JPH10172919A - レーザーアニール方法及び装置 - Google Patents

レーザーアニール方法及び装置

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JPH10172919A
JPH10172919A JP33073196A JP33073196A JPH10172919A JP H10172919 A JPH10172919 A JP H10172919A JP 33073196 A JP33073196 A JP 33073196A JP 33073196 A JP33073196 A JP 33073196A JP H10172919 A JPH10172919 A JP H10172919A
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laser annealing
substrate
cooling
heating
annealing method
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JP33073196A
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Masumitsu Ino
益充 猪野
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリシリコン薄膜トランジスタ(TFT)を低
温プロセスで製造する際のスループットを向上させる。 【解決手段】ガラス基板10を加熱しながらレーザーパ
ルス31による非晶質シリコン11の多結晶化を行っ
て、粒径サイズの大きい良質のポリシリコン12を得た
後、冷却媒体24によりガラス基板10を冷却して迅速
に装置から取り出す。冷却の初期段階では、基板加熱と
冷却を同時に行い、ガラス基板10の急速な温度低下を
防止して、歪み等の発生することを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザーアニール方
法及び装置に関し、例えば、薄膜トランジスタ(TF
T)等の製造時、非晶質シリコン膜を多結晶化する際に
用いて特に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】高解像度ディスプレイ用として、スイッ
チング素子に多結晶シリコン薄膜トランジスタ(TF
T)を用いた小型、高精細のアクティブマトリクス型液
晶表示(LCD)パネルが開発されている。LCDのア
クティブエレメントに多結晶シリコンTFTを用いる
と、同一透明絶縁基板上に画素アレイ部と駆動アレイ部
とを同一プロセスで作製できるため、ワイヤーボンディ
ングや駆動ICの実装等の工程を削減できる利点が有
る。
【0003】また、多結晶シリコンTFTを用いて大型
且つ高精細のLCDパネルを実現するために低温化技術
が注目されている。この低温化技術は、プロセス温度を
600℃以下まで下げたもので、この温度領域であれ
ば、安価で大面積のハードガラス基板が使えるため、駆
動回路一体型の大型LCDやより低コストの小型LCD
が実現できる。
【0004】しかしながら、この温度領域で高性能の多
結晶シリコンTFTを作ることは技術的に容易でなく、
従来、種々の手法が試みられている。その中で、非晶質
シリコン薄膜或いは多結晶シリコン薄膜にシリコンをイ
オン注入して非晶質化したものにレーザーエネルギーを
照射して多結晶化するレーザーアニール法は、グレイン
の成長を促進させて結晶性を高め、これにより、TFT
の移動度を改善しようとするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】多結晶シリコンTFT
による大面積LCDを低温プロセス、例えば、400℃
以下で作製するには、上述したような非晶質シリコンの
多結晶化又は多結晶シリコンの再結晶化の工程が必要で
ある。この多結晶化又は再結晶化(以下、いずれも「多
結晶化」と言う。)の工程には、シリコンの膜単独を局
部的に加熱することが可能なレーザーアニール法が最適
である。しかしながら、レーザーアニールにより多結晶
化した多結晶シリコンは、基板の初期温度により多結晶
化後の結晶粒径に差異が発生する。
【0006】例えば、"Enlargement of Poly-Si Film G
rain Size by Excimer Laser Annealing and Its Appli
cation to High-Performance Poly-Si Thin Film Trans
istor" (J.J.A.P., Vol.30, No.12B, Dec. 1991, pp.37
00-3703)には、基板を400℃に加熱した状態でレーザ
ーアニールを行うことにより、基板を加熱しない場合に
比較して、得られた多結晶シリコンの結晶粒径が大きく
なることが報告されている。また、「レーザーアニール
p−SiTFTを用いた 18.2 インチ対角TFT−LC
Dの試作」(電子情報通信学会技術研究報告:VOL.95、
No.115 (EID9510-18)、p.494 、1995年)には、低温プ
ロセスでエキシマレーザーを用いてアニールを行う際、
結晶粒径サイズの増大と基板の水分吸着の排除のため
に、基板を300℃に加熱することが記載されている。
【0007】このように、基板加熱の有無により、得ら
れる多結晶シリコンの結晶粒径が異なるのは、レーザー
によりシリコンが溶融した後から固化するまでの時間が
いかに長くとれるかにかかっているためである。基板加
熱をしていない状態では、レーザーアニール後のシリコ
ンの降温速度は、周辺に存在する比較的低温の金属やガ
ラス絶縁体への熱放出により速い。このため、溶融した
シリコン原子が隣のシリコン原子と結合するための移動
時間が極端に短くなり、シリコンの結晶配向を行う時間
が不足する。この条件で結晶粒径を大きくするために
は、レーザーエネルギーを増加させるしかないが、レー
ザーエネルギーを上げ過ぎると、今度は、シリコン膜の
平坦性が損なわれる。これは、シリコン膜自体の熱分布
がレーザーエネルギーの上昇に伴い悪くなるからであ
る。
【0008】そこで、基板を300〜400℃に事前に
加熱しておき、この状態でレーザー照射を行う。この状
態であると、レーザーエネルギーにより上昇したシリコ
ン膜の温度は比較的高い基板加熱温度に向かって徐々に
低下するため、シリコンの溶融から、再結晶を意味する
固化までの時間を稼ぐことができる。溶融から固化まで
の時間が長いということは、シリコン原子の移動時間が
稼げるということであり、この結果、レーザーエネルギ
ーが小さい状態でも粒径サイズの大きい多結晶シリコン
膜が得られる。
【0009】このように基板を加熱しながらレーザーア
ニールを行うことは、良質な多結晶シリコンを得るため
に重要な工程であるが、従来のレーザーアニール装置は
量産性を意識して設計されていないため、レーザーアニ
ール処理後の基板の冷却時間が非常に長かった。即ち、
従来のレーザーアニール装置では、レーザーアニール処
理後の基板の冷却を自然冷却に頼らなければならなかっ
たため、例えば、図9に示すように、400℃から常温
(27℃)まで冷却するのに3時間若しくはそれ以上必
要であった。これでは、レーザーアニール処理された基
板の搬送を迅速に行うことができない。要するに、従来
のレーザーアニール装置で基板加熱を行うと、そのスル
ープットが大きく低下するため、この基板加熱の工程を
実際の製造ラインに組み込むことができなかった。量産
性を考慮すると、基板冷却時間はせめて20分以内に抑
えられる必要がある。
【0010】そこで、本発明の目的は、例えば、基板加
熱により良質の多結晶シリコン膜を得た後、基板を比較
的急速に冷却することができて、スループットが向上
し、量産性に優れたレーザーアニール方法及び装置を提
供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
本発明のレーザーアニール方法では、被処理膜が形成さ
れた基板を加熱手段により加熱しながら前記被処理膜を
レーザーアニール処理するレーザーアニール方法におい
て、前記レーザーアニール処理の終了時に、前記基板を
冷却する冷却手段を駆動する。このように、冷却手段を
用いることにより、基板を比較的急速に冷却することが
できる。また、冷却手段の駆動後、所定時間を経過した
後に、加熱手段による加熱を停止するように構成して、
冷却の初期に加熱も同時に行うようにすると、基板が高
温状態から急激に冷やされてガラス等の透明絶縁基板に
歪み等が発生することを防止できる。
【0012】また、本発明のレーザーアニール装置は、
レーザーアニール処理を行うための処理室と、被処理膜
が形成された基板を前記処理室内の所定位置に支持する
ための基板支持面を有する支持部材と、前記支持部材の
内部であって且つ前記基板支持面の近傍に設けられたヒ
ーターと、前記支持部材の内部であって且つ前記ヒータ
ーよりも前記基板支持面から遠い位置に設けられた冷却
媒体用通路とを備える。このように構成することによ
り、基板の加熱と冷却を夫々又は同時に行うことができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を好ましい実施の形
態に従い説明する。
【0014】図1に、本発明の第1の実施の形態による
レーザーアニール装置の主要構成を示す。
【0015】例えば、レーザーアニール処理される非晶
質シリコン膜11が形成されたガラス基板10が、支持
体20の基板支持面21に載置され、処理室30内の所
定位置に保持される。処理室30内は、例えば、大気雰
囲気であり、図示省略したエキシマレーザー源からレー
ザーパルス31がガラス基板10上の非晶質シリコン膜
11の所定箇所に照射される。レーザーパルス31が照
射された部分の非晶質シリコン膜11は、レーザーエネ
ルギーにより溶融し、再結晶化して多結晶シリコン膜1
2に変わる。レーザーパルス31は、非晶質シリコン膜
11の一定の面積区画に対し1回又は複数回ショットさ
れる。また、非晶質シリコン膜11の全域を多結晶化す
る場合には、レーザーパルス31は、各ショット毎に所
定量オーバーラップしながら、非晶質シリコン膜11の
全域を走査する。
【0016】支持体20には、基板支持面21の近傍の
内部にニクロム線等からなるヒーター22が設けられて
いる。このヒーター22により、ガラス基板10を、例
えば、300〜400℃に加熱する。
【0017】また、支持体20の内部には、ヒーター2
2よりも奥側、即ち、ヒーター22よりも基板支持面2
1から遠い位置に冷却媒体用通路23が設けられてい
る。この冷却媒体用通路23には、例えば、純水24が
流され、これにより、支持体20を介してガラス基板1
0が冷却される。なお、冷却媒体としては、純水に限ら
ず、液体窒素や液体ヘリウムを用いることもできる。ま
た、冷却用のブラインとして知られているメタノール、
変性アルコール、エチレングリコール、グリセリン等を
用いることもでき、被処理体によっては、やはりブライ
ンとして知られている塩化カルシウム、塩化ナトリウ
ム、塩化マグネシウム等の水溶液を用いることもでき
る。更に、上述のような液体の冷却媒体に限らず、水
素、ヘリウム、空気、窒素等の気体の冷却媒体を用いて
も良い。
【0018】冷却媒体用通路23は、例えば、図2に示
すような平面形状をしており、支持体20の全体をほぼ
均等に冷却するように構成されている。なお、冷却媒体
用通路23の平面形状は、この例に限らず、種々の形状
に構成が可能である。
【0019】次に、この第1の実施の形態によるレーザ
ーアニール装置を用いて、ガラス基板10上に形成され
た非晶質シリコン膜11を多結晶化する方法を説明す
る。
【0020】図3に、基板温度の時間変化により表した
運転チャートを示す。図中、Aが基板加熱状態、Bがレ
ーザーアニール処理、Cが冷却状態である。なお、この
例では、ガラス基板10として30cm×30cmのも
のを用い、レーザーエネルギー300mJ/cm2 を9
0%オーバーラップさせて走査した。また、基板温度
は、支持体20の基板支持面21に設けた熱電対により
測定した。
【0021】まず、工程開始の時刻0において、ヒータ
ー22をオンし、基板加熱を開始する。基板温度がほぼ
400℃に達した20分後にレーザーアニール処理を開
始し、工程開始より30分後にレーザーアニール処理を
終了する。このレーザーアニール処理の終了と同時に支
持体20の冷却媒体用通路23に純水24を流し、冷却
を開始する。この冷却を開始した工程開始より30分後
からヒーター22をオフする40分後までの間の10分
間は、ヒーター22による基板加熱と純水24による冷
却とを同時に行っている状態で、これにより、ガラス基
板10の高温からの急激な冷却による歪み等の発生が防
止される。即ち、図示のように、工程開始より30分後
から40分後までの間は、基板温度が緩やかに下降し、
ヒーター22をオフした工程開始より40分後から基板
温度は比較的急激に下降を始め、工程開始よりほぼ50
分後に基板温度が常温に戻る。
【0022】上述の工程では、レーザーアニール処理終
了から約20分で基板温度が常温(27℃)まで冷却さ
れる。図4に、上述の工程における基板温度の降温時間
を示す。この図4と既述した図9を比較すると、上述の
工程により基板の冷却時間が大幅に短縮されていること
が分かる。
【0023】以上に説明したように、この第1の実施の
形態による装置及び方法を用いると、基板加熱を行いな
がらレーザーアニール処理を行って粒径サイズの大きい
良質な多結晶シリコン膜12を得た後、ガラス基板10
を比較的短時間(約20分)で常温まで冷却することが
できる。従って、工程のスループットを上げることがで
きて、量産性を確保することができる。この結果、基板
加熱を行いながらレーザーアニール処理を行う工程を、
例えば、製造ラインに組み込んで実用化することができ
る。
【0024】また、上述の例では、冷却開始後、所定時
間経過後までは、冷却と基板加熱を同時に行って、特
に、ガラス基板10の溶融温度に近い高温領域での急激
な温度低下を防止している。従って、ガラス基板10に
歪み等の発生することが殆ど無く、例えば、高品質な液
晶表示(LCD)パネルを提供することができる。な
お、冷却と基板加熱を同時に行う時間は、上述の例の1
0分間に限らず、適宜に変更が可能である。
【0025】なお、例えば、溶融温度の高い透明絶縁基
板を用いたような場合には、上述の例のような冷却と基
板加熱を同時に行うことは必ずしも必要無く、レーザー
アニール処理の終了と同時に基板加熱を停止して、冷却
を開始しても良い。
【0026】次に、図5を参照して本発明の第2の実施
の形態を説明する。この第2の実施の形態において、上
述した第1の実施の形態と対応する部位には上述した第
1の実施の形態と同一の符号を付す。
【0027】この第2の実施の形態では、ガラス基板1
0を支持する支持体20に冷却媒体用通路が設けられて
おらず、一方、処理室30にガス導入口32とガス排出
口33が設けられている。これ以外の構成は、上述した
第1の実施の形態と同じである。
【0028】この第2の実施の形態では、レーザーアニ
ール処理時の処理室30内の雰囲気を水素ガス
(H2 )、窒素ガス(N2 )又はアルゴン(Ar)等の
不活性ガス或いはそれらを混合したもので構成する。そ
して、レーザーアニール処理終了後、その雰囲気をガス
排出口33から図外の真空排気装置で連続的に排気する
とともに、新しい雰囲気ガスをガス導入口32から処理
室30内に導入して、処理室30内の雰囲気を常時新し
いものと交換する。これにより、ガラス基板10は常に
新鮮な比較的温度の低い雰囲気と接触し、その雰囲気と
の間の直接的な熱交換により冷却される。
【0029】この第2の実施の形態でも、ガラス基板1
0の冷却時間を約20分に短縮することができる。ま
た、冷却開始直後はヒーター22をオンしたままにして
おくことにより、冷却開始から所定時間経過後まで冷却
と基板加熱を同時に行って、ガラス基板10の高温領域
での急激な温度低下を防止することができる。
【0030】ここで、冷却用の雰囲気として水素ガスを
選んだのは、水素が多結晶シリコンの欠陥準位のターミ
ネート剤であるからである。また、窒素ガスやアルゴン
等の不活性ガスを選んだのは、これらが不活性であるた
めに、多結晶シリコンの特性に対し劣化の原因とならな
いからである。なお、この冷却用の雰囲気としては、水
素と窒素の化合物であるアンモニア(NH3 )等のガス
も用いることができる。
【0031】なお、この第2の実施の形態において、レ
ーザーアニール処理を大気雰囲気で行い、レーザーアニ
ール処理終了後、その大気雰囲気を、上述した水素ガ
ス、窒素ガス又はアルゴン等の不活性ガスで置換して、
その後、処理室30内の雰囲気を連続的に交換すること
により冷却を行うようにしても良い。その場合、レーザ
ーアニール処理終了後、処理室30内に、比較的温度が
低く、従って、酸化作用が小さい大気を供給するように
すれば、大気雰囲気の連続交換による冷却も可能であ
る。
【0032】次に、図6を参照して本発明の第3の実施
の形態を説明する。この第3の実施の形態において、上
述した第1及び第2の実施の形態と対応する部位には上
述した第1及び第2の実施の形態と同一の符号を付す。
【0033】この第3の実施の形態では、第1の実施の
形態で説明した支持体20内に設けた冷却媒体用通路2
3に純水24を流すことによる冷却と、第2の実施の形
態で説明した処理室30内の雰囲気の交換による冷却と
を同時に行う。このように構成することにより、ガラス
基板10の冷却時間を約10分に短縮することができ、
よりスループットを向上させることができる。また、こ
の第3の実施の形態でも、冷却開始直後はヒーター22
をオンしたままにしておくことにより、冷却開始から所
定時間経過後まで冷却と基板加熱を同時に行って、ガラ
ス基板10の高温領域での急激な温度低下を防止するこ
とができる。
【0034】また、この第3の実施の形態において、支
持体20内の冷却媒体用通路23に流す冷却媒体として
液体窒素を用い、処理室30内の雰囲気として窒素ガス
を用いると、例えば、冷却媒体として使用した液体窒素
から気化した窒素ガスを、更に、処理室30内の雰囲気
としても利用するように構成することができ、効率が良
い。
【0035】次に、図7及び図8を参照して、本発明の
レーザーアニール方法及び装置により好適に製造される
多結晶シリコンTFTの例を説明する。
【0036】図7は、ボトムゲート型TFTの例で、ま
ず、図7(a)に示すように、ガラス基板10上に、M
o等の金属からなるゲート電極101をパターン形成す
る。次に、全面に酸化シリコンからなるゲート絶縁膜1
02を形成し、更に、その上に非晶質シリコン膜11を
形成する。次に、ゲート電極101の直上の非晶質シリ
コン膜11の部分の上に、ゲート電極101表面でのレ
ーザー光の反射を補償して非晶質シリコン膜11の全体
に均一にレーザーエネルギーが当たるようにする目的で
所定膜厚の酸化シリコン膜103をパターン形成する。
この状態で、本発明によるレーザーアニール処理を施
す。即ち、非晶質シリコン膜11の全体に均一にレーザ
ーパルス31を照射し、非晶質シリコン膜11を多結晶
化する。
【0037】この後、図7(b)に示すように、レーザ
ーアニール処理により非晶質シリコン膜11が多結晶化
した多結晶シリコン膜12に不純物のイオン注入を行
い、TFTのソース領域12a及びドレイン領域12b
を形成する。この時、ゲート電極101の直上位置に設
けた酸化シリコン膜103がイオン注入マスクとして作
用するので、ソース領域12aとドレイン領域12bの
間に相対的にチャネル領域12cが形成される。次に、
その多結晶シリコン膜12とその下のゲート絶縁膜10
2及びゲート電極101を島状に加工して個々のTFT
に分離し、次いで、全面に層間絶縁膜104を形成す
る。その後、その層間絶縁膜104の所定箇所にコンタ
クト用の開孔を形成し、その開孔部分にソース電極10
5、ドレイン電極106及び図外の位置にゲート引き出
し用電極を夫々設け、図示のようなボトムゲート型TF
Tを得る。
【0038】図8は、トップゲート型TFTの例で、ま
ず、図8(a)に示すように、ガラス基板10上に、例
えば、CVD法により形成した多結晶シリコン膜にシリ
コンをイオン注入して非晶質化した非晶質シリコン膜1
1を形成し、更に、その上に反射防止膜となる酸化シリ
コン膜(不図示)を形成する。この状態で、非晶質シリ
コン膜11の全面にレーザーパルス31を照射し、本発
明によるレーザーアニール処理を施す。
【0039】この後、図8(b)に示すように、レーザ
ーアニール処理により非晶質シリコン膜11が多結晶化
した多結晶シリコン膜12に、例えば、レジストパター
ンをイオン注入マスクとして用いて不純物のイオン注入
を行い、TFTのソース領域12a、ドレイン領域12
b及びチャネル領域12cを形成する。次に、多結晶シ
リコン膜12を個々のTFTの形状にパターニングした
後、全面に、酸化シリコンからなるゲート絶縁膜107
を形成する。次に、そのゲート絶縁膜107上に金属膜
によりゲート電極108をパターン形成する。その後、
全面に層間絶縁膜109を形成し、その層間絶縁膜10
9の所定箇所に形成した開孔部分にソース電極110、
ドレイン電極111及びゲート引き出し用電極(不図
示)を夫々設け、図示のようなトップゲート型TFTを
得る。
【0040】以上に説明したボトムゲート型及びトップ
ゲート型のいずれのTFTにおいても、本発明による基
板加熱を施したレーザーアニール処理により粒径サイズ
の大きい良質な多結晶シリコン膜12が得られ、その結
果、特性の優れたTFTが得られる。また、レーザーア
ニール処理後の冷却により工程のスループットが向上す
るので、量産性が向上し、その結果、例えば、TFTを
用いた液晶表示(LCD)パネルを低コストで製造する
ことができる。
【0041】
【発明の効果】本発明においては、基板加熱を行いなが
らレーザーアニール処理を行って、例えば、TFT用の
良質な多結晶シリコン膜を得た後、基板を、自然冷却で
はない冷却手段により比較的急速に冷却する。従って、
レーザーアニール処理の終了した基板をレーザーアニー
ル装置から取り出して搬送工程に供する等のプロセスを
比較的迅速に行うことができ、工程のスループットが向
上して、量産性が向上する。この結果、基板加熱を行い
ながらレーザーアニール処理を行う工程を、例えば、実
際の製造ラインに組み込むことが可能となり、その実用
化を達成することができる。
【0042】また、冷却の初期段階で基板加熱と冷却を
同時に行うようにすることにより、ガラス基板等の高温
領域での急速な温度低下を防止することができ、その結
果、その歪み等の発生を防止することができて、例え
ば、高品質のLCDパネルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるレーザーアニ
ール装置の主要構成を示す概略図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態によるレーザーアニ
ール装置の冷却媒体用通路の平面形状を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の第1の実施の形態によるレーザーアニ
ール方法における基板温度の時間変化を示すグラフであ
る。
【図4】本発明の第1の実施の形態によるレーザーアニ
ール方法における基板の降温時間を示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施の形態によるレーザーアニ
ール方法を示す概略図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態によるレーザーアニ
ール方法を示す概略図である。
【図7】本発明のレーザーアニール方法により製造され
るボトムゲート型TFTを示す断面図である。
【図8】本発明のレーザーアニール方法により製造され
るトップゲート型TFTを示す断面図である。
【図9】従来のレーザーアニール方法における基板の降
温時間を示すグラフである。
【符号の説明】
10…ガラス基板、11…非晶質シリコン膜、12…多
結晶シリコン膜、12a…ソース領域、12b…ドレイ
ン領域、12c…チャネル領域、20…支持体、21…
基板支持面、22…ヒーター、23…冷却媒体用通路、
24…純水、30…処理室、31…レーザーパルス、3
2…ガス導入口、33…ガス排出口、101、108…
ゲート電極、102、107…ゲート絶縁膜、103…
酸化シリコン膜、104、109…層間絶縁膜、10
5、110…ソース電極、106、111…ドレイン電

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理膜が形成された基板を加熱手段に
    より加熱しながら前記被処理膜をレーザーアニール処理
    するレーザーアニール方法において、 前記レーザーアニール処理の終了時に、前記基板を冷却
    する冷却手段を駆動することを特徴とするレーザーアニ
    ール方法。
  2. 【請求項2】 前記冷却手段の駆動後、所定時間を経過
    した後に、前記加熱手段による加熱を停止する、請求項
    1に記載のレーザーアニール方法。
  3. 【請求項3】 前記冷却手段として、前記基板を支持す
    る支持部材の内部に冷却媒体を貫流させる、請求項1に
    記載のレーザーアニール方法。
  4. 【請求項4】 前記冷却媒体として、水、液体窒素及び
    液体ヘリウムからなる群より選ばれた1種を用いる、請
    求項3に記載のレーザーアニール方法。
  5. 【請求項5】 前記冷却手段として、水素ガス、窒素ガ
    ス及び不活性ガスからなる群より選ばれた少なくとも1
    種を前記基板に連続的に接触させる、請求項1に記載の
    レーザーアニール方法。
  6. 【請求項6】 水素ガス、窒素ガス及び不活性ガスから
    なる群より選ばれた少なくとも1種の雰囲気からなる処
    理室内で前記レーザーアニール処理を行った後、前記処
    理室内の前記雰囲気を交換しながら前記基板を冷却す
    る、請求項5に記載のレーザーアニール方法。
  7. 【請求項7】 透明絶縁基板上に直接又は所定の膜を介
    して形成された非晶質シリコン膜を多結晶化する際に用
    いる、請求項1に記載のレーザーアニール方法。
  8. 【請求項8】 前記加熱手段により前記基板を300〜
    400℃に加熱する、請求項7に記載のレーザーアニー
    ル方法。
  9. 【請求項9】 前記加熱手段として、前記基板を支持す
    る支持部材の内部に設けたヒーターを用いる、請求項1
    に記載のレーザーアニール方法。
  10. 【請求項10】 レーザーアニール処理を行うための処
    理室と、 被処理膜が形成された基板を前記処理室内の所定位置に
    支持するための基板支持面を有する支持部材と、 前記支持部材の内部であって且つ前記基板支持面の近傍
    に設けられたヒーターと、 前記支持部材の内部であって且つ前記ヒーターよりも前
    記基板支持面から遠い位置に設けられた冷却媒体用通路
    とを備えたレーザーアニール装置。
  11. 【請求項11】 前記冷却媒体として、水、液体窒素及
    び液体ヘリウムからなる群より選ばれた1種を用いる、
    請求項10に記載のレーザーアニール装置。
  12. 【請求項12】 透明絶縁基板上に直接又は所定の膜を
    介して形成された非晶質シリコン膜を多結晶化する際に
    用いる、請求項10に記載のレーザーアニール装置。
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