JPH07221035A - 基板処理装置およびその動作方法 - Google Patents

基板処理装置およびその動作方法

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JPH07221035A
JPH07221035A JP3418594A JP3418594A JPH07221035A JP H07221035 A JPH07221035 A JP H07221035A JP 3418594 A JP3418594 A JP 3418594A JP 3418594 A JP3418594 A JP 3418594A JP H07221035 A JPH07221035 A JP H07221035A
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JP
Japan
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processing chamber
amorphous silicon
silicon film
substrate
film
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Application number
JP3418594A
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English (en)
Inventor
Satoshi Teramoto
聡 寺本
Kouyuu Chiyou
宏勇 張
Naoto Kusumoto
直人 楠本
Hisashi Otani
久 大谷
Hisashi Abe
寿 阿部
Mitsunori Sakama
光範 坂間
Hiroyuki Shimada
浩行 島田
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Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い生産性でもって、結晶性を有する珪素薄
膜を得る技術を提供する。 【構成】 絶縁表面を有する基板上に非晶質珪素膜を成
膜する機能を有する処理室と、前記非晶質珪素膜の脱水
素化または前記非晶質珪素膜中に不対結合手を形成する
機能を有する処理室と、前記第1の処理室および前記第
2の処理室とに連結された搬送室とを有し、前記搬送室
には、前記絶縁表面を有する基板を搬送する手段が設け
られている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、結晶性を有する珪素膜
の作製方法およびその作製装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より非晶質珪素薄膜(アモルファス
シリコン)を用いた薄膜トランジスタ(一般にTFTと
称される)が知られている。このような薄膜トランジス
タは、液晶表示装置に利用される技術として特に注目さ
れている。これは、液晶表示装置の各画素に薄膜トラン
ジスタを配置して画素のスイッチングを行わせ、高速表
示や微細標示を可能とする技術である。薄膜トランジス
タの他の応用技術としては、イメージセンサーやその他
集積回路を挙げることができる。
【0003】しかしながら非晶質珪素薄膜を用いた薄膜
トランジスタでは、その特性が低いという問題があり、
さらに高い特性を有するものが望まれている。非晶質珪
素薄膜を用いた薄膜トランジスタより特性の高いものを
得るためには、結晶性を有する珪素薄膜を用い、薄膜ト
ランジスタを形成すればよい。しかしこの場合、いかに
結晶性を有する珪素薄膜を得るかが問題となる。
【0004】結晶性を有する珪素薄膜を得る方法として
は、非晶質珪素薄膜を加熱やレーザー光の照射によって
結晶化させる技術が知られている。しかし、生産性を考
えた場合、十分に満足のいく結晶性を有する珪素膜を得
ることは困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高い生産性
でもって、結晶性を有する珪素薄膜を得る技術を提供す
ることを目的とする。また、従来の加熱による方法やレ
ーザー光の照射による方法では得ることのできなかった
高い結晶性を有する珪素膜を得ることを発明の目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、非晶質珪素膜
を結晶化を行なうに際しては、非晶質珪素膜中の不対結
合手の存在が非常に重要であるとの知見に基づくもので
ある。本発明は、非晶質珪素膜中に不対結合手が積極的
に多量に形成された状態において、熱エネルギーやレー
ザー光または強光のエネルギーを与えることによって、
結晶性が良好でしかも均一性に優れた結晶性珪素膜を得
ることを基本的な構成とする。
【0007】以下に本発明を詳細に説明する。本発明の
主要な構成は、絶縁表面を有する基板上に非晶質珪素膜
を成膜する機能を有する処理室と、前記非晶質珪素膜の
脱水素化または前記非晶質珪素膜中に不対結合手を形成
する機能を有する処理室と、前記第1の処理室および前
記第2の処理室とに連結された搬送室と、を有し、前記
搬送室には、前記絶縁表面を有する基板を搬送する手段
が設けられていることを特徴とする。
【0008】上記構成において、絶縁表面を有する基板
として、ガラス基板、石英基板、絶縁表面を有する半導
体基板、絶縁表面を有する導体基板等を挙げることがで
きる。
【0009】上記構成において、非晶質珪素膜を成膜す
る機能を有する処理室として、プラズマCVD法や減圧
熱CVD法、さらにその他公知のCVD法による成膜機
構を挙げることができる。得られる非晶質珪素膜の膜質
としては、不対結合手が多量に形成されているものを得
ることが好ましい。これは、後の結晶化において結晶性
と均一性に優れた結晶性珪素膜を得るためである。不対
結合手を膜中に多量に含む非晶質珪素膜を得るには、2
00℃以下の低温におけるプラズマCVD法で非晶質珪
素膜の成膜を行なえばよい。なおここにおける温度は基
板の温度である。
【0010】上記構成において、非晶質珪素膜の脱水素
化または前記非晶質珪素膜中に不対結合手を形成する機
能としては、加熱を施す機能を挙げることができる。こ
の加熱は、非晶質珪素膜の結晶化温度以下の温度で行な
えばよい。非晶質珪素の場合は、350℃〜500℃の
温度範囲において行なえばよい。
【0011】上記構成において、非晶質珪素膜を成膜す
る処理室と脱水素化または不対結合手を形成する処理室
とを搬送室で連結した構成とすることで、非晶質珪素膜
の成膜工程と脱水素化または不対結合手の形成工程とが
外気に触れない連続した工程として行なうことができ
る。
【0012】またさらに、レーザー光または強光を照射
する機能を有する処理室を搬送室に連結することで、不
対結合手が形成され、結晶化へのしきい値エネルギーが
低下した非晶質珪素膜をレーザー光または強光の照射に
よって結晶化させることができる。この場合、不対結合
手が多量に形成された状態の非晶質珪素膜を外部に露呈
させることなく、レーザー光または強光の照射によって
結晶化させることができる。この場合、酸素等によって
不対結合手が中和されることがないので、得られる珪素
膜の結晶性や結晶の均一性を大きく高めることができ
る。
【0013】またレーザー光または強光を照射する機能
を有する処理室の代わりに500℃以上の温度に加熱す
る機能を有する処理室を設けるのでもよい。この場合、
加熱によって結晶化が行なわれることになる。
【0014】
【作用】非晶質珪素膜を成膜する工程と、非晶質珪素膜
に対する脱水素化または非晶質珪素膜中に不対結合手を
積極的に形成する工程とを連続的に行なうことで、後の
結晶化工程において結晶性と均一性に優れた結晶性珪素
膜を得ることができる。
【0015】
【実施例】
〔実施例1〕実施例1は、図1に示すマルチチャンバー
形式の基板処理装置を用いることによって、結晶性の良
好な珪素薄膜を得る技術に関する。結晶性の良好な珪素
薄膜を得るためには、脱水素化または不対結合手が多量
に形成された非晶質珪素膜を用いることが必要である。
そこで実施例1においては、基板上に非晶質珪素膜を形
成する工程と脱水素工程または不対結合手を形成する工
程とを連続して行なうことを特徴とする。
【0016】実施例1において利用される図1に示すマ
ルチチャンバー形式の基板処理装置について説明する。
図1において、101が基板の搬入および搬出を行なう
処理室である。この101で示される処理室は、この装
置において処理される基板を装置内に搬入したり装置内
から基板を外部に取り出すための室である。この処理室
は真空チャンバーとしての機能を有しており、不活性ガ
スの供給系や真空排気設備を有している。
【0017】106はプレヒートを行なう処理室であ
り、基板を予め加熱する機能を有する。これは、基板と
してガラス基板を用いた場合に問題となる加熱を従う工
程における基板の縮みの問題を解決するためのものであ
る。これは、基板を予め加熱によって縮ませておくこと
によって、後の熱の加わる工程におけるガラス基板の縮
みや変形を防ぐことを基本的な構成とする。この106
で示される処理室には、不活性ガスの供給系や真空排気
系が備えられている。
【0018】105は、下地膜の成膜を行なう処理室で
ある。この105で示される処理室は、基板上に酸化珪
素膜や窒化珪素膜等の絶縁膜を形成する機能を有してい
る。実施例1においては、105で示される処理室は酸
化珪素膜をスパッタ法で形成する機能を有している。こ
の処理室は、原料ガスやスパッタリングガス、さらには
水素等の希釈ガスや不活性ガスの供給系と必要とされる
真空排気系を有している。
【0019】104は、非晶質珪素膜を成膜する処理室
である。この104で示される処理室は、プラズマCV
D法または減圧熱CVD法による非晶質珪素膜の成膜機
能を有している。この104で示される処理室には、成
膜に必要とされるシランやジシラン等の原料ガス、さら
には水素等の希釈ガス、さらには不活性ガスの供給系を
有している。また必要とする真空排気系を有している。
【0020】103は、脱水素化を行なう処理室であ
り、加熱処理を行なうことによって、処理室104で形
成された非晶質珪素膜に対して意図的に不対結合手を形
成させる機能を有する。この処理室103において、非
晶質珪素膜に対して脱水素化を徹底的に行ない、人為的
に不対結合手を意図的に多量に形成させることができ
る。加熱は赤外線ランプまたは基板を配置するホルダー
をヒータで加熱することよって行われる。
【0021】102はクーリングを行なう処理室であ
り、所定の冷却速度で基板を冷却する機能を有する。冷
却は、窒素ガスを流入させることによって行われる。ま
た冷却速度の制御は、窒素ガスの流量を制御することに
よって行われる。
【0022】107は基板の搬送室であり、ロボットア
ーム108によって基板109を一枚づつ各処理室間い
おいて搬送する機能を有する。110〜115で示され
るのがゲイトバルブであり、このゲイトバルブを介して
各処理室と搬送室107とは連結されている。このゲイ
トバルブ110〜115は、各処理室と搬送室107と
を分離する機能を有しており、各処理室の雰囲気が混合
しないようになっている。
【0023】以下にガラス基板上に形成された非晶質珪
素膜を結晶化させる工程について説明する。まず、装置
を稼働させる状態において、基板の搬入および搬出を行
なう処理室101を除いて他の室は同一高真空に保たれ
た状態とする。また各ゲイトバルブ110〜115は閉
鎖された状態とする。
【0024】まずコーニング7059ガラス基板を基板
の搬入および搬出を行なう処理室101に外部より搬入
する。そして十分に真空排気を行い、処理室101の真
空度が搬送室107と同じ程度になるようにする。この
状態でゲイトバルブ110を開け、基板109をロボッ
トアーム108によって搬送室107に移送する。そし
てゲイトバルブ110を閉鎖する。基板はカセットに複
数枚納めて処理室101に搬入させ、ロボットアーム1
08のよって1枚づつ搬送させる構成としてもよい。
【0025】次にゲイトバルブ115を開け、搬送室1
07にロボットアーム108によって取り出された基板
109をプレヒートを行なう処理室106に搬入する。
そしてゲイトバルブ115を閉め、プレヒートを行う。
プレヒートの条件は、450〜640℃まで10℃/分
の速度で温度を上げ、640℃、4時間の加熱処理を行
う。この状態においては、処理室106は高真空状態に
ある。ここでゲイトバルブ115を開け加熱された基板
106をロボットアーム108によって搬送室107に
移送する。そしてゲイトバルブ115を閉鎖する。次
に、ゲイトバルブ111を開け、基板を処理室102に
移送する。
【0026】この際、ロボットアームのガラス基板10
9と接する部分を加熱しておくとよい。これは、基板が
ロボットアームによって冷却されないようにするためで
ある。ロボットアームのガラス基板と接する部分を加熱
するには、ロボットアームにヒータを組み込んでおく
か、他に設けられたヒーターによってロボットアームの
必要とする部分を直接あるいは間接に加熱すればよい。
【0027】処理室102に基板を搬送したら、そこで
450℃まで徐冷させ、プレーヒートを完了させる。こ
のガラス基板の徐冷速度は、処理室内に不活性ガスであ
る窒素ガスを流入させることによって制御することがで
きる。
【0028】この工程を経ることによって、ガラス基板
を縮ませることができ、後の工程において基板が縮んだ
り変形したりすることを防ぐことをできる。
【0029】次に処理室102を高真空状態とし、ゲイ
トバルブ111を開け基板を搬送室107に搬出する。
ゲイトバルブ111を閉鎖した後、ゲイトバルブ114
を開け、基板109を処理室105に搬入する。ゲイト
バルブ114を閉鎖した後、スパッタリングガスを処理
室105内に導入し、スパッタリング法によって酸化珪
素膜をガラス基板上に下地膜として成膜する。一般に下
地膜は、1000〜3000Åの厚さに形成される。こ
の状態を図3に示す。図3は各種処理が行なわれたガラ
ス基板の状態を示すものである。図3(A)には、ガラ
ス基板11上に下地膜12が形成されている状況が示さ
れている。
【0030】ガラス基板上への酸化珪素膜の成膜後、処
理室105内を高真空状態とする。そしてゲイトバルブ
114を開け、ガラス基板109を搬送室107に引き
出す。その後ゲイトバルブ114は閉鎖する。各処理室
と搬送室との間において行われる基板の移送に際して
は、必ず処理室と搬送室とを高真空状態とした上で、ゲ
イトバルブを開放して基板を移送させることが重要であ
る。これは、各処理室間において不純物の相互混入や汚
染が起きないようにするためである。
【0031】ガラス基板上への下地膜の成膜後、高真空
状態に保たれた処理室104にロボットアーム108に
よってにガラス基板109を搬入する。ガラス基板10
9の搬入後、ゲイトバルブ113を閉鎖し、プラズマC
VD法または減圧熱CVD法によって下地膜が形成され
たガラス基板上に非晶質珪素膜を形成する。薄膜トラン
ジスタを構成する場合は、非晶質珪素膜は一般に100
〜2000Åの厚さに成膜される。この状態を図3
(B)に示す。
【0032】プラズマCVD法によって、非晶質珪素膜
の形成を行なう場合は、なるべく低温で成膜することが
好ましい。これは膜中に水素をより多量に導入し、脱水
素化後に不対結合手を多量に有する膜質を実現するため
である。即ち、非晶質珪素膜としては、結晶化の際原子
レベルの移動をし易いスカスカの膜を人為的に作るため
である。具体的には200℃以下の100〜200℃の
温度で成膜を行なうことが好ましい。また同様の膜質が
得られればPCVD法の代わりにLPCVD法、APC
VD法であってもよい。
【0033】成膜終了後、処理室104を高真空状態と
する。そしてゲイトバルブ113を開け、ガラス基板1
09をロボットアーム108によって処理室104から
引出し、ゲイトバルブ113を閉鎖する。次にゲイトバ
ルブ112を開け、高真空状態に保たれた処理室103
に下地膜と非晶質珪素膜とが成膜されたガラス基板10
9を移送する。処理室103では高真空状態を保ったま
ま400℃、2時間の加熱処理が行われ、脱水素化が徹
底的に行われる。この工程で非晶質珪素膜中に不対結合
手が多量に形成される。この脱水素化は、350℃〜5
00℃の範囲で行えばよいが、非晶質珪素膜が結晶化し
ない温度で行うことが必要である。
【0034】次にゲイトバルブ112を開け、ガラス基
板109を搬送室107に引出す。ゲイトバルブ112
を閉鎖後、ゲイトバルブ110を開け、高真空状態に保
たれた処理室101にガラス基板109を移送する。そ
してゲイトバルブ110を閉鎖し、処理室101内を不
活性ガスで充填する。こうして一連の動作が終了する。
こうして脱素化が行われ、膜中に積極的に不対結合手が
形成された非晶質珪素膜が得られる。
【0035】後は装置外部においてレーザー光または強
光の照射による結晶化、あるいは加熱による結晶化を行
って、結晶性を有する珪素薄膜を得ることができる。
【0036】〔実施例2〕実施例2は、図1に示す装置
において、酸化珪素膜や窒化珪素膜をCVD法やスパッ
タ法で成膜する機能を有する処理室をもう1つ追加し、
脱水素化工程の終了した非晶質珪素膜の表面に酸化珪素
膜や窒化珪素膜を保護膜として成膜する機能を付加する
ことを特徴とする。このようにすると、非晶質珪素膜に
多量に形成された不対結合手が酸素等によって中和され
ることを防ぐことができる。そして、後の結晶化工程に
おいて良好な結晶性を得ることができる。
【0037】この状態を図3(C)に示す。図3(C)
には、水素出しによって不対結合手が多量に形成された
非晶質珪素膜13の表面に保護膜14が形成されている
状態が示されている。この状態は、不対結合手を多量に
有する非晶質珪素膜を露呈させることがないという極め
て大きな有用性がある。結晶化を行なうには、図4
(C)に示す状態で加熱やレーザー光または強光の照射
を行なえばよい。
【0038】〔実施例3〕実施例3は図2に示すマルチ
チャンバー形式の基板処理装置を用いて、結晶性の珪素
薄膜を得る構成に関する。実施例3において用いられる
装置の概要を図2を用いて説明する。処理室201は基
板を装置に搬入するための処理室である。207は各処
理室間において基板を移動させる搬送室である。この搬
送室207には、ロボットアーム208が備えてあり、
基板209を搬送する機能を有する。
【0039】206は、基板上に下地の酸化珪素膜や窒
化珪素膜を形成するための処理室である。ここでは、ス
パッタリング法によって酸化珪素膜を成膜する機能を有
する。
【0040】205は、非晶質珪素膜を形成する機能を
有する処理室である。非晶質珪素膜の形成は、プラズマ
CVD法や減圧熱CVD法によって行われる。ここで処
理室205はプラズマCVD法で非晶質珪素膜を形成す
る機能を有している。
【0041】204は、処理室205で形成された非晶
質珪素膜中の水素を脱離させて、非晶質珪素膜中に不対
結合手を多量に形成する機能を有する。ここでは、25
0℃〜500℃の温度で加熱処理を行うことによって、
非晶質珪素膜の脱水素化を促進させる機能を有してい
る。
【0042】203は、レーザー光を照射することによ
って、脱水素化が行われた非晶質珪素膜の結晶化を行う
処理室である。レーザー光は処理室に設けられた石英窓
を介して外部から行われる。レーザー光としては、Kr
Fエキシマレーザー(248nm)が用いられる。もち
ろん他の種類のレーザー光を用いてもよい。
【0043】202は、基板を装置外に搬出するための
処理室である。各処理室によって所定の処理が行われた
基板209は、ロボットアーム208によって処理室2
02に移送させれる。そして基板は処理室202から装
置の外部に排出される。
【0044】各処理室と搬送室207とは、ゲイトバル
ブ210〜215によって仕切られている。また各処理
室には、必要とされる真空排気装置が設けられている。
【0045】以下に図2に示す装置を用いて結晶性を有
する珪素膜を得る工程の一例を示す。一連の工程に先立
つ段階において、処理室201を除く他の処理室と搬送
室207とを同じ高真空度に維持しておく。また各ゲイ
トバルブは閉鎖状態としておく。
【0046】実施例3において用いられるガラス基板
は、基板の縮みや変形を抑えるためのプレヒートが既に
行われているものを用いる。まず、複数のガラス基板
(コーニング7059)が納められた基板ホルダーを装
置外部より処理室201に搬入する。基板ホルダーの搬
入が終了したら処理室201を高真空状態する。そして
ゲイトバルブ210を開け、1枚のガラス基板209を
ロボットアーム208によって搬送室に移送する。そし
てゲイトバルブ210を閉じる。次にゲイトバルブ21
5を開け、ガラス基板209を処理室206に移送す
る。ゲイトバルブ215を閉鎖し、処理室206におい
てスパッタリングによって下地膜となる酸化珪素膜を成
膜する。この状態を図4(A)に示す。図4は各種処理
が行なわれたガラス基板の状態を示す。図4(A)に
は、ガラス基板21の上に下地膜22が成膜されている
状況が示されている。
【0047】処理室206における成膜工程終了後、処
理室206を高真空状態とする。そしてゲイトバルブ2
15を開け、下地膜の成膜されたガラス基板を搬送室2
07に移送する。この時、処理室206と搬送室207
とを同じ高真空状態とし、搬送室207の汚染を防止す
ることは重要である。
【0048】次にゲイトバルブ214を開け、搬送室2
07と同程度の高真空状態に保持された処理室205に
ガラス基板を移送する。そしてゲイトバルブ214を閉
鎖する。その後、処理室205内のおいてプラズマCV
D法によって非晶質珪素膜を1000Åの厚さに成膜す
る。この成膜は、200℃以下の温度で行ない、不対結
合手の多い、非晶質珪素膜を成膜する。この状態を図4
(B)に示す。図4(B)には下地膜22の上に非晶質
珪素膜23が成膜されている状態が示されている。
【0049】処理室205における非晶質珪素膜の成膜
後、処理室205内を高真空状態とする。そしてゲイト
バルブ214を開け、非晶質珪素膜が成膜されたガラス
基板をロボットアーム208によって搬送室207に移
送する。ゲイトバルブ214を閉鎖した後、ゲイトバル
ブ213を開ける。そして処理室204に基板を移送す
る。ゲイトバルブ213の閉鎖後、処理室204におい
て400℃、2時間の加熱処理が行われる。この工程に
おいて水素出しが行われ、非晶質珪素膜中に不対結合手
が多量に形成される。
【0050】処理室204における水素出し工程の終了
後、処理室204に窒素ガスを流入させ基板の冷却を行
う。そして処理室204を搬送室207と同程度の高真
空として、ゲイトバルブ213を開ける。ここで脱水素
化が終了した非晶質珪素膜が形成されたガラス基板は、
ロボットアームによって搬送室207に移送される。
【0051】ゲイトバルブ213の閉鎖後、ゲイトバル
ブ212を開け、基板を処理室203に移送する。ゲイ
トバルブ212の閉鎖後、高真空状態あるいは不活性雰
囲気中において、非晶質珪素膜に対してKrFエキシマ
レーザー光を200〜300mJ/cm2 のエネルギー
密度で1乃至数ショット照射し、非晶質珪素膜の結晶化
を行う。この際、非晶質珪素膜には処理室204におけ
る水素出しの効果で不対結合手が多量に形成されている
ので、結晶化に必要とされるしきい値エネルギーが低く
なった状態が実現されている。この状態においてレーザ
ー光を照射すると、レーザー光の照射による溶融状態に
おいて瞬間的な結晶化が均一に進行することになる。そ
して結晶性と均一性の優れた結晶性珪素膜を得ることが
できる。図4(C)にレーザー光24の照射によって、
非晶質珪素膜23を結晶化させる状態を示す。
【0052】またレーザー光として、線状に成形したビ
ームを用いることは有用である。これは、線状に成形し
たビームを1乃至数ショットづつ平行移動させながら走
査していくことによって、大面積に対してレーザー光を
照射するものである。
【0053】レーザー光の照射終了後、ゲイトバルブ2
12を開け、ロボットアーム208によって基板を搬送
室207に移送させる。レーザー光の照射を不活性雰囲
気中で行った場合には、処理室203を高真空状態とし
た後、ゲイトバルブ212を開け、基板を移送させる。
そしてゲイトバルブ212を閉鎖し、ゲイトバルブ21
1を開ける。そしてロボットアームに保持された基板を
処理室202に移送する。ついでゲイトバルブ211を
閉鎖し、処理室202に不活性ガスあるいは空気を流入
させる。最後に処理室202より外部に基板を搬出する
ことで一連の工程が終了する。
【0054】ここではレーザー光を照射する構成を示し
たが、レーザー光に代わって、強光を照射する構成を採
用してもよい。強光としては、短時間の赤外光の照射に
よって、アニールを行うRTA(ラピッド・サーマル・
アニール)を用いることが有用である。赤外光は、ガラ
ス基板には吸収されにくく、非晶質珪素薄膜には吸収さ
れやすいので、非晶質珪素薄膜を選択的に加熱すること
ができる。
【0055】
【発明の効果】非晶質珪素膜を成膜する工程と、非晶質
珪素膜の脱水素化または非晶質珪素膜中に不対結合手を
形成する工程とを連続的に外気に触れさせずに行なうこ
とで、結晶性の良好な珪素薄膜を得ることができる。
【0056】特に脱水素化をした非晶質シリコン膜は、
極めて活性である。このため、このような非晶質シリコ
ン膜をそのままで大気と触れさせると、大気中の酸素と
反応してしまいやすい。対策として、その上面に保護膜
を形成、または大気に触れさせることなくして、結晶化
をレーザまたはそれと同等の強光で行なうことは有効で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 マルチチャンバー形式の基板処理装置を示
す。
【図2】 マルチチャンバー形式の基板処理装置を示
す。
【図3】 各種処理が行なわれたガラス基板の状態を示
す。
【図4】 各種処理が行なわれたガラス基板の状態を示
す。
【符号の説明】
101・・・基板の搬入搬出を行なう処理室 106・・・プレヒートを行なう処理室 105・・・下地膜の成膜を行なう処理室 104・・・非晶質珪素膜を成膜する処理室 103・・・脱水素化を行なう処理室 102・・・クーリングを行なう処理室 107・・・基板の搬送室 110〜115・・・ゲイトバルブ 108・・・ロボットアーム 109・・・基板 201・・・基板の搬入を行なう処理室 206・・・下地膜の成膜を行なう処理室 205・・・非晶質珪素膜を成膜する処理室 204・・・脱水素化を行なう処理室 203・・・レーザー光の照射を行なう処理室 202・・・基板の搬出を行なう処理室 207・・・基板の搬送室 210〜215・・・ゲイトバルブ 208・・・ロボットアーム 209・・・基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大谷 久 神奈川県厚木市長谷398番地 株式会社半 導体エネルギー研究所内 (72)発明者 阿部 寿 神奈川県厚木市長谷398番地 株式会社半 導体エネルギー研究所内 (72)発明者 坂間 光範 神奈川県厚木市長谷398番地 株式会社半 導体エネルギー研究所内 (72)発明者 島田 浩行 神奈川県厚木市長谷398番地 株式会社半 導体エネルギー研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁表面を有する基板上に非晶質珪素膜
    を成膜する機能を有する処理室と、 前記非晶質珪素膜の脱水素化または前記非晶質珪素膜中
    に不対結合手を形成する機能を有する処理室と、 前記第1の処理室および前記第2の処理室とに連結され
    た搬送室と、 を有し、 前記搬送室には、前記絶縁表面を有する基板を搬送する
    手段が設けられていることを特徴とする基板処理装置。
  2. 【請求項2】 絶縁表面を有する基板上に非晶質珪素膜
    を成膜する機能を有する第1の処理室と、 前記非晶質珪素膜の脱水素化または前記非晶質珪素膜中
    に不対結合手の形成を行う機能を有する第2の処理室
    と、 レーザー光または強光を照射する手段を有する第3の処
    理室と、 前記第1の処理室および前記第2の処理室および前記第
    3の処理室とに連結された搬送室と、 を有し、 前記搬送室には、前記絶縁表面を有する基板を搬送する
    手段が設けられていることを特徴とする基板処理装置。
  3. 【請求項3】 CVD法による成膜を行う第1の処理室
    と、 加熱処理を行う第2の処理室と、 前記第1の処理室および前記第2の処理室とに連結され
    た搬送室と、 を有する基板処理装置の動作方法であって、 第1の処理室において、絶縁表面を有する基板上に非晶
    質珪素膜を形成する工程と、 第2の処理室において、前記非晶質珪素膜を加熱処理
    し、脱水素化または不対結合手の形成を行うことを特徴
    とする基板処理装置の動作方法。
  4. 【請求項4】 プラズマCVD法による成膜を行う第1
    の処理室と、 加熱処理を行う第2の処理室と、 前記第1の処理室および前記第2の処理室とに連結され
    た搬送室と、 を有する基板処理装置の動作方法であって、 第1の処理室において、絶縁表面を有する基板上に20
    0℃以下の温度のプラズマCVD法によって非晶質珪素
    膜を形成し、 第2の処理室において、前記非晶質珪素膜を加熱処理
    し、脱水素化または不対結合手を形成することを特徴と
    する基板処理装置の動作方法。
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