JPH07216068A - ポリエステル組成物の製造方法及びポリエステルフイルム - Google Patents
ポリエステル組成物の製造方法及びポリエステルフイルムInfo
- Publication number
- JPH07216068A JPH07216068A JP1160894A JP1160894A JPH07216068A JP H07216068 A JPH07216068 A JP H07216068A JP 1160894 A JP1160894 A JP 1160894A JP 1160894 A JP1160894 A JP 1160894A JP H07216068 A JPH07216068 A JP H07216068A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyester
- fine particles
- glycol
- film
- organometallic compound
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 滑り性、耐削れ性を共に満足し、凝集粒子の
少ない二軸配向ポリエステルフイルムの製造に有用な微
粒子を含むポリエステル組成物の製造方法、及び該ポリ
エステル組成物で形成したポリエステルフイルムを提供
する。 【構成】 ポリエステルの合成反応が完了する迄の任意
の段階で微粒子のグリコールスラリーを添加してポリエ
ステル組成物を製造するに際し、該グリコールスラリー
として加水分解可能な有機金属化合物をグリコール中で
加水分解し、更に縮合させることにより得られた微粒子
を単離することなく生成したグリコールスラリーのまま
添加することを特徴とするポリエステル組成物の製造方
法、及び該ポリエステル組成物からなる二軸配向ポリエ
ステルフイルム。
少ない二軸配向ポリエステルフイルムの製造に有用な微
粒子を含むポリエステル組成物の製造方法、及び該ポリ
エステル組成物で形成したポリエステルフイルムを提供
する。 【構成】 ポリエステルの合成反応が完了する迄の任意
の段階で微粒子のグリコールスラリーを添加してポリエ
ステル組成物を製造するに際し、該グリコールスラリー
として加水分解可能な有機金属化合物をグリコール中で
加水分解し、更に縮合させることにより得られた微粒子
を単離することなく生成したグリコールスラリーのまま
添加することを特徴とするポリエステル組成物の製造方
法、及び該ポリエステル組成物からなる二軸配向ポリエ
ステルフイルム。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステル組成物の製
造方法及びポリエステルフイルムに関し、更に詳しくは
加水分解可能な有機金属化合物を原料として生成した微
粒子をポリエステル中に良好に分散せしめ、粒子間凝集
が少く、平坦で滑り性及び耐削れ性に優れた二軸配向ポ
リエステルフイルムを製造するに適したポリエステル組
成物の製造方法及び該ポリエステル組成物で形成した二
軸配向ポリエステルフイルムに関する。
造方法及びポリエステルフイルムに関し、更に詳しくは
加水分解可能な有機金属化合物を原料として生成した微
粒子をポリエステル中に良好に分散せしめ、粒子間凝集
が少く、平坦で滑り性及び耐削れ性に優れた二軸配向ポ
リエステルフイルムを製造するに適したポリエステル組
成物の製造方法及び該ポリエステル組成物で形成した二
軸配向ポリエステルフイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートフイルムに
代表される二軸配向ポリエステルフイルムは、その優れ
た物理的、化学的特性の故に、種々の用途、特に磁気記
録媒体用として広く用いられている。
代表される二軸配向ポリエステルフイルムは、その優れ
た物理的、化学的特性の故に、種々の用途、特に磁気記
録媒体用として広く用いられている。
【0003】近年の磁気記録媒体においては磁気記録の
高密度化、高性能化が一段と進み、たとえば二軸配向ポ
リエステルフイルムの表面に磁性層を塗布し磁気テープ
として用いる場合に、該二軸配向ポリエステルフイルム
に要求される特性は、滑り性を保ちつつ表面平坦性の確
保という相反する特性を両立させることであり、例えば
シリカ、酸化チタン、カオリン、炭酸カルシウムなどの
無機微粒子をポリエステルフイルム中に分散含有させ
て、より微細な表面凹凸を形成する方法が、この要求を
満足させる手段として一般的に用いられて来た。
高密度化、高性能化が一段と進み、たとえば二軸配向ポ
リエステルフイルムの表面に磁性層を塗布し磁気テープ
として用いる場合に、該二軸配向ポリエステルフイルム
に要求される特性は、滑り性を保ちつつ表面平坦性の確
保という相反する特性を両立させることであり、例えば
シリカ、酸化チタン、カオリン、炭酸カルシウムなどの
無機微粒子をポリエステルフイルム中に分散含有させ
て、より微細な表面凹凸を形成する方法が、この要求を
満足させる手段として一般的に用いられて来た。
【0004】一方、こうした磁気テープなどの磁気記録
特性においては、磁気テープの製造・加工工程における
削れ、あるいはVTRなどで使用する際のカセットから
の引き出し、巻き上げその他の操作の際に多くのガイド
部や再生ヘッド等の間で生じる摩擦により、フイルム表
面の削れ粉が発生し、ドロップアウト等の磁気記録特性
を劣化させる現象が表れ、こうした現象はベースフイル
ム平坦化によってより顕著になるとの指摘もなされるよ
うになった。こうした現象に対しては、例えば無機微粒
子に代る有機微粒子の添加などが提案されている(たと
えば特公平4―30974号)。この提案は平坦で、滑
り性及び耐削れ性の改良効果が大きく、これらの技術と
して発展が期待される。
特性においては、磁気テープの製造・加工工程における
削れ、あるいはVTRなどで使用する際のカセットから
の引き出し、巻き上げその他の操作の際に多くのガイド
部や再生ヘッド等の間で生じる摩擦により、フイルム表
面の削れ粉が発生し、ドロップアウト等の磁気記録特性
を劣化させる現象が表れ、こうした現象はベースフイル
ム平坦化によってより顕著になるとの指摘もなされるよ
うになった。こうした現象に対しては、例えば無機微粒
子に代る有機微粒子の添加などが提案されている(たと
えば特公平4―30974号)。この提案は平坦で、滑
り性及び耐削れ性の改良効果が大きく、これらの技術と
して発展が期待される。
【0005】しかしながら、こうした方法においてもポ
リエステル中に添加する微粒子(無機粒子、有機粒子に
限らず)の分散性が十分でなく、凝集粒子を含む場合
や、微粒子の粒度分布がブロードであって粗大粒子が存
在する場合においては、こうした凝集粒子や粗大粒子が
フイルム表面に高突起を形成し、例えば磁気テープの場
合においてはドロップアウトの原因となり、磁気記録特
性を損うといった問題が残されている。
リエステル中に添加する微粒子(無機粒子、有機粒子に
限らず)の分散性が十分でなく、凝集粒子を含む場合
や、微粒子の粒度分布がブロードであって粗大粒子が存
在する場合においては、こうした凝集粒子や粗大粒子が
フイルム表面に高突起を形成し、例えば磁気テープの場
合においてはドロップアウトの原因となり、磁気記録特
性を損うといった問題が残されている。
【0006】また、別のアプローチとして、加水分解可
能な有機金属化合物をアルコールやグリコール溶媒中で
加水分解して粒子を生成し、更に熱処理することにより
製造単離した粒子をポリエステルの製造段階に添加する
(例えば、特開昭63―183934号)ことによる滑
り性の改良方法も提案されている。この方法も有効な方
法として効果が期待されるが、処理プロセスが長いこと
や凝集粒子の現象などには改善の余地が残されている。
能な有機金属化合物をアルコールやグリコール溶媒中で
加水分解して粒子を生成し、更に熱処理することにより
製造単離した粒子をポリエステルの製造段階に添加する
(例えば、特開昭63―183934号)ことによる滑
り性の改良方法も提案されている。この方法も有効な方
法として効果が期待されるが、処理プロセスが長いこと
や凝集粒子の現象などには改善の余地が残されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
のフイルムにおける問題点を解決し、凝集や粗大粒子の
少い平坦で滑り性および耐削れ性に優れたフイルムを製
造し得るポリエステル組成物の製造方法および該ポリエ
ステル組成物からなる二軸配向ポリエステルフイルムを
提供することにある。
のフイルムにおける問題点を解決し、凝集や粗大粒子の
少い平坦で滑り性および耐削れ性に優れたフイルムを製
造し得るポリエステル組成物の製造方法および該ポリエ
ステル組成物からなる二軸配向ポリエステルフイルムを
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、本発明
によれば、第1に、ポリエステルの合成反応が完了する
迄の任意の段階で微粒子のグリコールスラリーを添加し
てポリエステル組成物を製造するに際し、該グリコール
スラリーとして加水分解可能な有機金属化合物をグリコ
ール中で加水分解し、更に縮合させることにより得られ
た微粒子を単離することなく、生成したグリコールスラ
リーのまま添加することを特徴とするポリエステル組成
物の製造方法によって達成される。
によれば、第1に、ポリエステルの合成反応が完了する
迄の任意の段階で微粒子のグリコールスラリーを添加し
てポリエステル組成物を製造するに際し、該グリコール
スラリーとして加水分解可能な有機金属化合物をグリコ
ール中で加水分解し、更に縮合させることにより得られ
た微粒子を単離することなく、生成したグリコールスラ
リーのまま添加することを特徴とするポリエステル組成
物の製造方法によって達成される。
【0009】本発明において、加水分解可能な有機金属
化合物とは、例えばシリコン、チタン、ジルコン等の金
属原子と加水分解性の有機基とを有し、加水分解後に更
に縮合させることによって金属原子と酸素原子の結合鎖
を中心とした三次元結合を形成する化合物である。この
有機金属化合物は、一般式として
化合物とは、例えばシリコン、チタン、ジルコン等の金
属原子と加水分解性の有機基とを有し、加水分解後に更
に縮合させることによって金属原子と酸素原子の結合鎖
を中心とした三次元結合を形成する化合物である。この
有機金属化合物は、一般式として
【0010】
【化1】R1 xM(OR2 )y (ただし、Mは金属原子、R1 は水素原子又は有機基
(好ましくはアルキル基又はフェニル基)、R2 はアル
キル基を示す。xは0又は1以上の数、yは1以上の数
でありかつ(x+y)は金属原子Mの原子価と同じ数で
ある。yが2以上のときR2 のアルキル基は同じでもよ
くまた異なったものでもよい。)で示される。この一般
式から明らかなように、前記有機金属化合物はMの金属
原子とR1 の有機基、好ましくはアルキル基又はフェニ
ル基とが直接結合した化合物を包含し、この場合形成さ
れる微粒子、特に三次元構造の微粒子の中にもこの直接
結合が存在することになる。そしてこの直接結合の存在
する微粒子はより好ましい微粒子でもある。
(好ましくはアルキル基又はフェニル基)、R2 はアル
キル基を示す。xは0又は1以上の数、yは1以上の数
でありかつ(x+y)は金属原子Mの原子価と同じ数で
ある。yが2以上のときR2 のアルキル基は同じでもよ
くまた異なったものでもよい。)で示される。この一般
式から明らかなように、前記有機金属化合物はMの金属
原子とR1 の有機基、好ましくはアルキル基又はフェニ
ル基とが直接結合した化合物を包含し、この場合形成さ
れる微粒子、特に三次元構造の微粒子の中にもこの直接
結合が存在することになる。そしてこの直接結合の存在
する微粒子はより好ましい微粒子でもある。
【0011】前記一般式におけるMの金属原子としては
シリコン、チタン及びジルコンが好ましく、特にシリコ
ンが好ましい。R1 の有機基としてはアルキル基、ビニ
ル基、グリシドプロピル基、クロロプロピル基、メルカ
プトプロピル基、アミノエチルアミノプロピル基、フェ
ニル基等が例示でき、さらにアルキル基、フェニル基が
好ましく、特に低級アルキル基が好ましい。またR2 の
アルキル基としてはメチル基、エチル基、イソプロピル
基、ブチル基、2―エチルヘキシル基等が例示できる。
シリコン、チタン及びジルコンが好ましく、特にシリコ
ンが好ましい。R1 の有機基としてはアルキル基、ビニ
ル基、グリシドプロピル基、クロロプロピル基、メルカ
プトプロピル基、アミノエチルアミノプロピル基、フェ
ニル基等が例示でき、さらにアルキル基、フェニル基が
好ましく、特に低級アルキル基が好ましい。またR2 の
アルキル基としてはメチル基、エチル基、イソプロピル
基、ブチル基、2―エチルヘキシル基等が例示できる。
【0012】前記有機金属化合物の具体例としては、テ
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライ
ソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、トリメト
キシシラン、トリエトキシシラン、メチルトリメトキシ
シラン、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニ
ルシラン、3―グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、3―クロロプロピルトリメトキシシラン、3―メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、3―(2―アミノ
エチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジ
メトキシジメチルシラン、ジメトキシメチルシラン、ジ
エトキシメチルシラン、ジエトキシ―3―グリシドキシ
プロピルメチルシラン、3―クロロプロピルジメトキシ
メチルシラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジメトキ
シジメチルフェニルシラン、トリメチルメトキシシラ
ン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルエトキシシラ
ン、ジメトキシジエトキシシラン、テトラメチルチタネ
ート、テトラエチルチタネート、テトライソプロピルチ
タネート、テトラブチルチタネート、ジエチルジブチル
チタネート、テトラメチルチタネート、テトラエチルジ
ルコネート、テトライソプロピルジルコネート、テトラ
ブチルジルコネート、テトラ(2―エチルヘキシル)チ
タネート等を挙げることができる。これらの他にもアル
コキシ金属化合物の誘導体を用いることができる。
トラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライ
ソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、トリメト
キシシラン、トリエトキシシラン、メチルトリメトキシ
シラン、トリメトキシビニルシラン、トリエトキシビニ
ルシラン、3―グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、3―クロロプロピルトリメトキシシラン、3―メル
カプトプロピルトリメトキシシラン、3―(2―アミノ
エチルアミノプロピル)トリメトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジ
メトキシジメチルシラン、ジメトキシメチルシラン、ジ
エトキシメチルシラン、ジエトキシ―3―グリシドキシ
プロピルメチルシラン、3―クロロプロピルジメトキシ
メチルシラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジメトキ
シジメチルフェニルシラン、トリメチルメトキシシラ
ン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルエトキシシラ
ン、ジメトキシジエトキシシラン、テトラメチルチタネ
ート、テトラエチルチタネート、テトライソプロピルチ
タネート、テトラブチルチタネート、ジエチルジブチル
チタネート、テトラメチルチタネート、テトラエチルジ
ルコネート、テトライソプロピルジルコネート、テトラ
ブチルジルコネート、テトラ(2―エチルヘキシル)チ
タネート等を挙げることができる。これらの他にもアル
コキシ金属化合物の誘導体を用いることができる。
【0013】かかる有機金属化合物を用いての微粒子の
生成反応においては、ナトリウム、カリウムなど他の金
属を有する化合物例えば他の有機金属化合物、無機塩等
を加えてもよく、加水分解、縮合反応によって粒子を形
成するものであればいかなる化合物を加えても構わな
い。
生成反応においては、ナトリウム、カリウムなど他の金
属を有する化合物例えば他の有機金属化合物、無機塩等
を加えてもよく、加水分解、縮合反応によって粒子を形
成するものであればいかなる化合物を加えても構わな
い。
【0014】本発明においては有機金属化合物を形成す
る好ましい金属原子としてシリコン、チタン、ジルコン
などを挙げたが、これら金属を有する有機金属化合物は
いずれも比較的容易に入手が可能であり、そして工業生
産を考慮した場合に比較的安価でかつ微粒子を形成させ
やすいという利点を有し、中でもシリコン原子を有する
有機金属化合物がこうした目的を達成する上で好まし
い。
る好ましい金属原子としてシリコン、チタン、ジルコン
などを挙げたが、これら金属を有する有機金属化合物は
いずれも比較的容易に入手が可能であり、そして工業生
産を考慮した場合に比較的安価でかつ微粒子を形成させ
やすいという利点を有し、中でもシリコン原子を有する
有機金属化合物がこうした目的を達成する上で好まし
い。
【0015】前記有機金属化合物の加水分解、縮合反応
は、グリコール媒体の存在下で行なう必要がある。そし
てこのグリコールはポリエステルの製造原料として用い
るグリコールと同じものが好ましい。また、この反応の
触媒としてNH4 OHやNaOHなどのアミン類やアル
カリを用いるのが好ましい。反応温度としては0〜10
0℃、さらには0〜70℃を採用するのが好ましい。例
えば、トリアルコキシシランとテトラアルコキシシラン
の混合物を、触媒としてNH4 OH又はNaOHを加え
たエチレングリコール中で0〜100℃、好ましくは0
〜70℃の温度にて加水分解し、更に縮合して微粒子を
含むグリコールスラリーを得ることができる。微粒子の
生成反応に要する時間は、有機金属化合物の種類や生成
する粒子の大きさ、あるいは触媒種や濃度に大きく左右
されるため、その範囲を一義的に設定することは出来な
いが、例えばメチルトリメトキシシランを用いて平均粒
径2.0μmのポリメチルシルセスキオキサン微粒子を
エチレングリコール中で生成させる場合は、50℃でお
よそ5時間の反応で完全な球状粒子を得ることができ
る。このような加水分解、縮合反応による微粒子の生成
は、例えば特開昭60―13813号公報、特開昭63
―183934号公報、特開平1―144423号公報
等に詳しく記載されている。
は、グリコール媒体の存在下で行なう必要がある。そし
てこのグリコールはポリエステルの製造原料として用い
るグリコールと同じものが好ましい。また、この反応の
触媒としてNH4 OHやNaOHなどのアミン類やアル
カリを用いるのが好ましい。反応温度としては0〜10
0℃、さらには0〜70℃を採用するのが好ましい。例
えば、トリアルコキシシランとテトラアルコキシシラン
の混合物を、触媒としてNH4 OH又はNaOHを加え
たエチレングリコール中で0〜100℃、好ましくは0
〜70℃の温度にて加水分解し、更に縮合して微粒子を
含むグリコールスラリーを得ることができる。微粒子の
生成反応に要する時間は、有機金属化合物の種類や生成
する粒子の大きさ、あるいは触媒種や濃度に大きく左右
されるため、その範囲を一義的に設定することは出来な
いが、例えばメチルトリメトキシシランを用いて平均粒
径2.0μmのポリメチルシルセスキオキサン微粒子を
エチレングリコール中で生成させる場合は、50℃でお
よそ5時間の反応で完全な球状粒子を得ることができ
る。このような加水分解、縮合反応による微粒子の生成
は、例えば特開昭60―13813号公報、特開昭63
―183934号公報、特開平1―144423号公報
等に詳しく記載されている。
【0016】かかる加水分解、縮合反応により生成する
微粒子について、その代表としてシリコン原子を有する
有機金属化合物を用いての加水分解、縮合反応により生
成する微粒子で説明すると、該微粒子の代表例としては
下記一般式
微粒子について、その代表としてシリコン原子を有する
有機金属化合物を用いての加水分解、縮合反応により生
成する微粒子で説明すると、該微粒子の代表例としては
下記一般式
【0017】
【化2】R1 nSiO(4-n)/2 (ただし、R1 は有機基、好ましくはアルキル基又はフ
ェニル基であり、nは0〜1.2の数である。)で表わ
される構成単位からなるシリコーン樹脂微粒子ないしシ
リカ微粒子が挙げられる。上記一般式において、例えば
nが0のときはシリカ微粒子であり、nが1のときは三
次元結合の構成単位からなるシリコーン樹脂微粒子であ
り、nが1.2のときは三次元結合の構成単位が80
%、二次元結合の構成単位が20%からなるシリコーン
樹脂微粒子である。
ェニル基であり、nは0〜1.2の数である。)で表わ
される構成単位からなるシリコーン樹脂微粒子ないしシ
リカ微粒子が挙げられる。上記一般式において、例えば
nが0のときはシリカ微粒子であり、nが1のときは三
次元結合の構成単位からなるシリコーン樹脂微粒子であ
り、nが1.2のときは三次元結合の構成単位が80
%、二次元結合の構成単位が20%からなるシリコーン
樹脂微粒子である。
【0018】このシリコーン樹脂微粒子ないしシリカ微
粒子についてさらに説明すると、これら微粒子の製造に
おいてオルガノトリアルコキシシランまたは/及びテト
ラアルコキシシランを主成分とする有機金属化合物を加
水分解、縮合させることにより、微粒子、特に球状微粒
子を生成する方法を用いるのが好ましい。中でもオルガ
ノトリアルコキシシラン単独、またはオルガノトリアル
コキシシランとテトラアルコキシシランの混合物を用い
る方法が好ましい。かかる方法で生成する微粒子は一般
式
粒子についてさらに説明すると、これら微粒子の製造に
おいてオルガノトリアルコキシシランまたは/及びテト
ラアルコキシシランを主成分とする有機金属化合物を加
水分解、縮合させることにより、微粒子、特に球状微粒
子を生成する方法を用いるのが好ましい。中でもオルガ
ノトリアルコキシシラン単独、またはオルガノトリアル
コキシシランとテトラアルコキシシランの混合物を用い
る方法が好ましい。かかる方法で生成する微粒子は一般
式
【0019】
【化3】R1 mSiO(4-m)/2 (ただし、R1 は有機基、好ましくはアルキル基又はフ
ェニル基であり、mは0〜1.0の数である。)で表わ
される構成単位からなる微粒子、特に球状微粒子であ
る。ここで、式中のmは
ェニル基であり、mは0〜1.0の数である。)で表わ
される構成単位からなる微粒子、特に球状微粒子であ
る。ここで、式中のmは
【0020】
【数1】
【0021】で求められる値であり、好ましいmは0.
5〜1.0である。この値が1.0に近くなるほどシリ
コーン樹脂微粒子の持つ利点が強くでるようになり、一
方0に近くなるほどシリカ微粒子の持つ利点が強くでる
ようになる。このため、この方法では、シリコーン樹脂
微粒子が持つ粒子硬度の軟らかさと相対的にシリカ微粒
子が持つ粒子硬度の硬さとを、オルガノトリアルコキシ
シランとテトラアルコキシシランの混合割合を変えるこ
とにより生成する微粒子の粒子硬度として制御できると
いう大きな利点がある。ポリエステルフイルムの滑り性
は、主として粒子の大きさや添加量で制御させるのが常
法であるが、該微粒子を用いれば更に粒子硬度の調節に
よる滑り性、耐削れ性の制御が可能となるという大きな
利便性を得ることができる。
5〜1.0である。この値が1.0に近くなるほどシリ
コーン樹脂微粒子の持つ利点が強くでるようになり、一
方0に近くなるほどシリカ微粒子の持つ利点が強くでる
ようになる。このため、この方法では、シリコーン樹脂
微粒子が持つ粒子硬度の軟らかさと相対的にシリカ微粒
子が持つ粒子硬度の硬さとを、オルガノトリアルコキシ
シランとテトラアルコキシシランの混合割合を変えるこ
とにより生成する微粒子の粒子硬度として制御できると
いう大きな利点がある。ポリエステルフイルムの滑り性
は、主として粒子の大きさや添加量で制御させるのが常
法であるが、該微粒子を用いれば更に粒子硬度の調節に
よる滑り性、耐削れ性の制御が可能となるという大きな
利便性を得ることができる。
【0022】本発明においては、上述の如くして生成さ
せた微粒子のグリコールスラリーをそのまま(微粒子を
単離することなく)ポリエステルの合成反応が完了する
迄の任意の段階で添加する必要がある。この直接添加法
によると、微粒子とグリコールとの親和性が保持でき、
結果として得られるポリエステル組成物、および該ポリ
エステル組成物からなる二軸配向ポリエステルフイルム
において凝集粒子の極めて少い、良好な微粒子の分散状
態が得られる。更に親和性に優れることからポリエステ
ルフイルムにおいて粒子の脱落による削れが少く、その
効果が大きいことも大きな特徴である。
せた微粒子のグリコールスラリーをそのまま(微粒子を
単離することなく)ポリエステルの合成反応が完了する
迄の任意の段階で添加する必要がある。この直接添加法
によると、微粒子とグリコールとの親和性が保持でき、
結果として得られるポリエステル組成物、および該ポリ
エステル組成物からなる二軸配向ポリエステルフイルム
において凝集粒子の極めて少い、良好な微粒子の分散状
態が得られる。更に親和性に優れることからポリエステ
ルフイルムにおいて粒子の脱落による削れが少く、その
効果が大きいことも大きな特徴である。
【0023】本発明におけるポリエステルとは、芳香族
ジカルボン酸を主たる酸成分とし、脂肪族グリコールを
主たるグリコール成分とするポリエステルである。かか
るポリエステルは実質的に線状であり、そしてフイルム
形成性、特に溶融成形によるフイルム形成性を有する。
芳香族ジカルボン酸としては、例えばテレフタル酸、
2,6―ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジフ
ェノキシエタンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン
酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスル
ホンジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、ア
ンスラセンジカルボン酸等を挙げることができる。脂肪
族グリコールとしては、例えばエチレングリコール、ト
リメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペ
ンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、
デカメチレングリコール等の如き炭素数2〜10のポリ
メチレングリコールあるいはシクロヘキサンジメタノー
ルの如き脂環族ジオール等を挙げることができる。
ジカルボン酸を主たる酸成分とし、脂肪族グリコールを
主たるグリコール成分とするポリエステルである。かか
るポリエステルは実質的に線状であり、そしてフイルム
形成性、特に溶融成形によるフイルム形成性を有する。
芳香族ジカルボン酸としては、例えばテレフタル酸、
2,6―ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジフ
ェノキシエタンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン
酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスル
ホンジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、ア
ンスラセンジカルボン酸等を挙げることができる。脂肪
族グリコールとしては、例えばエチレングリコール、ト
リメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペ
ンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、
デカメチレングリコール等の如き炭素数2〜10のポリ
メチレングリコールあるいはシクロヘキサンジメタノー
ルの如き脂環族ジオール等を挙げることができる。
【0024】本発明においてはポリエステルとして、ア
ルキレンテレフタレート及び/又はアルキレンナフタレ
ートを主たる構成成分とするものが好ましく用いられ
る。
ルキレンテレフタレート及び/又はアルキレンナフタレ
ートを主たる構成成分とするものが好ましく用いられ
る。
【0025】かかるポリエステルのうちでも特にポリエ
チレンテレフタレート(以下「PET」という場合があ
る)、ポリエチレン―2,6―ナフタレート(以下「P
EN」という場合がある)をはじめとして、例えば全ジ
カルボン酸成分の80モル%以上がテレフタル酸及び/
又は2,6―ナフタレンジカルボン酸であり、全グリコ
ール成分の80モル%以上がエチレングリコールである
共重合体が好ましい。その際全酸成分の20モル%以下
はテレフタル酸及び/又は2,6―ナフタレンジカルボ
ン酸以外の上記芳香族ジカルボン酸であることができ、
また例えばアジピン酸、セバシン酸等の如き脂肪族ジカ
ルボン酸;シクロヘキサン―1,4―ジカルボン酸の如
き脂環族ジカルボン酸等であることができる。また、全
グリコール成分の20モル%以下はエチレングリコール
以外の上記グリコールであることができ、また例えばハ
イドロキノン、レゾルシン、2,2―ビス(4―ヒドロ
キシフェニル)プロパン等の如き芳香族ジオール;1,
4―ジヒドロキシジメチルベンゼンの如き芳香環を有す
る脂肪族ジオール;ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等の
如きポリアルキレングリコール(ポリオキシアルキレン
グリコール)等であることもできる。
チレンテレフタレート(以下「PET」という場合があ
る)、ポリエチレン―2,6―ナフタレート(以下「P
EN」という場合がある)をはじめとして、例えば全ジ
カルボン酸成分の80モル%以上がテレフタル酸及び/
又は2,6―ナフタレンジカルボン酸であり、全グリコ
ール成分の80モル%以上がエチレングリコールである
共重合体が好ましい。その際全酸成分の20モル%以下
はテレフタル酸及び/又は2,6―ナフタレンジカルボ
ン酸以外の上記芳香族ジカルボン酸であることができ、
また例えばアジピン酸、セバシン酸等の如き脂肪族ジカ
ルボン酸;シクロヘキサン―1,4―ジカルボン酸の如
き脂環族ジカルボン酸等であることができる。また、全
グリコール成分の20モル%以下はエチレングリコール
以外の上記グリコールであることができ、また例えばハ
イドロキノン、レゾルシン、2,2―ビス(4―ヒドロ
キシフェニル)プロパン等の如き芳香族ジオール;1,
4―ジヒドロキシジメチルベンゼンの如き芳香環を有す
る脂肪族ジオール;ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等の
如きポリアルキレングリコール(ポリオキシアルキレン
グリコール)等であることもできる。
【0026】また、本発明におけるポリエステルには例
えばヒドロキシ安息香酸の如き芳香族オキシ酸、ω―ヒ
ドロキシカプロン酸の如き脂肪族オキシ酸等のオキシカ
ルボン酸に由来する成分を、ジカルボン酸成分およびオ
キシカルボン酸成分の総量に対し20モル%以下で共重
合或いは結合するものも包含される。
えばヒドロキシ安息香酸の如き芳香族オキシ酸、ω―ヒ
ドロキシカプロン酸の如き脂肪族オキシ酸等のオキシカ
ルボン酸に由来する成分を、ジカルボン酸成分およびオ
キシカルボン酸成分の総量に対し20モル%以下で共重
合或いは結合するものも包含される。
【0027】更に、本発明における微粒子は平均粒径が
0.05〜3μmであることが好ましく、0.1〜2.
0μmであることが更に好ましい。この平均粒径が0.
05μm未満では滑り性や耐削れ性の向上効果が得られ
難く、一方3μmを超えると表面平坦性が得られ難いた
め好ましくない。また、粒子は、粒子形状が球状、特に
真球状である方が滑り性に効果的であり、好ましい。
0.05〜3μmであることが好ましく、0.1〜2.
0μmであることが更に好ましい。この平均粒径が0.
05μm未満では滑り性や耐削れ性の向上効果が得られ
難く、一方3μmを超えると表面平坦性が得られ難いた
め好ましくない。また、粒子は、粒子形状が球状、特に
真球状である方が滑り性に効果的であり、好ましい。
【0028】本発明における微粒子の添加量は、ポリエ
ステルに対し0.005〜2重量%であることが好まし
い。この添加量が少なすぎると滑り性が悪くなり、また
添加量が多すぎると、ポリマー中の分散性が十分でなく
なる等の問題が生じる。
ステルに対し0.005〜2重量%であることが好まし
い。この添加量が少なすぎると滑り性が悪くなり、また
添加量が多すぎると、ポリマー中の分散性が十分でなく
なる等の問題が生じる。
【0029】本発明では、微粒子と、他の滑剤とを組み
合せて用いても良い。例えば耐スクラッチ性、耐削れ性
を向上させるために酸化アルミニウムなどとの組み合
せ、あるいは要求されるフイルム特性に合わせるため、
炭酸カルシウムやカオリン等如何なる滑剤を併用しても
構わない。
合せて用いても良い。例えば耐スクラッチ性、耐削れ性
を向上させるために酸化アルミニウムなどとの組み合
せ、あるいは要求されるフイルム特性に合わせるため、
炭酸カルシウムやカオリン等如何なる滑剤を併用しても
構わない。
【0030】本発明において微粒子のグリコールスラリ
ーをポリエステルに添加する時期はポリエステルの合成
反応が完了する迄の段階であれば任意であるが、好まし
くはエステル交換反応前又はエステル化反応前から重縮
合反応の前の間、更に好ましくはエステル交換反応又は
エステル化反応の前〜これら反応の前半に添加する。な
お、ポリエステルの合成反応は当業者によく知られてい
る方法で行なうことができる。例えば、ジカルボン酸と
グリコールとをエステル化反応させ、又はジカルボン酸
のジメチルエステルとグリコールとをエステル交換反応
させ、次いで反応生成物を重縮合反応させる方法が好ま
しく用いられる。その際、公知の反応溶媒、添加剤等を
用いることが好ましい。
ーをポリエステルに添加する時期はポリエステルの合成
反応が完了する迄の段階であれば任意であるが、好まし
くはエステル交換反応前又はエステル化反応前から重縮
合反応の前の間、更に好ましくはエステル交換反応又は
エステル化反応の前〜これら反応の前半に添加する。な
お、ポリエステルの合成反応は当業者によく知られてい
る方法で行なうことができる。例えば、ジカルボン酸と
グリコールとをエステル化反応させ、又はジカルボン酸
のジメチルエステルとグリコールとをエステル交換反応
させ、次いで反応生成物を重縮合反応させる方法が好ま
しく用いられる。その際、公知の反応溶媒、添加剤等を
用いることが好ましい。
【0031】本発明のポリエステル組成物を用いてフイ
ルムを製造する際は従来公知の方法を適用できる。例え
ば、ポリエステルを溶融押出し、冷却して未延伸フイル
ムを得、次いで該未延伸フイルムを二軸方向に延伸し、
熱固定し、必要であれば弛緩熱処理することによって製
造できる。その際フイルムの表面特性、密度、熱収縮率
等の性質は、延伸条件その他の製造条件により変化する
ので、必要に応じて適宜選択する。
ルムを製造する際は従来公知の方法を適用できる。例え
ば、ポリエステルを溶融押出し、冷却して未延伸フイル
ムを得、次いで該未延伸フイルムを二軸方向に延伸し、
熱固定し、必要であれば弛緩熱処理することによって製
造できる。その際フイルムの表面特性、密度、熱収縮率
等の性質は、延伸条件その他の製造条件により変化する
ので、必要に応じて適宜選択する。
【0032】例えば、前記未延伸フイルムを一軸方向
(縦方向または横方向)に[Tg−10]〜[Tg+6
0]℃の温度(ただし、Tg:ポリエステルのガラス転
移温度)で2.5倍以上、好ましくは3倍以上の倍率で
延伸し、次いで上記延伸方向と直角方向にTg〜[Tg
+70]℃の温度で2.5倍以上、好ましくは3倍以上
の倍率で延伸させるのが好ましい。さらに必要に応じて
縦方向および/または横方向に再度延伸してもよい。こ
のようにして全延伸倍率は、面積延伸倍率として9倍以
上が好ましく、12〜35倍がさらに好ましく、15〜
25倍が特に好ましい。さらにまた、二軸配向フイルム
は、[Tg+70]℃〜[Tm−10]℃の温度(但
し、Tm:ポリエステルの融点)で熱固定することがで
き、例えば180〜250℃が好ましい。熱固定時間は
1〜60秒が好ましい。
(縦方向または横方向)に[Tg−10]〜[Tg+6
0]℃の温度(ただし、Tg:ポリエステルのガラス転
移温度)で2.5倍以上、好ましくは3倍以上の倍率で
延伸し、次いで上記延伸方向と直角方向にTg〜[Tg
+70]℃の温度で2.5倍以上、好ましくは3倍以上
の倍率で延伸させるのが好ましい。さらに必要に応じて
縦方向および/または横方向に再度延伸してもよい。こ
のようにして全延伸倍率は、面積延伸倍率として9倍以
上が好ましく、12〜35倍がさらに好ましく、15〜
25倍が特に好ましい。さらにまた、二軸配向フイルム
は、[Tg+70]℃〜[Tm−10]℃の温度(但
し、Tm:ポリエステルの融点)で熱固定することがで
き、例えば180〜250℃が好ましい。熱固定時間は
1〜60秒が好ましい。
【0033】本発明は、上述したとおり、グリコール中
で生成した微粒子、特に有機成分を含む微粒子をそのま
ま直接ポリエステルの製造段階に添加することを特徴と
しており、微粒子の合成からポリエステルへの添加へ至
るプロセスが極めて短く、一旦、微粒子を粉体化した
後、ポリエステルに添加する通常の方法では外部異物の
混入や、乾燥、単離時における凝集粒子の発生が、懸念
されることに対し、極めて合理的で工業的に極めて有利
な方法と云える。
で生成した微粒子、特に有機成分を含む微粒子をそのま
ま直接ポリエステルの製造段階に添加することを特徴と
しており、微粒子の合成からポリエステルへの添加へ至
るプロセスが極めて短く、一旦、微粒子を粉体化した
後、ポリエステルに添加する通常の方法では外部異物の
混入や、乾燥、単離時における凝集粒子の発生が、懸念
されることに対し、極めて合理的で工業的に極めて有利
な方法と云える。
【0034】
【実施例】以下、実施例を挙げてさらに具体的に説明す
る。なお実施例での各特性値は、下記の方法による。
る。なお実施例での各特性値は、下記の方法による。
【0035】(1)粒子の平均粒径 1)グリコールスラリーから平均粒径を求める場合 島津製作所製CP―50型セントリフュグル パーティ
クル サイズ アナライザー(Centrifugal Particle S
ize Analyser)を用いて測定する。得られる遠心沈降曲
線を基に算出した各粒径の粒子とその存在量との積算曲
線から、50マスパーセントに相当する粒径を読み取
り、この値を上記平均粒径とする(Book「粒度測定技
術」日刊工業新聞社発行、1975年、頁 242〜 247参
照)。
クル サイズ アナライザー(Centrifugal Particle S
ize Analyser)を用いて測定する。得られる遠心沈降曲
線を基に算出した各粒径の粒子とその存在量との積算曲
線から、50マスパーセントに相当する粒径を読み取
り、この値を上記平均粒径とする(Book「粒度測定技
術」日刊工業新聞社発行、1975年、頁 242〜 247参
照)。
【0036】2)フイルム中の粒子から平均粒径を求め
る場合 試料フイルム小片を走査型電子顕微鏡用試料台に固定
し、日本電子(株)製スパッターリング装置(JFC―
1100型イオンエッチング装置)を用いてフイルム表
面に下記条件にてイオンエッチング処理を施す。条件
は、ベルジャー内に試料を設置し、約10-3Torrの
真空状態まで真空度を上げ、電圧0.25kV、電流1
2.5mAにて約10分間イオンエッチングを実施す
る。更に同装置にてフイルム表面に金スパッター処理を
施し、走査型電子顕微鏡にて50,00〜10,000
倍で観察し、日本レギュレーター(株)製ルーゼックス
500にて少なくとも100個の粒子の等価球径分布を
求め、その重量積算50%より算出する。
る場合 試料フイルム小片を走査型電子顕微鏡用試料台に固定
し、日本電子(株)製スパッターリング装置(JFC―
1100型イオンエッチング装置)を用いてフイルム表
面に下記条件にてイオンエッチング処理を施す。条件
は、ベルジャー内に試料を設置し、約10-3Torrの
真空状態まで真空度を上げ、電圧0.25kV、電流1
2.5mAにて約10分間イオンエッチングを実施す
る。更に同装置にてフイルム表面に金スパッター処理を
施し、走査型電子顕微鏡にて50,00〜10,000
倍で観察し、日本レギュレーター(株)製ルーゼックス
500にて少なくとも100個の粒子の等価球径分布を
求め、その重量積算50%より算出する。
【0037】(2)凝集粒子数 上述のフイルム中の粒子の平均粒径を測定する方法と同
様にイオンエッチングを実施したサンプルを用いて、2
個以上の粒子が1つのボイド中に集まっている状態を凝
集粒子として、1mm2 当りに存在する個数を数え、凝
集粒子数とする。
様にイオンエッチングを実施したサンプルを用いて、2
個以上の粒子が1つのボイド中に集まっている状態を凝
集粒子として、1mm2 当りに存在する個数を数え、凝
集粒子数とする。
【0038】(3)フイルムの走行摩擦係数(μk) 図1に示した装置を用いて下記のようにして測定する。
図1中、1は巻出しリール、2はテンションコントロー
ラー、3,5,6,8,9および11はフリーローラ
ー、4はテンション検出機(入口)、7はステンレス鋼
SUS304製の固定棒(外径5mmφ,表面粗Ra=
0.02μm)、10はテンション検出機(出口)、1
2はガイドローラ、13は巻取リールをそれぞれ示す。
図1中、1は巻出しリール、2はテンションコントロー
ラー、3,5,6,8,9および11はフリーローラ
ー、4はテンション検出機(入口)、7はステンレス鋼
SUS304製の固定棒(外径5mmφ,表面粗Ra=
0.02μm)、10はテンション検出機(出口)、1
2はガイドローラ、13は巻取リールをそれぞれ示す。
【0039】温度20℃、湿度60%の環境で、巾1/
2インチに裁断したフイルムを7の固定棒に角度θ=
(152/180)πラジアン(152°)で接触させ
て毎分200cmの速さで移動(摩擦)させる。入口テ
ンションT1 が35gとなるようにテンションコントロ
ーラー2を調整した時の出口テンション(T2 :g)を
フイルムが90m走行したのちに出口テンション検出機
で検出し、次式で走行摩擦係数μkを算出する。
2インチに裁断したフイルムを7の固定棒に角度θ=
(152/180)πラジアン(152°)で接触させ
て毎分200cmの速さで移動(摩擦)させる。入口テ
ンションT1 が35gとなるようにテンションコントロ
ーラー2を調整した時の出口テンション(T2 :g)を
フイルムが90m走行したのちに出口テンション検出機
で検出し、次式で走行摩擦係数μkを算出する。
【0040】
【数2】 μk=(2.303/θ)log(T2 /T1 ) =0.868log(T2 /35)
【0041】(4)フイルム表面の平坦性 Ra(中心線平均粗さ)をJIS B 0601に準じ
て測定する東京精密社(株)製の触針式表面粗さ計(SU
RFCOM3B )を用いて、針の半径2μm、荷重0.07g
の条件下にチャート(フイルム表面粗さ曲線)をかか
せ、得られるフイルム表面粗さ曲線からその中心線の方
向に測定長さLの部分を抜き取り、この抜き取り部分の
中心線をX軸とし、縦倍率の方向をY軸として、粗さ曲
線Y=f(x)で表わしたとき、次の式で与えられる値
(Ra:μm)をフイルム表面の平坦性として定義す
る。
て測定する東京精密社(株)製の触針式表面粗さ計(SU
RFCOM3B )を用いて、針の半径2μm、荷重0.07g
の条件下にチャート(フイルム表面粗さ曲線)をかか
せ、得られるフイルム表面粗さ曲線からその中心線の方
向に測定長さLの部分を抜き取り、この抜き取り部分の
中心線をX軸とし、縦倍率の方向をY軸として、粗さ曲
線Y=f(x)で表わしたとき、次の式で与えられる値
(Ra:μm)をフイルム表面の平坦性として定義す
る。
【0042】
【数3】
【0043】本発明では、基準長を0.25mmとして
8個測定し、値の大きい方から3個除いた5個の平均値
としてRaを表わす。
8個測定し、値の大きい方から3個除いた5個の平均値
としてRaを表わす。
【0044】(5)耐削れ性 走行摩擦係数μkの測定に使用した図1と同様の装置に
おいて、巻き付け角度を30度として毎分300mの速
さで入口張力が50gとなるようにして300m走行さ
せる。走行後に固定棒上7に付着した削れ粉および走行
後テープのスクラッチを評価する。このとき固定棒とし
て、SUS焼結板を円柱形に曲げた表面仕上げが不十分
な6φのテープガイド(表面粗さRa=0.15μm)
を使った。
おいて、巻き付け角度を30度として毎分300mの速
さで入口張力が50gとなるようにして300m走行さ
せる。走行後に固定棒上7に付着した削れ粉および走行
後テープのスクラッチを評価する。このとき固定棒とし
て、SUS焼結板を円柱形に曲げた表面仕上げが不十分
な6φのテープガイド(表面粗さRa=0.15μm)
を使った。
【0045】<削れ粉判定> ◎:削れ粉が全く見られない ○:うっすらと削れ粉が見られる △:削れ粉の存在が一見して判る ×:削れ粉がひどく付着している
【0046】[実施例1] (1)グリコール中での微粒子の生成 10リットルの3ツ口フラスコにおいて0.25重量%
のNaOHを含むエチレングリコール100モルの上層
にメチルトリメトキシシラン5モルを加え、30℃で6
0分間15回転/分で攪拌保持した後、50℃に温度を
上げ4時間60回転/分で攪拌保持した後放冷し、球状
の平均粒径1.0μmのシリコーン樹脂微粒子を含むグ
リコールスラリーを得た。
のNaOHを含むエチレングリコール100モルの上層
にメチルトリメトキシシラン5モルを加え、30℃で6
0分間15回転/分で攪拌保持した後、50℃に温度を
上げ4時間60回転/分で攪拌保持した後放冷し、球状
の平均粒径1.0μmのシリコーン樹脂微粒子を含むグ
リコールスラリーを得た。
【0047】(2)ポリエステル組成物の製造 ジメチルテレフタレートとエチレングリコールとを、エ
ステル交換触媒として酢酸マンガンを、重合触媒として
三酸化アンチモンを、安定剤として亜燐酸を用いて、常
法により重合反応を行う際、エステル交換反応の内温が
160℃になったときに上記(1)で生成させたシリコ
ーン樹脂微粒子を含むグリコールスラリーを、ジメチル
テレフタレートに対し0.08重量%相当加え、固有粘
度(オルソクロロフェノール、35℃)0.62のポリ
エチレンテレフタレートを得た。
ステル交換触媒として酢酸マンガンを、重合触媒として
三酸化アンチモンを、安定剤として亜燐酸を用いて、常
法により重合反応を行う際、エステル交換反応の内温が
160℃になったときに上記(1)で生成させたシリコ
ーン樹脂微粒子を含むグリコールスラリーを、ジメチル
テレフタレートに対し0.08重量%相当加え、固有粘
度(オルソクロロフェノール、35℃)0.62のポリ
エチレンテレフタレートを得た。
【0048】(3)ポリエステルフイルムの製造 このポリエチレンテレフタレートのペレットを170℃
で3時間乾燥後押出機ホッパーに供給し、溶融温度28
0〜300℃で溶融し、この溶融ポリマーを1mmのス
リット状ダイを通して表面仕上げ0.3s程度、表面温
度20℃の回転冷却ドラム上に押出し、厚み200μm
の未延伸フイルムを得た。
で3時間乾燥後押出機ホッパーに供給し、溶融温度28
0〜300℃で溶融し、この溶融ポリマーを1mmのス
リット状ダイを通して表面仕上げ0.3s程度、表面温
度20℃の回転冷却ドラム上に押出し、厚み200μm
の未延伸フイルムを得た。
【0049】この未延伸フイルムを75℃にて予熱し、
更に低速、高速のロール間で15mm上方より900℃
の表面温度のIRヒーター1本にて加熱して3.6倍に
延伸し、急冷し、続いてステンターに供給し、105℃
にて横方向に3.9倍に延伸した。得られた二軸配向フ
イルムを205℃の温度で5秒間熱固定し、厚み14μ
mの熱固定二軸配向フイルムを得た。
更に低速、高速のロール間で15mm上方より900℃
の表面温度のIRヒーター1本にて加熱して3.6倍に
延伸し、急冷し、続いてステンターに供給し、105℃
にて横方向に3.9倍に延伸した。得られた二軸配向フ
イルムを205℃の温度で5秒間熱固定し、厚み14μ
mの熱固定二軸配向フイルムを得た。
【0050】得られたフイルムの特性を表1に示す。
【0051】[実施例2〜5] (1)グリコール中での微粒子の生成 実施例2〜4では実施例1で示した生成反応において有
機金属化合物としてメチルトリメトキシシランとテトラ
エトキシシランを、生成する微粒子が (CH3 )mSiO(4-m)/2
機金属化合物としてメチルトリメトキシシランとテトラ
エトキシシランを、生成する微粒子が (CH3 )mSiO(4-m)/2
【0052】
【数4】
【0053】で示されるmが0.5〜0.9のシリコー
ンとシリカの複合微粒子となるような割合で混合して、
また実施例5はテトラエトキシシランのみを用いてNa
OHを含むエチレングリコール中で反応させ、表1に示
す平均粒径0.3〜2.0μmの球状微粒子を得た。
ンとシリカの複合微粒子となるような割合で混合して、
また実施例5はテトラエトキシシランのみを用いてNa
OHを含むエチレングリコール中で反応させ、表1に示
す平均粒径0.3〜2.0μmの球状微粒子を得た。
【0054】なおこのときの平均粒径の調整は、NaO
Hの濃度を変えることによって行った。
Hの濃度を変えることによって行った。
【0055】(2)ポリエステル組成物の製造 実施例1と同様の方法で、上記(1)で得られた微粒子
をジメチルテレフタレートに対し表1に示す割合でそれ
ぞれ添加して行った。
をジメチルテレフタレートに対し表1に示す割合でそれ
ぞれ添加して行った。
【0056】(3)ポリエステルフイルムの製造 上記(2)で得られたポリエステル組成物を用いる以外
は、実施例1と同様に行った。得られたフイルムの特性
を表1に示す。
は、実施例1と同様に行った。得られたフイルムの特性
を表1に示す。
【0057】[比較例1] (1)微粒子の生成 10リットルの3ツ口フラスコにおいて0.25重量%
のNaOHを含む水溶液8.00kgの上層にメチルト
リメトキシシラン800gを加え、15℃で60分間1
5回転/分で攪拌保持した後、50℃に温度を上げ4時
間60回転/分で攪拌保持したのち、放冷し濾過・乾燥
し平均粒径1.0μmの球状のシリコーン樹脂微粒子を
得た。
のNaOHを含む水溶液8.00kgの上層にメチルト
リメトキシシラン800gを加え、15℃で60分間1
5回転/分で攪拌保持した後、50℃に温度を上げ4時
間60回転/分で攪拌保持したのち、放冷し濾過・乾燥
し平均粒径1.0μmの球状のシリコーン樹脂微粒子を
得た。
【0058】(2)ポリエステル組成物の製造 上記(1)で得られた微粒子をエチレングリコールスラ
リーに10重量%となるようスラリー化し、これを該微
粒子がジメチルテレフタレートに対し0.08重量%と
なるよう添加する以外は実施例1と同様に行った。
リーに10重量%となるようスラリー化し、これを該微
粒子がジメチルテレフタレートに対し0.08重量%と
なるよう添加する以外は実施例1と同様に行った。
【0059】(3)ポリエステルフイルムの製造 上記(2)で得られたポリエステル組成物を用いる以外
は、実施例1と同様に行った。
は、実施例1と同様に行った。
【0060】得られた結果を表2に示す。
【0061】[比較例2] (1)微粒子の生成 微粒子の生成反応において有機金属化合物としてメチル
トリメトキシシラン720gとテトラエトキシシラン1
25gを加える以外は比較例1と同様に行って、平均粒
径0.6μmの球状のシリコーン樹脂成分とシリカ成分
の複合粒子を得た。
トリメトキシシラン720gとテトラエトキシシラン1
25gを加える以外は比較例1と同様に行って、平均粒
径0.6μmの球状のシリコーン樹脂成分とシリカ成分
の複合粒子を得た。
【0062】以下、比較例1と同じ方法でポリエステル
組成物を得、さらにポリエステルフイルムを得た。得ら
れた結果を表2に示す。
組成物を得、さらにポリエステルフイルムを得た。得ら
れた結果を表2に示す。
【0063】[比較例3]微粒子を合成する代りに、九
尾カルシウム(株)製合成炭酸カルシウムスラリーMA
C06(平均粒径0.6μm)をポリエステル製造時1
60℃で添加し、以下比較例2と同じ方法でポリエステ
ル組成物及びポリエステルフイルムを得た。得られた結
果を表2に示す。
尾カルシウム(株)製合成炭酸カルシウムスラリーMA
C06(平均粒径0.6μm)をポリエステル製造時1
60℃で添加し、以下比較例2と同じ方法でポリエステ
ル組成物及びポリエステルフイルムを得た。得られた結
果を表2に示す。
【0064】[実施例6]ジメチルテレフタレートの代
りにジメチル―2,6―ナフタレートを用い、かつ、実
施例1の生成微粒子を含むグリコールスラリーを用い
て、該スラリーの添加温度を175℃としてポリエステ
ル組成物を製造し、さらに回転冷却ドラムの表面温度を
60℃、縦延伸時の予熱温度を120℃、IRヒーター
の表面温度を950℃、横延伸温度を125℃、さらに
熱固定を215℃で10秒間とする以外は実施例2と同
様に行ってポリエチレン―2,6―ナフタレート二軸配
向フイルムを得た。得られた結果を表1に示す。
りにジメチル―2,6―ナフタレートを用い、かつ、実
施例1の生成微粒子を含むグリコールスラリーを用い
て、該スラリーの添加温度を175℃としてポリエステ
ル組成物を製造し、さらに回転冷却ドラムの表面温度を
60℃、縦延伸時の予熱温度を120℃、IRヒーター
の表面温度を950℃、横延伸温度を125℃、さらに
熱固定を215℃で10秒間とする以外は実施例2と同
様に行ってポリエチレン―2,6―ナフタレート二軸配
向フイルムを得た。得られた結果を表1に示す。
【0065】[比較例4]比較例1と微粒子を用いる他
は実施例6と同様に行って、ポリエステル組成物及びポ
リエチレン―2,6―ナフタレート二軸配向フイルムを
得た。得られた結果を表2に示す。
は実施例6と同様に行って、ポリエステル組成物及びポ
リエチレン―2,6―ナフタレート二軸配向フイルムを
得た。得られた結果を表2に示す。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】表1及び表2より、エチレングリコール中
で生成した微粒子を含むスラリーを添加したポリエステ
ル組成物からなるポリエステルフイルムがいずれも凝集
粒子が少く、良好な分散性を示し、かつ耐削れ性も良好
であるのに対し、一旦粉体化した粒子や、炭酸カルシム
ウにおいては凝集粒子が多いことがわかる。
で生成した微粒子を含むスラリーを添加したポリエステ
ル組成物からなるポリエステルフイルムがいずれも凝集
粒子が少く、良好な分散性を示し、かつ耐削れ性も良好
であるのに対し、一旦粉体化した粒子や、炭酸カルシム
ウにおいては凝集粒子が多いことがわかる。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、凝集粒子の少ない分散
性に優れ、かつ耐削れ性に優れた、ドロップアウトの少
ない、特に磁気記録媒体のベースフイルムとして有用な
二軸配向ポリエステルフイルムの製造に有用なポリエス
テル組成物の製造方法、及び該組成物からなる二軸配向
ポリエステルフイルムを提供することができる。
性に優れ、かつ耐削れ性に優れた、ドロップアウトの少
ない、特に磁気記録媒体のベースフイルムとして有用な
二軸配向ポリエステルフイルムの製造に有用なポリエス
テル組成物の製造方法、及び該組成物からなる二軸配向
ポリエステルフイルムを提供することができる。
【図1】走行摩擦係数(μk)を測定する装置の概略図
である。
である。
1 巻出しリール 2 テンションコントロール 4 テンション検出機(入口) 7 固定棒 10 テンション検出機(出口) 13 巻取りリール
Claims (5)
- 【請求項1】 ポリエステルの合成反応が完了する迄の
任意の段階で微粒子のグリコールスラリーを添加してポ
リエステル組成物を製造するに際し、該グリコールスラ
リーとして加水分解可能な有機金属化合物をグリコール
中で加水分解し、更に縮合させることにより得られた微
粒子を単離することなく、生成したグリコールスラリー
のまま添加することを特徴とするポリエステル組成物の
製造方法。 - 【請求項2】 有機金属化合物がオルガノトリアルコキ
シシラン、テトラアルコキシシラン、またはオルガノト
リアルコキシシランとテトラアルコキシシランの混合物
であり、生成する微粒子が一般式R1 mSiO(4-m)/2
(ただし、R 1 は低級アルキル基、mは0〜1.0であ
る)で表わされる微粒子である請求項1記載のポリエス
テル組成物の製造方法。 - 【請求項3】 微粒子が平均粒径0.05〜3μmで、
実質的に球状の微粒子であり、該微粒子の添加量が生成
するポリエステルに対し0.005〜2重量%である請
求項1記載のポリエステル組成物の製造方法。 - 【請求項4】 ポリエステルがアルキレンテレフタレー
トまたはアルキレンナフタレートを主たる繰返し単位と
するポリエステルである請求項1記載のポリエステル組
成物の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の製
造方法で得られたポリエステル組成物で形成されている
ポリエステルフイルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1160894A JPH07216068A (ja) | 1994-02-03 | 1994-02-03 | ポリエステル組成物の製造方法及びポリエステルフイルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1160894A JPH07216068A (ja) | 1994-02-03 | 1994-02-03 | ポリエステル組成物の製造方法及びポリエステルフイルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07216068A true JPH07216068A (ja) | 1995-08-15 |
Family
ID=11782629
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1160894A Pending JPH07216068A (ja) | 1994-02-03 | 1994-02-03 | ポリエステル組成物の製造方法及びポリエステルフイルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07216068A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000026301A1 (fr) * | 1998-10-30 | 2000-05-11 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Composition et fibres de resine polyester |
JP2008024747A (ja) * | 2006-07-18 | 2008-02-07 | Teijin Ltd | ポリエステル組成物およびその製造方法 |
JP2008024746A (ja) * | 2006-07-18 | 2008-02-07 | Teijin Ltd | ポリエステル組成物およびその製造方法 |
-
1994
- 1994-02-03 JP JP1160894A patent/JPH07216068A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000026301A1 (fr) * | 1998-10-30 | 2000-05-11 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Composition et fibres de resine polyester |
US6680353B1 (en) | 1998-10-30 | 2004-01-20 | Asahi Kasei Kabushiki Kaisha | Polyester resin composition and fiber |
JP2008024747A (ja) * | 2006-07-18 | 2008-02-07 | Teijin Ltd | ポリエステル組成物およびその製造方法 |
JP2008024746A (ja) * | 2006-07-18 | 2008-02-07 | Teijin Ltd | ポリエステル組成物およびその製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3068956B2 (ja) | ポリエステルフイルム | |
JPH07216068A (ja) | ポリエステル組成物の製造方法及びポリエステルフイルム | |
JP3361105B2 (ja) | 磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルム | |
JP3415963B2 (ja) | ポリエステル組成物及びポリエステルフイルム | |
JP3542905B2 (ja) | 二軸配向ポリエステルフィルム | |
JP3167427B2 (ja) | ポリエステルフイルム | |
JP3043584B2 (ja) | ポリエステル組成物及びポリエステルフイルム | |
JPH0859973A (ja) | ポリエステルフイルム | |
JP2728589B2 (ja) | ポリエステルフイルム | |
JP2818370B2 (ja) | ポリエステル組成物及びポリエステルフィルム | |
JPH07157639A (ja) | ポリエステルフィルム | |
JPH0812793A (ja) | ポリエステルフィルム | |
JP2885176B2 (ja) | 配向ポリエステルフィルム | |
JPH08104798A (ja) | ポリエステルフイルム | |
JPH07166034A (ja) | ポリエステルフィルム | |
JPH0518327B2 (ja) | ||
JP2818371B2 (ja) | ポリエステル組成物及びポリエステルフィルム | |
JPH061864A (ja) | ポリエステルフイルム | |
JP2728588B2 (ja) | ポリエステルフイルム | |
JP2541684B2 (ja) | 磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルム | |
JPH06157782A (ja) | ポリエステルフイルム | |
JPH10120886A (ja) | ポリエステルフイルム | |
JPH10138355A (ja) | 磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフィルムおよびビデオソフト用テープ | |
TW580509B (en) | Biaxially oriented polyester film | |
JP2659457B2 (ja) | 磁気記録媒体用二軸配向ポリエステルフイルム |