JPH07227061A - バイブレーションモータ - Google Patents

バイブレーションモータ

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JPH07227061A
JPH07227061A JP6036437A JP3643794A JPH07227061A JP H07227061 A JPH07227061 A JP H07227061A JP 6036437 A JP6036437 A JP 6036437A JP 3643794 A JP3643794 A JP 3643794A JP H07227061 A JPH07227061 A JP H07227061A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単かつ安価な構造で、始動電流を減少で
き、更に十分な振動量を得ることのできるバイブレーシ
ョンモータを構成する。 【構成】 モータ本体2の回転軸3に略垂直に2本のガ
イドピン4a、4bを設け、これらガイドピンにより分
銅1の孔部9a等を貫通する。分銅1はガイドピン4
a、4bに沿って移動自在であるが、バネ5a及び5b
により分銅1を回転軸3に付勢して回転軸方向に求心さ
せる。 【効果】 回転停止時は分銅1が回転軸方向に求心され
ているので偏心量が小であり、回転始動時に必要な電流
量が小さい。回転中は分銅1が遠心力により図示のよう
な位置に移動するので偏心量が大であり、十分な振動量
を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバイブレーションモータ
に関し、特にポケットベルの報知装置や振動を必要とす
る分野で広く利用されるバイブレーションモータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来この種のバイブレーションモータに
は、分銅を回転軸に対して偏心させて取付けておき、回
転軸を回転させることにより生じる分銅の慣性力により
振動を得るものがある。そのバイブレーションモータに
おいては、分銅を取付ける際、回転軸に直接固定してい
た。
【0003】また、他のバイブレーションモータとし
て、圧電素子を用いたものが特開平2―111269号
公報や特開昭63―262069号公報に記載されてい
る。これらは、圧電素子による超音波振動を駆動力源に
したバイブレーションモータである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のバイブレーションモータは、回転軸に分銅を直接固
定して取付けているため、偏心量の大きな分銅を停止し
ている状態から回転させる必要があり、大きな力(始動
トルク)を必要とする。大きな力を必要とする場合モー
タは大きな電流を必要とし、特に回転軸が停止している
状態から始動する瞬間に一番大きな電流を必要とする。
【0005】このため、従来の偏心量の大きな分銅を回
転軸に固定して取付けたバイブレーションモータでは、
始動時に大きな電流を必要とし、ポケットベル等におけ
る小さな電流しか取出せない電源では始動ができないと
いう欠点がある。
【0006】始動させるための電流を軽減させるため
に、分銅の偏心量を小さくしたり、分銅自体を軽くする
対策も考えられるが、その場合には十分な振動量が得ら
れないという欠点がある。
【0007】したがって、始動させるための始動電流の
軽減と十分な振動量確保との両立は困難であった。
【0008】また、上述の圧電素子による超音波振動を
駆動力源にしたバイブレーションモータでは、構造が複
雑だったり、コスト高であるという欠点がある。
【0009】本発明は上述した従来技術の欠点を解決す
るためになされたものであり、その目的は簡単かつ安価
な構造で、始動電流を減少でき、更に十分な振動量を得
ることのできるバイブレーションモータを提供すること
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によるバイブレー
ションモータは、回転軸部材と、この回転軸部材に該回
転軸に対して略垂直に設けられた案内部材と、この案内
部材により案内され前記回転軸部材との案内方向の距離
が変化自在に設けられた分銅と、前記案内部材に沿って
前記分銅を前記回転軸部材に付勢する付勢機構とを含む
ことを特徴とする。
【0011】
【実施例】以下、本発明について図面を参照して説明す
る。
【0012】図1は本発明によるバイブレーションモー
タの一実施例の構成を示す斜視図であり、モータの回転
状態における瞬間的な状態が示されている。
【0013】図において、本発明の一実施例によるバイ
ブレーションモータは、モータ本体2の回転軸3に略垂
直に設けられた2本のガイドピン4a、4bと、これら
ガイドピン4a及び4bが貫通した孔部9a等を有しこ
れらガイドピンに沿って移動自在な分銅1と、この分銅
1を回転軸3に付勢して回転軸方向に求心させるバネ5
a及び5bとを含んで構成されている。
【0014】分銅1は中空円筒を半分に切断した形状で
あり、その孔部9a等にガイドピン4a等が貫通してい
るので、この分銅1はガイドピン4a等により矢印Yの
方向に案内されて案内方向の距離が変化自在なのであ
る。
【0015】ガイドピン4a、4bには回転中に分銅1
が外に飛出さないようにするためのフック6a等が端部
に設けられている。
【0016】バネ5a、5bの一端は回転軸3に設けら
れたフック8aに接続され、他端は分銅1の内側曲面に
設けられたフック7aに接続されている。これにより、
モータの停止状態では、分銅1が回転軸3側に引寄せら
れ、回転軸3の方向に求心された状態となる。つまり、
これらバネ5a、5bは、分銅1を偏心量の小さい方向
に求心させる機能を有するものである。
【0017】次に、図2を参照して本例のモータの停止
状態における構成について説明する。図2(a)はバイ
ブレーションモータを回転軸方向からみた図、(b)は
その側面図、(c)はその底面図であり、図3と同等部
分は同一符号により示されている。
【0018】同図(a)を参照すると、モータの停止状
態においてはバネ5a等により分銅1が回転軸3に付勢
されており、偏心量は小となる。したがって、この状態
からモータを始動するのであり、電源の電流値は小さく
て済む。
【0019】また、同図(b)を参照すると、分銅1の
両端部にバネ5a、5bが設けられ、これらバネ5a、
5bにより分銅1が回転軸3側に引寄せられ、回転軸3
に求心された状態となる。
【0020】そして、バネ5a、5bの一端は回転軸3
に設けられたフック8a、8bに接続され、他端は分銅
1の内側曲面に設けられたフック7a、7bに接続され
ている。これにより、モータの停止状態では、分銅1が
回転軸3側に引寄せられ、回転軸3の方向に求心された
状態となる。
【0021】さらにまた、同図(c)を参照すると、ガ
イドピン4a、4bはそれぞれ対応する孔部9a、9b
を貫通しており、さらにそれらガイドピンの端部にはフ
ック6a、6bが設けられている。これにより、分銅1
の移動量が大きすぎた場合でもガイドピンから分銅1が
飛出すことはない。
【0022】かかる構成のモータは以下のように組立て
られる。まず、回転軸3にガイドピン4a、4bを接続
する。例えば、溶接、接着、ネジ止め等が考えられる
が、回転軸3とガイドピン4a、4bとを一体成型して
も良い。
【0023】次に、ガイドピン4a、4bを分銅1に設
けられたガイドピン挿入用の孔部9a、9bに通し、回
転軸3に設けられたフック8a、8bと分銅1に設けら
れた7a、7bとをそれぞれバネ5a、5bにより接続
する。
【0024】この後、ガイドピン4a、4bの端部にフ
ック6a、6bを設ける。これらフック6a、6bにつ
いては、例えば溶接、接着、ネジ止め、かしめ等により
設ければ良い。
【0025】かかる構成において、モータの停止状態で
は分銅1が回転軸3の方向に求心されているため偏心量
は小となる。したがって、モータ電極端子11a、11
bに電源を加えると、その電流値が大きくない場合でも
容易に回転始動することができる。つまり、回転始動に
要する電流量が軽減され、小さな電流量しか取出すこと
のできない電源によっても始動が可能となる。
【0026】また、一旦回転軸3が回転しはじめた後
は、分銅1は遠心力によって外側(中心軸から遠ざかる
方向)に移動していく。このとき、回転速度の上昇によ
って生じる慣性力が分銅1に対して回転方向と逆の方向
に働くが、この慣性力による分銅1の移動を防いで遠心
方向のみに移動させるためにガイドピン4a、4bが設
けられているのである。遠心方向に移動した分銅1は、
偏心量が大となる。これにより、十分大きい振動量が得
られる。この回転中の瞬間的な状態を示したものが先述
の図1であり、バネ5a及び5bが伸びた状態になって
いる。
【0027】以上により簡単かつ安価な構造で、始動電
流を減少でき、かつ十分な振動量を得ることができるの
である。
【0028】なお、上述した実施例においては、分銅の
形状を中空半円筒形としているが、その形状に限定され
るものではない。分銅やガイドピン等の材質は、金属を
はじめとして種々の材質を用いることができる。ガイド
ピンの数も2本に限定されるものではない。
【0029】ところで、分銅1を回転軸3に付勢する機
構として、バネ以外のものを用いるものも考えられる。
これは図3に示されているように、分銅1及び回転軸3
の表面に磁気を帯びさせるか、分銅1及び回転軸3の材
質を磁石とし、分銅1と回転軸3との対向面を互いに異
なる磁極とするものである。なお、図3において図1及
び図2と同等部分は同一符号により示されている。
【0030】かかる構成によればバネを用いた場合と同
様に、モータ停止時には分銅1が回転軸3に対して付勢
され、モータ回転時には分銅1が回転軸3に対して偏心
した状態となるので十分な振動量が得られる。
【0031】なお、磁石の磁力は、モータ回転時の偏心
量に応じて適切に定めれば良い。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、回転軸部
材に該回転軸に対して略垂直に案内部材を設け、この案
内部材により案内され回転軸部材との案内方向の距離が
変化自在に分銅を設け、その案内部材に沿って分銅を回
転軸部材に付勢することにより、簡単かつ安価な構造
で、始動電流を減少でき、更に十分な振動量を得ること
ができるという効果がある。これにより、始動させるた
めの始動電流の軽減と十分な振動量の確保との両立が可
能になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるバイブレーションモータ
の外観を示す斜視図である。
【図2】図1のバイブレーションモータの構成図であ
り、(a)は回転軸方向からみた図、(b)は側面図、
(c)は底面図である。
【図3】本発明の他の実施例によるバイブレーションモ
ータの構成図であり、(a)は回転軸方向からみた図、
(b)は側面図、(c)は底面図である。
【符号の説明】
1 分銅 2 モータ本体 3 回転軸 4a、4b ガイドピン 5a、5b バネ 6a、6b、7a、7b、8a、8b フック 9a、9b 孔部 11a、11b モータ電極端子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸部材と、この回転軸部材に該回転
    軸に対して略垂直に設けられた案内部材と、この案内部
    材により案内され前記回転軸部材との案内方向の距離が
    変化自在に設けられた分銅と、前記案内部材に沿って前
    記分銅を前記回転軸部材に付勢する付勢機構とを含むこ
    とを特徴とするバイブレーションモータ。
  2. 【請求項2】 前記分銅は中空半円筒部材であり、かつ
    その中空内面が前記付勢機構により前記回転軸部材に付
    勢されてなることを特徴とする請求項1記載のバイブレ
    ーションモータ。
  3. 【請求項3】 前記付勢機構は、前記分銅を前記回転軸
    部材の側面に付勢するバネ部材であることを特徴とする
    請求項1又は2記載のバイブレーションモータ。
  4. 【請求項4】 前記付勢機構は、前記分銅と前記回転軸
    部材の側面とに夫々設けられその対向面が互いに異なる
    磁極である磁石であることを特徴とする請求項1又は2
    記載のバイブレーションモータ。
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