JPH0721669Y2 - 和風便器ユニット - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は和風便器ユニットに関する （従来の技術） 和風便器の臭気は臭気源の近くから排臭することが好ま
しいが、和風便器の排臭構造に関する従来技術として、
例えばトイレブースの壁面下部から便器周囲の臭気を吸
引したり、或は特開昭61−49038号公報に記載された発
明のように、便器上端のいわゆるリム部に排臭通路を設
け、リム部の便器ボール側に開口した排臭孔とリム部内
の排臭通路とを接続し、便器ボール内の臭気を排臭する
ようにしたもの等がある。

（考案が解決しようとする課題） 以上の従来技術においては、前者では臭気吸引排出部が
臭気源から遠いため、排臭効果の点で不充分である。一
方、後者ではボール部内の臭気を排臭することを企図し
ているものの、リム部内の通路、及びボール部内に開口
するリム部の排臭孔も機能上充分なものではないので、
床面に排臭しきれない臭気が漂い、これが上昇して臭気
を放つから、やはり充分な排臭効果を得ることは難し
い。

本考案は上記課題を解決し、排臭効果に優れた和風トイ
レの排臭構造を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するために本考案は、床ユニットをなす
ハウジングとハウジングに設置された和風便器とからな
り、ハウジングは枠体と床パネルとから構成され内部に
排臭管等の横引き配管を配設した和風便器ユニットにお
いて、和風便器周辺の床パネルの裏面に排臭用の複数の
吸引口を一体的に備えた吸引ノズルを設け、この各吸引
口を床パネル表面に設けた開口に臨ませると共に、吸引
ノズルを排臭管に接続した。

（作用） 上記手段によれば、便器ボール部内や、床面に漂う臭気
に近い位置から効率良く、効率的に排臭する。又、排臭
用の複数の吸引口を一体的に備えた吸引ノズルを設けた
ので、長い接続管を設ける必要が無く、ハウジング内の
他の配管と干渉することが無く、従って便器のハウジン
グ内に取付ける際の施工も容易となる。

（実施例） 本考案の実施例を添付した図面によって説明する。

第１図は和風便器ユニトの斜視図、第２図は縦断背面図
を示す。

和風便器ユニット１は床ユニットをなすハウジング２と
便器10とからなり、ハウジング２は平面視前後方向に長
い長方形をなし、上下方向の高さを備え、枠体３と床パ
ネル４とからなる。

枠体３は上下の囲枠3a,3bと四隅の縦枠3c…とからな
り、必要に応じて上下の囲枠3a,3bの左右の側枠間には
クロスメンバーを横架し、枠体３は例えばアングル材を
接合して形成する。枠体３の上囲枠3a上に床パネル４を
配設止着し、床パネル４は基板4aとタイル等の表装材4b
とからなる。

床パネル４下の枠体３内には、左右方向を向くように前
部に給水管５、中間部に排臭管６、後部に排水管７等の
横引き配管を配設支持せしめる。一方、床パネル４には
和風便器10を配設する。和風便器10は、前後に長い凹状
のボール部11と、ボール部11前部に設けられ、上方、且
つ前方に湾曲された金隠し部12とを備え、ボール部11の
後部には凹状排出部13を垂下突設し、排出口14を既述の
排出管７に接続する。

和風便器10は床パネル４に開口部4cを形成してボール部
11を上から嵌装し、上端のリム部15が床パネル４と略面
一か、或は若干上方に突出する程度とする。和風便器10
の前端にはボス部16を突出して設け、このボス部16によ
って形成される空洞17を金隠し部12内に設けた吐水通路
18と接続し、ボス部16上に設けたフラッシュバルブ19の
ノブ20の操作で便器内に吐水し、洗浄するようにし、フ
ラッシュバルブ19は配管21を介して給水管５に接続す
る。

以上の和風便器10の左右にはボール部11の左右の側壁に
隣接するように床パネル４の下側に排臭用吸引ノズル3
0、30を配設する。吸引ノズル30は実施例では櫛刃状を
なし、中空の前後方向に長い基部31と、基部31の前後端
及びこの間に所定ピッチで直角方向に起設された複数の
中空の枝部32…と、基部31の一部から垂下された中空の
接続部33とからなる。接続部33、基部31、及び枝部32…
は既述の如く中空で相互に貫通し、枝部32…は夫々が同
じ高さであり、各枝部32…上端には実施例では横長の吸
引口34…が夫々上向きに開口している。

吸引ノズル30は基部31を前後方向に向けて和風便器10の
左右の床下に配設し、床パネル４の和風便器10左右には
吸引ノズル30の吸引口34…に対応する左右方向に長いス
リット状開口８…を前後方向に離間して複数個設け、開
口８…は上下方向に貫通し、開口８…の直下に吸引ノズ
ル30の吸引口34…を臨ませる。左右の吸引ノズル30の接
続部33は排臭管５に連通接続する。

以上の和風便器ユニット１は建物のトイレブース内に配
置され、トイレブースの配管床ユニットの配管と給水管
５、排臭管６、排水管７等の横引き配管とを接続し、排
臭管６は図示せぬ吸引ファン等の吸引機構を備える排臭
管に接続する。

次に以上の和風便器ユニット１の作用に付いて説明す
る。使用後、和風便器10の両側に設けた複数の開口８
…、及び吸引口34…から便器周辺の空気が吸引され、ボ
ール部11内の臭気は両側の吸引負圧により引かれてリム
部15の両側上を夫々外側方に流れて吸引口34…から下方
に吸引され、排臭管６に吸引されて排出されることとな
る。

実施例では床パネル４上に吸引口34…が露出した状態を
示したが、吸引口34…が使用時に足でその一部が塞がれ
る虞も有り、従って吸引口34…上に床面との間にスリッ
トが形成されるようにブリッジ状の足載せステージを設
けてもよい。

（考案の効果） 以上で明らかな如く本考案によれば、和風便器周辺の床
パネルに排臭用の開口を設けたので、便器ボール部内
や、床面に漂う臭気を排臭することができ、悪臭が鼻に
つかない。特に床パネルに開口を設けることにより開口
の数、開口面積等がリム部に設ける場合に比べて多く、
且つ大きく設定することができるから、効率の良い効果
的な排臭を行うことができ、排臭効果の優れたものが得
られる。

又、床配管ユニットに便器を配置して和風便器ユニット
とすることにより、吸引口、吸引ノズル、排臭管等の配
置が容易となり、工場規格品として排臭効果の高い和風
トイレを提供することができ、しかも施工が容易で安価
に得ることが出来る。

更に和風便器周辺の床パネルの裏面に排臭用の複数の吸
引口を一体的に備えた吸引ノズルを設けたので、長い接
続管を設ける必要が無く、ハウジング内の他の配管と干
渉することが無い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は斜視
図、第２図は縦断背面図、第３図は縦断面図、第４図は
吸引ノズル単体の斜視図である。 図面中１は和風便器ユニット、４は床パネル、６は排臭
管、８はスリット状開口、10は和風便器、30は吸引ノズ
ルである。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 仲戸川 智 神奈川県茅ケ崎市本村２丁目８番１号 東 陶機器株式会社茅ケ崎工場内 (72)考案者 滝崎 深雪 東京都港区虎ノ門１丁目１番28号 東陶機 器株式会社東京支社内 (72)考案者 西村 国男 福岡県北九州市小倉北区中島２丁目１番１ 号 東陶機器株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−290923（ＪＰ，Ａ) 実開 昭61−23359（ＪＰ，Ｕ)

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】床ユニットをなすハウジングとハウジング
   に設置された和風便器とからなり、ハウジングは枠体と
   床パネルとから構成され内部に排臭管等の横引き配管を
   配設した和風便器ユニットにおいて、 前記和風便器周辺の床パネルの裏面に排臭用の複数の吸
   引口を一体的に備えた吸引ノズルを設け、この各吸引口
   を床パネル表面に設けた開口に臨ませると共に、吸引ノ
   ズルを前記排臭管に接続したことを特徴とする和風便器
   ユニット。