JP3966923B2 - 半導体作製方法および半導体装置の作製方法 - Google Patents

半導体作製方法および半導体装置の作製方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス基板上に設けられた非単結晶の結晶性珪素膜を用いて形成される薄膜トランジスタ(TFT)等の絶縁ゲイト型半導体装置その他の半導体装置の作製に関わる工程で、基板の平坦性を改善することでより均質性の高い結晶性珪素膜を得ることを特徴とする半導体の作製方法に関するものである。
本発明は、ガラス基板上に形成される半導体装置の作製に特に有用である。
【0002】
【従来の技術】
最近、絶縁基板上に、薄膜状の活性層(活性領域ともいう)を有する絶縁ゲイト型電界効果トランジスタ、いわゆる薄膜トランジスタ(TFT)が熱心に研究されている。
【0003】
これらは、利用する半導体の材料・結晶状態によって、アモルファスシリコンTFTや結晶性シリコンTFTと言うように区別されている。結晶性シリコンとは言っても、単結晶ではない非単結晶のものである。したがって、これらは非単結晶シリコンTFTと総称される。
【0004】
一般に、アモルファス状態の半導体の電界移動度は小さく、したがって、高速動作が要求されるTFTには利用できない。また、アモルファスシリコンでは、P型の電界移動度は著しく小さいので、Pチャネル型のTFT(PMOSのTFT)を作製することが出来ず、したがって、Pチャネル型のTFTとNチャネル型TFT(NMOSのTFT)と組み合わせて、相補型のMOS回路(CMOS)を形成することができない。
【0005】
一方、結晶性半導体は、アモルファス半導体よりも電界移動度が大きく、したがって、高速動作が可能である。結晶性シリコンでは、NMOSのTFTだけでなく、PMOSのTFTも同様に得られるのでCMOS回路を形成することが可能である。
【0006】
非単結晶の結晶性シリコン膜は、気相成長法によって得られたアモルファスシリコン膜を長時間適切な温度(通常は600℃以上)で熱アニールするか、レーザー等の強光を照射すること(光アニール)によって得られた。
【0007】
しかしながら、絶縁基板として安価で加工性に富むガラス基板を用いる場合、熱アニールのみで電界移動度の十分に高い(CMOS回路を形成することが可能な程度に高い)結晶性珪素膜を得ることは困難を極めた。
【0008】
というのは、前述のようなガラス基板は一般に歪み点温度が低く(600℃程度)、移動度が十分に高い結晶性珪素膜を得るために必要な温度まで、基板温度を高めると、基板が歪んでしまうためである。
【0009】
一方、ガラス基板をベースにした珪素膜の結晶化に光アニールを用いる場合、基板の温度をあまり高めることなく、珪素膜にのみ高いエネルギーを与えることが可能である。よって、ガラス基板をベースにしたシリコン膜の結晶化には、光アニールの技術が非常に有効である。
【0010】
現在のところ、光アニールの光源としては、エキシマレーザーのごとき大出力パルスレーザーが最適視されている。このレーザーの最大エネルギーはアルゴンイオン・レーザー等の連続発振レーザーに比べ非常に大きく、したがって、数cm2 以上の大きなスポットを用いて、より量産性を上げることができた。
【0011】
しかしながら、通常用いられる正方形もしくは長方形の形状のビームでは、1枚の大きな面積の基板を処理するには、ビームを上下左右に移動させる必要があり、量産性の面で依然として改善する余地があった。
【0012】
これに関しては、ビームを線状に変形し、ビームの幅を処理すべき基板を越える長さとし、このビームを基板に対して相対的に走査することによって、大きく改善できた(ここでいう走査とは、線状レーザーをすこしずつずらして重ねながら照射することを言う)。詳細は特開平5ー112355号公報に記されている。
【0013】
光アニールの前に、熱アニールを行うことでさらに結晶性の高い素膜を作成できる。熱アニールによる方法に関しては、特開平6ー244104号公報に記述されるように、ニッケル、鉄、コバルト、白金、パラジュウム等の元素(以下、結晶化触媒元素、または、単に、触媒元素という)がアモルファスシリコンの結晶化を促進する効果を利用することにより、通常の場合よりも低温・短時間の熱アニールにより結晶性珪素膜を得ることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
熱アニールと光アニールを併用して形成された結晶性珪素膜を用いて、マトリクス状に並んだTFTを形成し、それらのしきい値電圧の基板面内における分布を調べた。
【0015】
図2に、従来の方法によって形成された結晶性珪素膜を用いたTFTのしきい値の基板面内における分布を示す。この分布は、図2に示されたようなU字状の分布となる。更に、図4に、ガラス基板上のTFTの配置を示す。
【0016】
図2のデータは、図4に示すように、100mm□のコーニング1737基板上の、40×50mmの領域に、TFTを、400×300個マトリクス状に配置し、基板の中央部分における、端から端までの横一列・400個のTFT(図4中点線で囲んだ部分)の各々の場所と対応して横軸としている。
【0017】
例えば、液晶ディスプレイの画素部分を構成する画素マトリクスが図2のようなしきい値電圧の分布を持っていると、表示状態が不均一となり、画像不良の原因となる。
【0018】
しきい値電圧が、基板面内においてこのようなU字分布を示す原因を本出願人が追究した結果、該U字分布の傾向が、レーザー照射直前の基板のそりと酷似していることをつきとめた。
【0019】
また、この基板のそりは、非晶質珪素膜成膜直後のガラス基板には見られず、その後の熱処理工程(これにより膜が固相成長を起こし、結晶化する。)で、該熱処理終了後、基板を冷却する際に、珪素膜(または酸化珪素膜)がガラス基板よりも高い収縮をおこすために生じるそりであることが明らかとなった。
【0020】
このそりは、基板成膜面からみて、凹に生じる。
図3に、そりが生じたガラス基板上の珪素膜に対してレーザーアニールを行う様子を示す。
【0021】
図3にみられるように、このようなそりのある状態でレーザーアニールを行うと、レーザーの焦点が基板の場所々々で異なるずれ方をする。このずれが珪素膜の結晶性の度合いを基板面内において異ならしめ、その結果、しきい値電圧が基板面内において特定の分布を示す原因となっていると考えられる。
【0022】
なお、100mm角である該基板のレーザー照射直前のそりは基板中央部分と端の部分とで50μm程度の差であった。このそりの程度は上記熱処理工程の温度、処理に要した時間、あるいは基板の材質等に依存するが、だいたい20〜200μmの範囲に収まった。基板の大きさが500mm角程度になると、そのそりは1〜2mm程度となることもある。
【0023】
本発明は、被膜が形成された基板に対する加熱、徐冷工程後において、基板の平坦性を高めることを目的とする。
【0024】
本発明は、ガラス基板上に形成される結晶性珪素膜であって、基板面内において均一な結晶性を有する結晶性珪素膜を得る作製方法を提供することを目的とする。
【0025】
また、本発明は、ガラス基板上に形成される複数の結晶性シリコンTFTであって、基板面内におけるしきい値電圧が均一な結晶性シリコンTFTを得る作製方法を提供することを目的とする。
【0026】
特に、熱アニールと、その後のレーザーアニール工程を有する、ガラス基板上の珪素膜結晶化工程において、基板面内において均一な結晶性を有せしめ、さらに、該膜を用いて、しきい値電圧が基板面内において均一な結晶性シリコンTFTを得る作製方法を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、
平坦なガラス基板上に成膜された非晶質の珪素膜を、加熱により結晶化させ、
前記ガラス基板を、凸曲面を有する台の上に設置し、
前記ガラス基板を、該ガラス基板の歪み点付近の温度にて、所定の時間加熱し、
その後徐冷すること
を特徴とする半導体作製方法である。
【0028】
また、本発明の他の構成は、
平坦なガラス基板上に成膜された非晶質の珪素膜を、加熱により結晶化させ、
前記ガラス基板を、凸曲面を有する台の上に設置し、
前記ガラス基板を、該ガラス基板の歪み点付近の温度にて、所定の時間加熱し、
その後徐冷し、
その後、前記珪素膜に対し、レーザー照射を行うこと、
を特徴とする半導体作製方法である。
【0029】
上述したように、ガラス基板上に形成される薄膜トランジスタ等の製造工程においては、該ガラス基板上の非晶質珪素膜を熱アニールする工程後に、該ガラス基板はそり変形をおこす。
【0030】
このようなそり変形した基板にレーザーを照射すると、基板の場所々々でレーザー光の焦点が異なり、その結果、結晶性が基板面内において不均一となる。
【0031】
そこで、本発明の1つでは、熱アニール工程後において、ガラス基板を平坦な状態にする。その後レーザー照射を行うことで、基板面内において均一な結晶化を行わしめることができる。
【0032】
図6に本発明方法の一例を示す。
本発明の第一は、図6に示すように、珪素膜の成膜後の熱アニール工程(加熱結晶化および徐冷)後のガラス基板(凹型に変形している)の曲面と、概略対称な曲面である、凸曲面を有する台(ステージ)の上に、凹型に変形した前記ガラス基板を載置する。該ガラス基板の歪み点温度付近の温度にて加熱を行って、該ガラス基板を変形させて該台の凸曲面に従って密着させる。
【0033】
その後徐冷する。この徐冷の際、珪素膜はガラス基板よりも高い収縮を示し、その結果、ガラス基板は、凸曲面型から平坦な状態となる。
【0034】
また、本発明の他の構成は、
非晶質の珪素膜が成膜された平坦なガラス基板を、凸曲面を有する
台の上に設置し、前記ガラス基板を、該ガラス基板の歪み点付近の温度にて、所定の時間加熱し、
その後徐冷すること
を有すること
を特徴とする半導体作製方法である。
【0035】
また、本発明の他の構成は、
非晶質の珪素膜が成膜された平坦なガラス基板を、凸曲面を有する
台の上に設置し、前記ガラス基板を、該ガラス基板の歪み点付近の温度にて、所定の時間加熱し、
その後徐冷し、
その後、前記珪素膜に対し、レーザー照射を行うこと、
を特徴とする半導体作製方法である。
【0036】
図7に本発明方法の一例を示す。
他の本発明は、非晶質珪素膜を熱アニールにより結晶化させるに際し、ガラス基板を図7に見られるような凸曲面型の台(ステージ)に載せ、凸曲面型に基板を変形させるよう、加熱処理を行うことを特徴とする。
【0037】
すると、加熱処理の最中、ガラス基板は、熱による粘性の低下と基板の自重により、前記台の凸表面に沿う。この状態を維持したまま加熱処理が行われ、該加熱処理終了後、基板を徐冷する。
【0038】
このとき、珪素膜はガラス基板よりも高い収縮を示し、ガラス基板は凸曲面型から平坦な状態に戻る。
このようにして、ガラス基板の平坦化と半導体被膜の結晶化を同時に行うことができる。
【0039】
上記ガラス基板平坦化処理に必要な温度は、基板の歪み点温度の70%〜115%の範囲に入っていると、基板平坦化の効果があった。
【0040】
加熱温度が、基板の歪み点温度の70%より低くなると、基板が全く変形しないか変形に多大な時間を要する。一方、加熱温度が、基板の歪み点温度の115%より高くなると、基板の変形が激しく、冷却後において、基板の形が定まらなくなる。
【0041】
また、ガラス基板の平坦化と共に、非晶質珪素膜の結晶化も同時に行う場合に、結晶性を高めるためには、温度は高ければ高いほど良いが、上記温度範囲でも充分結晶性の改善が確認された。なお、これらの温度範囲は絶対零度を基準とした場合の値である。
8に本発明方法の一例を示す。本発明の他の構成は、図8に示すように、珪素膜の成膜後のガラス基板を、該基板の端部を押さえつける等により、凸曲面を有する台(ステージ)沿わせて設置し、加熱前の状態において、前記ガラス基板を前記凸曲面にしたがって変形させておく。
【014】
図8に本発明方法の一例を示す。
本発明の他の構成は、図8に示すように、珪素膜の成膜後のガラス基板を、該基板の端部を押さえつける等により、凸曲面を有する台(ステージ)沿わせて設置し、加熱前の状態において、前記ガラス基板を前記凸曲面にしたがって変形させておく。
【0042】
該ステージは基板の汚染を防ぐ意味で石英で作ることが好ましい。
この状態を維持したまま、該ガラス基板を加熱し、この状態で該ガラス基板に成膜された珪素膜に対しレーザーアニールを行う。
なお、このときの加熱温度は、室温から該ガラス基板の歪み点温度の70%の温度までの範囲とする。
【0043】
加熱温度がガラス基板の歪み点温度の70%を越えると、ガラス基板に熱変形が生じやすくなり、徐冷後に、基板が平坦にもどりにくくなる。室温以下に不必要に低温にした場合、熱が奪われ結晶化が不十分となる。
【0044】
その後、徐冷する。この徐冷の際、珪素膜はガラス基板よりも高い収縮を示し、その結果、ガラス基板は、凸曲面型から平坦な状態となる。
【0045】
図9に基板加熱装置の例を示す。基板の加熱方法は、図9に示すような方式で行うと、曲面を有する基板に対し、効率よく加熱できる。すなわち、基板下にヒーターを有する台を設置し、該ヒーターでヘリウムガスを温め、さらに、加熱されたヘリウムガスを基板の下で循環させることにより基板を所望の温度に保つことができる。ここでヘリウムガスを使用するのは、熱伝導率が大きいからである。
た、本発明の他の構成は、図10に示すように、珪素膜の成膜後のガラス基板を凸のU字曲面を有する台(ステージ)の上に押しつけることで、前記ガラス基板を凸のU字曲面に湾曲させる。
【015】
また、本発明の他の構成は、図10に示すように、珪素膜の成膜後のガラス基板を凸のU字曲面を有する台(ステージ)の上に押しつけることで、前記ガラス基板を凸のU字曲面に湾曲させる。
【0046】
この状態を維持したまま、該ガラス基板を加熱し、この状態で該ガラス基板に成膜された珪素膜に対しレーザーアニールを行う。
【0047】
このときの加熱温度は、室温から該ガラス基板のひずみ点温度の70%の温度までの範囲とする。加熱方法は図9に示した方法が好ましい。
【0048】
加熱温度がガラス基板の歪み点温度の70%を越えると、ガラス基板に熱変形が生じやすくなり、徐冷後に、基板が平坦にもどりにくくなる。室温以下に不必要に低温にした場合、熱が奪われ結晶化が不十分となる。
【0049】
なお、レーザーアニールに使用するレーザービームは線状に加工されている。線状に加工するのは、レーザー加工の効率を上げるためである。
【0050】
図11に、レーザー照射法の例を示す。
図11において、レーザービームの焦点が、常に一定の高さであるように、台(ステージ)の高さが、基板の湾曲の度合いに合わせて変動する。
【0051】
基板の湾曲の度合いは、台の形状や、基板の厚さ等により、予め分かるので、そのデータを基に、台の高さを変動させることで、線状レーザービームの焦点は、基板の湾曲の度合いに係わらず、一定のままでよく、光学系はそのままとし、平坦な基板を用いた場合と実質的に同等な条件で、レーザーアニールを行うことができる。
【0052】
すなわち、図10に示すような、U字型に湾曲した曲面に対して、線状レーザービームを照射するには、図11のようにレーザーを照射すれば、基板が湾曲しているにも係わらず、均質なレーザー照射を行うことができ、平坦な基板同様の、高い加工効率やレーザーアニールの均質性が得られる。
【0053】
これは線状レーザービームを、U字曲面に照射する場合であるが、線状ではなく四角形状のレーザービームを用い、凸曲面に対してレーザー照射を行う場合においても、同様に実施することができる。
【0054】
もちろん、基板の高さではなく、レンズの調整により、レーザービームの焦点を変動させてもよい。しかし、レーザービームの焦点を変動させるには、被照射面におけるレーザービームのエネルギー分布や、焦点深度などが変化しないような光学的な工夫が必要とされる場合がある。
【0055】
その後、徐冷する。この徐冷の際、珪素膜はガラス基板よりも高い収縮を示し、その結果、ガラス基板は、凸のU字曲面の湾曲状態から平坦な状態となり、結晶性珪素膜を有する平坦な基板を得ることができる。
【0056】
本出願人は、基板上に薄膜トランジスタを形成するためのあらゆる工程の基板形状に対する影響を調べたところ、珪素膜の結晶化のための加熱処理前後の基板変形が最も顕著で、その後の工程では、目立った変形はみられなかった。よって、レーザー照射直前に基板を極めて平坦な状態に加工しておけば、全工程終了後の基板も、かなり平坦な状態を保つことができる。
【0057】
したがって、本発明方法により、結晶性が基板面内において極めて均一な結晶性珪素膜を得、また、平坦な基板を得ることができる。
【0058】
本発明の場合、該ガラス基板の表面の粗さ、うねりは、厚さ1.1mm、大きさ100mm×100mmの基板において、およそ10μm以下で納めることができる。
【0059】
また、基板の大きさが500mm角程度(例えば、370×400mm2 、400×500mm2 、550×650mm2 、の大きさ)厚さが0. 5〜0. 7mm程度の場合、非晶質珪素膜の熱結晶化、冷却後の基板のそりが生じる度合いは、その高低差が、1〜2mmになることもあるが、本発明方法により、実質的に平坦な基板とすることができる。
【0060】
なお、ガラス基板を載置するための台が有する凸曲面、U字型曲面は、載置されるガラス基板の大きさ、厚さ、材質、被膜の種類や膜厚、その他種々の条件により決定される。
【0061】
基板が大面積化するほど、基板の湾曲の程度は大きくなる。また、2次元的に湾曲することになる。従って、100mm×100mm程度のガラス基板の場合には、基板が載置される台は、1方向のみに湾曲しているU字型の凸曲面を有する形状とすればよい。この場合には、台が有する逆U字型の凸曲面は、該凸曲面上の前記ガラス基板が載置される領域において、該領域の中央部分と、前記領域の端部の最も低い部分との高低差が20〜200μm、好ましくは50μm程度であることが望ましい。
【0062】
また、基板の大きさが500mm角程度に大面積化する場合には、ガラス基板は2方向に湾曲する場合があるため、2方向の断面が逆U字型となるような凸曲面を有する台を使用することが好ましい。大面積のガラス基板を使用する場合には、台の凸曲面上の前記ガラス基板が載置される領域において、該領域の中央部分と、前記領域の端部の最も低い部分との高低差が1〜2mm程度であることが望ましい。
【0063】
本発明の作製方法に従って形成された結晶性珪素膜を用いて、複数のTFTを形成したところ、TFTのしきい値電圧の分布を、基板面内において極めて均一なものとすることができる。
この効果は、基板が大面積になればなるほど大きい。
【0064】
また、本発明方法を用いて、画素用や駆動用の結晶性シリコン薄膜トランジスタをガラス基板上に設け、この基板を用いて液晶ディスプレイを形成すると、本発明方法によりガラス基板を極めて良好に平坦化することができるため、セル組が容易かつ確実に行えるといった利点もある。この場合、熱結晶化後のレーザー照射による結晶化工程が無い場合でも、基板の平坦化という本発明の効果は有効となる。
【0065】
【実施例】
〔実施例1〕
実施例の作製工程を図1に示す。
まず、ガラス基板(本実施例では400×500mm角、厚さ0. 7mmのコーニング1737を用いる。無論、その他のガラス基板を用いても良い。例えば、コーニング7059、OA2 、NA45等。)101上に厚さ2000Åの下地酸化珪素膜102と、そのさらに上に厚さ500Åのアモルファスシリコン膜103を プラズマCVD法により連続的に成膜した。
【0066】
そして、10ppmの酢酸ニッケル水溶液をシリコン表面に塗布し、スピンコート法により酢酸ニッケル層を形成した。酢酸ニッケル水溶液には界面活性剤を添加するとよりよかった。酢酸ニッケル層は極めて薄いので、膜状となっているとは限らないが、以後の工程に於ける問題はない。(図1(A))
【0067】
そして、当該ガラス基板を550℃で4時間熱アニールすることにより、シリコン膜を結晶化させる。このとき、ニッケルが結晶の核の役割を果たし、シリコン膜の結晶化を促進させる。なお、コーニング1737基板の歪み点温度は667℃であり、上記550℃のアニール温度は歪み点温度以下である。
【0068】
上記熱結晶化後、該ガラス基板を徐冷すると、珪素膜が収縮し、基板には凹型のそりが生じる。
【0069】
550℃、4時間という低温(コーニング1737の歪み点温度以下)、短時間で処理できるのはニッケルの機能による。詳細については特開平6ー244104号公報に記されている。該公報では、熱アニールの際の温度がガラス基板の歪み点温度を越えないよう、例えば550℃(歪み点温度以下)、4時間の熱アニールを行うよう明記してあるが、この温度は熱結晶化の際に、ガラス基板の著しい変形をさけるために定めたものである。
【0070】
触媒元素の濃度は、1×1015〜1019原子/cm3 であると好ましかった。1×1019原子/cm3 以上の高濃度ではシリコンに金属的性質が表れて、半導体特性が消滅してしまった。本実施例記載の珪素膜中の触媒元素の濃度は、膜中における最小値で1×1019〜5×1018原子/cm3 であった。なお、これらの値は、2次イオン質量分析法(SIMS)により分析、測定した珪素膜中の触媒元素の濃度の最小値である。
【0071】
さて、上記熱結晶化工程後のガラス基板のそりを修正する為に、図6に示すような、凸曲面を有する台の上に当該ガラス基板を乗せ、適当な熱(350℃から600℃程度で数時間)を加える。凸曲面は、ガラス基板のそりと概略対称な曲面を有している。
【0072】
するとガラス基板は、自重と熱により前記台に沿う形で変形する。この状態で当該ガラス基板を徐冷していくと、基板に成膜された珪素膜が、ガラス基板よりも高い収縮を起こすため、結果として、極めて平坦なガラス基板を得ることができる。
【0073】
このようにして得られた結晶性珪素膜の結晶性をさらに高めるために、大出力パルスレーザーであるエキシマレーザーを該膜に照射する。
【0074】
レーザーアニール装置の概要を以下に示す。
図12には本実施例で使用するレーザーアニール装置の概念図を示す。
図12のレーザーアニール装置は、マルチチャンバー方式であり、ローダー/アンローダー室から搬入され、アライメント室にて位置決めされた基板を、トランスファー室を介して、該トランスファー室に設けられた基板搬送用ロボットにより、各室に運び、基板毎に連続して処理されるものである。
【0075】
基板は、初めに熱処理室に搬入され、予備加熱等の熱処理の後、レーザーアニール室にてレーザーアニールが施され、その後徐冷室に運ばれて徐冷ののち、ローダー/アンローダー室へと移動して、外に打れる。
【0076】
なお、該レーザーアニール装置のパルスごとのエネルギーのバラツキは、3σで±3%以内に収まっている。
【0077】
これよりもバラツキの大きいパルスレーザーを用いても構わないが、焦点深度がせばまる。なお、3σで±10%以上のものは、本発明には適さない。
【0078】
発振器としてLUMNICS社製EX748を用いた。発振されるレーザー光は、KrFエキシマレーザー(波長248nm、パルス幅25ns)である。
【0079】
勿論、他のエキシマレーザーさらには他の方式のレーザーを用いることもできる。ただし、パルス発振のレーザー光を用いる必要がある。
【0080】
このレーザーアニール装置は周囲に対する密閉性を有しており、不純物による汚染を防いでいる。また、レーザー照射時の雰囲気制御機能を有している。また、基板を加熱する機能も有しており、レーザー照射時の被照射物を所望の温度に保つことができる。
【0081】
発振されたレーザー光は、そのビーム形状の変形のために、図13に示すような光学系に導入される。図13に光学系の例を示す。
【0082】
光学系に入射する直前のレーザー光のビームは、3×2cm2 程度の長方形であるが、該光学系によって、長さ10〜30cm、幅0.01〜0.3 cm程度の細長いビーム(線状ビーム)に加工される。
【0083】
また、この光学系を通った後の線状レーザービームの幅方向におけるエネルギー密度分布は図15の(b)に示すような台形形状となっている。本光学系を経たレーザー光のエネルギーは、最大で800mJ/ショットである。
【0084】
レーザー光をこのような細長いビームに加工するのは、加工性を向上させるためである。即ち、線状のビームが試料に照射されるとき、もし、ビームの長さが試料の幅よりも長ければ、試料を1方向に移動させることで、試料全体に対してレーザー光を照射することができる。
【0085】
一方、ビームの長さが試料の幅よりも短い場合でも、長方形のビームと比較すると加工の手間がかからない。しかし、この場合、ビームを、試料に対して相対的に、上下左右に動かす必要性が生じる。
【0086】
レーザー光が照射される基板(試料)のステージ(台)はコンピュータにより制御されており線状レーザービームの線方向に対して直角に動くように設計されている。また、基板の高さも変動できるようになっている。
【0087】
さらに、該ビームの線方向に対して動く機能をステージにつけておくと、ビーム幅が試料に対して短い場合でも、試料全体に対するレーザー加工が可能となる。
【0088】
レーザービームを線状レーザーに加工する光学系の内部の光路(図13)の説明をする。
【0089】
該光学系に入射したレーザー光は、シリンドリカル凹レンズB、シリンドリカル凸レンズC(レンズB、Cを総称してビームエキスパンダと呼ぶ)、フライアイレンズD、D2を通過する。
【0090】
さらに、第1のシリンドリカルレンズとして、シリンドリカル凸レンズE、線状化させるビームの線方向の均質性を良くするために設けられる第2のシリンドリカルレンズとして、シリンドリカル凸レンズFを通過し、ミラーGを介して、シリンドリカルレンズHによって集束され、被照射面に照射される。
【0091】
シリンドリカルレンズA、B間が230mm、フライアイレンズD、D2間が230mm、フライアイレンズDとシリンドリカルレンズEとの間が650mm、シリンドリカルレンズFと被照射面との間が650mm(それぞれ各レンズの焦点距離の和)とした。もちろん、これらは、状況に応じて変化させうる。
シリンドリカルレンズHには、焦点距離が120mmの物を用いる。
【0092】
焦点におけるレーザービームのエネルギー分布の形状を、レンズHを上下(J方向)に変化させることで、台形状にする。
【0093】
被照射面をレンズHに対して相対的に上下させる(J方向)ことによって、被照射面上(焦点)でのレーザービームのエネルギー分布の形状を、矩形に近いものから台形に近いものまで変形させることができる(図13の下図参照。これらの形をよりシャープにするには、レーザー光路の途中にスリットを入れるとよい)。
光学系は、本発明に必要なビームに変形できればどの様なものでも良い。
【0094】
レーザービームは線状に整形され、被照射部分でのビーム面積は125mm×1mmとする。ビームの線幅は、レーザービームのエネルギー最高値の半値幅としている。
【0095】
また線状レーザービームの線幅方向のエネルギープロファイル(エネルギー分布)は、図15(b)において、L1=0.4mm、L2、L3=0.25mmと、疑似台形状の分布を有しており、不等式0.5L1≦L2≦L1、0.5L1≦L3≦L1を満たしている。このとき、焦点深度を約±400μmを有せしめることができる。
【0096】
この台形状分布のすその広がりの程度は、レーザの光学系の最終レンズと照射面までの距離で変化する。レーザー処理中、被照射物の凹凸により、レーザの光学系の最終レンズと照射面までの距離が変化する。
【0097】
それに伴い、レーザービームの台形状分布のすその広がりの程度が変化するが、その変化の範囲が、前記した不等式の範囲に入っていれば、焦点深度を約±400μm得られ、ゆえに被照射面の凹凸が±400μm以下であれば、均質なレーザー処理が可能となる。
【0098】
これに対し、一般的な、エネルギー分布が矩形のレーザービームは、焦点深度は約±200μm以下となり、被照射面の凹凸、高低差の影響をうけ、基板面内における結晶性が不均一になりやすい。
【0099】
試料は、ステージ(台)上に載せられており、ステージを2mm/s速度で移動させることによって、照射が行われる。レーザー光の照射条件は、レーザー光のエネルギー密度を100〜500mJ/cm2 、ここでは300mJ/cm2 とし、パルス数を30パルス/sとする。なお、ここでいうエネルギー密度とは台形状に作られたビームの上底部分(最大値を有する部分)の密度を指す。
また、レーザー照射時の基板温度は200℃とした。
【0100】
上述のような条件でレーザー照射を行なうと、試料のある一点に着目した場合、レーザー照射は15段階照射になる。これは、1回のビームの通過に0.5 秒かかるので、1回のビームの走査しながらの照射によって、一箇所には15パルスの照射が行われるからである。この場合、上記15回の照射において、最初の数回の照射は徐々にその照射エネルギー密度が大きくなっていく照射であって、最後の数回が徐々にエネルギー密度が小さくなっていく照射となる。
【0101】
この様子を図16に模式的に示す。15段階の前半は徐々にレーザーエネルギーが上がっていき(図16のAに注目)、後半では徐々にそれが下がっていく(図16のBに注目)。
【0102】
このようなレーザー光の照射を行うと、単一のパルスレーザー光を用いて、従来、予備加熱を行う弱いパルスレーザー光と、結晶化のための強いパルスレーザー光とを用いた2段階照射と同様な効果を与えることができる。
【0103】
すなわち、被照射領域に供給されるエネルギーが急激に変化することがないので、珪素膜における急激な相変化を伴わず、表面の荒れや、内部応力の蓄積等を防ぎ、均一な結晶性を与えることができる。
【0104】
また雰囲気制御はここでは特に行わず、大気中で照射を行う。真空、アルゴン・ヘリウム等の不活性ガス、水素、窒素等の雰囲気で行なってもよい。(図1(B))
【0105】
次に、作製した結晶性珪素膜を基にして半導体装置として薄膜トランジスタを作製した。薄膜トランジスタは、基板上にマトリクス状に配置した。具体的には作製面積40×50mm2 中に400×300個の薄膜トランジスタを作製した。以下に、作製工程を示す。
【0106】
まず、シリコン膜をエッチングして、島状シリコン領域105を形成した。次に、プラズマCVD法によって厚さ1200Åの酸化珪素膜106をゲイト絶縁膜として堆積した。プラズマCVDの原料ガスとしては、TEOSと酸素を用いた。成膜時の基板温度は250〜380℃、例えば、300℃とした。(図1(C))
【0107】
引き続いて、スパッタ法によって、厚さ3000〜8000Å、例えば6000Åのアルミニウム膜(0. 1〜2%のシリコンを含む)を堆積した。そして、アルミニウム膜をエッチングして、ゲイト電極107を形成した。(図1(C))
【0108】
次に、イオンドーピング法によって、シリコン領域にゲイト電極をマスクとして不純物(ボロン)を注入した。ドーピングガスとして、水素で1〜10%に希釈されたジボラン(B26 )、例えば5%のものを用いた。加速電圧は60〜90kV、例えば65kV、ドーズ量は2×1015〜5×1015原子/cm2 、例えば、3×1015原子/cm2 とした。イオンドーピング時の基板温度は室温とした。この結果、P型の不純物領域108(ソース)、109(ドレイン)が形成された。(図1(D))
【0109】
そして、ドーピングされたボロンを活性化するために、実施例1で使用したKrFエキシマレーザーを用いて光アニールを行なった。レーザーのエネルギー密度は100〜350mJ/cm2 、例えば、250mJ/cm2 とした。この照射の前に、170mJ/cm2 程度のエネルギーで照射をしておくとさらに結晶性が上がった。
【0110】
レーザー照射の方法は以下のようにする。すなわち、線状レーザービームを非照射物に対し相対的にずらしながら照射を行う。線状レーザーをずらしていく方向は線状レーザーと概略直角とした。このとき、被照射物の1点に注目すると、2〜20ショットのレーザー光が照射されるようにした。また、レーザー照射時の基板温度は200℃とした。その後、窒素雰囲気中で2時間、450℃の熱アニールを行った。(図1(E))
【0111】
続いて、厚さ6000Åの酸化珪素膜110を層間絶縁物としてプラズマCVD法によって形成し、これにコンタクトホールを開孔した。そして、金属材料、例えば、チタンとアルミニウムの多層膜によってTFTのソース、ドレインの電極・配線111、112を形成した。最後に、1気圧の水素雰囲気で200〜350℃の熱アニールを行なった。(図1(F))
【0112】
図5に、実施例によって形成された結晶性珪素膜を用いたTFTのしきい値の基板面内における分布を示す。
図5において、図5の横軸は、図2の場合と同様、図4に示すTFTの場所(図4において点線で囲った部分)と対応している。
【0113】
図5に示すように、本実施例において作製されたTFTは、基板面内において均一なしきい値を有しており、従来例である図2と比較すると、明らかに図5の方が、基板面内において、均一なしきい値電圧を有していることがわかる。
【0114】
〔実施例2〕
実施例1では、400×500mm角のガラス基板101を使用したが、本実施例では、ガラス基板として100mm角のコーニング7059を用いる。従って、結晶化工程後のガラス基板を平坦化する際に、図6に示すガラス基板を載置する台の形状を1方向に湾曲している逆U字型の凸曲面とすればよい。
【0115】
逆U字型の凸曲面を有する台の上に当該ガラス基板を乗せ、適当な熱(350度から600度程度で数時間)を加えると、ガラス基板は自重と熱により前記ステージに沿う形で変形する。この状態で当該ガラス基板を徐冷していくと、基板に成膜された珪素膜が、ガラス基板よりも高い収縮を起こすため、結果として、極めて平坦なガラス基板を得ることができる。
【0116】
その後、実施例1と同様にしてTFTを作製した。
このようにして、得られたTFTのしきい値電圧は、実施例1と同じく、ガラス基板の平坦化を行わずに作製したTFTと比較して、しきい値電圧の分布は基板面内において極めて均一であった。
【0117】
〔実施例3〕
図1に対応させて本実施例を説明する。
まず、ガラス基板(本実施例では400×500mm角、厚さ0. 7mmのコーニング1737を用いる。無論、その他のガラス基板を用いても良い。例えば、コーニング7059、OA2 、NA45等。)101上に厚さ2000Åの下地酸化珪素膜102と、そのさらに上に厚さ500Åのアモルファスシリコン膜103をプラズマCVD法により連続的に成膜した。
【0118】
そして、10ppmの酢酸ニッケル水溶液をシリコン表面に塗布し、スピンコート法により酢酸ニッケル層を形成した。酢酸ニッケル水溶液には界面活性剤を添加するとよりよかった。酢酸ニッケル層は極めて薄いので、膜状となっているとは限らないが、以後の工程に於ける問題はない。(図1(A))
【0119】
そして、当該ガラス基板を凸型の台(基板を載置する領域の中央部分の盛り上がりが、該領域の端部より程度高い)上に設置し550℃で4時間熱アニールすることにより、アモルファスシリコン膜を結晶化させる。
【0120】
このとき、ガラス基板は、自重と熱により、前記台に沿う形で変形する。
また、このとき、ニッケルが結晶の核の役割を果たし、シリコン膜の結晶化を促進させる。なお、コーニング1737基板の歪み点温度は667℃であり、上記550℃のアニール温度は歪み点温度以下である。
【0121】
550℃、4時間という低温(コーニング1737の歪み点温度以下)、短時間で処理できるのはニッケルの機能による。詳細については特開平6ー244104号公報に記されている。前記公報では、熱アニールの際の温度がガラス基板の歪み点温度を越えないよう、例えば550℃(歪み点温度以下)、4時間の熱アニールを行うよう明記してあるが、この温度は熱結晶化の際に、ガラス基板の著しい変形をさけるために定めたものである。
【0122】
触媒元素の濃度は、1×1015〜1019原子/cm3 であると好ましかった。1×1019原子/cm3 以上の高濃度ではシリコンに金属的性質が表れて、半導体特性が消滅してしまった。本実施例記載のシリコン膜中の触媒元素の濃度は、膜中における最小値で1×1017〜5×1018原子/cm3 であった。なお、これらの値は、2次イオン質量分析法(SIMS)により分析、測定したシリコン膜中の触媒元素の濃度の最小値である。
【0123】
上記熱結晶化後、当該ガラス基板を徐冷すると、珪素膜の収縮率がガラス基板より大きいため、ガラス基板が平坦化される。
【0124】
このようにして得られた結晶性珪素膜の結晶性をさらに高めるために、大出力パルスレーザーであるエキシマレーザーを該膜に照射する。
【0125】
本実施例ではKrFエキシマレーザー(波長248nm、パルス幅30nsec)を線状に加工し、使用した。ビームサイズは1×125mm2 とした。レーザーのエネルギー密度は100mJ/cm2 〜500mJ/cm2 の範囲で、例えば370mJ/cm2 で、照射を行なった。この照射の前に、220mJ/cm2 程度のエネルギーで照射をしておくとさらに結晶性が上がった。
【0126】
レーザー照射の方法は以下のようにする。
すなわち、線状レーザービームを被照射物に対し相対的にずらしながら照射を行う。線状レーザーをずらしていく方向は線状レーザーと概略直角とした。このとき、被照射物の1点に注目すると、2〜20ショットのレーザー光が照射されるようにした。また、レーザー照射時の基板温度は200℃とした。(図1(B))
【0127】
その後、実施例1と同様にしてTFTを作製した。
このようにして、得られたTFTのしきい値電圧は、実施例1と同じく、ガラス基板の平坦化を行わずに作製したTFTと比較して、しきい値電圧の分布が、基板面内において極めて均一化された。
【0128】
また、本実施例では、400mm×500mm角のガラス基板101を使用したが、実施例2と同様にガラス基板101として100mm角のコーニング7059を用いた場合には、結晶化工程後のガラス基板を平坦化する際に、図6に示すガラス基板を載置する台の形状を1方向に湾曲している逆U字型の凸曲面とすればよい。
【0129】
〔実施例4〕
図1に対応させて、本実施例を説明する。まず、ガラス基板(本実施例では400×500mm角、厚さ0. 7mmのコーニング1737を用いる。無論、その他のガラス基板を用いても良い。例えば、コーニング7059、OA2 、NA45等。)101上に厚さ2000Åの下地酸化珪素膜102と、そのさらに上に厚さ500Åのアモルファスシリコン膜103をプラズマCVD法により連続的に成膜した。
【0130】
そして、10ppmの酢酸ニッケル水溶液をシリコン表面に塗布し、スピンコート法により酢酸ニッケル層を形成した。酢酸ニッケル水溶液には界面活性剤を添加するとよりよかった。酢酸ニッケル層は極めて薄いので、膜状となっているとは限らないが、以後の工程に於ける問題はない。(図1(A))
【0131】
そして、当該ガラス基板を550℃で4時間熱アニールすることにより、シリコン膜を結晶化させる。このとき、ニッケルが結晶の核の役割を果たし、シリコン膜の結晶化を促進させる。なお、コーニング1737基板の歪み点温度は667℃であり、上記550℃のアニール温度は歪み点温度以下である。
【0132】
上記熱結晶化後、該ガラス基板を徐冷すると、珪素膜が収縮し、基板には凹型のそりが生じる。
【0133】
550℃、4時間という低温(コーニング1737の歪み点温度以下)、短時間で処理できるのはニッケルの機能による。詳細については特開平6ー244104号公報に記されている。前記公報では、熱アニールの際の温度がガラス基板の歪み点温度を越えないよう、例えば550℃(歪み点温度以下)、4時間の熱アニールを行うよう明記してあるが、この温度は熱結晶化の際に、ガラス基板の著しい変形をさけるために定めたものである。
【0134】
触媒元素の濃度は、1×1015〜1019原子/cm3 であると好ましかった。1×1019原子/cm3 以上の高濃度ではシリコンに金属的性質が表れて、半導体特性が消滅してしまった。本実施例記載のシリコン膜中の触媒元素の濃度は、膜中における最小値で1×1017〜5×1018原子/cm3 であった。なお、これらの値は、2次イオン質量分析法(SIMS)により分析、測定したシリコン膜中の触媒元素の濃度の最小値である。
【0135】
このようにして得られた結晶性珪素膜の結晶性をさらに高めるために、該膜を加熱しながら、大出力パルスレーザーであるエキシマレーザーを該膜に照射する。このとき、凹型に反ってしまったガラス基板の平坦化も同時に行う。
【0136】
本実施例ではKrFエキシマレーザー(波長248nm、パルス幅30nsec)を使用した。ビームサイズは30×20mm2 とした。レーザーのエネルギー密度は100mJ/cm2 〜500mJ/cm2 の範囲で、例えば370mJ/cm2 で、照射を行なった。この照射の前に、220mJ/cm2 程度のエネルギーで照射をしておくとさらに結晶性が上がった。
【0137】
レーザー照射の方法は以下のようにする。
まず、当該ガラス基板を、図8に示すように、凸型の台上にガラス基板を載置し、ガラス基板の端部を、金属等で形成された、適当な「おさえ」により押さえつけて固定し、基板を凸型に変形させる。
【0138】
台は、図9に示すように、基板下に、加熱されたヘリウムガスを流出、循環させる機構を有しており、これよって、基板を所望の温度に保つ。
この状態でレーザー処理を行う。レーザービームを前後左右に動かし、ビームを基板上で重ねながら照射を行う。基板のある一点に着目した場合、レーザー照射の回数は2〜5回とする。
【0139】
なお、被照射基板は凸に反っているため、レーザー焦点が常に基板上に有るよう、該ガラス基板をレーザーに対し上下に動かす。基板の厚さや、凸面の形状等は予め分かっているので、それらのデータに基づいて、基板の高さを制御し、焦点を一定にしたまま、凸状の基板表面に対して均一なアニールをすることができる。
【0140】
もちろん、基板の高さを固定し、レンズを調整して焦点を動かし、レーザービームの焦点を常に基板上に設定するようにしてもよい。
また、レーザー変位計等を用いて、被照射面までの距離を測定し、それに基づいて自動的に基板の高さや焦点を変化させてもよい。
【0141】
また、レーザー照射時の基板温度は200℃とした。
この後、「おさえ」をはずして、徐冷すると、珪素膜の収縮により、基板が平坦化される。(図1(B))
【0142】
このようにして、基板面内において結晶性が均一な珪素膜と、該膜を有する平坦な基板を得ることができた。
【0143】
その後、実施例1と同様にしてTFTを作製する。
このようにして、得られたTFTのしきい値電圧は、実施例1と同じく、ガラス基板の平坦化を行わずに作製したTFTと比較して、しきい値電圧の分布が、基板面内において極めて均一化された。
【0144】
〔実施例5〕
図1に対応させて本実施例を説明する。まず、ガラス基板(本実施例では400×500mm角、厚さ0. 7mmのコーニング1737を用いる。無論、その他のガラス基板を用いても良い。例えば、コーニング7059、OA2 、NA45等。)101上に厚さ2000Åの下地酸化珪素膜102と、そのさらに上に厚さ500Åのアモルファスシリコン膜103をプラズマCVD法により連続的に成膜した。
【0145】
そして、10ppmの酢酸ニッケル水溶液をシリコン表面に塗布し、スピンコート法により酢酸ニッケル層を形成した。酢酸ニッケル水溶液には界面活性剤を添加するとよりよかった。酢酸ニッケル層は極めて薄いので、膜状となっているとは限らないが、以後の工程に於ける問題はない。(図1(A))
【0146】
そして、当該ガラス基板を550℃で4時間熱アニールすることにより、シリコン膜を結晶化させる。このとき、ニッケルが結晶の核の役割を果たし、シリコン膜の結晶化を促進させる。なお、コーニング1737基板の歪み点温度は667℃であり、上記550℃のアニール温度は歪み点温度以下である。
上記熱結晶化後、該ガラス基板を徐冷すると、珪素膜が収縮し、基板には凹型のそりが生じる。
【0147】
550℃、4時間という低温(コーニング1737の歪み点温度以下)、短時間で処理できるのはニッケルの機能による。詳細については特開平6ー244104号公報に記されている。前記公報では、熱アニールの際の温度がガラス基板の歪み点温度を越えないよう、例えば550℃(歪み点温度以下)、4時間の熱アニールを行うよう明記してあるが、この温度は熱結晶化の際に、ガラス基板の著しい変形をさけるために定めたものである。
【0148】
触媒元素の濃度は、1×1015〜1019原子/cm3 であると好ましかった。1×1019原子/cm3 以上の高濃度ではシリコンに金属的性質が表れて、半導体特性が消滅してしまった。本実施例記載のシリコン膜中の触媒元素の濃度は、膜中における最小値で1×1017〜5×1018原子/cm3 であった。なお、これらの値は、2次イオン質量分析法(SIMS)により分析、測定したシリコン膜中の触媒元素の濃度の最小値である。
【0149】
このようにして得られた結晶性珪素膜の結晶性をさらに高めるために、該膜を加熱しながら、大出力パルスレーザーであるエキシマレーザーを該膜に照射する。このとき、凹型に反ってしまったガラス基板の平坦化も同時に行う。
【0150】
レーザー照射の方法は以下のようにする。
実施例1と同様に、図12に示すレーザアニール装置を用いた。
発振器として、ここではラムダフィジック社製3000−308を用いた。発振されるレーザー光は、XeClエキシマレーザー(波長308nm、パルス幅26ns)である。
勿論、他のエキシマレーザーさらには他の方式のレーザーを用いることもできる。ただし、パルス発振のレーザー光を用いる必要がある。
【0151】
発振されたレーザー光は、そのビーム形状の変形のために、図14に示すような光学系に導入される。図14に光学系の例を示す。
【0152】
光学系に入射する直前のレーザー光のビームは、3×2cm2 程度の長方形であるが、該光学系によって、長さ10〜30cm、幅0.01〜0.3 cm程度の細長いビーム(線状ビーム)に加工される。
【0153】
また、この光学系を通った後の線状レーザービームの幅方向におけるエネルギー密度分布は図15の(b)に示すような台形形状となっている。本光学系を経たレーザー光のエネルギーは、最大で1000mJ/ショットである。
【0154】
レーザー光をこのような細長いビームに加工するのは、加工性を向上させるためである。即ち、線状のビームが試料に照射されるとき、もし、ビームの幅が試料の幅よりも長ければ、試料を1方向に移動させることで、試料全体に対してレーザー光を照射することができる。
【0155】
一方、ビームの幅が試料の幅よりも短い場合でも、長方形のビームと比較すると加工の手間がかからない。しかし、この場合、ビームを、試料に対して相対的に、上下左右に動かす必要性が生じる。
【0156】
レーザー光が照射される基板(試料)のステージはコンピュータにより制御されており線状レーザービームの線方向に対して直角方向に動くよう設計されている。また、基板の高さも変動できるようになっている。
【0157】
さらに、該ビームの線方向に対して動く機能をステージにつけておくと、ビーム幅が試料に対して短い場合でも、試料全体に対するレーザー加工が可能となる。
【0158】
レーザービームを線状レーザーに加工する光学系の内部の光路(図14)の説明をする。
レーザー光源aから発振され、光学系に入射したレーザー光は、まず、フライアイレンズb、cを通過する。
【0159】
さらに、第1のシリンドリカルレンズとして、シリンドリカル凸レンズd、線状化させるビームの線方向の均質性を良くするために設けられる第2のシリンドリカルレンズとして、シリンドリカル凸レンズeを通過し、ミラーfを介して、シリンドリカルレンズgによって集束され、試料に照射される。
【0160】
光路長は、レーザー光源からミラーgまでの距離が、2000mm、ミラーfから被照射面までの距離は、440mmを有する。
シリンドリカルレンズgには、焦点距離が100mmの物を用いる。
【0161】
焦点におけるレーザービームのエネルギー分布の形状を、レンズgを上下(j方向)に変化させることで、台形状にする。
照射面をレンズgに対して相対的に上下させる(j方向)ことによって、照射面上(焦点)でのレーザービームのエネルギー分布の形状を、矩形に近いものから台形に近いものまで変形させることができる。
光学系は、本発明に必要なビームに変形できればどの様なものでも良い。
【0162】
なお光学系として、図14のようなものに限らず、図13に示すような、レンズB、Cを具備するものを用いてもよい。
【0163】
レーザービームは線状に整形され、被照射部分でのビーム面積は150mm×0.4mmとする(ビームの線幅はエネルギーの最大値に対する半値幅)。
【0164】
また線状レーザービームの線幅方向のエネルギープロファイル(エネルギー分布)は、図15(b)において、L1=0.1mm、L2、L3=0.08mmと、疑似台形状の分布を有しており、かつ不等式0.5L1≦L2≦L1、0.5L1≦L3≦L1を満たしている。このとき、焦点深度を約±400μmを有せしめることができる。
【0165】
この台形状分布のすその広がりの程度は、レーザの光学系の最終レンズと照射面までの距離で変化する。レーザー処理中、被照射物の凹凸により、レーザの光学系の最終レンズと照射面までの距離が変化する。
【0166】
それに伴い、レーザービームの台形状分布のすその広がりの程度が変化するが、その変化の範囲が、前記した不等式の範囲に入っていれば、焦点深度を約±400μm得られ、ゆえに被照射面の凹凸が±400μm以下であれば、均質なレーザー処理が可能となる。
【0167】
一方、図15(a)に示す、一般的なエネルギー分布が矩形のレーザービームにおいては、焦点深度は約±200μm以下である。
【0168】
まず、当該ガラス基板を、図10に示すように、U字凸型の台上にガラス基板を載置し、ガラス基板の端部を、金属等より形成される、適当な「おさえ」により押さえつけて固定し、基板をU字型に湾曲させる。
【0169】
台は、図9に示すように、基板下に、加熱されたヘリウムガスを流出、循環させる機構を有しており、これよって、基板を所望の温度に保つ。
【0170】
レーザー処理は、線状レーザービームを被照射物に対し相対的にずらしながら行う。線状レーザーをずらしていく方向は線状レーザーと概略直角とし、被照射基板のU字曲面内に含まれる直線と線状レーザーとを概略平行とした。
【0171】
なお、被照射基板は凸のU字状に反っているため、図11に示すように、レーザー照射中、レーザー焦点が常に基板上に有るよう、該ガラス基板をレーザーに対し上下に動かす。
【0172】
基板の厚さや、湾曲面の形状等は予め分かっているので、それらのデータに基づいて、基板の高さを制御し、これによって焦点を一定にしたまま、U字状の基板表面に対して均一なアニールをすることができる。
【0173】
もちろん、基板の高さは固定とし、レンズを調整して焦点を動かし、レーザービームの焦点を常に基板上に設定するようにしてもよい。
【0174】
また、レーザー変位計等を用いて、被照射面までの距離を測定し、それに基づいて自動的に基板の高さや焦点を変化させてもよい。
レーザー照射時の基板温度は200℃とした。
【0175】
照射されるレーザービームのエネルギー分布が台形状であって、焦点深度を±400μm程度有しているので、U字凸型の台の中央部と端部での高低差が、±400μm程度以下であれば、台や焦点を全く変動させなくても、基板面内において均一なレーザーアニールを施すことができる。
【0176】
もちろん、このような焦点深度を有するビームを用いて、台や焦点を、被照射面の高低差に合わせて変動させることで、極めて均一なレーザーアニールを施すことができる。
【0177】
前記台上のガラス基板は、2.5mm/sの速度で、線幅方向に直角に移動する。
レーザー光の照射条件は、レーザー光のエネルギー密度を100〜500mJ/cm2 、ここでは400mJ/cm2 とし、パルス数を200パルス/sとする。なおここでいうエネルギー密度とは台形状に作られたレーザービームのエネルギー分布の上底部分(最大値を有する部分)の密度を指す。
【0178】
上述のような条件でレーザー照射を行なうと、試料のある一点に着目した場合、レーザー照射は32段階照射になる。これは、1回のビームの通過に 0.4秒かかるので、1回のビームの走査しながらの照射によって、一箇所には32パルスの照射が行われるからである。この場合、上記32回の照射において、最初の数回の照射は徐々にその照射エネルギー密度が大きくなっていく照射であって、最後の数回が徐々にエネルギー密度が小さくなっていく照射となる。
【0179】
この様子を図16に模式的に示す。32段階の前半は徐々にレーザーエネルギーが上がっていき(図16のAに注目)、後半では徐々にそれが下がっていく(図16のBに注目)。
【0180】
また雰囲気制御はここでは特に行わず、大気中で照射を行う。真空、アルゴン・ヘリウム等の不活性ガス、水素、窒素等の雰囲気で行なってもよい。
【0181】
この後、「おさえ」をはずして、徐冷すると、珪素膜の収縮により、基板が平坦化される。(図1(B))
【0182】
このようにして、基板面内において結晶性が均一な珪素膜と、該膜を有する平坦な基板を得ることができた。
【0183】
その後、実施例1と同様にしてTFTを作製した。
このようにして、得られたTFTのしきい値電圧は、実施例1と同じく、ガラス基板の平坦化を行わずに作製したTFTと比較して、しきい値電圧の分布が、基板面内において極めて均一化された。
【0184】
〔実施例6〕
図1に対応させて、本実施例を説明する。
まず、ガラス基板(本実施例では400×500mm角、厚さ0. 7mmのコーニング1737を用いる。無論、その他のガラス基板を用いても良い。例えば、コーニング7059、OA2 、NA45等。)101上に厚さ2000Åの下地酸化珪素膜102と、そのさらに上に厚さ500Åのアモルファスシリコン膜103をプラズマCVD法により連続的に成膜した。
【0185】
このようにして得られた非晶質珪素膜を結晶化させるために、該膜を加熱しながら、大出力パルスレーザーであるエキシマレーザーを該膜に照射する。
本実施例では、KrFエキシマレーザー(波長248nm、パルス幅30nsec)を使用した。ビームサイズは30×20mm2 とした。レーザーのエネルギー密度は100mJ/cm2 〜500mJ/cm2 の範囲で、例えば370mJ/cm2 で、照射を行なった。この照射の前に、220mJ/cm2 程度のエネルギーで照射をしておくとさらに結晶性が上がった。
【0186】
このとき、結晶化して徐冷後の、珪素膜の収縮による基板のそりを防ぐために、レーザー照射の方法は以下のようにする。
まず、当該ガラス基板を、図8に示すように、凸型の台上にガラス基板を載置し、ガラス基板の端部を、金属等で形成された、適当な「おさえ」により押さえつけて固定し、基板を凸型に変形させる。
台は、図9に示すように、基板下に、加熱されたヘリウムガスを流出、循環させる機構を有しており、これよって、基板を所望の温度に保つ。
【0187】
この状態でレーザー処理を行う。ここでは、レーザービームを前後左右に動かし、ビームを基板上で重ねながら照射を行う。
基板のある一点に着目した場合、レーザー照射の回数は2〜5回とする。
【0188】
なお、被照射基板は凸に反っているため、レーザー焦点が常に基板上に有るよう、該ガラス基板をレーザーに対し上下に動かす。基板の厚さや、凸面の形状等は予め分かっているので、それらのデータに基づいて、基板の高さを制御し、焦点を一定にしたまま、凸状の基板表面に対して均一なアニールをすることができる。
【0189】
もちろん、基板の高さは固定とし、レンズを調整して焦点を動かし、レーザービームの焦点を常に基板上に設定するようにしてもよい。
また、レーザー変位計等を用いて、被照射面までの距離を測定し、それに基づいて自動的に基板の高さや焦点を変化させてもよい。
【0190】
また、レーザー照射時の基板温度は200℃とした。
【0191】
この後、「おさえ」をはずして、徐冷すると、珪素膜の収縮により、基板が平坦化される。(図1(B))
【0192】
このようにして、基板面内において結晶性が均一な珪素膜と、該膜を有する平坦な基板を得ることができた。
【0193】
その後、実施例1と同様にしてTFTを作製した。
このようにして、得られたTFTのしきい値電圧は、実施例1と同じく、ガラス基板の平坦化を行わずに作製したTFTと比較して、しきい値電圧の分布が、基板面内において極めて均一化された。
【0194】
〔実施例7〕
図1に対応させて、本実施例を説明する。まず、ガラス基板(本実施例では400×500mm角、厚さ0. 7mmのコーニング1737を用いる。無論、その他のガラス基板を用いても良い。例えば、コーニング7059、OA2 、NA45等。)101上に厚さ2000Åの下地酸化珪素膜102と、そのさらに上に厚さ500Åのアモルファスシリコン膜103をプラズマCVD法により連続的に成膜した。
【0195】
このようにして得られた非晶質珪素膜を結晶化させるために、該膜を加熱しながら、大出力パルスレーザーであるエキシマレーザーを該膜に照射する。このとき、凹型に反ってしまったガラス基板の平坦化も同時に行う。
本実施例では、実施例4と同じく、図14に示す光学系を有するレーザーアニール装置を用いて、結晶化を行った。レーザーアニールにおける種々の条件は実施例4同一である。
【0196】
まず、当該ガラス基板を、図12に示すレーザーアニール装置のレーザーアニール室内に設けられた、図10に示すような、U字凸型の台上にガラス基板を載置し、ガラス基板の端部を、金属等より形成される、適当な「おさえ」により押さえつけて固定し、基板をU字型に湾曲させる。
【0197】
台は、図9に示すように、基板下に、加熱されたヘリウムガスを流出、循環させる機構を有しており、これよって、基板を所望の温度に保つ。
【0198】
レーザー処理は、線状レーザービームを被照射物に対し相対的にずらしながら行う。線状レーザーをずらしていく方向は線状レーザーと概略直角とし、被照射基板のU字曲面内に含まれる直線と線状レーザーとを概略平行とした。
【0199】
なお、被照射基板は凸のU字状に反っているため、図11に示すように、レーザー照射中、レーザー焦点が常に基板上に有るよう、該ガラス基板をレーザーに対し上下に動かす。
【0200】
基板の厚さや、湾曲面の形状等は予め分かっているので、それらのデータに基づいて、基板の高さを制御し、これによって焦点を一定にしたまま、U字状の基板表面に対して均一なアニールをすることができる。
【0201】
もちろん、基板の高さは固定とし、レンズを調整して焦点を動かし、レーザービームの焦点を常に基板上に設定するようにしてもよい。
また、レーザー変位計等を用いて、被照射面までの距離を測定し、それに基づいて自動的に基板の高さや焦点を変化させてもよい。
【0202】
照射されるレーザービームのエネルギー分布が台形状であって、焦点深度を±400μm程度有しているので、U字凸型の台の中央部と端部での高低差が、±400μm程度以下であれば、台や焦点を全く変動させなくても、基板面内において均一なレーザーアニールを施すことができる。
【0203】
もちろん、このような焦点深度を有するビームを用いて、台や焦点を、被照射面の高低差に合わせて変動させることで、極めて均一なレーザーアニールを施すことができる。
【0204】
レーザー照射時の基板温度は200℃とした。
この後、「おさえ」をはずして、徐冷すると、珪素膜の収縮により、基板が平坦化される。(図1(B))
【0205】
このようにして、基板面内において結晶性が均一な珪素膜と、該膜を有する平坦な基板を得ることができた。
【0206】
その後、実施例1と同様にしてTFTを作製した。
このようにして、得られたTFTのしきい値電圧は、実施例1と同じく、ガラス基板の平坦化を行わずに作製したTFTと比較して、しきい値電圧の分布が、基板面内において極めて均一化された。
【0207】
【発明の効果】
本発明により、被膜が形成された基板に対して、加熱、冷却後の基板のそりの発生を低減でき、平坦化することができた。
【0208】
本発明により、結晶性珪素膜が形成されるガラス基板を平坦にし、レーザー照射工程後においても、基板面内において均一、かつ高い結晶性を有する結晶性珪素膜を得ることできる。
【0209】
またこの結晶性珪素膜を用いて、基板面内におけるしきい値電圧が均一な、結晶性シリコンTFTを作製することができる。
【0210】
本発明はガラス基板上に多数のTFTを作製する際、ガラス基板の面積が大きい場合に、特に有効である。
【0211】
また、当該ガラス基板を用いて液晶ディスプレイを形成する際に、基板が平坦なのでセル組が容易かつ確実に行うことができる。
このように、本発明は工業上有益な物であると思われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の作製工程を示す図。
【図2】 従来の方法によって形成された結晶性珪素膜を用いたTFTのしきい値の基板面内における分布を示す図。
【図3】 そりが生じたガラス基板上の珪素膜に対してレーザーアニールを行う様子を示す図。
【図4】 ガラス基板上のTFTの配置を示す図。
【図5】 実施例によって形成された結晶性珪素膜を用いたTFTのしきい値の基板面内における分布を示す図。
【図6】 本発明方法の一例を示す図。
【図7】 本発明方法の一例を示す図。
【図8】 本発明方法の一例を示す図。
【図9】 基板加熱装置の例を示す図。
【図10】 本発明方法の一例を示す図。
【図11】 レーザー照射法の例を示す図。
【図12】 実施例で使用するレーザーアニール装置の概念図。
【図13】 光学系の例を示す図。
【図14】 光学系の例を示す図。
【図15】 レーザービームのエネルギー分布を示す図。
【図16】 線状に加工されたレーザー光の線幅方向におけるエネルギー密度の分布を示す図。
【符号の説明】
101 ガラス基板
102 酸化珪素膜
103 アモルファスシリコン膜
105 島状シリコン領域
106 ゲイト絶縁膜
107 ゲイト電極
108 ソース領域
109 ドレイン領域
110 層間絶縁膜
111 ソース電極、配線
112 ドレイン電極、配線

Claims (25)

  1. ガラス基板上に成膜された非晶質の珪素膜を、第1の加熱により結晶化させ、
    前記ガラス基板を、凸曲面を有する台の上に設置し、
    前記ガラス基板を凸曲面を有する台の上に設置した状態で、350〜600℃の範囲で第2の加熱をし、
    前記第2の加熱をしたガラス基板を、徐冷することを特徴とする半導体作製方法。
  2. ガラス基板上に成膜された非晶質の珪素膜を、第1の加熱により結晶化させ、
    前記ガラス基板を、凸曲面を有する台の上に設置し、
    前記ガラス基板を凸曲面を有する台の上に設置した状態で、350〜600℃の範囲で第2の加熱をし、
    前記第2の加熱をしたガラス基板を、徐冷し、
    前記徐冷したガラス基板上の前記珪素膜に対し、レーザー照射を行うことを特徴とする半導体作製方法。
  3. 非晶質の珪素膜が成膜されたガラス基板を、凸曲面を有する台の上に設置し、
    前記ガラス基板を凸曲面を有する台の上に設置した状態で、前記ガラス基板の歪点温度以下の温度に加熱して前記非晶質の珪素膜を結晶化させ
    前記ガラス基板を、徐冷することを特徴とする半導体作製方法。
  4. 非晶質の珪素膜が成膜されたガラス基板を、凸曲面を有する台の上に設置し、
    前記ガラス基板を凸曲面を有する台の上に設置した状態で、前記ガラス基板の歪点温度以下の温度に加熱して前記非晶質の珪素膜を結晶化させ
    前記加熱したガラス基板を、徐冷し、
    前記徐冷したガラス基板上の前記珪素膜に対し、レーザー照射を行うことを特徴とする半導体作製方法。
  5. ガラス基板上に成膜された非晶質の珪素膜を、第1の加熱により結晶化させ、
    前記ガラス基板を、逆U字型の凸曲面を有する台の上に設置し、
    前記ガラス基板を逆U字型の凸曲面を有する台の上に設置した状態で、350〜600℃の範囲で第2の加熱をし、
    前記第2の加熱をしたガラス基板を、徐冷することを特徴とする半導体作製方法。
  6. ガラス基板上に成膜された非晶質の珪素膜を、第1の加熱により結晶化させ、
    前記ガラス基板を、逆U字型の凸曲面を有する台の上に設置し、
    前記ガラス基板を逆U字型の凸曲面を有する台の上に設置した状態で、350〜600℃の範囲で第2の加熱をし、
    前記第2の加熱をしたガラス基板を、徐冷し、
    前記徐冷したガラス基板上の前記珪素膜に対し、レーザー照射を行うことを特徴とする半導体作製方法。
  7. 非晶質の珪素膜が成膜されたガラス基板を、逆U字型の凸曲面を有する台の上に設置し、
    前記ガラス基板を逆U字型の凸曲面を有する台の上に設置した状態で、前記ガラス基板の歪点温度以下の温度に加熱して前記非晶質の珪素膜を結晶化させ
    前記加熱したガラス基板を、徐冷することを特徴とする半導体作製方法。
  8. 非晶質の珪素膜が成膜されたガラス基板を、逆U字型の凸曲面を有する台の上に設置し、
    前記ガラス基板を逆U字型の凸曲面を有する台の上に設置した状態で、前記ガラス基板の歪点温度以下の温度に加熱して前記非晶質の珪素膜を結晶化させ
    前記加熱したガラス基板を、徐冷し、
    前記徐冷したガラス基板上の前記珪素膜に対し、レーザー照射を行うことを特徴とする半導体作製方法。
  9. ガラス基板上に成膜された非晶質の珪素膜を、第1の加熱により結晶化させ、
    前記ガラス基板を、逆U字型の凸曲面を有する台の上に、前記逆U字型の凸曲面に沿わせて設置し、
    前記ガラス基板に凸曲面に沿わせた状態で第2の加熱をしながら、結晶化された前記珪素膜に対し、レーザー照射を行い、
    前記レーザー照射したガラス基板を、徐冷することを特徴とする半導体作製方法。
  10. 非晶質の珪素膜が成膜されたガラス基板を、逆U字型の凸曲面を有する台の上に、前記逆U字型の凸曲面に沿わせて設置し、
    前記ガラス基板を凸曲面に沿わせた状態で加熱しながら、前記ガラス基板上の前記珪素膜に対し、レーザー照射を行い、
    前記レーザー照射したガラス基板を、徐冷することを特徴とする半導体作製方法。
  11. ガラス基板上に成膜された非晶質の珪素膜を、第1の加熱により結晶化させ、
    前記ガラス基板を、凸曲面を有する台の上に設置し、
    前記ガラス基板を、前記凸曲面を有する台に沿うように、前記ガラス基板の端を前記台に押さえつけることにより前記ガラス基板を前記凸曲面に反らし、
    前記ガラス基板に前記凸曲面に沿わせた状態で第2の加熱をしながら、前記ガラス基板上の前記珪素膜に対し、レーザー照射を行い、
    前記レーザー照射したガラス基板を、徐冷することを特徴とする半導体作製方法。
  12. 非晶質の珪素膜が成膜されたガラス基板を、凸曲面を有する台の上に設置し、
    前記ガラス基板を、前記凸曲面を有する台に沿うように、前記ガラス基板の端を前記台に押さえつけることにより前記ガラス基板を前記凸曲面に反らし、
    前記ガラス基板を前記凸曲面に沿わせた状態で加熱しながら、前記ガラス基板上の前記珪素膜に対し、レーザー照射を行い、
    前記レーザー照射したガラス基板を、徐冷することを特徴とする半導体作製方法。
  13. 請求項1,2,3,4,11及び12のいずれか一において、前記凸曲面は、該凸曲面上の前記ガラス基板が載置される領域において、該領域の中央部分と、前記領域の端部の最も低い部分との高低差が1〜2mmであることを特徴とする半導体作製方法。
  14. 請求項5乃至10のいずれか一において、前記逆U字型の凸曲面は、該凸曲面上の前記ガラス基板が載置される領域において、該領域の中央部分と、前記領域の端部の最も低い部分との高低差が20〜200μmであることを特徴とする半導体作製方法。
  15. 請求項9または10において、前記ガラス基板は前記ガラス基板の端部を前記逆U字型の凸曲面を有する台の上に押さえつけて設置されることを特徴とする半導体作製方法。
  16. 請求項9乃至12のいずれか一において、前記レーザー照射は線状ビームにより行われることを特徴とする半導体作製方法。
  17. 請求項9乃至12のいずれか一において、前記台は、レーザービームの焦点位置に前記珪素膜表面が位置するように、高さを変動させることを特徴とする半導体作製方法。
  18. 請求項1乃至17のいずれか一において、
    前記凸曲面を有する台は、石英よりなることを特徴とする半導体作製方法。
  19. 請求項1乃至18のいずれか一において、前記珪素膜は、前記ガラス基板上に形成された酸化珪素膜上に成膜されたものであることを特徴とする半導体作製方法。
  20. 請求項9または11において、前記ガラス基板の第2の加熱は、前記ガラス基板下にヒーターを有する台を設置し、前記ヒーターでヘリウムガスを温め、前記ヘリウムガスを基板の下で循環させることによって行われることを特徴とする半導体作製方法。
  21. 請求項10または12において、前記ガラス基板の凸曲面に沿わせた状態での加熱は、前記ガラス基板下にヒーターを有する台を設置し、前記ヒーターでヘリウムガスを温め、前記ヘリウムガスを基板の下で循環させることによって行われることを特徴とする半導体作製方法。
  22. 請求項9または11において、前記ガラス基板の第2の加熱は、室温から前記ガラス基板の歪み点温度の70%の範囲の温度であることを特徴とする半導体作製方法。
  23. 請求項10または12において、前記ガラス基板の凸曲面に沿わせた状態での加熱は、室温から前記ガラス基板の歪み点温度の70%の範囲の温度であることを特徴とする半導体作製方法。
  24. 請求項1乃至23に記載のいずれかの半導体作製方法により形成された珪素膜を用いて、薄膜トランジスタを形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  25. 請求項1乃至23のいずれか一において、前記ガラス基板は液晶ディスプレイを構成するものであり、前記珪素膜を用いて、前記ガラス基板上に薄膜トランジスタを形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
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