JPH0721911A - カラー受像管の蛍光面形成方法 - Google Patents

カラー受像管の蛍光面形成方法

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JPH0721911A
JPH0721911A JP9087494A JP9087494A JPH0721911A JP H0721911 A JPH0721911 A JP H0721911A JP 9087494 A JP9087494 A JP 9087494A JP 9087494 A JP9087494 A JP 9087494A JP H0721911 A JPH0721911 A JP H0721911A
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JP
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auxiliary lens
light
phosphor
shadow mask
panel
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JP9087494A
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Toshiaki Inoue
寿昭 井上
Nobuyuki Tai
伸幸 田井
Toshio Toyosawa
敏男 豊澤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光源部を動かすことなくブラックマトリック
スのマトリックスホールや蛍光体ドットの形状を補正す
る蛍光面形成方法を得ることを目的とする。 【構成】 カラー受像管の蛍光面形成方法において、そ
の露光工程での感光剤層または感光性蛍光体スラリ層に
対する光照射を、光学的に光を所定量パネル1 方向に移
動させる透光性補助レンズ38を介しておこなう照射と、
透光性補助レンズを介さないでおこなう照射とに分けて
おこなうようにした。 【効果】 蛍光面周辺部、特に対角端部におけるマトリ
ックスホールや蛍光体ドットの対角軸方向のつぶれを解
消することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラー受像管の蛍光
面形成方法に係り、特にブラックマトリックスのマトリ
ックスホールまたは蛍光体ドットの形状を良好にするこ
とができるカラー受像管の蛍光面形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にカラー受像管は、図7に示すよう
に、ほぼ矩形状のパネル1および漏斗状のファンネル2
からなる外囲器を有し、そのパネル1の内面に、その内
側に配置されたほぼ矩形状のシャドウマスク3に対向し
て蛍光面4が形成されている。そしてファンネル2のネ
ック5内に配設された電子銃6から放出される電子ビー
ム7をファンネル2の外側に装着された偏向ヨーク8の
発生する磁界により偏向して、上記蛍光面4を水平、垂
直走査することにりカラー画像を再現する構造に形成さ
れている。
【0003】このようなカラー受像管の蛍光面4とし
て、図8(a)に示すように、ブラックマトリックス1
0と、その円形のマトリックスホールに埋込むように設
けられた青、緑、赤に発光する3色蛍光体ドット11B
,11G ,11R からなる蛍光面、および同(b)に
示すように、3色蛍光体ドット11B ,11G ,11R
が互いに密接するように配置された蛍光面がある。
【0004】従来よりこのような蛍光面は、写真印刷法
により形成されている。その一工程として、パネルの内
面に形成された感光剤層または感光性蛍光体スラリ層な
どの蛍光面形成部材層に、シャドウマスクを光学マスク
として、その開孔パターンを焼付ける露光工程がある。
この露光工程での開孔パターンの焼付けは、図9に示す
露光装置により、パネル1の内面に形成された感光剤層
または感光性蛍光体スラリ層などの蛍光面形成部材層1
3に対向してシャドウマスク3を配置し、水銀ランプな
どを光源とする光源部14から放射される光15を補正
レンズ16、補正フィルター17などの光学系および上
記シャドウマスク3を介して上記蛍光面形成部材層13
に照射することによりおこなわれる。
【0005】なお、上記補正レンズ16は、光源部14
から放射される光15の軌道を電子ビームの軌道に近似
させるためのものである。また補正フィルター17は、
蛍光面形成部材層13を照射する光の光量分布を補正す
るためのものである。
【0006】この場合、図10に示すように、蛍光面形
成部材層に焼付けられる開孔パターン19は、パネル1
の中央部では、シャドウマスクの円形開孔に対応して円
形となるが、パネル1の周辺部、特に対角端部では、図
11に示すように、光源部から放射された光15がシャ
ドウマスク3の開孔20を通過するとき、シャドウマス
ク3の対角軸方向に遮蔽されるため、図10に19D で
示したように、対角軸方向につぶれ、対角軸方向を短径
とし、直交する方向を長径とする長円形状に歪む。その
結果、この開孔パターン19に対応して、マトリックスホ
ールまたは蛍光体ドットは、長円形状に形成される。
【0007】このように蛍光面形成部材層に焼付けられ
る開孔パターン19が長円形状に歪み、長円形状のマト
リックスホールまたは蛍光体ドットが形成されると、通
常3色蛍光体層に対する電子ビームのランディング余裕
は、マトリックスホールまたは蛍光体ドットの長径で制
約されるため、真円の場合にくらべて発光面積が小さく
なる。そのため、蛍光面全域にわたり均一な輝度が得ら
れなくなったりあるいは色純度の劣化をまねく。
【0008】このような問題を解決するために、たとえ
ば特開昭58−203445号公報には、光源部をカラ
ー受像管の管軸と同一方向に往復駆動する露光装置によ
り短い露光時間でストライプ型カラー受像管の蛍光面の
ストライプの幅を所定幅にする手段が示されている。ま
た特開平3−236139号公報には、対角軸方向のラ
ンディング誤差が偏向ヨークのプルバック調整やマグネ
ットで比較的容易に補正できることから、カムにより光
源部を管軸方向に揺動する露光装置を用いて、少なくと
も蛍光面の対角端部に形成される蛍光体ドットを、ほぼ
対角軸方向を長径とする長円形状にする手段が示されて
いる。
【0009】しかしこのように光源部を駆動すると、露
光装置の光源は、位置精度がきわめて重要であるため、
大掛りな高精度の駆動装置が必要となる。また補正レン
ズなどの他の光学系との位置関係が変動することによる
弊害が生ずる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、カラー
受像管の蛍光面は、写真印刷法により形成される。その
一工程として、シャドウマスクを光学マスクとし、光源
部から放射される光をシャドウマスクを介してパネルの
内面に形成された感光剤層または感光性蛍光体スラリ層
などの蛍光面形成部材層に照射することにより、シャド
ウマスクの開孔パターンを焼付ける工程がある。しかし
このようにシャドウマスクを光学マスクとして、その開
孔パターンを焼付けると、焼付けられる開孔パターン
は、パネルの中央部ではシャドウマスクの円形開孔に対
応して円形となるが、パネルの周辺部、特に対角端部で
は、光源部から放射された光がシャドウマスクの開孔を
通過するとき、シャドウマスクの対角軸方向に遮蔽され
るため、対角軸方向につぶれた長円形状となる。そのた
め、パネルの周辺部では長円形状のマトリックスホール
または蛍光体ドットが形成される。その結果、蛍光面全
域にわたり均一な輝度が得られなくなったりあるいは色
純度の劣化をまねくという問題がある。
【0011】このような問題を解決するために、従来、
光源部をカラー受像管の管軸と同一方向に動かして、特
に蛍光面の対角端部に形成される蛍光体ドットを対角軸
方向に伸ばす提案がなされている。しかしこのように光
源部を動かすと、露光装置の光源は、位置精度がきわめ
て重要であるため、大掛りな高精度の駆動装置が必要と
なる。また補正レンズなどの他の光学系との位置関係が
変動することによる弊害が生ずるなどの問題がある。
【0012】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
ものであり、実際に光源部を動かすことなく、実質的に
光源部の位置をカラー受像管の管軸と同一方向に変化さ
せ、蛍光面の周辺部、特に蛍光面の対角端部に形成され
るブラックマトリックスのマトリックスホールや蛍光体
ドットを対角軸方向に伸ばす蛍光面形成方法を得ること
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】光源部から放射される光
をシャドウマスクの円形状開孔を介してパネル内面に形
成された感光剤層または感光性蛍光体スラリ層に所定時
間照射して、感光剤層または感光性蛍光体スラリ層にシ
ャドウマスクの円形状開孔のパターンを焼付ける露光工
程を有するカラー受像管の蛍光面形成方法において、そ
の露光工程での感光剤層または感光性蛍光体スラリ層に
対する光照射を、光学的に光を所定量パネル方向に移動
させる透光性補助レンズを介しておこなう照射と、透光
性補助レンズを介さないでおこなう照射とに分けておこ
なうようにした。
【0014】また、その透光性補助レンズとして平板状
の補助レンズを使用するようにした。
【0015】さらに、その透光性補助レンズとして、ほ
ぼ矩形状シャドウマスクの短軸方向、長軸方向および対
角軸方向で板厚の変化が異なる補助レンズを使用するよ
うにした。
【0016】
【作用】上記のように、露光工程での感光剤層または感
光性蛍光体スラリ層に対する光照射を、透光性補助レン
ズを介しておこなう照射と、透光性補助レンズを介さな
いでおこなう照射とに分けておこなうと、透光性補助レ
ンズを介して照射する場合は、透光性補助レンズによる
屈折により、透光性補助レンズを介さない場合に対し
て、光学的に光源をカラー受像管の管軸と同一方向に移
動させることができる。したがって感光剤層または感光
性蛍光体スラリ層に対する光照射を、上記のようにおこ
なうことにより、蛍光面の周辺部、特に対角端部におけ
るブラックマトリックスのマトリックスホールまたは蛍
光体ドットの対角軸方向のつぶれを解消することができ
る。
【0017】特に、その透光性補助レンズを平板状の補
助レンズとすることにより、シャドウマスクのパネル内
面と対向する面の曲率が比較的単純な場合に、蛍光面周
辺部の蛍光体ドットを効果的に補正することができる。
【0018】また、その透光性補助レンズをほぼ矩形状
シャドウマスクの短軸方向、長軸方向および対角軸方向
で板厚の変化が異なる補助レンズとすることにより、シ
ャドウマスクの短軸方向、長軸方向および対角軸方向の
曲率が異なる複雑な場合に、蛍光面周辺部の蛍光体ドッ
トを十分に補正することができる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。
【0020】実施例1.図5(a)乃至(i)により、
ブラックマトリックスおよびそのマトリックスホールに
3色蛍光体ドットを設ける蛍光面[図8(a)参照]の
形成方法について説明する。図5(a)に示すように、
まずパネル1の内面に、ポリビニルアルコール(PV
A)と重クロム酸アンモニウム(ADC)とを主成分と
する感光剤溶液を塗布し、乾燥して感光剤層30を形成
する。つぎに同(b)に示すように、このパネル1の内
面に形成された感光剤層30をシャドウマスク3を介し
て露光し、感光剤層30にシャドウマスク3の開孔パタ
ーンを焼付ける。つぎにこの開孔パターンの焼付けられ
た感光剤層30を現像して未感光部を除去し、同(c)
に示すように、シャドウマスク3の開孔に対応するパタ
ーンからなるレジスト膜31を形成する。
【0021】つぎに上記レジスト膜31の形成されたパ
ネル1の内面に黒色塗料を塗布し、乾燥して、同(d)
に示すように、黒色塗料層32を形成する。そしてレジ
スト膜31とともに、レジスト膜31上の黒色塗料層3
2を剥離除去して、同(e)に示すように、パネル1の
内面にレジスト膜の剥離部分をマトリックスホール33
とするブラックマトリックス10を形成する。
【0022】その後、上記ブラックマトリックス10の
形成されたパネル1の内面に、PVAとADCとを主成
分とする感光剤溶液に、たとえば青蛍光体を分散した感
光性蛍光体スラリを塗布し、乾燥して同(f)に示すよ
うに、感光性蛍光体スラリ層35を形成する。つぎに同
(g)に示すように、このパネル1の内面に形成された
感光性蛍光体スラリ層35をシャドウマスク3を介して
露光し、感光性蛍光体スラリ層35にシャドウマスク3
の開孔パターンを焼付ける。つぎにこの開孔パターンを
焼付けられた感光性蛍光体スラリ層35を現像して未感
光部を除去し、同(h)に示すように、ブラックマトリ
ックス10の所定のマトリックスホールに青蛍光体ドッ
ト11B を形成する。さらにこの青蛍光体ドット11B
の形成方法を緑、赤蛍光体について繰返すことにより、
同(i)に示すように、緑、赤蛍光体ドット11G ,1
1R を形成する。
【0023】この蛍光面形成方法において、パネル1 の
内面に形成された感光剤層30および感光性蛍光体スラ
リ層35などの蛍光面形成部材層にシャドウマスク3の
開孔パターンを焼付けるとき、図1に示す露光装置が用
いられる。この露光装置は、シャドウマスク3の装着さ
れたパネル1を位置決め支持する支持台37の下部に光
源部14が配置されている。この光源部14には、水銀
ランプなどの光源から放射される光15をオン・オフす
るシャッター(図示せず)が設けられている。またこの
光源部14上には、光源部14から放射された光15の
軌道をカラー受像管の電子銃から放出される電子ビーム
の軌道に近似させる補正レンズ16、上記パネル1の内
面に形成された蛍光面形成部材層を照射する光の光量分
布を補正する補正フィルター17のほかに、光源部14
から放射された光15を屈折する1個の平板状の透光性
補助レンズ38が配置されている。この透光性補助レン
ズ38は、エアシリンダー(図示せず)などからなる駆
動機構により、約100mm/秒の速度で、矢印39で示
したようにパネル1に対して平行に蛍光面形成部材層を
照射する光の通過領域に挿入、取出し駆動されるように
なっている。そしてパネル1の内面に形成された感光剤
層30や感光性蛍光体スラリ層35などの蛍光面形成部
材層13にシャドウマスク3の開孔パターンを焼付ける
とき、上記透光性補助レンズ38を所定時間挿入して露
光する場合と、取出して露光する場合とに分けて露光す
るようになっている。
【0024】なお、この透光性補助レンズ38の挿入、
取出しは、光源部14から放射された光15をオン・オ
フするシャッターをオフにしておこなうのが望ましい。
【0025】上記のように蛍光面形成部材層を照射する
光15の通過領域に透光性補助レンズ38を挿入して露
光する場合と取出して露光する場合とに分けて露光する
と、透光性補助レンズ38を取出して露光する場合は、
光源部14からパネル1の内面までの距離が従来の露光
と同じとなるが、透光性補助レンズ38を挿入して露光
する場合は、透光性補助レンズ38による光の屈折によ
り、見掛け上、光源部14がパネル1の内面に近づくよ
うに移動する。
【0026】すなわち、蛍光面形成部材層を照射する光
15の通過領域に平板状の透光性補助レンズ38を挿入
すると、光源部14から放射された光15は、スネルの
法則により屈折し、図2に示すように、空気の屈折率を
n1 、透光性補助レンズ38の屈折率をn2 とし、光源
部14から放射された光15が透光性補助レンズ38の
法線41に対して角度θ1 (入射角)で入射し、角度θ
2 (屈折角)で屈折するとすると、数1の関係が成立
し、
【数1】n1 sin θ1 =n2 sin θ2 透光性補助レンズ38に角度θ1 で入射する光15は、
透光性補助レンズ38で屈折したのち、透光性補助レン
ズ38の法線41に対して角度θ1 で出射するようにな
る。
【0027】したがって入射角θ1 が臨界角以下であ
り、屈折率n1 ,n2 が n1 ≠n2 であれば、入射光と出射光との間に破線で示すずれが生
じ、光源部14の位置が透光性補助レンズ38の法線4
1方向、すなわちカラー受像管の管軸と同一方向に移動
する。この移動量は、透光性補助レンズ38の屈折率n
2 と板厚tとにより調整することができる。
【0028】つまり、パネル1の内面に形成された感光
剤層30や感光性蛍光体スラリ層35などの蛍光面形成
部材層13にシャドウマスク3の開孔パターンを焼付け
るとき、光学的に光源部14から放射された光15をカ
ラー受像管の管軸と同一方向に所定量移動する平板状の
透光性補助レンズ38を配置し、この透光性補助レンズ
38を所定時間挿入して露光する場合と、取出して露光
する場合とに分けて露光すると、実際に光源部14を動
かすことなく、実質的に光源部14の位置をカラー受像
管の管軸と同一方向に変化させることができる。その結
果、パネル1の周辺部、特に対角端部は、図3に実線お
よび破線で示すようにシャドウマスク3の開孔20を異
なる傾斜角で通過する光15a ,15b により露光さ
れ、パネル内面の蛍光面形成部材層には、それぞれ実線
および破線で示すようにずれた開孔パターン41a ,4
1b が得られる。それにより、従来光源部から放射され
た光がシャドウマスクの対角軸方向に遮蔽されるために
生ずるブラックマトリックスのマトリックスホールや蛍
光体ドットの対角軸方向のつぶれをなくすことができ
る。
【0029】図4に上記平板状の透光性補助レンズの板
厚と蛍光体ドットの形状(真円度)との関係を曲線42
で示す。縦軸に示した真円度は、1.0以上では、形成
される蛍光体ドットがパネルの対角軸方向を長径とする
長円形状、1.0以下では、パネルの対角軸方向を短径
とし、対角軸と直交する方向を長径とする長円形状にな
ることを示している。この図4からわかるように、平板
状の透光性補助レンズは、板厚を2〜4mm程度にするこ
とにより、パネルの周辺部のブラックマトリックスのマ
トリックスホールや蛍光体ドットの対角軸方向のつぶれ
を効果的に補正することができる。
【0030】なお、上記説明では、1個の平板状の透光
性補助レンズを蛍光面形成部材層を照射する光の通過領
域に挿入、取出しする場合について説明したが、この透
光性補助レンズは、板厚の異なる2個の平板状透光性補
助レンズで構成し、たとえばその1個を板厚3mmの透光
性補助レンズ、他の1個を板厚4mmの透光性補助レンズ
として、板厚3mmの透光性補助レンズを常時蛍光面形成
部材層を照射する光の通過領域に挿入しておき、板厚4
mmの透光性平板を挿入、取出し駆動するように構成して
もよい。さらには板厚の異なる透光性補助レンズを交互
に挿入、取出しするようにしてもよい。
【0031】実施例2.上記実施例1では、平板状の透
光性補助レンズを用いて露光する場合について説明した
が、平板状の透光性補助レンズでは、パネル周辺部のブ
ラックマトリックスのマトリックスホールまたは蛍光体
ドットの形状を十分に補正できない場合がある。
【0032】すなわち、ブラックマトリックスのマトリ
ックスホールまたは蛍光体ドットの形状は、光源部から
放射された光がシャドウマスクの開孔に入射するときの
角度により影響される。一般にシャドウマスクの開孔に
入射する光は、その開孔の法線に対して、パネルの中心
よりも周辺部ほど大きくなるため、パネル中心からの距
離が大きくなるほど、長円形状になる程度が大きくな
る。平板状の透光性補助レンズでも、数1から明らかな
ように平板状の透光性補助レンズの中心から遠ざかるに
つれて、通過光の移動量は大きくなる。したがって、平
板状の透光性補助レンズでも、シャドウマスクやパネル
内面の曲率が単調な場合は、十分に補正可能である。し
かし、たとえばほぼ矩形状のシャドウマスクの曲率が短
軸、長軸、対角軸方向で異なる場合は、十分に補正でき
なくなることがある。今、シャドウマスクの短軸方向の
曲率半径Rv 、長軸方向の曲率半径Rh 、対角軸方向の
曲率半径Rd が、 Rv <Rh <Rd であるとすると、ブラックマトリックスのマトリックス
ホールまたは蛍光体ドットは、短軸方向よりも長軸方
向、長軸方向よりも対角軸方向周辺部の方がより大きく
長円形状化しやすい。
【0033】このような場合、透光性補助レンズの厚さ
を上記シャドウマスクの各軸方向の曲率に対応して異な
らしめ、図6に示すように、透光性補助レンズ38の短
軸(V軸)端の厚さTV 、長軸(H軸)端の厚さTH 、
対角軸(D軸)端の厚さTDを TV <TH <TD とすることにより、平板状の透光性補助レンズでは十分
に補正できないブラックマトリックスのマトリックスホ
ールや蛍光体ドットの形状も蛍光面全域にわたり良好に
補正することができる。
【0034】なおいずれの場合も、透光性補助レンズの
挿入位置は、光源部に対して精度よく配置する必要があ
り、補正レンズに対する光の入射位置、入射角度などが
変化しないように、図1に示したように、補正レンズ1
6よりもシャドウマスク3側に配置することが望まし
い。しかし補正レンズ16の特性によっては、光源部1
4と補正レンズ16との間に配置してもよい。
【0035】また、上記各実施例では、パネルの内面に
形成された蛍光面形成部材層に対する光量分布を補正す
る補正フィルターとは別に透光性補助レンズを配置した
が、上述したように透光性補助レンズは、パネルの周辺
部、特に対角端部でのブラックマトリックスのマトリッ
クスホールや蛍光体ドットの対角軸方向のつぶれをなく
すためのものであるから、この透光性補助レンズに補正
フィルターと同じ機能をもたせて、マトリックスホール
や蛍光体ドットの変形防止とともに、それらの大きさを
補正するようにしてもよい。
【0036】また、上記実施例では、ブラックマトリッ
クスおよびそのマトリックスホールに3色蛍光体ドット
を設ける蛍光面の形成方法について説明したが、この発
明は、3色蛍光体ドットが互いに密接配置される蛍光面
[図8(b)参照]の形成にも適用できる。
【0037】
【発明の効果】カラー受像管の蛍光面を形成する露光工
程での感光剤層または感光性蛍光体スラリ層に対する光
照射を、光学的に光を所定量パネル方向に移動させる透
光性補助レンズを介しておこなう照射と、この透光性補
助レンズを介さないでおこなう照射とに分けておこなう
と、透光性補助レンズを介して照射する場合は、透光性
補助レンズによる屈折により、透光性補助レンズを介さ
ない場合に対して、光学的に光源をカラー受像管の管軸
と同一方向に移動させることができ、それにより蛍光面
の周辺部、特に対角端部におけるブラックマトリックス
のマトリックスホールまたは蛍光体ドットの対角軸方向
のつぶれを解消することができ、この対角軸方向のつぶ
れが原因で生ずる蛍光面全域の輝度の均一性、色純度の
劣化などを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1に係る露光装置の構成を示
す図である。
【図2】その透光性補助レンズの作用を説明するための
図である。
【図3】透光性補助レンズによるシャドウマスクの開孔
を通過する光の軌道の変化を説明するための図である。
【図4】透光性補助レンズの板厚と蛍光体ドットの形状
との関係を示す図である。
【図5】図5(a)乃至(i)はそれぞれこの発明の一
実施例である蛍光面の形成方法を説明するための図であ
る。
【図6】図6(a)はこの発明の実施例2における透光
性補助レンズの形状を示す斜視図、図6(b)はその垂
直軸断面図、図6(c)は水平軸断面図、図6(d)は
対角軸断面図である。
【図7】カラー受像管の構成を示す図である。
【図8】図8(a)はブラックマトリックスのマトリッ
クスホールに3色蛍光体ドットが設けられた蛍光面の
図、図8(b)は3色蛍光体ドットが互いに密接して配
置された蛍光面の図である。
【図9】従来の露光装置の構成を示す図である。
【図10】従来の露光装置により露光した場合に生ずる
シャドウマスクの開孔パターンの図である。
【図11】パネルの対角端部でシャドウマスクの開孔パ
ターンが長円形になる理由を説明するための図である。
【符号の説明】
1…パネル 3…シャドウマスク 10…ブラックマトリックス 11B ,11G ,11R …3色蛍光体ドット 13…蛍光面形成部材層 14…光源部 15…光 16…補正レンズ 17…補正フィルター 20…シャドウマスクの開孔 33…ブラックマトリックスのマトリックスホール 38…透光性補助レンズ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源部から放射される光をシャドウマス
    クの円形状開孔を介してパネル内面に形成された感光剤
    層または感光性蛍光体スラリ層に所定時間照射して、上
    記感光剤層または感光性蛍光体スラリ層に上記シャドウ
    マスクの円形状開孔のパターンを焼付ける露光工程を有
    するカラー受像管の蛍光面形成方法において、 上記露光工程での感光剤層または感光性蛍光体スラリ層
    に対する光照射が、光学的に光を所定量上記パネル方向
    に移動させる透光性補助レンズを介しておこなう照射
    と、上記透光性補助レンズを介さないでおこなう照射と
    からなることを特徴とするカラー受像管の蛍光面形成方
    法。
  2. 【請求項2】 透光性補助レンズとして平板状の補助レ
    ンズを使用することを特徴とする請求項1記載のカラー
    受像管の蛍光面形成方法。
  3. 【請求項3】 透光性補助レンズとして、ほぼ矩形状シ
    ャドウマスクの短軸方向、長軸方向および対角軸方向で
    板厚の変化が異なる補助レンズを使用することを特徴と
    する請求項1記載のカラー受像管の蛍光面形成方法。
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