JPH07226561A - レーザ装置 - Google Patents

レーザ装置

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JPH07226561A
JPH07226561A JP1764794A JP1764794A JPH07226561A JP H07226561 A JPH07226561 A JP H07226561A JP 1764794 A JP1764794 A JP 1764794A JP 1764794 A JP1764794 A JP 1764794A JP H07226561 A JPH07226561 A JP H07226561A
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JP
Japan
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fundamental wave
laser
optical crystal
output
nonlinear optical
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Application number
JP1764794A
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English (en)
Inventor
Takemi Kawazoe
健実 川添
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第二高調波と基本波との出力比を任意に
調整できる非線形光学結晶を用いたレーザ装置の提供を
目的とする。 【構成】 励起光源と、基本波を発生するレーザ素
子と、偏光子と、非線形光学結晶とから基本的に構成さ
れる第二高調波発生を利用したレーザ装置において、非
線形光学結晶に入射する基本波の偏光面が非線形光学結
晶軸に対して回転可能とする。そのために、偏光子と非
線形光学結晶等の少なくともいずれか一つを、回転軸が
少なくとも光軸と平行になるように回転させる。 【効果】 非線形光学結晶に入射する基本波の偏光
状態を調整し、基本波から第二次高調波への変換効率を
変化させることにより、2つの波長のレーザ光の出力比
を変化させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2つの波長のレーザ光
を出力でき、しかもこれらのレーザ光の出力比が可変で
あるレーザ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザ装置の応用分野は、金属材料の切
断加工や溶接、半導体の微細加工、医療用レーザメス等
のレーザ治療器など、多岐に亘っている。特に医療用レ
ーザ治療器では、治療対象により種々のレーザ装置が用
いられている。
【0003】ところで、レーザ光はその波長により生体
に対する吸収性、浸透性が異なり、それによって人体に
及ぼす効果が変わってくる。このため、波長により異な
る効果を複合的に利用するため、2種類の波長のレーザ
装置を組み合わせた複合型のレーザ治療器も開発され、
実用化されている。
【0004】これらの治療器は、例えば、異なる二種類
のレーザ装置を2台用意し、レーザ装置から出力された
レーザ光を鏡等の光学部品を用いて同一光路上に導光、
あるいは照射点に集光させるものである。このものは、
二種類のレーザ光の組み合わせが自由であるという利
点、また二種類のレーザ光の出力を各々独立に制御出来
るという利点があるものの、高価なレーザ装置を2台必
要とするという欠点がある。
【0005】また、例えば、非線形光学結晶を用い、非
線形光学結晶により変換された第二高調波と未変換の基
本波を二種類のレーザ光として利用する治療器がある。
このものは、レーザ発振器が1台ですむという利点、二
つのレーザ光の光軸が基本的に一致しているため光軸調
整用の光学部品を用いる必要がないという利点があるも
のの、二つの波長のレーザ光の出力比を変化させ、調整
することが出来ないという欠点を持つ。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】より安価で、簡便、且
つ故障の少ない二種類のレーザ光を用いる治療器を構成
するためには、非線形光学結晶を用いたレーザ装置を用
いることが好ましい。しかしながら、上記したように、
二種類のレーザ光の出力比を任意に変化させることので
きるものは得られていない。
【0007】本発明は、このような要求を満たすために
行われたものであり、第二高調波と基本波との出力比を
任意に調整できる非線形光学結晶を用いたレーザ装置の
提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題を実現するた
め、本発明は、励起光源と、基本波を発生するレーザ素
子と、偏光子と、非線形光学結晶とから基本的に構成さ
れる第二高調波発生を利用したレーザ装置において、非
線形光学結晶に入射する基本波の偏光面が非線形光学結
晶に対して回転可能とされたものである。
【0009】入射する基本波の偏光面を非線形光学結晶
に対して回転可能とする手段としては、偏光子と非線形
光学結晶のいずれか一方、あるいは双方を、回転軸が少
なくとも光軸と平行、好ましくは一致するように回転さ
せる。また、偏光子と非線形光学結晶との間に半波長板
を設ける場合には、偏光子、半波長板、非線形光学結晶
の少なくとも一つを回転させる。
【0010】
【作用】本発明の装置において、非線形光学結晶に入射
する基本波の偏光面を、非線形光学結晶に対して回転可
能とするのは、これにより第二高調波の発生効率を可変
とするためである。すなわち、基本波の偏光面を回転さ
せて位相整合条件を変化させ、第二高調波発生効率を調
整するためである。
【0011】以下、図を用いてさらにこれを説明する。
図1は本発明の基本構成例である。この構成例は第二種
位相整合を利用したものである。図1の構成は、レーザ
素子1と偏光子2と非線形光学素子3とから構成され、
レーザ素子1より出射された基本波は光軸4に従い偏光
子2を通過し、非線形光学素子3に入射し、その一部が
第二高調波に変換され、残部の基本波と第二高調波とが
非線形光学素子より出射される。
【0012】第二種位相整合の場合、お互いに垂直な偏
光面を持つ基本波が必要になる。このお互いに垂直な偏
光の内の一方を常光線、もう一方を異常光線と呼ぶ。そ
して、常光線の偏光方向の軸をno軸、異常光線の偏光
方向の軸をne軸と呼ぶ。
【0013】まず偏光子1により直線偏光である基本波
Pωが得られる。この直線偏光がno軸からαだけ傾い
て非線形光学結晶に入射しているとき、直線偏光の常光
線成分Poは式1で求められる。
【0014】(式1)Po=Pωcosα そして、異常光線成分Peは式2で求められる。
【0015】(式2)Pe=Pωsinα そして、このとき非線形光学結晶3から出射される第二
高調波の出力P2ωは、Cを非線形光学結晶の物性値等
よりなる定数としたとき、以下の式3により求められ
る。
【0016】(式3) P2ω=CPoPe=(C/2)Pω2sin(2α) この結果、変換効率Tは式4より求められることにな
る。
【0017】(式4) T=P2ω/Pω=(C/2)Pωsin(2α) 式4から分かるように、α=45゜、すなわち非線形光
学結晶に入射する基本波の常光線成分と異常光線成分の
強度比が等しいとき変換効率Tは最大となる。そして、
α=0°あるいはα=90°の時に変換効率はゼロとな
る。そして、これらの場合の基本波の出力は、基本波が
第二高調波に変換されればその分減少するわけであるか
ら、第二高調波の出力が最大のとき最小となり、第二高
調波の出力が最小の時最大となる。このことは、αを変
化させることにより第二次高調波と基本波の出力比を変
化させうることを示している。
【0018】なお、以上の関係は、単一の偏光成分の基
本波を用いる第一種位相整合の場合に付いても同様に当
てはまる。
【0019】
【実施例】次に本発明の実施例について述べる。
【0020】(実施例1)レーザ素子としてNdドープ
YAG(以下「Nd:YAG」と示す。)ロッド5を用
い、偏光子としてブリュースター板6を用い、非線形光
学結晶としてKTiOPO4(以下「KTP」と示
す。)7を用い、合成石英製の全反射鏡8と出力鏡9と
を用いて図2に示す装置を構成した。偏光子としてブリ
ュースター板6を用いたのは、Nd:YAGロッド5よ
り出射されるレーザ光は無偏光であるためである。
【0021】全反射鏡8の鏡面には基本波ω、第二高調
波2ωのどちらに対しても透過率が0と考えることがで
きる光学膜10を設けた。そして、出力鏡9には基本波
ωに対しては透過率が8%、第二高調波2ωに対しては
透過率100%の光学膜11を設け、共振器を構成し
た。
【0022】先ずNd:YAGロッド5をKrフラッシ
ュランプ(図示せず。)で励起し、基本波ωである1.
06μmのレーザ光を発振させた。このレーザ光をブリ
ュースター板6を介してKTP7に入射した。そして、
ブリュースター板6を回転させ、KTP7に入射する基
本波ωの偏光面を回転させ、常光線偏光軸と基本波ωの
偏光面のなす角αと共振器から出力される基本波ωのレ
ーザ出力Pωと第二高調波2ωのレーザ出力P2ωとの
関係を求めた。得られた結果を図3に示した。
【0023】図3よりαが0°あるいは90°のときは
基本波のみが出力され、45°のときは基本波と第二次
高調波の出力がほぼ等しくなっていることがわかる。こ
れはαが0°あるいは90°のときは単なるNd:YA
Gレーザ装置と同じで、45°のときはNd:YAGと
その第二次高調波の複合型のレーザ装置と同じであるこ
とを示す。また、αを変化させることにより基本波ωと
第二高調波2ωとの出力比を変化させることが可能であ
ることも分かる。
【0024】
【発明の効果】以上の様に非線形光学結晶を用いたレー
ザ装置において、非線形光学結晶に入射する基本波の偏
光状態を調整し、基本波から第二次高調波への変換効率
を変化させることにより、2つの波長のレーザ光の出力
比を変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するために用いた基本構成例を示
す図である。
【図2】本発明の実施例に用いたレーザー装置の共振器
の概念図である。
【図3】実施例で得られたブリュースター板の回転角と
出力である基本波と第二次高調波との関係を示した図で
ある。
【符号の説明】
1−−−レーザ素子 2−−−偏光子 3−−−非線形光学素子 4−−−光軸 5−−−NdドープYAGロッド 6−−−ブリュースター板 7−−−KTiOPO4 8−−−全反射鏡 9−−−出力鏡 10,11−−−光学膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 励起光源と、基本波を発生するレーザ
    素子と、偏光子と、非線形光学結晶とから基本的に構成
    される第二高調波発生を利用したレーザ装置において、
    非線形光学結晶に入射する基本波の偏光面が非線形光学
    結晶軸に対して回転可能とされたことを特徴とするレー
    ザ装置。
  2. 【請求項2】 偏光子と非線形光学結晶のいずれか一
    方、あるいは双方を、回転軸が少なくとも光軸と平行に
    なるように回転させることを特徴とする請求項1記載の
    レーザ装置。
  3. 【請求項3】 励起光源と、基本波を発生するレーザ
    素子と、偏光子と、半波長板と、非線形光学結晶とから
    基本的に構成される第二高調波発生を利用したレーザ装
    置において非線形光学結晶に入射する基本波の偏光面を
    非線形光学結晶軸に対して回転可能とするに際し、偏光
    子、半波長板、非線形光学結晶のうちの少なくとも一つ
    を回転可能とさせたことを特徴とするレーザ装置。
JP1764794A 1994-02-14 1994-02-14 レーザ装置 Pending JPH07226561A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009016709A1 (ja) * 2007-07-30 2009-02-05 Mitsubishi Electric Corporation 波長変換レーザ装置
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WO2014012847A1 (de) * 2012-07-19 2014-01-23 Trumpf Laser Gmbh + Co. Kg Laseroszillator und verfahren zum erzeugen zweier laserstrahlen unterschiedlicher wellenlängen

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