JPH11170142A - 主軸異常監視装置 - Google Patents

主軸異常監視装置

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JPH11170142A
JPH11170142A JP36221097A JP36221097A JPH11170142A JP H11170142 A JPH11170142 A JP H11170142A JP 36221097 A JP36221097 A JP 36221097A JP 36221097 A JP36221097 A JP 36221097A JP H11170142 A JPH11170142 A JP H11170142A
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spindle
acceleration
threshold value
abnormality
unit
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JP36221097A
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English (en)
Inventor
Akimitsu Nagae
昭充 長江
Minoru Kitayama
稔 北山
Toshiyuki Muraki
俊之 村木
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Yamazaki Mazak Corp
Original Assignee
Yamazaki Mazak Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】主軸の異常な状態が生じた際にこれをオペレー
タに知らせること。 【解決手段】しきい値Qaを記憶自在なしきい値メモリ
16を有し、主軸ヘッド2に設置される加速度センサユ
ニット6を設け、加速度センサユニット6からの検知信
号に基づいて、主軸ヘッド2の振動加速度SVを検出す
る加速度演算検出部23を設け、演算検出された振動加
速度SVと、しきい値メモリ16に記憶されたしきい値
Qaとの大小を比較判定し比較判定結果S2を出力する
主軸異常判定部25を設け、この比較判定結果S2に基
づき、警告表示を出力するディスプレイ15、加工停止
指令部27、表示制御部29を設けて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械の主軸に
発生する振動により、該主軸の異常を監視する主軸異常
監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、工作機械の工具取付用の主軸に対
して、工具をミスチャッキングにより不適切に装着した
まま該主軸を回転させることにより、工具が主軸から外
れて機外等へ飛び出すといった事故があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような事故を未然
に防止するため、主軸の状態を監視し、該主軸に対する
工具の装着が不適切であるといったような状態が生じた
際にこれをオペレータに知らせることが望まれている。
【0004】そこで本発明は上記事情に鑑み、主軸の状
態を監視し、その異常な状態が生じた際にこれをオペレ
ータに知らせることのできる主軸異常監視装置を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明のうち第1の
発明は、主軸ヘッド(2)を有し、先端に工具が着脱自
在になった主軸(3)を前記主軸ヘッド(2)に回転駆
動自在に設けた工作機械(1)の、前記主軸(3)の異
常を監視するのに使用する主軸異常監視装置(10)に
おいて、加速度しきい値(Qa、Qb、Qs)を記憶自
在な加速度しきい値メモリ(16)を有し、前記主軸ヘ
ッド(2)に設置される加速度センサ(6)を設け、前
記加速度センサ(6)からの検知信号に基づいて、前記
主軸ヘッド(2)の振動加速度(SV)を検出する加速
度演算検出部(23)を設け、前記加速度演算検出部
(23)により演算検出された振動加速度(SV)と、
前記加速度しきい値メモリ(16)に記憶されている加
速度しきい値(Qa、Qb、Qs)との大小を比較判定
し比較判定結果(S2、S102)を出力する加速度比
較判定部(25)を設け、前記加速度比較判定部(2
5)の比較判定結果(S2、S102)に基づき、警告
信号を出力する警告信号出力手段(15、27、29)
を設けて構成される。
【0006】また本発明のうち第2の発明は、第1の発
明の主軸異常監視装置(10)において、前記加速度比
較判定部(25)の比較判定結果(S2)に基づき、前
記主軸(3)の回転駆動を制御する主軸回転制御手段
(22、27)を設けた。
【0007】また本発明のうち第3の発明は、第1の発
明の主軸異常監視装置(10)において、加速度しきい
値(Qa、Qb、Qs)を変更設定自在な加速度しきい
値変更設定手段(13、30、31)を設けた。
【0008】なお、括弧内の番号等は、図面における対
応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述
は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づき説明する。図1は、本発明による主軸異常監視装置
の一例を有したマシニングセンタであり、その主軸付近
を示した側面図、図2は、制御装置を示したブロック
図、図3は、主軸異常監視プログラムの内容を示したフ
ローチャート、図4は、別の主軸異常監視プログラムの
内容であり、その一部分を示したフローチャート、図5
は、アンバランスと振動加速度の関係をグラフで示した
図である。
【0010】マシニングセンタ1は、図1でその一部を
示すように主軸ヘッド2を、図示しないテーブルに対し
所定のX軸方向(図1の紙面に直角な方向)及びY軸方
向(図1の矢印C、D方向、即ち図1の紙面上下方向)
及びZ軸方向(図1の矢印A、B方向、即ち図1の紙面
左右方向)において相対的に移動駆動自在な形で有して
おり、主軸ヘッド2には図1の矢印A、B方向に伸延し
た形の主軸3が、Z軸であるその軸心CT1を中心にし
て図の矢印S、T方向に軸回転自在に、ベアリング装置
2a等を介して設けられている。なお、主軸3は駆動モ
ータ等を含む公知の主軸駆動機構7により、軸心CT1
を中心に図の矢印S、T方向に軸回転駆動自在になって
おり、主軸3の先端部(図1の矢印A側先端部)は図示
しない工具を着脱自在になっている。主軸ヘッド2の外
周側には、防水のケーシング5内に収納された形で加速
度センサユニット6が設けられており、加速度センサユ
ニット6はX軸方向及びY軸方向及びZ軸方向の加速度
を検知するようになっている。加速度センサユニット6
のZ軸方向での位置は上述したベアリング装置2a(主
軸ヘッド2と主軸3との間のベアリング装置のうち最も
先端側に配置されたもの)の近傍となっている。
【0011】またマシニングセンタ1は制御装置11を
有しており、制御装置11は図2に示すように主制御部
12を有している。主制御部12にはバス線を介して、
キーボード13、ディスプレイ15、しきい値メモリ1
6、システムプログラムメモリ17、加工制御部19、
加工プログラムメモリ20、移動駆動制御部21、主軸
回転制御部22、加速度演算検出部23、主軸異常判定
部25、加工プログラム終了判定部26、加工停止指令
部27、表示制御部29、しきい値管理部30、入力判
定部31等が接続されている。加速度演算検出部23に
は上述した加速度センサユニット6が接続されており、
主軸回転制御部22には上述した主軸駆動機構7が接続
されている。なお、制御装置10のうち、主制御部1
2、キーボード13、ディスプレイ15、しきい値メモ
リ16、システムプログラムメモリ17、加工制御部1
9、加工プログラムメモリ20、主軸回転制御部22、
加速度演算検出部23、主軸異常判定部25、加工プロ
グラム終了判定部26、加工停止指令部27、表示制御
部29、しきい値管理部30、入力判定部31等と、上
述した加速度センサユニット6とにより主軸異常監視装
置10が構成されている。
【0012】マシニングセンタ1等は以上のように構成
されている。ところで、主軸に対し工具をミスチャッキ
ングにより不適切に装着したまま該主軸を回転駆動させ
ると、工具が主軸から外れて機外等へ飛び出すといった
事故が起こることがある。そこで、このような事故を未
然に防止するため、工具の装着が不適切であるといった
ような異常な状態をオペレータに知らせる必要がある。
一般的に、図5のグラフで示すように、主軸が一定の回
転数で回転している際には、該主軸に装着された工具に
関するアンバランス度(回転中心からの距離と質量の積
により偏心の程度を示したもので単位はg・cm)と、
主軸ヘッドにおける振動加速度(単位はG)とが略正比
例の関係をもつことが知られている。従って、主軸ヘッ
ドにおける振動加速度に関するしきい値(例えば実験等
により、主軸に対する工具の装着が不適切であるといっ
たような異常な状態で主軸を回転させた際に主軸ヘッド
に生じる振動加速度のうち下限となる値)を定めてお
き、加工中に主軸ヘッドにおける振動加速度を検出し、
検出した振動加速度とこのしきい値の大小を比較するこ
とにより、主軸が異常な状態である、即ち主軸に対する
工具の装着が不適切であることを検知することができ
る。以下、マシニングセンタ1で加工を行いながら、主
軸異常監視装置10により上述した手法を利用して主軸
3の異常を監視する手順を説明する。
【0013】まず、オペレータはキーボード13を介し
て加工開始の指令C1を入力する。入力された該指令C
1は主制御部12に伝送され、これを受けて主制御部1
2は、システムプログラムメモリ17に保存されている
主軸異常監視プログラムSPR(図3に図示)を読み出
し、読み出した該プログラムSPRに基づいて処理を進
める。即ち主制御部12は、しきい値管理部30にしき
い値の設定を命じ、これを受けてしきい値管理部30
は、図3に示すように該しきい値管理部30が予め持っ
ている標準しきい値Qs(例えば実験等により、主軸に
対する工具の装着が不適切であるといったような異常な
状態で主軸を回転させた際に主軸ヘッドに生じる振動加
速度のうち下限となる値であり、工具の種類や工具の装
着状態の違いに関して最も汎用性のある値として便宜上
定めているもの)を表示するように表示制御部29に指
令し、従って表示制御部29は該標準しきい値Qsをデ
ィスプレイ15で表示出力する(ステップSTP1)。
この表示を見たオペレータは、該標準しきい値Qsを主
軸3の異常を監視する際のしきい値として採用するかど
うかを判断し、採用の可否をキーボード13を介して入
力する。
【0014】入力判定部31は、標準しきい値採用可否
の信号がキーボード13を介して入力されたかどうかを
判定している。例えば、オペレータが、前記標準しきい
値Qsを主軸3の異常を監視する際のしきい値として採
用するとして、採用可を示す信号をキーボード13を介
して入力すると、入力判定部31は、標準しきい値採用
可の信号がキーボード13を介して入力されたと判定
し、該判定結果をしきい値管理部30に伝送する。これ
を受けてしきい値管理部30は、標準しきい値Qsをし
きい値メモリ16に記憶格納する。つまり標準しきい値
Qsがしきい値として設定された(ステップSTP
2)。また例えば、オペレータが、工具の種類等を考慮
し、前記標準しきい値Qsが主軸3の異常を監視する際
のしきい値として採用できないとして、採用不可を示す
信号をキーボード13を介して入力すると、入力判定部
31は、標準しきい値採用不可の信号がキーボード13
を介して入力されたと判定し、該判定結果をしきい値管
理部30に伝送する。これを受けてしきい値管理部30
は、採用すべきしきい値を入力するように促す表示を出
力するように表示制御部29に指令し、従って表示制御
部29は採用すべきしきい値を入力するように促す表示
をディスプレイ15で表示出力する。この表示を見たオ
ペレータは、採用すべきしきい値Qaをキーボード13
を介して入力する。入力されたしきい値Qaはしきい値
管理部30に伝送され、これを受けたしきい値管理部3
0は該しきい値Qaをしきい値メモリ16に記憶格納す
る。つまりしきい値Qsがしきい値Qaに変更して設定
された(ステップSTP2)。
【0015】次いで、主制御部12は、加工制御部19
に加工プログラムPROの実行を開始させる(ステップ
STP3)。これを受けて加工制御部19は、加工プロ
グラムメモリ20に保存されている加工プログラムPR
Oを読み出し、該加工プログラムPROに基づいて処理
を進める。加工プログラムPROは、図示しないテーブ
ル上のワークに対する図示しない工具の送りや位置決
め、主軸3の回転駆動等の指示及び、該プログラムPR
Oの終了の指示等を含んでいる。従って加工制御部19
は、この加工プログラムPROに基づいて、移動駆動制
御部21に前記テーブル上のワークに対する前記工具の
送り及び位置決め等を指令し、これを受けて移動駆動制
御部21は前記テーブルや主軸ヘッド2等を移動駆動さ
せて前記テーブル上のワークに対する前記工具のX軸、
Y軸、Z軸方向における送り及び位置決めを行う。これ
と共に、加工制御部19は、加工プログラムPROに基
づいて、主軸回転制御部22に主軸3の回転駆動を指令
し、これを受けて主軸回転制御部22は主軸駆動機構7
を制御することにより、主軸3を図の矢印S、T方向に
回転駆動させる。こうして、主軸3に装着された図示し
ない工具が回転駆動され、該工具とワークが3次元的に
相対移動される形で、該ワークに対する加工が進められ
る。
【0016】このように加工プログラムPROの実行が
開始されると、加速度演算検出部23は振動加速度SV
の検出を行う(ステップSTP4)。即ち、加速度セン
サユニット6では、主軸ヘッド2における加速度を、X
軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各成分ごとに一定の微小
時間おきに検知しており、検知した各成分ごとの加速度
に関する検知信号を加速度演算検出部23に順次伝送し
ている。従って、加速度演算検出部23は、最も新しく
伝送されてきた各成分ごとの加速度に関する検知信号よ
り、これら各成分の加速度を合成した加速度の大きさを
振動加速度SVとして演算検出する。演算検出された振
動加速度SVは主軸異常判定部25に伝送され、これを
受けた主軸異常判定部25は該振動加速度SVと、しき
い値メモリ16に記憶格納されているしきい値Qs(Q
a)との大小を比較判定し、振動加速度SVがしきい値
Qs(Qa)未満の場合には主軸3が正常であることを
示す比較判定結果S1を、振動加速度SVがしきい値Q
s(Qa)以上の場合には主軸3に異常があることを示
す比較判定結果S2を出力する(ステップSTP5)。
例えばステップSTP5において主軸異常判定部25が
比較判定結果S1を出力した場合、従って振動加速度S
Vがしきい値Qs(Qa)未満であって主軸3の状態が
正常である場合、主制御部12は加工プログラム終了判
定部26に加工プログラムPROの終了の指示が加工制
御部19により実行されたかどうかを判定させるように
指令する。これを受けて加工プログラム終了判定部26
は、加工プログラムPRO中の指令の中で該加工プログ
ラムPROの終了の指示が加工制御部19により実行さ
れたかどうかを判定する(ステップSTP6)。
【0017】そして、加工プログラムPROの終了の指
示がまだ実行されておらず、加工プログラム終了判定部
26がプログラム未終了と判定すると、再びステップS
TP4に入る。以降、振動加速度SVがしきい値Qs
(Qa)未満であって主軸3の状態が正常である限り
は、次のステップSTP5において主軸異常判定部25
が比較判定結果S1を出力することにより、ステップS
TP5からステップSTP6に進み、加工プログラムP
ROの終了の指示が実行されるまでは該ステップSTP
6からステップSTP4に戻ることになるので、上述し
たステップSTP4、STP5、STP6をこの順に繰
返し行うことになる。そして、ステップSTP6に入っ
た時点で加工プログラム終了判定部26が、加工プログ
ラムPROの終了の指示が加工制御部19により実行さ
れたと判定すると(即ち、加工プログラムPROが終了
されていると)、主制御部12は主軸異常監視プログラ
ムSPRを終了させる。
【0018】一方、ステップSTP5において主軸異常
判定部25が比較判定結果S2を出力した場合、従って
振動加速度SVがしきい値Qs(Qa)以上であって主
軸3に異常がある場合、主制御部12は前記比較判定結
果S2に基づいて、加工停止指令部27に加工停止に関
する指令を出す(ステップSTP7)。この前記比較判
定結果S2に基づいた指令を受けて加工停止指令部27
は、加工制御部19からの移動駆動制御部21及び主軸
回転制御部22等に対する指令を無効とすると共に、加
工プログラムPROを強制的に終了させる。これと同時
に加工停止指令部27は、主軸回転制御部22に主軸3
の回転駆動停止を指令し、これを受けて主軸回転制御部
22は主軸駆動機構7を制御することにより主軸3の回
転駆動を停止させる。また加工停止指令部27は移動駆
動制御部21に、図示しないテーブル及び主軸ヘッド2
等の原点位置への復帰を命じ、これを受けて移動駆動制
御部21は前記テーブル及び主軸ヘッド2等を移動駆動
させて原点位置へ復帰させる。更に加工停止指令部27
は表示制御部29に警告表示を指令し、表示制御部29
はこれを受けてディスプレイ15に主軸3の異常を警告
する内容の表示を文字等によって行う。この後、主制御
部12は主軸異常監視プログラムSPRを終了させる。
【0019】このように主軸異常監視装置10では、主
軸ヘッド2における振動加速度SVを検出し、検出した
振動加速度SVとしきい値Qs(Qa)の大小を比較
し、主軸3に異常がある、即ち主軸3に対する工具の装
着が不適切である場合には、ディスプレイ15の警告表
示によりオペレータにその旨が知らされ、加工が停止さ
れる。これにより、主軸3に対し工具をミスチャッキン
グにより不適切に装着したまま該主軸3を続けて回転駆
動させてしまうようなことは防止され、従って工具が主
軸3から外れて機外等へ飛び出すといった事故が未然に
防止される。
【0020】ところで、一般的に、ボーリングバー等の
アンバランスな工具を主軸に装着した場合には、該主軸
を高速回転させないことになっている。しかし従来で
は、操作ミスにより、アンバランスな工具を主軸に装着
して該主軸を高速回転させてしまい、その結果、主軸を
破損させてしまうといった事故が起こっている。アンバ
ランスな工具が装着された主軸が高速回転されている状
態では、上述した工具の装着が不適切である状態ほどで
はないが、主軸ヘッドにおける振動加速度が正常時より
も大きくなることが知られており、この性質を利用し
て、上述した主軸異常監視装置10により、アンバラン
スな工具が装着された主軸が誤って高速回転されている
状態をオペレータに知らせるようにすることもできる。
この場合には、上述したしきい値Qs(Qa)よりも小
さいしきい値Qb(例えば実験等により、アンバランス
な工具を主軸に装着して該主軸を高速回転させた状態で
の主軸ヘッドにおける振動加速度のうち下限となる値)
を設定することになる。
【0021】この場合には上述した主軸異常監視プログ
ラムSPRの代わりに、該主軸異常監視プログラムSP
Rとは図4に示すようにステップSTP5、STP7の
部分が異なり、従ってステップSTP1〜STP4、S
TP6が同じである別の主軸異常監視プログラムSPR
tを用いて処理を行う。即ち、上述した主軸異常監視プ
ログラムSPRの場合と同様に主軸異常監視プログラム
SPRtに従いステップSTP1で標準しきい値Qsが
表示されると、ステップSTP2に入り、オペレータが
該標準しきい値Qsの採用不可の信号を入力し、上述し
たしきい値Qbを入力することにより、該しきい値Qb
がしきい値メモリ16に記憶格納される形で設定され
る。そしてステップSTP3、STP4という形で、上
述した主軸異常監視プログラムSPRの場合と同様に処
理を行い、その次は図4に示すようにステップSTP1
01に入る。ここでは、主軸異常判定部25が加速度演
算検出部23によって検出された振動加速度SVと、し
きい値メモリ16に記憶格納されているしきい値Qbと
の大小を比較判定し、振動加速度SVがしきい値Qb未
満の場合には主軸3が正常であることを示す比較判定結
果S101を、振動加速度SVがしきい値Qb以上の場
合には主軸3に異常があることを示す比較判定結果S1
02を出力する。これにより、主軸異常判定部25が比
較判定結果S101を出力した場合には上述した主軸異
常監視プログラムSPRと同様のステップSTP6に入
り、また主軸異常判定部25が比較判定結果S102を
出力した場合には図4のステップSTP102に入り、
表示制御部29がディスプレイ15に主軸3に異常があ
ることを警告し回転数を下げるように指示する内容の表
示を文字等によって行い(このステップSTP102で
は、警告表示に加えて、主軸回転制御部22に主軸3の
回転数を下げるように指令を出し、これによって主軸3
の回転数を下げるようにしてもよい。)、ステップST
P6に入る。このように、操作ミスにより、アンバラン
スな工具を主軸に装着して該主軸を高速回転させてしま
った場合でも、ディスプレイ15に主軸3に異常がある
ことを警告し回転数を下げるように指示する内容の表示
が出力されるので、オペレータはこの表示を見て直ちに
主軸の回転数を下げることができ、主軸の破損などの事
故を未然に防止することができる。
【0022】また、工具が摩耗している場合や主軸を支
持しているベアリングが摩耗しているような場合にも、
主軸ヘッドにおける振動加速度が正常時よりも大きくな
ることが知られており、上述した主軸異常監視装置10
は、工具やベアリングが摩耗していることをオペレータ
に知らせるようにすることもできる。これは、アンバラ
ンスな工具に関する上述した2番目の実施例と基本的に
同様に行える。即ち、前記しきい値Qs(Qa)よりも
小さい所定のしきい値を入力し設定しておく。そして、
図4に示すようにステップSTP101において、主軸
異常判定部25が加速度演算検出部23によって検出さ
れた前記振動加速度SVと、しきい値メモリ16に記憶
格納されているしきい値との大小を比較し、振動加速度
SVが前記しきい値未満の場合には正常を示す比較判定
結果S101を、振動加速度SVが前記しきい値以上の
場合には異常を示す比較判定結果S102を出力するよ
うにする。これにより、主軸異常判定部25が比較判定
結果S101を出力した場合にはステップSTP6に入
り、主軸異常判定部25が比較判定結果S102を出力
した場合には、表示制御部29がディスプレイ15に、
工具やベアリングが摩耗していると警告し、これら工具
やベアリングを早く交換するように指示する内容の表示
を文字等によって行い(ステップSTP102)、ステ
ップSTP6に入るようにする。このように、工具の寿
命、ベアリングの寿命に関するモニタリングを行うこと
もできる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように本発明のうち第1の
発明は、主軸ヘッド2等の主軸ヘッドを有し、先端に工
具が着脱自在になった主軸3等の主軸を前記主軸ヘッド
に回転駆動自在に設けたマシニングセンタ1等の工作機
械の、前記主軸の異常を監視するのに使用する主軸異常
監視装置において、しきい値Qa、Qb、Qs等の加速
度しきい値を記憶自在なしきい値メモリ16等の加速度
しきい値メモリを有し、前記主軸ヘッドに設置される加
速度センサユニット6等の加速度センサを設け、前記加
速度センサからの検知信号に基づいて、前記主軸ヘッド
の振動加速度SVを検出する加速度演算検出部23等の
加速度演算検出部を設け、前記加速度演算検出部により
演算検出された振動加速度と、前記加速度しきい値メモ
リに記憶されている加速度しきい値との大小を比較判定
し比較判定結果S2、S102等の比較判定結果を出力
する主軸異常判定部25等の加速度比較判定部を設け、
前記加速度比較判定部の比較判定結果に基づき、警告表
示等の警告信号を出力するディスプレイ15、加工停止
指令部27、表示制御部29等の警告信号出力手段を設
けて構成される。即ち、本発明による主軸異常監視装置
では、主軸ヘッドの振動加速度が加速度しきい値以上と
なる場合に、主軸が異常な状態であると警告信号を出力
してオペレータに知らせるようになっているので、例え
ば主軸に対し工具をミスチャッキングにより不適切に装
着したまま、気付かずに該主軸を続けて回転駆動させて
しまうようなことは防止され、従って工具が主軸から外
れて機外等へ飛び出すといった事故が未然に防止され
る。またその他にも、主軸が異常な状態であると警告信
号を出力してオペレータに知らせることにより、例えば
アンバランスな工具を主軸に装着し、知らずに該主軸を
高速回転させてしまい、その結果、主軸を破損させてし
まうといった事故を未然に防いだり、また、工具が摩耗
している場合や主軸を支持しているベアリングが摩耗し
ている状態を知らせることもできるので便利である。
【0024】また本発明のうち第2の発明は、第1の発
明の主軸異常監視装置において、前記加速度比較判定部
の比較判定結果に基づき、前記主軸の回転駆動を制御す
る主軸回転制御部22、加工停止指令部27等の主軸回
転制御手段を設けたので、第1の発明による効果に加え
て、主軸に異常がある場合には主軸回転制御手段によ
り、該主軸の回転を停止させたり、又は回転速度を落し
たりする形で制御するので、オペレータのミスで警告表
示を見落としたとしても、主軸の回転が自動的に制御さ
れて事故が防止されるので安全性が高い。
【0025】また本発明のうち第3の発明は、第1の発
明の主軸異常監視装置において、加速度しきい値を変更
設定自在なキーボード13、しきい値管理部30、入力
判定部31等の加速度しきい値変更設定手段を設けたの
で、第1の発明による効果に加えて、例えば、設定する
加速度しきい値を工具のタイプに応じて変更することに
より、様々なタイプの工具を装着した状態における主軸
の異常を正確に監視できる。また、設定する加速度しき
い値を監視すべき異常状態のタイプ(工具の装着不適切
状態、アンバランス工具の高速回転、工具やベアリング
の摩耗状態等)に応じて変更することにより、様々なタ
イプの異常状態を正確に監視できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による主軸異常監視装置の一例
を有したマシニングセンタであり、その主軸付近を示し
た側面図である。
【図2】図2は、制御装置を示したブロック図である。
【図3】図3は、主軸異常監視プログラムの内容を示し
たフローチャートである。
【図4】図4は、別の主軸異常監視プログラムの内容で
あり、その一部分を示したフローチャートである。
【図5】図5は、アンバランスと振動加速度の関係をグ
ラフで示した図である。
【符号の説明】
1……工作機械(マシニングセンタ) 2……主軸ヘッド 3……主軸 6……加速度センサ(加速度センサユニット) 10……主軸異常監視装置 13……加速度しきい値変更設定手段(キーボード) 15……警告信号出力手段(ディスプレイ) 16……加速度しきい値メモリ(しきい値メモリ) 22……主軸回転制御手段(主軸回転制御部) 23……加速度演算検出部 25……加速度比較判定部(主軸異常判定部) 27……警告信号出力手段、主軸回転制御手段(加工停
止指令部) 29……警告信号出力手段(表示制御部) 30……加速度しきい値変更設定手段(しきい値管理
部) 31……加速度しきい値変更設定手段(入力判定部) Qa……加速度しきい値(しきい値) Qb……加速度しきい値(しきい値) Qs……加速度しきい値(しきい値) S2……比較判定結果 S102……比較判定結果 SV……振動加速度

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主軸ヘッドを有し、先端に工具が着脱自在
    になった主軸を前記主軸ヘッドに回転駆動自在に設けた
    工作機械の、前記主軸の異常を監視するのに使用する主
    軸異常監視装置において、 加速度しきい値を記憶自在な加速度しきい値メモリを有
    し、 前記主軸ヘッドに設置される加速度センサを設け、 前記加速度センサからの検知信号に基づいて、前記主軸
    ヘッドの振動加速度を検出する加速度演算検出部を設
    け、 前記加速度演算検出部により演算検出された振動加速度
    と、前記加速度しきい値メモリに記憶されている加速度
    しきい値との大小を比較判定し比較判定結果を出力する
    加速度比較判定部を設け、 前記加速度比較判定部の比較判定結果に基づき、警告信
    号を出力する警告信号出力手段を設けて構成した主軸異
    常監視装置。
  2. 【請求項2】前記加速度比較判定部の比較判定結果に基
    づき、前記主軸の回転駆動を制御する主軸回転制御手段
    を設けたことを特徴とする請求項1記載の主軸異常監視
    装置。
  3. 【請求項3】加速度しきい値を変更設定自在な加速度し
    きい値変更設定手段を設けたことを特徴とする請求項1
    記載の主軸異常監視装置。
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