JPH0721575A - 光ディスクプレイヤーの偏心補償回路及びその方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ディスクプレイヤにおける偏心補償回路
及びその方法を提供する。 【構成】 本発明による光ディスクプレイヤの偏心補
償回路は検出された位相差成分を増幅し駆動回路に出力
する増幅部、現在のディスクが上面再生か下面再生かを
認識し、スピンドルモ−タ−の速度の制御量の誤差が基
準許容値と比べて比較結果による制御信号を出力するシ
ステムコントロ−ラ−、速度制御量が許容誤差より大き
い上面再生の場合、スピンドルモ−タ−の速度を可変さ
せるためにシステムコントロ−ラ−の制御信号に応答し
増幅部の利得を調節する利得調節部を含んで上面及び下
面の相異なる偏心を有する両面ディスクを正常的に再生
できる。 【効果】 これにより、回路が簡単になり製品の単価
が低められる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は光ディスクプレイヤーに
おける偏心補償回路及びその方法に係り、特に両面再生
用光ディスクプレイヤーにおいて上面及び下面のセンタ
ーホールの差による偏心量が相異なる時、利得を調節し
スピンドルモーターの回転速度を可変し両面ディスクの
偏心量を補償するための偏心補償回路及びその方法に関
する。

【０００２】

【従来の技術】一般的に光ディスクプレイヤーは任意の
信号をディジタル形態にディスク上に記録した後、レー
ザービームのように高集光力を有する光をディスクの表
面に投射させ、その反射光を受けて光量の差により信号
を再生する装置である。

【０００３】図１に示すように、従来の両面ディスク再
生専用システムでは、ディスク５に収録されたディジタ
ル映像信号と音声信号をピックアップ部１０からピック
アップし復調部２０を通じて復調する。

【０００４】固体撮像素子ＣＣＤ３０では、復調部２０
から出力されるディジタル映像信号と音声信号のうち映
像信号のみを電気的な信号として出力する。

【０００５】同期信号検出部４０では、ＣＣＤ３０から
出力される映像信号のうち垂直同期信号及び水平同期信
号を検出し、水平同期分離部５０は水平同期信号のみを
検出する。

【０００６】第１位相比較部６０では、水平同期分離部
５０から分離された水平同期信号と基準水平同期信号と
の位相を検出し位相差に当たる信号を出力する。

【０００７】バースト信号分離部７０ではＣＣＤ３０よ
り出力される映像信号からＮＴＳＣの場合3.58MHz のバ
ースト信号を検出する。

【０００８】第２位相比較部８０ではバースト信号分離
部７０から出力されるバースト信号及び基準バースト信
号との位相を比較し位相差を検出する。

【０００９】加算器９０では第１及び第２位相比較部６
０、８０から出力される位相差を加算し、加算された位
相差を増幅部１００を通じて増幅しスピンドルモーター
駆動部１２０に出力する。

【００１０】スピンドルモーター駆動部１２０では増幅
部１００を通じて出力される位相差信号をＰＷＭ（Puls
e Width Modulation）信号に変換しスピンドルモーター
１３０を駆動する。

【００１１】一方、電圧制御発振器ＶＣＯ１１０では増
幅部１００を通じて出力される位相差信号を周波数信号
に変換しＣＣＤ３０の読み出しクロック制御端子に出力
する。

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た両面ディスク専用の再生システムの光ディスクプレイ
ヤーでは、図２に示したように光ディスクを回転駆動す
るターンテーブルの上部に昇降及び回転可能に備えられ
たクランパー（clamper ）により一方向（ここでは下
面）にのみチャッキング（chucking）し安定化を成して
いるので、ディスクの反対方向（上面）再生の際は全体
システムでスピンドル制御量が大きくなるという短所が
ある。

【００１３】ここで、レーザーディスクの場合は図３に
示したようにホール（hole）内径が５５mm±１００μｍ
の偏差を有しており、このターンテーブル構造で両面
ディスクに対してはチャッキング安定化を成しているの
で偏差量を減らす。

【００１４】しかしながら、図４に示したように両面デ
ィスクの場合、ディスクの製作上ホールセンターの不一
致が生ずる。即ち、図４のような両面ディスクを再生し
ようとする場合、上面と下面のディスクホールセンター
の差によるスピンドルサーボの不安定で画面が不安定に
なる。（ディスクの上面及び下面のホールは各々内部直
径ａ、ｂを有する。） これを解決するために、ディスクを二重チャッキングす
る構造を採っている。即ち、下面再生の際と上面再生の
際にそれぞれチャッキングする。しかしながら、前述し
た二重チャッキング方式を採用する場合には二重チャッ
キングメカニズムが複雑で値段が高いという問題点があ
った。

【００１５】ここで、両面再生光ディスクプレイヤーに
おいてトラッキングサーボとトラッキング位置サーボの
利得を互いにマッチングさせ偏心量を補償する装置はア
メリカ特許番号"5,121,374" 号に開示されてある。

【００１６】

【課題を解決するための手段】本発明の目的は、両面再
生光ディスクプレイヤーにおいて上面及び下面の偏心の
相異なるディスクを再生する場合、利得を調整しスピン
ドルモーターの速度を可変し偏心量を補償するための光
ディスクプレイヤの偏心補償回路及びその方法を提供す
るにある。

【００１７】前述した目的を達成するために、本発明に
よる光ディスクプレイヤの偏心補償回路は、光ディスク
から再生される信号で水平同期信号及びバースト信号を
検出し、基準水平同期信号と基準バースト信号との位相
を比較し、この比較した位相差によりスピンドルモータ
ーの速度を制御するモーター駆動手段を具備し、更に
は、前記検出された位相差成分を増幅し前記駆動手段に
出力する増幅手段と、現在のディスクが上面再生か下面
再生かを認識し、前記スピンドルモーターの速度の制御
量の誤差が基準許容値と比較し、当該比較結果による制
御信号を出力する制御手段と、速度制御量が許容誤差よ
り大きい上面再生の場合、前記スピンドルモーターの速
度を可変させるために前記制御手段の制御信号に応答し
前記増幅手段の利得を調節する利得調節手段を含み、上
面及び下面の偏心の相異なる両面ディスクの再生の際偏
心量を補償することを特徴としている。

【００１８】また、本発明による光ディスクプレイヤの
偏心補償方法は、光ディスクから再生される信号で水平
同期信号及びバースト信号を検出し、基準水平同期信号
と基準カラーバースト信号との位相を比較し、この比較
した位相差によりスピンドルモーターの速度を制御する
光ディスクプレイにおいて、前記検出された位相差信号
を増幅し前記スピンドルモーターの速度制御信号で出力
する増幅工程と、現在のディスクが上面再生か下面再生
かを認識し、前記スピンドルモーターの速度の制御量の
誤差が基準許容値と比較し、この比較結果による制御信
号を出力する比較工程と、速度制御量が許容誤差より大
きい上面再生の場合、前記スピンドルモーターの速度を
可変させるために前記制御信号に応答し前記増幅過程の
利得を調節する利得調節過程を含むことを特徴とする。

【００１９】

【作用】かかる本発明の構成或は工程は、上面及び下面
の偏心の相異なる両面ディスクを再生する両面再生光デ
ィスクプレイヤにおいて、速度制御量が許容誤差より大
きい上面再生の場合に利得を調整しスピンドルモーター
の速度を可変して偏心量を補償する。

【００２０】

【実施例】以下、添付した図面に基づき本発明の実施例
を詳細に説明する。

【００２１】図５は本発明による光ディスクプレイヤの
偏心補償回路の一実施例による構成ブロック図である。

【００２２】図５の本発明の実施例の光ディスクプレイ
ヤの偏心補償回路において、図１と同一の構成に対して
は同一符号を付け、その構成説明は略する。

【００２３】本発明による光ディスクプレイヤの偏心補
償回路は、上面ディスク再生の際スピンドルモーターが
ロッキング（locking ）された信号を受けロッキング信
号を逸した場合に発生するセンサー信号を認識し、これ
に対応する制御信号ＣＯＮを出力するシステムコントロ
ーラー２００と、増幅器１００を通じて加算器９０から
出力される増幅された位相差信号に対して、システムコ
ントローラー２００から出力される許容誤差より大きい
上面再生というセンサー信号に対応した制御信号により
増幅利得を低下させる利得調節部２１０が新たに構成さ
れ、両面を有する光ディスクを再生する装置でのように
下面再生の際にのみチャッキングする構造を有する。

【００２４】次に、図５に示した偏心補償回路の動作を
説明する。

【００２５】図５によれば、ピックアップ部１０ではデ
ィスク５に収録されたディジタル映像信号と音声信号を
ピックアップし復調部２０を通じて復調する。

【００２６】ＣＣＤ３０では復調部２０から出力される
ディシタル映像信号と音声信号のうち映像信号のみを出
力する。

【００２７】同期信号検出部４０ではＣＣＤ３０から出
力される映像信号のうち水平及び垂直同期信号を検出
し、水平同期分離部５０では水平同期信号のみを検出す
る。

【００２８】第１位相比較部６０では水平同期分離部５
０から出力されるＮＴＳＣ方式の15.75KHzの水平同期信
号と基準水平同期信号との位相差を検出し該当する信号
を出力する。

【００２９】バースト信号分離部７０ではＣＣＤ３０よ
り出力される映像信号から3.58MHzのバースト信号を検
出する。

【００３０】第２位相比較部８０ではバースト信号分離
部７０から出力されるバースト信号及び基準バースト信
号との位相を比較し位相差を検出する。

【００３１】加算器９０では第１及び第２位相比較部６
０、８０から出力される位相差を加算し、加算された位
相差を増幅部１００を通じて増幅しスピンドルモーター
駆動部１２０に出力する。

【００３２】この際、システムコントローラー２００で
は図４に示すように上面及び下面の偏心量の差がある場
合、上面再生モードを認識し速度制御量に対するエラー
が許容誤差より大きい時発生する“ハイ”レベルのセン
サー信号を受け取った場合に“ロー”レベルの制御信号
を出力する。

【００３３】システムコントローラー２００から出力さ
れる制御信号により利得調節部２１０では増幅部１００
の利得が低下するよう調節する。

【００３４】スピンドルモーター駆動部１２０では増幅
部１００を通じて出力される利得が調節され増幅された
位相差信号をＰＷＭ信号に変換しスピンドルモーター１
３０を駆動する。即ち、ＰＷＭ信号の幅が大きいほど誤
差が大きいということを意味しスピンドルモーター１３
０の速度が高速で駆動されるよう調節する。

【００３５】図６は図５に示す一部ブロックの詳細な回
路図である。

【００３６】図６において、演算増幅器Ｕ１、抵抗Ｒ
６、Ｒ１〜Ｒ３、キャパシターＣ１〜Ｃ３が図５の増幅
部１００に当たる。抵抗Ｒ６と、直列で連結された抵抗
Ｒ１とキャパシターＣ１は並列で加算器９０の出力端子
と演算増幅器Ｕ１の反転端子（ー）の間に接続され、
２．５Ｖの供給電源出力端子は演算増幅器Ｕ１の非反転
端子（＋）に接続され、キャパシターＣ２、抵抗Ｒ２、
直列で接続された抵抗Ｒ３とキャパシターＣ３はそれぞ
れ並列に演算増幅器Ｕ１の反転端子（ー）と出力端子の
間に接続されている。

【００３７】ダイオードＤ１、Ｄ２、電界効果トランジ
スタＱ１、抵抗Ｒ４、Ｒ５は図５の利得調節部２１０に
当たる。

【００３８】リミッターで動作するダイオードＤ１のア
ノード端子とダイオードＤ２のカソード端子は演算増幅
器Ｕ１の反転端子（ー）に接続され、ダイオードＤ３の
カソード端子はシステムコントローラー２００の制御信
号ＣＯＮ出力端子に接続される。電界効果トランジスタ
Ｑ１のゲート端子はダイオードＤ３のアノード端子に接
続され、電界効果トランジスタＱ１のゲート端子とソー
ス端子の間に抵抗Ｒ５が接続され、抵抗Ｒ４の一端はダ
イオードＤ１のカソード端子とダイオードＤ２のアノー
ド端子に共同接続され、他端は電界効果トランジスタＱ
１のソース端子に接続され、電界効果トランジスタＱ１
のドレイン端子は演算増幅器Ｕ１の出力端子に接続され
る。

【００３９】図６の動作を説明する。

【００４０】増幅部１００の演算増幅器Ｕ１の反転端子
に入力された抵抗Ｒ１及びキャパシターＣ１により高域
ポール（pole）点が形成され、抵抗Ｒ３及びキャパシタ
ーＣ３により中間ポール点及び高域ポール点の間に又他
のポール点を形成する。

【００４１】正常的な下面再生の際は、演算増幅器Ｕ１
の反転端子に連結された抵抗Ｒ６と演算増幅器ＡＭＰの
反転端子及び出力端子の間に接続された抵抗Ｒ２により
増幅器１００の増幅度が決定される。

【００４２】図７Ａに示した通り、速度制御に対するエ
ラーが許容誤差より大きい時発生する“ロー”レベルの
センサー信号に“ハイ”レベル信号で応答し上面再生の
際システムコントローラー２００から出力される図７Ｂ
に示した制御信号ＣＯＮはダイオードＤ３を通じて電界
効果トランジスタＱ１のゲート端子に入力される。ここ
で、ダイオードＤ３及び抵抗Ｒ５の役割はシステムコン
トローラー２００から出力される制御信号ＣＯＮを電界
効果トランジスタＱ１のゲート端子に安定に入力させる
ためである。

【００４３】システムコントローラー２００から出力さ
れる制御信号ＣＯＮの“ハイ”レベル信号により電界効
果トランジスタＱ１がターンオンされれば、加算器９０
から出力される位相差信号をダイオードＤ１、Ｄ２によ
り一定レベル以上あるいは一定レベル以下の成分のみを
出力させる。

【００４４】ダイオードＤ１、Ｄ２を通じてリミッティ
ングされた信号は抵抗Ｒ４と抵抗Ｒ２により利得が低下
する。即ち、抵抗Ｒ４を抵抗Ｒ２に比べ相当小さい値に
設定すれば電界効果トランジスタＱ１を通じて抵抗Ｒ４
と抵抗Ｒ２は並列で連結されているので抵抗Ｒ４と抵抗
Ｒ２の並列抵抗値は抵抗Ｒ４の値に代置したものと等し
くなるので速度制御量が許容誤差より大きい上面再生の
際抵抗Ｒ６と抵抗Ｒ４の並列値として決定される値によ
り利得が低下する。下面再生の際利得は抵抗Ｒ６と抵抗
Ｒ２の比で決定される。

【００４５】ここで、上面再生の際の利得は下面再生の
際の利得よりγ／３位に低下するよう抵抗Ｒ４値と抵抗
Ｒ２の値を適切に調節する。

【００４６】

【発明の効果】以上で前述した通り、本発明による光デ
ィスクプレイヤの偏心補償回路とその方法は、両面ディ
スクを再生する場合センターホールの差による上面と下
面の偏心の差を補正するために上面再生の際の利得を低
下させ偏心を補償することにより回路が簡単になり製品
の単価が低められる。

【００４７】

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の光ディスクプレイヤの構成ブロック図で
ある。

【図２】従来の光ディスクプレイヤの移送手段を説明す
るための図面である。

【図３】光ディスクの偏心量を説明するための図面であ
る。

【図４】両面ディスクの断面図である。

【図５】本発明の光ディスクプレイヤの偏心補償回路の
一実施例によるブロック図である。

【図６】図５に示した増幅部及び利得調節部の詳細な回
路図である。

【図７】図５に示したシステムコントローラーに入力さ
れるセンサー信号と出力されるコントロル信号の波形図
である。

【符合の説明】

５ ディスク １０ ピックアップ手段 ２０ 復調部 ３０ ＣＣＤ ４０ 同期信号検出部 ５０ 水平同期分離部 ６０ 第１位相比較部 ７０ バースト信号分離部 ８０ 第２位相比較部 ９０ 加算器 １００ 増幅部 １１０ ＶＣＯ １２０ スピンドルモーター駆動部 １３０ スピンドルモーター ２００ システムコントローラ ２１０ 利得調節部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光ディスクから再生される信号で水平同
   期信号及びバースト信号を検出し、基準水平同期信号と
   基準バースト信号との位相を比較し、当該比較した位相
   差によりスピンドルモーターの速度を制御するモーター
   駆動手段を具備する光ディスクプレイヤーにおいて、 前記検出された位相差信号を増幅し前記駆動手段に出力
   する増幅手段と、 現在のディスクが上面再生か下面再生かを認識し、前記
   スピンドルモーターの速度の制御量の誤差が基準許容値
   と比べて比較結果による制御信号を出力する制御手段
   と、 速度制御量が許容誤差より大きい上面再生の場合、前記
   スピンドルモーターの速度を可変させるために前記制御
   手段の制御信号に応答し前記増幅手段の利得を調節する
   利得調節手段とを含むことを特徴とする光ディスクプレ
   イヤの偏心補償回路。
2. 【請求項２】 前記利得調節手段は、 速度制御量が許容誤差より大きい場合、前記制御手段か
   ら出力される制御信号に応答しターンオンするスイッチ
   ング手段と、 前記検出された位相差信号を一定のレベル以上あるいは
   一定のレベル以下の信号のみを検出するリミッターと、 前記スイッチング手段及び前記リミッターの間に接続さ
   れ、前記リミッターの出力に対し振幅を調節する利得調
   節用抵抗からなることを特徴とする請求項１記載の光デ
   ィスクプレイヤの偏心補償回路。
3. 【請求項３】 前記制御手段は上面再生の際スピンドル
   モーターの速度制御量の誤差が基準許容値より大きい時
   出力されるセンサー信号に応答する制御信号で前記スイ
   ッチング手段を制御することを特徴とする請求項１記載
   の光ディスクプレイヤの偏心補償回路。
4. 【請求項４】 光ディスクから再生される信号で水平同
   期信号及びバースト信号を検出し、基準水平同期信号と
   基準カラーバースト信号との位相を比較し、当該比較し
   た位相差によりスピンドルモーターの速度を制御する光
   ディスクプレイヤーにおいて、 前記検出された位相差信号を増幅し前記スピンドルモー
   ターの速度制御信号で出力する増幅工程と、 現在ディスクが上面再生か下面再生かを認識し、前記ス
   ピンドルモーターの速度の制御量の誤差が基準許容値と
   比較し、当該比較結果による制御信号を出力する比較工
   程と、 速度制御量が許容誤差より大きい上面再生の場合、前記
   スピンドルモーターの速度を可変させるために前記制御
   信号に応答し前記増幅過程の利得を調節する利得調節工
   程とを含むことを特徴とする光ディスクプレイヤの偏心
   補償方法。