JPH07215497A - 画像形成装置の給紙装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子写真複写機等の給紙装置において、給紙
トレイ内部での用紙の上昇の動作と、トレイからの用紙
の送り出しの動作、および、トレイから送り出された用
紙の搬送の動作を行う機構を簡素化する。 【構成】 電子写真複写機等の給紙部に配置する給紙装
置において、トレイ内での用紙上昇手段を駆動するため
に、ギヤ部材２１、３２の間に揺動ギヤ２３を配置し、
ソレノイド３０により揺動ギヤを駆動系から接離させる
ようにする。また、トレイの給紙側先端部に対応させて
配置するピックアップローラ１７に対して、ソレノイド
３０による揺動手段を配置し、前記ソレノイド３０の駆
動により、給紙トレイからの用紙の送り出しと、給紙ト
レイ内での用紙の上昇の動作を連動させて行うようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機等の画
像形成装置の給紙装置において、給紙トレイに収容した
用紙を上昇させながら、用紙を給送する装置に関し、特
に、給紙トレイから用紙を送り出す動作と、用紙をトレ
イ内で上昇させる動作を、１つの駆動手段を用いて行う
ように構成した画像形成装置の給紙装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】電子写真複写機やレーザビームプリンタ
等のように、電子写真方式を用いて記録紙を作成する画
像形成装置においては、給紙部に配置する給紙トレイ等
の用紙収容手段に給紙装置を配置している。そして、前
記給紙装置をピックアップローラと用紙さばき装置によ
り構成し、前記用紙さばき装置により用紙を１枚ずつ送
り出す機構を構成している。前述したような給紙装置を
設けた画像形成装置は、例えば、特開平２−２３１３２
４号公報等に示されるように構成されるもので、前記従
来例の装置では、図８に示されるような装置を構成して
いる。前記図８に示される画像形成装置１では、画像形
成部に配置する感光体ドラム２に対して、一般の電子写
真方式を用いた装置と同様に、現像装置３、クリーニン
グ装置４および、トナー画像を用紙に転写するための転
写コロトロン５等を配置している。また、前記感光体ド
ラム２からの画像転写部の上流側に用紙搬送路６を配置
し、給紙トレイ１０、１０ａ…と、手差しトレイ９から
給紙される用紙を、前記用紙搬送路６内で搬送し、画像
転写部の直前部に設けた用紙整合装置８により用紙の位
置決めを行い、感光体ドラム２に形成されるトナー画像
に対してタイミングを合わせて用紙を送り出す手段を構
成している。さらに、前記感光体ドラムの下流部に定着
装置を配置して、トナー画像を転写した用紙を、定着装
置を通して定着し、コピーを作成する機構を設ける。

【０００３】前記画像形成装置１では、給紙部に複数の
給紙トレイ１０、１０ａ……を上下方向に配置し、各ト
レイに対して給紙装置１５、１５ａ……を配置するとと
もに、前記給紙装置を給紙ユニット１４、１４ａ……と
して画像形成装置本体に組み込んで設けている。また、
前記給紙装置１５、１５ａ……は、給紙トレイに収容さ
れる用紙の先端部に当接するピックアップローラ１７…
…と、用紙さばき装置１８……とを組み合わせて設け、
ピックアップローラにより取り出した用紙を、用紙さば
き装置１８の給紙ローラとリタードローラの間でさば
き、用紙搬送路６に向けて送り出す手段を構成する。そ
して、前記給紙ユニットには、上下方向に用紙搬送路６
を配置し、前記用紙搬送路６には搬送ローラ装置７を設
けて、給紙トレイ１０、１０ａ……から取り出した用紙
を感光体ドラムからの画像を転写する位置に向けて送り
出すようにしている。さらに、前記従来例では、給紙ト
レイ内部での用紙の上昇の動作と、給紙装置のローラ部
材に対する駆動を、１つの駆動手段を用いて行うように
構成し、前記２つの装置に対して配置する共通の駆動手
段からクラッチを介してそれぞれの作動装置に対する駆
動を行う機構を構成している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来例
に示されるように、１つの駆動手段により２つの動作装
置をクラッチを介して駆動する機構を構成した場合に
は、クラッチの構造や負荷により、クラッチの連結時間
にバラツキが生じるという問題がある。そして、前述し
たような手段を用いて、給紙トレイ内部での用紙を上昇
させる動作を行う際にも、用紙の上昇の動作を正確に設
定することが困難である。また、クラッチを使用するた
めに、装置の製造コストが上昇するという問題の他に、
動作タイミングのバラツキを押さえるために、電磁クラ
ッチを使用すると、駆動装置のコストがさらに上昇する
という問題がある。

【０００５】そこで、前記従来例の問題を解消するため
の手段として、小型の直流モータを各装置に組込み、用
紙上昇装置を独立した駆動系により構成することが考え
られている。ところが、直流モータを使用する場合に
は、負荷により回転数にバラツキが発生するために、給
紙トレイ内での用紙が多い場合と、用紙が少ない場合と
では、用紙を上昇させる速度に差が生じるという問題が
発生する。また、直流モータは、回転数が比較的多いた
めに、騒音が大きくなるという問題の他に、別個のモー
タを使用するために、装置の製造コストにも大きな影響
が発生する。

【０００６】

【発明の目的】本発明は、前述したような従来の給紙装
置における駆動装置の問題を解消するもので、１つのモ
ータを使用して、給紙手段に対する駆動と、給紙トレイ
内での用紙の上昇とを行う装置において、駆動力の伝達
を良好に行い得るとともに、動作を正確に行い得る装置
を提供することを目的としている。また、本発明は、正
逆駆動を行うモータを用いて、正転時と逆転時で作動さ
せる装置を切り換えることができる装置を提供するこ
と、および、２つの動作部材に対して、交互に駆動を行
う手段を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段および作用】本発明は、給
紙トレイに収容される最上位の用紙に接離しながら用紙
を送り出すピックアップローラと、送り出される用紙を
給送する給紙ローラと、前記給紙ローラに対して押圧す
る方向に弾性的に付勢されるリタードローラとにより構
成される給紙手段と、前記給紙装置の下流部に配置する
搬送ローラ装置、および、給紙トレイ内で用紙を所定の
高さに上昇させるために、用紙上昇手段を設けてなる給
紙装置に関する。本発明においては、前記用紙上昇手段
に設けた駆動手段と駆動源との間に、駆動力の伝達を断
続する手段を配置するとともに、給紙手段のピックアッ
プローラを支持するアーム部材に対して、前記ピックア
ップローラを用紙に対して接離させる手段を設け、前記
用紙上昇手段に対する動作と、ピックアップローラを上
下動させる動作を、１つの駆動源を用いて行う手段を構
成している。また、本発明においては、前記１つの駆動
手段を用いて、用紙上昇の動作とピックアップローラの
用紙に対する接離の動作を行うに際して、前記２つの動
作部材の動作を交互に行う手段を構成し、駆動の切り換
えの動作を、駆動モータが停止している状態で行う手段
を構成することができる。さらに、本発明では、前記２
つの動作部材に対する駆動を行う手段を、１つの正逆方
向に駆動可能なモータを用い、前記モータの正逆方向の
駆動の切り換えにより、給紙手段と、用紙上昇手段を別
個に駆動する機構を構成することが可能である。前記構
成に加えて、本発明においては、前記モータと２つの動
作部材との間に、ギヤによる伝導手段を各々設けるとと
もに、前記各々のギヤによる伝導手段に一方向クラッチ
部材を配置し、モータの正逆駆動と一方向クラッチ部材
を介して２つの動作部材に対する駆動を行う手段を構成
することができる。

【０００８】

【作用】前述したように、本発明の画像形成装置の給紙
装置においては、給紙手段のローラに対する駆動と、用
紙上昇手段に対する駆動を、１つの正逆駆動可能なモー
タを用いて行う場合には、モータの駆動方向を切り換え
るのみで、２つの動作装置に対する駆動を個別に行うこ
とができる。そして、前記駆動切り換え手段を設ける場
合には、モータに対する正逆駆動を行うことのみで対応
が可能であるから、動作タイミングにズレを生じたりす
ることがなく、駆動伝達機構を簡素化することが可能に
なる。また、２つの動作部材に対する駆動を交互に行う
際に、駆動の切り換えの動作を駆動モータが停止してい
る時間に行うような手段を構成することができ、その場
合には、各動作部材に対する駆動伝達に際して、モータ
が停止した状態で行うので、駆動伝達装置に無理な負荷
が作用しない状態で行うことができる。さらに、駆動伝
達部材に対して、各動作部材との間に一方向クラッチ手
段を配置する場合には、モータに対する正逆駆動を行う
のみで、動作にタイミングのズレが生じたりすることを
防止することができる。

【０００９】

【実施例】図示される例にしたがって、本発明の画像形
成装置の給紙装置を説明する。図１に示される例は、前
記従来例の画像形成装置に設ける給紙ユニットの構成を
示しているもので、前記給紙ユニット１４においては、
給紙トレイ１０の内部で用紙の給紙側の先端部を押し上
げるボトムプレート１１を配置している。そして、給紙
ユニットに設けた押上アーム１２によりボトムプレート
を上昇させて、ピックアップローラ１７に向けて用紙を
押圧することにより、ピックアップローラ１７と用紙の
摩擦力により給紙の動作を良好な状態で行うようにす
る。また、前記ピックアップローラの下流部には、給紙
ローラ１９とリタードローラ１９ａを対向させて構成す
る用紙さばき装置１８を設けており、用紙さばき装置に
よりさばいて、給紙トレイから取り出した用紙を１枚ず
つ送り出し、用紙搬送路６に配置する搬送ローラ装置７
により画像記録部に向けて給紙の動作を行うようにす
る。前記ピックアップローラ１７は、アーム部材１６に
支持され、前記アーム部材１６を給紙ローラ１９の軸を
中心にして揺動可能に設け、前記アーム部材１６を図示
を省略した駆動手段を用いて揺動させることにより、給
紙トレイ１０に収容される用紙Ｐの最上位のものから送
り出すようにする。

【００１０】前記給紙装置において、ピックアップロー
ラ１７に向けて用紙を押圧するために、押上アーム１２
により押し上げる手段を設けており、前記押上アーム１
２に対して図２に示されるような駆動伝達手段を配置し
ている。また、前記押上アーム１２に対する駆動を行う
ために、用紙の上部の位置を検知する手段を配置してお
き、その検知手段からの情報にもとづいて、用紙を上昇
させる機構を構成している。したがって、前記給紙装置
においては、給紙トレイに収容される用紙に対して、ボ
トムプレート１１を押上アーム１２により上昇させて、
用紙をピックアップローラに対応する位置に上昇させ、
用紙に対する送り出しの動作を良好な状態で行うことが
できる。

【００１１】前記給紙トレイ１０に収容される用紙を上
昇させて、ピックアップローラに向けて押圧するため
に、本発明の装置においては、図２に示されるように、
ボトムプレート１１を押上アーム１２を用いて揺動させ
る手段を設けている。前記給紙トレイ１０に対して配置
する押上アーム１２は軸２６に支持され、軸２６の端部
に設けた半月ギヤ２５を介して用紙上昇用駆動装置２０
により駆動されて、押上アーム１２に対する揺動の動作
を行う。また、前記押上アーム１２を戻し方向に駆動す
るために、スプリング２７を軸に対して配置し、スプリ
ング２７により戻し方向へ付勢することにより、伝導ギ
ヤ装置による駆動を解除し、給紙トレイ内の用紙を自重
で下降させる際に、押上アームが用紙の下降の動作に対
して邪魔をしないようにする。

【００１２】前記押上アーム１２に対する駆動装置２０
は、図２、３に示されるように構成することができるも
ので、入力ギヤ２１と端部ギヤ２２の間で減速ギヤ装置
を構成しており、前記入力ギヤ２１に対して、揺動ギヤ
２３を介して駆動力を伝達する機構を構成している。前
記入力ギヤ２１に対して配置する揺動ギヤ２３は、揺動
アーム２４により支持され、図示を省略した駆動ギヤか
らの駆動力を、揺動ギヤ２３を介して入力ギヤ２１に伝
達する。そして、例えば、前記駆動機構の入力ギヤ２１
に対して、揺動ギヤ２３が離間することにより、押上ア
ーム１２に対する駆動伝達が中断されると、給紙トレイ
１０に収容される用紙Ｐとボトムプレート１１は、その
自重により下降する。また、前記押上アーム１２は、軸
に設けたスプリング２７の力により、軸を介して反時計
方向に揺動され、ギヤ装置を逆転方向に回転させるよう
な作用を行う。

【００１３】前述したような給紙装置における駆動装置
においては、例えば、図４、５に示されるように、１つ
のソレノイド３０による駆動手段を用いて、給紙装置の
駆動と、押上アーム１２に対する上下動の駆動伝達を行
う機構を構成することができる。図４に示される例は、
ソレノイド３０に対してスプリング３１を配置し、前記
ソレノイドの作動子に対して、揺動ギヤ２３を支持する
揺動アーム２４と、給紙装置のアーム部材１６を揺動さ
せるための駆動リンク３５を配置している。前記ソレノ
イドにより作動される揺動アーム２４は、駆動装置の伝
導ギヤ３２の軸を支軸２４ａとし、前記支軸２４ａを介
して揺動可能に設けたもので、揺動アームの端部に支持
する揺動ギヤ２３は、図４の状態では、伝導ギヤ３２と
入力ギヤ２１の間で駆動力の伝達を行わないので、給紙
トレイ内の用紙を上昇させる動作を中断する状態にあ
る。

【００１４】また、前記ソレノイド３０に設けた駆動リ
ンク３５は、支軸３６を介して揺動可能に設けられてお
り、前記駆動リンク３５の先端部３７は、給紙装置のピ
ックアップローラ１７を支持する支持アーム１６の突部
１６ａに対応する位置で揺動する。そして、前記図４に
示される例では、ソレノイドがオフの状態で、スプリン
グにより付勢され、駆動リンク３５は支軸３６を介して
反時計方向に揺動させるので、前記リンクの突部３７
が、支持アーム１６の突部１６ａに係合して、前記支持
アーム１６は給紙ローラ１９の軸を介して時計方向に揺
動させる。したがって、前記支持アーム１６に設けたピ
ックアップローラ１７は、給紙トレイに収容されている
用紙Ｐから離間し、給紙が停止される状態を維持する。

【００１５】前記図４の状態に対して、図５に示される
例では、押上アームを駆動して給紙トレイ内の用紙を上
昇させる動作と、給紙トレイから用紙を送り出す動作を
同時に行い、給紙可能な状態に設定する場合を示してい
る。前記図５に示される例では、ソレノイド３０をオン
にして、作動子を引っ込めた状態を示しているもので、
この場合には、ソレノイドの駆動により、揺動アーム２
４が支軸２４ａを介して反時計方向に揺動され、揺動ギ
ヤ２３を伝導ギヤ３２と入力ギヤ２１の双方に噛み合わ
せて、駆動力の伝達を行うので、駆動ギヤ装置を介して
押上アームを揺動させ、トレイ内の用紙を上昇させる動
作を行う。また、前記用紙上昇の動作と同時に、ソレノ
イドの駆動により、支軸３６を介して時計方向に揺動さ
れる駆動リンク３５は、給紙装置のピックアップローラ
の支持アーム１６を押し上げる動作を停止する。したが
って、前記図５に示される状態では、給紙トレイ内の用
紙を押上アームにより上昇させる動作と、ピックアップ
ローラを用紙に押圧して、前記ローラを駆動することに
より用紙の送り出しの動作とを、同時に行うことができ
るようになる。

【００１６】前記駆動手段とは別に、本発明において
は、図６に示されるような駆動手段を設けることができ
る。前記図６に示される駆動伝達装置４０の例では、１
つの駆動モータ４２と多数のギヤを組合わせて駆動ギヤ
装置４７を構成し、給紙装置の給紙ローラ軸４４、リタ
ードローラ軸４５、搬送ローラ軸４６に対する駆動を行
うとともに、用紙上昇用駆動装置２０に対する駆動の伝
達を行う機構を構成する。前記駆動伝達装置４０におい
て、駆動モータ４２のモータギヤ４３に噛み合う駆動ギ
ヤ装置４７のギヤ部材４８には、駆動モータ４２の正転
時に、給紙装置に対する駆動力の伝達を行うためのワン
ウェイクラッチ４９を設けている。また、前記モータギ
ヤ４３には、搬送ローラ軸４６に対する駆動伝達機構を
設け、搬送ローラ軸４６のギヤ部材５０に対して、モー
タギヤ４３の回転が切り換えられた際に作動するワンウ
ェイクラッチ５１を設けて、前記給紙装置の他のローラ
の軸に対する駆動が停止した状態で、搬送ローラ装置の
軸を駆動する手段を構成している。さらに、前記モータ
ギヤ４３に対して、駆動装置２０に対する駆動伝達を行
うための中間ギヤ装置５２を配置し、前記中間ギヤ装置
の所定の位置にワンウェイクラッチ５３を配置し、モー
タの逆転時に、駆動装置２０に対する駆動力の伝達を行
うことができるようにする。

【００１７】前記図６に示される駆動伝達装置４０の例
では、駆動モータ４２を正転方向に駆動すると、給紙ロ
ーラ軸４４を介してピックアップローラと給紙ローラ、
および、リタードローラ軸４５を介してリタードローラ
に対する駆動を行い、給紙トレイから用紙をさばきなが
ら送り出す動作を行う。そして、給紙トレイから取り出
された用紙の先端部が搬送ローラ装置による搬送位置に
到達すると、駆動モータ４２の駆動方向が切り換えられ
て、前記給紙装置に対する駆動が停止される。それと同
時に、駆動モータ４２の逆転により、ワンウェイクラッ
チ５１、５３が接続され、搬送ローラ軸４６と駆動装置
に対する駆動の伝達作用が開始され、搬送ローラ装置を
給紙方向に駆動するとともに、押上アームを上昇させる
機構が駆動される。

【００１８】前記押上アームに対する駆動伝達機構とし
て設ける駆動装置では、その駆動力伝達機構の所定の位
置に、前記図２等に示される駆動断続手段が接続された
際にのみ、押上アームを揺動させることができるように
する。なお、前記図６に示す例では、押上アームを上昇
させた状態で保持する手段を構成し、押上アームに対す
る駆動が切られた状態でも、用紙が下降しないようにす
る手段を設けるので、前記押上アームの上昇位置を保持
する手段として、従来の給紙トレイのボトムプレート上
昇手段のうちの任意の用紙上昇保持手段を用いることが
可能である。

【００１９】前記図６の実施例とは別に、本発明におい
ては、図７に示されるように駆動伝達装置４１を設ける
こともできる。前記図７に示される例では、前記図６の
場合と同様に、駆動モータ４２に正転方向に駆動可能な
ものを使用し、前記モータの正逆駆動の切り換えによ
り、給紙装置に設けたローラ装置の駆動と、搬送ローラ
装置と押上アームに対する駆動を行う機構を構成してい
る。また、本実施例では、搬送ローラ装置の駆動軸に対
して駆動装置を配置しているので、１つのワンウェイク
ラッチ５７を搬送ローラ軸４６に設ける手段を構成する
ことにより、駆動ギヤ装置５５に設けるワンウェイクラ
ッチ４９との２つのワンウェイクラッチを用いて構成す
ることができるようにする。

【００２０】前記図７に示されるような駆動伝達装置４
１を構成する場合には、前記図６の場合と同様に、駆動
モータ４２を正転方向に駆動すると、給紙ローラ軸４４
を介してピックアップローラと給紙ローラ、および、リ
タードローラ軸４５を介してリタードローラに対する駆
動を行い、給紙トレイから用紙をさばきながら送り出す
動作を行う。そして、送り出された用紙の先端部が搬送
ローラ装置による搬送位置に到達すると、駆動モータ４
２の駆動方向が切り換えられて、前記給紙装置に対する
駆動が停止される。それと同時に、駆動モータ４２の逆
転方向への駆動により、ワンウェイクラッチ５７が接続
され、搬送ローラ軸４６に対する駆動の伝達作用が開始
され、搬送ローラ装置を給紙方向に駆動するとともに、
押上アームに対する駆動が行われて、給紙トレイ内で用
紙を上昇させる機構が駆動される。なお、前記図７に示
される例においても、前記図６の場合と同様に、押上ア
ームに対する駆動伝達機構として設ける駆動装置に対し
て、その駆動力伝達機構の所定の位置に駆動断続手段が
接続された際にのみ、押上アームを揺動させることがで
きるようにする。さらに、押上アームを上昇させた状態
で保持する手段を構成し、押上アームに対する駆動が切
られた状態でも、用紙が下降しないようにする手段を設
けることができる。

【００２１】前述したように、本発明においては、図４
ないし図７に示されるような駆動伝達機構を、給紙装置
に対する駆動伝達部と、押上アームに対する駆動伝達部
との双方に設けることにより、給紙トレイからの用紙の
送り出しの動作を行うことができる。また、本発明の装
置では、駆動伝達装置に対して駆動力の断続の作用を行
わせるために、ワンウェイクラッチまたは揺動ギヤ等を
配置するが、前記駆動伝達手段として用いるワンウェイ
クラッチは、従来より電子写真複写機等に用いられてい
る任意の機構のものを用いることができる。さらに、本
発明の画像形成装置の給紙装置では、給紙装置に配置す
るローラ駆動系と、リタードローラに対する駆動方式等
を一般の電子写真複写機の場合と同様な機構のものとし
て構成することも可能である。

【００２２】

【発明の効果】本発明の画像形成装置の給紙装置は、前
述したような構成を有するものであるから、給紙手段の
ローラに対する駆動と、用紙押上手段に対する駆動を、
１つの正逆駆動可能なモータを用いて行うことができ
る。そして、本発明においては、モータの駆動方向を切
り換えるのみで、２つの動作装置に対する駆動を個別に
行うことができ、駆動伝達機構の構成を簡素化すること
ができる。また、前記ワンウェイクラッチによる駆動切
り換え手段を設ける場合には、モータに対する正逆駆動
を行うことのみで対応が可能であるから、動作タイミン
グにズレを生じたりすることがなく、駆動伝達機構を簡
素化することが可能になる。さらに、２つの動作部材に
対する駆動を交互に行う際に、駆動の切り換えの動作を
駆動モータが停止している時間に行うような手段を構成
することができ、その場合には、各動作部材に対する駆
動伝達に際して、モータが停止した状態で行うので、駆
動伝達装置に無理な負荷が作用しない状態で行うことが
できる。前記構成に加えて、駆動伝達部材に対して、各
動作部材との間に一方向クラッチ手段を配置する場合に
は、モータに対する正逆駆動を行うのみで、動作にタイ
ミングのズレが生じたりすることを防止することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の駆動装置と給紙トレイの関係を示す
説明図である。

【図２】 給紙トレイに対して配置する用紙上昇装置の
構成を示す説明図である。

【図３】 押上アーム揺動に対する駆動機構の構成を示
す説明図である。

【図４】 本発明の駆動伝達装置での駆動伝達をソレノ
イドを用いて行う装置の説明図である。

【図５】 図４の装置における給紙状態を示す説明図で
ある。

【図６】 本発明の駆動伝達機構の構成を示す説明図で
ある。

【図７】 本発明の駆動伝達機構の別の実施例の構成を
示す説明図である。

【図８】 一般的な画像形成装置の構成を示す説明図で
ある。

【符号の説明】

１ 画像形成装置、 ２ 感光体ドラム、 １０
給紙トレイ、１１ ボトムプレート、 １２ 押
上アーム、 １５ 給紙装置、２０・４０・４１
駆動装置、 ２３ 揺動ギヤ、３０ ソレノイド、
３５ 駆動リンク、 ４２ 駆動モータ、４４
給紙ローラ軸、 ４５ リタードローラ軸、４６
搬送ローラ軸、 ４９・５１・５３・５７ ワンウ
ェイクラッチ。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 給紙トレイに収容される最上位の用紙に
   接離しながら用紙を送り出すピックアップローラと、送
   り出される用紙を給送する給紙ローラと、前記給紙ロー
   ラに対して押圧する方向に弾性的に付勢されるリタード
   ローラとにより構成される給紙手段と、 前記給紙装置の下流部に配置する搬送ローラ装置、およ
   び、給紙トレイ内で用紙を所定の高さに上昇させるため
   に、用紙上昇手段を設けてなる給紙装置において、 前記用紙押上手段に設けた駆動手段と駆動源との間に、
   駆動力の伝達を断続する手段を配置するとともに、 給紙手段のピックアップローラを支持するアーム部材に
   対して、前記ピックアップローラを用紙に対して接離さ
   せる手段を設け、 前記用紙上昇手段に対する動作と、ピックアップローラ
   を上下動させる動作を、１つの駆動源を用いて行うこと
   を特徴とする画像形成装置の給紙装置。
2. 【請求項２】 前記１つの駆動手段を用いて、用紙上昇
   の動作とピックアップローラの用紙に対する接離の動作
   を行うに際して、 前記２つの動作部材の動作を交互に行う手段を構成し、
   駆動の切り換えの動作を、駆動モータが停止している状
   態で行うことを特徴とする請求項１に記載の画像形成装
   置の給紙装置。
3. 【請求項３】 前記１つの駆動手段を用いて、用紙上昇
   の動作とピックアップローラの用紙に対する接離の動作
   を行う装置において、 前記２つの動作部材に対する駆動を行う手段を、１つの
   正逆方向に駆動可能なモータを用い、 前記モータの正逆方向の駆動の切り換えにより、給紙手
   段と、用紙上昇手段を別個に駆動することを特徴とする
   請求項１に記載の画像形成装置の給紙装置。
4. 【請求項４】 前記モータと２つの動作部材との間に、
   ギヤによる伝導手段を各々設けるとともに、前記各々の
   ギヤによる伝導手段に一方向クラッチ部材を配置し、 モータの正逆駆動と一方向クラッチ部材を介して２つの
   動作部材に対する駆動を行うことを特徴とする請求項３
   に記載の画像形成装置の給紙装置。