JPH07223861A - 発光体セラミックの製造方法 - Google Patents

発光体セラミックの製造方法

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JPH07223861A
JPH07223861A JP7010145A JP1014595A JPH07223861A JP H07223861 A JPH07223861 A JP H07223861A JP 7010145 A JP7010145 A JP 7010145A JP 1014595 A JP1014595 A JP 1014595A JP H07223861 A JPH07223861 A JP H07223861A
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compression
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illuminant
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ロスナー ヴォルフガング
Hermann Boedinger
ベーディンガー ヘルマン
Juergen Leppert
レッパート ユルゲン
Christa Grabmaier
グラープマイアー クリスタ
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Siemens AG
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 希土類酸化物硫化物を主体とする、高い半透
明性を有する発光体を製造する。 【構成】 10m2/gよりも高い表面積を有する発光
体粉末を使用し、これを還元性雰囲気下、単軸熱間圧縮
することによって、高密度で光学的に純粋な半透明のセ
ラミックに圧縮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高い半透明性を有する発
光体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高エネルギー放射線の検出のためには、
発光体およびホトダイオードないしはオートマルチプラ
イヤからなる検出器を組立てることができる。かかる検
出器は、核医学およびX線診断学において広く適用され
る。その際、発光体は、高エネルギーの放射線を吸収
し、この吸収の結果として可視光を放出する課題を有す
る、可視光は、感光性素子、たとえばホトダイオード、
オートマルチプライヤまたは感光性フィルムにより検出
することができる。
【0003】たとえばX線コンピュータ断層撮影法にお
いて使用されるような最近の放射線検出器においては、
十分な高い読出し周波数を得るために、残光の極めて少
ない発光体が要求される。広く普及された発光体はタリ
ウムドーピングセシウムダイオードCsI:Tlであ
り、このものはたとえば高エネルギー放射線を遮断して
から20m sec 後になおもとの光の強さの約10~2
〜10~3の残光強さを有する。しかし、新式の放射線検
出器には、約5〜10m sec 後の残光がもとの強さ
の10~4以下に低下していることが必要とされる。
【0004】最近の放射線検出器において使用するため
の有望な発光体は、希土類のオキシ硫化物に認められ
る。ドイツ国特許(DE3629180C2)号から、
一般組成(Ln1-x-yxCey22S:X(式中Ln
=Gd,LaまたはY; M=Eu,PrまたはTbお
よびX=FまたはCl;O<(x,y)<1)の発光体
セラミックは公知である。この場合、出発物質として使
用される顔料粉末は真空気密の金属容器中に充填し、ア
イソスタティックな熱間圧縮によってセラミックに圧縮
する。
【0005】変更方法は、ドイツ国特許出願P42 2
4 931.7号から公知である。そこでは希土類亜硫
酸塩を溶液から沈殿させ、引き続きオキシ硫化物に還元
する。こうして得られた顔料粉末は、10 m2/gより
も大きい比表面積(BETによる)を有し、簡単な単軸
熱間圧縮法により、高い密度および良好な発光性を有す
る半透明の発光体セラミックに圧縮することができる。
【0006】この方法の欠点は高い比表面積によって制
約される、顔料粉末ないしはまだ完全に圧縮されてない
発光体セラミックの高い反応性であり、その結果顔料粉
末の工業的処理の際に希土類のオキシ硫酸塩への表面酸
化を実際に阻止できないことである。これが、熱間圧縮
する際に最適の微小組織の形成を阻止し、オキシ硫酸塩
からなる二次相を生成し、これがまた発光強さを減少す
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、希土類オキシ硫化物の製造方法を、僅かな残光、高
い半透明性および高い発光強さを有する発光体が得られ
るように改善することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この課題は本発明によれ
ば、請求項1の特徴を有する発光体によって解決され
る。
【0009】本発明の他の構成は、従属請求項から認め
られる。
【0010】本発明方法を用いると、一般式(M1-x
x22S[式中MはY,LaおよびGdの群の少な
くとも1つの元素を包含し、LnはEu,Ce,Pr,
Tb,Yb,Dy,SmおよびHoの群の少なくとも1
つの元素を表わしかつ(2×10~1)≧×≧(1×10
~6)である]を有する希土類オキシ硫化物の発光体を製
造することができる。
【0011】とくにLnはCeおよび記載された群から
の少なくとも1つの別の元素、とくにTb,Prまたは
Euを表わす。
【0012】本発明による発光体セラミックは、撮像
法、たとえばX線コンピュータ断層撮影法において使用
することができる。
【0013】本発明方法にとって重要なのは、熱間圧縮
の際の発光体粉末を加熱および/または圧縮する間の還
元条件の調節である。
【0014】適当な雰囲気は、たとえば形成ガス(n2
/H2=95/5、90/10,80/20またはその
中間にある組成)、水素、硫化水素、一酸化炭素または
他の還元性ガスまたは還元性ガスの混合物である。
【0015】圧縮は減少したガス圧下に行なわれる。こ
のガス圧は、発光体粉末の全圧縮の間一定に保つことが
できる。しかし、とくにガス圧はそのつど達成される圧
縮の程度により調節ないしは変更される。一般に、ガス
圧は最強ないしは最急速圧縮工程の間(たとえば600
〜1000℃の間)最小に調節され、その前および/ま
たはその後はこれに比して高く選択することができる。
【0016】発光体粉末の製造のためにはたとえばドイ
ツ国特許出願P42 24 931.7号に記載された方
法を使用することができる。その際、金属は所望の割合
で酸化された形でで亜硫酸水素塩錯体として溶解させ、
次いで亜硫酸塩を所望のオキシ硫化物に還元することが
必要である。このためには沈殿によって得られた亜硫酸
塩粉末をオーブン中で形成ガス雰囲気下にオキシ硫化物
に還元する。溶液から発光体粉末を沈殿させるのは極め
て少量含有されているドーピング剤が粉末全体にわたっ
て均一に分配されているという利点を有する。これが、
セラミック体にわたって均一に分配された性質を有する
発光体セラミックの製造を保証する。
【0017】上記ドイツ国特許出願P42 24 93
1.7号から公知の方法においては発光体粉末を引き続
き別の熱処理工程で水素・硫黄蒸気雰囲気下に処理す
る。その際、異相封入物を有せずかつ正確な化学量論と
共に10 m2/gよりも大きい表面積(BETによる)
を有する発光体粉末を得ることができる。この大きい表
面積によりはじめて、圧縮する際に、理論的最大密度に
対し96%以上の高い密度を得ることができる。この場
合にのみ、発光体は撮像法に必要な高い光学的純度およ
び半透明性を有する。
【0018】次に、本発明を実施例および図面につき詳
述する。
【0019】発光体粉末の製造 分子組成(Gd1-xTb)22S(X=0.02)の発
光体粉末を製造する。このために、上記のドイツ国特許
出願P42 24 931.7号に記載された方法に従っ
て実施する。差当り、適当なガトリウム化合物、たとえ
ば酸化ガトリウムGd23を亜硫酸水素塩錯体に変え
る: Gd33+6SO3 2~+6H3+→2(Gd(S
333~+9H2O このためにはGd23の水懸濁液中へ二酸化硫黄を導入
する。亜硫酸水素塩錯体の澄明な溶液が生じる。
【0020】この溶液を、粒子除去のため、0.2μm
の濾過器を通してポンプ輸送する。この工程で、なお欠
如しているテルビウムに関するドーピング添加物を、式
により所定の正しい割合で添加することができる。添加
は、とくに生じる金属ないしはドーピング剤の酸化物、
硫化物、塩化物、硝酸塩、炭酸塩または他の適当な化合
物の溶液または懸濁液として行なわれる。
【0021】そこで、溶液から二酸化硫黄を追出し、そ
の際ガトリニウムはドーピング剤と一緒に硫化物として
溶液から完全に沈殿する: 2(Gd(SO3)3)3~+6H3+→Gd2(SO3)3・3H2
O+3SO2+6H3O 全工程、殊に固体粉末の処理は、亜硫酸水素塩錯体の酸
化またはあとでの固体亜硫酸塩の硫酸塩への酸化を阻止
するために、不活性ガス下または還元性雰囲気下に行な
われる。
【0022】そこで、乾燥した亜硫酸ガドリニウム粉末
を、還元性雰囲気下、たとえば組成N280%/H2 20
%の形成ガス下、たとえば700℃に加熱する。その
際、亜硫酸ガドリニウムはオキシ硫化ガドリウムGd2
2Sに還元される。
【0023】亜硫酸ガドリニウムの還元は他の還元作用
ガスによって、たとえば一酸化炭素、水素または別の組
成の形成ガスを導入することによって行なうこともでき
る。また、還元に必要な温度は400〜800℃の間で
任意に選択することができる。こうして得られた発光体
粉末は、たとえば35m2/g の所望の高い比表面積を
有する。なお、記載した一般式に一致しない異相封入物
を有することもできる。これは、殊に別法で純粋なオキ
シ硫化ガドリニウムを製造し、次いではじめてドーピン
グ剤の適当な化合物と混合するときに観察される。この
場合に、化学量論を完成するために、得られた発光体粉
末を水素/硫黄蒸気の雰囲気に曝露する別の還元工程を
実施することができる。その際、最初の還元工程と同じ
熱条件が選択される。
【0024】この工程でX線回折法により測定した、得
られた発光体粉末の微結晶の大きさは、10〜20nm
である。
【0025】圧縮するために、発光体粉末をプレス成形
型中へ充填する。この型はAl23、Ta,W,SiC
またはSi34からなる。
【0026】
【実施例】図は熱間圧縮のために適当な装置を示す。顔
料粉末は、底板BP、型側板MWおよび蓋板APからな
り、たとえばシリンダ形の圧縮成形型中へ充填する。プ
レス圧は、水力的に形成され、プランジャMSで蓋板A
Pに作用する。この場合、成形型は金敷A上に戴ってい
る。圧縮成形型を取囲むヒータHならびに低下した残留
ガス圧において還元性雰囲気をつくるための装置(図示
せず)が熱間圧縮成形装置を完成する。
【0027】熱圧プレス中で0.1〜10kNcm~2
圧力で冷間で乾式に予備圧縮する。引き続き、選択的に
差当り加圧せずに1100〜1300℃の温度に加熱す
ることができ、その際発光体粉末は理論的密度の約80
〜85%に焼結する。その代りにまたはその後、約0.
1〜20kNcm~2の最終的圧縮圧を加え、発光体粉末
を完全に発光体セラミックに圧縮する。
【0028】方法を実施するために、種々の温度/時間
プロファイルを調節することができる。発光体粉末が熱
間圧縮の間に保たれる還元性雰囲気の残留ガス圧は、圧
縮度に依存して変えることが可能である。
【0029】本発明の第1実施例においては、発光体粉
末を熱圧プレス中で、1100〜1500℃の間、とく
に1200〜1300℃の間にある最高温度まで一定速
度で加熱する。1〜5k/min、とくに3〜4k/m
inの速度が調節される。その際、還元性雰囲気のガス
圧は、0.1〜105Pa の圧力、とくに5〜100P
aの圧力に一定に保つことができる。最高温度において
は30〜240min、とくに60〜120minの保
持時間が維持され、引き続き冷却される。冷却速度は3
〜10k/min、とくに4〜5k/minに調節され
る。
【0030】本発明の第2実施例においては差当り0.
1〜50Pa、とくに1Pa〜5Paのガス圧において
700〜1000℃の間、とくに750〜900℃の間
の温度にまで加熱する。引き続き、ガス圧を500Pa
〜0.1MPa、とくに0.01MPa〜0.1MPa
に上げる。引き続き、第1実施例におけるように、最高
温度にまでさらに加熱し、保持時間を維持し、引き続き
冷却する。
【0031】第3実施例においては、差当り200Pa
〜0.1MPaのガス圧、とくに0.05MPa〜0.
1MPaの圧力で、600〜800℃、とくに650〜
700℃の第1中間温度に加熱する。次に、ガス圧を
0.1Pa〜50Paの値、とくに1Pa〜5Paの値
に下げ、引き続きさらに900〜1100℃、とくに9
50〜1050℃の第2温度に加熱する。この温度に達
した後、ガス圧を再び上げ、200Pa〜0.1MPa
の圧力、とくに0.05MPa〜0.1MPaに調節す
る。引き続き、これまでと同様に、最高温度に加熱し、
保持し、冷却する。
【0032】主として700〜1000℃の温度間隔で
行なわれる圧縮工程の間の最低ガス圧を調節することに
よって、生じる発光体セラミック固体の細孔中にガスが
封入されることはない。これにより、発光体粉末の完全
な圧縮が可能となる。
【0033】本発明方法のもう1つの実施例において
は、すべての別法において、記載した最強圧縮の直前ま
たはその間に、一定温度で最大120minの保持時間
を維持することができる。第1の別法では温度保持時間
を、600〜900℃、とくに700〜800℃の間の
温度に達した場合に挿入する。第3の別法では、保持時
間を、第1中間温度に到達した場合で、ガス圧が低下す
る前に挿入する。
【0034】完成した発光体セラミック物体を型から取
出し、その発光特性を測定するために、種々の条件下で
X線を照射する。
【0035】上記のドイツ国特許出願による方法によっ
て製造した発光体セラミックに比べて、本発明により製
造した発光体セラミックは増加した半透明性を示す。こ
れはX線の影響下、つまり発光体として使用した場合
に、発光体セラミック内部のあまり妨げられない光伝搬
に基づいて生じる、5〜10%だけ高い光の強さを生じ
る。
【0036】発光体セラミックの密度は、理論的密度の
99.9%より以上に達する。
【0037】改善された発光特性に基づき、本発明によ
る発光体は殊にX線コンピュータ断層撮影において使用
するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本方法を実施するのに適当な装置の概略断面図
【符号の説明】
A 金敷 AP 蓋板 BP 底板 MW 型側板 MS プランジャ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ユルゲン レッパート ドイツ連邦共和国 インニング フルアー シュトラーセ 8 (72)発明者 クリスタ グラープマイアー ドイツ連邦共和国 ベルク アム ゼーフ ェルト 17

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般合式(M1-xLnx22S[式中M
    はY,LaおよびGdの群の少なくとも1つの元素を包
    含し、LnはEu,Ce,Rr,Tb,Yb,Dy,S
    mおよびHoの群の少なくとも1つの元素を表わし、か
    つ(2×10~1)≧×≧(1×10~6)である]の発光
    体セラミックを製造するため、 ― 少なくとも10m2/gの比表面積(BETによる
    ガス吸収法で測定)を有する、組成(M1-xLnx22
    Sの発光体粉末を準備する工程、 ― 圧縮成形型中で発光体粉末を、0.1〜10kN/
    cm2の圧力および1000〜1500℃の温度で、還
    元性雰囲気下0.1Pa〜0.1MPaのガス圧で単軸
    熱間圧縮する工程を有する、発光体セラミックの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 LnがCeおよびTb,PrおよびEu
    の群からの少なくとも1つの別の元素を包含する、請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 還元性雰囲気のガス圧を熱間圧縮する間
    5Pa〜100Paの間の値で一定に保つ、請求項1ま
    たは2記載の方法。
  4. 【請求項4】 熱間圧縮のため少なくとも700〜10
    00℃に加熱し、その際還元性雰囲気のガス圧を0.1
    〜50Paに調節し、引き続き500Pa〜0.1MP
    aのより高いガス圧で1100〜1500℃にまでさら
    に加熱する、請求項1から3までのいずれか1項記載の
    方法。
  5. 【請求項5】 600〜800℃の温度に達した後、1
    20minまでの保持時間を維持する、請求項1から4
    までのいずれか1項記載の方法。
  6. 【請求項6】 1〜5k/minの速度で加熱する、請
    求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 熱間圧縮する際、最高温度に達した後、
    30〜240minの保持時間を挿入し、引き続き冷却
    する、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 【請求項8】 熱間圧縮した後、3〜10k/minの
    速度で冷却する、請求項1から7までのいずれか1項記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 3〜4k/minの加熱速度で加熱し、
    4〜5k/minの冷却速度で冷却する、請求項1から
    8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 【請求項10】 発光体粉末を熱間圧縮するため、形成
    ガス、水素、硫化水素または一酸化炭素のガス1種また
    は数種を包含する還元性雰囲気下に保つ、請求項1から
    9までのいずれか1項記載の方法。
JP7010145A 1994-01-26 1995-01-25 発光体セラミックの製造方法 Abandoned JPH07223861A (ja)

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