JPH07217461A - 可変気筒内燃機関の懸架装置 - Google Patents

可変気筒内燃機関の懸架装置

Info

Publication number
JPH07217461A
JPH07217461A JP6013010A JP1301094A JPH07217461A JP H07217461 A JPH07217461 A JP H07217461A JP 6013010 A JP6013010 A JP 6013010A JP 1301094 A JP1301094 A JP 1301094A JP H07217461 A JPH07217461 A JP H07217461A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
variable
engine
mount
cylinders
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6013010A
Other languages
English (en)
Inventor
Akinori Ichikawa
明徳 市川
Kunio Saito
邦夫 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP6013010A priority Critical patent/JPH07217461A/ja
Publication of JPH07217461A publication Critical patent/JPH07217461A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Combined Devices Of Dampers And Springs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】可変気筒内燃機関において、全筒及び減筒運転
状態の両者において振動を低減する。 【構成】複数の気筒の全気筒を作動させる全筒運転と、
気筒のうちの一部を休止させる減筒運転とを選択的に切
替え可能な可変気筒エンジン1の懸架装置である。可変
気筒エンジンを弾性的に支持し、特性が変更可能な少な
くとも1個の可変制御式マウント23が備えられてい
る。ECU48により、3方切替え弁46のソレノイド
47が駆動され、可変気筒エンジン1の作動気筒数に基
づいて可変制御式マウント23の特性が変更される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の運転状態に応
じて作動気筒数を切り替える可変気筒内燃機関に係り、
詳しくは、車体に対し可変気筒内燃機関を弾性的に支持
するための懸架装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、低負荷時に一部の気筒の作動
を休止させ、その分だけ残りの作動気筒の負荷を相対的
に高め、全体として低負荷領域の燃費を改善するように
した可変気筒内燃機関が知られている。この種の技術と
して、本願出願人は特開昭61−212638号公報に
示す可変気筒内燃機関を提案している。
【0003】この可変気筒内燃機関では、気筒が第1の
気筒群と第2の気筒群とに分割され、機関駆動のカムに
よって、第1の気筒群の吸気弁及び排気弁が開閉制御さ
れる。そして、機関負荷が予め定められた負荷よりも小
さくなったときに、第1気筒群の吸気弁及び排気弁を閉
鎖状態に保持して第2気筒群のみが作動され、機関負荷
が予め定められた負荷よりも大きくなったときに、全気
筒が作動される。
【0004】この可変気筒内燃機関がFF用4気筒エン
ジンに適用された場合、通常、エンジンはフロント側、
リヤ側、右側、左側の4個のマウントで懸架される。こ
のマウントは、例えば、ゴム製基体の内部に仕切板によ
って隔された2つの液室と、前記仕切板に所要の長さと
断面積をもったオリフィスとを設け、両液室を連通させ
た液封式構造のものである。この構造により、ゴム製基
体の弾性と液体の流動性によって減衰効果がもたらされ
る。
【0005】これらのマウントには振動による力がそれ
ぞれ作用しており、可変気筒内燃機関の第1気筒群を休
止させる減筒運転時には、爆発1次周波数が全気筒作動
させる全筒運転時と比較してほぼ半分になる。すなわ
ち、アイドリング時には、減筒運転時の1次周波数は1
0〜15Hzであり、この領域ではボデー共振の影響を
受けない。このため、フロント側、リヤ側、右側、左側
のそれぞれのマウントに作用する力の総和がゼロになれ
ば、エンジン全体からマウントを通じてボデーへ伝達さ
れる力はゼロとなる。従って、それぞれのマウントに作
用する力の総和がゼロになるように、当該マウントの特
性を適合させる必要がある。
【0006】一方、全筒運転状態では、1次周波数は2
0〜30Hzであり、この領域ではボデー共振の影響を
受ける。このため、フロント側、リヤ側、右側、左側の
それぞれのマウントに作用する力の総和をゼロにしても
振動はゼロにはならない。従って、全体としての振動を
低減するためには、伝達力を下げるようにマウントの特
性を変える必要がある。この全筒運転状態に適合するマ
ウントの特性は前記減筒運転時に適合する特性とは異な
るものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術では、マウントの特性はゴム製基体の弾性とオリフィ
スの寸法によって決定されるもので、条件によって変え
ることができない。従って、前記可変気筒内燃機関にお
いて、減筒運転状態に適合する特性のマウントを使用し
た場合、全筒運転状態では車体への振動を低減すること
が困難であるという問題がある。
【0008】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、可変気筒内燃機関におい
て、全筒及び減筒運転状態の両者において振動を低減可
能な可変気筒内燃機関の懸架装置を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第1の発明においては、図1に示すように、複数の気
筒の全気筒を作動させる全筒運転、及び前記気筒のうち
の一部を休止させる減筒運転を選択的に切替え可能な可
変気筒内燃機関M1の懸架装置であって、前記可変気筒
内燃機関を弾性的に支持し、特性が変更可能な少なくと
も1個の可変マウントM2と、前記可変気筒内燃機関M
1の作動気筒数に基づいて前記可変マウントM2の特性
を変更する変更手段M3とを備えてなることをその要旨
としている。
【0010】また、第2の発明によれば、前記可変マウ
ントは可変気筒内燃機関の気筒列の側面側に設けられて
なることをその要旨としている。
【0011】
【作用】上記第1の発明の構成によれば、可変気筒内燃
機関M1において、複数の気筒の全気筒を作動させる全
筒運転と、気筒のうちの一部を休止させる減筒運転とが
選択的に切り替えられる。変更手段M3により、このと
きの作動気筒数に応じて、可変気筒内燃機関M1を弾性
的に支持する少なくとも1個の可変マウントM2の特性
が変更される。
【0012】上記第2の発明の構成によれば、可変マウ
ントは可変気筒内燃機関の気筒列の側面側に設けられ、
機関ロール運動における車体への入力を気筒数に応じて
制御される。
【0013】
【実施例】以下、本発明における可変内燃機関の懸架装
置をFF車両用横置4気筒エンジンに具体化した一実施
例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0014】図2に示すように、エンジン1のシリンダ
ブロック2には、紙面と直行する方向に第1〜第4の気
筒#1,#2,#3,#4(図2では第1気筒#1のみ
図示)が並設されている。各気筒にはピストン3がそれ
ぞれ上下往復動可能に収容され、各ピストン3はコネク
ティングロッド4を介してクランクシャフト(図示しな
い)に連結されている。ピストン3の上方には燃焼室5
が形成され、各燃焼室5に吸気通路6及び排気通路7が
連通している。前記エンジン1のシリンダヘッド2には
気筒毎に2本の吸気バルブ8と2本の排気バルブ9とが
設けられており、これらの吸気及び排気バルブ8,9に
よって吸気ポート10及び排気ポート11が開閉され
る。
【0015】前記吸気通路6には、吸気ポート10から
上流側へ向けてサージタンク12及びエアクリーナ13
が順に配設されており、エアクリーナ13で濾過された
空気が吸気通路6のサージタンク12を通過して各燃料
室5に吸入される。
【0016】前記吸気ポート10近傍の吸気通路6に
は、その吸気ポート10へ向けて燃料を噴射するための
燃料噴射弁14が気筒毎に設けられている。また、サー
ジタンク12よりも上流の吸気通路6内にはスロットル
弁15が設けられている。さらに、スロットル弁15の
近傍には同スロットル弁15の開度を検出するスロット
ル開度センサ16が設けられている。スロットル弁15
の開閉動作により、燃焼室5へ導入される吸入空気の量
が調節される。前記スロットル弁15よりも上流の吸気
通路6には、吸入空気量を検出するエアフローメータ1
7が取り付けられている。
【0017】各燃料噴射弁14から噴射される燃料と吸
気通路6内へ導入された外気とからなる混合気は、吸気
バルブ8が開かれる際に、吸気ポート10を通じて各燃
焼室5内へ導入される。燃焼室5に導入された混合気を
着火するために、シリンダヘッド18には気筒毎に点火
プラグ(図示しない)が取り付けられている。これらの
点火プラグはディストリビュータ19にて分配された点
火信号に基づいて順に駆動される。またディストリビュ
ータ19には、そのロータの回転を検出してエンジン回
転信号を出力するエンジン回転数センサ20が設けられ
ている。
【0018】そして、前記点火プラグの点火によって、
各燃焼室5内へ導入された混合気が爆発・燃焼され、ピ
ストン3、コネクティングロッド4、クランクシャフト
等を介してエンジン1の駆動力が得られる。そして、燃
焼室5にて生じた燃焼ガスは、排気バルブ9が開かれる
際に排気ポート11から排気通路7を通じて外部へ排出
される。
【0019】前記シリンダヘッド18には作動気筒数を
切り替える切替え機構Mが設けられている。この切替え
機構Mは、シリンダヘッド18に回転可能に支持された
図示しない吸気側及び排気側カムシャフトを含み、これ
らのカムシャフトはタイミングベルトを介して前記クラ
ンクシャフトによって連結駆動される。カムシャフトに
は、軸方向に2種類のカムプロフィールを有するカムが
設けられ、図示しないアクチュエータによりカムシャフ
トが軸方向に移動すると、カムプロフィールが切り替え
られる。この切替えにより、所定の気筒の吸気及び排気
バルブは開閉可能な状態と、閉じたままの状態とが切り
替えられ、全筒運転状態と減筒運転状態とが切り替えら
れる。
【0020】一方、図3に示すように、エンジン1には
変速機21が回転軸に対して直列に組み付けられてお
り、この組立体22の両端部及び前後両側部はマウント
23,24,25,26によって、車体に対して横置き
に配置され、同車体より支持されている。前記組立体2
2の両端部のマウント25,26の弾性主軸Ir及び両
側部のマウント23,24の弾性主軸Ipは、それぞれ
エンジン1及び変速機21の組立体22の重心に一致す
るように配置されている。両端部及び側部リヤ側のマウ
ント24,25,26は一般的なブッシュ型のマウント
によって構成され、かつ、エッジン1の気筒列の側面側
で、かつ、フロント側のマウント23は可変制御式マウ
ントによって構成されている。
【0021】次に、前述の可変制御式マウントについて
説明する。図4及び図5に示すように、ゴム等の弾性体
よりなる防振基体30の上部には取り付け金具31が固
設され、同金具31にはエンジン1に取り付けるための
ボルト32が突設されている。また防振基体30下部の
テーパ状をなす外周には、下方に延びる筒状の外筒金具
33が固設されている。この外筒金具33には、断面凹
状の受金具34が嵌合され、同受金具34にはフレーム
に対する取り付けボルト35が突設されている。
【0022】前記外筒金具33の下部開口を閉塞するよ
うに、可撓性素材よりなる膜体36が設けられている。
防振基体30の下面は凹曲面に形成され、膜体36と防
振基体30との間の内室37に液体が封入されている。
また、外筒金具33の内周に剛体よりなる仕切板38が
嵌合され、前記内室を2つの液室39a,39bに分離
している。仕切板38の外周端縁は、前記膜体36の周
縁とともに前記受金具34と外筒金具33との間に挟着
保持され、このため、液室39a,39bが密封状態に
保持される。
【0023】前記仕切板38の外周部には、一方の液室
に開口し、かつ外周部を所要角度変位して他方の液室に
開口するオリフィス40が設けられており、これにより
液体が両液室39a,39b間を自由に流通移動できる
ようになっている。
【0024】仕切板38のオリフィス40の開口部より
離間して、薄膜41a,41bは周縁部がシール状態に
装着され、この薄膜41a,41bと仕切板38によっ
て囲まれる空間により、空気室42a,42bが形成さ
れている。仕切板38の中央部には、前記空気室42
a,42bを連通する通路43が形成されている。さら
に、外筒金具33を貫通して空気の給排用通路44が設
けられ、同給排用通路44は、仕切板38の内部を経て
空気室42a,42bに空気を導入し、あるいは排出す
る。この空気の給排を調節することにより、空気室42
a,42bの容積を変えることができ、可変制御式マウ
ント23の特性を制御できるようになっている。
【0025】前記可変制御式マウント23の空気室42
a,42bに空気を導入すると、荷重振動に伴う液体の
変動が空気室42a,42bの収縮により吸収され、オ
リフィス40を通過する液体の移動が減少する。このた
め、減衰効果はほとんどなくなり、低いバネ定数を示
す。一方、両空気室42a,42bの空気を吸引し排出
すると、薄膜41a,41bは仕切板38に密着した状
態となり、液室39a,39bの液体は防振基体30の
振動に伴ってオリフィス40を通過して他方の液室39
b,39aに移動し、大きな減衰効果を示す。すなわち
バネ定数が大きくなる。
【0026】図6に可変制御式マウント23の周波数と
ばね定数との関係を示す。実線Aは空気室42a,42
bから空気を排出した場合、点線Bは空気を導入した場
合を示している。
【0027】図2に示すように、可変制御式マウント2
3の通路44にはエア配管45を介して3方切替え弁4
6が接続されている。この3方切替え弁46のソレノイ
ド47に印加される電圧により、可変制御式マウント2
3の通路44は、大気圧に開放される状態(切替え位置
a)と、負圧に接続される状態(切替え位置b)とに切
り替えられる。このソレノイド47は電子制御装置(以
下、ECUという)48の出力側に電気的に接続され、
ソレノイド47に送る信号によって切替えが行われる。
【0028】前記ECU48の出力側には、前記切替え
機構Mが電気的に接続され、入力側には、前記エンジン
回転数センサ20、エアフローメータ17、スロットル
開度センサ16がそれぞれ電気的に接続されている。
【0029】ECU48は中央処理装置(以下CPUと
いう)49、読み出し専用メモリ(以下ROMという)
50、書き込み可能なメモリ(以下RAMという)5
1、入力ポート52、出力ポート53を備え、これらは
互いにバス54によって接続されている。CPU49
は、予めROM50内に記憶された制御プログラムに従
って各種演算処理を実行する。RAM51はCPU48
の演算結果を一時記憶する。
【0030】前記エンジン回転数センサ20、エアフロ
ーメータ17、スロットル開度センサ16からの検出信
号は入力ポート52に入力される。CPU49はこれら
の信号に基づき、3方切替え弁46のソレノイド47、
切替え機構Mを駆動するための駆動信号を出力ポート5
3を介して出力する。
【0031】次に、前記のように構成された本実施例の
作用及び効果について説明する。本実施例の可変気筒エ
ンジン1において、一部気筒群を休止させる減筒運転時
には、可変制御式マウント23のバネ定数を高くして伝
達力を確保するように制御される。
【0032】図7に示すように、本実施例の可変気筒エ
ンジン1において、同エンジン1を支持するマウント2
3〜26には図中矢印で示す力がそれぞれ作用してい
る。力の上下方向の成分にのみ注目してみると、フロン
ト側の可変制御式マウント23に作用する力F1が上向
きで、他のリヤ側、右側、左側それぞれのマウント23
〜26に作用する力F2,F3,F4は下向きである。
この時それぞれのマウント23〜26に作用する力F
1,F2,F3,F4の総和は次式で表される。
【0033】ΣF=F1−F2−F3−F4 ここで、可変制御式マウント23のバネ定数は高い側に
切替えられているため、同可変制御式マウント23に作
用する力F1は大きくなり、それぞれのマウント23〜
26に作用する力F1,F2,F3,F4の総和ΣFは
ほぼゼロとなる。
【0034】前記可変気筒エンジン1において、一部気
筒群を休止させる減筒運転時には、爆発1次周波数が全
筒運転時と比較してほぼ半分になり、アイドリング時に
は、減筒運転時の1次周波数は10〜15Hzとなる。
この領域ではボデー共振の影響を受けないため、車体に
伝達される力はほぼゼロとなる。
【0035】一方、全筒運転状態では、可変制御式マウ
ント23のバネ定数を下げ伝達力を下げるように制御さ
れている。この全筒運転状態では、1次周波数は20〜
30Hzであり、この領域ではボデー共振の影響を受け
る。従って、フロント側、リヤ側、右側、左側のそれぞ
れのマウント23〜26に作用する力F1,F2,F
3,F4の総和がゼロになっても振動はゼロにはならな
い。ところが、全筒運転状態では可変制御式マウント2
3のバネ定数を下げ、伝達力を下げるように制御されて
いるため、全体としての振動が低減されるようになって
いる。
【0036】さらに、前記可変制御式マウント23は位
相特性を結果として可変制御可能にしている。すなわ
ち、可変制御式マウントのバネ定数及び減衰力を変更す
ることによって位相特性が変更可能であり、図8に示す
ように、可変制御式マウント23に空気を導入すると
(D)、通常のマウントの状態(C)に比較して伝達力
の位相が変化する。
【0037】図9に示すように、質量mのエンジン1及
びバネ定数k減衰力cのマウント23を含む系の運動方
程式は次式で表される。
【0038】
【数1】
【0039】ここで定常解を
【0040】
【数2】
【0041】とおくと、
【0042】
【数3】
【0043】このときフレームに伝わる伝達力は、
【0044】
【数4】
【0045】で表される。 すなわち、
【0046】
【数5】
【0047】式と式を比較してみると位相差αが生
じていることが確認できる。このように、可変制御式マ
ウントのバネ定数及び減衰力を変更することによって位
相差αの値が変更される。
【0048】以下、上述した可変制御式マウント23の
バネ定数の切替え処理動作を図10に示すフローチャー
トに従ってより詳細に説明する。このフローチャートは
ROM50内に記憶されたプログラムによりCPU49
の制御のもとに進行する。
【0049】さて、可変制御式マウント23のバネ定数
の切替えルーチンがスタートすると、ステップ100に
おいて、エンジン回転数センサ20からのエンジン回転
数Ne及びエアフローメータ17からの吸入空気量Qが
それぞれ読み込まれる。さらに、スロットル開度センサ
16からのスロットル開度TAが読み込まれる。この読
み込まれたエンジン回転数Ne及び吸入空気量Qを基
に、ステップ101において、エンジン回転数あたりの
吸入空気量Q/Neが演算され、この値がエンジン負荷
の代用値となる。
【0050】次に、ステップ102に進み、現在のエン
ジン1の状態がアイドル状態にあるか否かが判定され
る。ここで、ステップ100で読み込まれたスロットル
開度TAが所定時間以上全閉の場合アイドル状態である
と判定される。アイドル状態ではないと判定された場合
にはそこで処理を一旦終了する。
【0051】ステップ102において、現在のエンジン
1の状態がアイドル状態であると判定されると、ステッ
プ103に進み、エンジン回転数あたりの吸入空気量Q
/Neと、予め設定した値とを比較して、現在のエンジ
ン1の状態が低負荷状態か、あるいは高負荷状態にある
かが判定される。高負荷状態であればステップ104に
進み、切替え機構Mが駆動されて、エンジン1の全気筒
が作動されるようになる。
【0052】さらに、ステップ105では、3方切替え
弁46がa位置に切り替えられる。従って、可変制御式
マウント23に対し空気が導入され、バネ定数が小さい
側に切り替えられる。そして、ステップ105終了後、
バネ定数の切替え処理は終了される。
【0053】ステップ103において、現在のエンジン
1の状態が低負荷状態であると判断されると、ステップ
106に進み、切替え機構Mが駆動されて、エンジン1
の一部の気筒が休止される減筒運転に切り替えられる。
さらに、ステップ107に進み、ソレノイド47が駆動
され、3方切替え弁46はb位置に切り替えられる。従
って、可変制御式マウント23から空気が排出され、バ
ネ定数が大きい側に切り替えられる。ステップ107終
了後、処理は終了される。
【0054】以上ステップ100〜107の処理は、R
OM50内に記憶されたプログラムによりCPU49の
制御のもとに進行する。従って、各々のステップ100
〜107の処理により、CPU49及びROM50は同
ステップに対応する手段を等価的に構成する。すなわ
ち、ステップ100により入力手段が構成される。ステ
ップ101によりエンジン負荷演算手段、ステップ10
2によりアイドル状態判断、ステップ103により負荷
状態判定手段あるいは気筒運転状態判定手段、ステップ
104により気筒切替え手段の一部、ステップ105に
よりバネ定数切替え手段又はバネ定数変更手段の一部が
それぞれ構成される。
【0055】以上詳述したように、アイドル時における
全筒運転と減筒運転との状態でマウント23のバネ定数
を変更する変更手段を設けたため、エンジン1の運転状
態に応じてマウント23のバネ定数が変更され、全筒運
転と減筒運転との両状態で車両振動が低減される。ま
た、フロント側、リヤ側、右側、左側のマウント23〜
26の内、フロント側のマウント23を可変マウントと
したため、1個の可変マウントで振動を低減することが
できる。さらに、可変マウント23はエンジン1の気筒
列の側面側に設けられているため、機関ロール運動(ク
ランクシャフト軸回りの運動)における車体への入力
(図7)を気筒数に応じて制御でき、全筒、減筒の両状
態において振動が低減できる。また、減筒運転時に可変
マウント23のバネ定数を大としたため、エンジン1か
らの上下方向振動の力の総和を小さくでき、車体振動を
小さくすることができる。一方、全筒運転時にはバネ定
数を小さくしたため、伝達力を下げて車体振動を小さく
することができる。
【0056】なお、この発明は前記実施例に限定される
ものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一
部を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記実施例では、アイドル時に、全筒運転と減筒
運転とでバネ定数を2段階に切替え可能な可変制御式マ
ウント23を使用したが、代わりに、連続的にバネ定数
を変更可能な可変制御式マウントを使用してもよい。す
なわち、作動気筒数に応じて可変制御式マウントのバネ
定数を逐次変更することも可能である。従って、気筒数
が変わることにより1次周波数も変化するが、その作動
気筒数によって、それに適したバネ定数に可変制御式マ
ウントが調整されるため、2段階の切替えに比べ、振動
をより低減することができる。
【0057】また、連続的に動バネ定数を変更可能な可
変制御式マウントをエンジン1のフロント側に設ける
と、前記実施例と同様に可変制御式マウントは1個で振
動を低減することができる。
【0058】さらに、前記連続的にバネ定数を変更可能
な可変制御式マウントは、作動気筒数が多い時に比較し
て、少ないときにバネ定数は大きく調整される。 (2)前記実施例では、可変制御式マウント23をエン
ジン1のフロント側に設けたが、フロント側に加え、エ
ンジン1の端部側左右いずれか一方に加えることもでき
る。可変気筒エンジン1において、休止する気筒が4気
筒のうち、例えば第1気筒#1及び第2気筒#2である
場合は、エンジン1が横置きであるため、エンジン1の
左右において振動状態が異なることになる。ここで、エ
ンジン1の端部側左右いずれか一方に可変制御式マウン
トを設けることにより、左右のバランスを図り、振動を
低減することができる。さらに、フロント側に加えリア
側にも可変制御式マウントを備えたりすること、あるい
は、全てのマウントを可変制御式マウントにすることも
可能である。
【0059】(3)前記実施例では、可変気筒エンジン
を4気筒エンジンに適用したが、6気筒エンジンや、V
型6気筒エンジン、あるいは4気筒以外の多気筒エンジ
ンに適用することができる。また、前記実施例では、横
置きエンジンを使用したが、縦置きエンジンに適用する
こともできる。
【0060】上記実施例から把握できる請求項以外の技
術的思想について以下にその効果とともに記載する。 複数の気筒の全気筒を作動させる全筒運転、及び前記
気筒のうちの一部を休止させる減筒運転を選択的に切替
え可能な可変気筒内燃機関の懸架装置であって、前記可
変気筒内燃機関を弾性的に支持し、特性が変更可能な少
なくとも1個の可変マウントと、前記可変気筒内燃機関
が全筒運転状態か減筒運転状態かを判定する気筒運転状
態判定手段と、前記気筒運転状態判定手段の判定に基づ
き全筒運転と減筒運転との状態では前記可変マウントの
特性を変更する変更手段とを備えてなる。この構成によ
り、内燃機関の運転状態に応じてマウントの特性が変更
され、全筒運転と減筒運転との両状態にわたって車両振
動が低減される。
【0061】変更手段M3は可変気筒内燃機関M1の
アイドル時に作動気筒数に基づいて可変マウントM2の
特性を変更してなる。この構成によれば、ボディー共振
が防止され、振動が低減できるできる。
【0062】可変マウントM2はバネ定数が変更可能
にしてなる。この構成によれば、作動気筒数にかかわら
ずボディー共振が防止される。 前記変更手段M3は作動気筒数が減少するに従い前記
可変マウントM2のバネ定数を増大してなる。この構成
によれば、エンジンからの上下方向振動の力の総和が小
さくなり、車体振動をほぼゼロにできるできる。
【0063】前記可変マウントM2は位相特性が変更
可能にしてなる。
【0064】
【発明の効果】以上詳述したように、第1の発明によれ
ば、作動気筒数に応じて振動を低減可能な可変気筒内燃
機関の懸架装置を提供できるできるという優れた効果を
奏する。
【0065】第2の発明によれば、機関ロール運動にお
ける車体への入力を気筒数に応じて制御できるため、全
筒、減筒の両運転状態において振動が低減できるという
優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の基本的な概念構成を説明する概念構
成図である。
【図2】この発明を4気筒エンジンに具体化した一実施
例における懸架装置を示す概略構成図である。
【図3】図2のエンジンの懸架状態を示す平面図であ
る。
【図4】図2の可変制御式マウントを示す断面図であ
る。
【図5】図4の可変制御式マウントのオリフィス部分を
示す平面図である。
【図6】図4の可変制御式マウントの周波数に対するバ
ネ定数の関係を示す特性図である。
【図7】エンジンの各マウントに作用する振動による力
を模式的に示す説明図である。
【図8】可変制御式マウントの空気を導入した場合と、
排出した場合との伝達力の差異を示す特性図である。
【図9】図8の可変制御式マウントの伝達力の変化を説
明する説明図である。
【図10】可変制御式マウントのバネ定数を切り替える
処理ルーチンを説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1…(可変気筒内燃機関である)エンジン、 23…(可変マウントである)可変制御式マウント、 46…(変更手段を構成する)3方切替え弁、 47…(変更手段を構成する)ソレノイド、 48…(変更手段を構成する)ECU。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 17/02 U F16F 13/26

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の気筒の全気筒を作動させる全筒運
    転、及び前記気筒のうちの一部を休止させる減筒運転を
    選択的に切替え可能な可変気筒内燃機関の懸架装置であ
    って、 前記可変気筒内燃機関を弾性的に支持し、特性が変更可
    能な少なくとも1個の可変マウントと、 前記可変気筒内燃機関の作動気筒数に基づいて前記可変
    マウントの特性を変更する変更手段とを備えてなること
    を特徴とする可変気筒内燃機関の懸架装置。
  2. 【請求項2】 前記可変マウントは可変気筒内燃機関の
    気筒列の側面側に設けられてなることを特徴とする請求
    項1に記載の可変気筒内燃機関の懸架装置。
JP6013010A 1994-02-04 1994-02-04 可変気筒内燃機関の懸架装置 Pending JPH07217461A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6013010A JPH07217461A (ja) 1994-02-04 1994-02-04 可変気筒内燃機関の懸架装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6013010A JPH07217461A (ja) 1994-02-04 1994-02-04 可変気筒内燃機関の懸架装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07217461A true JPH07217461A (ja) 1995-08-15

Family

ID=11821207

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6013010A Pending JPH07217461A (ja) 1994-02-04 1994-02-04 可変気筒内燃機関の懸架装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07217461A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1137210A (ja) * 1997-07-24 1999-02-12 Toyota Motor Corp V型内燃機関の可変防振支承装置
JP2005249011A (ja) * 2004-03-02 2005-09-15 Honda Motor Co Ltd 能動型防振支持装置
JP2007015653A (ja) * 2005-07-11 2007-01-25 Honda Motor Co Ltd 能動型防振支持装置の制御装置
JP2007038967A (ja) * 2005-08-05 2007-02-15 Honda Motor Co Ltd 能動型防振支持装置の制御装置
KR100819961B1 (ko) * 2006-09-06 2008-04-07 기아자동차주식회사 가변용량제어 터보차져를 이용한 디젤 엔진의 엔진 마운팅장치
US8185295B2 (en) 2008-04-01 2012-05-22 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Multi-cylinder engine
US8676470B2 (en) 2008-03-25 2014-03-18 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Multicylinder engine and method for controlling the same

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1137210A (ja) * 1997-07-24 1999-02-12 Toyota Motor Corp V型内燃機関の可変防振支承装置
JP2005249011A (ja) * 2004-03-02 2005-09-15 Honda Motor Co Ltd 能動型防振支持装置
JP2007015653A (ja) * 2005-07-11 2007-01-25 Honda Motor Co Ltd 能動型防振支持装置の制御装置
JP4657037B2 (ja) * 2005-07-11 2011-03-23 本田技研工業株式会社 能動型防振支持装置の制御装置
JP2007038967A (ja) * 2005-08-05 2007-02-15 Honda Motor Co Ltd 能動型防振支持装置の制御装置
JP4657056B2 (ja) * 2005-08-05 2011-03-23 本田技研工業株式会社 能動型防振支持装置の制御装置
KR100819961B1 (ko) * 2006-09-06 2008-04-07 기아자동차주식회사 가변용량제어 터보차져를 이용한 디젤 엔진의 엔진 마운팅장치
US8676470B2 (en) 2008-03-25 2014-03-18 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Multicylinder engine and method for controlling the same
US8185295B2 (en) 2008-04-01 2012-05-22 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Multi-cylinder engine

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3535233B2 (ja) 船外機用2サイクルエンジンの運転制御装置
AU664405B2 (en) Control system for automotive vehicle engine
JP2001263110A (ja) 可変動弁エンジンの制御装置
JPH08114133A (ja) 2サイクルエンジンの運転制御装置
JP7205334B2 (ja) 内燃機関の診断装置
JPH08114134A (ja) 2サイクルエンジンの運転制御装置
JPH07217461A (ja) 可変気筒内燃機関の懸架装置
JPH08114132A (ja) 2サイクルエンジンの運転制御装置
US5582149A (en) Ignition timing control for engine
US8161926B2 (en) Device and method for controlling internal combustion engine
JP3740897B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JPH05163971A (ja) 多気筒内燃機関の制御装置
JP3835566B2 (ja) エンジンの気筒休止制御装置
JP3185733B2 (ja) 可変防振支承装置
JP2005009366A (ja) 内燃機関の制御装置
JPH09137743A (ja) 内燃機関の故障検出装置及び当該装置を備えた内燃機関の制御装置
JPH0533751A (ja) 多気筒エンジンの燃焼制御装置
JPH0861198A (ja) 多気筒内燃機関の制御装置
JP3835567B2 (ja) エンジンの気筒休止制御装置
JPH0749073A (ja) エンジンの制御装置
JPH1137210A (ja) V型内燃機関の可変防振支承装置
JPH1018874A (ja) エンジンの気筒休止制御装置
JP3216515B2 (ja) 多気筒内燃機関のバルブタイミング制御装置
JP2003184590A (ja) 多気筒内燃機関の減筒制御装置
JPH10103092A (ja) 電磁式吸・排気弁を有するエンジン制御装置