JPH07228622A - オレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法 - Google Patents

オレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法

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JPH07228622A
JPH07228622A JP2428694A JP2428694A JPH07228622A JP H07228622 A JPH07228622 A JP H07228622A JP 2428694 A JP2428694 A JP 2428694A JP 2428694 A JP2428694 A JP 2428694A JP H07228622 A JPH07228622 A JP H07228622A
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tetrakis
compound
olefin
polymerization
catalyst
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JP2428694A
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English (en)
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Fumiharu Takahashi
史治 高橋
Akihiro Yano
明広 矢野
Morihiko Sato
守彦 佐藤
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 気相重合あるいは懸濁重合において、重合活
性の優れた重合触媒を提供する。 【構成】 [A](A−1)微粒子状担体と(A−2)
水と(A−3)有機アルミニウム化合物とからなる成分
と [B]メタロセン化合物を含む懸濁液中で、オレフィン
を予備重合させて形成された固体状触媒成分と [C]有機アルミニウム化合物と [D]イオン化イオン性化合物と からなることを特徴とするオレフィン重合用触媒。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、予めオレフィンを接触
させることにより形成された固体状触媒成分と有機アル
ミニウム化合物およびイオン化イオン性化合物からなる
オレフィン重合用触媒、およびこの触媒を用いたオレフ
ィンの重合方法に関する。さらに詳しくは、イオン化イ
オン性化合物の使用により優れた重合活性でオレフィン
を重合することができるオレフィン重合用触媒およびこ
の触媒を用いたオレフィンの重合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オレフィンの重合によりポリオレフィン
を製造する方法として、遷移金属化合物および有機金属
化合物の組み合わせからなる触媒系を用いることはすで
に知られている。また、カミンスキーらは、メタロセン
化合物とメチルアルミノキサンを用いた触媒が、プロピ
レンを含むオレフィンの重合体を製造する際に、高い活
性を示すことを特開昭58−19309号公報などに開
示している。
【0003】しかし、上記公報で開示されている触媒系
は重合活性には優れるが、触媒系が反応系に可溶性であ
るため、反応系として溶液重合系が採用されることが多
く、製造プロセスが限定されるばかりか、工業的に有用
な物性を示すポリマーを製造するためには比較的高価な
メチルアルミノキサンを大量に用いる必要がある。この
ため、コスト的な問題やポリマー中に大量のアルミニウ
ムが残存するという問題等があった。
【0004】一方、前述の可溶性触媒系をシリカなどの
無機酸化物担体に担持させた触媒系が特開昭60−35
006号公報などに開示されており、さらに、特開昭6
3−152608号公報には、オレフィンで予備重合し
た触媒成分を用いることにより気相重合で生成するポリ
マーの粒子性状を改善できることが開示されている。し
かしながら、これらに記載された方法に従ってオレフィ
ンを重合してもメチルアルミノキサンあたりの重合活性
は十分ではなかった。
【0005】これらを改善する方法として、例えば特開
平4−8704号公報、特開平4−11604号公報、
特開平4−213305号公報には、少量のメチルアル
ミノキサンを用い予備重合せしめた触媒系を用いて気相
重合を行うと優れた重合活性で粒子性状が良好な重合体
が得られることが開示されている。
【0006】しかしながら、これら先行技術に提案され
た方法においては、すべてメチルアルミノキサン成分を
系外で合成して用いなければならなかった。
【0007】一方、特開昭61−31404号公報には
重合系において水を含有する無機系物質にトリアルキル
アルミニウムを反応させ、溶液状態または懸濁状態でそ
のまま重合を行う方法が開示されている。また、特開平
1−207303号公報、特開平2−170805号公
報、特開平2−503687号公報、特開平3−502
207号公報、特開平3−502210号公報および特
開平5−501424号公報等には、未脱水シリカとト
リアルキルアルミニウムとを反応させて得られた反応混
合物にメタロセンを担持させた気相重合用触媒を得る方
法が提案されている。しかし、これらの方法ではメチル
アルミノキサンの別途合成工程を省略することはできる
が、重合活性は十分ではなかった。
【0008】さらに、特開平3−234710号公報に
は、シリカ、水および有機アルミニウム化合物から得ら
れる成分とメタロセンを含む懸濁液中で予備重合せしめ
て気相重合用触媒を得る方法が提案されており、この触
媒を用いることにより粒子性状の優れた重合体が得られ
ることが開示されているが、予備重合の有無に限らず重
合活性はいまだ満足すべきものではなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題を解
決するためになされたものであり、その目的は別途メチ
ルアルミノキサンを合成する必要がなく、かつ気相重合
あるいは懸濁重合において重合活性の優れた重合触媒を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために鋭意検討を行った結果、別途メチルアル
ミノキサンを合成しなくても、有機アルミニウム化合物
およびイオン化イオン性化合物を用いることにより、高
活性で物性,加工性に優れたポリオレフィンを効率よく
製造できることを見い出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0011】すなわち本発明は、 [A](A−1)微粒子状担体と(A−2)水と(A−
3)有機アルミニウム化合物とからなる成分と [B]メタロセン化合物 必要に応じて [C´]有機アルミニウム化合物を含む懸濁液中で、オ
レフィンを予備重合させて形成された固体状触媒成分と [C]有機アルミニウム化合物と [D]イオン化イオン性化合物と からなることを特徴とするオレフィン重合用触媒および
このオレフィン重合用触媒の存在下でオレフィンを重合
または共重合させることを特徴とするポリオレフィンの
製造方法である。
【0012】以下に本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明で用いられる微粒子状担体(A−
1)としては、無機固体化合物または有機固体化合物が
用いられる。上記の無機固体化合物としては、平均粒径
が1〜300μm、好ましくは10〜20μmの範囲に
ある微粒子状の多孔質の粒子が用いられる。具体的に
は、シリカ,アルミナ,マグネシア等の典型元素の酸化
物、チタニア,ジルコニア等の遷移金属元素の酸化物、
塩化マグネシウム等のハロゲン化物ならびにシリカ−ア
ルミナ、シリカ−マグネシア等の混合物が用いられる。
これらの無機固体化合物には通常不純物として、Na2
O,K2CO3,BaSO4等のアルカリ金属やアルカリ
土金属の塩類が含まれており、本発明において上記の微
粒子状の無機固体化合物は、これらの不純物を含んだ状
態で使用しても良いが、予めこれらの不純物を除去する
操作を施して使用することが好ましい。このような多孔
質の微粒子状の無機固体化合物は、その種類および製造
方法により性質を異にするが、比表面積が10〜100
0m2/g、特に50〜800m2/gであり、細孔容積
が0.1〜3cc/gのものが好ましく用いられる。比
表面積および細孔容積がこれらの範囲を外れると水や有
機アルミニウム化合物などの触媒成分の吸着量が減少し
たり、生成するポリマー形状に悪影響を及ぼす恐れがあ
る。
【0014】また、これらの無機固体化合物は、必要に
応じて100〜1000℃、好ましくは200〜800
℃で、減圧下または気体流通下で焼成して用いられる。
100℃未満の焼成温度では物理吸着水が十分に脱離せ
ず、また、1000℃を越えると担体の物理特性に変化
を与える恐れがある。
【0015】一方、有機固体化合物としては、平均粒径
1〜300μmの粒子状のものが好ましく用いられる。
具体的には、エチレン,プロピレン等のα−オレフィン
類を主成分とする重合体または共重合体、スチレン等を
主成分とする重合体または共重合体が用いられる。
【0016】本発明で用いられる有機アルミニウム化合
物(A−3)は、次の一般式(1)で表される。
【0017】
【化1】
【0018】(式中、R1は各々同一でも異なっていて
もよく、水素原子、ハロゲン原子、アミド基、アルキル
基、アルコキシ基またはアリール基であり、かつR1
少なくとも1つはアルキル基である) これらの具体的な例としてはトリメチルアルミニウム、
トリエチルアルミニウム、トリ(ノルマルプロピル)ア
ルミニウム、トリ(イソプロピル)アルミニウム、トリ
(ノルマルブチル)アルミニウム、トリ(イソブチル)
アルミニウム、トリ(t−ブチル)アルミニウム、トリ
アミルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロライ
ド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジイソブチルア
ルミニウムクロライド、ジ(t−ブチル)アルミニウム
クロライド、ジアミルアルミニウムクロライド、メチル
アルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジクロ
ライド、イソブチルアルミニウムジクロライド、t−ブ
チルアルミニウムジクロライド、アミルアルミニウムジ
クロライド等が挙げられ、特にトリアルキルアルミニウ
ムが好ましく用いられる。また、有機アルミニウム化合
物は2種以上混合して用いることもできる。
【0019】さらに、本発明において用いられるメタロ
セン化合物[B]は、下記一般式(2)または(3)に
よって表される。
【0020】
【化2】
【0021】
【化3】
【0022】(式中、Cp1,Cp2,Cp3およびCp4
は各々独立して、置換または非置換のシクロペンタジエ
ニル基,インデニル基またはフルオレニル基であり、R
2は低級アルキレン基、置換アルキレン基、ジアルキル
シランジイル基、ジアルキルゲルマンジイル基、アルキ
ルホスフィンジイル基またはアルキルイミノ基であり、
2はCp1およびCp2を架橋するように作用してお
り、Mは周期表第IVB族の遷移金属原子であり、
3,R4,R5およびR6は各々独立して、水素原子、ハ
ロゲン原子、炭素数1〜12の炭化水素基,アルコキシ
基またはアリーロキシ基である) 上記の一般式において、ハロゲン原子としてはフッ素、
塩素、臭素、ヨウ素などが例示され、炭素数1〜12の
炭化水素基としてはアルキル基、シクロアルキル基、ア
リール基、アラルキル基などを例示することができる。
具体的にアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、ブチル基などが例示され、シ
クロアルキル基としてはシクロヘキシル基などが例示さ
れ、アリール基としてはフェニル基、トリル基などが例
示され、アラルキル基としてはベンジル基、ネオフィル
基などが例示される。さらに、アルコキシ基としてはメ
トキシ基、エトキシ基などが例示され、アリーロキシ基
としてはフェノキシ基などが例示される。
【0023】これらの具体的な化合物としては、ビス
(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ビス
(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチ
ル、ビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジメチル、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジ
メチル、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−1
−フルオレニル)ジルコニウムジメチル、ジフェニルメ
チレン(シクロペンタジエニル−1−フルオレニル)ジ
ルコニウムジメチル、ジメチルシランジイルビス(2,
4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジメチル、ジメチルシランジイルビス(2,4−ジメ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、ジ
メチルシランジイルビス(3−メチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジメチル、ビス(シクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(メチルシクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(ブ
チルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライ
ド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロラ
イド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−1−
フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、ジフェニル
メチレン(シクロペンタジエニル−1−フルオレニル)
ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス
(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジクロライド、ジメチルシランジイルビス
(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロライド、ジメチルシランジイルビス(3−メチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジフェニ
ル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジフェニル、ビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジフェニル、エチレンビス(インデニル)ジル
コニウムジフェニル、イソプロピリデン(シクロペンタ
ジエニル−1−フルオレニル)ジルコニウムジフェニ
ル、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−1−
フルオレニル)ジルコニウムジフェニル、ジメチルシラ
ンジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジフェニル、ジメチルシランジイ
ルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムジフェニル、ジメチルシランジイルビス(3−
メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジフェニ
ル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジベン
ジル、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジベンジル、ビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジベンジル、エチレンビス (インデニル)
ジルコニウムジベンジル、イソプロピリデン(シクロペ
ンタジエニル−1−フルオレニル)ジルコニウムジベン
ジル、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−1
−フルオレニル)ジルコニウムジベンジル、ジメチルシ
ランジイルビス(2,4,5−トリメチルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウムジベンジル、ジメチルシランジ
イルビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジベンジル、ジメチルシランジイルビス(3
−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジベンジ
ル、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムメトキ
シモノクロリド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムメトキシモノクロリド、ビス(ブチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムメトキシモノクロリ
ド、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムメトキシ
モノクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニ
ル−1−フルオレニル)ジルコニウムメトキシモノクロ
リド、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル−1
−フルオレニル)ジルコニウムメトキシモノクロリド、
ジメチルシランジイルビス (2,4,5−トリメチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムメトキシモノクロ
リド、ジメチルシランジイルビス(2,4−ジメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウムメトキシモノクロリ
ド、ジメチルシランジイルビス(3−メチルシクロペン
タジエニル)ジルコニウムメトキシモノクロリド、ビス
(シクロペンタジエニル)メチルジルコニウムモノクロ
リド、ビス(メチルシクロペンタジエニル)メチルジル
コニウムモノクロリド、ビス(ブチルシクロペンタジエ
ニル)メチルジルコニウムモノクロリド、エチレンビス
(インデニル)メチルジルコニウムモノクロリド、イソ
プロピリデン(シクロペンタジエニル−1−フルオレニ
ル)メチルジルコニウムモノクロリド、ジフェニルメチ
レン(シクロペンタジエニル−1−フルオレニル)メチ
ルジルコニウムモノクロリド、ジメチルシランジイルビ
ス(2,4,5−トリメチルシクロペンタジエニル)メ
チルジルコニウムモノクロリド、ジメチルシランジイル
ビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)メチル
ジルコニウムモノクロリド、ジメチルシランジイルビス
(3−メチルシクロペンタジエニル)メチルジルコニウ
ムモノクロリド等の化合物および上記ジルコニウム化合
物のジルコニウムをチタンまたはハフニウムに置き換え
たメタロセン化合物等を例示することができる。
【0024】本発明で用いられる有機アルミニウム化合
物[C´]としては、成分[A]中の(A−3)で用い
られる化合物と同様の化合物が用いられる。
【0025】本発明における固体状触媒成分は、具体的
には以下のようにして調製することができる。
【0026】まず、成分[A]は、触媒成分である微粒
子状担体(A−1)、水(A−2)、有機アルミニウム
化合物(A−3)を不活性溶媒存在下で混合させること
によって調製することができる。微粒子状担体(A−
1)に対する水(A−2)の量および水(A−2)と有
機アルミニウム化合物(A−3)とのモル比は固体状触
媒成分の粒子形状に影響し、さらに、最終的に製造する
重合体の形状にも影響をきたすため厳密に選ばれなけれ
ばならない。
【0027】すなわち、微粒子状担体(A−1)1gに
対して水(A−2)の量は通常0.1〜100mmo
l、好ましくは1〜10mmolの量であり、水の量が
0.1mmol未満ではアルミノキサンが十分に得られ
ず、100mmolを越えると予備重合触媒が失活する
恐れがあるため好ましくない。
【0028】また、有機アルミニウム化合物(A−3)
は通常0.05〜150mmol、好ましくは0.5〜
15mmolの量で用いられる。水(A−2)に対する
有機アルミニウム化合物(A−3)の量はモル比で通常
0.5〜1.5、好ましくは0.9〜1.2、特に好ま
しくは1.0〜1.1である。有機アルミニウム化合物
が0.05mmolより少ないと予備重合触媒が失活す
る恐れがあり、150mmolを越えると予備重合触媒
の形状が悪くなる恐れがある。
【0029】さらに、不活性溶媒中の微粒子状担体(A
−1)の濃度としては通常0.5〜5000g/l、好
ましくは150〜3000g/lである。微粒子状担体
の濃度が0.5g/l未満では反応時間が長くなり、5
000g/lを越えると反応が速やかに起こらないため
好ましくない。
【0030】用いる水(A−2)の形態としては、不活
性炭化水素溶媒にそのまま溶解または分散させて用いて
もよく、予め微粒子状担体に吸着させておいたものを用
いてもよい。また、水蒸気あるいは氷で用いてもよい。
【0031】上記触媒成分(A−1)、(A−2)およ
び(A−3)を混合させたときの反応温度は通常−10
0〜120℃、好ましくは−70〜100℃、特に好ま
しくは−50〜80℃であり、反応時間は通常1〜30
0時間程度であるが、反応温度によって異なるためこの
限りではない。
【0032】次に、上記により得られた成分[A]とメ
タロセン化合物[B]および必要に応じて有機アルミニ
ウム化合物[C´]とを含む懸濁液中でオレフィンを予
備重合させて固体状触媒成分を得る。
【0033】この予備重合はオレフィンを懸濁液中で接
触して行われ、触媒成分[A]、[B]および必要に応
じて[C´]から形成される触媒1g当たり0.01〜
100g、好ましくは0.1〜50gのエチレンあるい
は炭素数3以上のα−オレフィンを含有せしめるように
行うことが望ましい。これらオレフィンとの接触条件は
特に限定されないが、通常無溶媒下または不活性炭化水
素溶媒下で行われる。一般的に、この接触処理は−50
〜100℃、好ましくは−20〜60℃、より好ましく
は0〜50℃の温度範囲で、常圧下または加圧下にて実
施することができ、気相中で処理する場合には流動状況
下で、液相中で処理する場合には撹拌下で十分接触させ
ることが好ましい。
【0034】予備重合に用いるオレフィンは、単独ある
いは2種以上用いることができ、2種以上のオレフィン
を用いる場合には、逐次あるいは同時に予備重合するこ
とができる。
【0035】予備重合を行う際、成分[A]1gに対す
るメタロセン化合物[B]の量は、遷移金属原子換算で
0.005〜1mmol、好ましくは0.05〜0.5
mmolの割合で用いられ、0.005mmol未満で
は予備重合が起こりにくく、1mmolを越えると溶媒
中に未反応のメタロセン化合物が多く存在するので好ま
しくない。
【0036】また、必要に応じて用いられる有機アルミ
ニウム化合物[C´]は、成分[A]1gに対してアル
ミニウム原子換算で0.05〜50mmol、好ましく
は0.5〜10mmolの割合で用いられ、50mmo
lを越えると触媒形状に悪影響を与えるので好ましくな
い。
【0037】本発明の触媒は、得られた固体状触媒成分
に、さらに有機アルミニウム化合物[C]とイオン化イ
オン性化合物[D]を用いる。ここで用いる有機アルミ
ニウム化合物[C]としては、固体状触媒成分調製時に
用いた有機アルミニウム化合物[C´]と同様なものが
用いられる。
【0038】次に、本発明の触媒の構成成分として用い
られるイオン化イオン性化合物[D]について説明す
る。
【0039】このイオン化イオン性化合物は、次の一般
式(4)で表される。
【0040】
【化4】
【0041】上記一般式中[C+]はカチオンであり、
具体的には活性プロトンを含有するものとしてトリメチ
ルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、トリプロピ
ルアンモニウム、トリブチルアンモニウム、N,N−ジ
メチルアニリニウム、N,N−ジエチルアニリニウム、
N,N−2,4,5−ペンタメチルアニリニウム、トリ
フェニルホスホニウム、トリ(o−トリル)ホスホニウ
ム、トリ(p−トリル)ホスホニウム、トリ(メシチ
ル)ホスホニウム等で表されるようなブレンステッド
酸、あるいは活性プロトンを含有しないカルボニウム、
オキソニウムまたはスルホニウムカチオンの例としてト
リフェニルカルベニウム、トロピリウムイオン等で表さ
れる化合物を挙げることができるが、これらに限定され
るものではない。
【0042】また[A-]はアニオンであり、特に限定
はないが[AlR4 -]、[BR4 -]、[PR6 -]または
[ClO4 -]などを例示することができる(ただし、上
記式中Rは、炭素数1〜20の炭化水素基またはハロゲ
ン置換炭化水素基である)。
【0043】このイオン化イオン性化合物[D]の具体
的な化合物としては、トリ(n−ブチル)アンモニウム
テトラキス(p−トリル)ボレート、トリ(n−ブチ
ル)アンモニウムテトラキス(m−トリル)ボレート、
トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(2,4−
ジメチルフェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アン
モニウムテトラキス(3,5−ジメチルフェニル)ボレ
ート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルア
ニリニウムテトラキス(p−トリル)ボレート、N,N
−ジメチルアニリニウムテトラキス(m−トリル)ボレ
ート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(2,
4−ジメチルフェニル)ボレート、N,N−ジメチルア
ニリニウムテトラキス(3,5−ジメチルフェニル)ボ
レート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベ
ニウムテトラキス(p−トリル)ボレート、トリフェニ
ルカルベニウムテトラキス(m−トリル)ボレート、ト
リフェニルカルベニウムテトラキス(2,4−ジメチル
フェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラ
キス(3,5−ジメチルフェニル)ボレート、トリフェ
ニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニ
ル)ボレート、トロピリウムテトラキス(p−トリル)
ボレート、トロピリウムテトラキス(m−トリル)ボレ
ート、トロピリウムテトラキス(2,4−ジメチルフェ
ニル)ボレート、トロピリウムテトラキス(3,5−ジ
メチルフェニル)ボレート、トロピリウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、リチウムテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、リチウムテ
トラキス(フェニル)ボレート、リチウムテトラキス
(p−トリル)ボレート、リチウムテトラキス(m−ト
リル)ボレート、リチウムテトラキス(2,4−ジメチ
ルフェニル)ボレート、リチウムテトラキス(3,5−
ジメチルフェニル)ボレート、リチウムテトラフルオロ
ボレート、ナトリウムテトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)ボレート、ナトリウムテトラキス(フェニル)ボ
レート、ナトリウムテトラキス(p−トリル)ボレー
ト、ナトリウムテトラキス(m−トリル)ボレート、ナ
トリウムテトラキス(2,4−ジメチルフェニル)ボレ
ート、ナトリウムテトラキス(3,5−ジメチルフェニ
ル)ボレート、ナトリウムテトラフルオロボレート、カ
リウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレー
ト、カリウムテトラキス(フェニル)ボレート、カリウ
ムテトラキス(p−トリル)ボレート、カリウムテトラ
キス(m−トリル)ボレート、カリウムテトラキス
(2,4−ジメチルフェニル)ボレート、カリウムテト
ラキス(3,5−ジメチルフェニル)ボレート、カリウ
ムテトラフルオロボレート、トリ(n−ブチル)アンモ
ニウムテトラキス(p−トリル)アルミネート、トリ
(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(m−トリル)
アルミネート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラ
キス(2,4−ジメチルフェニル)アルミネート、トリ
(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(3,5−ジメ
チルフェニル)アルミネート、トリ(n−ブチル)アン
モニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミ
ネート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(p
−トリル)アルミネート、N,N−ジメチルアニリニウ
ムテトラキス(m−トリル)アルミネート、N,N−ジ
メチルアニリニウムテトラキス(2,4−ジメチルフェ
ニル)アルミネート、N,N−ジメチルアニリニウムテ
トラキス(3,5−ジメチルフェニル)アルミネート、
N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフル
オロフェニル)アルミネート、トリフェニルカルベニウ
ムテトラキス(p−トリル)アルミネート、トリフェニ
ルカルベニウムテトラキス(m−トリル)アルミネー
ト、トリフェニルカルベニウムテトラキス(2,4−ジ
メチルフェニル)アルミネート、トリフェニルカルベニ
ウムテトラキス(3,5−ジメチルフェニル)アルミネ
ート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)アルミネート、トロピリウムテトラキ
ス(p−トリル)アルミネート、トロピリウムテトラキ
ス(m−トリル)アルミネート、トロピリウムテトラキ
ス(2,4−ジメチルフェニル)アルミネート、トロピ
リウムテトラキス(3,5−ジメチルフェニル)アルミ
ネート、トロピリウムテトラキス(ペンタフルオロフェ
ニル)アルミネート、リチウムテトラキス(ペンタフル
オロフェニル)アルミネート、リチウムテトラキス(フ
ェニル)アルミネート、リチウムテトラキス(p−トリ
ル)アルミネート、リチウムテトラキス(m−トリル)
アルミネート、リチウムテトラキス(2,4−ジメチル
フェニル)アルミネート、リチウムテトラキス(3,5
−ジメチルフェニル)アルミネート、リチウムテトラフ
ルオロアルミネート、ナトリウムテトラキス (ペンタ
フルオロフェニル)アルミネート、ナトリウムテトラキ
ス(フェニル)アルミネート、ナトリウムテトラキス
(p−トリル)アルミネート、ナトリウムテトラキス
(m−トリル)アルミネート、ナトリウムテトラキス
(2,4−ジメチルフェニル)アルミネート、ナトリウ
ムテトラキス(3,5−ジメチルフェニル)アルミネー
ト、ナトリウムテトラフルオロアルミネート、カリウム
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、
カリウムテトラキス(フェニル)アルミネート、カリウ
ムテトラキス(p−トリル)アルミネート、カリウムテ
トラキス(m−トリル)アルミネート、カリウムテトラ
キス(2,4−ジメチルフェニル)アルミネート、カリ
ウムテトラキス(3,5−ジメチルフェニル)アルミネ
ート、カリウムテトラフルオロアルミネート等が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0044】本発明に用いられるメタロセン化合物
[B]およびイオン化イオン性化合物[D]のモル比は
特に限定はないが、好ましくはメタロセン化合物
[B]:イオン化イオン性化合物[D]のモル比は1:
0.01〜1:1000の範囲であり、特に好ましくは
1:0.2〜1:200の範囲である。なお、メタロセ
ン化合物[B]:イオン化イオン性化合物[D]のモル
比が1:0.01〜1:1000の範囲をはずれると触
媒の活性が低下する恐れがある。また、ここで用いられ
る有機アルミニウム化合物[C]の量は特に限定はな
い。
【0045】さらに、上記触媒系を用いて重合を行う場
合、重合初期の活性を制御する目的で、ルイス塩基化合
物を用いることができる。その具体的な化合物として
は、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチ
ル、ギ酸イソブチル、ギ酸ペンチル、酢酸メチル、酢酸
エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチ
ル、酢酸イソブチル、酢酸ペンチル、酢酸イソペンチ
ル、酢酸ヘキシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸ベンジ
ル、3−メトキシブチルアセタート、2−エチルブチル
アセタート、3−エチルヘキシルアセタート、3−メト
キシブチルアセタート、プロピオン酸メチル、プロピオ
ン酸エチル、プロピオン酸ブチル、プロピオン酸イソペ
ンチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸ブチル、酪酸イ
ソペンチル、イソ酪酸イソブチル、イソ吉草酸エチル、
イソ吉草酸イソブチル、ステアリン酸ブチル、ステアリ
ン酸ペンチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息
香酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸イソペンチ
ル、安息香酸ベンジル、ケイ皮酸エチル、シュウ酸ジエ
チル、シュウ酸ジブチル、シュウ酸ジペンチル、マロン
酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチ
ル、マレイン酸ジブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸
ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジイソブチル、
トリアセチン等のエステル類、メチルアミン、ジメチル
アミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルア
ミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジイソプロ
ピルアミン、ブチルアミン、イソブチルアミン、ジブチ
ルアミン、トリブチルアミン、ペンチルアミン、ジペン
チルアミン、トリペンチルアミン、2−エチルヘキシル
アミン、アリルアミン、アニリン、N−メチルアニリ
ン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニ
リン、トルイジン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘ
キシルアミン、ピロール、ピペリジン、ピリジン、ピコ
リン、2,4−ルチジン、2,6−ルチジン、2,6−
ジ(t−ブチル)ピリジン、キノリン、イソキノリン等
のアミン類、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、
ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジヘキシ
ルエーテル、アニソール、フェネトール、ブチルフェニ
ルエーテル、メトキシトルエン、ベンジルエチルエーテ
ル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、ベラト
ロール、プロピオンオキシド、ジオキサン、トリオキサ
ン、フラン、2,5−ジメチルフラン、テトラヒドロフ
ラン、テトラヒドロピラン、1,2−ジエトキシエタ
ン、1,2−ジブトキシエタン、クラウンエーテル等の
エーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルプ
ロピルケトン、ジエチルケトン、ブチルメチルケトン、
メチルイソブチルケトン、メチルペンチルケトン、ジプ
ロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、メチルシクロヘキサノン、アセトフェノン等のケト
ン類、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド、チオ
フェン、テトラヒドロチオフェン等のチオエーテル類、
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ
−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラ
ン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−i−ペント
キシシラン、テトラ−n−ヘキソキシシラン、テトラフ
ェノキシシラン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)
シラン、テトラキス(2−エチルブトキシ)シラン、テ
トラキス(2−メトキシエトキシ)シラン、メチルトリ
メトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、n−プロ
ピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシ
ラン、n−ブチルトリメトキシシラン、i−ブチルトリ
メトキシシラン、sec−ブチルトリメトキシシラン、
t−ブチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシ
シラン、ビニルトリメトキシシラン、ノルボニルトリメ
トキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、ク
ロロメチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルト
リメトキシシラン、4−クロロトリメトキシシラン、ト
リエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチル
トリエトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラ
ン、n−ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリエト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、エチルトリ−i−プロポキ
シシラン、i−ペンチルトリ−n−ブトキシシラン、メ
チルトリ−n−ヘキソキシシラン、メチルジメトキシシ
ラン、ジメチルジメトキシシラン、n−プロピルメチル
ジメトキシシラン、n−プロピルエチルジメトキシシラ
ン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、i−プロピル
メチルジメトキシシラン、ジ−i−プロピルジメトキシ
シラン、n−プロピル−i−プロピルジメトキシシラ
ン、n−ブチルメチルジメトキシシラン、n−ブチルエ
チルジメトキシシラン、n−ブチル−n−プロピルジメ
トキシシラン、n−ブチル−i−プロピルジメトキシシ
ラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、i−ブチルメ
チルジメトキシシラン、ジ−i−ブチルジメトキシシラ
ン、sec−ブチルエチルジメトキシシラン、ジ−se
c−ブチルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジメト
キシシラン、t−ブチル−n−プロピルジメトキシシラ
ン、ジ−t−ブチルジメトキシシラン、t−ブチル−n
−ヘキシルジメトキシシラン、ジイソアミルジメトキシ
シラン、n−ヘキシル−n−プロピルジメトキシシラ
ン、n−デシルメチルジメトキシシラン、ノルボニルメ
チルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキ
シシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、ジフェニ
ルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラ
ン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジエトキシシ
ラン、ジ−i−プロピルジエトキシシラン、sec−ブ
チルメチルジエトキシシラン、t−ブチルメチルジエト
キシシラン、ジメチルジ−n−ブトキシシラン、トリメ
チルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリ
メチル−i−プロポキシシラン、トリメチル−n−プロ
ポキシシラン、トリメチル−t−ブトキシシラン、トリ
メチル−i−ブトキシシラン、トリメチル−n−ブトキ
シシラン、トリメチル−n−ペントキシシラン、トリメ
チルフェノキシシラン等のシリルエーテル類、メチルフ
ォスフィン、エチルフォスフィン、フェニルフォスフィ
ン、ベンジルフォスフィン、ジメチルフォスフィン、ジ
エチルフォスフィン、ジフェニルフォスフィン、メチル
フェニルフォスフィン、トリメチルフォスフィン、トリ
エチルフォスフィン、トリフェニルフォスフィン、トリ
−n−ブチルフォスフィン、エチルベンジルフェニルフ
ォスフィン、エチルベンジルブチルフォスフィン、トリ
メトキシフォスフィン、ジエチルエトキシフォスフィン
等のフォスフィン類、トリフェニルフォスフィンオキシ
ド、ジメチルエトキシフォスフィンオキシド、トリエト
キシフォスフィンオキシド等のフォスフィンオキシド
類、アクリロニトリル、シクロヘキサンジニトリル、ベ
ンゾニトリル等のニトリル類、ニトロベンゼン、ニトロ
トルエン、ジニトロベンゼン等のニトロ化合物類、アセ
トンジメチルアセタール、アセトフェノンジメチルアセ
タール、ベンゾフェノンジメチルアセタール、シクロヘ
キサノンジメチルアセタール等のアセタール類、炭酸ジ
エチル、炭酸ジフェニル、炭酸エチレン等の炭酸エステ
ル類、1−エトキシ−1−(メチルチオ)シクロペンタ
ン等のチオアセタール類、シクロヘキサンチオン等のチ
オケトン類等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。
【0046】この際、メタロセン化合物[B]およびル
イス塩基化合物のモル比は特に限定はないが、通常メタ
ロセン化合物[B]1モルに対してルイス塩基化合物は
1000モル以下用いられ、特に好ましく100モル以
下用いられる。なお、メタロセン化合物[B]1モルに
対してルイス塩基化合物を1000モルを越えて用いる
と触媒の活性が低下する恐れがある。
【0047】本発明のポリオレフィンの製造方法に用い
られるオレフィンはエチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン等のα−
オレフィン、ブタジエン、1,4−ヘキサジエン等の共
役および非共役ジエン、スチレン、シクロブテン等の環
状オレフィンであり、これら2種以上の混合成分を重合
することもできる。
【0048】本発明におけるオレフィンの重合は、液相
でも気相でも行うことができる。仮に、重合を液相で行
う場合、溶媒としては一般に用いられる有機溶剤であれ
ばいずれでもよく、具体的にはベンゼン、トルエン、キ
シレン、ペンタン、ヘキサン、塩化メチレン等、または
オレフィンそれ自身を溶媒として用いることもできる。
【0049】重合温度は特に制限はないが、−100〜
300℃の範囲で行うことが好ましい。
【0050】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0051】重合操作、反応および溶媒精製は、すべて
不活性ガス雰囲気下で行った。また、反応に用いた溶媒
等は、すべて予め公知の方法で精製、乾燥、脱酸素を行
ったものを用いた。反応に用いた化合物は、公知の方法
により合成、同定したものを用いた。なお、実施例中に
記載の溶融指数(MI)は、ASTM D1238条件
Eに準ずる方法にて測定を行った。
【0052】実施例1 [成分[A]の調製]0.86gの水をシリカ(表面積
295m2/g、細孔径197オングストローム、細孔
容積1.58cc/g、700℃、5時間焼成)3.0
0gに吸着させて100mlのシュレンクに入れ、さら
にトルエン25mlを加え、懸濁状にした。次に、系内
を−50℃まで冷却した後、トリメチルアルミニウムの
トルエン溶液(2.37mol/l)24.3mlを1
時間かけて滴下した。その後、−20℃で2時間、0℃
で1時間、室温で1時間撹拌し、さらに80℃で3時間
撹拌を行った。その後、系内を室温まで冷却した。
【0053】[固体状触媒成分の調製]500mlのガ
ラスフラスコに、上記で調製した成分[A]の懸濁液を
21ml採取し、トリイソブチルアルミニウムのトルエ
ン溶液(0.87mol/l)2.9mlを加え、室温
で1時間撹拌した。次いで、ビス(インデニル)ジルコ
ニウムジクロライドのトルエン溶液(0.0028mo
l/l)60mlを加え、室温で1時間撹拌した。その
後、ヘキサン50mlを加え、エチレンを常圧で導入
し、30℃で3時間エチレンガスの雰囲気下で撹拌を行
った。エチレン接触後、ブリッジフィルターにより溶媒
を除去し、ヘキサン200mlで洗浄を5回行った。こ
の結果、シリカ1gに対してジルコニウム0.073m
mol、アルミニウム8.79mmolおよびポリエチ
レン8.0gを含有する固体状触媒成分が得られた。
【0054】[重合]内容積2lのステンレススチール
製電磁撹拌式オートクレーブ内を十分窒素で置換し、2
00℃で20時間乾燥した食塩150gを触媒の分散媒
として入れ、内温を75℃に調節した。次いで、上記で
調製した固体状触媒成分(ジルコニウム5.0μmol
に相当)とトリイソブチルアルミニウム1.5mmol
とN,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレート10μmolを混合し、反応
させたものをオートクレーブへ挿入した。直ちにエチレ
ンガスを導入し、オートクレーブ内圧が8kg/cm2
Gとなるように連続的にエチレンガスを加えながら80
℃で30分間重合を行った。重合終了後冷却し、未反応
ガスを追い出して生成ポリマーと食塩の混合物を取出し
た。この混合物を純水で洗浄し、食塩を溶解した後に乾
燥したところ、MIが0.233g/10分、嵩密度が
0.309g/cm3のポリエチレンが52g得られ
た。
【0055】比較例1 [重合]内容積2lのステンレススチール製電磁撹拌式
オートクレーブ内を十分窒素で置換し、200℃で20
時間乾燥した食塩150gを触媒の分散媒として入れ、
内温を75℃に調節した。次いで、実施例1で調製した
固体状触媒成分(ジルコニウム5.0μmolに相当)
とトリイソブチルアルミニウム1.5mmolを混合し
たものをオートクレーブへ挿入した。直ちにエチレンガ
スを導入し、オートクレーブ内圧が8kg/cm2Gと
なるように連続的にエチレンガスを加えながら80℃で
30分間重合を行った。重合終了後冷却し、未反応ガス
を追い出して生成ポリマーと食塩の混合物を取出した。
この混合物を純水で洗浄し、食塩を溶解した後に乾燥し
たところ、MIが0.206g/10分、嵩密度が0.
211g/cm3のポリエチレンが18g得られた。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、メチルアルミノキサン
を系外で合成することなしに、特に気相重合において、
優れた重合活性で粒子性状の優れたポリマーを製造する
ことができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】[A](A−1)微粒子状担体と(A−
    2)水と(A−3)有機アルミニウム化合物とからなる
    成分と [B]メタロセン化合物を含む懸濁液中で、オレフィン
    を予備重合させて形成された固体状触媒成分と [C]有機アルミニウム化合物と [D]イオン化イオン性化合物と からなることを特徴とするオレフィン重合用触媒。
  2. 【請求項2】[A](A−1)微粒子状担体と(A−
    2)水と(A−3)有機アルミニウム化合物とからなる
    成分と [B]メタロセン化合物と [C´]有機アルミニウム化合物を含む懸濁液中で、オ
    レフィンを予備重合させて形成された固体状触媒成分と [C]有機アルミニウム化合物と [D]イオン化イオン性化合物と からなることを特徴とするオレフィン重合用触媒。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載のオレフィン重合
    用触媒の存在下で、オレフィンを重合または共重合させ
    ることを特徴とするポリオレフィンの製造方法。
JP2428694A 1994-02-22 1994-02-22 オレフィン重合用触媒およびオレフィンの重合方法 Pending JPH07228622A (ja)

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WO2004018530A1 (en) * 2002-08-20 2004-03-04 Bp Chemicals Limited Supported polymerisation catalysts
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