクリート等の電磁波遮蔽
材料として金属繊維は適当でないという問題点がある。
【0006】しかして、一般にコンクリート等に対する
電磁波遮蔽材料としては、炭素繊維チョップや炭素繊維
シートが用いられてきた。コンクリート等に炭素繊維チ
ョップを添加した場合には、コンクリート等中における
炭素繊維チョップの分散むらが生じ易く、炭素繊維チョ
ップの少ない部位では、電磁波遮蔽性能が低下するおそ
れがあるのに対して、炭素繊維シートを添加した場合
は、比較的安定した電磁波遮蔽性を示す。
【0007】炭素繊維シートをコンクリート中に埋設す
る方法としては、例えば、特開昭58─223659号
公報に記載の如く、炭素繊維シートおよびセメントスラ
リー層のうちの少なくとも一方に水溶性合成樹脂エマル
ジョンを含ませておくことにより、炭素繊維シートとセ
メントマトリックスの相互付着性を向上させる方法や、
特開昭64─18958号公報に記載の如く、湿潤剤で
表面処理した炭素繊維シート状物にコンクリート材料を
打設することによって、炭素繊維シート状物とセメント
マトリックスの相互付着性を向上させる方法が提案され
ている。
【0008】又、特開平3─180561号公報に記載
の如く、セメントマトリックスと親和性のよいバインダ
ーで被覆された撚糸を構成糸とした炭素繊維網状体をセ
メントモルタル中に埋設させる方法が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の方法の
場合には、電磁波遮蔽性能を十分なものとするために必
要な目付量の多い炭素繊維シートを用いる必要がある
が、この場合、炭素繊維シートの内部の炭素繊維とセメ
ントマトリックスとが十分接触しないので、炭素繊維シ
ートとセメントマトリックスとの相互間の付着性が十分
でないために、長期間使用しているうちに層剥離をおこ
してしまい耐久性が十分でないという問題点がある。
【0010】また、後者の方法の場合には、撚糸を構成
糸とした炭素繊維網状体の目が粗いため、その間隙を電
磁波が通過するおそれがあるという問題点がある。
【0011】本発明の上記の如き従来の問題点を解消
し、炭素繊維シートと無機質硬化体との付着性を向上さ
せて、長期間にわたって層剥離することがなく耐久性に
優れ、且つ良好な電磁遮蔽性能を有する電磁波遮蔽材を
提供することを目的としてなされたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、無機質硬化体
と炭素繊維シートからなる電磁波遮蔽材であって、少な
くとも2枚以上の炭素繊維シートが無機硬化体中に略平
行に埋設され、炭素繊維シートには1または2以上の開
孔部が炭素繊維シートを積層させたときに連通しないよ
うに設けられている電磁波遮蔽材である。
【0013】本発明において、無機質硬化体を形成する
材料としては、水硬性無機物質が好適に用いられる。
【0014】水硬性無機物質としては、水を混ぜること
によって硬化性を示すものであれば特に限定されること
なく使用することができ、その具体例としては、普通ポ
ルトランドセメント、特殊ポルトランドセメント、アル
ミナセメント、ローマンセメント等の単味セメント、耐
酸セメント、耐火セメント、水ガラスセメント、マグネ
シアセメント等の特殊セメント、石膏、石灰等が挙げら
れ、これらは通常単独で使用しても、2種以上併用して
もよい。
【0015】また、さらに、水硬性無機物質の他に、混
和剤、骨材等を添加して、流動性、強度等を調整しても
よく、その種類は特に限定されるものではない。
【0016】混和剤としては、例えば、炭酸カルシウ
ム、マイカ、セピオライト、ウォラストナイト、フライ
アッシュ、高炉スラグ、シリカヒューム、シリカフラワ
ー、ベントナイト、粘土、AE剤、分散剤、減水剤、防
水剤等が使用される。これらは単独で使用してもよい
し、又、2種以上併用してもよい。
【0017】混和剤の添加量は、水硬性無機物質100
重量部に対して、200重量部以下が好ましい。添加量
が200重量部を超える場合には、水硬性無機物質の硬
化を妨げる傾向がある。
【0018】骨材としては、例えば、珪砂、川砂等が使
用される。これらは単独で使用しもよいし、又、2種以
上併用してもよい。
【0019】本発明において、水硬性無機物質、水およ
び必要に応じて骨材、混和材を添加して無機配合組成物
ペーストを得る。添加される水の量は、水硬性無機物質
100重量部に対して20〜200重量部が好ましく、
30〜90重量部がさらに好ましい。水の添加量が20
重量部未満の場合には、無機配合組成物が均一に混ざり
にくくなる傾向があり、逆に、多過ぎると、得られる無
機質硬化体の強度が低下する傾向がある。
【0020】本発明において、炭素繊維シートとして
は、炭素繊維からなる不織布、織布のいずれの形態であ
ってもよいが、織布の場合はその中に無機配合組成物を
含浸しにくくなり、得られた電磁波遮蔽材が層状破壊を
生じ易い傾向があるので、不織布の方が好適に使用され
る。
【0021】炭素繊維シートを構成する炭素繊維として
は、PAN系、ピッチ系、レーヨン系、カーボンウィス
カー系等が使用され、これらは単独で使用してもよい
し、2種以上併用してもよい。
【0022】炭素繊維シートには、埋設後の強度を向上
させるため、ガラス繊維等を含んでもよいが、あまり多
量含むとシート自体の電気伝導度が低下するため、その
添加量はシート全体の20重量%以下とするのが好まし
い。
【0023】炭素繊維シートの繊維目付量は、5〜80
g/m2 が好ましく、さらに好ましくは20〜50g/
2 である。繊維目付量が5g/m2 未満の場合には、
十分な電磁波遮蔽性能を有する電磁波遮蔽材を得にくく
なる傾向があり、逆に80g/m2 を超える場合には、
無機配合組成物ペーストがシート中に含浸しにくくな
り、得られる電磁波遮蔽材がシート内部で層状破壊を生
じて易くなる傾向がある。
【0024】炭素繊維シートに使用される炭素繊維の繊
維長と径は、特に限定されるものではないが、不織布の
場合、繊維長が3〜100mmが好ましく、10〜50
mmがさらに好ましく、径は1〜20μmが好ましく、
6〜15μmがさらに好ましい。
【0025】炭素繊維の繊維長が3mm未満の場合に
は、炭素繊維シートを形成しにくくなる傾向があり、逆
に100mmを超える場合には、炭素繊維の分布にばら
つきが生じ易くなる傾向がある。
【0026】炭素繊維の繊維の径が1μm未満の場合に
は、炭素繊維シートが嵩高くなる傾向があり、20μm
を超える場合には、炭素繊維間隔が大きくなりすぎ、得
られる電磁波遮蔽材が電磁波を透過し易くなる傾向があ
る。
【0027】炭素繊維シートの電磁波遮蔽性能は、使用
される炭素繊維そのものの電気伝導度に起因する。すな
わち、炭素繊維自体の体積抵抗が小さいほど良好な電磁
波遮蔽性能が得られる。従って、炭素繊維の体積抵抗は
できるだけ小さい方が望ましい。しかしながら、体積抵
抗を5×10-5Ω・cm以下に下げるために黒鉛化を進
めると繊維が脆くなり繊維破断をおこし易くなるので、
炭素繊維の体積抵抗は、1×10-2〜5×10-5Ω・c
mが好ましく、5×10-3〜1×10-4Ω・cmがさら
に好ましい。
【0028】本発明において、炭素繊維シートには、1
または2以上の開孔部が設けられている。又、開孔部の
形状は、円形、楕円、長方形、正方形、星型、三角形、
菱形等のいずれであってもよい。又、開孔部の配列は千
鳥状、一直線状、曲線状、格子状等のいずれであっても
よい。
【0029】開孔部の大きさは、その形状が円形の場合
には、直径が2〜200mmが好ましく、5〜50mm
がさらに好ましい。直径が小さくなると、後述するよう
に、炭素繊維シートと無機質配合組成物ペーストの付着
性の向上を期待しにくくなる傾向があり、逆に、大きく
なると、相接する炭素繊維シートの開孔部同士を連通し
ないように積層しにくくなる傾向がある。開孔部の形状
が円形以外の場合には、開孔部の大きさは、上記の場合
に準じて、同等の断面積換算にて決定すればよい。
【0030】開孔部の個数と大きさ関係は、全開孔部の
総面積が炭素繊維シートの面積に占める割合で決定すれ
ばよいが、炭素繊維シートを積層させたときに開孔部が
連通しないようにする必要上、炭素繊維シートの開孔部
の個数と大きさは、炭素繊維シートの形状も考慮して全
開孔部の占有面積ができるだけ大きくなるように決定さ
れる。一般的には、開孔部の個数を増やすことにより占
有面積を大きくすることができる。全開孔部の炭素繊維
シートの全面積中の占有率は、1〜30%が好ましく、
2〜20%がさらに好ましい。
【0031】本発明において、無機質硬化体中に炭素繊
維シートの2枚以上が略平行に埋設され、炭素繊維シー
トには1または2以上の開孔部が炭素繊維シートを積層
させたときに開孔部が連通しないように設けられてい
る。
【0032】炭素繊維シートを無機質硬化体内に埋設す
る方法は、炭素繊維シートを積層した後に、これに無機
配合組成物ペーストを加圧、遠心等の方式で注入、含浸
させる方法や、それぞれの炭素繊維シートに無機配合組
成物ペーストを含浸させた後、これを複数枚積層する方
法等が採用されるが、後者の場合には、炭素繊維シート
間に無機質硬化体層が形成されやすいので、前者の方法
の方が好適である。
【0033】無機配合組成物ペーストを硬化して無機質
硬化体を得るには、自然乾燥、加熱乾燥、蒸気養生等の
方法が適宜採用される。
【0034】以下、本発明の電磁波遮蔽材の例を図面を
参照して説明する。図1は、本発明に使用する開孔部を
有する炭素繊維シートの一例を示す斜視図であり、図2
はそのA−A′線に沿う断面図である。
【0035】1は炭素繊維シートであり、4個の円形の
開孔部11が2個ずつ2列に千鳥状に配列するように設
けられている。開孔部の個数は4個に限定されず、1ま
たは2以上設けられておればよい。
【0036】図3は、2枚の炭素繊維シート1,1′が
積層された状態を示す断面図である。2枚の炭素繊維シ
ート1,1′がその開孔部11,11′が連通しないよ
うに積層されている。
【0037】図4は、図3の如く2枚の炭素繊維シート
1,1′が積層されたものを、無機配合組成物ペースト
2中に埋設した状態を示す断面図であり、図5はそれを
硬化させた後の状態を示す断面図である。
【0038】図示しない成形型中に、無機配合組成物ペ
ーストの一部を充填し、その上に図3に示す如く2枚の
炭素繊維シート1,1′の開孔部11,11′が積層さ
れたものを載置し、その上に残りの無機配合組成物ペー
ストを充填して、押圧プレス等により成形することによ
り、図4に示す如く、2枚の炭素繊維シート1,1′の
開孔部11,11′が連通しないように積層されたもの
が、その開孔部11,11′に無機配合組成物ペースト
2が入り込むようにして無機配合組成物ペースト2中に
埋設される。
【0039】これを硬化せしめることにより、図5に示
す如く、2枚の無機繊維シート1,1′が、それぞれ、
開孔部11,11′を通して、その両面が無機質硬化体
2に接合する如くして、無機質硬化体2中に埋設された
電磁波遮蔽材を得る。
【0040】図6は、本発明の電磁波遮蔽材の別を例を
示す断面図である。この例においては、2枚の炭素繊維
シート4,4′に、開孔部41,41′が炭素繊維シー
トを積層させたときに連通しないように設けられ、その
間に無機質硬化体の中間層51が設けられる如くして無
機質硬化体5内に埋設されたものである。
【0041】この場合、例えば、無機質硬化体の中間層
51の厚さaは1mmのとき、炭素繊維シート4,4′
の開孔部41,41′間のずれ距離bは3mm以上が好
ましく、5mm以上がさらに好ましい。このような範囲
を外れる場合には、図6中に点線矢にて示す如く、電磁
波が透過してしまうおそれがある。
【0042】
【作用】本発明の電磁波遮蔽材は、少なくとも2枚以上
の炭素繊維シートが無機硬化体中に略平行に埋設され、
炭素繊維シートには1または2以上の開孔部が炭素繊維
シートを積層させたときに連通しないように設けられて
いることにより、炭素繊維シートに形成された開孔部内
にも無機配合組成物ペーストが入り込んだ状態で硬化さ
れているので、炭素繊維シートと無機配合組成物ペース
トの硬化した無機質硬化体との付着強度が高く、且つ2
枚以上の炭素繊維シートの開孔部が連通していないの
で、電磁波遮蔽性能に優れている。
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。実施例1〜9 体積抵抗1×10-3Ω・cm、直径13μm、長さ10
mmの炭素繊維より構成され、その繊維の目付量が30
g/m2 よりなる炭素繊維シートを用い、これに表1に
示すような直径d(図2参照)、図1および図2に示す
如く、隣接する開孔部同士の中心距離xなる開孔部を形
成した。炭素繊維シート中の開孔部の占有率を表1に併
せて示す。
【0043】この炭素繊維シート2枚用いて、図3に示
す如く、上下の炭素繊維シートの開孔部が連通しないよ
うに積層した。上下の炭素繊維シートの開孔部の位置ず
れ距離y(図3参照)を表1に併せて示す。
【0044】この積層状態の炭素繊維シートを、普通ポ
ルトランドセメント(見掛け比重3.17)100重量
部、炭酸カルシウム(見掛け比重2.72)67重量
部、水83重量部を混合してなる無機配合組成物ペース
ト中に押圧しながら埋設して図4の如き状態とした。
【0045】埋設後、60℃、95%RHの雰囲気中で
4日間養生し、縦長200mm、横長200mm、厚さ
5mmの硬化体を得た。この硬化体を105℃の雰囲気
中で48時間保持して乾燥させて、図5に示す如き状態
の電磁波遮蔽材を得た。
【0046】この電磁波遮蔽材について、KEC式電磁
波シールド測定機(アンリツ社製)を用いて、電界の遮
蔽効果を測定した。そのて結果を表1に併せて示す。
【0047】又、この電磁波遮蔽材について、ISO
DIS 9125法に準じて、乾湿繰り返しを行い、1
0サイクル毎に状態を確認し、破壊が生じた繰り返し数
を測定した。その結果を表1に併せて示す。
【0048】なお、ISO DIS 9125法とは、
25℃で1時間保持し、40℃/hrの昇温速度で65
℃まで昇温して、1時間保持後、水を噴霧しながら冷却
し、40℃/hrの降温速度で25℃まで冷却し、これ
を1サイクルとして、乾湿繰り返しを行う試験法であ
る。
【0049】比較例1,2 実施例に用いた炭素繊維シートを2枚用いて、上下のシ
ートの開孔部同士が連通するように積層したこと以外
は、実施例と同様にして電磁波遮蔽材を得た。この電磁
波遮蔽材について、実施例と同様の電磁波遮蔽効果率、
および乾湿繰り返し破壊サイクル数の測定を行った。そ
の結果を表1に併せて示す。比較例3 開孔部を設けないこと以外は実施例と同様の炭素繊維シ
ートを用いた。この炭素繊維シートを2枚積層したこと
以外は、実施例と同様にして電磁波遮蔽材を得た。この
電磁波遮蔽材について、実施例と同様の電磁波遮蔽効果
率、および乾湿繰り返し破壊サイクル数の測定を行っ
た。その結果を表1に併せて示す。
【0050】
【表1】
【0051】表1からも明らかな如く、比較例3の如
く、炭素繊維シートに開孔部を設けないものを用いた場
合には、電磁波遮蔽性能は優れているが、乾湿繰り返し
により、低サイクルで層状剥離を生じる。又、比較例
1,2の如く、炭素繊維シートの開孔部同士を重ね併せ
るように積層して用いた場合には、乾湿繰り返しには優
れているが、電磁波遮蔽性能が劣っている。
【0052】これに対して、本発明の実施例1〜9の場
合には、電磁波遮蔽性能に優れ、且つ乾湿繰り返しにも
優れている。
【0053】
【発明の効果】本発明は、上記の如き構成とされている
ので、炭素繊維シートと無機配合組成物ペーストの硬化
した無機質硬化体との付着強度が高く、且つ2枚以上の
炭素繊維シートの開孔部が積層したときに連通していな
いので、電磁波遮蔽性能に優れており、外来電波を防ぐ
目的で、建築分野、例えば、インテリジェントビル、医
療敷設、電波暗室、電子計算機室等の内外壁として用い
ることができ、又、外部に電磁波を漏洩させない目的
で、変電所、発電所等の外壁として用いることができ、
一方、炭素繊維補強の効果も期待できるので、炭素繊維
補強セメント板としても用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁遮蔽材に使用する、炭素繊維シー
トを示す斜視図である。
【図2】図1に示す炭素繊維シートのA−A′線に沿う
断面図である。
【図3】図1に示す炭素繊維シートを開孔部が連通しな
いように積層した状態を示す断面図である。
【図4】図3に示す如き状態で積層した炭素繊維シート
を、無機配合組成物ペースト中に埋設した状態を示す断
面図である。
【図5】本発明の電磁波遮蔽材の一例を示す断面図であ
る。
【図6】本発明の電磁波遮蔽材の別の例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1,4 炭素繊維シート 2 無機配合組成物ペースト 3,5 無機質硬化体 11,41 開孔部 51 無機質硬化体の中間層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05K 9/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質硬化体と炭素繊維シートからなる
    電磁波遮蔽材であって、少なくとも2枚以上の炭素繊維
    シートが無機硬化体中に略平行に埋設され、炭素繊維シ
    ートには1または2以上の開孔部が炭素繊維シートを積
    層させたときに連通しないように設けられていることを
    特徴とする電磁波遮蔽材。
JP4140675A 1992-06-01 1992-06-01 電磁波遮蔽材 Expired - Lifetime JP2993799B2 (ja)

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US5469336A (en) * 1994-03-29 1995-11-21 Wang Laboratories, Inc. Non-radiating enclosure including a stack of closure plates having slats staggered about an aperture in a wall of the enclosure

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