JPH07219066A - 写真処理装置 - Google Patents

写真処理装置

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JPH07219066A
JPH07219066A JP881294A JP881294A JPH07219066A JP H07219066 A JPH07219066 A JP H07219066A JP 881294 A JP881294 A JP 881294A JP 881294 A JP881294 A JP 881294A JP H07219066 A JPH07219066 A JP H07219066A
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negative film
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tac
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克彦 田中
Junichi Tsuji
淳一 辻
Tetsuya Tanaka
哲哉 田中
Fumio Mogi
文雄 茂木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 PEN、TAC、PETの支持体が混在する
フィルムを処理する場合に、それぞれに適した処理を行
う。 【構成】 まず、支持体の識別を行う。ネガフィルム1
4の非画像部に各支持体毎に異なる帯状のマーク18を
付し、支持体識別部によってこの帯の有無を読取ること
により、搬送中のネガフィルムの支持体を認識すること
ができる。フィルムスプライサでは接合温度を上げるこ
とにより接合時間の短縮が図れる。現像機では、強アル
カリ、強酸性の処理液が適用でき、補充液量を軽減でき
る。プリンタ、カッティングインサータでは、それぞれ
の支持体に適した条件で処理を行い、カッティングイン
サータによる切断形状で目視によって支持体の種類を認
識できるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、支持体としてポリエチ
レンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)及びトリアセテート(TAC)の何れか
が適用されたフィルムが混在して搬送される写真処理装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、写真用フィルム(ネガフィルム
等)は、塩化銀、よう化銀、臭化銀のようなハロゲン化
銀の微細結晶と感光色素をゼラチン液中で混合分散させ
た感光乳剤を支持体上に極めて薄く塗布して乾燥するこ
とによって形成している。
【0003】支持体としては、従来、TAC(トリアセ
テート)が最も多用され、PET(ポリエチレンテレフ
タレート)も支持体として適用されることがある。
【0004】写真フィルムは用途によって分類したり、
サイズによって分類されており、用途による分類ではモ
ノクロ/カラーやネガ用/ポジ用等に分類することがで
きる。
【0005】一方、サイズによる分類では、一般にロー
ルフィルムとシートフィルムとに分類され、パトローネ
にロール状に巻き取られて収容されたものが、最も流通
の多い「135」と称されるフィルムである。
【0006】このように、ロール状に巻き取られるフィ
ルムのベースとしては、TACが用いられるが、これ
は、TACが光学的に異方性が無く、透明度が高いこと
が理由である。さらに、現像処理後のカール解消性につ
いても優れた特質を持っている。すなわち、TACベー
スのフィルムは、その分子構造からくる特徴として比較
的プラスチックフィルムとしては吸水性が高いため、ロ
ール状に巻かれて経時されることによって生じる巻き癖
が現像処理における吸水で分子鎖が流動し、巻き経時で
固定化された分子鎖が再配列を起こし、その結果、カー
ルが解消される。
【0007】ところで、現在、上記支持体として適用さ
れているTACやPETに代わり、強度、寸度安定性、
薄膜化等に優れた支持体が開発され、提案されている
(特願平4−208637号)。
【0008】この支持体は、PEN(ポリエチレンナフ
タレート)と称され、特にアニーリング(熱処理)され
たPENを支持体として適用することによって、強度、
寸法安定性が向上し、薄膜化を図ることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、PEN
は、TACやPETに対して、その性質が著しく異なる
ため、同一の写真処理装置においても、このPENに適
合したものが適用されることが好ましい。
【0010】例えば、PENはTACやPETに比べて
ガラス転移点が高いため、写真処理装置の一部であるス
プライサにおけるフィルム同士を接合の際に、接合部に
付与する温度を変更する必要がある。
【0011】また、スプライサによって異なるベースの
フィルムが連続(接合)されると、その後の処理(現像
処理や焼付処理等)に影響を及ぼすことがある。例え
ば、現像部における支持体の種類の違いによる乾燥条件
の変化、プリンタにおける焼付時の光量の変化、カット
インサータにおけるカッタの強度等が挙げられる。
【0012】また、物性値の違う支持体のロールでは、
その搬送条件も違うため、搬送の信頼性低下も起こる。
【0013】本発明は上記事実を考慮し、PEN、TA
C、PETの支持体が混在するフィルムを処理する場合
に、それぞれに適した処理を行うことができる写真処理
装置を得ることが目的である。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
支持体としてポリエチレンナフタレート(PEN)、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)及びトリアセテー
ト(TAC)の何れかが適用されたフィルムが混在して
搬送される写真処理装置において、前記支持体の種類を
識別する識別手段を備えていることを特徴としている。
【0015】請求項2に記載の発明は、支持体としてポ
リエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)及びトリアセテート(TAC)の
何れかが適用された複数のフィルムを接合すると共にロ
ール状に巻き取って収容するフィルムスプライサ、ロー
ル状のフィルムを順次送り込み現像処理する現像部、現
像済フィルムを順次焼付位置へ位置決めし印画紙へ画像
を焼付けるプリンタ、プリントが終了したフィルムを所
定の長さにカットして所定の袋に収容するカットインサ
ータを備えた写真処理装置であって、少なくとも前記フ
ィルムスプライサが前記支持体の種類を識別する識別手
段を有している。
【0016】請求項3に記載の発明は、支持体としてポ
リエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)及びトリアセテート(TAC)の
何れかが適用されたフィルムを送り込み現像処理する現
像部、現像済フィルムを順次焼付位置へ位置決めし印画
紙へ画像を焼付けるプリンタを備えた写真処理装置であ
って、少なくとも前記現像部が前記支持体の種類を識別
する識別手段を有している。
【0017】請求項4に記載の発明は、支持体としてポ
リエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)及びトリアセテート(TAC)の
何れかが適用されたフィルムを送り込み現像処理する現
像部、現像済フィルムを順次焼付位置へ位置決めし印画
紙へ画像を焼付けるプリンタを備えた写真処理装置であ
って、少なくとも前記プリンタが前記支持体の種類を識
別する識別手段を有している。
【0018】請求項5に記載の発明は、支持体としてポ
リエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)及びトリアセテート(TAC)の
何れかが適用された複数のフィルムを接合すると共にロ
ール状に巻き取って収容するフィルムスプライサ、ロー
ル状のフィルムを順次送り込み現像処理する現像部、現
像済フィルムを順次焼付位置へ位置決めし印画紙へ画像
を焼付けるプリンタ、プリントが終了したフィルムを所
定の長さにカットして所定の袋に収容するカットインサ
ータを備えた写真処理装置であって、少なくとも前記カ
ットインサータが前記支持体の種類を識別する識別手段
を有している。
【0019】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、支持体の種類
を識別手段によって識別することができるため、3種の
支持体の何れかが適用されたフィルムが混在してきて
も、これに対応することができる。すなわち、支持体の
強度(硬度)や屈折率、摩擦係数(μ)、帯電率(静電
気)等の違いから、処理条件を変更する必要が生じた場
合、支持体の種類毎に最適な処理条件を得ることが可能
となる。
【0020】ここに、PEN仕様フィルムは、PETを
除いたポリエステルフィルムを支持体とするものであ
り、具体的には、以下に示す乃至の組み合わせのも
のである。 ポリエステルフィルム支持体上に少なくとも1層の
感光層を有する。 支持体のガラス転移点が90℃以上200℃以下の
ポリエステル。 支持体がナフタレンジカルボン酸とエチレングリコ
ールを主成分とするポリエステルからなるもの。 ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールを主
成分とするポリエステルが、ポリエチレン−2、6−ナ
フタレートであるもの。
【0021】請求項2乃至請求項5に記載の発明では、
請求項1に示した識別手段の具体的な設置位置並びに識
別後の処理手段を限定しており、以下にそれぞれの作用
及び効果を説明する。
【0022】請求項2に記載の発明によれば、識別手段
をフィルムスプライサに設けており、これによって、写
真処理装置の最上流側において支持体の種類を識別する
ことが可能となる。
【0023】請求項3に記載の発明によれば、識別手段
を現像部に設けている。これは、現像部よりも下流側の
装置(例えば、フィルムスプライサ等)から情報を読み
取ってもよいし、現像部自身に支持体の種類を判別する
手段を設けてもよい。これによって、現像部内での処理
条件を支持体の種類に応じて変更することができる。
【0024】請求項4に記載の発明によれば、識別手段
をプリンタに設けている。これは、プリンタよりも上流
側の装置(例えば、フィルムスプライサ又は現像部)か
ら情報を読み取ってもよいし、プリンタ自身に支持体の
種類を判別する手段を設けてもよい。
【0025】請求項5に記載の発明によれば、識別手段
をカットインサータに設けている。これは、カットイン
サータよりも上流側の装置(例えば、フィルムスプライ
サ、現像部又はプリンタの何れか)から情報を読み取っ
てもよいし、プリンタ自身に支持体の種類を判別する手
段を設けてもよい。
【0026】
【実施例】
〔本発明に適用可能な装置の概要(大ラボ)〕図1に
は、本実施例にかかる写真処理装置として、所謂大ラボ
といわれるシステムの概略図が示されている。なお、各
機器の内部の詳細な構成については、後述する。
【0027】大ラボでは、まず、フィルムスプライサ1
00において、搬入されたフィルム(パトローネに収容
されている)を次々に連結し、長尺のロール状フィルム
を形成する。このとき、フィルムの情報をLSIカード
に書き込む。
【0028】ロール状とされたフィルムとLSIカード
は、次に検定器102に送り込まれ、フィルム間の接合
状態のチェックを行った後、現像機200へ送られるよ
うになっている。現像機では、現像、定着、水洗等の処
理槽内をフィルムが搬送され、かつ乾燥処理されること
になり顕像化される。この顕像化されたフィルムはロー
ル状に巻き取られた状態でLSIカードと共に、プリン
タ300へ搬送される。
【0029】プリンタ300では、ロール状フィルムの
画像コマが順次焼付位置に位置決めされ、所定の露光量
で透過画像が印画紙上に焼き付けられる。これを順次行
うことにより、印画紙上に順次画像が焼付けられる。
【0030】焼付処理が終了したフィルムは、顧客に返
却すべく、カッティングインサータ400へ送られ、所
定のコマ数毎(例えば6コマ毎)に切断され、ネガシー
トと称される半透明の袋に1本分ずつ収容される。
【0031】以下に、各機器別に構成を説明する。な
お、検定器102においては、ロール状のフィルムを一
方から他方へ移動させながら、オペレータがチェックす
るのみであるので、その構成の説明は省略し、フィルム
スプライサ100、現像機200、プリンタ300及び
カッティングインサータ400の順に説明する。 (フィルムスプライサ100)図2には、本実施例に係
るフィルムスプライサ100が示されている。フィルム
スプライサ100のメインテーブル112上には、パト
ローネ12を装置内部へ投入するための投入部116が
設けられている。投入部116は、メインテーブル11
2に設けられた矩形状の孔118へこの孔118を閉塞
する蓋120が取付けられて構成されている。
【0032】蓋120には、パトローネ12の一部が収
容できるように凹陥部126が設けられ、オペレータが
この凹陥部126にパトローネ12を対応させるように
載置する。
【0033】蓋120は、一辺を中心に装置に内方へ回
動される構造となっており、孔118が開放された時点
で、蓋120が傾斜面となり、パトローネ12が装置内
容へ滑り落ちる構成となっている。
【0034】フィルムスプライサ100のメインテーブ
ル112の奥側高位部には、3個のマガジン154が配
列されている。
【0035】図3に示される如く、各マガジン154に
は、リール155が備えられ、ネガフィルム14がロー
ル状に巻き取られている。
【0036】このロール状のネガフィルム14は、それ
ぞれフィルムの支持体の種類(PEN、PET、TA
C)毎に仕分けられている。すなわち、投入部116か
ら投入されたパトローネ12は、フィルム送り出し部1
60へ位置決めされるようになっている。
【0037】フィルム送り出し部160の下流側には、
一対のローラ164が設けられ、スプール158に巻き
取られたネガフィルム14の最外周の先端部が挟持さ
れ、送り出されるようになっている。一対のローラ16
4の上流側には、支持体識別部110が配設され、この
支持体識別部110をネガフィルム14が通過すること
によって、ネガフィルム14に適用されている支持体の
種類を判別するようになっている。この支持体識別部1
10の具体的な構成については後述する。
【0038】支持体識別部110の下流側(ローラ16
4の下流側)には、搬送路の上方に接合ヘッド166が
配設されている。この接合ヘッド166は、搬送路方向
へ移動するようになっている。
【0039】接合ヘッド166には、スプライステープ
供給部168が連結されている。このスプライステープ
供給部168は、スプライステープを接合ヘッド166
へ供給する役目を有している。このため、接合ヘッド1
66の駆動時(ネガフィルム56の搬送路方向への移動
時)にネガフィルム14にスプライステープが貼付けら
れるようになっている。
【0040】ここで、接合ヘッド166は、所定の温度
に加熱することによって、スプライステープによってネ
ガフィルム14を確実に接合することができるが、支持
体の種類によってその最適温度が異なる。そこで、支持
体の種類毎に最適温度を記憶しておき、支持体識別部1
10によって識別されたネガフィルム14の支持体に最
も適した温度を読み出して温度制御するようにしてい
る。
【0041】すなわち、PENは、熱的な寸度安定性が
TACよりも優れている。このため、従来TACを用い
たネガフィルム14では、170℃〜190℃が接合ヘ
ッド166の温度の限界であった。しかし、PENはそ
れ以上(190℃〜220℃)温度を上げて接合して
も、寸度安定性に影響がない。このため、PEN仕様の
ネガフィルム14の接合では、TAC仕様のネガフィル
ム14の接合に必要な時間(1.5 秒)よりも短い時間
(1秒)で接合するようになっている。
【0042】また、この接合ヘッド166に対応して、
搬送路の下方にはネガフィルム先端検出センサ170が
配設され、一対のローラ164によって送り出されるネ
ガフィルム14の先端を検出するようになっている。こ
のネガフィルム先端検出センサ170からの信号で、搬
送が停止されるようになっている。
【0043】接合ヘッド166の下流側には徐々にその
間隔寸法が拡大された(所謂末広がり)一対のガイド板
176が設けられている。このガイド板176の拡幅側
先端部には、3対のローラ178、180、182が上
下方向に配列されている。
【0044】これらのローラ178、180、182に
は、それぞれ前記3個のマガジン154から引き出され
る巻取方向後端側のネガフィルム14が挟持されてい
る。
【0045】ガイド板176と3対のローラ178、1
80、182のそれぞれの間には、待機位置センサ19
0、192、194が設けられ、マガジン54から引き
出されるネガフィルム14はこの待機位置センサ19
0、192、194で検出された位置で引出が停止さ
れ、待機されるようになっている。
【0046】ここで、識別された支持体の種類に応じ
て、該当するマガジン154を選択し、選択されたマガ
ジン154に対応するローラ(178、180、182
の何れか)を駆動させて、巻取方向後端部をガイド板1
76に案内させて接合ヘッド166の位置まで送り出
す。これによって、ネガフィルム先端検出センサ170
の検出位置で待機されていた単体のネガフィルム14と
対応され、接合ヘッド166の駆動によって単体のネガ
フィルム14の先端と、ロール状のネガフィルム14の
後端とが接合される構成である。
【0047】このような構成において、パトローネ12
が投入部116から投入され、フィルム送り出し部16
0にセットされ、ネガフィルム14が引き出された状態
で、支持体識別部110において、ネガフィルム14の
支持体の識別を行う。
【0048】次に、識別された支持体の種類に該当する
マガジン154を選択し、ローラ164を駆動させる。
【0049】ネガフィルム先端検出センサ170でネガ
フィルム14の先端が検出されると、ローラ164の駆
動が停止され、ネガフィルム14は接合位置で待機され
る。
【0050】次に、スプライステープ供給部168でス
プライステープを所定の長さにカットした後、単体のネ
ガフィルム14が、直前に接合されたロール状のネガフ
ィルム14と同一支持体でない場合はローラ178、1
80、182を駆動して、現在接合位置にあるロール状
のネガフィルム14を待機位置センサ(190、19
2、194)でマガジン154への巻取方向後端部が検
出されるまで巻き取る。
【0051】次いで待機位置にある単体のネガフィルム
14と同一支持体のロール状のネガフィルム14をロー
ラ178、180、182を駆動させてマガジン54か
ら引出し、接合位置へ送り込む。
【0052】なお、直前に接合されたロール状のネガフ
ィルム14と同一支持体である場合には、ロール状のネ
ガフィルム14を交換する必要がない。
【0053】マガジンが決定されると、スプライステー
プを接合ヘッド166へ送り込み、接合ヘッド166を
駆動させて、スプライステープを単体のネガフィルム1
4とロール状のネガフィルム14との間に掛け渡すよう
に貼付け、両者を接合する。
【0054】ここで、支持体識別部110で識別された
支持体の種類がTACの場合には、接合温度を185
℃、接合時間を1.5 秒にセットし、PENの場合には接
合温度を200℃、接合時間を1秒にセットする。な
お、PETはその中間値である。
【0055】すなわち、PEN仕様のネガフィルム14
の接合は温度を高くすることができるため、その分接合
時間を短縮することができ、作業効率が向上する。
【0056】次に、接合されたロール状のネガフィルム
14に該当するマガジン154へのネガフィルム14の
巻取りを開始する。
【0057】ここで、ネガフィルム後端検出センサ17
2によってネガフィルム14の後端が検出されると、カ
ッタ174を駆動させてネガフィルム14をスプール1
58から切り離す。
【0058】この切り離されたネガフィルム56の後端
が接合位置へ来た時点で、マガジン54の巻取駆動は停
止される。
【0059】このように、支持体の種類毎に3つのマガ
ジン154に仕分けしてロール状とし、それぞれのマガ
ジン154毎にLSIカード等を付与して、同時に次工
程へハンドリングし、LSIカードを次工程の装置に設
けられた読取装置に挿入すると共に該当するマガジン1
54を装填すれば、次工程以降に支持体を識別する手段
を設けなくても、LSIカードからの情報で支持体の種
類を認識することができる。
【0060】なお、次工程以降の装置にそれぞれ支持体
の種類を判別する機能があれば、LSIカードは不要で
ある。
【0061】また、マガジン154の内、少なくともP
ENが収容されるマガジン154内又はこのマガジン1
54の挿入口近傍に除電バー等の除電手段を設けること
が好ましい。 (現像機200)図4には、本実施例に係る現像機20
0の側面図が示されている。この現像機200では、そ
の外側がフレーム202によって被覆され、外界の光が
全て遮断されるようになっている。
【0062】フレーム202内は、暗室処理ユニット部
204と、明室処理ユニット部206と、乾燥部208
とに分割されている。暗室処理ユニット部204の上流
側には、送り出し部210が配設され、その上部にはリ
ーダ供給リール212とネガフィルム14が層状に巻き
取られマガジン214とが装填されている。
【0063】マガジン214には、前工程で複数のネガ
フィルム14が連結されているが、この場合、支持体の
種類(PEN、PET、TAC)は統一されている。こ
こで、マガジン214からフレーム202内に挿入され
る部分には、支持体識別部216が配設され、ネガフィ
ルム14はこの支持体識別部216を通過してフレーム
202内へ挿入されるようになっている。
【0064】従って、装填されたマガジン214に収容
されたネガフィルム14の支持体の種類は、処理前に把
握でき、各支持体に適した処理速度、各処理液の温度、
乾燥風温度等の設定値が定められる。
【0065】すなわち、PEN仕様のネガフィルム14
は、TAC、PET仕様のネガフィルム14に比べて物
性上、優れた点を多く有している。例えば、温度、湿度
の安定性が良く、カールしにくく、寸度安定性に優れて
いる。また、高温での変形も少ない。PENはPETと
比較しても、強アルカリ、強酸の液での耐性があり、加
水分解を起こしにくい。
【0066】このように特性から、各支持体における処
理条件を以下のように定めている。 処理液温度・・・TAC<PET<PEN(高い) 搬送速度・・・・TAC<PET<PEN(速い) 乾燥温度・・・・TAC<PET<PEN(高い) このように、各支持体毎に条件が最適化され、搬送の信
頼性が高くなると同時に処理時間短縮が計れる。また、
支持体の情報は、前工程からロール状フィルムと一緒に
送られてくるLSIカードから読み取って、自動的に条
件設定するようになっていてもよい。
【0067】暗室処理部204及び明室処理部206
は、複数の槽に区画されている。各槽には処理液が貯留
され、浸漬型処理ラック218(図5及び図6参照)が
配設されている(なお、図6は暗室処理部204であ
る。)。この浸漬型処理ラック218は、側板220の
上下端に掛け渡されたフレーム222の長手方向に沿っ
てそれぞれ複数のローラ224が取付けられており、リ
ーダ225及びネガフィルム14がこのローラ224に
順次巻掛けられて螺旋状にフレーム222の長手方向に
沿って移行する構成となっており、末端では次の処理槽
にリーダ225及びネガフィルム14を受け渡すように
なっている。
【0068】すなわち、図7に示される如く、各処理槽
内の搬送路に沿ってリーダ225を予め通しておき、次
いでこのリーダ225に接合されたネガフィルム14を
案内搬送するようになっている。
【0069】乾燥部208においても、ネガフィルム1
4は、同様の搬送経路が形成され、図示しない温風発生
手段からの温風によって乾燥され、排出されるようにな
っている。
【0070】現像処理等の処理が終了し、排出されたネ
ガフィルム14は、図8に示される如く、巻取軸227
に取付けられたリール226に順次層状に巻き取られる
ようになっている。
【0071】上記の如く、支持体の種類の予め分別して
処理を行うことによって、混在して処理するよりも迅速
に処理を行うことができる。また、PEN仕様のネガフ
ィルム14の処理時に、搬送時は補充液を低補充、高濃
度とすれば、廃液量も少なくなり、作業効率、メンテナ
ンスの面で向上する。
【0072】なお、マガジン214から引き出されるネ
ガフィルム14の搬送路途中に除電バーや除電機付きフ
ァンやイオン風除電気からの風を吹付けるといった、除
電手段を設けることが好ましい。このことにより、静電
気によるゴミが除去され、処理液汚れを防止でき、スタ
チックマーク等のトラブルも防止できる。 (プリンタ300)図9には実施例に係るプリンタ30
0が示されている。プリンタ300の光源314から照
射される光線の焼付光路Lには、その最上方にプリント
マスク316が配置され、ロール状印画紙16の一部を
挟持して、焼付位置へ固定している。ロール状印画紙1
6は、その両方が回転軸318、320に層状に巻き取
られており、プリントマスク316の下流側には、一対
の搬送ローラ322が設置され、印画紙16を挟持して
いる。搬送ローラ322は、モータ344の駆動力で図
9の矢印A方向へ回転され、一方の層状巻取部(図9の
左側層状巻取部)の外周から印画紙先端を引き出して、
他方の回転軸320へ巻取る構成である。
【0073】巻き出し用回転軸318とプリントマスク
316との間の印画紙16は、テンシヨンローラ346
に巻掛けられている。また、搬送ローラ322の下流側
にも、テンシヨンローラ348が配設され、印画紙16
が巻掛けられている。これらのテンシヨンローラ34
6、348はその軸直角方向へ移動可能とされており、
印画紙搬送時のテンシヨンを一定に保持するようにして
いる。
【0074】プリントマスク316の下方の焼付光路L
上には、ネガキャリア302が配設され、長尺状のネガ
フィルム14の一部を挟持して、所定位置へ固定してい
る。
【0075】ネガフィルム14は、その両方が、回転軸
352、354に層状に巻き取られており、ネガキャリ
ア302の下流側には、一対の搬送ローラ356が設置
され、ネガフィルム14を挟持している。搬送ローラ3
56は、モータ358の駆動力で図9の矢印B方向へ回
転され、一方の層状巻取部(図9の左側巻取部)の外周
からネガフィルム14を引き出して、他方の回転軸35
4へ巻取る構成である。
【0076】巻き出し用回転軸352とネガキャリア3
02との間のネガフィルム14は、テンシヨンローラ3
68に巻掛けられている。また、搬送ローラ356の下
流側にも、テンシヨンローラ370が配設され、ネガフ
ィルム14が巻掛けられている。これらのテンシヨンロ
ーラ368、370はその軸直角方向へ移動可能とされ
ており、ネガフィルム14の搬送時のテンシヨンを一定
に保持するようにしている。
【0077】また、テンションローラ368とネガキャ
リア302との間には支持体識別部372が配設されて
いる。このため、ネガフィルム14は、この支持体識別
部372を通過してネガキャリア302へ至ることにな
る。
【0078】支持体識別装置372では、ネガフィルム
14から、このネガフィルム14の支持体の種類を読取
り、露光量等の焼付条件を設定するようにしている。
【0079】ここで、搬送されるネガフィルム14は、
マガジン1本毎で支持体の種類が統一されているため、
最初にネガフィルム14が通過したときに判別される支
持体の種類に応じて、露光量の基準値が選択され設定さ
れるようになっている。
【0080】なお、ネガフィルム14からの情報を読み
取って支持体の種類を識別するのではなく、前工程から
送られるLSIカードから情報を読取るようにしてもよ
い。
【0081】ネガキャリア302とプリントマスク31
6との間には、焼付用レンズ374とブラックシャッタ
376とが配置されている。ブラックシャッタ376
は、ドライバ378からの駆動信号に応じて光路L上に
挿入又は離脱可能とされている。
【0082】また、レンズ374は、ドライバ380か
らの駆動信号に応じて光路Lに沿って移動可能となって
おり、これにより引伸倍率を変更することができる。
【0083】ネガキャリア302と光源314との間に
は、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の
各色のカットフィルタ382、384、386が配設さ
れている。これらのカットフィルタ382、384、3
86はそれぞれドライバ388、390、392からの
信号に応じて、光路L上へ挿入又は離脱されるようにな
っている。
【0084】ネガキャリア302の斜め上方には、受光
器394が配設されている。受光器394はネガキャリ
ア302に位置決めされているネガフィルム14に撮影
された画像の濃度情報を検出し、その検出値を制御部3
96へ供給するようになっている。制御部396では、
この濃度情報に基づいて露光補正量が演算され、この演
算結果に基づいて基準となる露光量を補正し、補正され
た露光量に応じて前記ブラックシャッタ376及びカッ
トフィルタ382、384、386を制御している。
【0085】ここで、支持体の種類の違いによって、以
下のような現象が生じることがある。 紫外線吸収性の違い(吸収性TAC、PET<PE
N) PENは紫外線を吸収すると黄色に変色し易い。 屈折率の違い(屈折率 TAC<PET<PEN) 屈折率、透過率が違うために露光量が変わる。
【0086】そこで、光源314の前に紫外線吸収フィ
ルタ397を配設し、紫外線を除去された光をネガフィ
ルム14へ照射するようにしている。これにより、PE
N仕様のネガフィルム14であっても、変色等の心配は
ない。
【0087】また、上記では、支持体の種類に応じて露
光量の基準値を変更するようにしたが、図10に示され
る如く、光源314とネガキャリア302との間に回転
板398を配設し、3種以上の厚みや拡散度の異なるデ
ィフューザ399を取付け、支持体の種類に応じてディ
フューザ399を選択し、光軸上に配設するようにして
もよい。また、光源のリフレクタの角度や位置を変えて
光量を支持体にあわせて変えてもよい。 (カッティングインサータ400)図11には、本実施
例に係るカッテイングインサータ400が示されてい
る。メインテーブル412上には斜面部414が形成さ
れたサブテーブル416が載置されており、このサブテ
ーブル416の斜面部414に沿ってネガフィルム14
が搬送されるようになっている。
【0088】ネガフィルム14は長尺状で、その一端は
リールに層状に巻き取られて、ネガフィルムブラケット
420に装填されている。リールから引き出されたネガ
フィルム14はローラ422、テンションローラ424
及びローラ26に巻き掛けられて前記サブテーブル41
6へ案内されるようになっている。テンションローラ4
24は一端がリールに回転軸を介して軸支され、ネガフ
ィルムブラケット420から突出されたアーム428の
他方の端部に軸430を介して軸支されており、このア
ーム428がドラムを中心に図11矢印A方向へ回動す
ることにより、ネガフィルム14のドラムからの引出量
と、サブテーブル416上のネガフィルム14の搬送量
との誤差を吸収して、常に一定のテンションを保持して
いる。
【0089】サブテーブル416の斜面部414には、
互いに平行な2個のガイド板432、434が配設さ
れ、ネガフィルム14の長手方向移動を案内している。
すなわち、ネガフィルム14はガイド板432とガイド
板434との間に形成された案内溝436に沿って、そ
の軸をずらすことなく移動される。ネガフィルム14
は、ガイド板432、434の長手方向中間部に掛け渡
された搬送部438により、搬送力を受けて移動される
ようになっている。
【0090】搬送部438の上流には、ネガフィルム検
出部444が配設され、カット位置の基準位置を決定し
ている。また、このネガフィルム検出部444は、支持
体識別部としての機能を有している。
【0091】また、支持体識別情報は前工程からのLS
Iカードから読み取ってもよい。前記搬送部438の下
流側にはカッタ部456が配設されている。
【0092】図12に示される如く、カッタ部56は、
3種のカッタ刃456A乃至Cがスライドアーム458
上に取付けられている。
【0093】このスライドアーム458は図示しない駆
動手段の駆動力でネガフィルム14の幅方向に移動さ
れ、3種の硬度の異なるカッタ刃456A乃至Cを選択
的にネガフィルム14上下に配置できるようになってい
る。すなわち、ネガフィルム14の支持体の種類に応じ
て、強度、耐久性等において最適なカッタ刃を選択する
ことができる。
【0094】また、このカッタ刃は切断形状がそれぞれ
異なっている。例えば、直線的に切断するもの、正弦波
状に切断するもの、三角波状に切断するものというよう
に、切断後の形状を支持体の種類に応じて変更してい
る。これによって、切断後の形状を目視することによっ
て、ネガフィルム14の支持体の種類を判別することが
できることになり、再プリント時に識別手段を用いなく
ても、識別することが可能となり、工程が簡素になる。
なお、このカット形状は、なんら限定されるものではな
く、例えば、図13に示される如く、直線にカットした
後、角部に面取り474を施したり、R面取り476を
施して区別するようにしてもよい。
【0095】ネガフィルム14の1回の搬送量は画像コ
マの6コマ分に相当し、これにより、ネガフィルム14
は6コマ毎に短尺とされる。短尺とされたネガフィルム
14Bは、ネガフィルムシート挿入部462へと送られ
るようになっている。
【0096】搬送部438とカッタ部456との間のネ
ガフィルム14の上方には透明ガラス板464が配設さ
れ、ネガフィルム14の搬送時の弛みを矯正して、確実
にカッタ部456へと案内している。また、このガラス
板464に対応するネガフィルム14の下方は開口部
(図示省略)が設けられ、光源からの光線が照射される
ようになっている。これにより、光源からの光線は画像
を透過し、作業員は目視により透過画像を確認すること
ができる。
【0097】ネガフィルムシート挿入部462は、サブ
テーブル416の上段側部に設置された送り出しドラム
468と、メインテーブル412の手前側の側部に設置
された巻取ドラム470とで構成されており、これらの
ドラム468、470にはネガフィルムシート472が
巻き取られている。ネガフィルムシート472は、複数
の保護袋472Aが連続して形成された構造とされてい
る。ネガフィルムシート472の中間部はサブテーブル
416の斜面部414と同一平面となるように案内され
ており、カッタ部456の下流に位置された保護袋47
2Aへ前記短尺ネガフィルム14Bが挿入されるように
なっている。短尺ネガフィルム14Bが保護袋472A
へ挿入されると、送り出しドラム468及び巻取ドラム
470がそれぞれ図11矢印B方向へ回転し、次の保護
袋472Aがカッタ部456の下流へ位置決めされる。
これをカッタ部456によるネガフィルム14の切断に
連動して作動させることにより、短尺ネガフィルム14
Bは次々と保護袋472Aへ収納されることになる。
【0098】ところで、PENは、TACよりも優れた
点が多いが、静電気トラブルの点では、表面抵抗がTA
Cより大きいため、不利になる。例えば、ネガフィルム
シート472へ挿入する場合に静電気が生じていると、
円滑に挿入できない場合がある。そこで、挿入前工程に
おいて、静電気を除去するエリア(除電エリア)を設
け、ネガフィルム14の帯電している電荷を取り除いた
後にネガフィルムシート472へ挿入するようにすれ
ば、円滑な挿入を行うことができる。また、導電性材料
や帯電防止剤を混入したネガシートを用いると静電気ト
ラブル防止が計れる。さらに、PENは紫外線によっ
て、黄変するため、ネガシートにUV剤を混入したもの
を使用すば、PENを支持体とするフィルムの変色防止
になる。 〔本発明に適用可能な装置の概要(ミニラボ)〕以上が
大ラボの概略構成であるが、この大ラボの他、フィルム
を1本毎に現像処理する現像機500(図14参照)
と、現像済のフィルム1本毎に印画紙へ画像を焼付け、
かつ印画紙の現像、画像毎の切断、ソーティングを行う
プリンタプロセッサ600(図15参照)と、の組み合
わせによってDPEを行う、所謂ミニラボがある。以
下、このミニラボの構成を詳細に説明する。 (現像機500)図14には、ミニラボ用の現像機50
0の側面図が示されている。この現像機500では、そ
の外側がフレーム502によって被覆され、外界の光が
全て遮断されるようになっている。このフレーム502
の下方は複数の支持脚504によって床506上へ支持
されている。
【0099】フレーム502には、上下方向に伸びる複
数の処理槽508、510、512、514、516、
518及び520が整列状態で設けられており、それぞ
れ立壁522によって区画されている。処理槽508に
は現像液、処理槽510には漂白液、処理槽512には
定着液、処理槽514、516には水洗水、処理槽51
8には安定液が充填されており、処理槽520は乾燥室
であり、下方にヒータ524と送風機526が配置され
て上方へ温風が送られるようになっている。
【0100】ネガフィルム14は、スプールへ巻き取ら
れた状態でパトローネ528へ収容されている。この実
施例では、各々スプールから引き出された2本のネガフ
ィルム14の先端が1枚のリーダ530へ接着テープ等
により固着されるようになっている。リーダ530は、
ネガフィルム14よりも若干量だけ剛性の高い可撓性合
成樹脂シートであり、その中央には長手方向に沿って適
宜の間隔で係合孔としての角孔が穿設されている。
【0101】現像機500の上方入口側には、ネガフィ
ルム供給装置532が設定され、その上方が開閉可能な
カバー534によって被覆されている。このネガフィル
ム供給装置532では、受台536が設けられ、リーダ
530へ連結されたネガフィルム14の各パトローネ5
28が載置できるようになっている。
【0102】受台536の下流側には、一対の搬送ロー
ラ538が設けられ、この搬送ローラ538はリーダ5
30及びネガフィルム14をコンベアラインへ搬送す
る。ここで、搬送ローラ538の下流側近傍には、支持
体識別部540が配設されており、ネガフィルム638
の通過によってネガフィルム14の支持体の種類)PE
N、PET、TAC)を識別できるようになっている。
【0103】この識別結果は、ネガフィルム14の搬送
速度、処理液の温度及び乾燥風温度等に反映されるよう
になっている(大ラボの現像機200と同様)。
【0104】特に、乾燥温度では、TACが通常50℃
〜60℃で処理されるのに対し、PETでは79℃、P
ENでは119℃まで温度を高くすることができる。
【0105】また、条件を変更せずにPEN、PET、
TACの何れか1種類の支持体を持つフィルムのみ処理
を行い、それ以外の支持体のフィルムはパトローネに巻
き戻して排出するようにしてもよい。
【0106】ネガフィルム14の全量が引き出される
と、ネガフィルム14の後端はスプールから離脱され
る。各処理槽内には、フィルム転送ユニット542が載
置されており、リーダ530及びネガフィルム14は、
槽内を浸漬して反転させた後に取り出される。
【0107】処理槽520内には、フィルム転送ユニッ
ト542の直下に逆三角形のセパレータ544が設けら
れており、送風機526及びヒータ524からの温風を
分岐させて、処理槽520内の上下移動するネガフィル
ムを乾燥させる。
【0108】現像機500の上方出口側には、フィルム
集積装置546が配置されている。このフィルム集積装
置546ではガイド548がフレーム502の端部へ連
結され、ガイド548の下面に搬送ローラ550が設け
られている。ガイド548の先端には所定の隙間をおい
て集積プレート552が配置され、集積プレート552
の上方内面にはフック554が斜め上方に突出してい
る。
【0109】このため、各現像工程を経たネガフィルム
14及びリーダ530は搬送ローラ530によって引き
出された後、ガイド548の下面及び集積プレート55
2の内面に沿って上方へ移動し、リーダ530の角孔が
フック554へ係合し、吊り下げ状態で集積される。
【0110】なお、受台536上におけるネガフィルム
14の搬送路途中に除電バーを配置したり、木綿、導電
性繊維を入れたポリエステル等の布で被われたローラと
接触させるといった除電手段を設けることが好ましい。
これにより、スタッチマーク等の発生等を未然に防止す
ることができ、ゴミの排除ができるので、処理液汚れ防
止にもなる。この除電は、特にPEN仕様のネガフィル
ムに効果的である。PENは表面抵抗が高く、静電気が
発生し易いためである。 (プリンタプロセッサ600)図15乃至図19には、
本発明に係る写真プリンタを備えたプリンタプロセッサ
600が示されている。
【0111】プリンタプロセッサ600は外部がケーシ
ング612で覆われ、図19に示される紙面左方にケー
シング612から突出する作業テーブル614を備えて
いる。
【0112】図19に示されるように、作業テーブル6
14の下方には、光源部636が配置されている。光源
部636は、内部に光源638を備え、この光源638
から照射された光線は、フィルタ部640、拡散筒64
1を介して作業テーブル614上のネガキャリア618
の焼付位置に配置されたネガネガフィルム14へと至る
ようになっている。また、フィルタ部640は、C、
M、Yの3色のフィルタから構成され、各フィルタは前
記光線の光軸上に出没可能とされている。
【0113】作業テーブル614の上方には、ケーシン
グ612からアーム644が突設されている。アーム6
44内には、光学系646が配設されている。光学系6
46は、レンズ648、シャッタ650がネガフィルム
14を透過する前記光線の光軸上に配置されている。ネ
ガフィルム14を透過した光線は、光学系646のレン
ズ648、シャッタ650を通過した後、露光室652
にセットされた印画紙16へ至り、印画紙16にネガフ
ィルム14に記録された画像を結像するようになってい
る。
【0114】光学系646には、ネガフィルム14に記
録された画像の濃度を測定するCCD等の濃度測定器6
56が配置されている。この濃度測定器656には、ネ
ガフィルム14を透過した光がシャッタ650近傍に配
置されたハーフミラーによって反射されて到達するよう
になっており、測定領域を複数に分割して各々の領域を
透過した光量を測定して、各々の領域の平均濃度及び画
像全体の平均濃度を得ることができるようになってい
る。プリンタプロセッサ600では、濃度測定器656
によって測定された画像の平均濃度から得られるデータ
及びオペレータによりキー入力されたデータに基づい
て、露光時の露光補正値が設定される。なお、焼付位置
に位置決めされたネガフィルム16の画像は、このCC
Dを介して図示しないCRTに写し出されるようになっ
ており、焼付する画像をオーペレータが目視可能となっ
ている。これらの光源部636と光学系646と露光室
652により焼付処理を行う露光部658が形成されて
いる。
【0115】作業テーブル614の上面には、ネガフィ
ルム14がセットされるネガキャリア618が載置さ
れ、ネガフィルム14を挟持して画像1コマづつ搬送す
るようになっており、ネガフィルム14の画像コマが順
に焼付開口へ配置される所謂コマ送りが成される。
【0116】ここで、ネガキャリア618のネガフィル
ム搬送方向最上流側には、支持体識別部620が設けら
れており、ネガフィルム14はこの支持体識別部620
を通過した後、焼付開口626へ位置決めされるように
なっている。
【0117】この支持体識別部620により支持体の識
別結果は、露光量に反映されるようになっている。すな
わち、本実施例では、支持体の屈折率等に違いから、支
持体別に露光量基準値が定められ、前記支持体識別部で
の識別結果に基づいて、選択的に露光量基準値が選択さ
れるようになっている。なお、図示は省略したが、光源
638とネガキャリア618の間の何れかへ、大ラボの
プリンタ300と同様に紫外線吸収フィルタを設けるこ
とが好ましく、さらに、露光量の基準値を変えずに、デ
ィフューザを支持体の種類毎に選択して光軸上に配置す
るようにしてもよい(図10参照)。
【0118】図16には本実施例に係るネガキャリア6
18が示されている。このネガキャリア618は、ベー
スとして台座303及び蓋体としての開閉カバー304
を主要部として構成されている。
【0119】台座303には、案内路としてのネガフィ
ルム搬送路305が形成されている。
【0120】このネガフィルム搬送路305では、ネガ
フィルム14は、カールのために幅方向中央が若干量上
に凸となる円弧状であり、ネガフィルム14の幅方向両
端部のみが搬送路303面に接触することが多い。
【0121】ここで、PEN、TAC、PETでは、以
下の特性において違いがある。 すべり性の違い(摩擦係数TAC<PET<PEN) 摩擦係数が違うために硬度が比較的低い従来の搬送路3
05上では、同じ搬送力をかけることができない。 硬さの違い、長尺カール状態の違い(硬さ TAC<
PET<PEN) 搬送路305の耐久性が問題となる。また、フィルム長
尺方向にカールがついていると、先端エッジが搬送路3
05を引っ掻きならが搬送されることになる。 屈折率の違い(屈折率TAC<PET<PEN) PENでのライトパイピング(フィルム厚み内での光の
伝搬)現像により、プリント時の露光不良が生じたり、
センサ検出率の低下が起こり得る。 静電気の発生し易さ(表面抵抗率TAC<PET、
PEN) 高速搬送による摩擦で静電気が発生する。このため、ネ
ガフィルム14にゴミが付着し易く、プリント時にゴミ
の焼込みがあったり、フィルム自体に傷を付ける恐れが
ある。さらに、静電ノイズによって各種センサの誤動作
を誘発させることもある。
【0122】そこで、図17(A)に示される如く、こ
の搬送路305のネガフィルム14との接触面(側面及
び底面の一部)には、ステンレス等の比較的硬度が大き
く滑り易い硬質部材311が取付けられている。これに
より、比較的硬度が大きく摩擦係数の高いPEN仕様の
ネガフィルム14であっても、安定して通過させること
ができるようになっている。なお、図17(B)に示さ
れる如く、側面と底面との部材が一体となった略L字型
の硬質部材315を配設してもよい。
【0123】ネガフィルム搬送路305の長手方向中央
部には露光開口306が設けられ、プリンタプロセッサ
10に設けられた光源314(図9参照)からの光線の
照射口とされている。
【0124】この露光開口306の大きさはネガフィル
ム14の画像コマとほぼ同一の大きさとされている。ネ
ガフィルム搬送路305には、露光開口306の上流側
(図16の左方向)及び下流側(図16の右方向)に搬
送ローラ308、310、312及び313がネガフィ
ルム14の下面に対応して配設されている。各搬送ロー
ラ308、310、312、313は、同一回転方向に
同一回転速度で駆動される。
【0125】開閉カバー304は、筐体状のカバー本体
324の下端が台座303に固定されたバー326に軸
支され、このバー326を中心に台座303に対して開
閉させることができるようになっている。
【0126】カバー本体324の底部には、前記露光開
口306に対応された貫通孔328が設けられている。
また、カバー本体324には閉止状態で前記ネガフィル
ム搬送路305と対応する位置に上部案内ベース330
が取付られ、ネガフィルム案内壁332が一体形成され
て、ネガフィルム案内壁332の先端とネガフィルム搬
送路305の底面との間に間隙が生じるようになってい
る。また、この間隙寸法はネガフィルム14の厚み寸法
よりも若干大きく、ネガフィルム幅方向端部の搬送経路
を確保している。
【0127】また、ネガフィルム搬送305に配設され
た、前記搬送ローラ308、310、312及び313
に対応して、上部案内ベース330にアイドルローラ3
34、336、338及び339が配設されており、開
閉カバー304が閉止されることにより、このアイドル
ローラ334、336、338及び339と搬送ローラ
308、310、312及び313とでネガフィルム1
4を挟持して、搬送力を伝達することができるようにな
っている。この各アイドルローラ334、336、33
8、339によるネガフィルム14のニップ圧は、ネガ
フィルム14の支持体の種類(PEN、PET、TA
C)によって変更することができるようになっている。
【0128】また、開閉カバー304が閉止された状態
で、ネガフィルム14は除電ブラシ333と接触するよ
うになっており、静電気の発生を防止している。これ
は、PEN仕様のネガフィルム14は、TAC仕様のネ
ガフィルム14に対して表面抵抗率が高いため、高速で
搬送すると、その摩擦力で静電気が発生し易い。そこ
で、除電ブラシ333によって電荷の除去(除電)を行
い、静電気を防止している。
【0129】なお、前記搬送ローラ308、310、3
12、313或いはアイドルローラ334、336、3
38、339の両方又は一方を導電性ゴム仕様としても
よいし、PEN仕様のネガフィルム14に除電剤等を塗
布するようにしてもよい。
【0130】上部案内ベース330のネガフィルム搬送
方向中央部には、この上部案内ベース330と相対移動
可能で、かつ前記貫通孔328と対応する位置に開口が
設けられたネガフィルム保持手段としてのアッパマスク
340が配置され、マスクベース342に取付けられる
ようになっている。
【0131】マスクベース342の基端部にはブラケッ
ト360が形成されている。このブラケット360は、
台座303に配設されたバー362に軸支され、マスク
ベース342は、ねじりばね364によって開放方向へ
付勢されている。一方、マスクベース342の先端部に
は、アッパマスク340の板状の支持片366が装着可
能な挿入溝368が設けられている。また、マスクベー
ス342は、カバー本体304の閉止状態で台座303
に設けられたソレノイド350と対応するようになって
いる。従って、ソレノイド350に通電されると、マス
クベース342が磁力で引き寄せられ、ねじりばね36
4の付勢力に抗して、アッパマスク340をネガフィル
ム搬送路305の露光開口306と密着させ、光軸に位
置決めされたネガフィルム14を挟持するようになって
いる。
【0132】ここで、図18に示される如く、アッパマ
スク340は、開閉カバー304の閉止時にネガフィル
ム14の幅方向両端面に対向するように幅方向両端部が
略直角に屈曲され、カバー部340Aが設けられてい
る。このカバー部340Aによって、ネガフィルム14
の幅方向両端面から侵入する光が抑止され、露光不足や
露光演算等における誤差を無くすことができる。
【0133】このように、フィルム搬送時の摺動面を硬
い材質とし、フィルムサイドエッジからの光の侵入を防
止し、静電気の発生を抑制することによって、上記乃
至の不具合を解消することができる。
【0134】図19に示されるように、露光室652が
設けられたアーム644の上方には、装着部660が設
けられている。装着部660は、印画紙16をリール6
62に層状に巻き取って収容するペーパマガジン664
が装着される。この装着部660の近傍には、ローラ6
66が配置されており、ペーパマガジン664から引き
出された印画紙16を露光室652へ向けて挟持搬送す
るようになっている。また、露光室652の近傍には、
ローラ668が配置され、露光室652においてネガフ
ィルム14に記録された画像が焼付けられた印画紙16
を挟持して、露光室652に隣接されたリザーバ部67
0へ送り込むようになっている。
【0135】リザーバ部670は、焼付処理済の印画紙
16を弛ませてストックし、焼付処理を行う露光部65
8と現像、定着、水洗の各処理を行うプロセッサ部67
2との間の処理時間の差を吸収するようになっている。
【0136】プロセッサ部672には、発色現像部67
4、漂白定着部676及びリンス部678が印画紙16
の搬送方向に沿って配置されている。リザーバ部670
からプロッセサ部672に引き入れられた印画紙16
は、発色現像部674で現像液に浸漬されて現像処理が
行われ、漂白定着部676で定着液に浸漬されて定着処
理が行われ、リンス部678で水洗水に浸漬されて水洗
される。
【0137】水洗処理された印画紙16は、リンス部6
78に隣接する乾燥部680へ送られる。乾燥部680
では、印画紙16をローラに巻付けながら搬送し、高温
の空気にさらして乾燥させる。乾燥部680で乾燥処理
の終了した印画紙16は、乾燥部680の下流側に配置
されたカッタ部684へ送り込まれる。カッタ部684
では、印画紙16が画像コマ毎にカットされ、画像コマ
毎にカットされた印画紙16は、写真プリントとしてプ
リンタプロセッサ600のケーシング612外部へ排出
され図示しない集積装置等によって集積される。 〔各装置に設けられた支持体識別部の実施例〕フィルム
スプライサ100の支持体識別部110、現像機200
の支持体識別部216、プリンタ300の支持体識別部
372、カッティングシンサータ400のネガフィルム
検出部(支持体識別部)440、現像機500の支持体
識別部540及びプリンタプロセッサ600の支持体識
別部620(以下総称して、支持体識別部SBASEとい
う)は、その機能として通過するネガフィルム14の支
持体の種類を判別するようになっているが、その判別手
段には様々な態様がある。大きく分類すると、ネガフ
ィルム14からの情報を読み取って判別する手段と、
ネガフィルム14の物性等を計測する手段とがある。
【0138】また、フィルムスプライサ100、ミニラ
ボの現像機500及びプリンタプロセッサ600におい
ては、パトローネ12から情報を得ることもできる。
【0139】以下に乃至の具体例を説明する。 (第1実施例「 ネガフィルムから情報を読取る」)
図20には、第1実施例に係る支持体識別部SBASEが示
されている。この支持体識別部SBASEは、単体としてネ
ガフィルム14の支持体を判別するのではなく、ネガフ
ィルム14に予め付された記号、マーク、切欠等を検出
することによって判別するようになっている。
【0140】すなわち、図21(A)乃至(C)に示さ
れる如くネガフィルム14の画像コマ外、かつパーフォ
レーション14Aに跨がるように、現像後にベース濃度
よりも濃度が高くなる帯状のマーク18が記録されてい
る。この帯状のマーク18は、ネガフィルム14の製造
段階において付されるようになっており、このため、図
21(A)乃至(C)に示されるように、支持体の種類
に応じて異なるマーク18を付す(1本帯、2本帯、不
連続帯)ことは容易なことである。
【0141】一方、支持体識別部SBASEには、この帯状
のマーク18の通過位置に沿ってネガフィルム14を挟
むように投光部及び受光部が配置された2個のセンサ2
0A、20Bが配置されている。このため、1本帯のマ
ーク18のネガフィルム14が通過する場合には、一方
のセンサ20Aがオン状態を継続し他方のセンサ20B
がオフ状態を継続することになる。また、2本帯のマー
ク18のネガフィルム14が通過する場合には、両方の
センサ20A、20Bが共にオン又はオフ状態を継続す
ることになる。さらに、不連続帯のマーク18のネガフ
ィルム14が通過する場合には、一方又は両方のセンサ
20A又は20Bがオン・オフを繰り返すことになる。
【0142】この出力信号を判断することによって、ネ
ガフィルム14の支持体の種類を判別することができ
る。
【0143】なお、この第1実施例では、パーフォレー
ション14A上に帯状のマークを付すようにしたが、マ
ーク形状は同一で、色を変えてもよい。また、上記光学
的なマークではなく、図22(A)乃至(C)に示され
る如くパーフォレーション14Aそのものの間隔を支持
体の種類毎に変更してもよい。また、図23(A)乃至
(C)に示される如く、ネガフィルム14の先端又は後
端に支持体毎に大きさ(径)、位置、数の異なる識別用
孔22(又は光学的マークの焼込みやネガフィルム端部
への切欠)を設けてもよい(図23では、数)。さら
に、図23に示される如く、識別用切欠24(又は孔)
をネガフィルム14の幅方向端部に長手方向に亘って均
等に形成してもよい。この方が所定コマ毎に切断された
としても(ピースネガ)、支持体の判別が容易である。
或いは、コマ番号やDXコードを表示しているネガフィ
ルム上の潜像バーコードにネガフィルムの支持体の種類
を判別するコードを入れてもよい。
【0144】また、PEN仕様のネガフィルム14を他
の仕様(PET、TAC)と区別する手段として、ネガ
フィルム14の幅方向両端面を黒色等で塗りつぶしても
よい。これによれば、PEN特有のライトパイピングも
防止することができ、図16に示したネガキャリア61
8におけるアッパマスク340のカバー部340Aが不
要となる。
【0145】さらに、ネガフィルム14の何れかに磁気
材料が塗布されているものについては、磁気検出器によ
って磁気の有無、あるいは記録された磁気コードでフィ
ルムの支持体の種別を判別してもよい。 (第2実施例「 ネガフィルム14の物性等を計測す
る」)図24には、第2実施例に係る支持体識別部S
BASEが示されている。この支持体識別部SBASEでは、特
にネガフィルム14に予め支持体の種類に応じたマーク
等が付されていなくても、支持体の種類を判別すること
ができる機能を有している。
【0146】すなわち、第2実施例では、ネガフィルム
14の物性等の違いによって支持体の種類を判別するよ
うになっている。支持体識別部SBASEは、ネガフィルム
14の搬送路を挟むようにローラ26、28が配設され
ている。下側のローラ26は固定され、上側のローラは
計測子30Aに連結されている。この計測子30Aは、
変位計30の本体30Bから突出されており、この計測
子30Aの軸移動(図24の矢印方向移動)量が基準位
置からの変位量として演算されるようになっている。
【0147】ここで、PEN仕様のネガフィルム14と
TAC仕様のネガフィルム14とでは、肉厚寸法がこと
なり、PEN<TACの関係となっている。従って、変
位計の計測結果、肉厚寸法が薄い場合には、PEN仕様
のネガフィルム14が通過していると判断できる。
【0148】なお、他の手段として以下の手段が挙げら
れる。第1に、屈折率測定機を用いて、各支持体が適用
されたネガフィルムの基準の屈折率を測定し、記憶す
る。支持体識別部SBASEを通過するネガフィルム14の
屈折率を計測し、記憶されたデータと比較する。PE
N、TAC、PETでは、屈折率が全て異なるため、計
測された屈折率と記憶された屈折率とを比較することに
よって、支持体の種類を容易に判別することができる。
【0149】第2に、赤外線の吸収スペクトルを計測
し、この計測された吸収波長から支持体の種類を判別す
ることも可能である。
【0150】第3に誘電率を計測し、この計測された誘
電率から支持体の種類を判別することができる。
【0151】第4に圧力センサを内蔵した簡易パンチャ
を用いて、ネガフィルムの先端又は後端の非画像領域に
孔をあけ、その破断強度を違いから、支持体の種類を判
別することも可能である。 (第3実施例「パトローネ12から情報を得る」)図2
5には、大ラボのフィルムスプライサ100、ミニラボ
の現像機500及びプリンタプロセッサ600に適用可
能の支持体識別部SBASEが示されている。
【0152】この支持体識別部SBASEは、単体としてネ
ガフィルム14の支持体を判別するのではなく、パトロ
ーネ12に予め付された記号、マーク、切欠等を検出す
ることによって判別するようになっている。
【0153】すなわち、図26に示される如く、パトロ
ーネ12の外周の一部にバーコード34が付されたシー
ル32が貼付けられている。バーコード34は、予め収
容されているネガフィルム14の支持体の種類に応じて
付されており、例えば、フィルムスプライサ100に投
函され、所定の位置にセットされた状態で支持体識別部
BASEと対向するようになっている。
【0154】支持体識別部SBASEは、バーコードリーダ
によって構成されており、セットされたパトローネ12
に貼付けられたシール32上のバーコード34を読み取
ることによって、収容されているネガフィルム14の支
持体の種類を判別することができる。
【0155】但し、大ラボでは、フィルムスプライサ1
00以降、パトローネ12とネガフィルム14とが引き
離されるため、上記のようにパトローネ12からのネガ
フィルム14の支持体の種類の判別は行うことができな
い。
【0156】一方、ミニラボでは、一般的にパトローネ
1個(ネガフィルム1本)毎に処理を行うため、上記
と同様にパトローネ12から支持体の種類の情報を得
て、各処理条件を変更することが可能である。
【0157】なお、本第3実施例では、パトローネ12
の外周にバーコード34を付したシール32を貼付ける
ようにしたが、図27に示される如く、パトローネ12
の端面に支持体の種類に応じて異なる数、大きさ、形状
の溝36を設け、支持体識別部SBASEとして、この溝3
6の数、大きさ、形状を認識するセンサを配設すること
によっても、支持体の種類を判別することができる。
【0158】なお、大ラボにおいて、ネガフィルム14
をパトローネ12から引き出す場合、何らかの原因によ
って後端部(非画像部)が引っ掛かった場合、TAC仕
様のネガフィルム14では、強度が比較的小さいため、
破断によってパトローネ12から分離することができ
る。しかし、PEN仕様のネガフィルム14では、強度
が高く、通常の引張力では破断せず、パトローネ12と
の分離ができなことがある。そこで、図28に示される
如く、幅方向両端部から所定量の切り込み38を形成し
ておき、この部分の強度を予め弱くしている。これによ
って、ネガフィルム14の後端がパトローネ12に引っ
掛かり、パトローネ12かネガフィルム14を通常状態
で分離できない場合では、この切り込み38から破断が
生じ、ネガフィルム14を抜き出すことができる。
【0159】なお、図29に示される如く、破断強度の
低下のためにミシン目40を入れておいてもよい。
【0160】また、このような切り込み38又はミシン
目40は、TACとPENとの識別に用いることもでき
る。
【0161】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る写真処理
装置は、PEN、TAC、PETの支持体が混在するフ
ィルムを処理する場合に、それぞれに適した処理を行う
ことができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】大ラボにおける処理の流れを示すブロック図で
ある。
【図2】フィルムスプライサの斜視図である。
【図3】フィルムスプライサの内部を示す概略図であ
る。
【図4】大ラボ用現像機の正面図である。
【図5】大ラボ用現像機に適用される浸漬型処理ラック
の斜視図である。
【図6】大ラボ用現像機の暗室処理部の内部を示す斜視
図である。
【図7】大ラボ用現像機のリーダ(フィルム)の流れを
示す平面図である。
【図8】大ラボ用現像機の左側面図である。
【図9】プリンタの概略図である。
【図10】プリンタの光源近傍の一部を示す拡大図であ
る。
【図11】カッティングインサータの斜視図である。
【図12】カッティングインサータのカッタ部における
ネガフィルムカット形状を示す斜視図である。
【図13】カッティングインサータのカッタ部における
ネガフィルムカット形状の変形例を示す平面図である。
【図14】ミニラボ用現像機の概略構成図である。
【図15】ミニラボ用プリンタプロセッサの斜視図であ
る。
【図16】プリンタプロセッサに適用されるネガキャリ
アの斜視図である。
【図17】ネガ搬送路を長手方向から見た場合の図16
のXVII−XVII線断面図である。
【図18】ネガキャリアの焼付開口付近の拡大図であ
る。
【図19】ミニラボ用プリンタプロセッサの内部構成図
である。
【図20】第1実施例に係る支持体識別部の概略図であ
る。
【図21】(A)乃至(C)はネガフィルムに付された
各支持体識別用マーク帯を示す平面図である。
【図22】(A)乃至(C)はパーフォーションによっ
て支持体が識別されたフィルムの平面図である。
【図23】(A)乃至(C)は円孔又は切欠によって支
持体が識別されたフィルムの平面図である。
【図24】第2実施例に係る支持体識別部の概略図であ
る。
【図25】第3実施例に係る支持体識別部の概略図であ
る。
【図26】バーコードによって収容されたフィルムの支
持体を識別したパトローネの斜視図である。
【図27】円溝によって収容されたフィルムの支持体を
識別したパトローネの斜視図である。
【図28】PEN仕様のネガフィルムの後端部に切り込
みを施した場合の平面図である。
【図29】PEN仕様のネガフィルムの後端部にミシン
目を施した場合の平面図である。
【符号の説明】
12 パトローネ 14 ネガフィルム 18 マーク 20A、20B センサ 22 孔 24 孔 26 ローラ 28 ローラ 30 変位計 32 シール 34 バーコード 36 溝 100 フィルムスプライサ 102 検定器 110 支持体識別部 200 現像機 216 支持体識別部 300 プリンタ 311 硬質部材 315 硬質部剤 333 除電ブラシ 340 マスクベース 340A カバー部 372 支持体識別部 397 紫外線吸収フィルタ 398 回転板 399 ディフューザ 400 カッティングインサータ 440 ネガフィルム検出部(支持体識別部) 500 現像機 540 支持体識別部 600 プリンタプロセッサ 620 支持体識別部
フロントページの続き (72)発明者 茂木 文雄 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富 士写真フイルム株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体としてポリエチレンナフタレート
    (PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)及
    びトリアセテート(TAC)の何れかが適用されたフィ
    ルムが混在して搬送される写真処理装置において、前記
    支持体の種類を識別する識別手段を備えていることを特
    徴とする写真処理装置。
  2. 【請求項2】 支持体としてポリエチレンナフタレート
    (PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)及
    びトリアセテート(TAC)の何れかが適用された複数
    のフィルムを接合すると共にロール状に巻き取って収容
    するフィルムスプライサ、ロール状のフィルムを順次送
    り込み現像処理する現像部、現像済フィルムを順次焼付
    位置へ位置決めし印画紙へ画像を焼付けるプリンタ、プ
    リントが終了したフィルムを所定の長さにカットして所
    定の袋に収容するカットインサータを備えた写真処理装
    置であって、 少なくとも前記フィルムスプライサが前記支持体の種類
    を識別する識別手段を有する写真処理装置。
  3. 【請求項3】 支持体としてポリエチレンナフタレート
    (PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)及
    びトリアセテート(TAC)の何れかが適用されたフィ
    ルムを送り込み現像処理する現像部、現像済フィルムを
    順次焼付位置へ位置決めし印画紙へ画像を焼付けるプリ
    ンタを備えた写真処理装置であって、 少なくとも前記現像部が前記支持体の種類を識別する識
    別手段を有する写真処理装置。
  4. 【請求項4】 支持体としてポリエチレンナフタレート
    (PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)及
    びトリアセテート(TAC)の何れかが適用されたフィ
    ルムを送り込み現像処理する現像部、現像済フィルムを
    順次焼付位置へ位置決めし印画紙へ画像を焼付けるプリ
    ンタを備えた写真処理装置であって、 少なくとも前記プリンタが前記支持体の種類を識別する
    識別手段を有する写真処理装置。
  5. 【請求項5】 支持体としてポリエチレンナフタレート
    (PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)及
    びトリアセテート(TAC)の何れかが適用された複数
    のフィルムを接合すると共にロール状に巻き取って収容
    するフィルムスプライサ、ロール状のフィルムを順次送
    り込み現像処理する現像部、現像済フィルムを順次焼付
    位置へ位置決めし印画紙へ画像を焼付けるプリンタ、プ
    リントが終了したフィルムを所定の長さにカットして所
    定の袋に収容するカットインサータを備えた写真処理装
    置であって、 少なくとも前記カットインサータが前記支持体の種類を
    識別する識別手段を有する写真処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000147663A (ja) * 1998-11-09 2000-05-26 Toppan Printing Co Ltd 連続搬送型露光装置
JP6371940B1 (ja) * 2017-09-29 2018-08-08 知也 菊地 ポジ画像を定着させた板状支持体の製造方法

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