JPH10199417A - カラー受像管の蛍光面形成方法およびその露光装置 - Google Patents

カラー受像管の蛍光面形成方法およびその露光装置

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JPH10199417A
JPH10199417A JP647997A JP647997A JPH10199417A JP H10199417 A JPH10199417 A JP H10199417A JP 647997 A JP647997 A JP 647997A JP 647997 A JP647997 A JP 647997A JP H10199417 A JPH10199417 A JP H10199417A
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shadow mask
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optical path
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JP647997A
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Inventor
Norio Shimizu
紀雄 清水
Shinji Ohama
真二 大濱
Shinichiro Nakagawa
慎一郎 中川
Masachika Inoue
雅及 井上
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストライプ状の光吸収層や蛍光体層のくびれ
や蛇行を軽減できる蛍光面形成方法およびその露光装置
を構成することを目的とする。 【解決手段】 複数個の開孔がブリッジを介して一列に
配置されたシャドウマスク5 の開孔列方向を長手方向と
して配置された長光源21と、この長光源のカバー27と、
光路長差補正レンズ28とを有する露光装置により、パネ
ル2 内面に形成された感光性蛍光面形成部材層19にシャ
ドウマスクの開孔列に対応するストライプ状のパターン
を焼付けるカラー受像管の蛍光面形成方法において、長
光源と光路長差補正レンズを固定し、カバーを長光源の
長手方向に振動させながら感光性蛍光面形成部材層にシ
ャドウマスクの開孔列に対応するストライプ状のパター
ンを焼付けるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カラー受像管の
蛍光面形成方法およびその露光装置に係り、特にストラ
イプ状蛍光体層またはストライプ状の光吸収層とストラ
イプ状蛍光体層とからなるカラー受像管の蛍光面形成方
法およびその露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にカラー受像管は、図6および図7
に示すように、有効部1の内面が凹曲面からなるパネル
2と漏斗状のファンネル3からなる外囲器を有し、その
パネル2の有効部1内面に蛍光面4が設けられ、この蛍
光面4に対向して、その内側に蛍光面4と対向する凸曲
面からなる有効面に多数の開孔が所定の配列で形成され
たシャドウマスク5が配置されている。一方、ファンネ
ル3のネック7内に3電子ビーム8B ,8G ,8R を放
出する電子銃9が配設されている。そして、この電子銃
9から放出される3電子ビーム8B ,8G ,8R をファ
ンネル3の外側に装着された偏向装置10の発生する磁
界により偏向し、シャドウマスク5を介して蛍光面4を
走査することにより、カラー画像を表示する構造に形成
されている。
【0003】このようなカラー受像管において、シャド
ウマスク5を、矩形状開孔12がブリッジ13を介して
垂直方向(y軸方向)に複数個一列に配置され、この垂
直方向の開孔列が水平方向(x軸方向)に複数列並列に
形成されたシャドウマスクと、このシャドウマスク5の
開孔12に対応して、蛍光面4を垂直方向に細長いスト
ライプ状光吸収層15と、この光吸収層15の隙間に
青、緑、赤に発光するストライプ状の層16B ,16G
,16R が埋込まれるように設けられたブラックスト
ライプ型に構成されたものが、現在、民生用カラー受像
管の主流となっている。
【0004】従来より、このようなカラー受像管の蛍光
面4は、シャドウマスク5を光学マスクとする写真印刷
法により形成され、最初に光吸収層15を形成し、つい
で蛍光体層16B ,16G ,16R を形成する方法で形
成されている。
【0005】その光吸収層15の形成は、パネル2の有
効部1内面にフォトレジストを塗布形成し、このフォト
レジストにシャドウマスク5の開孔12に対応するパタ
ーンを焼付け、現像して、上記シャドウマスク5の開孔
12に対応するパターンからなるレジストを形成する。
つぎにそのパネル2の有効部1内面に黒色塗料層を塗布
し、上記レジスト上に塗布された黒色塗料層をレジスト
とともに剥離して光吸収層15を形成する。
【0006】その後、上記光吸収層の形成されたパネル
2の有効部1内面に感光性蛍光体スラリ層を塗布形成
し、この感光性蛍光体スラリ層にシャドウマスク5の開
孔12に対応するパターンを焼付け、現像して、上記光
吸収層15の所定の隙間に蛍光体層を形成する。この蛍
光体層の形成方法を3色蛍光体について繰返すことによ
り形成される。
【0007】上記フォトレジストおよび感光性蛍光体ス
ラリ層に対するシャドウマスク5の開孔12に対応する
パターンの焼付けには、露光装置が用いられる。この露
光装置には、ゾーン露光方式とダイレクト露光方式とが
ある。
【0008】そのゾーン露光方式の露光装置は、パター
ンの焼付けを時間的にずらしておこなう方式であり、図
8に示すように、パネル2を位置決め支持するテーブル
18を有し、このテーブル18に位置決め支持されたパ
ネル2の有効部1内面に形成されたフォトレジストや感
光性蛍光体スラリ層などの感光性蛍光面形成部材層19
に、シャドウマスク5の開孔に対応するパターンを焼付
ける光20を放射する長光源21が設けられ、この長光
源21と上記シャドウマスク5との間に、長光源21側
から順次、長光源21からの光20の軌道を電子ビーム
の軌道に近似させるレンズ群22、パネル2の有効部1
内面に対する光量分布を補正する補正フィルタ23、お
よび長光源21の長手方向と直交する方向を長手方向と
する開口24が設けられ、長光源21の長手方向に往復
移動することにより、感光性蛍光面形成部材層19に対
する光20の照射領域を時間的に変化させる遮光板25
が配置された構造に形成されている。
【0009】これに対して、ダイレクト露光方式の露光
装置は、パターンの焼付けを全面同時におこなう方式で
あり、図9に示すように、パネル2を位置決め支持する
テーブル18を有し、このテーブル18に位置決め支持
されたパネル2の有効部1内面に形成された感光性蛍光
面形成部材層19に、シャドウマスク5の開孔に対応す
るパターンを焼付ける光20を放射する長光源21、こ
の長光源21と上記シャドウマスク5との間に、長光源
21に接近して長光源21の大きさを規制するカバー2
7、さらにこのカバー27を介して順次シャドウマスク
5の方向に、長光源21からパネル2の有効部1内面の
中央部までの光路長と周辺部までの光路長の差を補正す
る光路長差補正レンズ28、長光源21からの光20の
軌道を電子ビームの軌道に近似させるレンズ群22、お
よびパネル2の有効部1内面に対する光量分布を補正す
る補正フィルタ23が配置された構造に形成されてい
る。
【0010】このダイレクト露光方式の露光装置は、ゾ
ーン露光方式の露光装置にくらべて、構造が簡単であ
り、かつ露光時間を短縮することができる。
【0011】ところで、上記のように長光源21を用い
ると、パネル2の有効部1内面は、垂直方向にも湾曲し
ているため、図10に示すように、長光源21の両端部
から放射された光20a ,20b は、シャドウマスク5
の開孔を通ってパネル2の有効部1内面に点30a ,3
0b で示すように水平方向にΔlずれた位置に到達し、
パターン31で示したように、パネル2側からみた場
合、長光源21が曲がって見えるいわゆる光源曲りとい
われる現象が生ずる。その結果、図11に示すように、
パネル2の有効部1内面の周辺部に形成されるストライ
プ状の光吸収層15および蛍光体層16B ,16G ,1
6R は蛇行し、スクリーン品位を低下させる。
【0012】そのため、ゾーン露光方式では、図8に示
したように、長光源21の長手方向と遮光板25の開口
24を通過する光20の通過範囲内に位置するシャドウ
マスク5とが平行関係になるように、遮光板25の移動
と同期して、長光源21を矢印33で示したように長光
源21の中心を中心として揺動回転させて、光吸収層や
蛍光体層の蛇行を改善している。またダイレクト露光方
式では、カバー27により長光源21の長さを適性に規
制し、かつ光路長差補正レンズ28を用いて蛇行を軽減
している。
【0013】上記のように露光装置を構成することによ
り、ストライプ状光吸収層や蛍光体層の蛇行は、ある程
度補正できる。しかしシャドウマスクの開孔列を構成す
る開孔間にはブリッジが介在するため、図12に示すよ
うに、このブリッジにより、パネルの有効部内面に投影
されるパターン31の光強度が不均一となり、形成され
る光吸収層や蛍光体層にくびれが生ずる。
【0014】この光吸収層や蛍光体層のくびれをなくす
ためには、図13に示すように、長光源21の長さをL
e 、長光源21からテーブルに位置決めされたパネル2
の有効部1内面までの距離をL、パネル2の有効部1内
面とシャドウマスク5との間隔をq、シャドウマスク5
の垂直方向の開孔の配列ピッチをPv 、nを整数(1,
2,3…)とするとき、下記数1を満足するように長光
源21の長さLeを設定すればよいことが知られてい
る。
【0015】
【数1】Le =n・(L/q)・Pv しかし実際には、上記のように長光源21の長さLeを
設定しても、パネル2の有効部1内面の各点で必要とす
る最適光源長は、大幅に異なるため、パネル2の有効部
1内面の全面にわたり、くびれをなくすことは困難であ
る。
【0016】すなわち、ゾーン露光方式では、上記のよ
うに遮光板の移動と同期して、長光源をその中心を中心
として揺動回転させて、実質的な光源長を変化させるこ
とにより、全面のくびれをある程度解消している。しか
しダイレクト露光方式では、中央部と周辺部との間で妥
協した光源長を用いざるを得ず、そのためにくびれが解
消されることなく残る。
【0017】このようにくびれが残ると、画面に色むら
が生じ、ホワイトユニフォーミティが劣化する。またく
びれた部分とそうでない部分とでは、外光によるコント
ラストが異なるため、外観むらレベルが悪化する。特に
シャドウマスクの開孔およびその配列ピッチが小さく、
それに対応して、ストライプ状の光吸収層や蛍光体層の
配列ピッチが小さい高解像度カラー受像管では、蛍光面
形成工程で蛍光体層のはみ出しや欠けが生じやすく、蛍
光面品位が劣化するばかりでなく、蛍光面不良が増加す
る。
【0018】このくびれに対し、特にダイレクト露光方
式では、図9に示したように、長光源21をその長手方
向に矢印34で示したように振動(往復移動)させるこ
とが有効である。しかしこのように長光源21を振動さ
せると、従来のダイレクト露光方式の露光装置は、長光
源21と、長光源21からパネル2の有効部1内面の中
央部までの光路長と周辺部までの光路長の差を補正する
光路長差補正レンズ28とが一体に固定されているた
め、長光源21の振動にともなって、光路長差補正レン
ズ28も振動し、ストライプ状の光吸収層や蛍光体層が
蛇行して、スクリーン品位を劣化させるという問題が生
ずる。
【0019】すなわち、ダイレクト露光方式の露光装置
では、図14に示すように、長光源21をその長手方向
に振動させない場合は、ストライプ状の光吸収層や蛍光
体層のくびれは生ずるが、光路長差補正レンズとカバー
による長光源の長さ規制により、蛇行を補正することが
できる。しかし長光源21をその長手方向に振動させる
と、図15に示すように、その振動にともなって、パタ
ーン31がシフトし、光路長差補正レンズの使用しない
場合(図10参照)ほどではないが、光源曲がりが生
じ、光吸収層や蛍光体層が蛇行し、スクリーン品位を劣
化させる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、カラー
受像管の蛍光面は、シャドウマスクを光学マスクとする
写真印刷法により形成され、特にストライプ状の光吸収
層および蛍光体層からなる蛍光面の形成については、パ
ネルの有効部内面に形成された感光性蛍光面形成部材層
にシャドウマスクの開孔列に対応するストライプ状のパ
ターンを焼付けるとき、長光源を光源とする露光装置が
用いられている。
【0021】しかし長光源を用いてストライプ状の光吸
収層や蛍光体層を形成すると、これら光吸収層や蛍光体
層にくびれおよび蛇行が発生し、これらくびれおよび蛇
行を同時に補正することが難しい。その結果、残存する
くびれや蛇行のために、画面に色むらが生じて、ホワイ
トユニフォーミティが劣化したり、外観レベルが悪化す
る。特にシャドウマスクの開孔およびその配列ピッチが
小さく、それに対応して、ストライプ状の光吸収層や蛍
光体層の配列ピッチが小さい高解像度カラー受像管で
は、蛍光面形成工程で蛍光体層のはみ出しや欠けが生じ
やすく、蛍光面品位が劣化するばかりでなく、蛍光面不
良が増加するという問題がある。
【0022】このような問題は、近年、マルチメディア
の需要にともなって、カラー受像管は、大型化、高解像
度化の方向にあるため、その解決が急務となっている。
【0023】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、ストライプ状の光吸収層や蛍光体
層のくびれや蛇行を軽減して、品位良好な蛍光面を形成
することができる蛍光面形成方法およびその露光装置を
構成することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
(1) 複数個の開孔がブリッジを介して一列に配置さ
れこの開孔列が複数列並列に形成されているシャドウマ
スクに対してその開孔列方向を長手方向として配置され
た長光源と、この長光源の大きさを規制するカバーと、
長光源からパネル内面の中央部までの光路長と周辺部ま
での光路長の差を補正する光路長差補正レンズとを有す
る露光装置により、シャドウマスクを介してパネル内面
に形成された感光性蛍光面形成部材層にシャドウマスク
の開孔列に対応するストライプ状のパターンを焼付ける
カラー受像管の蛍光面形成方法において、長光源と光路
長差補正レンズを固定し、カバーを長光源の長手方向に
振動させながら感光性蛍光面形成部材層にシャドウマス
クの開孔列に対応するストライプ状のパターンを焼付け
るようにした。
【0025】(2) また、上記カラー受像管の蛍光面
形成方法において、光路長差補正レンズを固定し、長光
源とカバーを長光源の長手方向に振動させながら感光性
蛍光面形成部材層にシャドウマスクの開孔列に対応する
ストライプ状のパターンを焼付けるようにした。
【0026】(3) 複数個の開孔がブリッジを介して
一列に配置されこの開孔列が複数列並列に形成されてい
るシャドウマスクに対してその開孔列方向を長手方向と
して配置された長光源と、この長光源の大きさを規制す
るカバーと、長光源からパネル内面の中央部までの光路
長と周辺部までの光路長の差を補正する光路長差補正レ
ンズとを有し、シャドウマスクを介してパネル内面に形
成された感光性蛍光面形成部材層にシャドウマスクの開
孔列に対応するストライプ状のパターンを焼付けるカラ
ー受像管の蛍光面形成用露光装置において、長光源と光
路長差補正レンズとを固定し、カバーを長光源の長手方
向に振動する構造に形成した。
【0027】(4) また、カラー受像管の蛍光面形成
用露光装置において、光路長差補正レンズを固定し、長
光源とカバーとを長光源の長手方向に振動する構造に形
成した。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態について説明する。
【0029】図1にその一形態であるストライプ状の光
吸収層の隙間に青、緑、赤に発光する3色蛍光体層が埋
込まれるように設けられたブラックストライプ型蛍光面
を形成する場合の主要工程を示す。このブラックストラ
イプ型蛍光面は、シャドウマスクを光学マスクとする写
真印刷法により、最初に光吸収層を形成し、ついで蛍光
体層を形成する方法で形成される。
【0030】まず、図1(a)に示すように、パネル2
の有効部1内面に、ポリビニルアルコール(PVA)と
重クロム酸アンモニウム(ADC)を主成分とする感光
剤を塗布し、乾燥して、フォトレジスト40を形成す
る。つぎにこのフォトレジスト40をシャドウマスク5
を介して露光し、シャドウマスク5の開孔12に対応す
るパターンを焼付ける。このシャドウマスク5の開孔の
配列は、垂直方向に矩形状の開孔12がブリッジを介し
て複数個一列に配置され、この垂直方向の開孔列が水平
方向に複数列並列されたものとなっている。つぎに上記
パターンを焼付けられたフォトレジスト40を現像して
未感光部を除去し、同(b)に示すように、パネル2の
有効部1内面に、垂直方向に細長いストライプ状のパタ
ーンからなるレジスト41を形成する。つぎに同(c)
に示すように、上記レジスト41の形成されたパネル2
の有効部1内面に、黒色塗料を塗布し、乾燥して、黒色
塗料層42を形成する。つぎにレジスト41とともに、
このレジスト41上に塗布された黒色塗料層42を剥離
して、同(d)に示すように、垂直方向に細長いストラ
イプ状の光吸収層15を形成する。
【0031】その後、同(e)に示すように、上記光吸
収層15の形成されたパネル2の有効部1内面に、PV
A、ADCおよび蛍光体、たとえば青蛍光体を主成分と
する感光性蛍光体スラリを塗布し、乾燥して蛍光体スラ
リ層44を形成する。つぎにこの蛍光体スラリ層44を
シャドウマスク5を介して露光し、シャドウマスク5の
開孔12に対応するパターンを焼付ける。つぎにこのパ
ターンを焼付けられた蛍光体スラリ層44を現像して未
感光部を除去し、同(f)に示すように、光吸収層15
の所定の隙間に青蛍光体層16B を形成する。さらにこ
の青蛍光体層16B の形成工程を、順次緑蛍光体、赤蛍
光体について繰返し、同(g)に示すように、光吸収層
15の所定の隙間に緑蛍光体層16G および赤蛍光体層
16R を形成する。
【0032】上記フォトレジスト40および感光性蛍光
体スラリ層に対するシャドウマスク5の開孔12に対応
するパターンの焼付けには、図2に示すダイレクト露光
方式の露光装置が用いらる。
【0033】この露光装置は、パネル2を位置決め支持
するテーブル18を有し、このテーブル18に位置決め
支持されたパネル2の有効部1内面に形成されたフォト
レジストや感光性蛍光体スラリ層などの感光性蛍光面形
成部材層19に、シャドウマスク5の開孔に対応するパ
ターンを焼付ける光20を放射する長光源21が設けら
れ、この長光源21と上記シャドウマスク5との間に、
長光源21に接近して長光源21の大きさを規制するカ
バー27、さらに長光源21から上記テーブル18に位
置決め支持されたパネル2方向に順次長光源21からパ
ネル2の有効部1内面の中央部までの光路長と周辺部ま
での光路長の差を補正する光路長差補正レンズ28、長
光源21からの光20の軌道を電子ビームの軌道に近似
させるレンズ群22、およびパネル2の有効部1内面に
対する光量分布を補正する補正フィルタ23が配置され
た構造に形成されている。
【0034】その長光源21は、シャドウマスク5の垂
直方向に延在する開孔列の長手方向を長手方向として配
置され、特にこの露光装置においては、この長光源21
とカバー27とは、駆動装置46により、矢印34で示
す長光源21の長手方向に振動(往復移動)するように
駆動されるが、光路長差補正レンズ28は、これら長光
源21およびカバー27から分離され、固定されてい
る。なお、上記長光源21とカバー27との振幅は、後
述する光吸収層や蛍光体層のくびれ量が最小になるよう
に設定され、管種ごとに異なる。また振動の速度も管種
ごとに適宜設定される。
【0035】このような露光装置によりブラックストラ
イプ型蛍光面を形成すると、ストライプ状の光吸収層1
5や3色蛍光体層16B ,16G ,16R の蛇行やくび
れをなくし、色ずれをおこさないホワイトユニフォーミ
ティの良好な蛍光面を形成することができる。また蛍光
面の外観むらを低減させることができる。またシャドウ
マスク5の開孔12およびその配列ピッチが小さく、そ
れに対応して、ストライプ状の光吸収層15や3色蛍光
体層16B ,16G ,16R の配列ピッチが小さく高解
像度カラー受像管の蛍光面形成に適用して、蛍光体層の
はみだしや欠けをなくして、蛍光面不良を少なくするこ
とができる。さらにシャドウマスク5のブリッジ幅のば
らつきの影響を少なくすることができ、そのブリッジ幅
の設計余裕度を大きくすることができる、などの効果が
得られ、所望の蛍光面を形成することができる。
【0036】すなわち、従来のダイレクト露光方式の露
光装置において、光源やカバーを振動させない場合は、
図12に示したように、パネルの有効部内面に投影され
るパターンの光強度分布が不均一となり、形成される光
吸収層や蛍光体層にくびれが生じたが、上記露光装置の
ように、シャドウマスク5の開孔列の長手方向を長手方
向して配置され長光源21とカバー27とを長光源21
の長手方向に振動させると、図3に示すように、パネル
の有効部内面に投影されるパターンの光強度は、シャド
ウマスクの開孔に対応する部分とブリッジに対応する部
分との差を縮めて、均一化することができ、形成される
ストライプ状の光吸収層や蛍光体層のくびれを軽減する
ことができる。
【0037】しかも従来のダイレクト露光方式の露光装
置では、光路長差補正レンズが長光源に一体に固定され
ていたため、長光源を振動させると、光路長差補正レン
ズも往復移動し、光吸収層や蛍光体層が蛇行したが、上
記露光装置のように、光路長差補正レンズ28を長光源
21およびカバー27から分離して固定すると、図15
に示したパターンの蛇行を補正し、蛇行のないパターン
31とすることができ、蛇行やくびれのない光吸収層1
5や3色蛍光体層16B ,16G ,16R を形成するこ
とができる。
【0038】つぎに、上記実施の形態とは構成の異なる
ダイレクト露光方式の露光装置について説明する。
【0039】図5に示すように、この露光装置は、図1
に示した露光装置と同一部分に同一符号を付して示した
ように、ほぼ同じ構成からなるが、図1に示した露光装
置では、長光源とカバーとを、ともに長光源の長手方向
に振動するように構成されたのに対し、この露光装置で
は、駆動装置46により、カバー27のみを矢印34で
示す長光源21の長手方向に振動するように駆動するも
のとなっている。この場合、光路長差補正レンズ28
は、これら長光源21およびカバー27から分離され、
固定されていることは同様である。
【0040】このような露光装置によりブラックストラ
イプ型蛍光面を形成しても、図1に示した露光装置と同
様の効果が得られる。
【0041】なお、上記実施の形態では、ストライプ状
の光吸収層と3色蛍光体層とからなるブラックストライ
プ型蛍光面を形成する場合について説明したが、この発
明は、光吸収層のないストライプ状の3色蛍光体層のみ
からなるストライプ型蛍光面を形成する場合にも適用で
きる。
【0042】
【発明の効果】上述のように、複数個の開孔がブリッジ
を介して一列に配置された開孔列が複数列並列に形成さ
れているシャドウマスクに対してその開孔列方向を長手
方向として配置された長光源と、この長光源の大きさを
規制するカバーと、長光源からパネル内面の中央部まで
の光路長と周辺部までの光路長の差を補正する光路長差
補正レンズとを有し、シャドウマスクを介してパネル内
面に形成された感光性蛍光面形成部材層にシャドウマス
クの開孔列に対応するストライプ状のパターンを焼付け
るカラー受像管の蛍光面形成用露光装置において、光路
長差補正レンズを固定し、長光源と光路長差補正レンズ
またはカバーを長光源の長手方向に振動させる構造に形
成し、この露光装置により蛍光面を形成すると、蛍光面
の全面にわたり、ストライプ状の光吸収層や3色蛍光体
層の蛇行やくびれをなくすことができる。その結果、色
ずれをおこさないホワイトユニフォーミティの良好な蛍
光面を形成することができ、また蛍光面の外観むらを低
減させることができる。またシャドウマスクの開孔およ
びその配列ピッチが小さく、それに対応して、ストライ
プ状の光吸収層や3色蛍光体層の配列ピッチが小さく高
解像度カラー受像管の蛍光面形成に適用して、蛍光体層
のはみだしや欠けをなくして、蛍光面不良を少なくする
ことができる。さらにシャドウマスクのブリッジ幅のば
らつきの影響を少なくすることができ、そのブリッジ幅
の設計余裕度を大きくすることができる、などの効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)乃至(g)はそれぞれこの発明の実
施の一形態であるブラックストライプ型蛍光面形成の主
要工程を示す図である。
【図2】図2(a)は上記蛍光面形成に用いられる露光
装置の構成を示す図、図2(b)はその長光源とカバー
と光路長差補正レンズとの関係を示す図である。
【図3】上記露光装置によりパネルの有効部内面に投影
されるパターンの形状を説明するための図である。
【図4】図4(a)および(b)はそれぞれ上記露光装
置によりパネルの有効部内面に投影されるパターンの蛇
行を説明するための図である。
【図5】図5(a)は図2に示した露光装置とは異なる
露光装置の構成を示す図、図5(b)はその長光源とカ
バーと光路長差補正レンズとの関係を示す図である。
【図6】カラー受像管の構成を示す図である。
【図7】上記カラー受像管の要部構成を示す図である。
【図8】従来のゾーン露光方式の露光装置の構成を示す
図である。
【図9】図9(a)は従来のダイレクト露光方式の露光
装置の構成を示す図、図9(b)はその長光源とカバー
と光路長差補正レンズとの関係を示す図である。
【図10】図10(a)および(b)はそれぞれ光源を
長光源として光吸収層や蛍光体層を形成する場合に生ず
る光源曲り現象を説明するための図である。
【図11】上記光源曲り現象のために生ずる光吸収層や
蛍光体層の蛇行を示す図である。
【図12】上記従来の露光装置によりパネルの有効部内
面に投影されるパターンのくびれを説明するための図で
ある。
【図13】上記パターンのくびれをなくす上に必要な長
光源とパネルとシャドウマスクとの関係を説明するため
の図である。
【図14】上記従来のダイレクト露光方式の露光装置に
よりパネルの有効部内面に投影されるパターンの蛇行を
説明するための図である。
【図15】図15(a)および(b)はそれぞれ上記従
来のダイレクト露光方式の露光装置の長光源を振動させ
た場合のパターンの蛇行を説明するための図である。
【符号の説明】
2…パネル 5…シャドウマスク 12…開孔 15…光吸収層 16B ,16G ,16R …3色蛍光体層 19…感光性蛍光面形成部材層 21…長光源 27…カバー 28…光路長差補正レンズ 46…駆動装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 雅及 埼玉県深谷市幡羅町一丁目9番2号 株式 会社東芝深谷電子工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の開孔がブリッジを介して一列に
    配置されこの開孔列が複数列並列に形成されているシャ
    ドウマスクに対して上記開孔列方向を長手方向として配
    置された長光源と、この長光源の大きさを規制するカバ
    ーと、上記長光源からパネル内面の中央部までの光路長
    と周辺部までの光路長の差を補正する光路長差補正レン
    ズとを有する露光装置により、上記シャドウマスクを介
    して上記パネル内面に形成された感光性蛍光面形成部材
    層に上記シャドウマスクの開孔列に対応するストライプ
    状のパターンを焼付けるカラー受像管の蛍光面形成方法
    において、 上記長光源と上記光路長差補正レンズを固定し、上記カ
    バーを上記長光源の長手方向に振動させながら上記感光
    性蛍光面形成部材層に上記シャドウマスクの開孔列に対
    応するストライプ状のパターンを焼付けることを特徴と
    するカラー受像管の蛍光面形成方法。
  2. 【請求項2】 複数個の開孔がブリッジを介して一列に
    配置されこの開孔列が複数列並列に形成されているシャ
    ドウマスクに対して上記開孔列方向を長手方向として配
    置された長光源と、この長光源の大きさを規制するカバ
    ーと、上記長光源からパネル内面の中央部までの光路長
    と周辺部までの光路長の差を補正する光路長差補正レン
    ズとを有する露光装置により、上記シャドウマスクを介
    して上記パネル内面に形成された感光性蛍光面形成部材
    層に上記シャドウマスクの開孔列に対応するストライプ
    状のパターンを焼付けるカラー受像管の蛍光面形成方法
    において、 上記光路長差補正レンズを固定し、上記長光源と上記カ
    バーを上記長光源の長手方向に振動させながら上記感光
    性蛍光面形成部材層に上記シャドウマスクの開孔列に対
    応するストライプ状のパターンを焼付けることを特徴と
    するカラー受像管の蛍光面形成方法。
  3. 【請求項3】 複数個の開孔がブリッジを介して一列に
    配置されこの開孔列が複数列並列に形成されているシャ
    ドウマスクに対して上記開孔列方向を長手方向として配
    置された長光源と、この長光源の大きさを規制するカバ
    ーと、上記長光源からパネル内面の中央部までの光路長
    と周辺部までの光路長の差を補正する光路長差補正レン
    ズとを有し、上記シャドウマスクを介して上記パネル内
    面に形成された感光性蛍光面形成部材層に上記シャドウ
    マスクの開孔列に対応するストライプ状のパターンを焼
    付けるカラー受像管の蛍光面形成用露光装置において、 上記長光源と上記光路長差補正レンズとは固定され、上
    記カバーは上記長光源の長手方向に振動する構造に形成
    されていることを特徴とするカラー受像管の蛍光面形成
    用露光装置。
  4. 【請求項4】 複数個の開孔がブリッジを介して一列に
    配置されこの開孔列が複数列並列に形成されているシャ
    ドウマスクに対して上記開孔列方向を長手方向として配
    置された長光源と、この長光源の大きさを規制するカバ
    ーと、上記長光源からパネル内面の中央部までの光路長
    と周辺部までの光路長の差を補正する光路長差補正レン
    ズとを有し、上記シャドウマスクを介して上記パネル内
    面に形成された感光性蛍光面形成部材層に上記シャドウ
    マスクの開孔列に対応するストライプ状のパターンを焼
    付けるカラー受像管の蛍光面形成用露光装置において、 上記光路長差補正レンズは固定され、上記長光源と上記
    カバーとは上記長光源の長手方向に振動する構造に形成
    されていることを特徴とするカラー受像管の蛍光面形成
    用露光装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6326722B1 (en) 1998-11-05 2001-12-04 Kabushiki Kaisha Toshiba Color cathode-ray tube

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