JPH07220255A

JPH07220255A - 信号再生装置及び記録再生装置

Info

Publication number: JPH07220255A
Application number: JP712994A
Authority: JP
Inventors: Shosuke Tanaka; 章介田中
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1994-01-26
Filing date: 1994-01-26
Publication date: 1995-08-18

Abstract

(57)【要約】【構成】磁気テープ１０上に直流磁気記録された案内
トラックＧＴ₁、ＧＴ₂を設け、これら案内トラックＧ
Ｔ₁、ＧＴ₂の記録と同時に案内トラックＧＴ₁、ＧＴ
₂に挟まれた記録トラックＴＲ₂を形成して信号を記録
し、この磁気テープ１０上に照射されたときのレーザビ
ームのスポットの形状がトラック幅方向に延ばした形状
になるようなレーザビームを上記磁気テープ１０上に照
射して、この照射された光の反射光の光検出信号からト
ラッキングエラー信号を得る。【効果】信号記録時には磁気テープに対して高密度記
録を行うことができ、また、信号再生時には磁気テープ
上を正確にトラッキングすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、記録媒体上に磁気的に
記録された信号を読み出す信号再生装置及び信号を記録
媒体に磁気的に記録する記録部とその記録された信号を
再生する信号再生装置とから成る記録再生装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、テープ状の記録媒体を用いて信号
を記録し、この記録された信号を再生する記録再生装置
においては、信号記録時には、フェライト等の磁性体か
ら成るコアーの先端部に鋭い磁界を発生するギャップが
設けられた記録磁気ヘッドにより記録媒体上に記録トラ
ックが形成されると共に信号が書き込まれる。また、信
号再生時には、記録磁気ヘッドと同様な再生磁気ヘッド
がトラッキング制御され、この再生磁気ヘッドにより記
録トラック上の記録信号を磁気的に読み出し、再生す
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の記録
再生装置における記録磁気ヘッドによって形成される記
録トラックが微細になると、信号再生時には、再生磁気
ヘッドが記録トラックの中心の位置を走査する、即ちジ
ャストトラックとなるトラッキング動作を行うことは困
難になってくる。例えば、従来の再生磁気ヘッドをバイ
モルフ板等に配置して、いわゆるダイナミックトラッキ
ングを行うようにしても、１〜１０μｍ程度のトラック
幅の記録トラックのトラッキング動作を行うことはほと
んど不可能である。

【０００４】また、機械加工精度の限界により、上述の
ような磁性体から成る磁気ヘッドをμｍ単位の微細な多
ヘッドとして成形することができない。

【０００５】さらに、記録媒体上に微細な記録トラック
が形成され、この記録トラックに信号が記録されている
場合に、この微細な記録トラックから信号再生を行うと
きには、単一の再生磁気ヘッドではトラックセンタに対
するヘッドの相対的な位置情報を読み出すことができな
いので、ウォブリング法等の検出方法に頼らざるを得な
いが、このウォブリング法を用いた場合には、信号再生
時に読み出される信号成分のＳ／Ｎが損なわれる。

【０００６】尚、トラックにパイロット信号を記録して
おいて、このパイロット信号を検出することでトラッキ
ング動作を行う方法もあるが、これは系が複雑になり、
得策とはいえない。

【０００７】そこで、本発明は上述の実情に鑑み、記録
媒体上に記録された情報を読み出す際に正確なトラッキ
ング動作を行うことができる信号再生装置、及び後の信
号再生時に正確なトラッキング動作を行うための信号記
録を行うことができる信号記録部とその信号再生装置と
を備える記録再生装置を提供するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明に係る信号再生装
置は、磁気記録トラックを挟んで直流磁気記録された案
内トラックが設けられた記録媒体上にレーザビームを照
射して、上記記録媒体上で反射された反射光を取り出す
光学手段と、上記案内トラックに対応する両端の受光素
子と上記磁気記録トラックに対応する中央の受光素子と
から成り、上記光学手段からの上記反射光を受光する三
分割フォトディテクタとを有し、上記両端の受光素子に
よる上記反射光の光検出信号に応じて、所望のトラック
に対するトラッキング制御を行うことにより上述した課
題を解決する。

【０００９】また、本発明に係る記録再生装置は、デー
タ磁気記録部と直流磁気記録部とが隣接して配置された
記録ヘッドにより、記録媒体上に記録トラックを挟んで
案内トラックを直流磁気記録する信号記録手段と、磁気
記録トラックを挟んで直流磁気記録された案内トラック
が設けられた記録媒体上にレーザビームを照射して、上
記記録媒体上で反射された反射光を取り出す光学手段
と、上記案内トラックに対応する両端の受光素子と上記
磁気記録トラックに対応する中央の受光素子とから成り
上記光学手段からの上記反射光を受光する三分割フォト
ディテクタとを有し、上記両端の受光素子による上記反
射光の光検出信号に応じて、所望のトラックに対するト
ラッキング制御を行う信号再生手段とを設けて成ること
により上述した課題を解決する。

【００１０】ここで、上記光学手段は上記反射光から偏
光成分を分離する偏光成分分離手段をも有し、上記三分
割フォトディテクタは、偏光成分のＰ成分の光量を検出
するＰ偏光検出用三分割フォトディテクタと偏光成分の
Ｓ成分の光量を検出するＳ偏光検出用三分割フォトディ
テクタとから成り、上記Ｐ偏光検出用フォトディテクタ
内の上記両端の受光素子により検出された光量の差と上
記Ｓ偏光検出用三分割フォトディテクタ内の上記両端の
受光素子により検出された光量の差との差分を求め、こ
の差分をトラッキングエラー信号として用いることを特
徴とする。

【００１１】また、上記光学手段は、レーザビームを出
射するレーザ光源と、上記レーザ光源から出射されるレ
ーザビームが上記記録媒体上に照射されたときのスポッ
トの形状をトラック幅方向に延ばして縦横比を変える光
学系とを備えることを特徴とする。

【００１２】

【作用】本発明においては、記録媒体上への信号記録時
には、データ磁気記録部と直流磁気記録部とが隣接して
配置された記録ヘッドにより、記録媒体上に信号を記録
する記録トラックを形成すると共に、記録トラックを挟
んだ案内トラックを直流磁気記録する。

【００１３】また、信号記録された記録媒体上からの信
号再生時には、レーザビームが記録媒体上に照射された
ときのスポットの形状をトラック幅方向に延ばした縦横
比が異なるものに変え、このレーザビームを記録媒体上
に照射する。その後、この記録媒体上で反射された反射
光はＰ偏光検出用及びＳ偏光検出用の三分割フォトディ
テクタにより受光され、Ｐ偏光検出用フォトディテクタ
の両端の受光素子により検出された光量の差とＳ偏光検
出用三分割フォトディテクタの両端の受光素子により検
出された光量の差との差分を求めることにより得られた
信号をトラッキングエラー信号として用いてトラッキン
グを行う。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の好ましい実施例について、図
面を参照しながら説明する。

【００１５】図１には、本発明に係る記録再生装置の信
号記録手段の記録ヘッドの記録媒体との接触面の構成を
示す。この記録ヘッドは、データ磁気記録部であるフェ
ライトヘッド１４ａ、１４ｂ、これらフェライトヘッド
１４ａとフェライトヘッド１４ｂとの間に設けられたギ
ャップ１１、上記フェライトヘッド１４ａ、１４ｂ及び
ギャップ１１に隣接したアイソレータ１２ａ、直流磁気
記録部である永久磁石１３、及びアイソレータ１２ｂに
より構成される。

【００１６】上記フェライトヘッド１４ａ、１４ｂは、
フェライト等の磁性体から成り、記録媒体である磁気テ
ープ上を一定方向に一定速度で走査することにより、図
２に示すように磁気テープ１０上に記録トラックＴ
Ｒ₁、ＴＲ₂、ＴＲ₃・・・が形成されると共に、上記
ギャップ１１から発生されるもれ磁束により信号が書き
込まれる。

【００１７】また、この信号の書き込みと同時に、銅メ
ッキが施されたアイソレータ１２ａとアイソレータ１２
ｂとの間に設けられた永久磁石１３により磁化の向きを
一定方向に揃えるような直流磁気記録が行われる。この
直流磁気記録により、図３の案内トラックＧＴ₁、ＧＴ
₂、ＧＴ₃・・・が形成される。

【００１８】尚、上記アイソレータ１２ａ及びアイソレ
ータ１２ｂには上述のように銅メッキが施されており、
この銅メッキは磁気的絶縁体として機能するので、信号
記録時に形成される記録トラックＴＲ₁、ＴＲ₂、ＴＲ
₃・・・の磁化と案内トラックＧＴ₁、ＧＴ₂、ＧＴ₃
・・・の磁化とが相互に影響を及ぼし合うことはない。

【００１９】次に、図３に、本発明に係る信号再生装置
及び記録再生装置の信号再生部の光学系の概略的な構成
を示す。磁気テープ１０上に記録された信号を読み出し
て再生する場合には、図３のレーザダイオード１からレ
ーザビームが出射され、アナモルフィックプリズム２に
入射される。

【００２０】このアナモルフィックプリズム２では、入
射されたレーザビームが上記磁気テープ上に照射された
ときのスポットの形状がトラック幅方向に延ばされた形
状になるように、スポットの径の縦横比を変える。この
径の縦横比が変えられたレーザビームは、レーザビーム
を透過光と反射光とに分離するビームスプリッタ３に入
射される。上記ビームスプリッタ３は入射されたレーザ
ビームを透過する。この透過されたレーザビームは対物
レンズ４を介して磁気テープ１０上に焦点を結ぶように
照射される。

【００２１】この磁気テープ１０上に照射された光のス
ポットは、図２のスポットＡ、スポットＢ、スポットＣ
に示すような、磁気テープ１０の幅方向に延ばされて縦
横比が異なった形状となる。

【００２２】図２のスポットＡは、トラッキング動作時
の正確なトラッキング制御により、記録トラックＴＲ₂
の中心、即ちトラックセンタにスポットの中心が位置し
た場合のスポットを示している。また、図２のスポット
Ｂ及びスポットＣは、トラッキング動作時のトラッキン
グ制御にずれが生じた場合のスポットを示しており、ス
ポットＢは案内トラックＧＴ₁側にずれた場合のスポッ
トであり、スポットＣは案内トラックＧＴ₂側にずれた
場合のスポットである。

【００２３】上記磁気テープ１０上に照射されたレーザ
ビームの反射光は、対物レンズ４を介して再び上記ビー
ムスプリッタ３に入射される。上記ビームスプリッタ３
に入射された反射光は上記ビームスプリッタ３で反射さ
れて、偏光ビームスプリッタ５に入射する。この偏光ビ
ームスプリッタ５は入射された反射光をＰ偏光とＳ偏光
とに分離する。分離されたＰ偏光は集光レンズ６を介し
て三分割フォトディテクタ８に入射されて受光される。
また、Ｓ偏光は集光レンズ７を介して三分割フォトディ
テクタ９に入射されて受光される。

【００２４】上記三分割フォトディテクタ８、９はそれ
ぞれ３つの受光素子から構成されており、図４には、図
２に示したスポットＡ、Ｂ、Ｃの位置に照射された光の
上記三分割フォトディテクタ８又は三分割フォトディテ
クタ９上でのスポット位置を示す。スポットＡ、Ｂ、Ｃ
の位置に照射された光は、それぞれ３つの受光素子ＦＤ
₁、ＦＤ₂、ＦＤ₃に受光されるが、スポットＡの位置
の照射光は記録トラックＴＲ₂のトラックセンタに照射
されているので、両端の受光素子ＦＤ₁、ＦＤ ₃に受光
される光量は均等となる。これに対して、トラッキング
動作時に案内トラックＧＴ₁側にずれて照射されたスポ
ットＢの位置の照射光の受光素子ＦＤ₁に受光される光
量は受光素子ＦＤ₃に受光される光量よりも少なくな
り、また、案内トラックＧＴ₂側にずれて照射されたス
ポットＣの位置の照射光の受光素子ＦＤ₃に受光される
光量は受光素子ＦＤ₁に受光される光量よりも少なくな
る。

【００２５】次に、上記三分割フォトディテクタ８、９
に受光されたＰ偏光及びＳ偏光からトラッキングエラー
信号及びＲＦ信号を検出する検出回路の概略的な構成を
図５に示す。上記三分割フォトディテクタ８は３つの受
光素子８Ａ、８Ｂ、８Ｃから成り、上記三分割フォトデ
ィテクタ９は３つの受光素子９Ａ、９Ｂ、９Ｃから成
る。上記受光素子８Ａ、８Ｃに受光された光の光量に基
づいた光検出信号は、それぞれ減算器１５に送られる。
この減算器１５では送られた２つの光検出信号の差分が
とられ、この差分信号は減算器１７に送られる。また、
上記受光素子９Ａ、９Ｃに受光された光の光量に基づい
た光検出信号は、それぞれ減算器１６に送られる。この
減算器１６では送られた２つの光検出信号の差分がとら
れ、この差分信号は減算器１７に送られる。上記減算器
１７では、送られた２つの差分信号の差分が求められ
る。この差分はトラッキングエラー信号としてトラッキ
ングエラー信号出力端子１９から出力され、トラッキン
グ動作時に記録トラックのトラックセンタにレーザビー
ムを照射するために用いられる。

【００２６】図６には、レーザビームが上記磁気テープ
１０上に照射されたときのスポット位置とトラッキング
エラー信号強度との関係を示す。トラッキングエラー信
号は照射光の光検出信号から得られる電圧の強度から検
出されるものであり、図２に示すスポットＡの位置、即
ちトラックセンタに照射された光より検出されるトラッ
キングエラー信号の電圧をセンタの位置の電圧とする
と、スポットＢの位置に照射された光より得られるトラ
ッキングエラー信号の電圧強度はセンタの位置よりも左
側にずれた、トラックセンタに照射された光のトラッキ
ングエラー信号よりも低い電圧として検出される。ま
た、スポットＣの位置に照射された光より検出されるト
ラッキングエラー信号の電圧強度はセンタの位置よりも
右側にずれて、トラックセンタの照射された光のトラッ
キングエラー信号よりも高い電圧値として検出される。

【００２７】また、上記受光素子８Ｂで受光された光量
により検出される光検出信号及び上記受光素子９Ｂで受
光された光量により検出される光検出信号は、それぞれ
減算器１８に送られる。この減算器１８では送られた２
つの光検出信号の差分が求められる。この差分はＲＦ信
号として、ＲＦ信号出力端子２０から出力される。

【００２８】尚、上記実施例では、トラッキング制御用
に案内トラックに直流磁気記録する場合について説明し
たが、案内トラックにある一定周波数帯域の信号を記録
することも可能である。この場合には、キャリアの包絡
線検出器が必要となる。

【００２９】次に、信号記録部とその記録信号を再生す
る信号再生装置とから構成される記録再生装置の駆動系
の概略的な構成を図７に示す。図４において、供給リー
ル３１及び巻取リール３２の回転制御を行うリールサー
ボ系は、供給テンションレギュレータ３３、巻取テンシ
ョンレギュレータ３４、リール駆動回路５１、リール速
度検出部５２、テープテンション検出部５３、トルク計
算回路５４、供給リールモータ５５、及び巻取リールモ
ータ５６により構成される。

【００３０】上記リール駆動回路５１の駆動制御により
供給リールモータ５５及び巻取リールモータ５６が駆動
され、上記供給リール３１及び巻取リール３２が回転さ
れる。上記供給リールモータ５５及び巻取リールモータ
５６からの発生周波数（ＦＧ信号）はそれぞれリール速
度検出部５２に送られる。このリール速度検出部５２で
は送られたＦＧ信号から上記供給リール３１及び巻取リ
ール３２の回転速度がそれぞれ検出される。また、上記
供給テンションレギュレータ３３及び巻取テンションレ
ギュレータ３４からのテンション情報がそれぞれテープ
テンション検出部５３に送られる。このテープテンショ
ン検出部５３では上記送られたテープテンション情報か
ら上記供給テンションレギュレータ３３及び巻取テンシ
ョンレギュレータ３４のテープテンションの値がそれぞ
れ検出される。

【００３１】上記リール速度検出部５２で検出された上
記供給リール３１及び巻取リール３２の回転速度、及び
上記テープテンション検出部５３で検出された上記供給
テンションレギュレータ３３及び巻取テンションレギュ
レータ３４のテープテンションの値はそれぞれ上記トル
ク計算回路５４に送られる。このトルク計算回路５４で
は予め供給されている参照テンションの値に基づいて、
各時点で上記供給リール３１及び巻取リール３２に供給
すべき適当なトルク値がそれぞれ算出される。これら算
出されたトルク値は上記リール駆動回路５１に供給され
る。上記リール駆動回路５１では上記供給されたトルク
値に応じて上記供給リールモータ５５及び巻取リールモ
ータ５６をそれぞれ駆動制御することにより、上記供給
リール３１及び巻取リール３２の回転が制御される。こ
のような閉ループにより、上記リールサーボ系内のテー
プテンションの値は参照テンションの値と同じになるよ
うに保たれる。

【００３２】また、供給キャプスタン３５及び巻取キャ
プスタン３６の回転制御を行うキャプスタンサーボ系
は、キャプスタン速度検出部５７、位相検出部５８、キ
ャプスタン速度計算回路５９、キャプスタン駆動回路６
０、供給キャプスタンモータ６１、巻取キャプスタンモ
ータ６２、及び信号検出回路６８内の図示しないトラッ
キングエラー信号の低域成分検出回路により構成され
る。

【００３３】上記キャプスタン速度検出部５７では上記
供給キャプスタンモータ６１及び巻取キャプスタンモー
タ６２からのそれぞれの発生周波数（ＦＧ信号）に基づ
いて、上記供給キャプスタンモータ６１及び巻取キャプ
スタンモータ６２の回転数を検出する。また、上記位相
検出部５８では、上記信号検出回路６８内のトラッキン
グエラー信号の低域成分検出回路により検出された信号
が供給されて、信号再生時に上記立ち上げミラー４３か
らの読出し用レーザビームが記録トラックの中心線上に
照射されるようにトラッキング制御されたときの直流成
分のずれ量が検出される。

【００３４】上記キャプスタン速度検出部５７で検出さ
れた回転数及び上記位相検出部５８で検出されたずれ量
は、それぞれ上記キャプスタン速度計算回路５９に供給
される。このキャプスタン速度計算回路５９には予め参
照速度及び参照位相が供給されている。上記参照速度は
磁気テープが走行されるべき最適な速度及び上記供給キ
ャプスタン３５と上記巻取キャプスタン３６との間のテ
ンションの値を示す。また、上記参照位相は上記トラッ
キング制御される際の最適な位置を示す。尚、このテン
ションの値は、走行方向によって上記供給キャプスタン
３５のトルク値と巻取キャプスタン３６のトルク値とに
適当な差をもたせるために用いる。

【００３５】上記キャプスタン速度計算回路５９では上
記参照速度及び参照位相に基づいて、各時点で上記供給
キャプスタンモータ６１及び巻取キャプスタンモータ６
２にそれぞれ供給すべき適当な速度がそれぞれ算出され
る。これら算出された速度は上記キャプスタン駆動回路
６０に供給される。このキャプスタン駆動回路６０では
上記供給された速度に応じて上記供給キャプスタンモー
タ６１及び巻取キャプスタンモータ６２を駆動制御する
ことにより、上記供給キャプスタン３５及び巻取キャプ
スタン３６が回転される。

【００３６】このような閉ループにより、信号の書き込
み時には、上記キャプスタン速度検出部５７により検出
される上記供給キャプスタンモータ６１及び巻取キャプ
スタンモータ６２の回転数のみに基づいて、一定の速度
で磁気テープが送られる。また、信号再生時には、常に
記録トラックの中心、即ちトラックセンタで信号の読出
しが行われるように上記供給キャプスタン３５及び巻取
キャプスタン３６が回転制御される。

【００３７】回転ディスク３７の回転速度を制御するス
ピンドルサーボ系は、スピンドル速度検出部６３、スピ
ンドル速度計算回路６４、スピンドル駆動回路６５、及
びスピンドルモータ６６により構成される。上記スピン
ドル駆動回路６５の駆動制御により上記スピンドルモー
タ６６が駆動されてベルト７１が走行することにより、
上記回転ディスク３７が回転される。このときの発生周
波数（ＦＧ信号）及びパルス（ＰＧ信号）は上記スピン
ドル速度検出部６３に送られる。このスピンドル速度検
出部６３では上記送られたＦＧ信号及びＰＧ信号から上
記スピンドルモータ６６の回転速度が検出され、この検
出された回転速度はスピンドル速度計算回路６４に供給
される。このスピンドル速度計算回路６４には、予め参
照速度及び参照位相が送られおり、この参照速度及び参
照位相に基づいて上記スピンドルモータ６６に供給すべ
き適当な回転速度が算出される。この算出された回転速
度はスピンドル駆動回路６５に送られ、このスピンドル
駆動回路６５では上記送られた速度により上記スピンド
ルモータ６６の駆動制御を行う。これにより、上記スピ
ンドルモータ６６が回転されて上記ベルト７１が適当な
速度で走行することにより、上記回転ディスク３７が回
転される。

【００３８】さらに、信号記録再生系は、信号検出回路
６８、サーボ信号検出部６９、及びサーボ駆動回路７０
により構成される。上記信号検出回路６８には、読出し
用レーザ信号検出回路、フォーカスエラー信号検出回
路、及びトラッキングエラー信号検出回路が含まれる。

【００３９】信号再生時には、上記信号検出回路６８内
で検出された、レーザビームの正確な位置制御に必要な
サーボ信号であるフォーカスエラー信号及びトラッキン
グエラー信号はサーボ信号検出部６９に送られる。この
サーボ信号検出部６９には、レーザビームを正確な記録
トラック位置に移動制御するための参照値が送られてお
り、この参照値に基づいて最適なフォーカス信号及びト
ラッキング信号が算出される。この算出されたフォーカ
ス信号及びトラッキング信号はサーボ駆動回路７０に供
給される。上記サーボ駆動回路７０は供給されたフォー
カス信号及びトラッキング信号を上記信号検出回路６８
内の図示しないトラッキング／フォーカス・コントロー
ル・アクチュエータに戻すことにより、上記信号検出回
路６８はレーザビームの正確なトラック位置制御を行
う。このような閉ループにより、レーザビームは正確な
記録トラックに移動制御される。

【００４０】本発明に係る信号再生装置は上述の信号再
生用駆動系のみを備え、本発明に係る記録再生装置は上
述の信号記録再生用駆動系を備えることにより、信号記
録時及び信号再生時には正確にトラックを走査すること
ができる。

【００４１】

【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に係る信号再生装置は、磁気記録トラックを挟んで直
流磁気記録された案内トラックが設けられた記録媒体上
にレーザビームを照射して、上記記録媒体上で反射され
た反射光を取り出す光学手段とこの光学手段からの反射
光を受光する三分割フォトディテクタとを有し、この三
分割フォトディテクタの両端の受光素子による反射光の
光検出信号に応じて、所望のトラックに対するトラッキ
ング制御を行うことにより、記録媒体上に照射されるレ
ーザビームの反射光を検出してトラッキンエラー信号を
得るので、記録トラック上を正確にトラッキングするこ
とできる。従って、記録媒体に高密度記録された狭いト
ラック幅の記録トラック上をトラッキングすることが可
能になる。

【００４２】また、本発明に係る記録再生装置は、デー
タ磁気記録部と直流磁気記録部とが隣接して配置された
記録ヘッドにより、記録媒体上に記録トラックを挟んで
案内トラックを直流磁気記録する信号記録手段と上記信
号再生装置とから成ことにより、従来の記録トラックの
トラック幅よりも狭いトラック幅をもつ記録トラックを
記録媒体上に記録することができるので、高密度記録を
行うことができる。また、この記録媒体上に照射される
レーザビームの反射光を検出してトラッキングエラー信
号を得るので、記録トラック上を正確にトラッキングす
ることができる。従って、記録媒体に高密度記録された
狭いトラック幅の記録トラック上をトラッキングするこ
とが可能になる。

【００４３】ここで、上記光学手段は上記反射光から偏
光成分を分離する偏光成分分離手段をも有し、上記三分
割フォトディテクタは、偏光成分のＰ成分の光量を検出
するＰ偏光検出用三分割フォトディテクタと偏光成分の
Ｓ成分の光量を検出するＳ偏光検出用三分割フォトディ
テクタとから成り、上記Ｐ偏光検出用フォトディテクタ
内の上記両端の受光素子により検出された光量の差と上
記Ｓ偏光検出用三分割フォトディテクタ内の上記両端の
受光素子により検出された光量の差との差分を求め、こ
の差分をトラッキングエラー信号として用いることによ
り、信号再生時に正確なトラッキング動作を行うことが
できる。

【００４４】また、上記光学手段は、レーザビームを出
射するレーザ光源と、上記レーザ光源から出射されるレ
ーザビームが上記記録媒体上に照射されたときのスポッ
トの形状をトラック幅方向に延ばして縦横比を変える光
学系とを備えることにより、信号再生時に正確なトラッ
キングエラー信号を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る記録再生装置の記録磁気ヘッドの
概略的な構成を示す図である。

【図２】記録媒体上に記録された各トラックの形状及び
このトラックに照射されたスポットの形状を示す図であ
る。

【図３】本発明に係る信号再生装置及び記録再生装置の
信号再生部の光学系の概略的な構成を示す図である。

【図４】三分割フォトダイオードに受光されたスポット
の形状を示す図である。

【図５】光検出信号の検出回路の概略的な構成を示す図
である。

【図６】トラッキング動作時のスポットのずれ量とトラ
ッキングエラー信号強度との関係を示す図である。

【図７】本発明に係る記録再生装置の駆動系の概略的な
構成を示す図である。

【符号の説明】

１レーザダイオード２アナモルフィックプリズム３ビームスプリッタ４対物レンズ５偏光ビームスプリッタ６、７集光レンズ８、９三分割フォトダイオード

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】磁気記録トラックを挟んで直流磁気記録
された案内トラックが設けられた記録媒体上にレーザビ
ームを照射して、上記記録媒体上で反射された反射光を
取り出す光学手段と、上記案内トラックに対応する両端の受光素子と上記磁気
記録トラックに対応する中央の受光素子とから成り、上
記光学手段からの上記反射光を受光する三分割フォトデ
ィテクタとを有し、上記両端の受光素子による上記反射
光の光検出信号に応じて、所望のトラックに対するトラ
ッキング制御を行うことを特徴とする信号再生装置。
【請求項２】上記光学手段は上記反射光から偏光成分
を分離する偏光成分分離手段をも有し、上記三分割フォトディテクタは、偏光成分のＰ成分の光
量を検出するＰ偏光検出用三分割フォトディテクタと偏
光成分のＳ成分の光量を検出するＳ偏光検出用三分割フ
ォトディテクタとから成り、上記Ｐ偏光検出用フォトディテクタ内の上記両端の受光
素子により検出された光量の差と上記Ｓ偏光検出用三分
割フォトディテクタ内の上記両端の受光素子により検出
された光量の差との差分を求め、この差分をトラッキン
グエラー信号として用いることを特徴とする請求項１記
載の信号再生装置。
【請求項３】上記光学手段は、レーザビームを出射す
るレーザ光源と、上記レーザ光源から出射されるレーザ
ビームが上記記録媒体上に照射されたときのスポットの
形状をトラック幅方向に延ばして縦横比を変える光学系
とを備えることを特徴とする請求項１記載の信号再生装
置。
【請求項４】データ磁気記録部と直流磁気記録部とが
隣接して配置された記録ヘッドにより、記録媒体上に記
録トラックを挟んで案内トラックを直流磁気記録する信
号記録手段と、磁気記録トラックを挟んで直流磁気記録された案内トラ
ックが設けられた記録媒体上にレーザビームを照射し
て、上記記録媒体上で反射された反射光を取り出す光学
手段と、上記案内トラックに対応する両端の受光素子と
上記磁気記録トラックに対応する中央の受光素子とから
成り上記光学手段からの上記反射光を受光する三分割フ
ォトディテクタとを有し、上記両端の受光素子による上
記反射光の光検出信号に応じて、所望のトラックに対す
るトラッキング制御を行う信号再生手段とを設けて成る
ことを特徴とする記録再生装置。
【請求項５】上記光学手段は上記反射光から偏光成分
を分離する偏光成分分離手段をも有し、上記三分割フォトディテクタは、偏光成分のＰ成分の光
量を検出するＰ偏光検出用三分割フォトディテクタと偏
光成分のＳ成分の光量を検出するＳ偏光検出用三分割フ
ォトディテクタとから成り、上記Ｐ偏光検出用フォトディテクタ内の上記両端の受光
素子により検出された光量の差と上記Ｓ偏光検出用三分
割フォトディテクタ内の上記両端の受光素子により検出
された光量の差との差分を求め、この差分をトラッキン
グエラー信号として用いることを特徴とする請求項２記
載の記録再生装置。
【請求項６】上記光学手段は、レーザビームを出射す
るレーザ光源と、上記レーザ光源から出射されるレーザ
ビームが上記記録媒体上に照射されたときのスポットの
形状をトラック幅方向に延ばして縦横比を変える光学系
とを備えることを特徴とする請求項２記載の記録再生装
置。