JPH0722083Y2 - 射出成形靴 - Google Patents
射出成形靴Info
- Publication number
- JPH0722083Y2 JPH0722083Y2 JP1990004443U JP444390U JPH0722083Y2 JP H0722083 Y2 JPH0722083 Y2 JP H0722083Y2 JP 1990004443 U JP1990004443 U JP 1990004443U JP 444390 U JP444390 U JP 444390U JP H0722083 Y2 JPH0722083 Y2 JP H0722083Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- suede
- injection
- cell
- resin
- foam layer
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- Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、スェード調素材を胛被材とする射出成形靴に
関し、特に、胛被部と射出成形された底部との接着強度
が高く、耐久性及び堅牢性に優れた射出成形靴に関す
る。
関し、特に、胛被部と射出成形された底部との接着強度
が高く、耐久性及び堅牢性に優れた射出成形靴に関す
る。
従来から、靴の胛被材として、合成樹脂により製造され
るスェード調素材が使用されている。
るスェード調素材が使用されている。
この合成樹脂製のスェード調素材は、従来、織布,不織
布,編布等の基布上に、例えば塩化ビニル系樹脂等によ
り発泡体層を形成し、該発泡体層の表面をバフ研磨し
て、該発泡体層の表面層を掻き取り、起毛状とすること
により製造していた。
布,編布等の基布上に、例えば塩化ビニル系樹脂等によ
り発泡体層を形成し、該発泡体層の表面をバフ研磨し
て、該発泡体層の表面層を掻き取り、起毛状とすること
により製造していた。
すなわち、第2図に模式的に示すように、基布1上に形
成された発泡体層2の表面層21を掻き取ると、発泡体層
のセル22が開口23して、セル22の薄い壁24が、あたかも
天然皮革の繊維と同様の作用をなし、天然皮革をバフ研
磨し繊維を分離させて起毛状とする『スェード』と同様
の外観及び感触を呈するようになり、スェード調の素材
が得られるのである。
成された発泡体層2の表面層21を掻き取ると、発泡体層
のセル22が開口23して、セル22の薄い壁24が、あたかも
天然皮革の繊維と同様の作用をなし、天然皮革をバフ研
磨し繊維を分離させて起毛状とする『スェード』と同様
の外観及び感触を呈するようになり、スェード調の素材
が得られるのである。
このようにして製造される合成樹脂製スェード調素材
は、その基布1側を接着剤を介して靴の胛被の裏当材に
貼着され、裁断されて、縫合され、第3図(A)に示す
ような胛被部10が調製される。
は、その基布1側を接着剤を介して靴の胛被の裏当材に
貼着され、裁断されて、縫合され、第3図(A)に示す
ような胛被部10が調製される。
このようにして調製された胛被部10の所定箇所11′に、
例えば塩化ビニル系等の樹脂が射出されて、第3図
(A)のA−A線断面図である第3図(B)に示すよう
な底部11が成形される。
例えば塩化ビニル系等の樹脂が射出されて、第3図
(A)のA−A線断面図である第3図(B)に示すよう
な底部11が成形される。
ところで、上記の射出された底部11の塩化ビニル系等の
樹脂は、第3図(B)のα部の拡大断面図である第4図
に模式的に示すように、胛被部10を構成しているスェー
ド調素材のセル22の底面に達することなく、中間におい
て該スェード調素材と接着している(換言すれば、セル
22の薄い壁24と塩化ビニル系樹脂等製の底部11とが接着
している)。
樹脂は、第3図(B)のα部の拡大断面図である第4図
に模式的に示すように、胛被部10を構成しているスェー
ド調素材のセル22の底面に達することなく、中間におい
て該スェード調素材と接着している(換言すれば、セル
22の薄い壁24と塩化ビニル系樹脂等製の底部11とが接着
している)。
そして、このスェード調素材の『スェード』感の母体と
なっている発泡体層2のセル22の薄い壁24は、天然皮革
の繊維に比べ、その機械的強度は遥かに小さい。
なっている発泡体層2のセル22の薄い壁24は、天然皮革
の繊維に比べ、その機械的強度は遥かに小さい。
従って、この底部11に胛被部10の外側方向への力βが加
わったり、あるいは該力βの方向と垂直な方向に力(図
示省略)が加わって、セル22の薄い壁24に剪断応力が作
用すると、第5図に示すように、機械的強度の小さいセ
ル壁24が底部11と発泡体層2の基部2′との間で千切
れ、底部11が剥離する。
わったり、あるいは該力βの方向と垂直な方向に力(図
示省略)が加わって、セル22の薄い壁24に剪断応力が作
用すると、第5図に示すように、機械的強度の小さいセ
ル壁24が底部11と発泡体層2の基部2′との間で千切
れ、底部11が剥離する。
このような底部11の剥離、言い換えればスェード調素材
のセル組織の破壊を防止すべく、スェード調素材全面に
底部11の射出成形に先立って接着剤を塗布する場合もあ
るが、この場合は、接着剤が膜状となってスェード調素
材を覆い、スェード調素材の風合いを阻害する。
のセル組織の破壊を防止すべく、スェード調素材全面に
底部11の射出成形に先立って接着剤を塗布する場合もあ
るが、この場合は、接着剤が膜状となってスェード調素
材を覆い、スェード調素材の風合いを阻害する。
本考案は、以上のような問題を解消し、スェード調素材
製の胛被部と射出成形による底部との接着強度を高め、
優れた耐久性と堅牢性を有する射出成形靴を提案するこ
とを目的とする。
製の胛被部と射出成形による底部との接着強度を高め、
優れた耐久性と堅牢性を有する射出成形靴を提案するこ
とを目的とする。
本考案は、上記目的を達成するために、基布上に設けら
れた発泡体層表面がバフ研磨されて該発泡体層のセルが
開口されて構成されるスェード調源素材の、少なくとも
前記セルの壁面全面に樹脂皮膜が形成されたスェード調
素材を胛被部とし、該胛被部に合成樹脂製の底部が射出
成形されてなることを特徴とする。
れた発泡体層表面がバフ研磨されて該発泡体層のセルが
開口されて構成されるスェード調源素材の、少なくとも
前記セルの壁面全面に樹脂皮膜が形成されたスェード調
素材を胛被部とし、該胛被部に合成樹脂製の底部が射出
成形されてなることを特徴とする。
本考案において、“スェード調源素材”とは、前記した
従来の合成樹脂製のスェード調素材を言い、“スェード
調素材”とは、少なくともこのスェード調源素材の『ス
ェード』感の母体となっている発泡体層のセル組織のセ
ルの薄い壁面全面、すなわち第2図のセル22の壁24の底
面から開口23に至る全面に、樹脂皮膜が形成されたもの
を言う。
従来の合成樹脂製のスェード調素材を言い、“スェード
調素材”とは、少なくともこのスェード調源素材の『ス
ェード』感の母体となっている発泡体層のセル組織のセ
ルの薄い壁面全面、すなわち第2図のセル22の壁24の底
面から開口23に至る全面に、樹脂皮膜が形成されたもの
を言う。
また、本考案における“スェード調素材”は、第2図の
発泡体層2の基部2′や基布1の内部、あるいは基布1
の表面凹凸部等にも、上記の樹脂皮膜が形成されたもの
も含む。
発泡体層2の基部2′や基布1の内部、あるいは基布1
の表面凹凸部等にも、上記の樹脂皮膜が形成されたもの
も含む。
このスェード調素材としては、本考案者等による別途出
願の“スェード調素材の製造方法”により製造されるス
ェード調素材が好ましく使用される。
願の“スェード調素材の製造方法”により製造されるス
ェード調素材が好ましく使用される。
本考案のスェード調源素材の上記樹脂皮膜としては、ポ
リウレタン系樹脂,アクリル系樹脂,ポリエステル系樹
脂,エチレン−酢酸ビニル樹脂,天然又は合成ゴム,塩
化ビニル系樹脂等、及びこれらを混合した樹脂等の皮膜
が好ましく挙げられる。
リウレタン系樹脂,アクリル系樹脂,ポリエステル系樹
脂,エチレン−酢酸ビニル樹脂,天然又は合成ゴム,塩
化ビニル系樹脂等、及びこれらを混合した樹脂等の皮膜
が好ましく挙げられる。
本考案では、スェード調源素材の発泡体層のセルの薄い
壁面全面、すなわち第2図のセル22壁24の底面から開口
23に至る全面に形成された樹脂皮膜が、セル22の薄い壁
24を補強する作用をなす。
壁面全面、すなわち第2図のセル22壁24の底面から開口
23に至る全面に形成された樹脂皮膜が、セル22の薄い壁
24を補強する作用をなす。
この樹脂皮膜の補強作用が、本考案の胛被部の機械的強
度を、第2図に示す従来のスェード調源素材の機械的強
度よりも大幅に向上させる。
度を、第2図に示す従来のスェード調源素材の機械的強
度よりも大幅に向上させる。
この結果、第4図に示すように、射出成形された底部11
に、胛被部10の外側方向への力βや該力βの方向と垂直
な方向等に力が加わり、セル22の薄い壁24に剪断応力が
作用しても、第5図に示すようなセル壁24の千切れは生
ぜず、底部11の剥離が防止される。
に、胛被部10の外側方向への力βや該力βの方向と垂直
な方向等に力が加わり、セル22の薄い壁24に剪断応力が
作用しても、第5図に示すようなセル壁24の千切れは生
ぜず、底部11の剥離が防止される。
また、本考案の樹脂皮膜は、上記のように、セル22壁24
面に沿って形成されており、セル22内部空間が該樹脂に
より埋もれてはいない。
面に沿って形成されており、セル22内部空間が該樹脂に
より埋もれてはいない。
このため、『スェード』感の母体となっている発泡体の
セル22構造はそのまま維持されてスェード調を保持し、
セル22の薄い壁24が樹脂皮膜により補強された状態とな
り、前述の接着剤を胛被部全面に塗布する場合のような
『スェード』感の阻害と言った事態も発生しない。
セル22構造はそのまま維持されてスェード調を保持し、
セル22の薄い壁24が樹脂皮膜により補強された状態とな
り、前述の接着剤を胛被部全面に塗布する場合のような
『スェード』感の阻害と言った事態も発生しない。
以上のような作用をなす本考案の樹脂皮膜は、厚ければ
厚い程、機械的強度が増加し、底部11の胛被部10からの
剥離を強力に防止するばかりでなく、人の走・歩行時の
際に生じる胛被部の摩擦や衝撃に対しても強力な耐性を
示す。
厚い程、機械的強度が増加し、底部11の胛被部10からの
剥離を強力に防止するばかりでなく、人の走・歩行時の
際に生じる胛被部の摩擦や衝撃に対しても強力な耐性を
示す。
但し、余り厚過ぎると、スェード調の感触や外観が阻害
されるため、本考案では1〜100μm程度とすることが
好ましい。
されるため、本考案では1〜100μm程度とすることが
好ましい。
また、本考案において、樹脂皮膜が、上記のセル組織に
限らず、発泡体層2の基部2′や基布1の内部、あるい
は基布1の表面凹凸部にまで形成されている場合、基布
1と発泡体層2との接着強度をも向上させる作用をな
し、射出成形靴の耐久性及び堅牢性をより優れたものと
する作用を発現する。
限らず、発泡体層2の基部2′や基布1の内部、あるい
は基布1の表面凹凸部にまで形成されている場合、基布
1と発泡体層2との接着強度をも向上させる作用をな
し、射出成形靴の耐久性及び堅牢性をより優れたものと
する作用を発現する。
実施例1 塩化ビニル樹脂発泡体層をバフ研磨したスェード調源素
材(市販品)に、下記組成の樹脂液をグラビアコート法
により発泡体層側(スェード調側)面に塗布する操作を
2回繰り返して行った。
材(市販品)に、下記組成の樹脂液をグラビアコート法
により発泡体層側(スェード調側)面に塗布する操作を
2回繰り返して行った。
この後、60℃の予備乾燥炉に通過させて予備乾燥した
後、80℃の本乾燥炉に通過させて乾燥した。
後、80℃の本乾燥炉に通過させて乾燥した。
この本乾燥の後、樹脂膜表面をバフ研磨して表面層を掻
き取り、スェード調素材を得た。
き取り、スェード調素材を得た。
樹脂液の組成: アクリルエマルジョン(固形分40%) 100重量部 水 300重量部 浸透剤(界面活性剤) 1重量部 上記のようにして得られたスェード調素材は、発泡体の
セル内部にまで浸透した上記の樹脂液により、セル壁全
面に樹脂皮膜が形成されていることが確認された。
セル内部にまで浸透した上記の樹脂液により、セル壁全
面に樹脂皮膜が形成されていることが確認された。
このスェード調素材を用いて調製した胛被部に、通常の
方法によりポリ塩化ビニルを射出して底部を形成した。
方法によりポリ塩化ビニルを射出して底部を形成した。
このようにして得られた射出成形靴の胛被部と底部との
接合状態を、第1図に模式的に示す。
接合状態を、第1図に模式的に示す。
同図において、第2〜5図と同一符号は第2〜5図と同
一部を示し、30が樹脂皮膜である。
一部を示し、30が樹脂皮膜である。
本例の樹脂皮膜30の厚さは6μm程度であった。
又、上記の射出成形靴の各種強度試験を行った。
この結果は、第1表に示す通りであった。
更に、上記の射出成形靴10足につき、実履きテストを5
か月間行ったところ、10足とも底部11の剥離は全く生じ
ず、しかも胛被部10のいずれの箇所においても、起毛状
を良好に維持していた。
か月間行ったところ、10足とも底部11の剥離は全く生じ
ず、しかも胛被部10のいずれの箇所においても、起毛状
を良好に維持していた。
実施例2 下記組成の樹脂液を、次の要領でスェード調源素材全体
に含浸させる以外は、実施例1と同様にして射出成形靴
を調製した。
に含浸させる以外は、実施例1と同様にして射出成形靴
を調製した。
すなわち、下記組成の樹脂液を装填した樹脂液槽にスェ
ード調源素材をディッピィングし、次いでマングルロー
ルで絞った後、更に下記組成の樹脂液を装填した樹脂液
槽にスェード調源素材をディッピィングする操作を1回
行った後、実施例1と同様にして乾燥し、発泡体層側面
を実施例1と同様にバフ研磨した。
ード調源素材をディッピィングし、次いでマングルロー
ルで絞った後、更に下記組成の樹脂液を装填した樹脂液
槽にスェード調源素材をディッピィングする操作を1回
行った後、実施例1と同様にして乾燥し、発泡体層側面
を実施例1と同様にバフ研磨した。
樹脂液の組成: ウレタンエマルジョン 100重量部 (固形分30%) 水 200重量部 浸透剤 10重量部(イソプロピルアルコール) 本例で得られた射出成形靴の胛被部と底部との接合状態
は、図示は省略するが、第1図の発泡体層2の基部2′
及び基布1にまで樹脂が浸透しており、かつ基布1の表
面の凹凸層にも樹脂皮膜が形成されていた。
は、図示は省略するが、第1図の発泡体層2の基部2′
及び基布1にまで樹脂が浸透しており、かつ基布1の表
面の凹凸層にも樹脂皮膜が形成されていた。
なお、発泡体層2のセル22壁24の面全面に形成されてい
た樹脂皮膜の厚さは、本例では、9μm程度であった。
た樹脂皮膜の厚さは、本例では、9μm程度であった。
また、本例で得られた射出成形靴について、実施例1と
同様の各種強度試験及び実履きテストを行い、各種強度
試験の結果を第1表に併せて示し、実履きテストの結果
は、いずれも実施例1と同様であった。
同様の各種強度試験及び実履きテストを行い、各種強度
試験の結果を第1表に併せて示し、実履きテストの結果
は、いずれも実施例1と同様であった。
比較例1 実施例1のスェード調源素材(市販品)をそのまま用い
て胛被部を調製する以外は実施例1と同様にして射出成
形靴を得た。
て胛被部を調製する以外は実施例1と同様にして射出成
形靴を得た。
この射出成形靴につき、実施例1と同様の各種強度試験
及び実履きテストを行った。
及び実履きテストを行った。
各種強度試験の結果は、第1表に併せて示す。
実履きテストの結果は、1日で底部が剥離し、履けない
状態となった。
状態となった。
比較例2 実施例1のスェード調源素材(市販品)の発泡体層側全
面に、ポリウレタン系表面処理剤(分子量数万のポリウ
レタン系樹脂を溶剤に溶解させたものであって、浸透剤
は添加していない)を、グラビアコート法により塗布し
て比較スェード調素材を調製した。
面に、ポリウレタン系表面処理剤(分子量数万のポリウ
レタン系樹脂を溶剤に溶解させたものであって、浸透剤
は添加していない)を、グラビアコート法により塗布し
て比較スェード調素材を調製した。
このようにして得られた比較スェード調素材は、発泡体
のセルの表面にのみポリウレタン系樹脂が付着してい
た。
のセルの表面にのみポリウレタン系樹脂が付着してい
た。
この比較スェード調素材を胛被材とする以外は実施例1
と同様にして射出成形靴を得た。
と同様にして射出成形靴を得た。
この射出成形靴につき、実施例1と同様の各種強度試験
及び実履きテストを行った。
及び実履きテストを行った。
各種強度試験の結果は、第1表に併せて示す。
実履きテストの結果は、1週間で底部が剥離し、履けな
い状態となった。
い状態となった。
なお、第1表中、胛被材の初期破壊強度とは、実施例1,
2及び比較例1,2で得られた射出成形靴の胛被部と底部の
境界線において胛被材が破壊を開始する際の初期ピーク
値を言い、胛被材の層間破壊強度とは、上記の破壊中に
おいて胛被材自身の層が破壊され続ける継続的強度を言
い、界面強度とは、胛被材の破壊を伴うことなく、胛被
部10と底部11とがこれら両者の界面で剥離する状態にお
ける強度を言う。
2及び比較例1,2で得られた射出成形靴の胛被部と底部の
境界線において胛被材が破壊を開始する際の初期ピーク
値を言い、胛被材の層間破壊強度とは、上記の破壊中に
おいて胛被材自身の層が破壊され続ける継続的強度を言
い、界面強度とは、胛被材の破壊を伴うことなく、胛被
部10と底部11とがこれら両者の界面で剥離する状態にお
ける強度を言う。
〔考案の効果〕 以上詳述したように、本考案の射出成形靴によれば、ス
ェード調源素材の少なくとも『スェード調』の母体を構
成しているセル組織のセル壁の底面から開口部に至る全
面に、樹脂皮膜が形成されたスェード調素材を胛被部と
するため、次のような効果を奏することができる。
ェード調源素材の少なくとも『スェード調』の母体を構
成しているセル組織のセル壁の底面から開口部に至る全
面に、樹脂皮膜が形成されたスェード調素材を胛被部と
するため、次のような効果を奏することができる。
(1)上記の樹脂皮膜が、セル組織の薄いセル壁を補強
し、射出成形される底部との接着強度を高め、該底部の
剥離を効果的に防止することができる。
し、射出成形される底部との接着強度を高め、該底部の
剥離を効果的に防止することができる。
(2)上記の樹脂皮膜はセル壁面にのみ形成されて、セ
ルの内部空間を埋めていないため、スェード調源素材の
『スェード』感の母体となっている発泡体のセル組織を
破壊することなく、『スェード』感を保持することがで
きる。
ルの内部空間を埋めていないため、スェード調源素材の
『スェード』感の母体となっている発泡体のセル組織を
破壊することなく、『スェード』感を保持することがで
きる。
(3)上記の樹脂皮膜が、発泡体層の基部、あるいは基
布の内部や基布の表面にも形成されている場合は、基布
と発泡体層との間の接着強度もが向上され、スェード調
素材製の胛被部と射出成形による底部との接着強度が一
層向上される。
布の内部や基布の表面にも形成されている場合は、基布
と発泡体層との間の接着強度もが向上され、スェード調
素材製の胛被部と射出成形による底部との接着強度が一
層向上される。
(4)上記(1)〜(3)により、本考案によれば、底
部の剥離と言った不具合のない耐久性及び堅牢性に優れ
たスェード調素材を胛被材とする射出成形靴を提供する
ことができる。
部の剥離と言った不具合のない耐久性及び堅牢性に優れ
たスェード調素材を胛被材とする射出成形靴を提供する
ことができる。
第1図は本考案の射出成形靴の胛被部と底部との接合状
態を模式的に示す図、第2図は従来のスェード調素材
(本考案のスェード調源素材)の構造を模式的に示す
図、第3図(A),(B)は一般的な射出成形靴の一例
を示す説明図で、同図(A)が底部を射出成形する前の
胛被部の形状を示す斜視図、同図(B)が同図(A)の
A−A線断面図、第4図は第3図(B)のα部の拡大断
面図で、従来のスェード調素材により調製された胛被部
と射出成形された底部との接合状態を模式的に示した
図、第5図は第4図に示す従来のスェード調素材を胛被
材とする射出成形靴の欠点を説明するための図である。 1:基布 2:発泡体層 22:発泡体層のセル組織 23:セル開口部 24:セル壁 30:樹脂皮膜 10:胛被部 11:射出成形された底部
態を模式的に示す図、第2図は従来のスェード調素材
(本考案のスェード調源素材)の構造を模式的に示す
図、第3図(A),(B)は一般的な射出成形靴の一例
を示す説明図で、同図(A)が底部を射出成形する前の
胛被部の形状を示す斜視図、同図(B)が同図(A)の
A−A線断面図、第4図は第3図(B)のα部の拡大断
面図で、従来のスェード調素材により調製された胛被部
と射出成形された底部との接合状態を模式的に示した
図、第5図は第4図に示す従来のスェード調素材を胛被
材とする射出成形靴の欠点を説明するための図である。 1:基布 2:発泡体層 22:発泡体層のセル組織 23:セル開口部 24:セル壁 30:樹脂皮膜 10:胛被部 11:射出成形された底部
Claims (1)
- 【請求項1】基布上に設けられた発泡体層表面がバフ研
磨されて該発泡体層のセルが開口されて構成されるスェ
ード調源素材の、少なくとも前記セルの壁面全面に樹脂
皮膜が形成されたスェード調素材を胛被部とし、該胛被
部に合成樹脂製の底部が射出成形されてなることを特徴
とする射出成形靴。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990004443U JPH0722083Y2 (ja) | 1990-01-22 | 1990-01-22 | 射出成形靴 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1990004443U JPH0722083Y2 (ja) | 1990-01-22 | 1990-01-22 | 射出成形靴 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0396708U JPH0396708U (ja) | 1991-10-03 |
JPH0722083Y2 true JPH0722083Y2 (ja) | 1995-05-24 |
Family
ID=31508187
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1990004443U Expired - Lifetime JPH0722083Y2 (ja) | 1990-01-22 | 1990-01-22 | 射出成形靴 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0722083Y2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6211441Y2 (ja) * | 1978-12-29 | 1987-03-18 | ||
JPH01163057A (ja) * | 1987-11-30 | 1989-06-27 | Sunstar Giken Kk | スエード調積層体シート |
-
1990
- 1990-01-22 JP JP1990004443U patent/JPH0722083Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0396708U (ja) | 1991-10-03 |
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