JPH0675319B2 - 磁気テープ再生装置 - Google Patents

磁気テープ再生装置

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JPH0675319B2
JPH0675319B2 JP62334430A JP33443087A JPH0675319B2 JP H0675319 B2 JPH0675319 B2 JP H0675319B2 JP 62334430 A JP62334430 A JP 62334430A JP 33443087 A JP33443087 A JP 33443087A JP H0675319 B2 JPH0675319 B2 JP H0675319B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はディジタルオーディオテープレコーダ(DATと
呼ぶ)や、ビデオテープレコーダ(VTRと呼ぶ)等のよ
うに、磁気テープ上に斜めのトラックを形成して記録再
生する装置の再生回路に関するものである。
従来の技術 VTRやDATのように磁気テープ上に斜めにトラックを記録
したものでは、記録されたトラック上を再生ヘッドが望
ましい軌跡でトレースするようにさせることをトラッキ
ングと呼ぶ。
DATにおいては、磁気テープ上に形成された斜めのトラ
ック上の定められた離れた2箇所にトラッキングをとる
ためのATF信号(Automatic Track Findingの略)が記録
される。
従来、上記のように記録された磁気テープを再生する場
合、トラック上の2箇所のATFを無条件に使用してトラ
ッキングを行なうようにすることか普通であった。
発明が解決しようとする問題点 しかし、このような従来の方法では、磁気テープ上の記
録されたトラックと再生を行なう装置のヘッド走行の軌
跡の平行度が一致しない場合(以後、この場合を「リニ
アリティが悪い」という)、2箇所のATFの記録された
位置で再生ヘッドがともにトラックセンターを通過する
ことができなくなる。そのため、2箇所のATF位置で再
生ヘッドがお互いにトラックセンサーに対して反対側に
ずれた状態で再生が行なわれる。極端にリニアリティが
悪い場合、トラッキング状態はATFの動作点のずれによ
り不安定なものとなり、トラッキングが外れて再生が不
可能になるという問題点を有していた。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、磁気テー
プ、あるいは、再生装置のリニアリティが悪い場合で
も、トラッキングを安定に行ないうる装置を提供するこ
とを目的としている。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために、本発明の磁気テープ再生
装置は、磁気テープ上に斜めのトラックを形成し、その
磁気テープの各トラックの複数の所定の箇所にトラッキ
ングをとるためのトラッキング信号が記録され、前記ト
ラッキング信号以外のデータ信号には再生時の読み取り
エラー検出用のエラー検出コードが加えて記録された磁
気テープを用い、ヘッドと、前記ヘッドの取り付けられ
た回転シリンダと、前記ヘッドの出力から記録された信
号を再生してトラック前半とトラック後半のエラー発生
状態を前記エラー検出コードの処理を行なって検出し読
み取り状態の良否を出力する信号処理回路と、前記信号
処理回路が読み取り状態の悪いことを出力した時に前記
トラッキング検出信号の各トラックの所定の1部の物の
みを選択するトラッキング信号選択回路と、前記ヘッド
の出力から前記磁気テープに記録されたトラッキング信
号の内前記トラッキング信号選択回路で選択されたトラ
ッキング信号を検出するためのトラッキング検出回路
と、回転により前記磁気テープを走行させるためのテー
プ駆動手段と、前記テープ駆動手段の回転数を検出する
回転数検出手段と、前記回転数検出手段の出力と前記ト
ラッキング検出回路の出力を用いて前記駆動手段への駆
動指令信号を出力する制御回路と、を具備し、前記信号
処理回路が読み取り状態の悪いことを検出出力した場合
に各トラックの所定の1部のトラッキング信号のみを用
いて磁気テープの走行を制御するようにした構成として
いる。
作用 上記した磁気テープ再生装置においては、信号処理回路
によって再生信号のエラー発生状況がトラック前半とト
ラック後半で検出され、再生状態の良否が判定される。
この再生状態の良否は記録されたトラックを再生ヘッド
が正しくトレースしているかいないかに依存する。した
がって、信号処理回路の再生状態出力によって、記録さ
れたトラックと再生ヘッド軌跡の不一致(リニアリティ
の悪さ)が検出される。このリニアリティの悪さが検出
されたとき、トラッキング信号選択回路によって、トラ
ック上に記録されたトラッキング信号のうち1部のもの
のみを選んでトラッキングをかけるように構成してい
る。そのため、少なくとも選択されたトラッキング信号
の記録された位置では、再生ヘッドはトラックを正しく
走行し、安定なトラッキングを行なうことが可能とな
る。
したがって、トラッキングが外れることなく、安定な再
生が行なわれるよう作用する。
実施例 以下、本発明の一実施例の磁気テープ再生装置について
図面を参照しながら説明する。
第1図は本発明の一実施例の磁気テープ再生装置のブロ
ック図である。
第1図において、1は磁気テープ、2a,2bはヘッド、3
はヘッド2a,2bの取り付けられた回転シリンダ、6,7は磁
気テープ1を巻き取るリール、4,5は回転シリンダ3に
磁気テープ1を巻き付けて磁気テープ1の所望の走行経
路を形成するポスト、13はヘッド2a,2bの時間的にずれ
て再生される2つの再生出力を加えて増幅し1つの出力
として出力するヘッドアンプ、18はヘッドが磁気テープ
上に記録された信号を再生する基準タイミングを出力す
る再生基準信号発生器、15はヘッドアンプ13の出力信号
から記録時にエラー検出用として書き込まれたエラー検
出コード(DATの場合はリードソロモン符号で与えられ
ている)を用いて再生時のデータエラーを検出する信号
処理回路、171は再生基準信号発生器18の出力の立ち上
がりから一定時間幅の正パスルを発生する単安定マルチ
バイブレータ(モノマルチと略す)、173は論理的に1
を表す信号を発生する電源、172は信号処理回路15の出
力を用い電源173とモノマルチ171の出力を切替えるセレ
クタ、141はヘッドアンプ13の出力からトラッキング信
号であるATFのパイロット信号(後述する)を抽出する
ローパスフィルタ、142はパイロット信号の振幅を検出
する整流回路、146はヘッドアンプ13の出力からATFの同
期信号(後述する)を検出しパイロット信号をサンプル
ホールドするための2つのパルスを出力する同期信号検
出回路、143は同期信号検出回路146の第1の出力パルス
で整流回路142の出力をサンプルホールドするサンプル
ホールド回路、144は整流回路142とサンプルホールド回
路143の両出力の差を取る引き算器、147は同期信号検出
回路146の第2の出力パルスとセレクタ172の出力の論理
積を取るAND回路、145はAND回路147の出力で引き算器14
4の出力電圧をサンプルホールドするサンプルホールド
回路、11はピンチローラ、8はキャプスタン軸、9はキ
ャプスタン軸8と軸を共有するキャプスタンモータ、19
はキャプスタンモータ9の回転数を検出する回転数検出
手段として働くFG、161はFG19の出力周波数を電圧に変
換するFVコンバータ、162はサンプルホールド回路145と
FVコンバータ161の出力を加算する加算器、10は加算器1
62の出力でキャプスタンモータ9を駆動する駆動回路で
ある。
以上の中で、モノマルチ171,セレクタ172はトラッキン
グ信号選択回路を構成し、ローパスフィルタ141,整流回
路142,サンプルホールド回路143,145,引き算器144,同期
信号検出回路146,AND回路147はトラッキング検出回路を
構成し、ピンチローラ11,キャプスタン軸8,キャプスタ
ンモータ9,駆動回路10は磁気テープ1を駆動するテープ
駆動手段を構成し、FVコンバータ161と加算器162はテー
プ駆動手段の回転数を制御する制御回路を構成してい
る。
以上のように第1図の実施例は構成されている。
次に、第1図の実施例に用いられる磁気テープの記録例
を説明する。
第2図は磁気テープ1上のトラックとトラッキング信号
の記録されるパターンの例を示す図であり、第3図は具
体的なトラッキング信号の記録パターン例を示す図であ
る。
第2図において、21は磁気テープ1上に記録されたトラ
ック、斜線の施された22と23のエリアはトラッキング信
号として用いられるATF信号の記録とされるエリアを示
している。各トラックとも、常に定められた2箇所の同
じ位置にATF信号22,23が記録されている。もちろん、記
録されるATF信号の個数は2箇所にとどまらず、何個で
あっても良い。
第3図は、第2図における各ATF信号の記録されるエリ
ア22,23の具体的な記録パターン例であり、2つの異な
るアジマス角を持ってヘッドでガードバンドなしに記録
され、4トラックごとに繰り返す周期的パターンの例を
示している。
この第3図において、(A1),(B1),(A2),(B2)
はトラックの区別を示していて、(A1),(A2)はプラ
スのアジマスで記録されるトラック、(B1),(B2)は
マイナスアジマスで記録されたトラックを示し、トラッ
クは(B2),(A2),(B1),(A1)の順番に再生され
る。また、37はヘッドギャップを示し、矢印38の方向に
移動する。40はテープ1の移動方向を示す。また、31,3
2はそれぞれプラス,マイナスのアジマスのヘッドで記
録され、ヘッドのトラッキングを取るためのパイロット
信号、33,34はプラスアジマストラックに記録されたパ
イロット検出のためのそれぞれ記録長の異なる同期信
号、35,36はマイナスアジマストラックに記録されたパ
イロット検出のためのそれぞれ記録長の異なる同期信
号、そして、39はATF信号の記録されるエリア(第2図2
2または23に相当)を示している。
次に、第2図,第3図に示した磁気テープを第1図の実
施例で再生する場合の動作について説明する。
第4図イ〜ホ,第5図イ〜ニはこの場合の第1図の実施
例の動作波形図である。
第1図において、回転シリンダ3は再生基準信号発生器
18の出力する基準信号に同期して定速回転で回転し(こ
の制御回路は図示していない)、回転シリンダ3に取り
付けられたヘッド2a,2bは磁気テープ1上に記録された
信号を再生する。ヘッド2a,2bの再生信号はヘッドアン
プ13で増幅される。ヘッドアンプ13の出力は信号処理回
路15に入力され、トラックの前半と後半に分けて記録さ
れたエラー検出コードを含むデータが処理される。
DATでは、トラック前半とトラック後半でデータが分け
て記録され、しかも、各々の部分でエラーの検出が可能
な記録フォーマットとなっている。
前記した、信号処理回路の処理の過程で、信号処理回路
15は記録信号のフォーマットとエラー検出コードから、
トラック前半のエラー発生状況とトラック後半のエラー
発生状況とを検出できる。このトラック前半のエラー発
生状況とトラック後半のエラー発生状況とから再生した
トラックのリニアリティの悪さを検出し出力する構成と
している。再生基準信号発生器18の出力する基準信号は
第5図イに示すものがあるが、本実施例では第5図イの
信号がハイレベルとなる区間51,52にヘッド2a,2bが磁気
テープの信号を再生する。
信号処理回路15は、再生基準信号発生器18の発生するヘ
ッド再生区間51,52に、その再生する各トラックに相当
する再生データのトラックのリニアリティの良否を検出
し、その結果を次のトラックの再生状態が検出できるま
で保持する。たとえば、ヘッド再生区間51のトラックの
リニアリティの良否の結果は、ヘッド再生区間52が終了
するまで保持され、ヘッド再生区間52の終了時点で、ヘ
ッド再生区間52のトラックのリニアリティの良否の結果
が信号処理回路から出力される。この時の出力される出
力結果は、リニアリティが良好であればロー、リニアリ
ティが悪ければハイの論理出力である。
また、再生基準信号18の出力する基準信号はトラッキン
グ信号選択回路17内のモノマルチ171に入力される。モ
ノマルチ171は第5図ロに示す、再生基準信号18の出力
する基準信号の立ち上がりから一定時間幅53の正パルス
を出力する。セレクタ172は、信号処理回路15の出力が
ハイの時モノマルチ171の出力を、ローの時常にハイレ
ベルを出力する電源173の出力を、それぞれ選択して出
力する。
したがって、トラッキング信号選択回路17は、再生基準
信号発生器18の発生するヘッド再生区間51,52に、再生
されるトラックのリニアリティが悪ければ第5図ロの信
号を、再生されるトラックのリニアリティが良好であれ
ば常にハイレベルの信号を、それぞれ出力する。
ヘッドアンプ13の出力はまた、トラッキング検出回路14
に入力され、トラッキング検出回路14内のローパスフィ
ルタ141,同期信号検出回路146に入力される。
ローパスフィルタ141は、磁気テープ1上に記録された
パイロット信号31,32をヘッドアンプ13の出力から分離
して出力する。ローパスフィルタ141の出力は整流回路1
42で整流され、その振幅情報が出力される。そのため、
第3図に示す位置38をヘッドギャップ37が走行するとき
ローパスフィルタ141の出力、および、整流回路142の出
力はそれぞれ、第4図イ,ロに示すものとなる。この場
合は、ヘッドギャップ37がやや走行方向に対してやや左
にずれた場合を示している。
同期信号検出回路146は、磁気テープ1上に記録された
同期信号33,34,35,36等をヘッドアンプ13の出力から分
離して検出し、その検出開始時に第1のパルスと、検出
開始時から一定時間後に第2のパルスの2つのタイミン
グでパルスを出力する。第3図に示す位置38をヘッドギ
ャップ37が走行するとき分離される同期信号34はパイロ
ット信号イに対し第4図ハに示すような時間関係で出力
されるものとなり、同期信号検出回路146の出力する第
1および第2のパルスはそれぞれ第4図ニ,ホに示すよ
うなものである。
すでに説明したように、トラッキング信号選択回路17内
のセレクタ172は、再生基準信号発生器18の発生するヘ
ッド再生区間51,52に、再生されるトラックのリニアリ
ティが悪ければ第5図ロの信号を、再生されるトラック
のリニアリティが良好であれば常にハイレベルの信号
を、それぞれ出力する。そのため、再生されるトラック
のリニアリティが良好であればセレタク172の出力は常
にハイレベルである。この時、同期信号検出回路146の
出力する第2のパルス(第4図ホ)はAND回路147で消さ
れることなくそのままサンプルホールド回路145に入力
される。整流回路142の出力は同期信号検出回路146の出
力する第1のパルス(第4図ニ)によってサンプルホー
ルド回路143にホールドされる。サンプルホールド回路1
43の出力は引き算器144で整流回路142の出力との差をと
られて、同期信号検出回路146の出力する第2のパルス
(第4図ホ)でサンプルホールド回路145にサンプルホ
ールドされる。サンプルホールド回路145にホールドさ
れる電圧はヘッドギャップ37の両隣接トラックへの突き
出し量を示すパイロット信号(第4図イの始めの2つの
異なった振幅のもの)の振幅の差であって、トラックセ
ンターに対するヘッドセンターのずれに相当するもので
ある。同期信号検出回路146の出力する第2のパルス
(第4図ホ)はAND回路147で消されることなくそのまま
サンプルホールド回路145に入力されるため、上記の動
作は第2図に示すATFエリア22,23ともに行なわれる。
一方、再生されるトラックのリニアリティが悪ければ、
セレクタ172の出力は第5図ロのように再生基準信号発
生器18の出力する基準信号の前半部分のみでハイレベル
となる。再生基準信号発生器18の出力する基準信号の前
半部分はヘッドがトラックの前半部分を再生する時間に
相当する。この時、同期信号検出回路146の出力する第
2のパルス(第4図ホ)はAND回路147でトラック後半の
物が消され、第2図23に示すトラック前半のATFエリア
の物のみがサンプルホールド回路145に入力される。し
たがって、トラック前半のATFエリアではサンプルホー
ルド回路145には、トラックセンターに対するヘッドセ
ンターのずれに相当する電圧が前記したようにホールド
されるが、トラック後半のATFエリアではサンプルホー
ルド回路145にはサンプルパルスが入力されず、以前の
電圧をホールドしたままとなる。
サンプルホールド回路145の出力はトラッキング検出回
路14の出力である。
したがって、トラックとヘッド走行のずれの少ない場合
の、再生されるトラックのリニアリティが良好な場合に
は、トラッキング検出回路14は第2図22,23に示す両方
のATFエリアでトラックセンターに対するヘッドセンタ
ーの値を示す電圧をホールドし、出力する。また、一
方、リニアリティが悪く、トラックとヘッド走行のずれ
の多い時には、トラッキング検出回路14は第2図23に示
すATFエリアのみでトラックセンターに対するヘッドセ
ンターの値を示す電圧をホールドし、出力する。
また、FG19はキャプスタンモータ9の回転数に比例する
周波数の信号を出力し、その周波数信号はFVコンバータ
161で望ましい回転数との差電圧に変換される。FVコン
バータ161の出力電圧と、トラッキング検出回路14の出
力電圧は加算器162で加算されて駆動回路10に入力さ
れ、キャプスタンモータ9を駆動する。キャプスタンモ
ータ9の回転はキャプスタン軸8の回転に等しく、ピン
チローラ11との圧着によって磁気テープ1を走行させ
る。この時、制御回路16は、トラッキング検出回路14の
出力がゼロとなるようにその動作点が設定されている。
したがって、磁気テープ1は、トラックとヘッド走行の
ずれの少ない場合には、第2図22,23に示す両方のATFエ
リアでトラックセンターに対するヘッドセンターの値を
示す電圧がゼロとなるように、また、一方、リニアリテ
ィが悪く、トラックとヘッド走行のずれの多い場合に
は、第2図の23に示すATFエリアのみでトラックセンタ
ーに対するヘッドセンターの値を示す電圧がゼロとなる
ように、制御回路,テープ駆動手段12によって、駆動さ
れる。
以上のように、リニアリティが悪く、トラックとヘッド
走行のずれの多い場合には、信号処理回路を用いてその
状態を検出し、トラック上に2箇所あるATFエリアの両
方を使わず、片側のみを用いて磁気テープの走行を制御
することができる。そのため、従来問題となっていた、
2箇所のATFの記録された位置で、再生ヘッドがともに
トラックセンターを通過することができなくなってトラ
ッキング制御が不安定になるということがなくなり、安
定なトラッキング制御を行なうことが可能になる。
なお、トラック前半とトラック後半とにデータおよびエ
ラー検出コードがそれぞれ記録されているため、トラッ
クの前半と後半のどちかが再生エラーが少ないかも検出
できる。この結果を用いて、前半と後半2箇所にあるAT
Fの内再生データエラーの少ない部分の物を用いるよう
にも構成ができる等、多種の応用が可能である。
また、ATF信号はトラック中に3箇所以上あるシステム
も考えられる。この場合は、リニアリティが悪いとき、
トラック内で近接した2箇所のATF信号があれば、この
2箇所のATFを用いて制御をかけても同様な効果が得ら
れる。したがって、本実施例で説明したトラック内の一
箇所のみのATFを選ぶことのみに本願発明が限定される
ものではない。
また、モノマルチ171は、クロックとカウンタなどでも
構成できるなど、本発明は図示した実施例のみにとどま
るものではない。
発明の効果 以上述べて来たように、本発明によれば、信号処理回路
によってトラックを再生ヘッドが正しくトレースしてい
るかいないかが検出され、トラックとヘッドトレースの
不一致が検出されたとき、トラッキング信号選択回路に
よって、トラック上に記録されたトラッキング信号のう
ち1部のもののみを選んでトラッキングをかけるように
構成している。そのため、少なくとも選択されたトラッ
キング信号の記録された位置では、再生ヘッドはトラッ
クを正しく走行し、トラックに対するヘッドトレース状
況の変わらない、安定なトラッキングを行なうことが可
能となる。そのため、磁気テープに記録する装置と再生
する装置の、ヘッド走行に違いがあっても、トラッキン
グ状態が不安定になってデータ再生が異常となることが
なくなり、極めて安定な再生装置を供給することが可能
となるという大きな効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例における磁気テープ再生装置
のブロック図、第2図,第3図は第1図の実施例に用い
られる磁気テープの例を示す正面図、第4図,第5図は
第1図の実施例の動作波形図である。 1……磁気テープ、2a,2b……ヘッド、3……回転シリ
ンダ、15……信号処理回路、17……トラッキング信号選
択回路、14……トラッキング検出回路、12……テープ駆
動手段、19……回転数検出手段、16……制御回路。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気テープ上に斜めのトラックを形成し、
    その磁気テープの各トラックの複数の所定の箇所にトラ
    ッキングをとるためのトラッキング信号が記録され、前
    記トラッキング信号以外のデータ信号には再生時の読み
    取りエラー検出用のエラー検出コードが加えて記録され
    た磁気テープを再生する装置であって、ヘッドと、前記
    ヘッドの取り付けられた回転シリンダと、前記ヘッドの
    出力から記録された信号を再生してトラック前半とトラ
    ック後半のエラー発生状態を前記エラー検出コードの処
    理を行なって検出し読み取り状態の良否を出力する信号
    処理回路と、前記信号処理回路が読み取り状態の悪いこ
    とを出力した時に前記トラッキング検出信号の各トラッ
    クの所定の1部の物のみを選択するトラッキング信号選
    択回路と、前記ヘッドの出力から前記磁気テープに記録
    されたトラッキング信号の内前記トラッキング信号選択
    回路で選択されたトラッキング信号を検出するためのト
    ラッキング検出回路と、回転により前記磁気テープを走
    行させるためのテープ駆動手段と、前記テープ駆動手段
    の回転数を検出する回転数検出手段と、前記回転数検出
    手段の出力と前記トラッキング検出回路の出力を用いて
    前記駆動手段への駆動指令信号を出力する制御回路と、
    を具備し、前記信号処理回路が読み取り状態の悪いこと
    を検出出力した場合に各トラックの所定の1部のトラッ
    キング信号のみを用いて磁気テープの走行を制御するよ
    うにしたことを特徴とする磁気テープ再生装置。
  2. 【請求項2】トラッキング信号はトラックの前半部分と
    後半部分のそれぞれに1箇所づつ合計2箇所記録された
    磁気テープを用い、トラッキング信号選択回路はトラッ
    ク前半または後半を示すヘッド回転位置検出回路を含む
    構成とし、前記ヘッド回転位置検出回路の出力するトラ
    ック前半または後半を示す信号が出力されるときのみ前
    記トラッキング信号を検出するための選択出力を行なう
    ように構成したことを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の磁気テープ再生装置。
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