JPH07224701A - 内燃エンジンの燃料噴射制御装置 - Google Patents

内燃エンジンの燃料噴射制御装置

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Publication number
JPH07224701A
JPH07224701A JP3646794A JP3646794A JPH07224701A JP H07224701 A JPH07224701 A JP H07224701A JP 3646794 A JP3646794 A JP 3646794A JP 3646794 A JP3646794 A JP 3646794A JP H07224701 A JPH07224701 A JP H07224701A
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JP
Japan
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fuel injection
engine
fuel
starting
correction term
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Application number
JP3646794A
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English (en)
Inventor
Naoto Goda
直人 郷田
Masaru Ogawa
賢 小川
Yutaka Asano
裕 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
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Publication of JPH07224701A publication Critical patent/JPH07224701A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 エンジン始動時の排気エミッション特性や燃
料消費率を向上させた内燃エンジンの燃料噴射制御装置
を提供する。 【構成】 順次噴射となってその直後の燃料噴射が行わ
れると、この順次噴射時の燃料噴射の休止回数XINJ
が検索される(ステップS135)。始動時燃料噴射量
TOUTFの噴射ステージへの設定回数が2回以上であ
り、且つその設定回数がXINJテーブルにより検索さ
れた休止回数XINJに1を加えた値によりも小さいか
否かを判別する(ステップS136)。YESのときに
は、フラグFCを“1”にセットして燃料噴射を禁止し
(ステップS137)、NOとなったときには十分にエ
ンジン回転が立ち上がったと判断してフラグFCを
“0”にセットして順次噴射を再開する(ステップS1
38)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンに供給する燃
料量を制御する内燃エンジンの燃料噴射制御装置に関
し、特にエンジン始動時の燃料消費量や排気エミッショ
ン特性を改善した内燃エンジンの燃料噴射制御装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】エンジンの運転状態に応じてエンジンへ
供給すべき燃料量を制御するようにした燃料噴射制御装
置は従来より知られているが、その中でも、エンジンの
始動時における燃料消費量や排気エミッション特性を改
善したものは種々提案されている。
【0003】この種の装置は、一般に、スタータスイッ
チがオンされた直後のエンジン始動時において、全気筒
の噴射パルスを同時に活性化して各燃料噴射弁から同時
に燃料噴射(斉時噴射)を行い、全ての気筒の吸気工程
が終了した直後の最初の気筒を噴射開始気筒と判別し、
その後、予め設定された噴射順序で噴射する順次噴射へ
移行するといった始動時の燃料噴射制御が行われる。
【0004】しかし、始動時斉時噴射時においては、吸
入行程中あるいは吸入行程直前よりクランキングが開始
されて吸入空気量が不十分な気筒にも燃料が噴射され
る。このような気筒では気筒内圧が上昇しないまま点火
されるため完全燃焼されない場合があり、未燃ガスによ
る排気エミッション性の悪化や燃料の吹き抜けが問題と
なっていた。
【0005】そこで、この問題を解決する手法として、
特開昭62−203943号公報等に提案されたものが
ある。例えばこの公報の燃料噴射制御装置は、冷機始動
時に最初の点火信号から所定回数の点火信号が発生する
までの所定時間だけ燃料供給を休止させることにより、
エンジンが設定温度以上となった時に燃料噴射作用を行
うようにするもので、この手法によれば、上述の始動時
斉時噴射時の未燃ガスによる排気エミッション性の悪化
や燃料の吹き抜けを防止することも可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報の燃料噴射制御装置では、単にエンジンが設定温度以
上となった時に燃料噴射作用を行うとするものであるた
め、エンジン始動時の排気エミッション特性を改善する
という観点からは未だ満足のいくものではなかった。
【0007】本発明は上記従来の問題点に鑑み、エンジ
ン始動時の排気エミッション特性や燃料消費率を向上さ
せた内燃エンジンの燃料噴射制御装置を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明は、内燃エンジンの始動状態を検出する始
動状態検出手段と、前記エンジンの回転に応じて所定間
隔の回転角位置信号を発生する位置信号発生手段とを備
え、前記回転角位置信号に基づいてエンジンの始動状態
が検出されたときは始動時燃料噴射を開始し、その始動
状態の終了が検出されたときは通常時燃料噴射を開始す
る内燃エンジンの燃料噴射制御装置において、前記回転
角位置信号を計数する位置信号計数手段と、前記位置信
号計数手段の計数結果が所定値以上となった時を気筒内
圧の立上がりとして検出する気筒内圧立上がり検出手段
と、前記気筒内圧の立上がりを検出するまで前記始動時
燃料噴射の開始を禁止する始動時燃料噴射禁止手段とを
備えたものである。
【0009】上記目的を達成するために第2の発明は、
少なくともエンジン回転数、エンジン負荷及びエンジン
温度を含むエンジンの運転状態を検出する運転状態検出
手段と、エンジンへ吸入される吸入空気温を検出する吸
入空気温検出手段と、大気圧を検出する大気圧検出手段
と、前記エンジン回転数に基づいて始動時基本燃料噴射
量を算出する基本燃料噴射量算出手段と、前記吸入空気
温に基づいて前記始動時基本燃料噴射量を補正する始動
時吸入空気温補正項を算出する吸入空気温補正項算出手
段と、前記大気圧に基づいて前記始動時基本燃料噴射量
を補正する始動時大気圧補正項算出手段と、前記エンジ
ン負荷に基づいて前記始動時基本燃料噴射量を補正する
始動時負荷補正項を算出する負荷補正項算出手段と、前
記エンジン回転数及び前記エンジン温度に基づいて前記
始動時基本燃料噴射量を補正する目標空燃比補正項を算
出する目標空燃比補正項算出手段と、前記始動時基本燃
料噴射量、前記始動時吸入空気温補正項、前記始動時大
気圧補正項、前記始動時負荷補正項、及び前記目標空燃
比補正項に基づいて始動時要求燃料量を算出する始動時
要求燃料量算出手段と、少なくとも前記エンジン負荷、
前記エンジン回転数及び前記エンジン温度の何れかを含
むエンジンの運転状態に基づいて始動時付着燃料補正項
を算出する付着燃料補正項算出手段と、前記始動時付着
燃料補正項に基づいて始動時付着燃料量を算出する付着
燃料量算出手段と、前記始動時要求燃料量、前記付着燃
料量補正項及び前記始動時付着燃料量に基づいて始動時
燃料噴射量を算出する燃料噴射量算出手段とを備えたも
のである。
【0010】上記目的を達成するために第3の発明は、
内燃エンジンの始動状態を検出する始動状態検出手段を
備え、エンジンの始動状態が検出されたときは始動時燃
料噴射を開始し、その始動状態の終了が検出されたとき
は通常時燃料噴射を開始する内燃エンジンの燃料噴射制
御装置において、気筒内圧を検出する気筒内圧検出手段
と、前記気筒内圧検出手段により検出された気筒内圧が
所定値以上となった時を気筒内圧の立上がりとして検出
する気筒内圧立上がり検出手段と、前記気筒内圧の立上
がりを検出するまで前記始動時燃料噴射の開始を禁止す
る始動時燃料噴射禁止手段とを備えたものである。
【0011】上記目的を達成するために第4の発明は、
前記始動時燃料噴射を、第1番目の燃料噴射が行われた
後、エンジン温度が高いほど小さく設定される所定期間
は燃料噴射を禁止するようにしたものである。
【0012】
【作用】上記構成により第1及び第3の発明によれば、
気筒内圧立上がり検出手段は位置信号計数手段の計数結
果が所定値以上となった時を気筒内圧の立上がりとして
検出し、始動時燃料噴射禁止手段は前記気筒内圧の立上
がりを検出するまで始動時燃料噴射の開始を禁止する。
これにより、始動後最初に燃料噴射が行われた気筒でも
完全燃焼が行われ、始動時斉時噴射によって引き起こさ
れる燃料吹き抜けや未燃ガスによる排気エミッション性
の悪化が回避される。
【0013】第2の発明によれば、始動時専用の始動時
付着燃料補正項を用いて始動時付着燃料量を算出するの
で、始動時の付着補正が適正に行われ、始動時の排気エ
ミッション性の悪化を防ぐことができる。
【0014】第4の発明によれば、始動時燃料噴射は、
第1番目の燃料噴射が行われた後、エンジン回転が立ち
上がるまでは燃料を不要と考えて燃料噴射を休止し、エ
ンジン回転が立ち上がった時点でそのエンジン回転数に
見合った燃料噴射量で燃料噴射することにより、少なく
とも休止した分は確実に排気エミッション特性を向上さ
せることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳説す
る。
【0016】図1は本発明に係る内燃エンジンの制御装
置の第1実施例を示す全体構成図である。
【0017】図中、1は各シリンダに吸気弁及び排気弁
(図示せず)とを各1対宛設けたDOHC直列4気筒の
内燃エンジン(以下、単に「エンジン」という)であっ
て、該エンジン1は、吸気弁及び排気弁のバルブタイミ
ング(開弁時期及び弁リフト量)が、エンジンの高速回
転領域に適した高速バルブタイミング(高速V/T)
と、低速回転領域に適した低速バルブタイミング(低速
V/T)との2段階に切換可能に構成されている。
【0018】また、エンジン1の吸気ポ−トに接続され
た吸気管2の途中にはスロットルボディ3が設けられ、
その内部にはスロットル弁3′が配されている。また、
スロットル弁3′にはスロットル弁開度(θTH)セン
サ4が連結されており、該スロットル弁3′の開度に応
じた電気信号を出力して該電気信号を電子コントロ−ル
ユニット(以下、「ECU」という)5に供給する。
【0019】燃料噴射弁6は、エンジン1とスロットル
弁3′との間且つ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上
流側に各気筒毎に設けられている。また、各燃料噴射弁
6は燃料供給管7を介して燃料ポンプ(図示省略)に接
続されると共にECU5に電気的に接続され、該ECU
5からの信号により燃料噴射の開弁時間が制御される。
【0020】また、吸気管2の下流側には分岐管11が
設けられ、該分岐管11の先端には絶対圧(PBA)セ
ンサ12が取付けられている。該PBAセンサ12はE
CU5に電気的に接続されており、吸気管2内の絶対圧
PBAは前記PBAセンサ12により電気信号に変換さ
れてECU5に供給される。
【0021】また、分岐管11の下流側の吸気管2の管
壁には吸気温(TA)センサ13が装着され、該TAセ
ンサ13により検出された吸気温TAは電気信号に変換
され、ECU5に供給される。
【0022】エンジン1のシリンダブロックの冷却水が
充満した気筒周壁にはサ−ミスタ等からなるエンジン水
温(TW)センサ14が挿着され、該TWセンサ14に
より検出されたエンジン冷却水温TWは電気信号に変換
されてECU5に供給される。
【0023】また、エンジン1の図示しないカム軸周囲
又はクランク軸周囲にはクランク角度(CRK)センサ
15及び気筒判別(CYL)センサ16が取付けられて
いる。
【0024】CRKセンサ15はエンジン1のクランク
軸の1/2回転(180°)より短い一定のクランク角
周期(例えば、30°周期)でもって所定のクランク角
度位置で信号パルス(以下、「CRK信号パルス」とい
う)を出力し、CYLセンサ16は特定の気筒の所定の
クランク角度位置で信号パルス(以下、「CYL信号パ
ルス」という)を出力し、これらCRK信号パルス及び
CYL信号パルスはECU5に供給される。
【0025】また、エンジン1の各気筒の点火プラグ1
7は、ECU5に電気的に接続され、ECU5により点
火時期が制御される。さらに、大気圧(PA)センサ1
8がエンジン1の適所に配設されると共に、該PAセン
サ18はECU8に電気的に接続され、その検出信号を
ECU5に供給する。
【0026】また、ECU5の出力側には、前記バルブ
タイミングの切換制御を行うための電磁弁19が接続さ
れ、該電磁弁19の開閉動作がECU5により制御され
る。電磁弁19は、バルブタイミングの切換を行う切換
機構(図示せず)の油圧を高/低に切換えるものであ
り、該油圧の高/低に対応してバルブタイミングが高速
V/Tと低速V/Tに切換えられる。前記切換機構の油
圧は、油圧(POIL)センサ20によって検出され、
その電気信号がECU5に供給される。
【0027】前記エンジン1の排気ポ−トに接続された
排気管21の途中には触媒装置(三元触媒)22が介装
されており、該触媒装置22により排気ガス中のHC、
CO、NOx等の有害成分の浄化作用が行なわれる。
【0028】また、触媒装置22の周壁にはサ−ミスタ
等からなる触媒温度(TC)センサ23が挿着され、該
TCセンサ23により検出された触媒床温度TCは電気
信号に変換されてECU5に供給される。
【0029】さらに、排気管21の途中であって且つ触
媒装置22の上流側には広域酸素濃度センサ(以下、
「LAFセンサ」という)24が設けられている。該L
AFセンサ24は、排気ガス濃度に略比例する電気信号
を出力して該電気信号をECU5に供給する。
【0030】しかして、ECU5は、上述の各種センサ
からの入力信号波形を整形して電圧レベルを所定レベル
に修正し、アナログ信号値をデジタル信号値に変換する
等の機能を有する入力回路5aと、中央演算処理回路
(以下「CPU」という)5bと、該CPU5bで実行
される各種演算プログラムや後述する各種マップ及び演
算結果等を記憶するROM及びRAMからなる記憶手段
5cと、前記燃料噴射弁6、点火プラグ17、電磁弁1
9等に駆動信号を供給する出力回路5dとを備えてい
る。
【0031】図2は、CRKセンサ15から出力される
CRK信号パルス及びCYLセンサ16から出力される
CYL信号パルスの発生タイミング、及び燃料噴射弁の
噴射タイミングを示すタイムチャートである。
【0032】CRK信号パルスは、各気筒(#1〜#4
CYL)のピストン上死点を基準にクランク軸が2回転
する間に等間隔で例えば24個の信号パルス、すなわ
ち、例えば30°のクランク角周期で信号パルスを発生
する。そして、ECU5は、各気筒のピストン上死点で
発生するCRK信号パルスに対してTDC判別信号を出
力する。すなわち、TDC判別信号は各気筒の基準クラ
ンク角度位置を表わすものであって、クランク軸の18
0°回転毎に発生する。また、ECU5は、CRK信号
パルスの発生時間間隔を計測してCRME値を算出し、
さらに前記CRME値をTDC判別信号の発生時間間隔
に亘って加算してME値を算出し、該ME値の逆数であ
るエンジン回転数NEを算出する。
【0033】CYL信号パルスは、特定の気筒(例え
ば、#1CYL)の圧縮行程終了を示すTDC判別信号
発生位置よりも前の所定クランク角度位置(例えば、9
0°BTDC)で発生し、CYL信号パルス発生直後の
TDC判別信号発生に対して特定の気筒番号(例えば、
#1CYL)をセットする。
【0034】また、ECU5は、TDC判別信号、CR
K信号パルスに基づき各気筒の基準クランク角度位置か
らのクランク角度ステージ(以下、「ステージ」とい
う)を検出する。すなわち、TDC判別信号発生時に検
出されるCRK信号パルスC1がCYL信号パルスによ
り判別される圧縮行程終了時のTDC位置で発生した場
合、ECU5は該CRK信号パルスC1により#1CY
Lの#0ステージを検出し、さらにその後に出力される
CRK信号パルスにより#1ステージ、#2ステージ、
…、#23ステージを順次検出する。
【0035】また、燃料噴射を開始すべき噴射ステージ
は、エンジンの運転状態等に基づいて設定され、具体的
には図示省略の噴射ステージ決定ルーチンを実行して決
定され、さらに燃料噴射弁6の開弁時間(燃料噴射時間
TOUT)はステータス番号(SINJ(N))の設定
状態により制御される。
【0036】すなわち、ステータス番号SINJ(N)
は、燃料噴射弁6の開弁期間中は「2」にセットされ、
噴射終了と同時に「3」にセットされる。そして、ステ
ータス番号SINJ(N)は爆発行程突入と同時に
「0」にリセットされて噴射待機状態とされ、その後所
定の噴射ステージ(例えば、#13ステージ)に達する
と、ステータス番号SINJ(N)が“1”にセットさ
れて所定の噴射遅延時間が経過した後、再びステータス
番号SINJ(N)は「2」にセットされ、燃料噴射弁
6から燃料が噴射される。そして、燃料噴射が終了した
後はステータス番号SINJ(N)が再び「3」にセッ
トされ、爆発行程の突入と同時「0」にリセットされ
る。また、本実施例ではSINJ(N)=3のとき吸気
管内の付着燃料量TWPが算出され、かかる付着燃料量
TWPを考慮して燃料噴射時間TOUTが算出される。
尚、燃料噴射の開始に噴射遅延時間(SINJ(N)=
1に相当する時間)を設けているのは燃料噴射の噴射終
了時期とCRK信号パルスの発生とが同期するように噴
射タイミングが制御されているためであり、かかる噴射
遅延時間により噴射タイミングの終了時期(噴き終わり
時期)を制御するためである。
【0037】以下、始動時の燃料噴射制御を、JIS
X0128のプログラム表記法、すなわちSPD(St
ructured Programming Diag
rams)表記法によるフローチャートに基づいて詳述
する。
【0038】図3は、本実施例における始動時順次噴射
の全体構成を示すフローチャートである。
【0039】本実施例の始動時順次噴射では、全体とし
て、始動判別メインルーチンと(ステップS11、図4
参照)、噴射ステージ及びクランクステージステージを
セットするステージ生成メインルーチンと(ステップS
12、図5参照)、始動時燃料噴射量をセットする始動
時噴射判定ルーチンと(ステップS13、図11参
照)、始動モードから基本モードに移行するモードチェ
ンジルーチンと(ステップS14、図13参照)が順次
実行されるようになっている。
【0040】図4は、始動判別メインルーチンを示すフ
ローチャートであり、本プログラムはバックグランド処
理時に実行される。
【0041】まず、ステップS21ではイグニッション
スイッチがオンとなったか否かを判別し、その答が肯定
(YES)となるときには、ステップS22へ進み、各
種フラグやカウンタがリセットされていることを“1”
で示すフラグFLGNが“0”であるか否かを判別す
る。
【0042】前記ステップS22の答が肯定(YES)
のときには、始動時からのTDCパルス数を積算するカ
ウンタTDCを“0”にセットし(ステップS23)、
始動時からのCRLパルスを積算するカウンタCRLを
“0”にセットし(ステップS24)、噴射ステージが
生成されていることを“1”で示すフラグFCYLを
“0”にセットする(ステップS25)。
【0043】さらに、後述する始動時燃料噴射量算出サ
ブルーチンで算出される始動時燃料噴射量TOUTFの
噴射ステージへのセットを許可することを“1”で示す
フラグFINJOKを“0”にセットし(ステップS2
6)、スタータスイッチがオンされて始動モードである
ことを“1”で示すフラグFSMDを“0”にセットし
(ステップS27)、次回からは本ルーチンをスルーす
るために前記フラグFIGNを“1”に戻しておく(ス
テップS28)。そして、吸気管2に付着している付着
燃料量TWP(N)を“0”にリセットして(ステップ
S29)本ルーチンを終了する。
【0044】図5は、ステージ生成メインルーチンを示
すフローチャートであり、本プログラムはバックグラン
ド処理時に実行される。
【0045】まず、ステップS31では、スタータスイ
ッチがオンか否かを判別し、その答が肯定(YES)で
あるときには、始動モードであると判断してステップS
32へ進み、前記フラグFSMDを“1”にセットす
る。その後のステップS33では後述の噴射ステージ生
成サブルーチン(図6参照)を実行し、続くステップS
34では後述のクランクステージ生成サブルーチン(図
7参照)を実行して本ルーチンを終了する。
【0046】図6は、前記ステップS33で実行される
噴射ステージ生成サブルーチンを示すフローチャートで
あり、本プログラムはCRK処理時に実行される。
【0047】まず、ステップS41では、前記カウンタ
CYLが“1”であるか否かを判別し、その答が肯定
(YES)であるときには最初のCRKパルスが発生し
たと判断してステップS42へ進む。ステップS42で
は、CYLパルスとTDCパルスとによって気筒判別を
行って噴射ステージを生成し、前記フラグFCYLを
“1”にセットする(ステップS43)。
【0048】一方、カウンタCYL=0であって前記ス
テップS41の答が否定(NO)となるときにはステッ
プS44へ進み、前記カウンタCYLが“1”よりも大
きいか否かを判別する。その答が肯定(YES)である
ときには噴射ステージの修正を行い(ステップS4
5)、本ルーチンを終了する。
【0049】図7は、前記ステップS34で実行される
クランクステージ生成サブルーチンを示すフローチャー
トであり、本プログラムはTDC処理時に実行される。
【0050】まず、ステップS51では前記カウンタT
DCが“0”であるか否かを判別し、その答が肯定(Y
ES)であるときには、ステップS52へ進み、クラン
クステージを生成する。そして、ステップS53におい
て後述する始動時燃料噴射量算出サブルーチン(図8参
照)を実行して本ルーチンを終了する。
【0051】図8は、前記ステップS52で実行される
始動時燃料噴射量算出サブルーチンを示すフローチャー
トであり、本プログラムはTDC処理時またはバックグ
ランド処理時に各気筒毎に実行される。
【0052】まず、ステップS61では、始動基本燃料
噴射量TISをTISテーブルを検索する。TISテー
ブルは例えば図9に示すように設定され、具体的には前
記ME値が小さくなる(高回転)に従って始動基本燃料
噴射量TISが大きくなるように設定されている。
【0053】ステップS62では、始動基本燃料噴射量
TISの大気圧補正項KPASをKPASテーブルを検
索して算出する。KPASテーブルは例えば図10に示
すように設定され、具体的には大気圧PAが大きくなる
(平地)に従ってKPAS値が小さくなるように設定さ
れている。
【0054】さらに、ステップS63では、吸入空気温
補正項KTASをKTASテーブルを検索して算出す
る。KTASテーブルは図11に示すように設定され、
具体的には吸入空気温TAが大きくなるに従ってKTA
S値が小さくなるように設定されている。
【0055】ステップS64では、始動時目標空燃比補
正項KTWAFをKTWAFマップを検索して算出す
る。KTWAFマップは例えば図12に示すように設定
され、具体的には前記ME値とエンジン水温TWに応じ
てKTWAF値がマトリックス状に設定されている。
【0056】ステップS65では、バッテリー電圧補正
項TIVBをTIVBテーブルを検索して算出する。T
IVBテーブルは例えば図13に示すように設定され、
具体的にバッテリー電圧VBが大きくなるに従ってTI
VB値が小さくなるように設定されている。
【0057】また、ステップS66では、始動時直接率
As及び始動時持ち去り率BsをAsマップ及びBsマ
ップをそれぞれ検索して算出する。Asマップは例えば
図14に示すように設定され、具体的にはエンジン負
荷、前記ME値、エンジン水温TWに応じてAs値がマ
トリックス状に設定されている。Bsマップ(図示省
略)も同様に設定されている。
【0058】ここで、始動時直接率Asは、始動モード
時において今回サイクルに燃料噴射弁6が噴射された燃
料量の内、今回サイクルに直接燃焼室に吸入される燃料
の割合であり、始動持ち去り率Bsは、始動モード時に
おいて吸気管2等の管壁に付着している燃料量の内、気
化されて今回サイクルに燃焼室吸入される燃料の割合を
いう。
【0059】次のステップS67では(1−As)の算
出を行い、さらにステップS68において(1−Bs)
の算出を行う。そして、ステップS69へ進んで数式
(1)により始動時要求燃料量を各気筒毎に算出する。
【0060】 TSCYLK(N)=TIS×KPAS×KTAS×KTWAF……(1) 但しNは4気筒に対応して1〜4となる。
【0061】続くステップS70では、次の始動時付着
燃料量算出サブルーチンを実行して始動時付着燃料量T
WP(N)を算出する。
【0062】図15は、前記始動時付着燃料量算出サブ
ルーチンを示すフローチャートであり、本プログラムは
CRK処理時に各気筒毎に実行される。
【0063】まず、ステップS81では、前記フラグF
SMDが“1”であるか否かを判別し、その答が肯定
(YES)であるときには始動モードであると判断して
ステップS82へ進む。ステップS82では最終直接率
Aeに前記始動時直接率Asを代入し、さらにステップ
S83において最終持ち去り率Beに前記始動時持ち去
り率Bsを代入する。
【0064】そして、上記代入値である最終直接率Ae
及び最終持ち去り率Beを用いて次の付着燃料量算出サ
ブルーチンを実行して本ルーチンを終了する。
【0065】図16は、付着燃料量TWPを算出するT
WP算出ルーチンのフローチャートであって、本プログ
ラムはCRK処理時に各気筒毎に実行される。
【0066】まず、ステータス番号SINJ(N)(図
2参照)が噴射終了を示す「3」にセットされているか
否かを判別する(ステップS91)。
【0067】そして、ステータス番号SINJ(N)が
「3」以外の番号にセットされているときはステップS
103に進み、演算開始許可フラグFCTWPを“0”
に設定して次回ループでの付着燃料量TWPの演算開始
を許可する一方、SINJ(N)が「3」にセットされ
ているときはフラグFCTWPが“0”か否かを判別し
(ステップS92)、フラグFCTWP(N)が“0”
のときはステップS93に進んで始動時燃料噴射時間T
OUTF(N)が無効時間TIVBより小さいか否かを
判別する。そして、TOUTF(N)≦TIVBが成立
するときは燃料が噴射されないときであり、フラグFT
WPRが“0”か否かを判別し(ステップS94)、付
着燃料量TWP(N)が“0”とみなせないか否かを判
断する。そして、フラグFTWPRが“0”にセットさ
れて付着燃料量TWPが“0”とみなせないときはステ
ップS95に進み、数式(2)に基づいて今回ループに
おける付着燃料量TWP(N)を算出する。
【0068】 TWP(N)=(1−Be)×TWP(N)(n−1) …(2) ここで、TWP(N)(n−1)は前回ループ時までの
付着燃料量である。
【0069】次に、ステップS96では、付着燃料量T
WP(N)が微小所定値TWPLGより小さいか否かを
判別する。そして、TWP(N)≦TWPLGが成立す
るときは、付着燃料量TWPを零とみなしてTWP
(N)=0とし(ステップS97)、さらに、フラグF
TWPRを“1”に設定する(ステップS98)。次い
でステップS99に進み、フラグFCTWPを“1”に
設定して付着燃料量TWPの演算終了を指示し、本プロ
グラムを終了する。
【0070】一方、ステップS93でTOUTF(N)
>TIVBが成立するときは燃料が噴射される場合であ
り、ステップS100に進み、前記付着燃料量TWP
(N)を数式(3)により算出する。 TWP(N)=(1−Be)×TWP(N)(n−1) +(1−Ae)×(TOUTF(N)−TIVB) …(3) ここで、TWP(N)(n−1)はTWP(N)の前回
値である。また、右辺第1項は、前回付着していた燃料
のうち、今回も持ち去られずに残った燃料量を示し、右
辺第2項は今回噴射された燃料のうち、新たに吸気管に
付着した燃料量を示している。
【0071】次いで、フラグFTWPRを“1”に設定
して付着燃料量TWPが存することを示し(ステップS
101)、さらにまたフラグFCTWPを“1”に設定
して付着燃料量TWPの演算終了を指示して(ステップ
S102)本プログラムを終了する。
【0072】そして、図8に戻り、ステップS71で
は、算出されたTWP(N)を用いて数式(4)より始
動時噴射供給量TSNET(N)を算出する。
【0073】 TSNET(N)=TSCYLK(N)−Be×TWP(N) …(4) ステップS72では、数式(4)によって算出したTS
NET値が“0”より大きいか否かを判別し、TSNE
T>0のときには、数式(5)により始動時燃料噴射時
間TOUTF(N)を算出する(ステップS73)。
【0074】 TOUTF(N)=TSNET(N)/Ae×TIVB …(5) ここでTIVBは前述した燃料噴射弁6のバッテリー補
正項である。また、TSNET≦0のときには、始動時
燃料噴射量TOUTF(N)を0として燃料を強制的に
供給停止し(ステップS74)、本プログラムを終了す
る。
【0075】数式(5)によって算出された始動時燃料
噴射時間TOUTF(N)だけ燃料噴射弁6を開弁する
ことにより、燃焼室には(TSCYLK(N)−Be×
TWP(N))に相当する量の燃料が供給される。
【0076】このように#1CYLの燃料噴射時間を算
出した後、#2CYL〜#4CYLについても同様に始
動時燃料噴射時間TOUTF(N)が算出される。
【0077】図17は、本発明の特徴部分を示す始動時
噴射判定ルーチンのフローチャートであり、本プログラ
ムはTDC処理時あるいはバックグランド処理時に実行
される。
【0078】まず、ステップS111では前記フラグS
MDが“1”であるか否かを判別し、その答が肯定(Y
ES)であるときには始動モードであると判断してステ
ップS112へ進む。ステップS112では、前記カウ
ンタTDCが所定値XTDCNよりも大きく、且つ前記
フラグCYLが“1”に設定されているか否かを判別す
る。その答が肯定(YES)であるときには、気筒内圧
が立ち上った時で、且つ気筒判別も行われた時(図18
の時刻t1)と判断し、ステップS113へ進む。
【0079】ステップS113では、前記フラグFIN
JOKを“1”にセットし、生成された噴射ステージへ
前記始動時燃料噴射量算出サブルーチンによって算出さ
れた始動時燃料噴射量TOUTFをセットすることを許
可する。これによって図12に示すように時刻t1より
例えば#1CYL→#3CYL→#4CYL→#2CY
Lの気筒順で順次噴射が開始される。
【0080】また、前記ステップS112の答が否定
(NO)であるときには、気筒内圧が未だ立ち上ってい
ない時、あるいは噴射ステージが生成されていない時と
判断し、前記フラグFINJOKを“0”のままに維持
して(ステップS114)、前記始動時燃料噴射量TO
UTFをセットを禁止する。従って、図18に示すよう
に、スタータスイッチのオンされた直後から時刻t1ま
での期間(例えば3TDC)、気筒内圧が立上がってい
ないとして燃料噴射が禁止される。
【0081】これにより、始動後最初に燃料噴射が行わ
れた気筒でも完全燃焼が行われ、始動時斉時噴射によっ
て引き起こされる燃料吹き抜けや未燃ガスによる排気エ
ミッション性の悪化を回避することができる。
【0082】図19は、始動モードから基本モードに移
行するモードチェンジルーチンを示すフローチャートで
あり、本プログラムはTDC処理時に実行される。
【0083】まず、ステップS121では、前記ME値
が所定値XMEよりも大きい時、あるいはスタータスイ
ッチがオン状態でない時のいずれか一方の条件が満たさ
れているかを判別し、その答が肯定(YES)であると
きにはステップS122へ進み、前記フラグFSMDを
“0”にセットして先の図18に示すように基本モード
へ移行する。
【0084】前記ステップS121の答が否定(NO)
のときにはステップS123へ進み、前記フラグFSM
Dが“1”であるか否かを判別し、その答が肯定(YE
S)であるときには始動モードを継続して(ステップS
124)、本ルーチンを終了する。
【0085】図20は、本発明の第2実施例を示す第2
の始動時噴射判定ルーチンのフローチャートであり、本
プログラムはTDC処理時あるいはバックグランド処理
時に実行される。
【0086】まず、ステップS131〜ステップS13
4は、上記図17で示した第1始動時噴射判定ルーチン
におけるステップS111〜114にそれぞれ対応して
同一の処理を行う。すなわち、前記フラグSMDが
“1”である始動モードであるときには(ステップS1
31)、前記カウンタTDCが所定値XTDCNよりも
大きく、且つ前記フラグCYLが“1”に設定されてい
るか否かを判別し(ステップS132)、その答が肯定
(YES)のときには気筒内圧が立ち上った時で、且つ
気筒判別も行われた時(図21の時刻t1)と判断し、
ステップS133へ進む。
【0087】一方、前記ステップS132の答が否定
(NO)であるときには、気筒内圧が未だ立ち上ってい
ないと判断し、前記フラグFINJOKを“0”のまま
に維持して(ステップS134)、前記始動時燃料噴射
量TOUTFをセットを禁止する。従って、上述した第
1始動時噴射判定ルーチンと同様に、図21に示すよう
にスタータスイッチのオンされた直後から時刻t1まで
の期間(例えば3TDC)、気筒内圧が立上がっていな
いとして燃料噴射が禁止され、始動時斉時噴射に起因す
る未燃ガスによる排気エミッション性の悪化や燃料吹き
抜けを回避することができる。
【0088】ステップS133では、前記フラグFIN
JOKを“1”にセットし、生成された噴射ステージへ
始動時燃料噴射量TOUTFをセットすることを許可す
る。これによって時刻t1で順次噴射となってその直後
の燃料噴射が行われる(図21のZ1)。さらに、ステ
ップS135ではこの順次噴射時の燃料噴射の休止回数
XINJをXINJテーブルから検索する。XINJテ
ーブルは例えば図22に示すように設定され、具体的に
はエンジン水温TWが高くなるに従ってXINJ値が小
さくなるように設定されている。
【0089】続くステップS136では、上述の始動時
燃料噴射量算出サブルーチンにより算出された始動時燃
料噴射量TOUTFの噴射ステージへの設定回数が2回
以上であり、且つその設定回数がXINJテーブルによ
り検索された休止回数XINJ(例えば2回)に1を加
えた値によりも小さいか否かを判別する。その答が肯定
(YES)のときには、フラグFCを“1”にセットし
て燃料噴射を禁止し(ステップS137)、そして、そ
の答が否定(NO)のとなったときには十分にエンジン
回転が立ち上がったと判断してフラグFCを“0”にセ
ットして順次噴射を再開する(ステップS138)。
【0090】上述のように燃料噴射を禁止した場合は、
休止回数XINJ分だけ燃料噴射が行われないようにな
る(図21のZ2,Z3)。すなわち、順次噴射時の最
初の燃料噴射((図21のZ1))によってエンジン回
転を立ち上げるだけのトルクエネルギーが与えられてお
り、それに加えて上記のような燃料噴射の禁止を行わな
いで第1始動時噴射判定ルーチンのように順次噴射を行
っても、その分はエンジン回転を立ち上げるという観点
からは余分なエネルギーと考えられる。特に、始動モー
ド時は、排気エミッション性の点から燃料噴射を抑え、
必要最小限のトルクエネルギーでエンジンの回転を立ち
上がらせる必要がある。
【0091】本実施例ではこのような観点から順次噴射
時おける最初の燃料噴射後に所定の休止回数XINJ分
だけ燃料噴射を休止するようにしたので、エンジンの回
転が立ち上がった時点で、そのエンジン回転数に見合っ
た燃料噴射量で燃料噴射することにより、少なくとも休
止した分は排気エミッション特性を向上させることがで
きる。
【0092】また、休止回数XINJをエンジン水温T
Wに応じて設定するようにしたので、エンジン負荷に応
じてエンジン回転の上昇安定を均一化することができる
ため、例えばエンジン負荷の小さいときのエンジン回転
の吹き上がりを防ぐことができる。
【0093】なお、本発明は、図示の実施例に限定され
ず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施例で
は、気筒内圧の立ち上り検出手法につき、TDCパルス
をカウントするカウンタTDCを用い、所定TDC以上
をカウントした時に気筒内圧の立ち上がりを判断するよ
うにしたが、これに代えて、気筒内圧を検出する気筒内
圧検出センサを用いるようにしても、上記実施例と同等
の効果が得られる。
【0094】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1及び第
3の発明によれば、回転角位置信号を計数する位置信号
計数手段と、この位置信号計数手段の計数結果が所定値
以上となった時を気筒内圧の立上がりとして検出する気
筒内圧立上がり検出手段と、前記気筒内圧の立上がりを
検出するまで始動時燃料噴射の開始を禁止する始動時燃
料噴射禁止手段とを備えたので、始動時斉時噴射に起因
する燃料吹き抜けや未燃ガスによる排気エミッション性
の悪化を回避することが可能となる。
【0095】第2の発明によれば、始動時付着燃料補正
項に基づいて始動時付着燃料量を算出し、始動時要求燃
料量、付着燃料量補正項及び始動時付着燃料量に基づい
て始動時燃料噴射量を算出するようにしたので、始動時
の付着補正が適正に行われ、始動時の排気エミッション
性が向上する。
【0096】第4の発明によれば、始動時燃料噴射は、
第1番目の燃料噴射が行われた後、エンジン温度が高い
ほど小さく設定される所定期間は燃料噴射を禁止するよ
うにしたので、休止した分は燃料消費率や排気エミッシ
ョン特性を向上させることができると共に、エンジン回
転の上昇安定を均一化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内燃エンジンの制御装置の一実施
例を示す全体構成図である。
【図2】CYL信号パルスの発生タイミング及び燃料噴
射弁の噴射タイミングを示すタイムチャートである。
【図3】始動時順次噴射の全体構成を示すフローチャー
トである。
【図4】始動判別メインルーチンを示すフローチャート
である。
【図5】ステージ生成メインルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図6】噴射ステージ生成サブルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図7】クランクステージ生成サブルーチンを示すフロ
ーチャートである。
【図8】始動時燃料噴射量算出サブルーチンを示すフロ
ーチャートである。
【図9】TISテーブルを示す図である。
【図10】XPASテーブルを示す図である。
【図11】KTASテーブルを示す図である。
【図12】KTWAFマップを示す図である。
【図13】TIVBテーブルを示す図である。
【図14】Asマップを示す図である。
【図15】始動時付着燃料量算出サブルーチンを示すフ
ローチャートである。
【図16】付着燃料量TWPを算出するTWP算出ルー
チンのフローチャートである。
【図17】始動時噴射判定ルーチンのフローチャートで
ある。
【図18】第1実施例のタイミングチャートである。
【図19】始動モードから基本モードに移行するモード
チェンジルーチンを示すフローチャートである。
【図20】本発明の第2実施例を示す第2の始動時噴射
判定ルーチンのフローチャートである。
【図21】第2実施例のタイミングチャートである。
【図22】XINJテーブルを示す図である。
【符号の説明】
1 内燃エンジン 2 吸気管 5 ECU 6 燃料噴射弁 12 PBAセンサ 13 TAセンサ 14 TWセンサ 15 CRKセンサ 16 CYLセンサ 18 PAセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 45/00 362 B 368 S

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃エンジンの始動状態を検出する始動
    状態検出手段と、前記エンジンの回転に応じて所定間隔
    の回転角位置信号を発生する位置信号発生手段とを備
    え、前記回転角位置信号に基づいてエンジンの始動状態
    が検出されたときは始動時燃料噴射を開始し、その始動
    状態の終了が検出されたときは通常時燃料噴射を開始す
    る内燃エンジンの燃料噴射制御装置において、 前記回転角位置信号を計数する位置信号計数手段と、 前記位置信号計数手段の計数結果が所定値以上となった
    時を気筒内圧の立上がりとして検出する気筒内圧立上が
    り検出手段と、 前記気筒内圧の立上がりを検出するまで前記始動時燃料
    噴射の開始を禁止する始動時燃料噴射禁止手段とを備え
    たことを特徴とする内燃エンジンの燃料噴射制御装置。
  2. 【請求項2】 少なくともエンジン回転数、エンジン負
    荷及びエンジン温度を含むエンジンの運転状態を検出す
    る運転状態検出手段と、 エンジンへ吸入される吸入空気温を検出する吸入空気温
    検出手段と、 大気圧を検出する大気圧検出手段と、 前記エンジン回転数に基づいて始動時基本燃料噴射量を
    算出する基本燃料噴射量算出手段と、 前記吸入空気温に基づいて前記始動時基本燃料噴射量を
    補正する始動時吸入空気温補正項を算出する吸入空気温
    補正項算出手段と、 前記大気圧に基づいて前記始動時基本燃料噴射量を補正
    する始動時大気圧補正項算出手段と、 前記エンジン負荷に基づいて前記始動時基本燃料噴射量
    を補正する始動時負荷補正項を算出する負荷補正項算出
    手段と、 前記エンジン回転数及び前記エンジン温度に基づいて前
    記始動時基本燃料噴射量を補正する目標空燃比補正項を
    算出する目標空燃比補正項算出手段と、 前記始動時基本燃料噴射量、前記始動時吸入空気温補正
    項、前記始動時大気圧補正項、前記始動時負荷補正項、
    及び前記目標空燃比補正項に基づいて始動時要求燃料量
    を算出する始動時要求燃料量算出手段と、 少なくとも前記エンジン負荷、前記エンジン回転数及び
    前記エンジン温度の何れかを含むエンジンの運転状態に
    基づいて始動時付着燃料補正項を算出する付着燃料補正
    項算出手段と、 前記始動時付着燃料補正項に基づいて始動時付着燃料量
    を算出する付着燃料量算出手段と、 前記始動時要求燃料量、前記付着燃料量補正項及び前記
    始動時付着燃料量に基づいて始動時燃料噴射量を算出す
    る燃料噴射量算出手段とを備えたことを特徴とする内燃
    エンジンの燃料噴射制御装置。
  3. 【請求項3】 内燃エンジンの始動状態を検出する始動
    状態検出手段を備え、エンジンの始動状態が検出された
    ときは始動時燃料噴射を開始し、その始動状態の終了が
    検出されたときは通常時燃料噴射を開始する内燃エンジ
    ンの燃料噴射制御装置において、 気筒内圧を検出する気筒内圧検出手段と、 前記気筒内圧検出手段により検出された気筒内圧が所定
    値以上となった時を気筒内圧の立上がりとして検出する
    気筒内圧立上がり検出手段と、 前記気筒内圧の立上がりを検出するまで前記始動時燃料
    噴射の開始を禁止する始動時燃料噴射禁止手段とを備え
    たことを特徴とする内燃エンジンの燃料噴射制御装置。
  4. 【請求項4】 前記始動時燃料噴射は、第1番目の燃料
    噴射が行われた後、エンジン温度が高いほど小さく設定
    される所定期間は燃料噴射を禁止することを特徴とする
    請求項1または請求項3記載の内燃エンジンの燃料噴射
    制御装置。
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