JP2728588B2 - ポリエステルフイルム - Google Patents

ポリエステルフイルム

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリエステルフイルムに
関し、さらに詳しくは耐削れ性、耐スクラッチ性に優
れ、さらにプラスチックガイドを傷つけない磁気記録媒
体のベースフイルムとして有用なポリエステルフイルム
に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートフイルムに
代表される二軸配向ポリエステルフイルムはその優れた
物理的、化学的特性の故に、磁気記録媒体用として広く
用いられている。
【0003】二軸配向ポリエステルフイルムにおいて
は、その滑り性や耐削れ性がフイルムの製造工程および
加工工程の作業性の良否、さらにはその製品品質を左右
する大きな要因となっている。これらが不足すると、例
えば二軸配向ポリエステルフイルム表面に磁性層を塗布
し磁気テープとして用いる場合にコーティングロールと
フイルム表面との摩擦が激しく、削れ粉が発生したり、
フイルム表面にスクラッチが発生する。またVTRやデ
ータカートリッジ用として用いる場合にも、カセットに
高速で巻き込む工程で削れ粉やスクラッチが発生しD/
Oの原因となる。特にVTR用途では最近コストダウン
を目的としてカセット内に固定されたガイドポストに、
表面を十分に仕上げていない金属ガイドやプラスチック
ガイドを用いる場合があるが、該ガイドポストの表面は
極めて粗い。このため、従来のフイルムの易滑性、削れ
性を向上させる技術、例えば酸化ケイ素、二酸化チタ
ン、炭酸カルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン等
の無機粒子を添加する方法(例えば、特開昭54―57
562号)、又は重合系内でカルシウム、リチウムある
いはリンを含む微粒子を析出せしめる方法(例えば、特
公昭52―32914号)を適用した、バックコートを
設けない磁気テープでは、カセットに高速で巻き込む工
程において削れ粉やスクラッチが発生し、D/Oレベル
がアップする。このような問題に対して、空隙率の大き
い多孔質のアルミナ、シリカ、チタニア粒子を添加し、
傷付きを減少させる方法(例えば、特開昭62―434
50号)が提案されているが、例えばシリカではさらに
高速にて処理を行なうとその効果が減少し、他方アルミ
ナでは耐スクラッチ性の効果は充分であるが、硬度が高
いためプラスチックガイドを傷付け、摩耗粉を生じる等
の問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記実
情に鑑み、粗い金属ガイドやプラスチックガイドに対し
ても良好な耐削れ性、耐スクラッチ性を有し、さらにプ
ラスチックガイドを傷つけることのない磁気記録媒体用
ポリエステルフイルムを製造すべく鋭意研究した結果、
本発明に到達した。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、四
塩化チタンの火焔加水分解法によって合成され、比表面
積が40〜100m2 /gでありかつ平均粒径が0.0
5〜0.3μmである二酸化チタン粒子を0.05〜1
重量%含有し、さらに平均粒径が0.3μmを超え1.
2μm以下の不活性粒子の1種以上を含有することを特
徴とするポリエステルフイルムである。
【0006】本発明におけるポリエステルとは、芳香族
ジカルボン酸を主たる酸成分とし、脂肪族グリコールを
主たるグリコール成分とするポリエステルである。かか
るポリエステルは実質的に線状であり、そしてフイルム
形成性特に溶融成形によるフイルム形成性を有する。
【0007】芳香族ジカルボン酸としては、例えばテレ
フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、イソフタル酸、ジ
フェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジ
カルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、アンスラ
センジカルボン酸等を挙げることができる。
【0008】脂肪族グリコールとしては、例えばエチレ
ングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレ
ングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチ
レングリコール、デカメチレングリコール等の如き炭素
数2〜10のポリメチレングリコールあるいはシクロヘ
キサンジメタノールの如き脂環族ジオール等を挙げるこ
とができる。
【0009】本発明においてポリエステルとしては、例
えばアルキレンテレフタレート及び/又はアルキレンナ
フタレートを主たる構成成分とするものが好ましく用い
られる。
【0010】かかるポリエステルのうちでも、特にポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレン―2,6―ナフ
タレートはもちろんのこと、例えば全ジカルボン酸成分
の80モル%以上がテレフタル酸及び/又は2,6―ナ
フタレンジカルボン酸であり、全グリコール成分の80
モル%以上がエチレングリコールである共重合体が好ま
しい。その際全酸成分の20モル%以下はテレフタル酸
及び/又は2,6―ナフタレンジカルボン酸以外の上記
芳香族ジカルボン酸であることができ、また例えばアジ
ピン酸、セバチン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸;シク
ロヘキサン―1,4―ジカルボン酸の如き脂環族ジカル
ボン酸等であることができる。また、全グリコール成分
の20モル%以下は、エチレングリコール以外の上記グ
リコールであることができ、あるいは例えばハイドロキ
ノン、レゾルシン、2,2―ビス(4―ヒドロキシフェ
ニル)プロパン等の如き芳香族ジオール;1,4―ジヒ
ドロキシジメチルベンゼンの如き芳香環を有する脂肪族
ジオール;ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、ポリテトラメチレングリコール等の如きポリ
アルキレングリコール(ポリオキシアルキレングリコー
ル)等であることもできる。
【0011】また、本発明におけるポリエステルには、
例えばヒドロキシ安息香酸の如き芳香族オキシ酸、ω―
ヒドロキシカプロン酸の如き脂肪族オキシ酸等のオキシ
カルボン酸に由来する成分を、ジカルボン酸成分および
オキシカルボン酸成分の総量に対し20モル%以下で共
重合あるいは結合するものも包含される。
【0012】さらに本発明におけるポリエステルには実
質的に線状である範囲の量、例えば全酸成分に対し2モ
ル%以下の量で、3官能以上のポリカルボン酸又はポリ
ヒドロキシ化合物、例えばトリメリット酸、ペンタエリ
スリトール等を共重合したものも包含される。
【0013】上記ポリエステルは、それ自体公知であ
り、かつそれ自体公知の方法で製造することができる。
【0014】上記ポリエステルとしては、o―クロロフ
ェノール中の溶液として35℃で測定して求めた固有粘
度が約0.4〜約0.9のものが好ましい。
【0015】本発明における二酸化チタン粒子は、四塩
化チタンの蒸気を酸水素炎中で加水分解する方法(火焔
加水分解法)で合成された二酸化チタン粒子である。他
の製造方法で合成された二酸化チタン粒子では耐スクラ
ッチ性の効果が不十分であったり、また耐スクラッチ性
の効果を有していても粒子がフイルムより脱離し削れ粉
の発生が著しい等の問題がある。
【0016】二酸化チタンの結晶形態としては、ルチル
型、アナターゼ型があるが、ルチル型とアナターゼ型の
複合形態が好ましい。さらにはアナターゼ型の含有割合
が60〜95%の範囲内にあるものが好ましい。アナタ
ーゼ型が95%より多くなると、粒子の活性が強すぎて
ポリエステルの熱安定性が悪くなり、さらに硬度が低
く、耐スクラッチ性の効果が十分でないことがある。他
方アナターゼ型が60%より少なくなると、削れ粉発生
の原因となる粗大な粒子が往々にして含まれることがあ
る。
【0017】本発明における二酸化チタン粒子は、比表
面積が40〜100m2 /g、好ましくは50〜90m
2 /gであり、平均粒径(二次粒子の平均粒径)が0.
05〜0.3μmである必要がある。
【0018】この比表面積が40m2 /g未満である
と、一次粒子径が大きくなりすぎ、耐スクラッチ性は良
好であるが、削れ粉が発生しやすくなり、また、プラス
チックガイドを傷付けることが多くなる。他方、比表面
積が100m2 /gを越えると、一次粒子径が小さくな
りすぎ、もはや充分な突起を形成せず、耐クスラッチ性
の効果が無くなってしまう。また、平均粒径0.05μ
m未満であると、微粒子が細かくなりすぎてしまい、耐
スクラッチ性、耐削れ粉性に必要な微細突起を形成しえ
なくなり、他方0.3μmよりも大きいと、滑剤の凝集
が大きすぎて削れ粉が発生しやすくなる。
【0019】二酸化チタン粒子の添加量は0.05〜1
重量%である。この添加量が0.05重量%未満では、
微細粒子の添加効果が小さくなり、他方1重量%より多
くなると、粒子の重なりが見られ、削れ粉が発生しやす
くなる。
【0020】本発明においては、かかる二酸化チタン粒
子とともに平均粒径が0.3μmを超え1.2μm以下
の不活性粒子を用いる。
【0021】これは、二酸化チタン粒子より大きい不活
性粒子が存在しないと、各種ガイドに対する摩擦係数が
高くなり、耐スクラッチ性、耐削れ粉性を悪化させるば
かりでなく、二軸配向ポリエステルフイルムの製造工程
での取扱い性が難しくなり、また磁気記録媒体用ベース
フイルムとして使用した場合の走行性が悪化する、こと
による。
【0022】しかし、1.2μmより大きい不活性粒子
を使用した場合には、表面平坦性の十分でないフイルム
しか得られず、電磁変換特性等の点で好ましくない。
【0023】不活性粒子の添加量は0.005〜5重量
%、さらに0.01〜2重量%であることが好ましい。
この添加量が少なすぎると、摩擦係数が高くなり、該微
粒子の作用が十分でなく、他方多すぎると、ポリマー中
での分散性が十分でなく、耐削れ粉性が悪化する。
【0024】前記不活性粒子はその種類について特に限
定されるものでなく、例えば炭酸カルシウム、二酸化ケ
イ素、酸化チタン、酸化アルミニウム、カオリン等の無
機不活性粒子、シリコーン樹脂、架橋ポリスチレン等の
有機不活性粒子、および重合触媒による内部析出粒子等
を用いることができる。
【0025】本発明のポリエステルフイルムは、例え
ば、融点(Tm:℃)ないし(Tm+70)℃の温度で
ポリエステルを押出して固有粘度0.35〜0.9dl/
gの未延伸フイルムを得、該未延伸フイルムを一軸方向
(縦方向又は横方向)に(Tg−10)〜(Tg+7
0)℃の温度(但し、Tg:ポリエステルのガラス転移
温度)で2.5〜5.0倍の倍率で延伸し、次いで上記
延伸方向と直角方向(一段目延伸が縦方向の場合には、
二段目延伸は横方向となる)にTg(℃)−(Tg+7
0)℃の温度で2.5〜5.0倍の倍率で延伸すること
で製造できる。この場合、面積延伸倍率は9〜22倍、
更には12〜22倍にするのが好ましい。延伸手段は同
時二軸延伸、逐次二軸延伸のいずれでもよい。
【0026】更に、得られたフイルムは、(Tg+7
0)℃〜Tm(℃)の温度で熱固定することができる。
例えばポリエチレンテレフタレートフイルムについては
190〜230℃で熱固定することが好ましい。熱固定
時間は例えば1〜60秒である。
【0027】本発明のポリエステルフイルムが、耐削れ
性、耐スクラッチ性に優れる理由は明らかでないが、恐
らく、火焔加水分解法により合成され二酸化チタンの粒
子、特に粒子の形状、硬さ、一次粒子の凝集の度合が適
度であることが主な理由と思われる。更に詳しく述べる
と、他の製造方法の粒子は、一次粒子の形状が比較的丸
みを帯びた不定形の塊状粒子であるのに対し、火焔加水
分解法による粒子は角ばった形状を有しており、またそ
の凝集体も他の製造方法の粒子が団子状に発達している
のに対し、火焔加水分解法による粒子はサンゴ状に発達
していて耐スクラッチに有利な大きめの突起を形成して
も脱落しにくく、そして凝集の度合も強く安定した突起
を形成することによる、と考えられる。また、粒子の硬
度も、二酸化ケイ素より硬く耐スクラッチ性に優れ、酸
化アルミニウムよりやわらかくプラスチックガイドへの
傷付が無い。
【0028】本発明のポリエステルフイルムは、耐削れ
性、耐スクラッチ性に優れ、特に磁気記録媒体のベース
フイルムとして特に有用である。
【0029】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。また実施例での各特性値は、下記の方法に
よる。
【0030】(1)粒子の平均粒径 1)粉体から平均粒径を求める場合 島津製作所製CP―50型セントリフュグル パーティ
クル サイズ アナライザー(Centrifugal Particle S
ize Analyser)を用いて測定する。得られる遠心沈降曲
線を基に算出した各粒径の粒子とその存在量との積算曲
線から、50マスパーセントに相当する粒径を読み取
り、この値を上記平均粒径とする(Book「粒度測定技
術」日刊工業新聞社発行、1975年、頁242〜24
7参照)。
【0031】2)フイルム中の粒子の場合 試料フイルム小片を走査型電子顕微鏡用試料台に固定
し、日本電子(株)製スパッターリング装置(JFC―
1100型イオンエッチング装置)を用いてフイルム表
面に下記条件にてイオンエッチング処理を施す。条件
は、ベルジャー内に試料を設置し、約10-3Torrの
真空状態まで真空度を上げ、電圧0.25KV、電流1
2.5mAにて約10分間イオンエッチングを実施し
た。更に同装置にて、フイルム表面に金スパッターを施
し、走査型電子顕微鏡にて50,000〜10,000
倍で観察し、日本レギュレーター(株)製ルーゼックス
500にて少なくとも100個の粒子の等価球径分布を
求め、その重量積算50%の点より算出する。
【0032】(2)粉体の比表面積、全細孔容積 カンタクローム社製オートソーブ―1を使用し、BET
法により比表面積および全細孔容積を測定する。
【0033】(3)フイルムの走行摩擦係数(μk) 図1に示した装置を用いて下記のようにして測定する。
図1中、1は巻出しリール、2はテンションコントロー
ラ、3,5,6,8,9および11はフリーローラー、
4はテンション検出機(入口)、7はステンレス鋼SU
S304製の固定棒(外径5mmφ、表面粗さRa=0.
02μm)、10はテンション検出機(出口)、12は
ガイドローラー、13は巻取りリールをそれぞれ示す。
【0034】温度20℃、湿度60%の環境で、巾1/
2インチにスリットしたフイルムを7の固定棒に角度θ
=(152/180)πラジアル(152°)で接触さ
せて毎分200cmの速さで移動(摩擦)させる。入口テ
ンションT1 が35gとなるようにテンションコントロ
ーラー2を調整した時の出口テンション(T2 :g)を
フイルムが90m走行したのちに出口テンション検出機
で検出し、次式で走行摩擦係数μkを算出する。 μk=(2.303/θ)log (T2 /T1 ) =0.868 log(T2 /35)
【0035】(4)フイルム表面の平坦性 Ra(中心線平均粗さ)をJIS B 0601に準じ
て測定する。東京精密社(株)製の触針式表面粗さ計
(SURFCOM3B)を用いて、針の半径2μ、荷重
0.07gの条件下にチャート(フイルム表面粗さ曲
線)をかかせ、得られるフイルム表面粗さ曲線からその
中心線の方向に測定長さLの部分を抜き取り、この抜き
取り部分の中心線をX軸とし、縦倍率の方向をY軸とし
て、粗さ曲線Y=f(x)で表わしたとき、次の式で与
えられる値(Ra:μm)をフイルム表面の平坦性とし
て定義する。
【0036】
【数1】 本発明では、基準長を0.25mmとして8個測定し、値
の大きい方から3個除いた5個の平均値としてRaを表
わす。
【0037】(5)耐スクラッチ性、削れ性 走行摩擦係数μkの測定に使用した図1同様の装置にお
いて、巻付け角度を30度として毎分300mの速さで
入口張力が50gとなるようにして200m走行させ
る。走行後に固定棒上7に付着した削れ粉および走行後
テープのスクラッチを評価する。このとき固定棒とし
て、SUS焼結板を円柱形に曲げた表面仕上げが不十分
な6φのテープガイド(表面粗さRa=0.15μm)
を使った場合をA法、カーボンブラック含有ポリアセタ
ール製の6φのテープガイドを使った場合をB法とす
る。
【0038】<削れ粉判定> ◎:削れ粉が全く見られない ○:うっすらと削れ粉が見られる △:削れ粉の存在が一見して判る ×:削れ粉がひどく付着している
【0039】<スクラッチ判定> ◎:スクラッチが全く見られない ○:1〜5本のスクラッチが見られる △:6〜15本のスクラッチが見られる ×:16本以上のスクラッチが見られる
【0040】(6)プラスチックガイドの傷付き性 耐スクラッチ性、削れ性測定のB法と同様の条件にてフ
イルムを1000m走行させた後前記ポリアセタール製
のテープガイドを取り出し、目視にて傷付き性を評価す
る。 ◎:傷付きが全く見られない ○:少し傷付きが見られる △:傷付きが一見して判る ×:傷付きが著しい
【0041】
【実施例1〜5、比較例1〜10】ジメチルテレフタレ
ートとエチレングリコールとを、エステル交換触媒とし
て酢酸マンガンを、重合触媒として三酸化アンチモン
を、安定剤として亜燐酸を、更に滑剤として表1,2に
示す添加粒子を添加して、常法により重合し、固有粘度
(オルソクロロフェノール、35℃)0.62のポリエ
チレンテレフタレートを得た。
【0042】このポリエチレンテレフタレートのペレッ
トを170℃で3時間乾燥後押出機ホッパーに供給し、
溶融温度280〜300℃で溶融し、この溶融ポリマー
を1mmのスリット状ダイを通して表面仕上げ0.3s程
度、表面温度20℃の回転冷却ドラム上に押出し、20
0μmの未延伸フイルムを得た。
【0043】このようにして得られた未延伸フイルムを
75℃にて予熱し、更に低速、高速のロール間で15mm
上方より900℃の表面温度のIRヒーター1本にて加
熱して3.6倍に延伸し、急冷し、続いてステンターに
供給し、105℃いて横方向に3.9倍に延伸した。得
られた二軸配向フイルムを205℃の温度で5秒間熱固
定し、厚み14μmの熱固定二軸配向フイルムを得た。
【0044】このフイルムの特性を表1,2に示す。
【0045】一方、γ―Fe2 3 100重量部(以下
単に「部」と記す)と下記の組成物をボールミルで12
時間混練分散した。
【0046】 ポリエステルポリウレタン 12部 塩化ビニル―酢酸ビニル― 無水マレイン酸共重合体 10部 α―アルミナ 5部 カーボンブラック 1部 酢酸ブチル 70部 メチルエチルケトン 35部 シクロヘキサノン 100部 分散後更に 脂肪酸 オレイン酸 1部 パルミチン酸 1部 脂肪酸エステル(アミルステアレート) 1部 を添加してなお15〜30分混練する。更に、トリイソ
シアネート化合物の25%酢酸エチル溶液7部を加え、
1時間高速剪断分散して磁性塗布液を調整した。得られ
た塗布液を前述の厚さ14μmのポリエステルフイルム
上に乾燥膜厚が3.5μmとなるように塗布した。
【0047】次いで直流磁場中で配向処理した後、10
0℃で乾燥した。乾燥後、カレンダリング処理を施して
1/2インチ巾にスリットして厚み17.5μmの磁気
テープを得た。
【0048】この磁気テープの特性を表1,2に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】表1,2の結果から明らかなように、火焔
加水分解法によって合成された二酸化チタン粒子を用い
た場合、磁気記録媒体のベースフイルムとして有用な、
耐削れ性、耐スクラッチ性に優れ、更にプラスチックガ
イドの傷付きのないポリエステルフイルムが得られる。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、耐削れ性、耐スクラッ
チ性に優れ、かつプラスチックガイドを傷付けることの
ない磁気記録媒体のベースフイルムとして有用なポリエ
ステルフイルムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】走行摩擦係数(μk)を測定する装置の概略図
である。
【符号の説明】 1 巻出しリール 2 テンションコントローラ 4 テンション検出機(入口) 7 固定棒 10 テンション検出機(出口) 13 巻取りリール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 5/704 G11B 5/704 // B29K 67:00 B29L 7:00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 四塩化チタンの火焔加水分解法によって
    合成され、比表面積が40〜100m2 /gでありかつ
    平均粒径が0.05〜0.3μmである二酸化チタン粒
    子を0.05〜1重量%含有し、さらに平均粒径が0.
    3μmを超え1.2μm以下の不活性粒子の1種以上を
    含有することを特徴とするポリエステルフイルム。
  2. 【請求項2】 不活性粒子を0.005〜5重量%含有
    する請求項1記載のポリエステルフイルム。
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