JP4073671B2 - 半導体装置の作製方法及び表示装置の作製方法 - Google Patents

半導体装置の作製方法及び表示装置の作製方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本明細書で開示する発明は、薄膜半導体を用いてトランジスタ等の素子集積化して形成する技術に関する。特に線状のレーザービームを用い、複数の薄膜デバイスをその特性にバラツキ無く作製する技術に関する。またこの技術を用いて作製された薄膜デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体素子の作製プロセスの低温化に関して盛んに研究が進められている。その大きな理由は、安価で加工性に富んだガラス等の絶縁基板上に半導体素子を形成する必要が生じたからである。その他、素子の微小化や素子の多層化を進める観点からも半導体素子の作製プロセスの低温化が求められている。
【0003】
半導体プロセスにおいては、半導体材料に含まれる非晶質成分もしくは非晶質半導体材料を結晶化させることや、もともと結晶性であったものの、イオンを照射したために結晶性が低下した半導体材料の結晶性を回復することや、結晶性であるのだが、より結晶性を向上させることが必要とされることがある。従来、このような目的のためには熱的なアニールが用いられていた。半導体材料として珪素を用いる場合には、600℃から1100℃の温度で0.1〜48時間、もしくはそれ以上の時間のアニールをおこなうことによって、非晶質の結晶化、結晶性の回復、結晶性の向上等がなされてきた。
【0004】
このような、熱アニールは、一般に温度が高いほど処理時間は短くても良かったが、500℃以下の温度ではほとんど効果はなかった。したがって、プロセスの低温化の観点からは、従来、熱アニールによってなされていた工程を他の手段によって置き換えることが必要とされていた。特に基板としてガラス基板を用いた場合には、ガラス基板の耐熱温度が600℃程度であることから、この温度以下の温度で従来の熱アニールに匹敵する手段が必要とされていた。
【0005】
このような要求を満たす方法として、半導体材料にレーザー光を照射することにより、各種アニールを行う技術が知られている。このレーザー光の照射技術は究極の低温プロセスとして注目されている。これは、レーザー光は熱アニールに匹敵する高いエネルギーを必要とされる箇所にのみ限定して与えることができ、基板全体を高い温度にさらす必要がないからである。
【0006】
レーザー光の照射に関しては、大きく分けて2つの方法が提案されていた。
【0007】
第1の方法はアルゴンイオン・レーザー等の連続発振レーザーを用いたものであり、スポット状のビームを半導体材料に照射する方法である。これはビーム内部でのエネルギー分布の差、およびビームの移動によって、半導体材料が溶融した後、緩やかに凝固することを利用して、半導体材料を結晶化させる方法である。
【0008】
第2の方法はエキシマーレーザーのごときパルス発振レーザーを用いて、大エネルギーレーザーパルスを半導体材料に照射し、この際半導体材料が瞬間的に溶融し、凝固することによって結晶成長が進行することを利用する方法である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
第1の方法の問題点は処理に時間がかかることであった。これは連続発振レーザーの最大エネルギーが限られたものであるため、ビームスポットのサイズがせいぜいmm角単位となるためである。これに対し、第2の方法ではレーザーの最大エネルギーは非常に大きく、数cm角以上の大きなスポットを用いて、より量産性を上げることができる。
【0010】
しかしながら、通常用いられる正方形もしくは長方形の形状のビームでは、1枚の大きな面積の基板を処理するには、ビームを上下左右に移動させる必要があり、量産性の面で依然として改善する余地があった。
【0011】
これに関しては、ビームを線状に変形し、ビームの幅を処理すべき基板を越える長さとし、このビームを基板に対して相対的に走査する方法を採用することによって、大きく改善することができる。(ここでいう走査とは、線状レーザーをすこしずつずらして重ねながら照射することを言う。)
【0012】
しかしながら、線状のパルスレーザーを少しずつずらしながら重ねて照射する上記技術は、どうしてもレーザー照射された半導体材料の表面に線状の縞を作ってしまう。これらの縞は半導体材料上に形成された素子もしくは将来形成される素子の特性に大きく影響する。特にこの影響は、基板上に複数の素子を形成し、それらの素子1つ1つの特性を均一にしなければならない時に深刻な問題となる。このような場合、縞模様1本1本では特性は均質なのだが、縞同士の特性にはバラツキが生じてしまう。
【0013】
このように線状のレーザー光を用いたアニール方法においてもその照射効果の均一性が問題となる。ここでいう均一性が高いこということは、基板上のどの部分に素子を形成しても同じ様な素子特性がでるということを指す。均一性を高めるということは、半導体材料の結晶性を均質にするということである。この均一性を高めるために以下のような工夫がなされている。
【0014】
レーザー照射効果の不均一性を緩和するには、強いパルスレーザー光の照射(以下本照射と呼ぶ)の前に、それよりも弱いパルスレーザー光の予備的な照射(以下予備照射と呼ぶ)をおこなうと均一性が向上するればよいことが分かっている。この効果は非常に高く、バラツキを抑えて半導体デバイス回路の特性を著しく向上させることができる。
【0015】
なぜ、予備照射が膜の均一性維持に効果的かというと、前述のような非晶質部分を含んだ半導体材料の膜は、レーザーエネルギーの吸収率が多結晶膜や単結晶膜とかなり異なるような性質を有しているからである。つまり、1回目の照射で膜に残っている非晶質部分を結晶化して、さらに2回目の照射では全体的な結晶化を促進させるのが、2段階照射の作用である。このように、ゆるやかに結晶化を促進させることで、線状レーザー照射により半導体材料上にでる縞状のむらをある程度抑えることができる。この工夫によって、レーザー光の照射効果の均一性はかなり向上し、上述した縞模様も見た目には比較的目立たなくすることができる。
【0016】
しかしながら、アクティブマトリクス型の液晶ディスプレイのように多数(数千数万の単位)を半導体デバイアス(例えば薄膜トランジスタ)をガラス基板上に作製しなければならないような場合は、上記のような2段階照射によるレーザー照射方法であっても、その効果の均一性の点で満足できるものではなかった。
【0017】
このように線状にビーム加工されたエキシマレーザー光を用いたアニール方法は、大面積化に対応するといった点で優れたものであるが、その効果の均一性の点において問題があった。
【0018】
そこで、本明細書で開示する発明においては、線状にビーム加工されたレーザー光の照射によるアニールを用いて多数の半導体デバイスを作製する際に、半導体デバイス毎の特性のバラツイを極力小さくする技術を提供することを課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
線状レーザーを使用する限り上述のような縞状の不均一性が生じてしまうのは必至である。そこで本明細書で開示する発明では、半導体材料の均質性を高めるという発想から、レーザー照射によって生じる不均一性に、半導体材料上に形成される、もしくは形成された素子を合わせるという発想に転換することで、この問題を解決する。
【0020】
上記のごときレーザー光の2段階照射を行うことで発生する半導体材料表面の不均一性を図1に定量的に示す。図1に示すのは、幅1mmで長さが125mmの線状にビーム加工されたKrFエキシマレーザー(波長248nm、パルス幅30ns)を線に直角な方向に走査(スキャン)させながらガラス基板上に成膜された500Å厚の非晶質珪素膜に照射し、その後において珪素膜の屈折率を計測した結果である。
【0021】
図1において、スキャン方向というのは、線状のレーザービームの走査方向、即ち線に直角な方向における屈折率の分布を示したものである。またビーム横方向というのは、線状のレーザービームの線の方向(長手方向)における屈折率の分布を示すものである。非晶質珪素膜は、レーザー光が照射されることによって、結晶化されるが、その結晶性の違いはその屈折率の違いによって計測することができる。珪素膜の屈折率は、薄膜の厚さが分かればエリプソメータを用いて計測することができる。また図1に示すデータは、前述した2段階照射を施した場合のものである。
【0022】
この図から判ることは、四角印で示される線状レーザーに平行な線上では、それにほぼ垂直な線上(丸印で示されるレーザー光の走査方向)に比べて、はるかに屈折率の均一性が良いということである。屈折率は、膜の結晶性と密接に関わっていて、屈折率にバラツキがないということから結晶性もまたバラツキがないということが言える。このようなことから、線状レーザーに平行な線上では、それにほぼ垂直な線上に比べて、はるかに結晶の均質性が良いことが結論される。
【0023】
また図1に示す計測結果からは、線状のレーザー光によるアニール効果が、線方向に対してはバラツキがなく良好であるが、スキャンしていく方向においては、大きなバラツキを有していることが分かる。
【0024】
このバラツキは、線状レーザーの線方向においては、0.6 %程度であるが、スキャン方向においてはその2倍以上の1.3 %もある。このように線状のレーザービームを用いて、線に直角な方向にスキャンしながらアニールを行った場合、線方向におけるアニール効果は、スキャン方向(線に直角な方向)におけるアニール効果に比較して、2倍以上あることが分かる。
【0025】
このことは、珪素半導体薄膜ではなく、他の薄膜半導体であっても同様であると考えることができる。また図1に示されるようなレーザー光の照射による効果は、非晶質珪素膜の結晶化のみではなく、広く半導体薄膜の結晶化や結晶性の改善や向上、さらには導入された不純物の活性化等においてもいえることである。
【0026】
本明細書で開示する発明は、図1に示すように、線状のレーザービームを用いた各種アニールにおいて、そのアニール効果が線方向とスキャン方向とで2倍以上異なる場合に特に有効である。
【0027】
そこで、半導体材料上に複数形成される素子を作製する際において、特に特性が同じ様でなければならない素子同士をできるだけ一直線上に並べるような回路配置とし、この一直線上に並んだ素子領域(または素子領域となるべき領域)に対して、線状のレーザー光を照射し、各種アニールを行うものとする。すると、レーザー光のアニール効果をこの一直線上に並んだ各素子領域において均一なものとすることができ、この一直線上に並んだ複数の素子の特性をバラツキのないものとすることができる。
【0028】
また、図1に示すようなアニール効果の均一性を有する線状のレーザービームを用いて結晶性珪素膜を得、この結晶性珪素膜を用いて薄膜トランジスタを構成する場合、薄膜トランジスタのソースとドレインを結ぶ線と線状のレーザー光の線方向(長手方向)とを一致または概略一致させることで、キャリアの移動する方向における結晶性を均一なものとすることができる。この場合、キャリアの移動が結晶性の均一な領域において行われるため、その移動に際しての障害(電気的な障害)がなく、その特性を高めることができる。
【0029】
以下において本明細書で開示する各発明について説明する。
本明細書で開示する主要な発明の一つは、
薄膜半導体に対して線状のレーザー光を照射してアニールを行う工程と、
前記線状のレーザー光が照射された領域の長手方向に合わせて複数の半導体装置を作製する工程と、
を有することを特徴とする。
【0030】
上記工程は例えばガラス基板等の絶縁表面を有する基板上に形成される薄膜トランジスタを作製する際に利用することができる。線状のレーザー光は、後に実施例で示すようにエキシマレーザー光を光学系により、線状に成形したのを用いることがで得ることができる。レーザー光が照射された長手方向というのは、線状の形状に照射された領域の線方向のこという。
【0031】
他の発明の構成は、
薄膜半導体に対して線状のレーザー光を照射する工程を有し、
複数の半導体装置が少なくとも1列になって形成されべき領域に対して、前記線状のレーザー光の線方向と前記列の方向とを合わせて前記線状のレーザー光を照射することを特徴とする。
【0032】
他の発明の構成は、
薄膜半導体に対するレーザー光の照射工程において、
薄膜トランジスタのソース領域が形成されるべき領域とドレイン領域が形成されるべき領域とを結ぶ方向に合わせて線状のパターンを有するレーザー光を照射することを特徴とする。
【0033】
上記構成において、薄膜トランジスタの構成としては、スタガー型、逆スタガー型、プレナー型、逆プレナー型のいずれの構成でもよい。特に一つの活性層内にソース、チャネル、ドレインの各領域が形成されるプレナー型の構成を採用した場合に有効である。
【0034】
またレーザー光を照射する目的も結晶化、結晶化の助長、結晶化の向上、不純物の活性化、その他各種アニールのために行うものを含む。
【0035】
他の発明の構成は、
薄膜半導体に対して線状のレーザー光を照射する工程と、
前記線状のレーザー光の線方向に沿ってソース領域とドレイン領域とを有する薄膜トランジスタを作製する工程と、
を有することを特徴とする。
【0036】
他の発明の構成は、
薄膜半導体に対して線状のレーザー光を照射する工程と、
前記線状のレーザー光の線方向に沿ってキャリアが移動する半導体装置を作製する工程と、
を有することを特徴とする。
【0037】
他の発明の構成は、
薄膜トランジスタのソース領域とドレイン領域とに一導電型を付与する不純物イオンを注入する工程と、
前記ソース領域とドレイン領域とを結ぶ線に合わせて線状のレーザー光を照射する工程と、
を有することを特徴とする。
【0038】
他の発明の構成は、
結晶性珪素膜を用いた薄膜トランジスタであって、
前記薄膜トランジスタのソース領域とドレイン領域とを結ぶ方向における当該結晶性珪素膜の屈折率のバラツキは、前記方向と直角な方向における当該結晶性珪素膜の屈折率のバラツキに比較して2倍以上であることを特徴とする。
【0039】
他の発明の構成は、
結晶性珪素膜を用いた半導体装置であって、
前記半導体装置におけるキャリアの移動する方向における当該結晶性珪素膜の屈折率のバラツキは、前記方向と直角な方向における当該結晶性珪素膜のバラツキに比較して2倍以上であることを特徴とする。
【0040】
[作用]
線状のピームパターンを有するレーザー光を用いた半導体へのアニール工程において、レーザーパターンの線方向におけるアニール効果の均一性を利用することによって、例えばその線方向に複数形成される薄膜トランジスタの特性をそろったものとすることができる。
【0041】
また、半導体デバイスにおけるキャリアの移動する方向と線状のレーザーパターンの線方向とを合わせることによって、半導体デバイスの電気特性を向上させることができる。これは、結晶性の均一な領域をキャリアが移動することになるからである。
【0042】
また、キャリアの移動する方向における当該結晶性珪素膜の屈折率のバラツキを、前記方向と直角な方向における当該結晶性珪素膜のバラツキに比較して2倍以上とすることによって、例えば特性の高い薄膜トランジスタを得ることができる。
【実施例】
〔実施例1〕
本実施例では、本明細書で開示する発明を用いて、ガラス基板上に成膜された非晶質珪素膜を結晶化させる例を示す。本実施例に示す構成においては、加熱により結晶化された結晶性珪素膜に対してさらに線状のレーザー光を照射することにより、その結晶性を高める工程を示す。さらにこの結晶性珪素膜を用いて特性のそろった薄膜トランジスタを作製する場合の例を示す。特にアクティブマトリクス型の液晶表示装置を構成するガラス基板上に集積化された薄膜トランジスタを作製する例を示す。
【0043】
まずレーザー光を照射するための装置について説明する。図2には本実施例で使用するレーザーアニール装置の概念図を示す。レーザー光は発振器2で発振される。発振器2で発振されるレーザー光は、KrFエキシマレーザー(波長248nm、パルス幅30ns)である。勿論、他のエキシマレーザーさらには他の方式のレーザーを用いることもできる。
【0044】
発振器2で発振されたレーザー光は、全反射ミラー5、6を経由して増幅器3で増幅され、さらに全反射ミラー7、8を経由して光学系4に導入される。なお、図2中には示さなかったが、ミラー8と光学系4との間に減光フィルターを出し入れする機械を挿入する。この減光フィルターは、異なる透過率のフィルターを組み合わせることにより、必要とする照射強度を得るためのものである。
【0045】
光学系4に入射する直前のレーザー光のビームパターンは、3×2cm2 程度の長方形を有している。このレーザー光を光学系4を通すことによって、長さ10〜30cm、幅0.1 〜1cm程度の細長いビーム(線状ビーム)を得ることができる。光学系4を経たレーザー光のエネルギーは最大で1000mJ/ショット程度のエネルギーを有している。
【0046】
レーザー光をこのような細長いビームに加工するのは、照射効率を向上させるためである。即ち、線状のビームは光学系4を出た後、全反射ミラー9を経て、基板(試料)11に照射されるが、ビームの幅を基板の幅よりも長くすることによって、基板を1方向に移動させることで、基板全体に対してレーザー光を照射することができる。従って、基板が配置されるステージ及び駆動装置10は構造が簡単で保守も容易である。また、基板をセットする際の位置合わせの操作(アラインメント)も容易なものとすることができる。また、基板を1方向に移動するだけで、対象とする全面に対してレーザー光の照射を行うことができるので、レーザー光の照射工程の簡易化と制御性の良さを得ることができる。
【0047】
レーザー光が照射される基板11が配置されるステージ10はコンピュータにより制御されており線状のレーザー光に対して直角方向に必要とする速度で動くよう設計されている。さらに、基板を置くステージがその面内で回転する機能を有していると、レーザービーム走査方向の変更に便利である。また、ステージ10の下にはヒーターが内臓されており、レーザー光の照射時に基板を所定の温度に保つことができる。
【0048】
光学系4の内部の光路の一例を図3に示す。光学系4に入射したレーザー光はシリンドリカル凹レンズA、シリンドリカル凸レンズB、横方向のフライアイレンズC、Dを通過することによって、それまでのガウス分布型から短形分布に変化する。さらに、シリンドリカル凸レンズE、Fを通過してミラーGを介して、シリンドリカルレンズHによって集束され、線状のレーザー光となる。図2に示す構成においては、ミラーGがミラー9に相当する。また、図2に示す構成においては、ミラー9と基板(試料)11との間に図2では図示しないがシリンドリカルレンズHが配置されている。
【0049】
以下において、レーザー光の照射によって、ガラス基板上に結晶性を有する珪素膜を形成する例を示す。まず、10cm角のガラス基板(例えばコーニング7959ガラス基板またはコーニング1737ガラス基板)を用意する。そしてこのガラス基板上に、TEOSを原料としたプラズマCVD法により、酸化珪素膜を2000Åの厚さに形成する。この酸化珪素膜は、ガラス基板側から不純物が半導体膜に拡散したりするのを防止する下地膜として機能する。
【0050】
次にプラズマCVD法または減圧熱CVD法を用いて、非晶質珪素膜(アモルファスシリコン膜)の成膜を行う。なお、非晶質珪素膜の厚さは、500Åとする。勿論この厚さは、必要とする厚さとすればよい。
【0051】
次に過水アンモニアに基板を浸し、70℃に5分間保つことにより、非晶質珪素膜の表面に酸化珪素膜を形成する。さらに液相Ni酢酸塩をスピンコート法により非晶質珪素膜の表面に塗布する。Ni元素は、非晶質珪素膜が結晶化する際に結晶化を助長する元素として機能する。このNi元素は、珪素膜中に残留する濃度が1×1016〜5×1019cm-3となるようにする必要がある。具体的には、Ni酢酸塩溶液中におけるNi濃度を調整し、珪素膜中に導入されるNi元素を調整する。
【0052】
ここではNi元素を用いたが、Ni元素の他には、Fe、Co、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Auから選ばれた一種または複数種類の元素を用いることができる。
【0053】
次に窒素雰囲気中において、450℃の温度で1時間保持することにより、非晶質珪素膜中の水素を離脱させる。これは、非晶質珪素膜中に不対結合手を意図的に形成することにより、後の結晶化に際してのしきい値エネルギーを下げるためである。そして窒素雰囲気中において、550℃、4時間の加熱処理を施すことにより、非晶質珪素膜を結晶化させる。この結晶化の際の温度を550℃とすることができたのは、Ni元素の作用によるものである。また加熱処理における加熱温度が550℃の場合、歪点が593℃であるコーニング7059ガラス基板に対する熱ダメージはそれ程問題とならない。一般にこの加熱処理は、使用するガラス基板の歪点以下の温度で行うことが必要である。
【0054】
こうして、ガラス基板上に結晶性を有する珪素膜を得ることができる。次に図2に示す装置を用い、KrFエキシマレーザー(波長248nm、パルス幅25ns)を前記結晶性を有する珪素膜に照射する。このレーザー光の照射によって、結晶性をさらに高めることができる。
【0055】
本実施例に示すように、珪素の結晶化を助長する金属元素を用いて加熱により結晶性珪素膜を得た場合、得られる膜質は結晶性を有するものとはいえ内部に非晶質成分をかなり含んでいる。従って、レーザー光の照射によってその結晶性を高めることは非常に効果的である。
【0056】
レーザービームは図3に示すような光学系を用いて線状のビームパターンに成形する。ここでは、被照射部分でのビームパターンが125mm×1mmとなる線状レーザービームとする。
【0057】
珪素膜が成膜された基板(試料)は、ステージ10上に載せられており、ステージを2mm/s速度で移動させることによって、その全面にレーザー光の照射が行われる。このステージ10の移動速度は、珪素膜の膜質や成膜条件によって適時実験的に決める必要がある。
【0058】
レーザー光の照射条件は、まず予備照射として150ー300mJ/cm2 、次に本照射として200〜400mJ/cm2 の照射を行う2段階照射とする。また、パルス幅は30ns、パルス数は30パルス/sとする。ここで、2段階照射とするのはレーザー光の照射による膜表面の均一性悪化を極力抑さえ、結晶性のよりよい膜を作る為である。
【0059】
レーザーエネルギーの変換(例えば予備照射から本照射へのエネルギー変換)には、減光フィルターを組み合わせて用いる。このようにすると、レーザー発振装置本体のエネルギーを変化させるよりも手間暇がかからない。
【0060】
またレーザー光の照射の際、基板温度は200℃に保たれている。これは、レーザー光の照射による基板表面温度の上昇と下降の速度を和らげるために行われる。本実施例では基板温度を200度に設定しているが、実際の実施では100度から600度程度(上限はガラス基板の歪点によって制限される)までの間でレーザーアニールに最適な温度を選ぶ。また雰囲気制御は特に行わず、大気中で照射を行う。
【0061】
このようにして、ガラス基板上に形成された結晶性珪素膜を得る。以下においては、上記において説明したレーザーアニール方法を利用して、アクティブマトリク型の液晶表示装置に利用される薄膜トランジスタを作製する場合の例を示す。
【0062】
アクティブ型の液晶ディスプレイ装置は、図4に示されるように通常、画素部分と周辺回路部分とに大きく分けられる。画素部分は、マトリクス状に配置された画素電極が数百×数百の数で配置されており、その画素の一つ一つには、少なくとも一つ以上の薄膜トランジスタがスイッチング素子として配置されている。周辺回路は画素領域に配置された薄膜トランジスタを駆動するたの回路であり、シフトレジスタ回路や電流を流すためのバッファー回路(低インピーダンスを有する出力回路)で構成されている。周辺回路もまた薄膜トランジスタで構成されるのが普通である。
【0063】
本実施例においては、画素回路に配置される薄膜トランジスタ、及び周辺回路に配置される薄膜トランジスタを共に一直線上にそろえ、またそのソース/ドレインを結ぶ方向と線状のレーザー光の線方向と合わように配置する。
【0064】
図5に実際に薄膜トランジスタを配置するパターンを示す。図5において51が周辺回路に配置される大電流を扱うことのできる薄膜トランジスタのパターンである。また52が画素回路に配置される薄膜トランジスタのパターンである。レーザー光が照射される段階ではこれら薄膜トランジスタは形成されていない。従って、この場合においては、51と52で示されるパターンは、最終的に薄膜トランジスタが形成される領域を示すものといえる。
【0065】
図5の51と52に示される薄膜トランジスタの詳細を図6に示す。図5に示すように、各薄膜トランジスタは、一直線上に並ぶように構成する。そしてソース/ドレインを結ぶ線を線状のレーザー光の線方向に一致または概略一致するようにする。
【0066】
図1に示したように線状のレーザー光を照射してアニールを行った場合、ビームパターンの線方向におけるアニールの効果はその均一性が優れている。従って、レーザービームの長手方向に薄膜トランジスタが一直線に並ぶようにすることで、一直線に並んだ薄膜トランジスタの特性をそろえることができる。また、各薄膜トランジスタのソース/ドレイン領域を結ぶ線を上記線状ビームの長手方向に合わせることにより、ソース/ドレイン間においてキャリアが結晶性の均一な領域を移動することになるので、移動度の高い構成とすることができる。ソースとドレインを結ぶ方向における結晶性が均一であるということは、結晶状態の不連続に起因するトラップ準位の影響がソース/ドレイン方向において小さいことを意味する。トラップ準位の影響は、動作の不安定性やOFF電流の増大といった問題を引き起こすので、上記のようにソース/ドレイン間の結ぶ方向におけるトラップ準位の影響を小さくできることは、OFF電流低減や安定した素子を作製する上で有用なものとなる。
【0067】
なお、レーザーの照射方法は前述の通り、2段階照射とする。
【0068】
〔実施例2〕
本実施例は、ガラス基板上に形成された非晶質珪素膜にレーザー光を照射することにより結晶性珪素膜を得、さらにこの結晶性珪素膜を用いてアクティブマトリクス型の液晶表示装置の画素回路部分と周辺回路部分とを構成する薄膜トランジスタを作製する場合の例を示す。
【0069】
まずガラス基板上に下地膜として酸化珪素膜を3000Åの厚さにスパッタ法によって成膜する。次に非晶質珪素膜をプラズマCVD法または減圧熱CVD法で500Åの厚さに成膜する。この状態で窒素雰囲気中において400℃の温度で加熱処理を1時間行う。この加熱処理は、非晶質珪素膜中から水素を離脱させるために行う。
【0070】
次に図5に示すように線状のエキシマレーザー光を非晶質珪素膜に照射し、結晶性珪素膜を得る。この際、薄膜トラジスタが作製されるべき予定の線状の領域(当然薄膜トランジスタは1直線上に配置する必要がある)に合わせて線状のレーザー光を照射する。
【0071】
結晶性珪素膜を得たら、薄膜トランジスタの作製プロセスに従って、薄膜トランジスタを作製する。この際、図5に示すような状態で各薄膜トランジスタが並ぶように薄膜トランジスタを形成する。即ち、照射された線状レーザーの線方向に薄膜トランジスタが1直線に並ぶようにし、さらにこれら1直線に並んだ薄膜トランジスタのソースとドレインを結んだ線が線状レーザーの線方向と一致するようにする。レーザー光の照射は、図2に示す装置を用いて、走査(スキャン)させながら全面に対して行う。
【0072】
〔実施例3〕
本実施例では、薄膜トランジスタの作製工程において必要とされるソース/ドレイン領域の活性化の工程に本明細書で開示する発明を利用した場合の例を示す。
【0073】
結晶性珪素膜を用いて薄膜トランジスタを構成した場合において、ゲイト電極をマスクとして自己整合技術を用いてソース/ドレイン領域にリンやボロンの一導電型を付与する不純物イオンをイオンドーピングまたはプラズマドーピングでドーピングした場合、当該領域は加速されたイオンの衝撃によって非晶質化あるいは著しく結晶性が低下してしまう。従って、ソース/ドレイン領域の結晶性を回復させるアニール工程が必要とされる。一方、ドーピングされた不純物イオンはそれだけでは、導電型を制御する不純物として作用しない。したがって、その活性化のためにアニール工程が必要とれる。
【0074】
本実施例は、上記のような目的で行われるアニール工程をレーザー光の照射によって行う場合の例を示す。まず実施例1または実施例2に示したような方法に従って、図5に示すような配置で結晶性珪素膜を用いた薄膜トランジスタを作製する。そしてこれら薄膜トランジスタのソース/ドレイン領域に対する不純物イオンの注入を行った後に、図5に示すような線状レーザー光の照射を行う。
【0075】
この場合、線状レーザーの線方向にソース/ドレインが位置することになるので、1つの薄膜トランジスタにおいて、そのアニール効果を均一なものとすることができる。
【0076】
また、薄膜トランジスタの並んだ方向と線状レーザーの線方向とが同一であるので、各薄膜トランジスタに対するアニール効果を均一なものとすることができる。
【0077】
以上の実施例においては、アクティブマトリクス型の液晶表示装置を構成する薄膜トランジスタを作製する場合の例を示した。しかし、本明細書に開示する発明は、各種集積回路の作製における工程に利用することができる。また薄膜トランジスタに限らず、各種半導体デバイス、例えば薄膜ダイオードやバイポーラ型のトランジスタを作製する場合にも利用することができる。
【0078】
【発明の効果】
本明細書で開示する発明の効果は、線状レーザーを半導体材料に対して1方向に走査しながら照射する工程で生じる半導体材料の特性の不均一によって生まれる不都合を最小限に抑えることにある。すなわち、例えば液晶ディスプレイ装置のように半導体薄膜を用いて複数個の薄膜デバイスを形成する場合において、複数個の薄膜トランジスタの1直線上に配列させ、この配列方向に合わせて線状レーザー光を照射することにより、各薄膜トランジスタの特性を揃えることができる。
【0079】
また、薄膜トランジスタのソース/ドレインとなるべき方向と線状レーザーの線方向とを合わせて、線状レーザーの照射を行うことによって、キャリアの移動する方向における結晶状態を均一なものとすることができ、キャリアの移動度が高く、また結晶状態の不均一に起因するOFF電流の値が低く、また特性の安定した薄膜トランジスタを得ることができる。
【0080】
本明細書で開示する発明は、半導体デバイスのプロセスに利用される全てのレーザー処理プロセスに利用できる。中でも半導体デバイスとして薄膜トランジスタを利用したTFT液晶パネルの作製に利用した場合、各薄膜トランジスタの特性をそろえることができるので、画質の高い液晶表示装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 線状のレーザー光が照射された珪素膜の屈折率を示す図。
【図2】 レーザー光の照射装置の概要を示す図。
【図3】 レーザー光の線状パターンに成形する光学系を示す。
【図4】 アクティブマトリクス型の液晶表示装置の概要を示す。
【図5】 ガラス基板上に製作されるべき薄膜トランジスタのパターンと照射される線状レーザー光の照射の状態とを示す図。
【図6】 薄膜トランジスタ(TFT)の概略のパターンを示す図。
【符号の説明】
2 レーザー光の発振器
5、6、7、8、9 全反射ミラー
4 光学系
11 基板(試料)
10 ステージ及び駆動装置
51 周辺回路用の薄膜トランジスタ
52 画素回路用の薄膜トランジスタ

Claims (16)

  1. 絶縁表面を有する基板上に半導体膜を形成し、
    線状のレーザー光の長手方向に垂直な方向に前記基板を相対的に移動させながら前記半導体膜に1回目のレーザー光の照射を行い
    線状のレーザー光の長手方向に垂直な方向に前記基板を相対的に移動させながら前記半導体膜に2回目のレーザー光の照射を行い
    前記半導体膜をチャネル形成領域、ソース領域およびドレイン領域として用いて複数の薄膜トランジスタを形成する半導体装置の作製方法であって、
    前記1回目の照射および前記2回目の照射はそれぞれ、前記線状のレーザー光をすこしずつずらして重ねながら行われ
    前記複数の薄膜トランジスタはそれぞれ、前記薄膜トランジスタのソース領域およびドレイン領域を結ぶ方向が前記1回目のレーザー光の長手方向および前記2回目のレーザー光の長手方向に平行または概略平行になるように形成されることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  2. 絶縁表面を有する基板上に半導体膜を形成し、
    線状のレーザー光の長手方向に垂直な方向に前記基板を相対的に移動させながら前記半導体膜に1回目のレーザー光の照射を行い
    線状のレーザー光の長手方向に垂直な方向に前記基板を相対的に移動させながら前記半導体膜に2回目のレーザー光の照射を行い
    前記半導体膜をチャネル形成領域、ソース領域およびドレイン領域として用いて複数の薄膜トランジスタを形成する半導体装置の作製方法であって、
    前記1回目の照射および前記2回目の照射はそれぞれ、前記線状のレーザー光をすこしずつずらして重ねながら行われ
    前記複数の薄膜トランジスタはそれぞれ、前記薄膜トランジスタのソース領域およびドレイン領域を結ぶ方向が前記1回目のレーザー光の長手方向および前記2回目のレーザー光の長手方向に平行または概略平行になるように形成され、
    前記レーザー光の長手方向に平行な方向に配置された前記複数の薄膜トランジスタの特性のばらつきは、前記レーザー光の長手方向に垂直な方向に配置された前記複数の薄膜トランジスタの特性のばらつきよりも小さいことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  3. 請求項1または請求項2において、前記レーザー光の長手方向に平行な方向に配置された前記複数の薄膜トランジスタのチャネル形成領域の屈折率のばらつきは、前記レーザー光の長手方向に垂直な方向に配置された前記複数の薄膜トランジスタのチャネル形成領域の屈折率のばらつきよりも小さいことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一において、前記半導体膜は結晶化を助長する元素を用いて加熱により結晶化されていることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一において、前記線状のレーザー光はエキシマレーザー光であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一において、前記薄膜トランジスタのソース領域およびドレイン領域を結ぶ方向は前記薄膜トランジスタのキャリアが移動する方向に平行であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  7. 線状のレーザー光の長手方向に平行な第1の方向に配置された複数の第1の薄膜トランジスタを有する第1の周辺回路と、
    前記第1の方向に垂直な第2の方向に配置された複数の第2の薄膜トランジスタを有す る第2の周辺回路と、
    前記第1の方向を行の方向とし前記第2の方向を列の方向としてマトリクス状に配置された複数の第3の薄膜トランジスタを有する画素回路とを有する表示装置の作製方法であって、
    絶縁表面を有する基板上に半導体膜を形成し、
    前記第2の方向に前記基板を相対的に移動させながら前記半導体膜に1回目のレーザー光の照射を行い
    前記第2の方向に前記基板を相対的に移動させながら前記半導体膜に2回目のレーザー光の照射を行い
    前記半導体膜をチャネル形成領域、ソース領域およびドレイン領域として用いて前記複数の第1乃至第3の薄膜トランジスタをそれぞれ形成
    前記1回目の照射および前記2回目の照射はそれぞれ、前記線状のレーザー光をすこしずつずらして重ねながら行われ
    前記複数の第1乃至第3の薄膜トランジスタはそれぞれ、前記薄膜トランジスタのソース領域およびドレイン領域を結ぶ方向が前記1回目のレーザー光の長手方向および前記2回目のレーザー光の長手方向に平行または概略平行になるように形成されることを特徴とする表示装置の作製方法。
  8. 線状のレーザー光の長手方向に平行な第1の方向に配置された複数の第1の薄膜トランジスタを有する第1の周辺回路と、
    前記第1の方向に垂直な第2の方向に配置された複数の第2の薄膜トランジスタを有する第2の周辺回路と、
    前記第1の方向を行の方向とし前記第2の方向を列の方向としてマトリクス状に配置された複数の第3の薄膜トランジスタを有する画素回路とを有する表示装置の作製方法であって、
    絶縁表面を有する基板上に半導体膜を形成し、
    前記第2の方向に前記基板を相対的に移動させながら前記半導体膜に1回目のレーザー光の照射を行い
    前記第2の方向に前記基板を相対的に移動させながら前記半導体膜に2回目のレーザー光の照射を行い
    前記半導体膜をチャネル形成領域、ソース領域およびドレイン領域として用いて前記複数の第1乃至第3の薄膜トランジスタをそれぞれ形成
    前記1回目の照射および前記2回目の照射はそれぞれ、前記線状のレーザー光をすこしずつずらして重ねながら行われ
    前記複数の第1乃至第3の薄膜トランジスタはそれぞれ、前記薄膜トランジスタのソース領域およびドレイン領域を結ぶ方向が前記1回目のレーザー光の長手方向および前記2回目のレーザー光の長手方向に平行または概略平行になるように形成され、
    前記第1の方向に配置された複数の第1の薄膜トランジスタの特性のばらつきは、前記第2の方向に配置された前記複数の第2の薄膜トランジスタの特性のばらつきよりも小さいことを特徴とする表示装置の作製方法。
  9. 複数の薄膜トランジスタを有するバッファー回路を有する表示装置の作製方法であって、
    絶縁表面を有する基板上に半導体膜を形成し、
    線状のレーザー光の長手方向に垂直な方向に前記基板を相対的に移動させながら前記半導体膜に1回目のレーザー光の照射を行い
    線状のレーザー光の長手方向に垂直な方向に前記基板を相対的に移動させながら前記半導体膜に2回目のレーザー光の照射を行い
    前記半導体膜をチャネル形成領域、ソース領域およびドレイン領域として用いて前記複数の薄膜トランジスタを形成
    前記1回目の照射および前記2回目の照射はそれぞれ、前記線状のレーザー光をすこしずつずらして重ねながら行われ
    前記複数の薄膜トランジスタはそれぞれ、前記薄膜トランジスタのソース領域およびドレイン領域を結ぶ方向が前記1回目のレーザー光の長手方向および前記2回目のレーザー光の長手方向に平行または概略平行になるように形成されることを特徴とする表示装置の作製方法。
  10. 複数の薄膜トランジスタを有するバッファー回路を有する表示装置の作製方法であって、
    絶縁表面を有する基板上に半導体膜を形成し、
    線状のレーザー光の長手方向に垂直な方向に前記基板を相対的に移動させながら前記半導体膜に1回目のレーザー光の照射を行い
    線状のレーザー光の長手方向に垂直な方向に前記基板を相対的に移動させながら前記半導体膜に2回目のレーザー光の照射を行い
    前記半導体膜をチャネル形成領域、ソース領域およびドレイン領域として用いて前記複数の薄膜トランジスタを形成
    前記1回目の照射および前記2回目の照射はそれぞれ、前記線状のレーザー光をすこしずつずらして重ねながら行われ
    前記複数の薄膜トランジスタはそれぞれ、前記薄膜トランジスタのソース領域およびドレイン領域を結ぶ方向が前記1回目のレーザー光の長手方向および前記2回目のレーザー光の長手方向に平行または概略平行になるように形成され、
    前記レーザー光の長手方向に平行な方向に配置された前記複数の薄膜トランジスタの特性のばらつきは、前記レーザー光の長手方向に垂直な方向に配置された前記複数の薄膜トランジスタの特性のばらつきよりも小さいことを特徴とする表示装置の作製方法。
  11. 複数の薄膜トランジスタを有するシフトレジスタを有する表示装置の作製方法であって、
    絶縁表面を有する基板上に半導体膜を形成し、
    線状のレーザー光の長手方向に垂直な方向に前記基板を相対的に移動させながら前記半導体膜に1回目のレーザー光の照射を行い
    線状のレーザー光の長手方向に垂直な方向に前記基板を相対的に移動させながら前記半導体膜に2回目のレーザー光の照射を行い
    前記半導体膜をチャネル形成領域、ソース領域およびドレイン領域として用いて前記複数の薄膜トランジスタを形成
    前記1回目の照射および前記2回目の照射はそれぞれ、前記線状のレーザー光をすこしずつずらして重ねながら行われ
    前記複数の薄膜トランジスタはそれぞれ、前記薄膜トランジスタのソース領域およびドレイン領域を結ぶ方向が前記1回目のレーザー光の長手方向および前記2回目のレーザー光の長手方向に平行または概略平行になるように形成されることを特徴とする表示装置の作製方法。
  12. 複数の薄膜トランジスタを有するシフトレジスタを有する表示装置の作製方法であって、
    絶縁表面を有する基板上に半導体膜を形成し、
    線状のレーザー光の長手方向に垂直な方向に前記基板を相対的に移動させながら前記半導体膜に1回目のレーザー光の照射を行い
    線状のレーザー光の長手方向に垂直な方向に前記基板を相対的に移動させながら前記半導体膜に2回目のレーザー光の照射を行い
    前記半導体膜をチャネル形成領域、ソース領域およびドレイン領域として用いて前記複数の薄膜トランジスタを形成
    前記1回目の照射および前記2回目の照射はそれぞれ、前記線状のレーザー光をすこしずつずらして重ねながら行われ
    前記複数の薄膜トランジスタはそれぞれ、前記薄膜トランジスタのソース領域およびドレイン領域を結ぶ方向が前記1回目のレーザー光の長手方向および前記2回目のレーザー光の長手方向に平行または概略平行になるように形成され、
    前記レーザー光の長手方向に平行な方向に配置された前記複数の薄膜トランジスタの特性のばらつきは、前記レーザー光の長手方向に垂直な方向に配置された前記複数の薄膜トランジスタの特性のばらつきよりも小さいことを特徴とする表示装置の作製方法。
  13. 請求項乃至12のいずれか一において、前記レーザー光の長手方向に平行な方向に配置された前記複数の薄膜トランジスタのチャネル形成領域の屈折率のばらつきは、前記レーザー光の長手方向に垂直な方向に配置された前記複数の薄膜トランジスタのチャネル形成領域の屈折率のばらつきよりも小さいことを特徴とする表示装置の作製方法。
  14. 請求項7乃至13のいずれか一において、前記半導体膜は結晶化を助長する元素を用いて加熱により結晶化されていることを特徴とする表示装置の作製方法。
  15. 請求項7乃至14のいずれか一において、前記線状のレーザー光はエキシマレーザー光であることを特徴とする表示装置の作製方法。
  16. 請求項7乃至15のいずれか一において、前記薄膜トランジスタのソース領域およびドレイン領域を結ぶ方向は前記薄膜トランジスタのキャリアが移動する方向に平行であることを特徴とする表示装置の作製方法。
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