JPH0795614B2 - 周波数2倍レ−ザ - Google Patents

周波数2倍レ−ザ

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JPH0795614B2
JPH0795614B2 JP8918386A JP8918386A JPH0795614B2 JP H0795614 B2 JPH0795614 B2 JP H0795614B2 JP 8918386 A JP8918386 A JP 8918386A JP 8918386 A JP8918386 A JP 8918386A JP H0795614 B2 JPH0795614 B2 JP H0795614B2
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チン リウ クオ
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クワントロニツクス コ−ポレ−シヨン
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、周波数2倍レーザに関し、特にII型位相整合
を用いて内空間に配置される第2高調波発生結晶に周波
数2倍レーザを発生させる方法および装置に関する。
「従来技術」 第2高調波発生(SHG)は、レーザ源の周波数を2倍に
する手段を形成する。この方法において、非直線媒体に
おける基本電磁波は、基本波の2倍の周波数成分を有す
る偏光波を含んでいる。この偏光波は、非直線媒体の屈
折率の分散によって、位相速度が周波数の関数である。
従って、誘起された第2高調偏光波の位相が基本波の位
相から遅れている。SHG強度は、誘起された第2高調偏
光波のベクトル合計で生じるので、位相遅延によって制
限される。この制限を克服する公知の位相整合技術は、
一軸あるいは二軸結晶に自然の複屈折、即ち偏光関数と
しての位相速度差を用いて、基本波と第2高調波とが同
位相に伝搬するように分散効果を相殺している。
「発明が解決しようとする問題点」 入射基本波の偏光ベクトルを用いた公知の位相整合には
2種類の方法がある。
I型位相整合において、基本波は結晶の光学軸に直交
(O即ち通常光線)して偏光され、誘起された第2高調
波が光学軸に平行(E即ち変則光線)に偏光される。I
型位相整合を用いた方法は、米国特許第4,413,342号に
記載されている。基本波は、結晶の光学軸に沿って偏光
されるので、結晶から出た時に直線偏光に変化がみられ
ない。内空間I型SHG配列は、SHG結晶の導入が重大な偏
光損失を発生しないので、レーザの内空間に供給される
高電力密度の利点を容易に採用できる。
II型位相整合においては、直線偏光した基本波が結晶の
光学軸に対して45度ずれるので、OおよびE光線に等分
され、この結果第2高調波が光学軸に平行に直線偏光さ
れる。(E光線)ここで、入射基本波のOおよびE光線
の位相速度は、結晶の自然の複屈折によって異なってい
る。通常、この入力基本波の直線偏光は、結晶を通って
伝搬時に、楕円偏光に戻る。OおよびE光線間の位相遅
延の強さは、材料における屈折率の差および効果的内空
間の産物である。
このようなII型結晶がレーザ共振器内に配置された時に
は、レーザの元の直線偏光が通常好ましく維持されない
ので、この位相遅延が深刻な電力損失を誘起する。
レーザが任意偏光された時、レーザ活性媒体が自然に複
屈折せず、偏光板が内空間に用いられない時のマルチモ
ードレーザの場合には、II型SHG結晶がOおよびE軸に
沿って分解される偏光成分間に位相遅延を形成する。こ
のII型SHG結晶を通って基本波の戻り通路で2倍化でき
る遅延は、レーザ活性媒体において、熱あるいは他の誘
起される複屈折効果に対する偏光を最適化するために、
レーザの能力に影響するレーザの出力電力および安定性
に影響できる。この位相遅延を補償するためにバビネー
ソレイユ補償板のような受動素子を用いられた。しか
し、遅延は通常温度に依存し、温度変化がレーザ放射
(基本波および第2高調波)の自己吸収あるいは周囲環
境によって結晶自身で誘起される。従って、このような
受動補償板は、標準のレーザ操作の期間中に維持するこ
とが困難になる。これらの問題によって、II型SHGは、S
HG結晶から現れる基本波の偏光が重要でない外空間配列
に代表的に用いられていた。勿論、レーザ空間内におい
て高電力密度の内空間基本波が第2高調波を発生する利
点も失われる。多くのレーザは、Qスイッチのような公
知の方法によって変形されて、一時的な出力電力の形態
を持つことができる。ここで、光学品質あるいは共振器
のQを変えられる特種の装置が共振内空間の光線経路に
挿入される。もし、レーザ活性媒体を励起する源が低Q
期間に維持されたならば、エネルギがレーザ活性媒体内
に過剰集団転換の形態で貯蔵される。このQスイッチが
遮断されて、共振器を迅速に高Q状態に移行した時に
は、この過剰集団が高強度のQスイッチされたパルスを
発生するために用いられる。この方法は、殆どのQスイ
ッチが電気的に制御されるので、高頻度で繰り返され
て、高強度パルスの有用な源からQスイッチレーザが作
られる。従って、レーザの連続波の出力電力レベルに比
較して数千倍のピークパルス強度が発生される。この方
法は、短波長の向上した物質相互作用および優秀な焦点
性によって、周波数2倍のQスイッチレーザとして用い
られる。
「問題点を解決するための手段」 本発明の目的は、SHG用の内空間II型位相整合を用い
て、SHG結晶の複屈折の影響をSHG結晶を通る基本波の戻
り通路で補償して、システムの欠点を克服することにあ
る。
本発明の他の目的は、レーザ活性媒体に入射する基本波
が元の偏光に維持されるレーザ活性媒体を有する周波数
2倍レーザシステムを提供することである。
更に、目的は出力、周波数2倍光線が公知の偏光を持つ
システムを提供することである。
このシステムは、レーザあるいはQスイッチ付きのレー
ザによって放射される基本周波数の第2高調波の周波数
を発生するレーザ高調波発生手段と、この高調波発生手
段を通過する基本波に生じる位相遅延を動的に補償する
手段と、基本波を高反射する第1の鏡と、第2の鏡とを
含んでいる。第1および第2の鏡は、レーザ、高調波発
生手段および補償手段用に内空間を形成するように配置
される。
「実施例」 以下に、図面を参照して本発明の実施例を説明する。第
1図を参照すると、本発明による周波数2倍レーザシス
テムは、共通の光学軸8に位置合わせされた次の、第1
の鏡10、1/4波長板12、SHG結晶14、偏光板16、レーザ活
性媒体18および第2の鏡20を備えている。レーザ活性媒
体18は、共通の光学軸8に沿って所定の基本周波数でレ
ーザ光線(基本波)を発生する。例えば、このレーザ
は、1064nmの波長の基本波を放出するYAGレーザでよ
い。このレーザ活性媒体18、即ちレーザ棒は、ポンピン
グ灯を有するポンピング反射器内に含まれてもよい。こ
れらのレーザ要素は、公知であるので、明確化のために
第1図に示さない。
SHG結晶14は、KTP(燐酸チタニルカリウム)結晶のよう
な公知の第2高調波発生結晶である。このSHG結晶14
は、光学軸が第1図の矢印Zで示されるように、レーザ
18からの基本波の偏光角に対して45度の角度で配向され
る。従って、例えば、もしレーザ18からの基本波Fが第
1図に示すように垂直に偏光していたならば、SHG結晶1
4のO軸(通常軸)およびE軸(変則軸)は垂直から45
度の角度で配向している。
波長板12は、基本波の帯域で1/4波長板として、同時に
第2高調波の帯域で半波長板として動作するように選択
される。この波長板12は、光学軸Qが基本波の偏光角に
平行あるいは直交して配向している。
第1の鏡10は、基本波で高反射し、第2高調波で高度に
透過性である。第2の鏡20は基本波で高反射する。これ
ら第1の鏡10および20は、内空間にSHG結晶14および波
長板12を有して、レーザ活性媒体18によって発生される
基本波用の共振内空間を形成するように配置および配列
される。
偏光板16は、基本波Fを垂直方向に変更させるのに使用
される。
このF方向の基本波22がSHG結晶14を伝搬する時には、
このSHG結晶14が基本波22のOおよびE成分の両者に応
答して図示のように垂直方向から45度で配向した(E方
向)基本波の2倍の周波数を有する高調波24を発生す
る。このE成分の高調波24は、この場合半波長板として
作用する波長板12を通過して、位相が90度回転し、第1
の鏡10を通って内空間の外部に送信される。このE成分
の高調波は、図示のように垂直方向に45度で直線偏光さ
れる。
Z軸に対して45度で配向した直線偏光を有する基本波22
はSHG結晶を通って伝搬するので、複屈折が基本波のO
成分およびE成分間に位相遅延を誘起する。
第1図において、基本波22のO成分がSHG結晶14を通過
後、E成分の背後に遅延すると仮定される。
実際、第1の鏡10から反射してSHG結晶を逆に伝搬する
基本波は、位相遅延補償手段がない場合に、SHG結晶14
通過後に位相遅延が2倍になり、明らかに、偏光板16へ
再入射時の偏光角が通常直線および垂直でなく、従って
偏光損失が生ずる。
それ故、本発明においては、基本波22が位相遅延手段と
して基本波の波長を1/4位相回転させる1/4波長板12を通
過する。第1図において、既に述べたように、波長板12
がSHG結晶14に入射する基本波の偏光角に平行あるいは
直交する光学軸を有している。第1の鏡10を反射後の基
本波22′は再び1/4波長板12を通過する。この波長板12
を2度通過することによって、基本波22のO成分は第1
図に示すように90度回転し、反射基本波22′のOおよび
E成分の偏光角が基本波22の成分の偏光角に対して逆転
する。しかし、O成分はまだE成分の背後に遅延する。
反射基本波22′は、その後SHG結晶14を通過する。この
2回目において、垂直成分EがO成分に対して第1回目
の位相シフト量に等しい量位相シフトされて、反射基本
波22′のOおよびE成分がSHG結晶14を通過した時に同
位相になり、合同して垂直偏光F′が得られる。よっ
て、SHG結晶14および第1の鏡10間に波長板12を介装す
ることによってSHG結晶の複屈折の影響がうまく自己補
償されて、除去される。
この結果、SHG結晶14に入射する基本波22および反射後S
HG結晶14から現れる反射基本波22′は同一の直線偏光を
有し、従ってレーザ共振器に損失がなくなる。
前述の条件下で、SHG結晶14で発生された第2高調波は
図示のように垂直から45度偏光したEd成分を備えてい
る。多くの応用例において、公知の直線偏光の2倍レー
ザ光線を得ることが好ましいので、波長板12が第2高調
波で半波長板として同時に作用でき、従って高調波24を
90度回転させるように構成される。もし、波長板12が第
2高調波で特定されていないならば、周波数2倍光線は
任意の楕円偏光を持つであろう。この結果、内空間から
現れる高調波24は、図示のように通常軸に沿って直線偏
光される。波長板12およびSHG結晶14は、各特性を動的
に制御できることが注目される。本発明において、位相
遅延は結晶の温度特性を考慮して自動的に正確に補正さ
れている。
第2図には本発明の第2実施例が示されている。この実
施例において、周波数逓倍器は、第3の鏡112、SHG結晶
114、1/4波長板116、第1の鏡118、第2の鏡120、レー
ザ活性媒体110および偏光板128を有する内空間を備えて
いる。レーザ活性媒体110、SHG結晶114、1/4波長板116
および偏光板128は第1実施例の対応の部材と同一な方
法で機能する。第2の鏡118および第2の鏡120は基本波
および第2高調波で高反射する。また、第3の鏡112
は、基本波で高反射し、第2高調波で高透過性で、更
に、効果的な第2高調波を発生するために、SHG結晶114
でレーザ110の出力を合焦点するように配列配置され
る。
動作において、レーザ活性媒体110で発生した基本波122
は第3の鏡112によってSHG結晶114に反射し、合焦点さ
れる。このSHG結晶114は直線的な第2高調波124を発生
する。この基本波122は、SHG結晶114の伝搬後、先の実
施例に記載したように、OおよびE成分が相互に位相シ
フトされる。勿論、先の実施例と同様に、基本波の1/4
波長板116および第1の鏡118は、反射後OおよびE成分
を90度回転させるために使用されて、SHG結晶114を通過
後の光線122′の通路が全成分を同位相に戻し、最初レ
ーザ活性媒体110に置かれた直線偏光に偏光を再貯蔵さ
せる。SHG結晶114を通過する戻りの内空間において、光
線122′が第2高調波126を発生して、反射後の第2高調
波124′に共直線される。
従って、この実施例において、基本波の戻り通路で発生
された第2高調波が損失せず、第1の実施例に比較して
2倍の第2高調波の電力利得が実現される。SHG出力強
度の安定性に影響するこれらの高調波間には干渉が発生
する恐れがある。この悪影響を克服するためには、第2
高調波124′および126の偏光角が米国特許第4,413,342
号に記載の同様の技術を用いて直交される。波長板116
は、同時に第2高調波の帯域で1/4波長板として作られ
る。第2高調波124は、波長板116を通過し、第1の鏡11
8を反射して再び波長板116を通過時に、偏光角が90度と
なり、従って第2高調波126との間に干渉が生じない。
その後、第2高調波124′および126は合同して高透過率
の第3の鏡112を通過する。
SHG結晶114を通過した後の反射基本波122′は、第3の
鏡112でレーザ110方向に反射させられる。第2の鏡120
は内空間を完全に形成する。波長板116は、前述のよう
に、基本波のOおよびE成分の位相シフトを補償して、
基本波122および122′が同じ偏光角を持っている。
第3図を参照すると、本発明の第3実施例の周波数2倍
レーザシステムは、共通の光学軸8に位置合せされた第
1の鏡10、1/4波長板12、SHG結晶14、偏光板16、レーザ
活性媒体18、Qスイッチ19および第2の鏡20を備えてい
る。この第3実施例は、Qスイッチ19がレーザ活性媒体
18と第2の鏡20との間に配置された以外、第1図に示す
レーザシステムと同一であり、従って対応の部材および
ベクトルには同一の符号を付して説明を省略する。
このQスイッチ19は、例えば、YAGレーザによって放射
される1064nmの波長の基本波を通常の方法でQスイッチ
する。
第4図には本発明の第4実施例が示されている。この実
施例において、周波数逓倍器は、第3の鏡112、前述のS
HG結晶114、1/4波長板116、第1の鏡118、第2の鏡12
0、レーザ活性媒体110、Qスイッチ119および偏光板128
を内空間に備えている。この第4実施例は、Qスイッチ
119がレーザ活性媒体110と第2の鏡120との間に配置さ
れた以外、第2図に示すレーザシステムと同一であり、
従って対応の部材およびベクトル方向には同一の符号を
付して説明を省略する。
また、Qスイッチ119は第3図の実施例のQスイッチ19
と同一な方法で機能する。
第5図を参照すると、本発明の第5実施例の周波数2倍
レーザシステムは、光学軸8に位置合せされた第1の鏡
10、1/4波長板12、SHG結晶14、レーザ活性媒体18、Qス
イッチ16および第2の鏡20を備えている。この場合、第
3図に示す偏光板16が省略されている。
従って、レーザ活性媒体18は、例えばYAGレーザによっ
て、共通軸8に沿って任意に偏光し、第5図に示すよう
に2個の直交するV成分およびH成分に分解できる1064
nmの波長の基本波を放射する。
SHG結晶14は、公知のKTP結晶であり、光学軸が第5図の
矢印Zで示されるように、レーザ18からの基本波の直交
成分の1つに平行に配向され、例えば垂直方向に配向さ
れる。従って、例えば、もしレーザ18からの基本波のV
成分がY軸に沿って垂直に配向し、基本波のH成分がX
軸に沿って水平に配向しているならば、SHG結晶14のO
軸およびE軸は、第5図に示すように、垂直方向から直
交および平行に配向している。
波長板12は、基本波の帯域で1/4波長板として、同時に
第2高調波の帯域で半波長板として動作し、光学軸Qが
基本波のV成分から45度傾斜して配向している。
第1の鏡10は、基本波で高反射し、第2高調波で高透過
性である。第2の鏡20は基本波で高反射する。これら第
1の鏡10および20は、レーザ活性媒体18で発生される基
本波用の共振内空間を形成するように配列される。
もし、必要ならば、Qスイッチ16は、レーザ活性媒体18
および鏡20間に追加されて、公知の方法でレーザ光線を
Qスイッチしてもよい。
この基本波22がSHG結晶14を伝搬する時には、このSHG結
晶14が直線偏光された基本波22のVおよびH成分(Oお
よびE光線)応答して図示のように垂直に配向した基本
波の2倍の周波数を有する第2高調波24を発生する。こ
のE成分の第2高調波24は、半波長板としての波長板12
を通過して、位相が90度回転し、第1の鏡10を通って内
空間の外部に伝送される。
Z軸に平行および直交して配向した垂直および水平偏光
波を有する基本波22は、SHG結晶を伝搬中に複屈折によ
って基本波のO成分およびE成分間に位相遅延が誘起さ
れる。
第5図において、基本波22のO光線がSHG結晶14を通過
後、E光線の背後に遅延する。
第1の鏡10から反射してSHG結晶を逆に伝搬する基本波
は、位相遅延補償手段がない場合に、1通過後位相遅延
が2倍になり、レーザ活性媒体18へ再入射時の偏光角が
通常直線および垂直でなく、従って偏光損失が生ずる。
本発明では、基本波22が位相遅延手段として基本波の波
長を1/4位相回転させる1/4波長板12を通過する。第1の
鏡10を反射後の基本波22′は再び1/4波長板12を通過す
る。基本波22のVおよびH成分は、波長板12を2度通過
して、第5図に示すように90度回転し、反射基本波22′
のEおよびO光線の偏光角が基本波22の成分の偏光角に
対して逆転する。しかし、O成分はまだE成分の背後に
遅延する。反射基本波22′は、その後SHG結晶14を通過
する。その2回目において、成分EがO成分に対して第
1回目の位相シフト量に等しい量位相シフトされて、反
射基本波22′のEおよびO成分がSHG結晶14を通過した
時に、最初に放射されたVおよびH成分と同位相にな
る。従って、SHG結晶14および第1の鏡10間には、波長
板12が介装されて、SHG結晶の複屈折の影響がうまく自
己補償されて、除去される。
この結果、SHG結晶14に入射する基本波のVおよびH成
分および反射後SHG結晶14から現れる反射基本波のV′
およびH′成分は同相を有し、レーザ共振器に損失がな
くなる。
波長板12およびSHG結晶14は各特性を動的に制御でき
る。位相遅延の変動は結晶の温度特性を考慮して自動的
に補正されている。
第6図には本発明の第6実施例が示されている。この実
施例において、周波数逓倍器は、第3の鏡112、前述のS
HG結晶114、1/4波長板116、第1の鏡118、第2の鏡12
0、レーザ活性媒体110およびQスイッチ128を有する内
空間を備えている。第1の鏡118および第2の鏡120は基
本波および第2高調波で高反射する。また、第3の鏡11
2は、基本波で高反射し、第2高調波で高度に透過性で
あり、更に、効果的な第2高調波を発生するために、SH
G結晶114でレーザ110の出力を合焦点するように配列配
置される。
動作において、レーザ活性媒体110で発生した任意の偏
光を有する基本波122は、第3の鏡112によってSHG結晶1
14に反射し、合焦点される。このSHG結晶114は第2高調
波124を発生する。この基本波122のOおよびE成分は、
SHG結晶114の伝搬後、相互に位相シフトされる。勿論、
先の実施例と同様に、基本波の1/4波長板116および第2
の鏡118は、反射後OおよびE成分を90度回転させるた
めに使用されて、SHG結晶114を通過後の光線122′の通
路が全成分を同相に戻し、最初レーザ活性媒体110に置
かれた直線偏光に偏光を再貯蔵させる。SHG結晶114を通
過する戻りの通路において、光線122′が第2高調波126
を発生して、反射後の第2高調波124′に共直線され
る。
従って、この実施例において、基本波の戻り通路で発生
された第2高調波が損失せず、第1の実施例に比較して
2倍の第2高調波の電力利得が実現される。SHG出力強
度の安定性に影響するこれらの高調波間には干渉が発生
する恐れがある。この悪影響を克服するためには、第2
高調波124′および126の偏光角が米国特許第4,413,342
号に記載の同様の技術を用いて直交される。波長板116
は、同時に第2高調波の帯域で1/4波長板として作られ
る。第2高調波124は、波長板116を通過し、第1の鏡11
8を反射して再び波長板116を通過時に、偏光角が90度と
なり、従って第2高調波126との間に干渉が生じない。
その後、第2高調波124′および126は合同して高透過率
の第3の鏡112を通過する。
SHG結晶114を通過した後の反射基本波122′は、第3の
鏡112でレーザ110方向に反射させられる。第2の鏡120
は光学内空間を形成する。波長板116は、前述のよう
に、基本波のOおよびE成分の位相シフトを補償し、従
って基本板122および122′が同じ偏光角を持っている。
「発明の効果」 以上説明したように、本発明の周波数2倍レーザは、従
来の内空間II型位相整合レーザに発生する基本波の位相
遅延が補償されるので、放射効率を高めることができる
という利点が得られる。
本発明の目的は、SHG用に内空間II型位相整合を用い
て、SHG結晶の複屈折の影響をSHG結晶を通る基本波の戻
り通路で補償して、システムの欠点を克服することにあ
る。
本発明の他の利点は、レーザ活性媒体に入射する基本波
が元の偏光に維持されるレーザ活性媒体を有する周波数
2倍レーザシステムを提供することである。
Qスイッチを用いた場合には、電気的に制御されるの
で、高頻度で繰り返されて、レーザの連続波の出力電力
レベルに比較して数千倍のピークパルス強度が発生され
る。短波長の向上した物質相互作用および優秀な焦点性
によって、周波数2倍のQスイッチレーザとして用いら
れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による第2高調波レーザ発生器の第1
実施例の概略図、第2図〜第6図は本発明の第2〜6実
施例の概略図である。 8……共通の光学軸、10,118……第1の鏡、12,116……
1/4波長板、14,114……SHG結晶、16……偏光板、18,110
……レーザ活性媒体、16,19,119,128……Qスイッチ、2
0,120……第2の鏡、22……基本波、24……第2高調
波。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の鏡および該第1の鏡との間に光学的
    内空間が形成される第2の鏡と、 前記内空間に配置され、所定の基本周波数で発振し、2
    個の直交成分に分解できる直線偏光を有する基本波を発
    生するレーザ活性媒体と、 前記内空間において基本波が往復通過するように配置さ
    れ、通常軸と変則軸とを有し、II型位相整合を経由して
    前記直線偏光の基本波に応答して直線偏光した第2高調
    波を発生するとともに、前記基本波の前記直交成分を前
    記通常および変則軸に沿って各々配向し、さらに前記直
    交成分間に位相差の遅延を発生する結晶と、 前記結晶を通過する戻り通路に配置され、それを往復通
    過した基本波の偏光角を90゜回転させて再び前記結晶に
    入射させることにより、基本波の前記位相差の遅延を除
    去する交換手段を備えたことを特徴とする周波数2倍レ
    ーザ。
  2. 【請求項2】第1の鏡および該第1の鏡との間に光学的
    空間が形成される第2の鏡と、 前記内空間に配置され、所定の基本周波数で発振し、2
    個の共面成分に分解できる任意偏光を有する基本波を発
    生するレーザ活性媒体と、 前記内空間において基本波が往復通過するように配置さ
    れ、通常軸と変則軸とを有し、II型位相整合を経由して
    前記共面成分に応答して直線偏光した第2高調波を発生
    するとともに、前記共面成分の直交光線を前記通常およ
    び変則軸に沿って各々配向し、さらに前記直交光線間に
    位相差の遅延を発生する結晶と、 前記結晶を通過する戻り通路に配置され、それを往復通
    過した基本波の偏光角を90゜回転させて再び前記結晶に
    入射させることにより、基本波の前記位相差の遅延を除
    去する交換手段を備えたことを特徴とする周波数2倍レ
    ーザ。
  3. 【請求項3】前記レーザ活性媒体の近傍には、レーザ出
    力をQスイッチするQスイッチが配置される特許請求の
    範囲第1項に記載の周波数2倍レーザ。
  4. 【請求項4】前記交換手段は、前記第2高調波の直線偏
    光を維持する特許請求の範囲第3項記載の周波数2倍レ
    ーザ。
  5. 【請求項5】前記交換手段は、前記基本波を2度通過さ
    せる位置に配置され、基本波が前記結晶を通過した後、
    その基本波が該結晶に再入射するまでの間に、前記基本
    波の通常および変則成分を交換する波長板である特許請
    求の範囲第3項に記載の周波数2倍レーザ。
  6. 【請求項6】前記波長板は、前記基本波の周波数で1/4
    波長板である特許請求の範囲第5項記載の周波数2倍レ
    ーザ。
  7. 【請求項7】前記波長板は、前記第2高調波の周波数で
    半波長板である特許請求の範囲第6項記載の周波数2倍
    レーザ。
  8. 【請求項8】前記第2の鏡は、前記基本周波数で高反射
    である特許請求の範囲第3項記載の周波数2倍レーザ。
  9. 【請求項9】前記第2の鏡は、前記第2高調波の周波数
    で高透過性である特許請求の範囲第8項記載の周波数2
    倍レーザ。
  10. 【請求項10】前記結晶に前記レーザからの前記基本波
    を反射し、合焦点する第3の鏡を備えた特許請求の範囲
    第3項記載の周波数2倍レーザ。
  11. 【請求項11】前記第3の鏡は、前記内空間の外に前記
    第2高調波を反射する特許請求の範囲第10項記載の周波
    数2倍レーザ。
  12. 【請求項12】前記基本波の直交成分用の交換手段は、
    前記第2高調波の周波数成分を相互交換して干渉を妨害
    する特許請求の範囲第10項記載の周波数2倍レーザ。
  13. 【請求項13】前記交換手段は、前記基本波の周波数で
    1/4波長板であり、前記第2高調波の周波数に対しても1
    /4波長板である特許請求の範囲第10項記載の周波数2倍
    レーザ。
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