JPH07223148A

JPH07223148A - Ｎｃ工作機械における工具チェック装置

Info

Publication number: JPH07223148A
Application number: JP1341494A
Authority: JP
Inventors: Shoji Yasutake; 昭二安武
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 1994-02-07
Filing date: 1994-02-07
Publication date: 1995-08-22

Abstract

(57)【要約】【目的】ドリル、エンドミル等の工具４の自動交換機
能を有するＮＣ工作機械において、スピンドル12に取り
付けられた工具４が所定の工具である否かを自動的に判
断出来る工具チェック装置を提供する。【構成】ワークテーブル７の側部には、Ｘ軸或いはＹ
軸に沿って投光器３と受光器31が対向配備され、制御装
置２は、ＮＣ加工に使用せんとして交換された工具４
を、Ｚ軸を含む２軸方向に順次移動させて、投光器３と
受光器31の間の物体検出領域を複数回に亘って通過さ
せ、受光器31の検出信号に基づいて、工具４のＺ軸に沿
う形状変化を検知して、工具４の種類を認識し、認識さ
れた工具の種類がＮＣ加工に使用すべき所定の種類と一
致するときはＮＣ加工へ移行し、不一致が判断されたと
きはＮＣ加工を中止する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ドリル、エンドミル等
の如くＺ軸回りに回転駆動される複数種類の工具を対象
として、工具を自動的に交換してＮＣ加工を行なうＮＣ
工作機械に関し、特に、ＮＣ加工に使用せんとする工具
が所定の工具であるか否かを自動的にチェックするため
の工具チェック装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】工具自動交換機能を有するＮＣ工作機械
は、例えば図１に示す如くＺ軸方向に駆動される昇降台
(13)にスピンドル(12)が装備され、該スピンドル(12)
に、ドリル、エンドミル等の工具(４)が取り付けられ
る。又、機台(５)上には、Ｙ軸方向に駆動されるサブテ
ーブル(６)を配備すると共に、該サブテーブル(６)上
に、Ｘ軸方向に駆動されるワークテーブル(７)を配備
し、該ワークテーブル(７)上に、加工を施すべきワーク
(図示省略)が固定される。ワークテーブル(７)には、そ
の側部に、複数の工具支持部(72)を具えた工具収納台(7
1)が設けられている。

【０００３】上記ＮＣ工作機械(１)は、別途作成された
所定のＮＣプログラムに従って動作し、工具(４)を自動
的に交換しつつ、適切な工具(４)によってワークを加工
する。スピンドル(12)に工具(４)を取り付ける際は、サ
ブテーブル(６)及びワークテーブル(７)が夫々Ｙ軸方向
及びＸ軸方向に動作して、スピンドル(12)の下方まで工
具収納台(71)の工具支持部(72)を移動させる。その後、
昇降台(13)によってスピンドル(12)を降下させる。この
結果、該工具支持部(72)に支持されている工具(４)がス
ピンドル(12)に自動的にチャッキングされるのである。

【０００４】従って、工具収納台(71)上に予め複数種類
の工具(４)をＮＣプログラムに応じた所定位置に収納し
ておけば、ＮＣ工作機械(１)は、ＮＣプログラムに従っ
て工具(４)を自動的に交換しつつ、適切な工具(４)によ
ってワークを加工するのである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、仮に作
業者が工具収納台(71)に工具(４)の種類を誤って配置し
たとすると、その後のＮＣ加工の段階で所定の加工が行
なわれず、不良品を発生する問題がある。本発明の目的
は、ＮＣ加工に際して、スピンドル(12)に取り付けられ
た工具(４)が所定の工具である否かを自動的に判断し
て、その後の誤動作を未然に防止出来る工具チェック装
置を提供することである。

【０００６】

【課題を解決する為の手段】本発明に係るＮＣ工作機械
における工具チェック装置は、ワークテーブル(７)の側
部に、Ｘ軸或いはＹ軸に沿って投光器(３)と受光器(31)
を具えている。又、ＮＣ工作機械(１)の動作を制御すべ
きＮＣ制御装置(２)は、ＮＣ加工に使用せんとして交換
された工具(４)を、前記Ｚ軸を含む２軸方向に順次移動
させて、前記投光器(３)と受光器(31)に挟まれた物体検
出領域を複数回に亘って通過させ、その過程で、受光器
から得られる物体検出信号に基づいて、工具(４)のＺ軸
に沿う形状変化を検知して、工具(４)の種類を認識し、
その認識された工具の種類がＮＣ加工に使用すべき所定
の種類と一致するときは、所定のＮＣ加工へ移行し、不
一致が判断されたときはＮＣ加工への移行を中止するも
のである。

【０００７】

【作用】ＮＣ制御装置(２)は、ＮＣ加工に使用すべき工
具(４)が取り付けられた状態で、ＮＣ加工に先立ち、該
工具(４)を投光器(３)と受光器(31)に挟まれた物体検出
領域へ相対移動させて、該領域を異なる高さで往復して
通過させる。例えば、工具(４)のＺ軸方向の高さ位置を
一定に維持して、工具(４)をＸ軸方向或いはＹ軸方向に
移動させて、該領域を通過させるステップを、工具(４)
のＺ軸方向の高さ位置を徐々に変化させつつ、繰り返し
実行する。

【０００８】この過程で、投光器(３)から受光器(31)へ
至る光は工具(４)の通過によって遮断され、その遮断時
間Ｔは、工具(４)の直径に応じて変化する。例えば工具
(４)がドリルの場合は、刃先が円錐形状を呈しているの
で、該円錐部分が投光器(３)と受光器(31)の間を通過す
る場合は、該工具(４)のＺ軸方向の高さ変化によって、
光の遮断時間が増大し或いは減小する。従って、受光器
(31)から得られる物体検出信号に基づいて、光の遮断時
間Ｔを測定すれば、工具(４)のＺ軸に沿う形状変化を検
知することが出来、該検知に基づいて工具(４)の種類を
認識することが出来る。

【０００９】

【発明の効果】本発明に係るＮＣ工作機械における工具
チェック装置によれば、工具の種類が自動的に認識され
て、その結果に応じてＮＣ加工が進行し、或いは中止さ
れるから、ＮＣ工作機械の誤動作は未然に防止出来る。

【００１０】

【実施例】以下、本発明を図１のＮＣ工作機械(１)に実
施した一例につき、図面に沿って詳述する。図１におい
て、ＮＣ工作機械(１)には、ワークテーブル(７)、サブ
テーブル(６)及び昇降台(13)へ駆動電流を供給すべき制
御ボックス(11)が取り付けられている。該制御ボックス
(11)に対してはＮＣ制御装置(２)からＮＣ制御信号が供
給され、ワークテーブル(７)のＸ軸方向の駆動制御、サ
ブテーブル(６)のＹ軸方向の駆動制御、及び昇降台(13)
のＺ軸方向の駆動制御が行なわれる。

【００１１】ワークテーブル(７)は、その側部に工具収
納台(71)を具え、該工具収納台(71)には、Ｘ軸方向に沿
って投光器(３)と受光器(31)が対向配備され、投光器
(３)の点灯動作、及び受光器(31)の光検出動作はＮＣ制
御装置(２)によって制御される。

【００１２】投光器(３)と受光器(31)とは、図２の如く
スピンドル(12)に取り付けられた工具(４)が通過可能な
間隔で配置され、その間に工具検出領域を形成してい
る。従って、工具(４)を図示の如く工具検出領域の高さ
位置まで降下させた後、工具収納台(71)をＹ軸方向に移
動させることによって、工具(４)は工具検出領域を通過
して、投光器(３)から受光器(31)へ至る光を遮断する。
受光器(31)の検出信号は図１のＮＣ制御装置(２)へ送ら
れて、後述の如く工具(４)の種類の判別に供される。

【００１３】図３及び図４は、ＮＣ制御装置(２)が実行
する工具チェック動作を表わしている。先ず図３のステ
ップＳ１にて、スピンドル(12)を工具収納台(71)近傍の
初期位置(図２参照)に位置決めした後、ステップＳ２に
てサブテーブル(６)及びワークテーブル(７)(図中で
は、両者を総称してＸＹテーブルと記す)を移動して、
工具(４)を水平移動させて、投光器(３)と受光器(31)の
間の工具検出領域を通過させる。

【００１４】次にステップＳ３にて、工具が検出された
か否かを判断し、ＮＯの場合は、ステップＳ４にてスピ
ンドル(12)を更に所定距離だけ降下させ、ステップＳ２
へ戻る。ステップＳ３にて工具が検出されたときは、投
光器(３)から受光器(31)へ照射される光の遮断時間Ｔを
取り込んで、該時間Ｔにスピンドル(12)の移動速度を乗
算することによって、工具径Ｄを計算した後、ステップ
Ｓ５へ移行して、そのときのスピンドル(12)のＺ軸座標
Ｚ0を取り込む。そして、ステップＳ６にて、スピンド
ル(12)を更に所定距離だけ降下させた後、ステップＳ７
にて、ＸＹテーブルを移動して、工具を水平移動させ、
工具検出領域を通過させる。

【００１５】そして、ステップＳ８にて、投光器(３)か
ら受光器(31)へ照射される光の遮断時間Ｔを取り込ん
で、該時間Ｔに基づいて工具径Ｄを計算する。次に、ス
テップＳ８で計算された工具径を、先のステップで計算
された工具径と比較して、その値に変化があるか否かを
判断する。ＹＥＳの場合は、ステップＳ６へ戻って、ス
テップＳ６〜Ｓ９を繰り返す。これによって、例えば工
具がドリルの場合の刃先の形状変化が検出される。

【００１６】ステップＳ９にて工具径Ｄに変化がないこ
とが判断されたときは、工具(４)がエンドミルであり、
或いはドリルが径変化のない検出部分まで降下したもの
として、図４のステップＳ１０へ移行する。ステップＳ
１０では、前記ステップＳ８で得られた１或いは複数の
計算結果に基づいて、工具形状を認識し、工具の種類を
判別する。その後、ステップＳ１１にて、判別された工
具が所定の工具であるか否かを判断し、ＮＯの場合は、
ステップＳ１２にてアラームを発生して、加工を中止す
る。ＹＥＳの場合は、所定のＮＣプログラムをスタート
させて、加工を開始するのである。

【００１７】図５(ａ)(ｂ)(ｃ)は、工具(４)がドリルの
場合の形状認識の過程を表わしている。図５(ａ)のごと
く、工具(４)がＺ軸座標Ｚ1にて工具検出領域を通過す
ると、受光器からの検出信号は、刃先の通過部分の径Ｄ
1に対応する時間Ｔ1だけ、ＨレベルからＬレベルに低下
する。次に図５(ｂ)のごとく、工具(４)が一定距離だけ
降下して、Ｚ軸座標Ｚ2にて工具検出領域を通過する
と、検出信号は、そのときの通過部分の径Ｄ2に対応す
る時間Ｔ2だけＬレベルに低下する。更に図５(ｃ)のご
とく、工具(４)がＺ軸座標Ｚ3にて工具検出領域を通過
すると、検出信号は、そのときの通過部分の径Ｄ3に対
応する時間Ｔ3だけＬレベルに低下する。従って、この
３ステップで検出される時間Ｔ1、Ｔ2、Ｔ3に工具(４)
の移動速度を乗算することによって、工具径の変化Ｄ
1、Ｄ2、Ｄ3を算出し、この変化に基づいて、工具(４)
の刃先形状を認識することが出来る。

【００１８】上述の如く本発明の工具チェック装置によ
れば、ワークテーブル(７)の側部に投光器(３)及び受光
器(31)を配置した簡易な構成によって、スピンドル(12)
に装着された工具(４)が所定の工具であるか否かを自動
的に判断出来、これによって、誤った工具による加工を
未然に防止することが出来る。

【００１９】上記実施例の説明は、本発明を説明するた
めのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定
し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本
発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲
に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは
勿論である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る工具チェック装置を具えたＮＣ工
作機械を示す斜視図である。

【図２】投光器及び受光器の配置を示す斜視図である。

【図３】工具チェック動作の前半を表わすフローチャー
トである。

【図４】工具チェック動作の後半を表わすフローチャー
トである。

【図５】工具がドリルの場合の工具チェックの原理を説
明する図である。

【符号の説明】 (１) ＮＣ工作機械 (２) ＮＣ制御装置 (12) スピンドル (４) 工具 (７) ワークテーブル (71) 工具収納台 (３) 投光器 (31) 受光器

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ドリル、エンドミル等の如くＺ軸回りに
回転駆動される複数種類の工具(４)を対象とする工具自
動交換機能を有し、制御装置(２)の制御によって、ワー
クテーブル(７)上のワークに対して工具(４)をＸＹＺの
３軸方向へ相対移動させて、ワークを加工するＮＣ工作
機械において、ワークテーブル(７)の側部には、Ｘ軸或
いはＹ軸に沿って投光器(３)と受光器(31)が対向配備さ
れ、制御装置(２)は、ＮＣ加工に使用せんとして交換された工具(４)を、前記
Ｚ軸を含む２軸方向に順次移動させて、前記投光器(３)
と受光器(31)に挟まれた物体検出領域を複数回に亘って
通過させる第１制御手段と、受光器から得られる物体検出信号に基づいて、工具(４)
のＺ軸に沿う形状変化を検知して、工具(４)の種類を認
識する工具認識手段と、認識された工具の種類がＮＣ加工に使用すべき所定の種
類と一致するときは、所定のＮＣ加工へ移行し、不一致
が判断されたときはＮＣ加工への移行を中止する第２制
御手段とを具えていることを特徴とするＮＣ工作機械に
おける工具チェック装置。