JPS6127418Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は上がり框の構造に関するものである。
従来の上がり框は、第１図に示すように、断面矩
形状に形成された中空框本体１′の前面板２と上
面板３の表面につき板や印刷紙などの化粧シート
を貼着すると共に、框本体１′の上面前縁の面取
部７にも同様に化粧シートを貼着して構成してい
たが、特に面取部７の化粧シートが摩滅したり剥
離したりし易いという欠点があつた。また中空の
框本体１′の強度を保つために、従来は長手方向
の複数箇所に芯材８を設けていたが、工場生産さ
れた定尺物を施工現場で任意の長さに切断しても
所定の強度を保つためには、芯材８を多数挿入し
なければならないという欠点があつた。本考案は
上記の点に鑑み、面取部が摩滅し難くしかも任意
の長さに切断しても所定の強度に保ち得るような
上がり框の構造を安価に提供することを目的とす
るものである。

本考案を図面により詳述する。第２図は本考案
の一実施例を示したもので、断面矩形状で上面前
縁が面取りされた中空の框本体１の前面板２及び
上面板３が、例えばつき板や印刷紙のような表面
化粧シートが貼着された化粧板にて構成されてい
る。また４は框本体の後面板であり、９は底板で
ある。框本体１の内部は幅全長に亙つて前部上端
と後部下端との間に筋交いに補強板５が設けられ
ており、この補強板５の上端部には上記化粧シー
トと同系色のむく板６が接着剤にて貼着されてい
る。このむく板６で構成された補強板５の先端部
が、前面板２の上端傾斜面と上面板３の前端傾斜
面との間に挟持され、それによつてむく板６の上
端面が框本体１の上面前縁の面取部に露出してい
る。

上記のように構成された框本体１は、第３図に
示すように玄関床１０の前縁に配するものであ
り、この框本体１には上方あるいは斜め前上方か
らの力が加わり易いものであるが、框本体１は上
述のように、内部が補強板５により前上方からの
力が対抗して筋交いに設けられているので、きわ
めて堅牢である上に、この補強板の構造を利用し
て、框本体１の上面前縁に角部にむく板６を強個
に保持することができるものである。なお１１は
束石、１２は床づかである。

本考案は上述のように、前面及び上面に化粧シ
ートを貼着した框本体の上面前縁の面取部に化粧
シートと同系色のむく板が露出させたものである
から、面取部が摩耗しても従来のように化粧シー
トが摩滅して地肌が現われ美観が損なわれるとい
うおそれがなく、また框本体の最も力が加わり易
い対角線上に筋交いに設けられた補強板を長手方
向の全長にわたつて設けたものであるから、施工
現場で任意の寸法に切断しても所定の強度を確保
でき、従つて安価な工場生産方式に適した補強構
造と言えるものであり、またその補強板の構造を
利用して面取部に露設したむく板を強固に保持し
得るという効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の上がり框の斜視図、第２図は本
考案上がり框の断面図、第３図は同上の設置状態
を示す断面図であつて、１は框本体、２は前面
板、３は上面板、４は後面板、５は補強板、６は
むく板である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上面前縁が面取りされた直方体状の中空框本体
   の前面板及び上面板の表面に化粧シートを貼着す
   ると共に、框本体内部の幅全長い亙つて前部上端
   と後部下端との間に筋交いに設けた補強板の上端
   部を上記化粧シートと同系色のむく板で形成し、
   該上端部を前面板の上端傾斜面と上面板の前端傾
   斜面との間に挟持させることにより、むく板の上
   端面を上記面取部に露出させて成る上がり框。