JP3269730B2 - 半導体基板の製造方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体基板の製造方法及び半導体装置の製造方法

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JP3269730B2
JP3269730B2 JP05772894A JP5772894A JP3269730B2 JP 3269730 B2 JP3269730 B2 JP 3269730B2 JP 05772894 A JP05772894 A JP 05772894A JP 5772894 A JP5772894 A JP 5772894A JP 3269730 B2 JP3269730 B2 JP 3269730B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばアクティブマト
リックス型の画像表示装置やイメージセンサー等に利用
でき、硝子等の絶縁性基板上に設けられたTFT(薄膜
トランジスター)を用いた半導体装置の製造方法および
それに用いる半導体膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上記半導体装置としては、TFTを画素
の駆動に用いるアクティブマトリクス型液晶表示装置や
イメージセンサー等が知られている。これらの装置に用
いられるTFTには、薄膜状のシリコン半導体を用いる
のが一般的である。薄膜状のシリコン半導体としては、
非晶質シリコン(a−Si)半導体からなるものと結晶
性を有するシリコン半導体からなるものの2つに大別さ
れる。
【0003】非晶質シリコン半導体は作製温度が低く、
気相法で比較的容易に作製することが可能で量産性に富
むため、最も一般的に用いられているが、導電性等の物
性が結晶性を有するシリコン半導体に比べて劣る。この
ため、今後、より高速特性を得るためには、結晶性を有
するシリコン半導体からなるTFTの作製方法の確立が
強く求められていた。尚、結晶性を有するシリコン半導
体としては、多結晶シリコン、微結晶シリコン、結晶成
分を含む非晶質シリコン、結晶性と非晶質性の中間の状
態を有するセミアモルファスシリコン等が知られてい
る。
【0004】結晶性を有する薄膜状のシリコン半導体を
得る方法としては、以下の方法が知られている。
【0005】(1)成膜時に結晶性を有する膜を直接成
膜する方法 (2)非晶質の半導体膜を成膜しておき、レーザー光の
エネルギーにより結晶性を有せしめる方法 (3)非晶質の半導体膜を成膜しておき、熱エネルギー
を加えることにより結晶性を有せしめる方法 しかしながら、(1)の方法では、成膜工程と同時に結
晶化が進行するので、大粒径の結晶性シリコンを得るに
はシリコン膜の厚膜化が不可欠であり、良好な半導体物
性を有する膜を基板上に全面に渡って均一に成膜するこ
とが技術上困難である。また成膜温度が600℃以上と
高いので、安価な硝子基板が使用できないというコスト
上の問題があった。
【0006】(2)の方法では、溶融して固化する過程
の結晶化現象を利用するため、小粒径ながら粒界が良好
に処理され、高品質な結晶性シリコン膜が得られる。し
かし、現在最も一般的に使用されているエキシマレーザ
ーを例にとると、レーザー光の照射面積が小さくスルー
プットが低いという問題がまず有り、また大面積基板の
全面を均一に処理するにはレーザーの安定性が充分では
なく、次世代の技術という感が強い。
【0007】(3)の方法は、上記(1)および(2)
の方法と比較すると大面積の場合に対応できるという利
点はあるが、結晶化に際し600℃以上の高温にて数十
時間にわたる加熱処理が必要である。すなわち、安価な
硝子基板の使用とスループットの向上を考えると、加熱
温度を下げ、さらに短時間で結晶化させるという相反す
る問題点を同時に解決する必要がある。また、(3)の
方法では、固相結晶化現象を利用するため、結晶粒は基
板面に平行に拡がって数μmの粒径を持つものさえ現れ
るが、成長した結晶粒同士がぶつかり合って粒界が形成
されるため、その粒界はキャリアに対するトラップ準位
として働き、TFTの移動度を低下させる大きな原因と
なっている。
【0008】そこで、上記のような様々な問題点を全て
解決するため、上記の(3)の方法における結晶化に必
要な温度の低温化と処理時間の短縮とを両立させ、さら
には粒界の影響を最小限に留めた結晶性シリコン薄膜の
作製方法が提案されている(特願平5−218156
号)。この提案方法では、結晶成長の核としてNi等の
不純物金属元素を非晶質シリコン膜に導入することによ
り、結晶化初期の核生成速度とその後の核成長速度が飛
躍的に向上され、従来では考えられなかったような58
0℃以下の温度において4時間程度の熱処理で十分な結
晶性が得られる。このメカニズムは現状では明らかでは
ないが、不純物金属元素を核とした結晶核発生が早期に
起こり、その後その不純物金属元素が触媒となって結晶
成長が急激に進行するものと推測される。
【0009】また、この提案方法による場合には、基板
の一部に選択的に不純物金属元素を導入することによ
り、レーザー結晶化のように同一基板内に選択的に結晶
性シリコン膜と非晶質シリコン膜とを形成することが可
能となる。さらに、その後に熱処理を継続させると、選
択的に不純物金属元素が導入され結晶化している部分か
ら、その周辺部の非晶質部分へと横方向(基板表面に平
行な方向)に結晶成長部分が延びる現象が起きる。この
横方向結晶成長部分を以後ではラテラル成長部と呼ぶ。
このラテラル成長部では基板表面と平行に針状あるいは
柱状の結晶が成長方向に沿って延びており、その成長方
向において結晶粒界が存在しない。
【0010】故に、このラテラル成長部を利用してTF
Tのチャネル部を形成することにより、高性能なTFT
が実現可能となる。その際、図10に示したようにラテ
ラル成長部502に対しソース領域504、チャネル領
域505、ドレイン領域506を配置することにより、
キャリアが移動する方向と結晶成長方向が同一方向とな
り、キャリアの移動方向に結晶粒界が存在しない高移動
度TFTが実現できる。また、図11に示したようにラ
テラル成長部602に対しソース領域604、チャネル
領域605、ドレイン領域606を配置することによ
り、ドレイン端部の電界集中領域での粒界部分を無く
し、TFT動作時の特性劣化の原因となるドレイン端部
での粒界トラップ密度を低減することでオン・オフ比の
大きいTFTが作成可能となる。以上述べたように特願
5−218156で提案されている技術を用いると、高
性能TFTが得られる上に様々なニーズに応じたTFT
を同一基板上で作り分けることも可能である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記提案方
法の技術では、シリコン膜中に不純物金属元素を導入す
る方法として、以下の方法の適用が提案されている。
【0012】(a)シリコン膜表面に、直接に又は選択
注入用のマスクを形成した状態で、不純物金属元素とシ
リコンの化合物膜又は不純物金属元素膜をスパッタ法等
によって成膜した後、加熱してシリコン膜中に不純物金
属元素を拡散させる方法 (b)シリコン膜表面に、直接に又は選択注入用のマス
クを形成した状態で、不純物金属元素製電極を有するプ
ラズマチャンバー内でプラズマ処理を行うことにより、
シリコン膜表面に不純物金属元素を堆積させた後、加熱
してシリコン膜中に不純物金属元素を拡散させる方法 (c) シリコン膜表面に、直接に又は選択注入用のマ
スクを形成した状態で、不純物金属元素をイオンドーピ
ング法によりシリコン膜中に不純物金属元素を注入する
方法 上記不純物元素は上述のように非晶質シリコン膜の多結
晶化を促進する役割を果たす。また、シリコン膜中への
不純物元素の注入は、極微量の注入であること、大面積
にわたって均一な注入量制御が必要であることの二点が
重要な要素である。以上二つの観点から特願5−218
156に例示された注入手法について検証を行うと、
(a)に示した手法の場合には、スパッタ膜厚を大面積
にわたって均一に制御することは技術的に不可能であ
る。(b)に示した手法も基本的には(a)のスパッタ
法と同じ手法である。したがって、同様に制御性よく成
膜することは技術的に不可能である。(c)に示した手
法の場合、元素の注入量が微小であるため既存の装置で
は注入量の制御が困難である。
【0013】以上述べたように既存の装置を用いる場合
には、該結晶化を助長する元素の半導体膜中への導入を
制御性よく実行するのは不可能である。
【0014】本発明は、このような従来技術の課題を解
決すべくなされたものであり、非晶質半導体膜中に結晶
化を助長する元素を低濃度で均一性良く注入できる半導
体基板の製造方法を提供することを目的とする。他の目
的としては、得られた半導体基板を用いる半導体装置の
製造方法を提供する。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体基板の製
造方法は、絶縁性表面を有する基板の該絶縁性表面の
上、または基板を覆って形成された絶縁膜の上に、非晶
質半導体膜を形成する工程と、該非晶質半導体膜の上
に、結晶化を助長する元素を微量添加した絶縁層または
有機層を形成する工程と、加熱処理を行って、該絶縁層
中の該元素を該非晶質半導体膜中へ拡散導入し、該非晶
質半導体膜を多結晶化させる工程とを含むので、そのこ
とにより上記目的が達成される。
【0016】この半導体基板の製造方法において、前記
非晶質半導体膜と前記結晶化を助長する元素を微量添加
した層との間に、一部に開口部を有する、該元素の拡散
防止用のブロッキング層を形成するようにしてもよい。
【0017】この半導体基板の製造方法において、前記
非晶質半導体膜上に形成した前記層を島状に形成した
後、加熱処理を行って該島中の該元素の該非晶質半導体
膜中へ選択的に導入し多結晶化させるようにしてもよ
い。
【0018】この半導体基板の製造方法において、前記
結晶化を助長する元素を微量添加した層として、スピン
・オン・グラス法を用いて形成した絶縁膜を用いるよう
にしてもよい。
【0019】この半導体基板の製造方法において、前記
結晶化を助長する元素を微量添加した層として、スパッ
タ法を用いて形成した絶縁膜を用いるようにしてもよ
い。
【0020】この半導体基板の製造方法において、前記
結晶化を助長する元素を微量添加した層として、EB蒸
着法を用いて形成した絶縁膜を用いるようにしてもよ
い。
【0021】この半導体基板の製造方法において、前記
結晶化を助長する元素を微量添加した層として、電着法
を用いて形成した絶縁膜または有機層を用いるようにし
てもよい。
【0022】本発明の半導体基板の製造方法は、絶縁性
表面を有する基板の該絶縁性表面の上、または基板を覆
って形成された絶縁膜の上に、非晶質半導体膜を形成す
る工程と、該非晶質半導体膜の上に、結晶化を助長する
元素を微量添加した感光性材料からなる島を形成する工
程と、加熱処理を行って、該島中の該元素を該非晶質半
導体膜中へ拡散導入し、該非晶質半導体膜を多結晶化さ
せる工程とを含むので、そのことにより上記目的が達成
される。
【0023】本発明の半導体基板の製造方法において、
前記非晶質半導体膜としてシリコンを用いることができ
る。また、前記非晶質半導体膜の結晶化を助長する元素
として、Ni、Co、Pd、Pt、Fe、Cu、Ag、
Au、In、Sn、P、As、Sbの内いずれか一つ又
はこれらの元素を複数種組み合わせたものを用いること
ができる。また、前記非晶質半導体膜の結晶化を助長す
る元素を微量添加した層中の該元素の濃度を1×1018
atoms/cm3〜1×1020atoms/cm3の間
とするのが好ましい。
【0024】本発明の半導体装置の製造方法は、絶縁性
表面を有する基板の該絶縁性表面の上、または基板を覆
って形成された絶縁膜の上に、非晶質半導体膜を形成す
る工程と、該非晶質半導体膜の上に、結晶化を助長する
元素を微量添加した感光性材料からなる島を形成する工
程と、加熱処理を行って、該島中の該元素を該非晶質半
導体膜中へ拡散導入し、該非晶質半導体膜を多結晶化さ
せて部分的に多結晶となった半導体膜を得る工程と、該
部分的に多結晶となった半導体膜の上に、該部分的に多
結晶となった半導体膜の結晶成長方向と概略平行な導電
方向を持つ半導体装置を配置する工程とを含むので、そ
のことにより上記目的が達成される。
【0025】本発明の半導体装置の製造方法は、絶縁性
表面を有する基板の該絶縁性表面の上、または基板を覆
って形成された絶縁膜の上に、非晶質半導体膜を形成す
る工程と、一部に開口部を有する、該元素の拡散防止用
のブロッキング層を形成する工程と、該非晶質半導体膜
の上に、結晶化を助長する元素を微量添加した層を形成
する工程と、加熱処理を行って、該層中の該元素を該非
晶質半導体膜中へ拡散導入し、該非晶質半導体膜を多結
晶化させて部分的に多結晶となった半導体膜を得る工程
と、該部分的に多結晶となった半導体膜の上に、該部分
的に多結晶となった半導体膜の結晶成長方向と概略平行
な導電方向を持つ半導体装置を配置する工程とを含むの
で、そのことにより上記目的が達成される。
【0026】本発明の半導体装置の製造方法は、絶縁性
表面を有する基板の該絶縁性表面の上、または基板を覆
って形成された絶縁膜の上に、非晶質半導体膜を形成す
る工程と、該非晶質半導体膜の上に、結晶化を助長する
元素を微量添加した島状の絶縁層または有機層を形成す
る工程と、加熱処理を行って、該層中の該元素を該非晶
質半導体膜中へ拡散導入し、該非晶質半導体膜を多結晶
化させて部分的に多結晶となった半導体膜を得る工程
と、該部分的に多結晶となった半導体膜の上に、該部分
的に多結晶となった半導体膜の結晶成長方向と概略平行
な導電方向を持つ半導体装置を配置する工程とを含むの
で、そのことにより上記目的が達成される。
【0027】本発明の半導体装置の製造方法は、絶縁性
表面を有する基板の該絶縁性表面の上、または基板を覆
って形成された絶縁膜の上に、非晶質半導体膜を形成す
る工程と、該非晶質半導体膜の上に、結晶化を助長する
元素を微量添加した感光性材料からなる島を形成する工
程と、加熱処理を行って、該島中の該元素を該非晶質半
導体膜中へ拡散導入し、該非晶質半導体膜を多結晶化さ
せて部分的に多結晶となった半導体膜を得る工程と、該
部分的に多結晶となった半導体膜の上に、該部分的に多
結晶となった半導体膜の結晶成長方向と概略垂直な導電
方向を持つ半導体装置を配置する工程とを含むので、そ
のことにより上記目的が達成される。
【0028】本発明の半導体装置の製造方法は、絶縁性
表面を有する基板の該絶縁性表面の上、または基板を覆
って形成された絶縁膜の上に、非晶質半導体膜を形成す
る工程と、一部に開口部を有する、該元素の拡散防止用
のブロッキング層を形成する工程と、該非晶質半導体膜
の上に、結晶化を助長する元素を微量添加した層を形成
する工程と、加熱処理を行って、該層中の該元素を該非
晶質半導体膜中へ拡散導入し、該非晶質半導体膜を多結
晶化させて部分的に多結晶となった半導体膜を得る工程
と、該部分的に多結晶となった半導体膜の上に、該部分
的に多結晶となった半導体膜の結晶成長方向と概略垂直
な導電方向を持つ半導体装置を配置する工程とを含むの
で、そのことにより上記目的が達成される。
【0029】本発明の半導体装置の製造方法は、絶縁性
表面を有する基板の該絶縁性表面の上、または基板を覆
って形成された絶縁膜の上に、非晶質半導体膜を形成す
る工程と、該非晶質半導体膜の上に、結晶化を助長する
元素を微量添加した島状の層を形成する工程と、加熱処
理を行って、該層中の該元素を該非晶質半導体膜中へ拡
散導入し、該非晶質半導体膜を多結晶化させて部分的に
多結晶となった半導体膜を得る工程と、該部分的に多結
晶となった半導体膜の上に、該部分的に多結晶となった
半導体膜の結晶成長方向と概略垂直な導電方向を持つ半
導体装置を配置する工程とを含むので、そのことにより
上記目的が達成される。
【0030】
【作用】以下に、本発明の手法による該結晶化を助長す
る元素の該非晶質半導体膜中への低濃度注入機構につい
て説明する。本発明の最大の特徴は、該結晶化を助長す
る元素の供給ソースとして、該結晶化を助長する元素を
微量混入した層を用いる点である。この場合、該結晶化
を助長する元素の該非晶質半導体膜中への注入は、熱拡
散という形で行われ、その拡散速度(F)は下記1式で
示される。
【0031】
【数1】
【0032】ここで、拡散速度の式の微分部分
【0033】
【数2】
【0034】は濃度勾配、また、Dは、拡散係数と呼ば
れる温度のみを変数とし、下記2式で与えられる。
【0035】
【数3】
【0036】ここで、D0、k、Eaの各々は定数、T
は温度である。
【0037】上記1式および2式から明かなように、注
入量は、該結晶化を助長する元素を微量混入した層中の
該結晶化を助長する元素の濃度、加熱処理の温度及び加
熱処理の時間の三つの要素によって決定される。
【0038】上述の三要素のうち、加熱処理の温度が不
純物の拡散速度を左右し、加熱処理の時間が不純物の拡
散長を左右する。したがって、該結晶化を助長する元素
を微量混入した層中の該結晶化を助長する元素の濃度が
一定であれば、加熱処理の温度と時間とによって該非晶
質半導体膜中への該結晶化を助長する元素の注入量を制
御することが可能であり、その制御性及び再現性の良さ
は、一般によく知られている技術である。
【0039】ところで、不純物の拡散速度の大きさは、
その濃度勾配によっても大きく左右され、濃度勾配が大
きければ拡散速度も大きく、濃度勾配が小さければ拡散
速度も小さい。したがって拡散源として使用する膜中の
該結晶化を助長する元素の濃度が高ければ、濃度勾配が
大きく拡散速度も大きいためより多くの不純物元素の移
動が行われ、逆に拡散源として使用する膜中の該結晶化
を助長する元素の濃度が低ければ、濃度勾配が小さく拡
散速度も小さいためわずかな量の不純物元素の移動しか
行われない。
【0040】このように拡散源として使用する膜中の該
結晶化を助長する元素の濃度を低く抑えることによって
不純物元素の拡散速度を小さく抑えることが可能であ
り、加熱処理の温度及び加熱処理の時間による拡散の制
御との組合せによって、より厳密な不純物元素注入量の
制御を行うことが可能である。以上述べて来たように、
本発明の手法によって非晶質半導体膜の結晶化を助長す
る不純物元素の非晶質半導体膜中への導入を行うことに
よって、導入量の制御を厳密に行うことが可能であり、
必要最小限度の不純物元素の導入を制御性良く行うこと
が可能である。
【0041】このため、本発明の手法で作成した多結晶
半導体膜を用いた場合、高い移動度と高いオン/オフ比
を有する高性能TFTの作成が最高プロセス温度550
℃程度の低温で実現できる。さらに、基板面に概略平行
に結晶成長を行った場合、結晶の成長方向に沿ってソー
ス/ドレイン領域を形成することによって、キャリアの
移動が粒界の影響をあまり受けないより高移動度を有す
るTFTを得ることができ、また結晶成長方向に垂直な
方向にソース/ドレイン領域を形成することにより、ド
レイン端部の電界集中領域での粒界部分を無くすことで
オフ電流のより小さいTFTを得ることができる。
【0042】ところで、本発明において、非晶質半導体
膜の結晶化を助長する元素が有効に作用して、結晶の成
長が促進されるには、半導体膜全面に該元素を導入して
SPC処理(加熱による多結晶化処理)を行う場合で半
導体膜中の該元素の濃度が最低1×1018atom/c
3必要である。
【0043】又、請求項2〜4に示したように、半導体
膜に選択的に該元素を導入してSPC処理を行う場合、
図1に示すように該元素の選択的導入領域での該元素の
濃度によって、ラテラル成長距離が左右される。SPC
処理によりラテラル成長した結晶を有効に利用して高性
能TFTを得るには、ラテラル成長領域内にTFTを形
成することが望ましい。LCD等に用いられるTFTは
一般に導電方向の長さが30〜80μm程度であるた
め、ラテラル成長の距離も80μm程度必要である。し
たがって、十分なラテラル成長距離を得るには、該元素
の選択導入領域の濃度が図1から分かるように、4×1
18atom/cm3程度以上必要である。 一方、不
純物元素の注入濃度が1×1020atom/cm3程度
になると、ドナー・アクセプターイオン注入後の活性化
をレーザー照射によって行うと、図2に示すように、シ
リコン膜表面に該不純物元素が析出し(黒い部分が不純
物元素の析出部)、TFTのリーク電流の原因になる。
【0044】以上のことから、該不純物元素の半導体膜
中の濃度としては、1×1018atom/cm3〜1×
1020atom/cm3とする。
【0045】また、このような濃度範囲でシリコン膜中
に不純物元素、例えばNi元素を導入するには、NiS
ix(0.4≦x≦2.5)の膜厚で2nm程度のスパ
ッタ膜厚が適当である。NiSixの膜を用いたのは、
堆積の初期過程ではシリコン表面に付着したNi元素が
即座にシリコンと化合物シリサイドとを形成するためで
ある。
【0046】また、本願発明者等は、半導体膜のエッチ
ング耐性の観点から検討を行った。図3及び図4はNi
元素を選択的に注入し、SPC処理を行った場合の耐B
HF性について示したものである。ここで、図3はプラ
ズマ法、図4は本発明の請求項3の方法に従って作製し
たサンプルのものである。耐BHF性の調査は、Ni元
素の選択導入マスクが半導体膜上に残った状態で行っ
た。
【0047】これら図3及び図4から明かなように、図
3に示すプラズマ法では耐BHF性が悪くエッチング時
間が長くなるに従って半導体膜の損傷部分が多くなって
いくが、図4に示す本発明の手法によるものではBHF
処理時間が長くなっても半導体膜表面に殆ど変化は見ら
れない。
【0048】また、図5はTFT作製プロセス中、コン
タクトホール開孔直後の写真であるが、(a)に示すプ
ラズマ法でNiを導入したものは開孔部にエッチングに
よる膜面荒れが見られるのに対し、(b)に示す本発明
の手法でNiの導入を行ったものについては、膜面荒れ
が発生していない。
【0049】以上のことから、プラズマ法でNiの導入
を行った場合には、半導体膜に高エネルギーのNi元素
が突入することにより何等かの損傷が生じているが、本
発明の手法を用いると、この損傷を回避できる。
【0050】
【実施例】以下に本発明の実施例を具体的に説明する。
【0051】(実施例1)図6は、本発明にかかる半導
体基板の製造方法を示す工程図である。以下図にしたが
って説明する。先ず、図6−に示すように絶縁基板、
例えばガラス基板の表面を洗浄後、ベースコート膜10
1として二酸化シリコンをスパッタリング装置を用いて
厚さ200nm程度堆積させる。このベースコート膜1
01の必要膜厚は、基板の表面状態によって異なり、十
分に平坦で、且つナトリウムイオン等の半導体特性に悪
影響を与えるイオンの濃度が十分に低い基板であれば、
省略することも可能であり、逆に表面の状態が、傷や凹
凸の激しいものであれば上記の膜厚よりも厚く堆積させ
る必要がある。
【0052】次に、図6−に示すように、ベースコー
ト膜101上に、化学的気相成長法(CVD法)やスパ
ッタリング法を用いて非晶質シリコン膜102を30〜
100nm程度の厚さに堆積させる。
【0053】次に、図6−に示すように、該シリコン
膜102上に、スパッタリング装置、SOG技術、EB
蒸着法等を用いて非晶質シリコン膜の結晶化を助長する
不純物元素としてNiを微量混入した二酸化シリコン膜
103を100nm以上の厚さに堆積させる。この際の
Ni元素の混入法としては、スパッタリング装置やEB
蒸着装置を用いる場合には、ターゲット中に1〜百pp
m程度の濃度にNiを混入させればよいし、SOG技術
を用いる場合には、溶媒中に、硝酸塩や酢酸塩の形で1
〜百ppm程度の濃度にNiを溶かし込んでやればよ
い。
【0054】なお、本実施例においては該結晶化を助長
する元素を微量添加した膜として二酸化シリコン膜を例
示したが、窒化シリコン膜、酸化タンタル膜、アルミナ
膜などの膜も勿論使用可能である。
【0055】次に、図6−の状態で基板全体を520
℃〜580℃、好ましくは550℃程度の温度で加熱処
理する。すると、矢印104で示したように、Ni元素
を混入した二酸化シリコン膜103より非晶質シリコン
膜102中にNi元素が拡散すると同時に非晶質シリコ
ン膜102の多結晶化が進行する。これが図6−に示
した状態である。
【0056】次に、加熱処理終了後、図6−に示すよ
うに、Ni元素を混入した二酸化シリコン膜103をエ
ッチングによって取り除く。すると、多結晶シリコン膜
105を有した半導体基板が得られる。
【0057】なお、非晶質シリコン膜の結晶化を助長す
る元素を微量添加した膜として、電着法で形成した有機
膜を用いる場合、非晶質シリコン膜の結晶化を助長する
元素としてNi元素を硝酸塩や酢酸塩の形で溶解させた
電解液を用いて成膜を行い、一旦200〜300℃程度
の温度で加熱処理を行って、Ni元素を該有機膜から非
晶質シリコン膜中に導入し、この後、該有機膜を取り除
いてから基板全体を520℃〜580℃、好ましくは5
50℃程度の温度で加熱処理すると、非晶質シリコン膜
の結晶化を助長する元素を微量添加した膜として上述の
膜を使用した場合と同様な多結晶シリコン膜が得られ
る。また、ここでは、非晶質シリコン膜の結晶化を助長
する元素の例としてNiを用いたが、Ni、Co、P
d、Pt、Fe、Cu、Ag、Au、In、Sn、P、
As、Sbのうちのいずれを用いても、又はこれらの元
素を複数種組み合わせたものを用いても同様の結果が得
られる。
【0058】(実施例2)図7は、本発明にかかる他の
半導体基板の製造方法を示す工程図である。以下図にし
たがって説明する。先ず、図7−に示すように、絶縁
基板、例えばガラス基板の表面を洗浄後、ベースコート
膜201として二酸化シリコンをスパッタリング装置を
用いて厚さ200nm程度堆積させる。このベースコー
ト膜201の必要膜厚は、基板の表面状態によって異な
り、十分に平坦で、且つナトリウムイオン等の半導体特
性に悪影響を与えるイオンの濃度が十分に低い基板であ
れば、省略することも可能であり、逆に表面の状態が、
傷や凹凸の激しいものであれば上記の膜厚よりも厚く堆
積させる必要がある。
【0059】次に、図7−に示すように、ベースコー
ト膜201上に、化学的気相成長法(CVD法)やスパ
ッタリング法を用いて非晶質シリコン膜202を30〜
100nm程度の厚さに堆積させる。
【0060】次に、図7−に示すように、非晶質シリ
コン膜202上に非晶質シリコン膜の結晶化を助長する
元素としてNiを微量混入した感光性ポリイミドやレジ
スト等の感光性材料203を塗布する。この際のNi元
素の混入方法としては、上記感光性材料の溶媒中に、硝
酸塩や酢酸塩の形で1〜数百ppm程度の濃度でNiを
溶かし込んでやればよい。
【0061】次に、図7−に示すように、フォトリソ
グラフィーにより203を島状に形成する。
【0062】次に、図7−に示すように、この状態
で、基板全体を200〜300℃程度の温度で加熱処理
を行う。すると、204に矢印で示したように該島状に
残された感光性材料部分より選択的に非晶質シリコン膜
中にNi元素が拡散し、非晶質シリコン膜にNi元素が
導入された領域205が形成される。
【0063】次に、図7−に示すように、該島状に残
された感光性材料を取り除き、基板全体を520℃〜5
80℃、好ましくは550℃程度の温度で加熱処理を行
う。すると、領域205が優先的に多結晶化し、やがて
周辺領域に多結晶化が矢印206で示したように基板面
にたいして概略平行な方向に進行して行く。この加熱処
理が終了すると、図7−に示すように、領域205の
周辺に、多結晶化領域208と結晶成長端付近にNi元
素濃度のやや高い領域207を有した多結晶シリコン膜
が得られる。
【0064】なお、ここでは、非晶質シリコン膜の結晶
化を助長する元素の例としてNiを用いたが、Ni、C
o、Pd、Pt、Fe、Cu、Ag、Au、In、S
n、P、As、Sbのうちのいずれを用いても、又はこ
れらの元素を複数種組み合わせたものを用いても同様の
結果が得られる。
【0065】(実施例3)図8は、本発明にかかる他の
半導体基板の製造方法を示す工程図である。以下図にし
たがって説明する。先ず、図8−に示すように、絶縁
基板、例えばガラス基板の表面を洗浄後、ベースコート
膜301として二酸化シリコンをスパッタリング装置を
用いて厚さ200nm程度堆積させる。なお、このベー
スコート膜301の必要膜厚は、基板の表面状態によっ
て異なり、十分に平坦で、且つナトリウムイオン等の半
導体特性に悪影響を与えるイオンの濃度が十分に低い基
板であれば、省略することも可能であり、逆に表面の状
態が、傷や凹凸の激しいものであれば上記の膜厚よりも
厚く堆積させる必要がある。
【0066】次に、図8−に示すように、ベースコー
ト膜301上に、化学的気相成長法(CVD法)やスパ
ッタリング法を用いて非晶質シリコン膜302を30〜
100nm程度の厚さに堆積させる。
【0067】次に、図8−に示すように、非晶質シリ
コン膜302上に、非晶質シリコン膜の多結晶化を助長
する不純物元素の非晶質シリコン膜302中への拡散を
防ぐための膜、例えばSiO2膜303をスパッタリン
グ法等を用いて100nm程度堆積させる。この膜30
3は、特にSiO2膜に限定されるものではなく、スパ
ッタリング等で成膜が可能で、比較的容易にエッチング
除去が可能な絶縁膜性ものであればよい。また、膜30
3の膜厚にも絶対的な条件はなく、後のプロセスで30
3の膜を透過して該結晶化を助長する不純物元素が非晶
質シリコン膜302中へ拡散しない程度の膜厚があれば
十分である。
【0068】次に、図8−に示すように、フォトリソ
グラフィーによって該結晶化を助長する不純物元素を非
晶質シリコン膜302中へ選択的に導入するための開口
部304を303の膜に設ける。
【0069】次に、図8−に示すように、非晶質シリ
コン膜302上に非晶質シリコン膜の結晶化を助長する
元素としてNi元素を微量混入した膜を形成する。この
膜は、実施例1に示した膜のうちいずれかを用いればよ
い。
【0070】次に、この状態で、基板全体を520℃〜
580℃、好ましくは550℃程度の温度で加熱処理を
行うと、306に矢印で示したように、開口部304の
部分から非晶質シリコン膜302中にNi元素が拡散す
ると同時に、開口部304下部の非晶質シリコン膜30
7の部分から多結晶化が始まる。これが図8−に示し
た状態である。
【0071】さらに加熱処理を続けると、図8−に示
すように、矢印308で示すごとく、非晶質シリコン膜
307の周辺領域に多結晶化が基板面に対して概略平行
な方向に進行して行く。
【0072】この加熱処理が終了後、Ni元素の非晶質
シリコン膜の結晶化を助長する不純物元素の非晶質シリ
コン膜302中への拡散を防ぐための膜303及び、N
i元素の混入膜305を取り除くと、非晶質シリコン膜
307の周辺に、多結晶化領域309と結晶成長端付近
に該結晶化を助長する不純物元素のやや高い領域310
を有した多結晶シリコン膜が得られる。これが図8−
に示した状態である。尚、非晶質シリコン膜の結晶化を
助長する元素を微量添加した膜として、電着法で形成し
た有機膜を用いる場合、非晶質シリコン膜の結晶化を助
長する元素としてNi元素を硝酸塩や酢酸塩の形で溶解
させた電解液を用いて成膜を行い、一旦200〜300
℃程度の温度で加熱処理を行って、Ni元素を該有機膜
から非晶質シリコン膜中に導入し、この後該有機膜を取
り除いてから基板全体を520℃〜580℃、好ましく
は550℃程度の温度で加熱処理する。
【0073】また、ここでは、非晶質シリコン膜の結晶
化を助長する元素の例としてNiを用いたが、Ni、C
o、Pd、Pt、Fe、Cu、Ag、Au、In、S
n、P、As、Sbのうちのいずれを用いても、又はこ
れらの元素を複数種組み合わせたものを用いても同様の
結果が得られる。
【0074】(実施例4)図9は、本発明にかかる他の
半導体基板の製造方法を示す工程図である。以下図にし
たがって説明する。先ず、図9−に示すように、絶縁
基板、例えばガラス基板の表面を洗浄後、ベースコート
膜401として二酸化シリコンをスパッタリング装置を
用いて厚さ200nm程度堆積させる。このベースコー
ト膜401の必要膜厚は、基板の表面状態によって異な
り、十分に平坦で、且つナトリウムイオン等の半導体特
性に悪影響を与えるイオンの濃度が十分に低い基板であ
れば、省略することも可能であり、逆に表面の状態が、
傷や凹凸の激しいものであれば上記の膜厚よりも厚く堆
積させる必要がある。
【0075】次に、図9−に示すように、ベースコー
ト膜401上に、化学的気相成長法(CVD法)やスパ
ッタリング法を用いて非晶質シリコン膜402を30〜
100nm程度の厚さに堆積させる。
【0076】次に、図9−に示すように、非晶質シリ
コン膜402上に非晶質シリコン膜の結晶化を助長する
元素としてNi元素を微量混入した膜403を形成し、
フォトリソグラフィーにより膜403を島状に形成する
(図9−参照)。この膜は、実施例1に示した膜のう
ちいずれかを用いればよい。
【0077】次に、この状態で、基板全体を520℃〜
580℃、好ましくは550℃程度の温度で加熱処理を
行うと、矢印404で示したように、該島状に形成され
たNi元素を微量混入した膜より選択的に該結晶化を助
長する不純物元素が非晶質シリコン膜中に拡散し、この
選択的に該結晶化を助長する不純物元素が導入された領
域405に、他の領域よりも優先的に結晶化が起こる。
これが図9−の状態である。
【0078】さらに加熱処理を続けると、矢印406で
示したように、領域405の周辺領域に多結晶化が基板
面に対して概略平行な方向に進行して行く。これが図9
−の状態である。
【0079】次に、この加熱処理が終了後、図9−に
示すように、該島状に形成されたNi元素の混入膜40
3を取り除く。すると、領域405の周辺に、多結晶化
領域407と結晶成長端付近にNi元素濃度のやや高い
領域408を有した多結晶シリコン膜が得られる。
【0080】尚、非晶質シリコン膜の結晶化を助長する
元素を微量添加した膜として、電着法で形成した有機膜
を用いる場合、非晶質シリコン膜の結晶化を助長する元
素としてNi元素を硝酸塩や酢酸塩の形で溶解させた電
解液を用いて成膜を行い、一旦200〜300℃程度の
温度で加熱処理を行って、Ni元素を該有機膜から非晶
質シリコン膜中に導入し、この後該有機膜を取り除いて
から基板全体を520℃〜580℃、好ましくは550
℃程度の温度で加熱処理する。
【0081】また、ここでは非晶質シリコン膜の結晶化
を助長する元素の例としてNiを用いたが、Ni、C
o、Pd、Pt、Fe、Cu、Ag、Au、In、S
n、P、As、Sbのうちのいずれを用いても、又はこ
れらの元素を複数種組み合わせたものを用いても同様の
結果が得られる。
【0082】(実施例5)図10は、本発明の半導体装
置の製造方法によりTFTを形成する場合を示す平面図
である。図中、501はNi元素の非晶質シリコン膜へ
の選択的導入領域である。以下、図にしたがって各構成
因子の配置の説明を行う。
【0083】先ず、Ni元素の非晶質シリコン膜への選
択的導入後、加熱処理を行う。すると、まず領域501
に結晶化が発生し、さらに加熱処理を続けると、矢印5
03で示したように領域501の周辺領域に結晶化が進
行して行く。なお502の曲線は、加熱処理終了時の結
晶成長端である。
【0084】次に、このように結晶化が進行した基板に
対して、TFTの作成領域をソース・ドレイン領域を5
04・506、チャネル領域を505に示したように配
置する。これにより、キャリアが移動する方向と結晶成
長方向が同一方向となり、キャリアの移動方向に結晶粒
界が存在しない高移動度TFTが実現できる。
【0085】ただし、この場合、チャネル領域505と
Ni元素の非晶質シリコン膜への選択的導入領域501
とが、図10に示しているように重ならないことが望ま
しい。
【0086】尚、ここでは例としてNiを用いたが、N
i、Co、Pd、Pt、Fe、Cu、Ag、Au、I
n、Sn、P、As、Sbのうちのいずれを用いても、
又はこれらの元素を複数種組み合わせたものを用いても
同様の結果が得られる。
【0087】(実施例6)図11は、本発明の半導体装
置の製造方法によりTFTを形成する場合を示す平面図
である。図中、601はNi元素の非晶質シリコン膜へ
の選択的導入領域である。以下、図にしたがって各構成
因子の配置の説明を行う。
【0088】先ず、Ni元素の非晶質シリコン膜への選
択的導入後、加熱処理を行う。すると、まず領域601
に結晶化が発生し、さらに加熱処理を続けると、矢印6
03で示したように領域601の周辺領域に結晶化が進
行して行く。なお、602の曲線は、加熱処理終了時の
結晶成長端である。
【0089】次に、このように結晶化が進行した基板に
対して、TFTの作成領域をソース・ドレイン領域を6
04・606、チャネル領域を605に示したように配
置する。これにより、ドレイン端部の電界集中領域での
粒界部分を無くし、TFT動作時の特性劣化の原因とな
るドレイン端部での粒界トラップ密度を低減することで
オン・オフ比の大きいTFTが作成可能となる。
【0090】ただしこの場合、チャネル領域605とN
i元素の非晶質シリコン膜への選択的導入領域601が
第5図に示しているように重ならないことが望ましい。
【0091】尚、ここでは例としてNiを用いたが、N
i、Co、Pd、Pt、Fe、Cu、Ag、Au、I
n、Sn、P、As、Sbのうちのいずれを用いても、
又はこれらの元素を複数種組み合わせたものを用いても
同様の結果が得られる。
【0092】上述した各実施例1乃至4では絶縁性基板
の上に、更に絶縁性のベースコート膜を形成している
が、本発明はこれに限らず、上述したようにそのベース
コート膜の形成を省略したり、或は絶縁性ではない基板
の上に、ベースコート膜を形成したものの使用が可能で
ある。
【0093】
【発明の効果】以下に本発明の及ぼす効果について述べ
る。
【0094】本発明の手法で結晶化シリコン基板を作製
すると、最高プロセス温度を550℃程度に抑えること
ができる、結晶化膜中の結晶化を助長する不純物金属元
素の厳密な濃度管理を行うことが可能である、大面積基
板に対して結晶化を助長する不純物金属元素を均一に導
入することが可能である、結晶成長の方向を制御するこ
とが可能であるなどの特徴を有しており、このことに起
因して以下のような効果を得ることができる。
【0095】まず、オン・オフ比が大きく、低リーク電
流、高移動度のTFTを供給できる。さらに、プロセス
での最高温度が550℃程度に抑えることが可能である
事、また加熱結晶化時間が短縮されるため、近年量産化
が実現し始めている歪み点650℃程度の板ガラスを基
板として利用できることから、直視タイプのドライバー
モノリシック型大画面液晶表示装置の量産が実現可能に
なる。
【0096】また、大面積基板に対して結晶化を助長す
る不純物金属元素を均一に導入することが可能である事
から、量産化時の基板サイズを制約しない。この点は、
多結晶化シリコン基板を用いてアクティブマトリックス
型TFT−LCD等の大規模半導体装置を製造するうえ
でコスト低減の観点から見逃せない重要なポイントであ
る。
【0097】最後に、結晶成長の方向を制御することが
可能である事から、同一基板上に異なった導電特性を有
するTFTを同時に作成することが可能であり、例えば
アクティブマトリックス型TFT−LCDを作成する場
合、大きな移動度が要求される周辺駆動回路部分を構成
するTFTには、その動作時のキャリアの移動方向が、
この結晶性ケイ素膜の結晶成長方向と平行な方向になる
ようにし、リーク電流を小さく抑える必要がある画素部
分のTFTには、その動作時のキャリアの移動方向が、
この結晶性ケイ素膜の結晶成長方向と垂直な方向になる
ようにする事により、各部により適した特性を有するT
FTの配置が可能である。
【0098】以上述べて来たように、本発明によって大
規模半導体装置の量産が、低い製造コストで実現可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体膜中のNi濃度とラテラル成長距離との
関係を示す図である。
【図2】レーザーアニールによるNi元素の析出を説明
するための結晶構造を示す図である。
【図3】プラズマ処理(Ni注入濃度が1×1019at
oms/cm3)によって作製したサンプルの結晶構造
を示す写真であり、(a)は1:10のBHF処理を行
わない場合、(b)はそのBHF処理を5分行った場
合、(c)そのBHF処理を10分行った場合である。
【図4】本発明で用いる拡散法(Ni注入濃度が1×1
19atoms/cm3)によって作製したサンプルの
結晶構造を示す写真であり、(a)は1:10のBHF
処理を行わない場合、(b)はそのBHF処理を5分行
った場合、(c)そのBHF処理を10分行った場合で
ある。
【図5】TFT作製プロセス中にコンタクトホールを開
孔直後の表面状態を示す図であり、(a)はプラズマ処
理(Ni注入濃度が1×1019atoms/cm3)の
場合であり、(b)は本発明で用いる拡散法(Ni注入
濃度が1×1019atoms/cm3)による場合であ
る。
【図6】本発明の実施例1の多結晶半導体基板の製造方
法について基板の断面図を各プロセス段階に従って示し
たものである。
【図7】本発明の実施例2の多結晶半導体基板の製造方
法について基板の断面図を各プロセス段階に従って示し
たものである。
【図8】本発明の実施例3の多結晶半導体基板の製造方
法について基板の断面図を各プロセス段階に従って示し
たものである。
【図9】本発明の実施例4の多結晶半導体基板の製造方
法について基板の断面図を各プロセス段階に従って示し
たものである。
【図10】本発明の実施例5に示した結晶成長の方向と
TFTのソース・ドレイン・チャネルの各領域の配置図
である。
【図11】本発明の実施例6に示した結晶成長の方向と
TFTのソース・ドレイン・チャネルの各領域の配置図
である。
【符号の説明】
101 ベースコート膜 201 ベースコート膜 301 ベースコート膜 401 ベースコート膜 102 非晶質シリコン膜 202 非晶質シリコン膜 302 非晶質シリコン膜 402 非晶質シリコン膜 103 二酸化シリコン膜 305 Ni元素の混入膜 403 Ni元素を微量混入した膜 203 感光性材料 104 Ni元素の非晶質シリコン膜への拡散 204 Ni元素の非晶質シリコン膜への拡散 306 Ni元素の非晶質シリコン膜への拡散 404 Ni元素の非晶質シリコン膜への拡散 105 多結晶シリコン膜 205 多結晶化した領域 307 非晶質シリコン膜 405 不純物元素の導入された領域 206 基板面に概略平行な結晶化の進行 308 基板面に概略平行な結晶化の進行 406 基板面に概略平行な結晶化の進行 207 Ni元素濃度のやや高い領域 310 不純物元素のやや高い領域 408 Ni元素濃度のやや高い領域 208 多結晶領域 309 多結晶化領域 407 多結晶化領域 501 選択的導入領域 601 選択的導入領域 502 結晶成長端 602 結晶成長端 503 基板面に概略平行な結晶化の進行 603 基板面に概略平行な結晶化の進行 504 TFTのソース領域 506 TFTのドレイン領域 604 TFTのソース領域 606 TFTのドレイン領域 505 TFTのチャネル領域 605 TFTのチャネル領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−161635(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/20 H01L 29/786

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性表面を有する基板の該絶縁性表面
    の上、または基板を覆って形成された絶縁膜の上に、非
    晶質半導体膜を形成する工程と、 該非晶質半導体膜の上に、結晶化を助長する元素を微量
    添加した絶縁層を、スパッタ法、EB蒸着法、電着法の
    いずれかによって形成する工程と、 加熱処理を行って、該絶縁層中の該元素を該非晶質半導
    体膜中へ拡散導入し、該非晶質半導体膜を多結晶化させ
    る工程とを含む半導体基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 絶縁性表面を有する基板の該絶縁性表面
    の上、または基板を覆って形成された絶縁膜の上に、非
    晶質半導体膜を形成する工程と、 該非晶質半導体膜の上に、結晶化を助長する元素を微量
    添加した感光性材料からなる島を形成する工程と、 加熱処理を行って、該島中の該元素を該非晶質半導体膜
    中へ拡散導入し、該非晶質半導体膜を多結晶化させる工
    程とを含む半導体基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記非晶質半導体膜と前記結晶化を助長
    する元素を微量添加した絶縁層との間に、一部に開口部
    を有する、該元素の拡散防止用のブロッキング層を形成
    する請求項1に記載の半導体基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記非晶質半導体膜上に形成した前記絶
    縁層を島状に形成した後、加熱処理を行って該島中の該
    元素の該非晶質半導体膜中へ選択的に導入し多結晶化さ
    せる請求項1に記載の半導体基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記非晶質半導体膜としてシリコンを用
    いる請求項1または2に記載の半導体基板の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記非晶質半導体膜の結晶化を助長する
    元素として、Ni、Co、Pd、Pt、Fe、Cu、A
    g、Au、In、Sn、P、As、Sbの内いずれか一
    つ又はこれらの元素を複数種組み合わせたものを用いる
    請求項1または2に記載の半導体基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記非晶質半導体膜の結晶化を助長する
    元素を微量添加した絶縁層または感光材料の島中の該元
    素の濃度を1×1018atoms/cm3〜1×1020
    atoms/cm3の間とする請求項1または2に記載
    の半導体基板の製造方法。
  8. 【請求項8】 絶縁性表面を有する基板の該絶縁性表面
    の上、または基板を覆って形成された絶縁膜の上に、非
    晶質半導体膜を形成する工程と、 該非晶質半導体膜の上に、結晶化を助長する元素を微量
    添加した感光性材料からなる島を形成する工程と、 加熱処理を行って、該島中の該元素を該非晶質半導体膜
    中へ拡散導入し、該非晶質半導体膜を多結晶化させて部
    分的に多結晶となった半導体膜を得る工程と、 該部分的に多結晶となった半導体膜の上に、該部分的に
    多結晶となった半導体膜の結晶成長方向と概略平行な導
    電方向を持つ半導体装置を配置する工程とを含む半導体
    装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 絶縁性表面を有する基板の該絶縁性表面
    の上、または基板を覆って形成された絶縁膜の上に、非
    晶質半導体膜を形成する工程と、 該非晶質半導体膜の上に、結晶化を助長する元素を微量
    添加した感光性材料からなる島を形成する工程と、 加熱処理を行って、該島中の該元素を該非晶質半導体膜
    中へ拡散導入し、該非晶質半導体膜を多結晶化させて部
    分的に多結晶となった半導体膜を得る工程と、 該部分的に多結晶となった半導体膜の上に、該部分的に
    多結晶となった半導体膜の結晶成長方向と概略垂直な導
    電方向を持つ半導体装置を配置する工程とを含む半導体
    装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 絶縁性表面を有する基板の該絶縁性表
    面の上、または基板を覆って形成された絶縁膜の上に、
    非晶質半導体膜を形成する工程と、 該非晶質半導体膜の上に、結晶化を助長する元素を微量
    添加した有機層を形成する工程と、 加熱処理を行って、該絶縁層中の該元素を該非晶質半導
    体膜中へ拡散導入し、該非晶質半導体膜を多結晶化させ
    る工程とを含む半導体基板の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記非晶質半導体膜と前記結晶化を助
    長する元素を微量添加した有機層との間に、一部に開口
    部を有する、該元素の拡散防止用のブロッキング層を形
    成する請求項10に記載の半導体基板の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記非晶質半導体膜上に形成した前記
    有機層を島状に形成した後、加熱処理を行って該島中の
    該元素の該非晶質半導体膜中へ選択的に導入し多結晶化
    させる請求項10に記載の半導体基板の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記結晶化を助長する元素を微量添加
    した有機層を、電着法を用いて形成する請求項10〜1
    のいずれかに記載の半導体基板の製造方法。
  14. 【請求項14】 絶縁性表面を有する基板の該絶縁性表
    面の上、または基板を覆って形成された絶縁膜の上に、
    非晶質半導体膜を形成する工程と、 該非晶質半導体膜の上に、結晶化を助長する元素を微量
    添加した島状の有機層を形成する工程と、 加熱処理を行って、該有機層中の該元素を該非晶質半導
    体膜中へ拡散導入し、該非晶質半導体膜を多結晶化させ
    て部分的に多結晶となった半導体膜を得る工程と、 該部分的に多結晶となった半導体膜の上に、該部分的に
    多結晶となった半導体膜の結晶成長方向と概略平行な導
    電方向を持つ半導体装置を配置する工程とを含む半導体
    装置の製造方法。
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