JPH07220209A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヘリカルトラックの本数が異なる２種の磁気
記録フォーマットを再生ヘッドで同時に再生することが
できるようにする。 【構成】 同一のスチル角度で、隣接するアジマス角度
が異なり、同一のアジマス角度を持つヘリカルトラック
の本数が異なる２種の磁気記録フォーマットの磁気テー
プ７と、その磁気記録フォーマット検出器15と、基準信
号発生器13からの基準信号を切り換えるオントラック手
段としてのスイッチ(ＳＷ)18と、再生ヘッド２〜５，２
a〜５aが同時再生の位置に固定されたヘッドドラム装置
からなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、異なるフォーマット仕
様の２フォーマット間の機械的な互換性を保つことがで
きる磁気記録再生装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、磁気記録を利用した記録再生装置
はＶＴＲ等に幅広く使用され、トレンドとして、ディジ
タル化等による信号量の増加のため、ヘッドドラム装置
は従来と比較して機械的には高速回転化，短波長記録，
狭トラック化が進みつつある。一方、信号は多チャンネ
ル化が進み、２チャンネル記録、さらには４チャンネル
以上の信号を扱うもの、機能としては、記録ヘッドと再
生ヘッドを持ち、同時再生が可能なもの等がある。

【０００３】図３は従来の磁気記録再生装置の構成を示
すブロック図であり、図３において、回転ドラム１に18
0度対向した位置に再生ヘッド２，３，４，５と再生ヘ
ッド２a，３a，４a，５aが配置され、回転方向６に回転
する。磁気テープ７は、走行方向８に駆動回路９および
キャプスタンモータ10で駆動されるキャプスタンにより
一定の速度で送られる。磁気テープ７にはコントロール
信号が記録されており、コントロールヘッド11からの信
号が、コントロールヘッドアンプ12にて増幅され、基準
信号発生器13からの基準信号に基づいて動作するキャプ
スタン制御回路14にて、位相制御と速度制御が行われ
る。

【０００４】本磁気記録再生装置においては、磁気テー
プ７の走行速度によるコントロール信号の数の差から、
フォーマット検出器15にて第１と第２の磁気記録フォー
マットの検出を行っている。再生ヘッド２，３，４，５
は信号伝達手段によって再生増幅器16で増幅され、映像
信号処理回路17で処理される。

【０００５】図４は従来の、４本を１ペアーのヘリカル
トラック群とする第１の磁気記録フォーマットと、２本
を１ペアーのヘリカルトラック群とする第２の磁気記録
フォーマットと、磁気記録再生装置の記録ヘッドと再生
ヘッドの位置関係を示す磁気パターン概略図である。

【０００６】図４において、20，21，22，23は記録ヘッ
ド、24，25，26，27は再生ヘッド、実線で示す28，29，
30，31は第１の磁気記録フォーマットとなるヘリカルト
ラック、一点鎖線で示す32，33，34，35は第２の磁気記
録フォーマットとなるヘリカルトラック、28a，29a，30
a，31aはヘリカルトラック28，29，30，31のアジマス方
向、32a，33a，34a，35aはヘリカルトラック32，33，3
4，35のアジマス方向、36は記録ヘッド20〜23と再生ヘ
ッド24〜27の走査方向、37は磁気テープ７の走行方向で
ある。

【０００７】図４を用いて詳細な説明を行う。第１の磁
気記録フォーマットはヘリカルトラック28，29，30，31
で１ペアーとなり、第２の磁気記録フォーマットはヘリ
カルトラック33，34および32，35でそれぞれペアーとな
っている。また、それぞれのヘリカルトラック33，28が
記録ヘッド20上で重なる相対位置関係となる。記録ヘッ
ド20，21，22，23と再生ヘッド24，25，26，27とはヘリ
カルトラック28，29，30，31上でそれぞれ対応して、同
時に再生することが可能となっている。また、記録ヘッ
ド20，21，22，23と再生ヘッド24，25，26，27は回転ド
ラム１に対して固定である。

【０００８】すなわち、記録ヘッド20，21，22，23に対
しては、ヘリカルトラック28，29，30，31とヘリカルト
ラック33，34はアジマス方向28a，29a，30a，31a，33
a，34aが一致しオントラックしているが、再生ヘッド2
4，25，26，27はヘリカルトラック28，29，30，31とは
アジマス方向28a，29a，30a，31aとは一致するが、ヘリ
カルトラック32，35とはアジマス方向が逆で、ヘリカル
トラックも異なり、オントラックしていない。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の構成では、同時再生位置に配置された再生ヘッド
24，25，26，27においては、第２の磁気記録フォーマッ
トのヘリカルトラック32，33，34，35にオントラックせ
ず、第２の磁気記録フォーマットを全く再生できないと
いう問題点を有していた。

【００１０】本発明は、前記従来の各種問題点を解決す
るもので、異なる第２の磁気記録フォーマットを再生で
きる磁気記録再生装置の提供を目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の磁気記録再生装置の磁気記録フォーマット
は、第１の磁気記録フォーマットと第２の磁気記録フォ
ーマットの検出手段と、その検出による判別に基づいて
ヘリカルトラックにオントラックさせる手段とを有す
る。

【００１２】

【作用】本発明は上記した構成により、第１および第２
の磁気記録フォーマットを判別し、オントラック手段に
より同時再生位置に配置された再生ヘッドにて、第２の
磁気記録フォーマットのヘリカルトラックをトレースし
てヘリカルトラックを再生する。

【００１３】

【実施例】図１は本発明の一実施例における磁気記録再
生装置の構成を示すブロック図である。図１において、
前記図３に示す従来例と同じ構成要素には同じ番号を付
し、その説明を省略する。ここで、18はオントラック手
段としてのスイッチ(ＳＷ)で、基準信号発生器13からの
基準信号をキャプスタン制御回路14、または前記基準信
号を一定の位相だけずらせるモノマルチ19へ切り換え
る。また、フォーマット検出器15は第１または第２の磁
気記録フォーマットの判別手段として作用する。

【００１４】次に上記構成の実施例の動作について説明
する。図１において、コントロールヘッド11からの出力
は、コントロールヘッドアンプ12を介してフォーマット
検出器15に導かれ、コントロール信号数をカウントして
フォーマット判別をするのであるが、その判別によって
オントラック手段となるＳＷ18を切り換える。

【００１５】第１の磁気記録フォーマットと判別すれ
ば、ＳＷ18をキャプスタン制御回路14に基準信号発生器
13を直結し、第２の磁気記録フォーマットと判別すれ
ば、ＳＷ18をモノマルチ19に倒して、基準信号をある一
定の位相だけずらしてキャプスタン制御回路14に入力す
る。このずらす位相量は、図２に示す記録ヘッド20，2
1，22，23から遅れている図２に示す再生ヘッド24，2
5，26，27の角度で決まり、90度であれば90度である。
すなわち、図１のモノマルチ19で、再生ヘッド24，25，
26，27の記録ヘッド20，21，22，23からの位相遅れ分だ
けずらせば、再生ヘッド24，25，26，27にて第２の磁気
記録フォーマットを再生可能となるのである。

【００１６】図２は本発明の一実施例における再生ヘッ
ドが第２の磁気記録フォーマットのヘリカルトラックに
オントラックした状態を示す図である。第１の磁気記録
フォーマットと第２の磁気記録フォーマットの相対位置
は同じである。なぜなら、磁気記録フォーマットは、相
対的にこの位置になるよう決められているからである。
しかしながら、記録ヘッド20，21，22，23は第１の磁気
記録フォーマットのヘリカルトラック28，29，30，31に
対して逆アジマスとなり、さらには第２の磁気記録フォ
ーマットのヘリカルトラック32，33，34，35も逆アジマ
スである。しかも、記録ヘッド20，21，22，23側で第２
の磁気記録フォーマットのヘリカルトラック32，33に対
して、丁度トラックピッチ分だけずれるようにするので
ある。すなわち、再生ヘッド24，25，26，27の位置で、
丁度、再生ヘッド24，25，26，27が第２の磁気記録フォ
ーマットのヘリカルトラック32，33，34，35のアジマス
方向32a，33a，34a，35aとも一致し、再生が可能とな
る。

【００１７】本実施例においては、磁気テープ走行方向
の時間軸をずらしたが、ヘリカルトラック幅方向に磁気
ヘッドを振らしてもよいことは言うまでもない。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気記録
再生装置は、フォーマット検出手段とオントラック手段
を有することにより再生ヘッド独立で同時再生の位置に
固定された方式において、第２の磁気フォーマットを容
易に再生することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における磁気記録再生装置の
構成を示すブロック図である。

【図２】本発明の一実施例における再生ヘッドが第２の
磁気記録フォーマットのヘリカルトラックにオントラッ
クした状態を示す図である。

【図３】従来の磁気記録再生装置の構成を示すブロック
図である。

【図４】従来の第１および第２の磁気フォーマットと、
磁気記録ヘッドおよび再生ヘッドの位置関係を示す磁気
パターン概略図である。

【符号の説明】

１…回転ドラム、 ２〜５，２a〜５a，24〜27…再生ヘ
ッド、 ７…磁気テープ、 ９…駆動回路、 10…キャ
プスタンモータ、 11…コントロールヘッド、12…コン
トロールアンプ、 13…基準信号発生器、 14…キャプ
スタン制御回路、 15…フォーマット検出器、 16…再
生増幅器、 17…映像信号処理回路、18…スイッチ(Ｓ
Ｗ)、 19…モノマルチ、 20〜23…記録ヘッド、 28
〜31…第１の磁気記録フォーマットのヘリカルトラッ
ク、 32〜35…第２の磁気記録フォーマットのヘリカル
トラック、 28a〜31a，32a〜35a…アジマス方向。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 回転ドラム上の記録と再生を複数の別ヘ
   ッドで構成し、所定の位相を持って、かつ前記記録ヘッ
   ドと前記再生ヘッドの相対位置を同時再生時にトラッキ
   ングする位置に固定し、隣接するアジマス角が異なる複
   数のヘリカルトラックを１群とする第１の磁気記録フォ
   ーマットを記録再生するヘッドドラム装置と、前記第１
   の磁気記録フォーマットとトラック幅を略同一とし、前
   記第１の磁気記録フォーマットと同じアジマス角の並び
   を持ち、コントロールヘッドまでの機械的な位置が前記
   第１の磁気記録フォーマットに等しく、かつ少ないトラ
   ック数の第２の磁気記録フォーマット再生時に、前記第
   ２の磁気記録フォーマットにより、第２の磁気記録フォ
   ーマットを検出する手段と、前記再生ヘッドを前記第２
   の磁気記録フォーマットのヘリカルトラックにオントラ
   ックさせる手段を有することを特徴とする磁気記録再生
   装置。