JPH1158113A - 工具摩耗監視装置 - Google Patents

工具摩耗監視装置

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Publication number
JPH1158113A
JPH1158113A JP23544497A JP23544497A JPH1158113A JP H1158113 A JPH1158113 A JP H1158113A JP 23544497 A JP23544497 A JP 23544497A JP 23544497 A JP23544497 A JP 23544497A JP H1158113 A JPH1158113 A JP H1158113A
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JP
Japan
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tool
value
cutting load
upper limit
load
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Application number
JP23544497A
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English (en)
Inventor
Koichi Yoshida
浩一 吉田
Makoto Tanahashi
誠 棚橋
Toshiyuki Muraki
俊之 村木
Yoshinori Yamaoka
義典 山岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamazaki Mazak Corp
Original Assignee
Yamazaki Mazak Corp
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Publication date
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Publication of JPH1158113A publication Critical patent/JPH1158113A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】作業中に熟練者の監督を必要とせず、誰にでも
簡単かつ的確にドリル工具の交換時期を判定できるこ
と。 【解決手段】最大トルク値TFmaxと最大スラスト値
SFmaxを複数のドリル穴65について順次検出する
トルク負荷検出部11、スラスト負荷検出部12、最大
トルク値検出部13、最大スラスト値検出部15及び、
トルク値メモリ部9とスラスト値メモリ部10を設け、
任意の上限トルク値TFxと上限スラスト値SFxを入
力自在な上限トルク値入力キー26aと上限スラスト値
入力キー26b及び、上限トルク値メモリ部6と上限ス
ラスト値メモリ部7を設け、上限トルク値TFxと上限
スラスト値SFxを表示出力し、また最大トルク値TF
maxと最大スラスト値SFmaxを経時的に表示出力
し、各々の警戒値と比較判定信号を出力するように構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドリル工具にかか
る切削負荷に基づいて該工具の摩耗度合を監視する工具
摩耗監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】摩耗の進んだドリル工具は折損する前に
新しいものと交換する必要がある。このドリル工具の交
換時期は、早すぎると交換の手間が増加し、遅すぎると
折損などの危険があることから、この交換時期を的確に
判定することはむずかしい。例えばドリル工具の交換時
期は、どのような工具で、どのくらいの速度により、ど
のような材質のワークを、どの程度(回数等)切削した
かといったような各種の加工条件から、熟練者の経験や
勘に基づいて判定されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ドリル工具の
交換時期を熟練者の経験や勘に基づいて的確に判定する
ためには、作業中は常に熟練者の監督が必要となり、従
って、同時に行える作業の規模も監督に着ける熟練者の
数によって制約され、作業効率を向上しにくいなどの多
くの不都合が生じている。
【0004】本発明は上記事情に鑑み、作業中に熟練者
の監督を必要とせず、誰にでも簡単かつ的確にドリル工
具の交換時期を判定できる工具摩耗監視装置を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明のうち第1の
発明は、ドリル工具(40a)を用いてワーク(60)
に対するドリル穴(65)の加工を行なう工作機械(1
00)において、前記ドリル工具(40a)に作用する
工具切削負荷(TFmax、SFmax)を該ドリル工
具(40a)により加工する複数のドリル穴(65)に
ついて順次検出する工具切削負荷検出部(11、12、
13、15)を有し、前記工具切削負荷検出部(11、
12、13、15)により順次検出された複数のドリル
穴(65)についての工具切削負荷(TFmax、SF
max)を記憶格納する工具切削負荷メモリ部(9、1
0)を設け、任意の上限切削負荷値(TFx、SFx)
を入力自在な上限切削負荷値入力手段(26a、26
b)を設け、前記上限切削負荷値入力手段(26a、2
6b)により入力された上限切削負荷値(TFx、SF
x)を記憶格納する上限切削負荷値メモリ部(6、7)
を設け、前記上限切削負荷値メモリ部(6、7)に記憶
格納された上限切削負荷値(TFx、SFx)を表示出
力すると共に、前記工具切削負荷メモリ部(6、7)に
記憶格納された複数のドリル穴(65)についての工具
切削負荷(TFmax、SFmax)を経時的に表示出
力する切削負荷情報表示出力部(21、22)を設けて
構成される。
【0006】また本発明のうち第2の発明は、第1の発
明による工具摩耗監視装置(1)において、前記切削負
荷情報表示出力部(21、22)は、前記工具切削負荷
メモリ部(9、10)に記憶格納された複数のドリル穴
(65)についての工具切削負荷(TFmax、SFm
ax)及び、前記上限切削負荷値メモリ部(6、7)に
記憶格納された上限切削負荷値(TFx、SFx)を、
切削負荷の大きさを基準軸としたグラフ(G1、G2)
上に配置する形で切削負荷情報画像(GZ)を作成する
画像作成部(22)と、前記画像作成部(22)により
作成された前記切削負荷情報画像(GZ)を表示出力す
る画像表示部(21)からなる。
【0007】また本発明のうち第3の発明は、第1の発
明による工具摩耗監視装置(1)において、前記工作機
械(100)は、前記ドリル工具(40a)を回転駆動
する主軸モータ(41)を有しており、前記工具切削負
荷検出部(11、13)は、前記主軸モータ(41)の
負荷電流値に基づいて工具切削負荷(TFmax)を検
出する。
【0008】また本発明のうち第4の発明は、第1の発
明による工具摩耗監視装置(1)において、前記工作機
械(100)は、前記ドリル工具(40a)をワーク
(60)に対して工具主軸方向に移動駆動する送り軸モ
ータ(45)を有しており、前記工具切削負荷検出部
(12、15)は、前記送り軸モータ(45)の負荷電
流値に基づいて工具切削負荷(SFmax)を検出す
る。
【0009】また本発明のうち第5の発明は、第1の発
明による工具摩耗監視装置(1)において、前記上限切
削負荷値(TFx、SFx)に基づいて求められる切削
負荷警戒値(TFy、SFy)を記憶格納自在な切削負
荷警戒値メモリ部(19a、20a)を設け、前記工具
切削負荷検出部(11、12、13、15)により検出
された工具切削負荷(TFmax、SFmax)と、前
記切削負荷警戒値メモリ部(19a、20a)に記憶格
納された切削負荷警戒値(TFy、SFy)の大小を比
較判定し、比較判定信号(S3、S4)を出力する切削
負荷警戒域到達判定部(19、20)を設け、前記切削
負荷警戒域到達判定部(19、20)からの比較判定信
号(S3、S4)に基づいて警告を発する警告手段(2
5)を設けた。
【0010】なお、括弧内の番号等は、図面における対
応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述
は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づき説明する。図1は、本発明による工具摩耗監視装置
の一例を備えた工作機械を示すブロック図、図2は、工
具摩耗監視装置の負荷サンプリングプログラムの内容を
示すフローチャート、図3(a)は、トルク値メモリ部
内を概念的に示した図、図3(b)は、スラスト値メモ
リ部内を概念的に示した図、図4は、ディスプレイに表
示された画像を示す図である。
【0012】マシニングセンタ等の工作機械100は、
図1に示すように工具摩耗監視装置1を有しており、工
具摩耗監視装置1は主制御部2を有している。主制御部
2には、バス線2aを介して、加工プログラムメモリ部
3、加工制御部5、上限トルク値メモリ部6、上限スラ
スト値メモリ部7、トルク値メモリ部9、スラスト値メ
モリ部10、トルク負荷検出部11、スラスト負荷検出
部12、最大トルク値検出部13、最大スラスト値検出
部15、主軸モータ制御部16、送り軸モータ制御部1
7、トルク値警戒域到達判定部19、スラスト値警戒域
到達判定部20、ディスプレイ21、表示演算部22、
加工判定部23、警告制御部25、キーボード26、加
工穴数カウント部31などが接続している。また、工作
機械100は主軸モータ41により回転駆動自在になっ
た主軸40を有しており、この主軸40にはドリル工具
40aなどの回転工具が着脱自在に装着されている。な
お、主軸モータ41には上述した主軸モータ制御部16
及びトルク負荷検出部11が接続されている。更に、主
軸40は送り軸モータ45によって該主軸40の軸心方
向である図1の矢印A、B方向(Z軸のプラス方向及び
マイナス方向)に移動駆動自在になっている。そして上
述した送り軸モータ制御部17及びスラスト負荷検出部
12は送り軸モータ45に接続されている。主軸40の
図1紙面下方には、図示しないテーブルに搭載されたワ
ーク60が、図示しないテーブルにより水平な矢印C、
D方向(X軸方向)及び該矢印C、D方向とは直角な水
平方向(Y軸方向)に移動自在に配置されている。
【0013】工作機械100及び、該工作機械100の
有する工具摩耗監視装置1は以上のような構成を有する
ので、工作機械100を用いたワーク60に対する加工
は以下のように行われる。即ち、工具摩耗監視装置1に
おいて、オペレータがキーボード26を介して加工開始
の命令を入力する。主制御部2は、該命令に基づいて加
工プログラムメモリ部3から加工プログラムPROを読
み出し、読み出した加工プログラムPROに基づいて所
定の加工を行なうように加工制御部5に対して指令す
る。加工制御部5は、該加工プログラムPROに基づい
て、主軸モータ制御部16を介して主軸モータ41を回
転駆動させて主軸40を回転駆動させると共に、送り軸
モータ制御部17を介して送り軸モータ45を駆動させ
て主軸40をZ軸方向に適宜移動駆動させ、また図示し
ないテーブル送り制御部を介してこれに接続された図示
しないテーブル駆動モータを駆動させて図示しないテー
ブルを前記Z軸に垂直な水平面内をX軸方向及びY軸方
向に適宜移動駆動させて、主軸40に装着されたドリル
工具40aにより、ワーク60に対して複数のドリル穴
65を切削する形の加工を行なう。なお、本実施例での
加工プログラムPROは、1種類のドリル工具40aに
より複数のドリル穴65の加工を行う内容の公知のプロ
グラムであるとする。
【0014】ところで、本実施例の工具摩耗監視装置1
では上述した加工を行いながら、ドリル工具40aの摩
耗度合を監視する。この監視を行うには、前記加工を始
める前に予め準備しておく作業がある。この準備作業で
は、オペレータが、キーボード26に設けられた上限ト
ルク値入力キー26aを介して上限トルク値TFxを入
力し、キーボード26に設けられた上限スラスト値入力
キー26bを介して上限スラスト値SFxを入力する。
こうして上限トルク値入力キー26a及び上限スラスト
値入力キー26bを介して入力された上限トルク値TF
x及び上限スラスト値SFxは上限トルク値メモリ部6
及び上限スラスト値メモリ部7にそれぞれメモリ設定さ
れ、上述した準備作業が完了する。
【0015】ここで述べた上限トルク値TFx及び上限
スラスト値SFxは、上述したドリル工具40aでワー
ク60を切削する際に、切削負荷がこの上限トルク値T
Fxや上限スラスト値SFxとなった時点で工具交換す
ることにより、早すぎることなく、遅すぎることもない
適切な時期の工具交換が実現するような値になってい
る。つまり、この上限トルク値TFx及び上限スラスト
値SFxは、どのような工具で、どのような材質のワー
クを、どのような速度で切削するかといったような各種
の加工条件から求められた個々の加工特有の最適値であ
り、一般的に汎用できる値ではない。つまり、本実施例
の工具摩耗監視装置1を用いると、工具の材質、ワーク
の材質、切削速度等といった各種の加工条件を考慮し
て、個々の加工について最適な上限トルク値TFx及び
上限スラスト値SFxを、ドリル工具の交換時期の切削
負荷として、上限トルク値入力キー26a及び上限スラ
スト値入力キー26bを介して自在に入力し設定できる
ようになっているので、この上限トルク値入力キー26
a及び上限スラスト値入力キー26bを基にして、加工
条件の違いから生じるドリル工具の適切な交換時期の違
いにもきめ細かく対応し、早すぎることなく、遅すぎる
こともない適切なドリル工具の交換時期を的確に判定で
きるようになっている。
【0016】そして準備作業の完了後、上述したように
加工プログラムPROに基づく加工を開始する際には、
主制御部2は、図2に示すような負荷サンプリングプロ
グラムSYPに基づいた処理を行っている。即ち、加工
制御部5が、加工プログラムPROの実行を進め、1番
目のドリル穴65の加工の実行を開始すると、加工判定
部23にドリル加工実行中であるかどうか判定させる
(ステップST1)。そこで加工判定部23は、ドリル
加工実行中であると判定して判定信号S1を主制御部2
に伝送する。なお、加工制御部5が加工プログラムPR
Oにおける1番目のドリル穴65の加工実行開始の指令
を読み取ると、加工開始信号S5が加工穴数カウント部
31に伝送される。加工穴数カウント部31は図示しな
いカウンタメモリを有しており、前記加工開始信号S5
を受け取った加工穴数カウント部31はカウンタメモリ
に1を加え保持する(カウンタメモリの初期値は0であ
ったのでこれに1を加えて1となった)。
【0017】主制御部2は前記判定信号S1を受け、こ
れがドリル加工実行中を示すので、トルク負荷検出部1
1及びスラスト負荷検出部12に負荷の検出を実行させ
る(ステップST2)。即ち、トルク負荷検出部11
は、主軸モータ41の負荷電流値を検出することによ
り、該電流値から主軸モータ41に作用するトルク負荷
TF、従って主軸40のトルク負荷TFを演算検出し、
演算検出したトルク負荷TFを最大トルク値検出部13
に伝送する。また同時に、スラスト負荷検出部12は、
送り軸モータ45の負荷電流値を検出することにより、
該電流値から送り軸モータ45に作用するスラスト負荷
SF、従って主軸40に対するZ軸方向の送り軸にかか
るスラスト負荷SFを演算検出し、演算検出したスラス
ト負荷SFを最大スラスト値検出部15に伝送する。こ
れらスラスト負荷SF及びトルク負荷TFは主軸40に
装着されたドリル工具40aにかかる負荷と対応してい
るので、ドリル工具40aの切削負荷と見做される。
【0018】最大トルク値検出部13は、トルク負荷検
出部11から伝送されたトルク負荷TFの信号を受け取
ると、該信号によって示されるトルク負荷TFと、トル
ク値メモリ部9にメモリされている最大トルク値TFm
ax(この最大トルク値TFmaxは初期値として0が
メモリされている)との大小を比較する(ステップST
3)。この場合、ドリル工具40aにかかるトルク負荷
は0より大であり、従ってトルク負荷TFが最大トルク
値TFmaxより大きいので、最大トルク値検出部13
は、該トルク負荷TFの値を最大トルク値TFmaxと
してトルク値メモリ部9にメモリする(ステップST
4)。また、最大スラスト値検出部15は、スラスト負
荷検出部12から伝送されたスラスト負荷SFの信号を
受け取ると、該信号によって示されるスラスト負荷SF
と、スラスト値メモリ部10にメモリされている最大ス
ラスト値SFmax(この最大スラスト値SFmaxは
初期値として0がメモリされている)との大小を比較す
る(ステップST5)。この場合、ドリル工具40aに
かかるスラスト負荷は0より大であり、従ってスラスト
負荷SFが最大スラスト値SFmaxより大きいので、
最大スラスト値検出部15は、該スラスト負荷SFの値
を最大スラスト値SFmaxとしてスラスト値メモリ部
10にメモリする(ステップST6)。
【0019】以降、再びステップST1に戻り、1番目
のドリル穴65の加工の実行中である間は、ステップS
T2に進んでトルク負荷TF及びスラスト負荷SFを一
定周期で演算検出する。更にステップST3に進み、最
大トルク値検出部13は、演算検出されたトルク負荷T
Fと、トルク値メモリ部9にメモリされている最大トル
ク値TFmaxとの大小を比較する。比較の結果、トル
ク負荷TFが最大トルク値TFmaxより大きい場合に
は、上述したようにステップST4に進んで、該トルク
負荷TFの値を最大トルク値TFmaxとしてトルク値
メモリ部9にメモリし、トルク負荷TFが最大トルク値
TFmax以下の場合には、ステップST4には進まず
(従ってトルク値メモリ部9の最大トルク値TFmax
は変更なし)、次のステップST5に進む。ステップS
T5では、最大スラスト値検出部15は、演算検出され
たスラスト負荷SFと、スラスト値メモリ部10にメモ
リされている最大スラスト値SFmaxとの大小を比較
する。比較の結果、スラスト負荷SFが最大スラスト値
SFmaxより大きい場合には、上述したようにステッ
プST6に進んで、該スラスト負荷SFの値を最大スラ
スト値SFmaxとしてスラスト値メモリ部10にメモ
リし、スラスト負荷SFが最大スラスト値SFmax以
下の場合には、ステップST6には進まず(従ってスラ
スト値メモリ部10の最大スラスト値SFmaxは変更
なし)、ステップST1に戻る。
【0020】このようにステップST1からステップS
T2、ST3、……と進み、再びステップST1に戻る
形で処理が繰り返されるうちに、1番目のドリル穴65
の加工が終了すると、ステップST1において加工判定
部23がドリル加工実行中でないと判定し、判定信号S
1を主制御部2に伝送する。主制御部2は前記判定信号
S1を受け、これがドリル加工実行中でないことを示す
ので、上述した負荷サンプリングプログラムSYPを終
了させる。
【0021】ところでトルク値メモリ部9内には、図3
(a)で概念的に示すように、1番目のドリル穴65の
加工(即ち1穴目)において検出された最大トルク値T
Fmaxを格納する格納位置TK1、2番目のドリル穴
65の加工(即ち2穴目)において検出された最大トル
ク値TFmaxを格納する格納位置TK2、……、とい
う形で、複数の格納位置TK1、TK2、……、TK4
00、……が形成されており、またスラスト値メモリ部
10内には、図3(b)で概念的に示すように、1番目
のドリル穴65の加工(即ち1穴目)において検出され
た最大スラスト値SFmaxを格納する格納位置SK
1、2番目のドリル穴65の加工(即ち2穴目)におい
て検出された最大スラスト値SFmaxを格納する格納
位置SK2、……、という形で、複数の格納位置SK
1、SK2、……、SK400、……が形成されてい
る。従って、上述した1番目のドリル穴65の加工(即
ち1穴目)においては、最大トルク値検出部13が、ト
ルク負荷TFと最大トルク値TFmaxとの大小を比較
したり、最大トルク値TFmaxをトルク値メモリ部9
にメモリする際、或いは最大スラスト値検出部15が、
スラスト負荷SFと最大スラスト値SFmaxとの大小
を比較したり、最大スラスト値SFmaxをスラスト値
メモリ部10にメモリする際には、加工穴数カウント部
31のカウンタメモリにメモリされた現在の加工穴数
(この場合は1)を認識し、該認識した加工穴数と同数
の格納位置(即ち加工穴数が1ならば格納位置TK1、
SK1)における最大トルク値TFmax或いは最大ス
ラスト値SFmaxについて比較や格納を行うようにす
る。
【0022】続いて、2番目、3番目、……、のドリル
穴65の加工を順次実行していく。即ち、k番目(k
は、2、3、4、……)のドリル穴の加工を開始すると
(なおこの時、加工制御部5がk番目のドリル穴65の
加工実行開始の指令を読み取って加工開始信号S5を加
工穴数カウント部31に伝送し、加工穴数カウント部3
1はカウンタメモリに1を加えてkとし保持する)、負
荷サンプリングプログラムSYPに基づいた処理を上述
した1番目のドリル穴65の加工と同じ手順で行う。即
ち、該k番目のドリル穴の加工の実行中である間は、図
2に示すようにステップST1からステップST2に進
んでトルク負荷TF及びスラスト負荷SFを演算検出
し、ステップST3に進み、演算検出されたトルク負荷
TFと、トルク値メモリ部9にメモリされている最大ト
ルク値TFmax(加工穴数カウント部31のカウンタ
メモリの加工穴数kに対応した格納位置TKkにメモリ
されているもの)との大小を比較し、比較の結果、トル
ク負荷TFが最大トルク値TFmaxより大きい場合に
は、ステップST4に進んで、該トルク負荷TFの値を
最大トルク値TFmaxとしてトルク値メモリ部9の所
定の格納位置TKkにメモリし、トルク負荷TFが最大
トルク値TFmax以下の場合には、ステップST4に
は進まず(従ってトルク値メモリ部9の格納位置TKk
の最大トルク値TFmaxは変更なし)、次のステップ
ST5に進んで、演算検出されたスラスト負荷SFと、
スラスト値メモリ部10にメモリされている最大スラス
ト値SFmax(加工穴数カウント部31のカウンタメ
モリの加工穴数kに対応した格納位置SKkにメモリさ
れているもの)との大小を比較し、比較の結果、スラス
ト負荷SFが最大スラスト値SFmaxより大きい場合
には、ステップST6に進んで、該スラスト負荷SFの
値を最大スラスト値SFmaxとしてスラスト値メモリ
部10の所定の格納位置SKkにメモリし、スラスト負
荷SFが最大スラスト値SFmax以下の場合には、ス
テップST6には進まず(従ってスラスト値メモリ部1
0の格納位置SKkの最大スラスト値SFmaxは変更
なし)、ステップST1に戻る。このようにステップS
T1からステップST2、ST3、……と進み、再びス
テップST1に戻る形で処理を繰り返し、該k番目のド
リル穴の加工が終了すると、ステップST1においてド
リル加工実行中でないと判定し、負荷サンプリングプロ
グラムSYPを終了させる。
【0023】以上のように、1番目のドリル穴65の加
工(即ち1穴目)での最大トルク値TFmax及び最大
スラスト値SFmax、2番目のドリル穴65の加工
(即ち2穴目)での最大トルク値TFmax及び最大ス
ラスト値SFmax、……、をトルク値メモリ部9及び
スラスト値メモリ部10にそれぞれメモリして行く形
で、ドリル工具40aの摩耗監視が行われるが、オペレ
ータは監視されている摩耗状態を随時ディスプレイ21
で確認することができる。即ち、ドリル工具40aの摩
耗状態を確認する場合には、オペレータがキーボード2
6に設けられた工具摩耗監視画像表示ボタン26cを押
す。これによって画像表示指令S2が主制御部2に伝送
され、これを受けた主制御部2は表示演算部22に工具
摩耗監視画像作成を指令する。
【0024】そこで表示演算部22は、図4に示すよう
に(なお、図4はディスプレイ21に表示された状態の
視覚できる画像GZを示しており、表示演算部22はこ
の画像GZに対応する視覚できない電子情報を作成して
いるが、これら画像GZの内容及び電子情報の内容の概
念的な差はなく、よって「表示演算部22が画像GZを
作成する」と言う表現を使用し、表示演算部22が作成
する内容を図4の画像GZを参照して説明することに差
し支えはない)、画像GZを作成する。該画像GZに
は、横軸を加工穴数(即ち、1穴目、2穴目、……)、
縦軸をトルク値(単位Nm)としたグラフG1を設定
し、このグラフG1上に、図3(a)に概念的に示すよ
うにトルク値メモリ部9の各格納位置TK1、TK2、
……、TKk、……、に格納された最大トルク値TFm
axをプロットする。更に、上限トルク値メモリ部6に
メモリされている上限トルク値TFxを該グラフG1上
に例えば視認性の良い赤色の線L1で表示する。また、
横軸を加工穴数(即ち、1穴目、2穴目、……)、縦軸
をスラスト値(単位N)としたグラフG2も設定し、こ
のグラフG2上に、図3(b)に概念的に示すようにス
ラスト値メモリ部10の各格納位置SK1、SK2、…
…、SKk、……、に格納された最大スラスト値SFm
axをプロットする。更に、上限スラスト値メモリ部7
にメモリされている上限スラスト値SFxを該グラフG
2上に例えば視認性の良い赤色の線L2で表示する。
【0025】これに加えて表示演算部22は、図4に示
すように、前記画像GZに工具情報表示部HKG、上限
トルク値表示部HTFx、現在トルク表示部HTF、上
限スラスト値表示部HSFx、現在スラスト表示部HS
F、加工穴数表示部HKNを設定する。例えば、工具情
報表示部HKGには加工プログラムPRO中に記載され
た工具情報から、現在使用しているドリル工具40aに
ついての情報を文字で表示し、上限トルク値表示部HT
Fx及び上限スラスト値表示部HSFxには、上限トル
ク値メモリ部6及び上限スラスト値メモリ部7にメモリ
されている上限トルク値TFx及び上限スラスト値SF
xをそれぞれ数字で表示する。現在トルク表示部HTF
及び上限スラスト値表示部HSFには、トルク値メモリ
部9及びスラスト値メモリ部10にメモリされている、
現在行っているドリル加工についての最大トルク値TF
max及び最大スラスト値SFmaxを数字で表示す
る。加工穴数表示部HKNには加工穴数カウント部31
のカウンタメモリの加工穴数を数字で表示する。
【0026】以上のように作成された画像GZは表示演
算部22からディスプレイ21に伝送され表示される。
表示された画像GZを見たオペレータは、グラフG1、
G2を見ることによりドリル工具40aの切削負荷が複
数のドリル穴65を加工する間に経時的にどの程度増加
してきており、従ってドリル工具40aの摩耗がどの程
度進んでいるかを視覚的に容易に把握することができ
る。特にドリル工具40aの交換時期は、ドリル工具4
0aの切削負荷、即ち最大トルク値TFmaxと最大ス
ラスト値SFmaxのうちの少なくとも一方が、上限ト
ルク値TFx又は上限スラスト値SFxまで増加した時
であるが、これは画像GZを見て、グラフG1、G2の
うち少なくともどちらか一方において、トルク値又はス
ラスト値を示す点が線L1又は線L2に略到達する時と
なる。つまり、ドリル工具40aの交換時期は、画像G
Zを見ることにより、熟練を要さず誰にでも簡単かつ的
確に判定できる。このように本実施例による工具摩耗監
視装置1では、熟練者の経験等を必要とするのは、上述
した準備作業において入力設定する上限トルク値TFx
及び上限スラスト値SFxを求めることだけであり、そ
の後の加工作業中には熟練者の監督が不要となる。従っ
て、同時に行える作業の規模が熟練者の数によって制約
されるようなことはなく、作業効率は容易に向上され好
都合である。
【0027】ところで、工具摩耗監視装置1にはドリル
工具40aの切削負荷が所定の大きさになると警告を発
する警告機能を備えている。即ち、ワーク60の加工を
開始する前に、トルク値警戒域到達判定部19は、上限
トルク値メモリ部6にメモリされた上限トルク値TFx
から、該上限トルク値TFxよりも所定の値A1を減じ
て警告トルク値TFyを演算し、これを該トルク値警戒
域到達判定部19に設けられた警告トルク値メモリ部1
9aに格納保持する。また、スラスト値警戒域到達判定
部20は、上限スラスト値メモリ部7にメモリされた上
限スラスト値SFxから、該上限スラスト値SFxより
も所定の値A2を減じて警告スラスト値SFyを演算
し、これを該スラスト値警戒域到達判定部20に設けら
れた警告スラスト値メモリ部20aに格納保持する。そ
して、上述したように負荷サンプリングプログラムSY
Pを実行している間には、最大トルク値荷検出部13で
検出された最大トルク値TFmaxがトルク値警戒域到
達判定部19にも逐次伝送され、最大スラスト値検出部
15で検出された最大スラスト値SFmaxがスラスト
値警戒域到達判定部20にも逐次伝送されている。トル
ク値警戒域到達判定部19では、最大トルク値検出部1
3から最大トルク値TFmaxが伝送されてくると、こ
の最大トルク値TFmaxと警告トルク値メモリ部19
aが保持している警告トルク値TFyとの大小を比較
し、最大トルク値TFmaxが警告トルク値TFy以上
である場合にのみ比較判定信号S3を警告制御部25に
伝送する。また、スラスト値警戒域到達判定部20で
は、最大スラスト値検出部15から最大スラスト値SF
maxが伝送されてくると、この最大スラスト値SFm
axと警告スラスト値メモリ部20aが保持している警
告スラスト値SFyとの大小を比較し、最大スラスト値
SFmaxが警告スラスト値SFy以上である場合にの
み比較判定信号S4を警告制御部25に伝送する。
【0028】警告制御部25は、上述した比較判定信号
S3、S4のうち少なくとも1つを受け取ると表示演算
部22に警告信号を発し、これにより表示演算部22は
ディスプレイ21上に警告(図示しない文字など)を表
示させる(その他にも警告音等を発するようにしてもよ
い)。或いはそれと共に、警告制御部25は図示しない
自動工具交換装置制御部に警告信号を発し、これにより
図示しない自動工具交換装置を駆動してドリル工具40
aを新しいものと交換するようにしてもよい。このよう
に現在切削を行っているドリル穴65についての切削負
荷が、上限トルク値TFx或いは上限スラスト値SFx
である限界値に対して、その差が前記値A1、A2等の
値以下になる程度に近づいた際には、ディスプレイ21
の文字等で警告するようになっているので、オペレータ
はドリル工具40aの交換時期が近づいていることを容
易に知ることができる。(なお、警告音を発するように
すると、ディスプレイ21において画像GZを表示させ
て目視確認を常に行っていなくても、警告音を聞いてか
ら画像GZを表示させ、これを目視確認すればドリル工
具40aの交換時期を的確に判定することができるの
で、目視確認作業の時間を短くでき好都合である。ま
た、画像GZによる目視確認を忘れていても、警告音に
よりオペレータに知らせることができるので、ドリル工
具40aの交換時期を逃してしまうようなことも防止で
き安全性が高い。)また、上述したように警告制御部2
5が図示しない自動工具交換装置制御部に警告信号を発
し、これにより図示しない自動工具交換装置を駆動して
ドリル工具40aを新しいものと交換するようにする
と、適切な工具交換時期に新しい工具への交換が自動的
に行われるので、工具の交換時期の判断がオペレータの
判断能力に依存されず、誰が行っても適切な時期での工
具交換が実現する。
【0029】なお、表示演算部22で画像GZを作成す
る際には、図4に示すように、トルク値警戒域到達判定
部19で保持している警告トルク値TFyをグラフG1
上に警戒線L10として表示し、またスラスト値警戒域
到達判定部20で保持している警告スラスト値SFyを
グラフG2上に警戒線L20として表示してもよい。こ
れにより、ディスプレイ21に表示された画像GZを見
るオペレータは、グラフG1、G2で示すドリル工具4
0aの切削負荷が警告トルク値TFy或いは警告スラス
ト値SFyを越え、ドリル工具40aの交換時期が近づ
いていることを視覚的に簡単に認識することができる。
【0030】なお上述した実施例では、ドリル工具40
aにより加工する複数のドリル穴についての工具切削負
荷(即ち最大トルク値TFmax及び最大スラスト値S
Fmax)を各ドリル穴65毎に順次検出し、これを記
憶格納し、表示出力するようにしたが、別の実施例とし
て、ドリル工具40aにより加工する複数のドリル穴に
ついての工具切削負荷を一定時間間隔で順次検出し、こ
れを記憶格納し、表示出力するようにしてもよい。
【0031】また上述した実施例では、トルク値警戒域
到達判定部19は、最大トルク値検出部13からの最大
トルク値TFmaxと警告トルク値TFyとの大小を比
較し、スラスト値警戒域到達判定部20は、最大スラス
ト値検出部15からの最大スラスト値SFmaxと警告
スラスト値SFyとの大小を比較するようになっている
が、トルク値警戒域到達判定部19は、トルク負荷検出
部11からのトルク負荷TFと警告トルク値TFyとの
大小を比較し、スラスト値警戒域到達判定部20は、ス
ラスト負荷検出部12からのスラスト負荷SFと警告ス
ラスト値SFyとの大小を比較するようにしてもよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明のうち第1の
発明は、ドリル工具40a等のドリル工具を用いてワー
ク60等のワークに対するドリル穴65等のドリル穴の
加工を行なう工作機械100等の工作機械において、前
記ドリル工具に作用する最大トルク値TFmax、最大
スラスト値SFmax等の工具切削負荷を該ドリル工具
により加工する複数のドリル穴について順次検出するト
ルク負荷検出部11、スラスト負荷検出部12、最大ト
ルク値検出部13、最大スラスト値検出部15等の工具
切削負荷検出部を有し、前記工具切削負荷検出部により
順次検出された複数のドリル穴についての工具切削負荷
を記憶格納するトルク値メモリ部9、スラスト値メモリ
部10等の工具切削負荷メモリ部を設け、任意の上限ト
ルク値TFx、上限スラスト値SFx等の上限切削負荷
値を入力自在な上限トルク値入力キー26a、上限スラ
スト値入力キー26b等の上限切削負荷値入力手段を設
け、前記上限切削負荷値入力手段により入力された上限
切削負荷値を記憶格納する上限トルク値メモリ部6、上
限スラスト値メモリ部7等の上限切削負荷値メモリ部を
設け、前記上限切削負荷値メモリ部に記憶格納された上
限切削負荷値を表示出力すると共に、前記工具切削負荷
メモリ部に記憶格納された複数のドリル穴についての工
具切削負荷を経時的に表示出力するディスプレイ21、
表示演算部22等の切削負荷情報表示出力部を設けて構
成される。従って本発明による工具摩耗監視装置を用い
ると、上限切削負荷値が表示出力され、複数のドリル穴
についての工具切削負荷が経時的に表示出力されるの
で、オペレータはこの表示出力内容を見ることにより、
複数のドリル穴を加工していくうちにドリル工具の工具
切削負荷がどのように増加してきているのか、即ちドリ
ル工具の摩耗がどのように進んでいるのかを認識するこ
とができる。特に、この表示内容からドリル工具の工具
切削負荷が上限切削負荷値に近づく状況を容易に認識で
きるので、ドリル工具の交換時期(例えば工具切削負荷
が上限切削負荷値に略一致する時)は、熟練を要さず誰
にでも簡単かつ的確に判定できる。このように本発明に
よる工具摩耗監視装置では、上限切削負荷値さえ与えら
れれば、加工作業中には熟練者の監督が不要となるの
で、同時に行える作業の規模が熟練者の数によって制約
されるようなことはなく、作業効率は容易に向上され好
都合である。また本発明による工具摩耗監視装置では、
上限切削負荷値入力手段を介して任意の上限切削負荷値
が入力自在である。これにより例えば、工具やワークの
材質などの加工条件の違いから、その時々の加工をどの
ような加工形態で行うかといったようなユーザ側の希望
を生かした極力適切な上限切削負荷値を臨機応変に入力
し設定できるので、様々な加工形態にきめ細かく対応
し、早すぎることなく、遅すぎることもない適切なドリ
ル工具の交換時期を的確に判定できるようになってい
る。
【0033】また本発明のうち第2の発明は、第1の発
明による工具摩耗監視装置において、前記切削負荷情報
表示出力部は、前記工具切削負荷メモリ部に記憶格納さ
れた複数のドリル穴についての工具切削負荷及び、前記
上限切削負荷値メモリ部に記憶格納された上限切削負荷
値を、切削負荷の大きさを基準軸としたグラフG1、G
2等のグラフ上に配置する形で画像GZ等の切削負荷情
報画像を作成する表示演算部22等の画像作成部と、前
記画像作成部により作成された前記切削負荷情報画像を
表示出力するディスプレイ21等の画像表示部からなる
ので、上限切削負荷値及び複数のドリル穴についての工
具切削負荷は、グラフを示す切削負荷情報画像として表
示出力されることから、第1の発明による効果に加え
て、これを見るオペレータは、ドリル工具の摩耗状況の
認識や、ドリル工具の交換時期の判定が視覚的、直感的
に容易に行えるので好都合である。
【0034】また本発明のうち第3の発明は、第1の発
明による工具摩耗監視装置において、前記工作機械は、
前記ドリル工具を回転駆動する主軸モータ41等の主軸
モータを有しており、前記工具切削負荷検出部は、前記
主軸モータの負荷電流値に基づいて工具切削負荷を検出
するので、第1の発明による効果に加えて、ドリル工具
を回転駆動する主軸モータから工具切削負荷を得ること
ができるので、ドリル工具の切削状態を正確に判断する
ことが可能となり好都合である。
【0035】また本発明のうち第4の発明は、第1の発
明による工具摩耗監視装置において、前記工作機械は、
前記ドリル工具をワークに対して工具主軸方向に移動駆
動する送り軸モータ45等の送り軸モータを有してお
り、前記工具切削負荷検出部は、前記送り軸モータの負
荷電流値に基づいて工具切削負荷を検出するので、第1
の発明による効果に加えて、送り軸を駆動する送り軸モ
ータから工具切削負荷を得ることができるので、ドリル
工具の切削状態を正確に判断することが可能となり好都
合である。
【0036】また本発明のうち第5の発明は、第1の発
明による工具摩耗監視装置において、前記上限切削負荷
値に基づいて求められる警告トルク値TFy、警告スラ
スト値SFy等の切削負荷警戒値を記憶格納自在な警告
トルク値メモリ部19a、警告スラスト値メモリ部20
a等の切削負荷警戒値メモリ部を設け、前記工具切削負
荷検出部により検出された工具切削負荷と、前記切削負
荷警戒値メモリ部に記憶格納された切削負荷警戒値の大
小を比較判定し、比較判定信号S3、S4等の比較判定
信号を出力するトルク値警戒域到達判定部19、スラス
ト値警戒域到達判定部20等の切削負荷警戒域到達判定
部を設け、前記切削負荷警戒域到達判定部からの比較判
定信号に基づいて警告信号を発する警告制御部25等の
警告手段を設けた。即ち、工具切削負荷が切削負荷警戒
値に到達すると警告信号が発せられるので、第1の発明
による効果に加えて、ドリル工具の交換時期が近づいて
いることが的確に知らされる。また、この警告信号によ
り、ドリル工具の交換時期の見逃しなどのミスを極力防
止でき安全性が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による工具摩耗監視装置の一例
を備えた工作機械を示すブロック図である。
【図2】図2は、工具摩耗監視装置の負荷サンプリング
プログラムの内容を示すフローチャートである。
【図3】図3(a)は、トルク値メモリ部内を概念的に
示した図、図3(b)は、スラスト値メモリ部内を概念
的に示した図である。
【図4】図4は、ディスプレイに表示された画像を示す
図である。
【符号の説明】
1……工具摩耗監視装置 6……上限切削負荷値メモリ部(上限トルク値メモリ
部) 7……上限切削負荷値メモリ部(上限スラスト値メモリ
部) 9……工具切削負荷メモリ部(トルク値メモリ部) 10……工具切削負荷メモリ部(スラスト値メモリ部) 11……工具切削負荷検出部(トルク負荷検出部) 12……工具切削負荷検出部(スラスト負荷検出部) 13……工具切削負荷検出部(最大トルク値検出部) 15……工具切削負荷検出部(最大スラスト値検出部) 19……切削負荷警戒域到達判定部(トルク値警戒域到
達判定部) 19a……切削負荷警戒値メモリ部(警告トルク値メモ
リ部) 20……切削負荷警戒域到達判定部(スラスト値警戒域
到達判定部) 20a……切削負荷警戒値メモリ部(警告スラスト値メ
モリ部) 21……切削負荷情報表示出力部、画像表示部(ディス
プレイ) 25……警告手段(警告制御部) 22……切削負荷情報表示出力部、画像作成部(表示演
算部) 26a……上限切削負荷値入力手段(上限トルク値入力
キー) 26b……上限切削負荷値入力手段(上限スラスト値入
力キー) 40a……ドリル工具 41……主軸モータ 45……送り軸モータ 60……ワーク 65……ドリル穴 100……工作機械 G1……グラフ G2……グラフ GZ……切削負荷情報画像(画像) S3……比較判定信号 S4……比較判定信号 TFmax……工具切削負荷(最大トルク値) SFmax……工具切削負荷(最大スラスト値) TFx……上限切削負荷値(上限トルク値) SFx……上限切削負荷値(上限スラスト値) TFy……切削負荷警戒値(警告トルク値) SFy……切削負荷警戒値(警告スラスト値)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山岡 義典 愛知県丹羽郡大口町大字小口字乗船1番地 ヤマザキマザック株式会社本社工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドリル工具を用いてワークに対するドリル
    穴の加工を行なう工作機械において、 前記ドリル工具に作用する工具切削負荷を該ドリル工具
    により加工する複数のドリル穴について順次検出する工
    具切削負荷検出部を有し、 前記工具切削負荷検出部により順次検出された複数のド
    リル穴についての工具切削負荷を記憶格納する工具切削
    負荷メモリ部を設け、 任意の上限切削負荷値を入力自在な上限切削負荷値入力
    手段を設け、 前記上限切削負荷値入力手段により入力された上限切削
    負荷値を記憶格納する上限切削負荷値メモリ部を設け、 前記上限切削負荷値メモリ部に記憶格納された上限切削
    負荷値を表示出力すると共に、前記工具切削負荷メモリ
    部に記憶格納された複数のドリル穴についての工具切削
    負荷を経時的に表示出力する切削負荷情報表示出力部を
    設けて構成した工具摩耗監視装置。
  2. 【請求項2】前記切削負荷情報表示出力部は、前記工具
    切削負荷メモリ部に記憶格納された複数のドリル穴につ
    いての工具切削負荷及び、前記上限切削負荷値メモリ部
    に記憶格納された上限切削負荷値を、切削負荷の大きさ
    を基準軸としたグラフ上に配置する形で切削負荷情報画
    像を作成する画像作成部と、前記画像作成部により作成
    された前記切削負荷情報画像を表示出力する画像表示部
    からなることを特徴とする請求項1記載の工具摩耗監視
    装置。
  3. 【請求項3】前記工作機械は、前記ドリル工具を回転駆
    動する主軸モータを有しており、 前記工具切削負荷検出部は、前記主軸モータの負荷電流
    値に基づいて工具切削負荷を検出することを特徴とする
    請求項1記載の工具摩耗監視装置。
  4. 【請求項4】前記工作機械は、前記ドリル工具をワーク
    に対して工具主軸方向に移動駆動する送り軸モータを有
    しており、 前記工具切削負荷検出部は、前記送り軸モータの負荷電
    流値に基づいて工具切削負荷を検出することを特徴とす
    る請求項1記載の工具摩耗監視装置。
  5. 【請求項5】前記上限切削負荷値に基づいて求められる
    切削負荷警戒値を記憶格納自在な切削負荷警戒値メモリ
    部を設け、 前記工具切削負荷検出部により検出された工具切削負荷
    と、前記切削負荷警戒値メモリ部に記憶格納された切削
    負荷警戒値の大小を比較判定し、比較判定信号を出力す
    るを検出する切削負荷警戒域到達判定部を設け、 前記切削負荷警戒域到達判定部からの比較判定信号に基
    づいて警告を発する警告手段を設けたことを特徴とする
    請求項1記載の工具摩耗監視装置。
JP23544497A 1997-08-15 1997-08-15 工具摩耗監視装置 Pending JPH1158113A (ja)

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