JPH0721601A - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JPH0721601A
JPH0721601A JP16194393A JP16194393A JPH0721601A JP H0721601 A JPH0721601 A JP H0721601A JP 16194393 A JP16194393 A JP 16194393A JP 16194393 A JP16194393 A JP 16194393A JP H0721601 A JPH0721601 A JP H0721601A
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JP
Japan
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magnetic layer
laminated film
magneto
magnetic
layer
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Application number
JP16194393A
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English (en)
Inventor
Yasuko Teragaki
靖子 寺垣
Yasuyuki Kusumoto
靖幸 樟本
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH0721601A publication Critical patent/JPH0721601A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Pd/Co積層膜とPt/Co積層膜を用い
て、初期化する場合の印加磁界のマージンを大きくし、
また、希土類−遷移金属合金に比べ、短波長領域での感
度を良好にする。 【構成】 基板上に第1磁性層を形成し、その上に第2
磁性層を形成し、これらの磁性層の室温での保磁力をそ
れぞれHc1、Hc2、キュリー温度をTc1、Tc2
とするとき 【数5】 の関係であるようにし、第1磁性層をPd/Co積層
膜、第2磁性層をPt/Co積層膜とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は書き換え可能な光磁気デ
ィスクのような、いわゆる光磁気記録媒体に関し、詳し
くは、貴金属を有する層及び遷移金属を有する層を基板
上に交互に積層してなる光磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】繰り返し記録・再生可能な光磁気記録媒
体として、貴金属と遷移金属を交互に積層して成る交互
積層膜が提案されている。これは貴金属/遷移金属交互
積層膜の短波長領域での感度が良好であり、高密度記録
媒体として有望なためである。図2は従来の光磁気記録
媒体の断面構造図である。具体的には、貴金属/遷移金
属交互積層膜の光磁気ディスクの例として、Pt/Co
積層膜を用いた場合について示す。
【0003】Pt/Co積層膜2は図2に示すように、
Pt7とCo6を基板3上に交互に積層する構造におい
て、Pt/Co積層膜2の総膜厚が数百Å以下の超薄膜
領域で垂直磁化膜になり、積層周期や膜厚などの条件を
変えることによって、保磁力やカー回転角の特性が変化
する。またカー回転角を増大させる目的で、基板3とP
t/Co積層膜2の間に誘電体膜を挟み込みエッチング
処理をしたものも多く報告されている。
【0004】また、上記の光磁気記録媒体に重ね書き
(オーバーライト)を行う場合、記録媒体の磁化方向を
単一方向にそろえてから記録したり、磁界変調法では記
録ビームを照射しながら印加磁界を反転させなければな
らない。そのため、装置が複雑になったり、高周波数領
域の信号が記録できないという問題がある。そこで、保
磁力が大きくキュリー温度の低い磁性層と保磁力が小さ
くキュリー温度が高い磁性層からなる二層構造の垂直磁
化膜を用いて、比較的大きな磁界を印加して保磁力の小
さな層のみの磁化を一方向にそろえた後、大きなレーザ
パワーを加えてこの層の磁化を反転させる記録を行う
か、比較的小さなレーザパワーを加えて、保磁力の小さ
なキュリー温度の高い層の磁化反転を行わずに、保磁力
の大きなキュリー温度の低い層の磁化を保磁力の小さな
層の磁化方向にそろえる記録を行うかの2種の記録より
オーバーライトを実現する方法が考え出された。
【0005】そこで、Pt/Co積層膜においても、積
層周期や膜厚を調整することによって、保磁力やキュリ
ー温度の異なる2種類のPt/Co積層膜を形成し、光
変調オーバーライトを行うことが提案されている(特願
平4−138699)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、Pt/Co
積層膜はもともと希土類−遷移金属合金に比べて保磁力
が非常に小さく、積層周期や膜厚を変化させても、あま
り保磁力は増大しない。そのため特性の異なるPt/C
o積層膜を交換結合させても、保磁力の差が小さいた
め、交換力が働き、2層の保磁力はほとんど等しくな
る。そのため初期化する場合の印加磁界のマージンが小
さくなる。
【0007】また2層間の保磁力の差を大きくするた
め、第1磁性層に希土類−遷移金属合金を用いると、短
波長領域での感度が悪くなるという欠点があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】基板上に第1磁性層を形
成し、その上に第2磁性層を形成し、これらの磁性層の
室温での保磁力をそれぞれHc1、Hc2、キュリー温
度をTc1、Tc2とするとき
【0009】
【数2】
【0010】の関係であるようにし、第1磁性層をPd
/Co積層膜、第2磁性層をPt/Co積層膜とする。
【0011】
【作用】本発明の光磁気記録媒体の第1磁性層であるP
d/Co積層膜は、第2磁性層のPt/Co積層膜に比
べて保磁力が大きいため、交換結合させても2層間の保
磁力の差は大きく、磁気特性の異なるPt/Co積層膜
を交換結合させた場合に比べて、初期化する場合の印加
磁界のマージンが大きくなる。
【0012】また希土類−遷移金属合金に比べ、短波長
領域での感度が良好なため、高密度記録が可能である。
【0013】
【実施例】図1は本発明の光磁気記録媒体の断面構造図
である。図において1はPd/Co積層膜(第1磁性
層)、2はPt/Co積層膜(第2磁性層)、3は基
板、4、6はCo層、5はPd層、7はPt層である。
光磁気記録媒体は透明基板3上にPd/Co積層膜(第
1磁性層)1、Pt/Co積層膜(第2磁性層)2を成
膜して構成される。これらの室温での保磁力をHc1、
Hc2とし、キュリー温度をTc1、Tc2とすると、
【0014】
【数3】
【0015】の関係にある。具体的には、Pd/Co積
層膜(第1磁性層)1のPd層5の一層当りの膜厚を1
0〜20Å、Co層4の一層当りの膜厚を3〜10Å、
全体の膜厚を50〜400Åとすると、垂直磁化膜が得
られる。Pt/Co積層膜(第2磁性層)2も同様にP
t層7の一層当りの膜厚を10〜20Å、Co層6の一
層当りの膜厚を3〜10Å、全体の膜厚を50〜400
Åとすると、垂直磁化膜が得られる。ここでPt/Co
積層膜(第2磁性層)2はPd/Co積層膜(第1磁性
層)1より室温での保磁力を小さく、キュリー温度を高
くする。
【0016】Pd/Co積層膜(第1磁性層)1、Pt
/Co積層膜(第2磁性層)2の保磁力は組成比、膜
厚、成膜時のガス圧によって、キュリー温度は組成比に
よって変化するので、これらの条件を調整することによ
ってPd/Co積層膜(第1磁性層1、Pt/Co積層
膜(第2磁性層)2の保磁力、キュリー温度を調整す
る。例えば組成比によって調整する場合、Pt/Co積
層膜(第2磁性層)2のCo組成を、Pd/Co積層膜
(第1磁性層)1のCo組成よりも多くすれば、
【0017】
【数4】
【0018】の関係が得られる。ここで、Pd/Co積
層膜(第1磁性層)1の保磁力はPt/Co積層膜(第
2磁性層)2の保磁力よりも大きく、またPd組成を多
くすれば、2層間の保磁力の差は一層大きくなる。図3
は媒体の各磁性層の温度と保磁力の関係を示す。図に
は、Pd/Co積層膜(第1磁性層)1とPt/Co積
層膜(第2磁性層)2の保磁力と温度との関係が示され
ている。またここで、Hiniは初期化磁界、Hbはバ
イアス磁界、Trは室温である。
【0019】図4は低パワーレーザ照射時の媒体の磁化
の模式断面図、図5は高パワーレーザ照射時の媒体の磁
化の模式断面図である。図において8はレーザ光、9は
初期化磁石、10はバイアス磁石である。図3、図4、
図5から各構成の基本的な関係について述べる。オーバ
ーライトのときは、レーザ光8、初期化磁石9とバイア
ス磁石10を使用する。ここで、初期化磁界とバイアス
磁界は逆向きであるようにする。初期化磁石9からの磁
界の強さHiniは室温TrにおいてPd/Co積層膜(第
1磁性層)1の保磁力Hc1より小さく、Pt/Co積
層膜(第2磁性層)2の保磁力Hc2より大きい。また
レーザ光8は記録情報データに合わせて、高パワーと低
パワーに調整されて使用される。この低パワーの照射は
Pd/Co積層膜(第1磁性層)1のキュリー温度Tc
1より高いが、Pt/Co積層膜(第2磁性層)2のキ
ュリー温度Tc2より低い温度に光磁気記録媒体を加熱
する。これに対し高パワーの照射はPt/Co積層膜
(第2磁性層)2のキュリー温度Tc2より高い温度に
光磁気記録媒体を加熱する。
【0020】次に、図4に基づいて説明する。Pt/C
o積層膜(第2磁性層)2が初期化磁石9の向きに磁化
されている状態で、記録情報データに応じて低パワーの
レーザ光8を光磁気記録媒体に照射すると、光磁気記録
媒体の温度はPt/Co積層膜(第2磁性層)2のキュ
リー温度Tc2より低いが、Pd/Co積層膜(第1磁
性層)1のキュリー温度Tc1より高くなるので、Pd
/Co積層膜(第1磁性層)1の磁化がゼロになる。こ
の状態で光磁気記録媒体が冷却されると、Pd/Co積
層膜(第1磁性層)1はPt/Co積層膜(第2磁性
層)2からの交換結合力によって、Pt/Co積層膜
(第2磁性層)2の磁化の向き(初期化磁界の向き)に
磁化される。
【0021】次に、図5に基づいて説明する。Pt/C
o積層膜(第2磁性層)2が初期化磁石9の向きに磁化
されていても、高パワーのレーザ光8を光磁気記録媒体
に照射すると、光磁気記録媒体の温度はPd/Co積層
膜(第1磁性層)1、Pt/Co積層膜(第2磁性層)
2のキュリー温度Tc1、Tc2より高い温度に加熱さ
れるので、Pd/Co積層膜(第1磁性層)1、Pt/
Co積層膜(第2磁性層)2の磁化がゼロになる。この
状態で光磁気記録媒体が冷却されると、Pt/Co積層
膜(第2磁性層)2がバイアス磁界の向きに磁化され、
Pd/Co積層膜(第1磁性層)1もPt/Co積層膜
(第2磁性層)2からの交換結合力によって、バイアス
磁界と同じ向きに磁化される。このように、レーザ光の
パワーが記録情報データに応じて、高低に調整され、P
d/Co積層膜(第1磁性層)1の磁化の方向を記録情
報データに応じたものにすることができる。
【0022】図6は光磁気記録媒体のPt/Co積層膜
(第2磁性層)2のカーヒステリシスループを、図7は
Pd/Co積層膜(第1磁性層)1のカーヒステリシス
ループを示したものである。保磁力の大きさに明らかな
差がみられ、交換結合させても2層間の保磁力の差は大
きい。そのため、従来のPt/Co積層膜(第2磁性
層)を交換結合させたものに比べ、記録初期磁界のマー
ジンが大きくなる。
【0023】図8は本発明で用いたPd/Co積層膜
(第1磁性層)とTbFeCo膜のカー回転角の波長関
係を示したものである。Pd/Co積層膜(第1磁性
層)のほうが、従来から用いられている希土類−遷移金
属合金のTbFeCo膜より短波長領域でのカー回転角
θKが大きい。そのため、本発明の光磁気ディスクは、
従来の希土類−遷移金属合金を用いたものに比べて、高
密度記録特性も優れている。
【0024】また実施例では、基板上にPd/Co積層
膜(第1磁性層)、Pt/Co積層膜(第2磁性層)を
形成しているが、Pd/Co積層膜(第1磁性層)と基
板の間に下地層として透明な化合物(SiN、SiAl
ON、ZnS、ZnO、Al 23、AlN、CoS、B
eO、SiCなど)を挟み込んでも同様の効果が得るれ
る。
【0025】また、Pt/Co積層膜(第2磁性層)2
がPd/Co積層膜(第1磁性層)1と接しない側の面
に公知の誘電体膜、反射膜、紫外線硬化樹脂を設けた構
造でも、同様の効果を得る。
【0026】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の光磁気記録
媒体は光変調オーバーライトが可能であり、かつ、初期
化磁界のマージンが大きい。更に高密度記録特性も優れ
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光磁気記録媒体の断面構造図。
【図2】従来の光磁気記録媒体の断面構造図。
【図3】媒体の各磁性層の温度と保磁力の関係説明図。
【図4】低パワーレーザ光照射時の媒体の磁化の模式断
面図。
【図5】高パワーレーザ光照射時の媒体の磁化の模式断
面図。
【図6】Pt/Co積層膜(第2磁性層)のカーヒステ
リシスループ。
【図7】Pd/Co積層膜(第1磁性層)のカーヒステ
リシスループ。
【図8】Pd/Co積層膜(第1磁性層)とTbFeC
o膜のカー回転角と波長の関係を示した図。
【符号の説明】
1 Pd/Co積層膜(第1磁性層) 2 Pt/Co積層膜(第2磁性層) 3 基板 4 Co層 5 Pd層 6 Co層 7 Pt層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に第1磁性層を形成し、その上に
    第2磁性層を形成し、これらの磁性層の室温での保磁力
    をそれぞれHc1、Hc2、キュリー温度をTc1、T
    c2とするとき、 【数1】 の関係にある光磁気記録媒体において、第1磁性層がP
    d/Co積層膜、第2磁性層がPt/Co積層膜である
    ことを特徴とする光磁気記録媒体。
JP16194393A 1993-06-30 1993-06-30 光磁気記録媒体 Pending JPH0721601A (ja)

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JP16194393A JPH0721601A (ja) 1993-06-30 1993-06-30 光磁気記録媒体

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