JPH0722465Y2 - ふすま - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ・利用分野 一般家屋に用いるふすまに関する考案で、主としてキッ
チンやトイレと和室を仕切ったり、洋間と和室を仕切る
場合等に適したものである。

・従来の技術及び考案が解決しようとする問題点 ふすまは昔から和室に調和した建具として広く利用され
ているが、両面に紙や布等が張ってあるのが一般的であ
るため水や湿気を伴う部屋には耐久性に問題があって、
そのままの形では利用出来なかった。

そこでキッチンと和室又はトイレと和室等の如く水や湿
気を伴う部屋と和室とを仕切る建具として、片面に耐水
布紙やベニヤ板を張ったふすまが利用されていた。

しかし耐水布紙やベニヤ板の場合でも湿気や水滴等によ
って短期間で染みや汚れが生じるため清潔感にかける欠
点があった。

また近年一家屋内に和室と洋間を同時に設けることが多
くなっているが、ふすまでその間を仕切る場合洋間側に
は合板や壁紙などで工夫がなされているが、意匠性に乏
しい欠点もあった。

更に布紙を張ったふすまは火気に対する安全性も劣って
いた。

本考案はこれらの欠点を解決する目的でなされたもので
ある。

・問題を解決するための手段 本考案は防水布紙やベニヤ板や壁紙等の代りにふすまの
片面にステンレス鋼箔を張ることによって前記の諸問題
を解決したことを特徴とするものである。

即ちステンレス鋼箔の場合湿気や水滴等に対する耐久性
は極めて優れているために清潔さを長く保持出来る特徴
がある上に鏡面研磨・ヘヤーライン研磨・エッチング・
各種着色法によする着色等を施すことが可能で、従来に
無かったファッショナブルなふすまを提供することが可
能である。

また火気に対する安全性も高まるとともに、ステンレス
鋼箔は布紙やベニヤ板等よりも強度の優れた材料である
ため極めて丈夫なふすまを製作出来る利点もある。

・実施例 本考案を図に示す一実施例によってさらに詳しく説明す
る。

図は本考案によるふすまの一例を説明するための部分縦
断面図である。

図で１はステンレス鋼箔、２はその裏当板、３はふすま
の骨、４はふすまの枠、５は一般のふすま布紙をそれぞ
れ示す従来のふすまと構造的には何等異なるところはな
い。

そしてステンレス鋼箔の張付方法も従来のふすま布紙と
全く同様の方法で張り付けられるが、ステンレス鋼箔の
場合、鋭角物が当たった時等に残留歪が生じ易い欠点が
あるため２に示す如き平らな裏当板に密着せしめるか、
ポリエステル等の樹脂板をラミネートする等の配慮をし
て用いると残留歪が生じにくくいつまでも美しさを保つ
ことが可能である。

なお一例として１に厚さ100ミクロンのステンレス鋼箔
で全体をヘヤーライン研磨した物にフォトレジストを用
いて、例えば富獄百景等の絵を深さ約50ミクロン程度エ
ッチングしたものを用いると光線の加減で微妙な趣の出
る今迄になかったファッショナブルなふすまを提供する
ことが可能である。

・考案の効果 ステンレス鋼箔を片面に張ったふすまは完全な防湿が実
現し、その美しさをいつまでも保持出来るだけでなく、
従来に無かったファッショナブルな建具としてのふすま
が提供出来る。

さらに軽量で丈夫な耐久性のあるふすまが得られる外、
火気に対しても一層安全性が増す効果もあるためキッチ
ンと和室、トイレと和室、洋間と和室等を仕切る新しい
感覚の建具として広く用いられることが期待される。

【図面の簡単な説明】

図は本考案によるふすまの一例を説明するための部分縦
断面図で、１はステンレス鋼箔、２はその裏当板、３は
ふすまの骨、４はふすまの枠、５は一般のふすま布紙を
それぞれ示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】片面にステンレス鋼箔が張ってあることを
   特徴としたふすま。