JPH07214185A - 絞り型 - Google Patents

絞り型

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JPH07214185A
JPH07214185A JP6015406A JP1540694A JPH07214185A JP H07214185 A JPH07214185 A JP H07214185A JP 6015406 A JP6015406 A JP 6015406A JP 1540694 A JP1540694 A JP 1540694A JP H07214185 A JPH07214185 A JP H07214185A
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JP
Japan
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die
gap forming
forming member
punch
gap
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Application number
JP6015406A
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English (en)
Inventor
Retsu Tanima
烈 谷間
Kazuo Morita
和男 森田
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Kojima Industries Corp
Original Assignee
Kojima Press Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れたしわ防止効果を確保しつつ、プレス成
形割れの発生が効果的に解消乃至は抑制され得る絞り型
を提供すること。 【構成】 ダイスとの間で被加工物を挟持する押え部材
の外側に、ダイスに向かって外方へ拡がる移動用傾斜面
を有するカム部材を配設し、該押え部材とダイスとの間
に所定の隙間を形成する該隙間形成部材が、該ダイスと
ポンチとの相対的な接近移動に伴って、該移動用傾斜面
に案内されて、該ポンチに近接する方向に移動せしめら
れるようにする一方、該隙間形成部材と該押え部材及び
/又は該ダイスとの間の当接面を前記ポンチから離隔す
る方向において外方に拡がる隙間調節用傾斜面として構
成し、該隙間調節用傾斜面に案内されて該隙間形成部材
が該ポンチに近接する方向に移動せしめられることによ
って、該押え部材と該ダイスとの間の隙間が漸次拡開さ
れるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、ダイスと押え部材との間に被加
工物を挟持せしめつつ、所定の絞り加工を行なう絞り型
に係り、特に絞り加工の進行に伴って被加工物に対して
強大な挟持圧力、所謂しわ押え圧力が加わらないように
して、プレス成形割れの発生を効果的に解消乃至は抑制
し得るようにした、絞り型の改良された構造に関するも
のである。
【0002】
【背景技術】従来より、絞り加工に用いられるプレス
型、所謂絞り型の1つとして、相対的に接近、離隔可能
に配置されて、所定の絞り加工を行なうダイス及びポン
チと、該ポンチの周囲において、該ダイスに対向し且つ
該ダイスと該ポンチとの相対的な接近移動に伴って該ダ
イスを押圧するように配された押え部材とを含んで構成
されたものがある。そして、この絞り型にあっては、ポ
ンチとダイスとを相対的に接近移動させることにより、
被加工物が、その周縁部において、押え部材の該ダイス
への押圧力にて、該ダイスと押え部材との間に挟持せし
められつつ、該ポンチにより該ダイスのダイス穴内に押
し込まれて、該被加工物に対して所定の絞り加工が行な
われ得るようになっている。また、その際、押え部材と
ダイスとの間で、被加工物に対して所定の挟持圧力、所
謂しわ押え圧力が加えられていることによって、被加工
物におけるしわの発生が有利に防止され得るようになっ
ている。
【0003】ところで、よく知られているように、その
ような絞り型にあっては、押え部材とダイスとの間に挟
持された被加工物に及ぼされるしわ押え圧力が弱いと、
該被加工物にしわが発生してしまい、逆にかかる圧力が
強過ぎると、ポンチにて絞り込まれる際に、被加工物の
伸び、即ち該被加工物における挟持部位のダイス穴内へ
の流れ込みが抑制されて、特に成形品の底部部位等が極
端に薄肉化され、甚だしい場合には、そこに、プレス成
形割れが生じることとなる。
【0004】このため、従来の絞り型にあっては、例え
ば、図9の左半分に示されている如く、ダイス12と押
え部材22との間にディスタンスプレート56が介装せ
しめられて、ダイス12とポンチ14とが相対的に接近
移動せしめられた際に、それらダイス12と押え部材2
2との間に所定の隙間29が形成されるようになってい
ると共に、かかる隙間29において、被加工物32が、
それらダイス12と押え部材22との間で挟持せしめら
れるようになっている。これによって、かかる図9の右
半分に示される如く、ダイス12とポンチ14とが更に
接近移動せしめられて、被加工物32が絞り込まれる際
に、押え部材22のダイス12への押圧力が徐々に増加
しても、その押圧力に抗して、かかる隙間の間隔:tが
略一定に保持され得るようになっている。
【0005】ところが、一般に、絞り加工、特に深絞り
加工等を行なう際には、ポンチによる絞り込みにより、
被加工物の外周部位が圧縮せしめられて、該被加工物に
おけるダイスと押え部材との挟持部位の板厚が著しく増
加されることとなるため、上述の如き構成を採用して
も、かかる被加工物の板厚の増加に伴って、該被加工物
に及ぼされるしわ押え圧力が著しく増大し、その結果、
成形品の底部部位等においてプレス成形割れが生じる場
合があったのである。
【0006】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
に鑑みて為されたものであって、その解決課題とすると
ころは、絞り加工の進行に伴うところの押え部材とダイ
スとの間における被加工物のしわ押え圧力の上昇を抑制
乃至は阻止せしめて、優れたしわ防止効果を確保しつ
つ、プレス成形割れの発生を効果的に解消乃至は抑制し
得るようにした絞り型の構造を提供することにある。
【0007】
【解決手段】そして、本発明にあっては、かかる課題の
解決のために、相対的に接近、離隔可能に配置されて、
所定の絞り加工を行なうダイス及びポンチと、該ポンチ
の周囲において、該ダイスに対向し且つ該ダイスと該ポ
ンチとの相対的な接近移動に伴って該ダイスを押圧する
ように配された押え部材と、該押え部材と該ダイスとの
間に介在せしめられて、それら押え部材とダイスとの間
に所定の隙間を形成する隙間形成部材とを含み、かかる
隙間において被加工物を該押え部材の該ダイスへの押圧
力により挟持せしめつつ、該被加工物に対して前記絞り
加工を行ない得るようにした絞り型において、前記隙間
形成部材を、前記押え部材とダイスとの間において該押
え部材の押圧方向に略直交する方向に移動可能に配する
と共に、該隙間形成部材と該押え部材及び/又は該ダイ
スとの間の当接面を前記ポンチから離隔する方向におい
て外方に拡がる隙間調節用傾斜面として構成し、該隙間
調節用傾斜面に案内されて該隙間形成部材が該ポンチに
近接する方向に移動せしめられることによって、該押え
部材と該ダイスとの間の隙間が漸次拡開されるようにす
る一方、該隙間形成部材の外方への突出部が当接せしめ
られる面が前記押え部材から前記ダイスに向かって拡が
る移動用傾斜面とされたカム部材を、前記押え部材の外
側に配設し、前記ダイスとポンチとの相対的な接近移動
に伴って、該隙間形成部材が該カム部材の移動用傾斜面
に案内されて該ポンチに近接する方向に移動せしめられ
るようにしたことを、その特徴とするものである。
【0008】なお、かくの如き本発明に従う絞り型の好
ましい態様によれば、前記隙間形成部材に対して、該隙
間形成部材を前記カム部材に対して押圧する方向に付勢
力を及ぼす付勢手段が設けられ、前記ダイスとポンチと
の相対的な離隔移動時に、該付勢手段の付勢力によって
該隙間形成部材が前記ポンチから離隔する方向に移動せ
しめられるように構成される。
【0009】また、本発明に従う絞り型の好ましい態様
の一つによれば、前記付勢手段がコイルバネにて構成さ
れると共に、該コイルバネが、前記隙間形成部材に設け
られた規制手段により、伸縮時において、その伸縮方向
以外への移動を規制せしめられるように構成される。
【0010】さらに、本発明の一つの望ましい態様によ
れば、前記隙間形成部材に係合せしめられる係合部材が
設けられて、前記付勢手段の付勢力による該隙間形成部
材の前記押え部材と前記ダイスとの間からの離脱が阻止
されるように構成されることとなる。
【0011】さらに、本発明の有利な態様においては、
前記押え部材と前記ダイスの互いの対向部位のうちの少
なくとも一方の部位に、外方に開口する切欠き部が設け
られて、該切欠き部内に、前記隙間部材が収容配置せし
められる。
【0012】また、本発明の一つの望ましい態様によれ
ば、前記ポンチと前記カム部材とが同一の基台に取り付
けられて、前記ダイスに対して相対的に接近、離隔移動
せしめられるように構成されることとなる。
【0013】さらに、本発明の一つの有利な態様によれ
ば、前記隙間形成部材と前記押え部材との間の当接面
が、前記隙間調節用傾斜面として構成される一方、該隙
間形成部材と前記ダイスとが、一方の側から他方の側に
向かって突出する突出部と該他方の側に設けられた、該
突出部を収容保持し得る形状を有し且つ前記ポンチに近
接する方向に向かって延びる溝部とからなる案内機構に
て連結せしめられて、該隙間形成部材が、前記隙間調節
用傾斜面と該案内機構にて案内されて、該ポンチに近接
する方向に移動せしめられるように構成される。
【0014】
【作用・効果】このような本発明に従う絞り型にあって
は、隙間形成部材が、押え部材とダイスとの間を、それ
らの部材に各々設けられた隙間調節用傾斜面に案内され
て、ポンチに近接する方向に移動せしめられることによ
って、該押え部材とダイスとの間に形成された、該押え
部材の該ダイスへの押圧力にて被加工物が挟持される隙
間が漸次拡開されるようになっている一方、かかる隙間
形成部材が、ダイスとポンチとの相対的な接近移動に伴
って、押え部材の外側に配設されたカム部材の移動用傾
斜面に案内されて、該ポンチに近接する方向に移動せし
められるようになっているところから、それらダイスと
ポンチとが相対的に接近移動せしられることにより、被
加工物に対して所定の絞り加工が行なわれる際に、加工
終了時における押え部材とダイスとの間の隙間の間隔
が、加工開始時のそれに比して、所定量だけ広げられる
こととなるのであり、それによって、ポンチによる絞り
込みに伴う被加工物のダイスと押え部材との挟持部位の
板厚の増加が有利に許容され得て、そのような板厚の増
加に由来する、ダイスと押え部材との間における被加工
物に対する挟持圧力の増大が、効果的に解消乃至は緩和
され得るのである。
【0015】従って、本発明に係る絞り型にあっては、
絞り加工の進行に伴って、被加工物に及ぼされるしわ押
え圧力が著しく上昇するようなことが有利に抑制乃至は
阻止され得、以て成形品の底部部位等におけるプレス成
形割れの発生が、従来のものに比して、より効果的に抑
制乃至は解消され得ることとなるのであり、また加工開
始時におけるダイスと押え部材との間の隙間の間隔が配
慮されることによって、従来のものと同様に、優れたし
わ防止効果が良好に発揮され得るのである。
【0016】しかも、かかる絞り型において、隙間形成
部材と押え部材及び/又はダイスとの間の当接面に形成
される隙間調節用傾斜面やカム部材の移動用傾斜面の傾
斜角度の大きさ、更にはそれらのバランス等を考慮する
ことにより、隙間形成部材のポンチに近接する方向への
移動量と、かかる移動に伴って拡開せしめられる隙間の
拡開量とを調節して、絞り加工の進行時における被加工
物の板厚の増加量に応じて、該隙間が漸次拡開せしめら
れるように構成すれば、被加工物が、押え部材とダイス
との間において、絞り加工の開始から終了まで、略一定
のしわ押え圧力をもって挟持せしめられ得て、プレス成
形割れの発生が更に効果的に防止され得ることとなるの
である。
【0017】また、本発明において、隙間形成部材に対
して、該隙間形成部材をカム部材に対して押圧する方向
に付勢力を及ぼす付勢手段を設け、ダイスとポンチとの
相対的な離隔移動時に、該付勢手段の付勢力によって該
隙間形成部材が該ポンチから離隔する方向に移動せしめ
られるように構成することによって、絞り加工の終了後
に、何等の操作を加えなくとも、該隙間形成部材が該絞
り加工の実施前の位置に復帰せしめられ得、以て絞り加
工を繰り返し行なう際における作業が有利に簡素化され
得ることとなるのである。
【0018】さらに、本発明において、前記付勢手段を
コイルバネにて構成すると共に、該コイルバネを、前記
隙間形成部材に設けられた規制手段により、伸縮時にお
いて、その伸縮方向以外への移動が規制せしめられるよ
うに構成することによって、ダイスとポンチとの相対的
な離隔移動時に、該コイルバネの伸長量に応じた付勢力
が、該隙間形成部材に対して、常時、安定して及ぼされ
得、以て絞り加工を繰り返し行なう際における、上述の
如き優れた作業性が効果的且つ安定的に確保され得るの
である。
【0019】更にまた、本発明において、隙間形成部材
に対して前記付勢手段を設けると共に、該隙間形成部材
に係合せしめられる係合部材を設けて、前記付勢手段の
付勢力による該隙間形成部材の押え部材とダイスとの間
からの離脱が阻止されるように構成することによって、
それら押え部材とダイスとの間に、前述の如き所定の隙
間が確実に形成され得て、かかる隙間において、被加工
物が常に良好に挟持され得、その結果、プレス成形割れ
の発生が効果的に抑制乃至は解消せしめられ得る絞り加
工が、より安定的に行なわれ得ることとなるのである。
【0020】また、本発明において、押え部材とダイス
の互いの対向部位のうちの少なくとも一方の部位に、外
方に開口する切欠き部を設けて、該切欠き部内に、隙間
形成部材を収容配置するようにすることによって、該隙
間形成部材が十分に大きな大きさ乃至は厚さをもって構
成され得、以て該隙間形成部材における押え部材の押圧
力に対する強度が効果的に高められ得るのであり、更に
は該隙間形成部材に対して前記付勢手段を設ける場合に
おいて、該付勢手段が該隙間形成部材と共に、該切欠き
部内に収容配置され得て、該付勢手段の配設により装置
全体が大型化してしまうようなことも有利に回避され得
るのである。
【0021】さらに、本発明において、ポンチとカム部
材とを同一の基台に取り付けて、ダイスに対して相対的
に接近、離隔移動せしめるように構成することによっ
て、それらポンチとカム部材とをそれぞれ別部材に取り
付ける場合に比して、その構造が有利に簡略化され得る
のである。
【0022】更にまた、本発明において、隙間形成部材
と押え部材との間の当接面を、前記隙間調節用傾斜面と
して構成する一方、該隙間形成部材とダイスとを、一方
の側から他方の側に向かって突出する突出部と該他方の
側に設けられた、該突出部を収容保持し得る形状を有し
且つ前記ポンチに近接する方向に向かって延びる溝部と
からなる案内機構にて連結せしめて、該隙間形成部材
が、前記隙間調節用傾斜面と該案内機構にて案内され
て、該ポンチに近接する方向に移動せしめられるように
構成することによって、そのような隙間形成部材のポン
チに近接する方向への移動時におけるガタツキが有利に
解消され得、その結果、絞り加工の進行時において、ダ
イスと押え部材との間の隙間がスムーズに拡開せしめら
れ得て、その拡開量が常時安定して得られることとなる
のである。
【0023】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の代表的な実施例について、図面を参照し
つつ、詳細に説明することとする。
【0024】先ず、図1には、本発明に従う構造とされ
た、所定の絞り加工を行なう絞り型において、被加工物
に対する加工状態を具体的に説明するための概略図が示
されており、その左半分には、かかる加工の開始時の状
態が、またその右半分には、該加工の終了時の状態が、
それぞれ示されている。かかる図からも明らかなよう
に、絞り型10は、ダイス12とポンチ14とを含んで
構成されている。そして、この絞り型10を構成するダ
イス12及びポンチ14は、従来と同様に、互いに上下
に配されていると共に、ダイス12のダイス穴16とポ
ンチ14とが対応するように位置せしめられている。
【0025】また、それらダイス12及びポンチ14に
あっては、ダイス12がダイスホルダ18に固定されて
いる一方、ポンチ14がポンチホルダ20に取り付けら
れている。そして、ポンチ14が取り付けられるポンチ
ホルダ20が、図示しない基台に位置固定的に取り付け
られ、またダイス12が固定せしめられるダイスホルダ
18が、図示しない所定の駆動装置により上下移動せし
められるラムに取り付けられることによって、かかるラ
ムの上下移動に伴って、ダイス12が、ポンチ14に対
して、離隔、接近する方向に移動され得るようになって
おり、更に図1の右半分に示される如く、図示しないラ
ムの下死点状態において、ポンチ14がダイス12のダ
イス穴16内に挿通、配置され得るようになっている。
【0026】そして、かかるポンチ14の両サイドに
は、押え部材としてのしわ押え板22,22が、ダイス
12に対向して配されており、またそれらしわ押え板2
2,22は、クッションピン24,24を介して、図示
しないバネ等によりダイス12に接近する方向に付勢せ
しめられている。これによって、ダイス12がポンチ1
4に対して接近移動せしめられるに伴って、しわ押え部
材22,22が、ダイス12により下方に押し下げられ
るようになっていると共に、図示しないバネやゴム、流
体圧等の付勢力にて、ダイス12を徐々に大きな力で押
圧するようになっている。
【0027】また、そのようなしわ押え板22,22の
ポンチ14側とは反対の側には、ブロック状の固定カム
25,25が、各しわ押え板22に対して所定距離を隔
てて、互いに対向する状態で、それぞれ配されている。
そして、この固定カム25,25にあっては、ポンチ1
4が取り付けられるポンチホルダ20に対して、位置固
定的に取り付けられており、それによって、図示しない
ラムの上下移動に伴って、ダイス12が、ポンチ14と
共に各固定カム25に対しても、同時に離隔、接近移動
せしめられるようになっている。
【0028】一方、ダイス12の外側部位において、し
わ押え板22,22との対向部には、外方に開口する切
欠き部26,26が各々設けられており、またそれらの
切欠き部26,26内には、ブロック状の隙間形成部材
28,28がそれぞれ配されている。そして、この隙間
形成部材28,28にあっては、その外側部位と下部部
位とが、ダイス12の切欠き部26,26から外方及び
下方に所定寸法突出するようにして、該切欠き部26,
26内に収容されている。
【0029】かくして、ダイス12とポンチ14とが接
近移動せしめられた際に、図1の左半分に示される如
く、各隙間形成部材28が、その外方への突出部位にお
いて各固定カム25に当接せしめられるようになってい
ると共に、下方への突出部位において各しわ押え板22
に当接せしめられるようになっているのであり、またそ
れによって、各しわ押え板22とダイス12との間に、
該隙間形成部材28の下方への突出部位の高さに応じた
隙間29が形成せしめられるようになっているのであ
る。
【0030】なお、ここでは、各隙間形成部材28にお
けるダイス12の各切欠き部26からの下方への突出部
位の高さが調節されて、絞り加工の開始時における隙間
29の間隔:t0 が、該加工前の被加工物32の板厚と
略同一となるように構成されている。また、52は、ノ
ックアウトプレートであり、加工終了後におけるダイス
12のポンチ14からの離隔移動時に、コイルバネ54
の付勢力にてダイス12のダイス穴16内をポンチ14
に近接する方向に移動せしめられることによって、成形
品をダイス穴16から押し出して、取り出すためのもの
である。
【0031】ところで、図2に示される如く、そのよう
な隙間形成部材28において、その上部部位の中間部に
は、上方に所定高さ突出し且つ長さ方向に連続して延び
る、縦断面略T字形状を呈する摺動突部30が、一体的
に設けられている。一方、ダイス12の切欠き部26に
は、隙間形成部材28の摺動突部30の外形形状に対応
する形状とされた摺動溝34が、該切欠き部26の長さ
方向に延びるように、それぞれ形成されている。そし
て、図3に示される如く、かかる摺動溝34内に、隙間
形成部材28の摺動突部30が、そのフランジ部位にお
いて摺動可能な状態で係合せしめられて、嵌入されてい
る。
【0032】これによって、各隙間形成部材28とダイ
ス12とが、該ダイス12の各切欠き部26内におい
て、摺動突部30と摺動溝34とによって連結せしめら
れて、組み付けられていると共に、各隙間形成部材28
が、その摺動突部30において、ダイス12における各
切欠き部26の摺動溝34に案内されて、該切欠き部2
6内を、その長さ方向に摺動し得るようになっているの
である。換言すれば、各隙間形成部材28が、各しわ押
え部材22とダイス12との間において、しわ押え部材
22の押圧方向に略直交する方向、即ち前記ポンチ14
に接近、離隔する方向に移動可能とされているのであ
る。
【0033】また、図1及び図2からも明らかなよう
に、そのような隙間形成部材28にあっては、その下部
部位、即ち各しわ押え板22との当接部位が、ポンチ1
4に接近するに従って薄肉となるように構成されてお
り、以て各しわ押え板22との当接面が、ポンチ14か
ら離隔する方向において外方に拡がる傾斜面36,36
とされている。一方、各しわ押え板22にあっても、隙
間形成部材28との各当接面が、該隙間形成部材28の
傾斜面36に対応する形状と、ダイス12の各切欠き部
26の長さに対応する長さとを有する傾斜面38とされ
ている。
【0034】これによって、図4及び図5に示されてい
る如く、隙間形成部材28が、その傾斜面36におい
て、しわ押え板22の傾斜面38に案内されて、ダイス
12の切欠き部26内を、ポンチ14に近接する方向に
移動せしめられるに伴って、該しわ押え板22が、ダイ
ス12への押圧力に抗して下方に押し下げられ、以て隙
間29が、漸次拡開されるようになっている。このこと
から明らかなように、本実施例においては、それら隙間
形成部材28の傾斜面36としわ押え板22の傾斜面3
8が、隙間調節用傾斜面として、それぞれ構成されてい
るのである。
【0035】一方、前記した如く、各隙間形成部材28
は、ダイス12のポンチ14に対する接近移動により、
その外側部位において、各固定カム25に対して、当接
せしめられるようになっているのであるが、この固定カ
ム25は、ダイス12に向かうに従って狭幅となる略台
形形状をもって成っており(図1参照)、以て隙間形成
部材28との各当接面が、ダイス12に向かって拡がる
移動用傾斜面40として、それぞれ構成されている。ま
た、かかる移動用傾斜面40に当接する隙間形成部材2
8の各当接面41も、該固定カム25の各移動用傾斜面
40に対応して傾斜せしめられている。これによって、
各隙間形成部材28にあっては、ダイス12のポンチ1
4に対する接近移動により、ダイス12にて、前記しわ
押え板22と共に押し下げられるに伴って、各固定カム
25の移動用傾斜面40に案内されて、前記ダイス12
の切欠き部26内を、その内側方向、即ちポンチ14に
近接する方向にそれぞれ前進移動せしめられるようにな
っているのである。
【0036】なお、本実施例にあっては、特に、隙間形
成部材28のポンチ14に近接する方向への移動量を規
定する、固定カム25の移動用傾斜面40及び該移動用
傾斜面40に当接する隙間形成部材28の当接面41の
傾斜角度と、かかる移動量に応じて隙間29の拡開量を
規定する、隙間形成部材28の傾斜面36及び各しわ押
え板22の傾斜面38の傾斜角度のそれぞれの大きさ
と、それらのバランスが調節されて、絞り加工の進行に
伴って、被加工物32におけるダイス12と各しわ押え
板22との挟持部位の板厚の増加量に応じて、有効なし
わ防止作用を確保しつつ、それらダイス12と各しわ押
え板22の間の隙間29が漸次拡開せしめられ、絞り加
工の終了時におけるダイス12としわ押え板22との間
の隙間29が、加工後の被加工物32の周縁部(挟持
部)に目的とする板厚を与える間隔:t1 (t0
1 )となるように構成されている。
【0037】そしてまた、図2からも明らかなように、
隙間形成部材28にあっては、その摺動突部30の略中
央部に、上方に所定高さ突出する係合突起44が一体的
に設けられており、更にその長さ方向の一端側に、該係
合突起44と隣接して、上方に開口する凹所42が形成
されている。
【0038】一方、ダイス12においては、切欠き部2
6の摺動溝34の底部に、隙間形成部材28の係合突起
44に対応する形状を有する凹溝46が、該摺動溝34
の全長にわたって形成されている。また、図1に示され
ている如く、このダイス12の各凹溝46内には、コイ
ルバネ48が、隙間形成部材28における係合突起44
の前記凹所42との隣接側とは反対側の面に係合し、且
つ軸方向外方に付勢力を及ぼし得るように、各々配置さ
れており、更に各凹溝46の外方への開口部には、平板
状のストッパ50が、該開口部を閉塞するようにそれぞ
れ取り付けられ、その先端部位が、隙間形成部材28の
凹所42に入り込んだ状態で、前記隙間形成部材28の
係合突起44に係合され得るように構成されている。
【0039】これによって、各隙間形成部材28が、コ
イルバネ48にて、ダイス12の切欠き部26内から外
側方向、即ち固定カム25を押圧する方向に付勢せしめ
られていると共に、ストッパ50により、かかるコイル
バネ48の付勢力に抗して、該ダイス12の切欠き部2
6内からの離脱がそれぞれ阻止されるようになっている
のである。
【0040】かくして、かくの如き構造とされた絞り型
10にあっては、図1の左半分に示される如く、ダイス
12がポンチ14に対して接近移動せしめられて、該ダ
イス12が、隙間形成部材28を介して、しわ押え板2
2に当接せしめられることにより、被加工物32が、そ
の周縁部にて、その板厚と略同一の間隔を有する隙間2
9において、それらダイス12としわ押え板22との間
に挟持されることとなる。そして、かかる図1の右半分
に示されているように、ダイス12がポンチ14に対し
て、更に接近移動せしめられるに伴って、しわ押え板2
2がダイス12にて押し下げられると共に、該被加工物
32がダイス12のダイス穴16内に押し込まれて、所
定の形状に絞り込まれる。また、その際、隙間形成部材
28も、しわ押え板22と共に、ダイス12にて押し下
げられ、それによって、隙間形成部材28が、その当接
面41及び傾斜面36において、固定カム25の移動用
傾斜面40としわ押え板22の隙間調節用傾斜面として
の傾斜面38とにそれぞれ案内されて、ダイス12の切
欠き部26内をポンチ14に近接する方向に移動せしめ
られる。そして、その結果、絞り込みに伴う被加工物3
2の外周部における板厚の増加量に略対応する量だけ、
隙間29が漸次拡開せしめられつつ、該被加工物32に
対して、所定の絞り加工が行なわれ得ることとなるので
ある。
【0041】また、かかる絞り型10にあっては、その
ような被加工物32に対する絞り加工の終了後におい
て、ダイス12が、ポンチ14から離隔する方向に移動
せしめられる際に、各隙間形成部材28が、コイルバネ
48の付勢力によって、ポンチ14から離隔する方向に
移動せしめられることとなる。なお、その際、各隙間形
成部材28がダイス12に取り付けられたストッパ50
にて該ダイス12の各切欠き部26内からの離脱が阻止
されていることによって、各隙間形成部材28のダイス
12に対する組付け状態が、良好に確保され得るように
なっている。
【0042】従って、本実施例に係る絞り型10にあっ
ては、ダイス12と各しわ押え板22との間に挟持され
る被加工物32に及ぼされるしわ押え圧力が、しわ防止
に適した大きさに、終始、維持されつつ、所定の絞り加
工が行なわれ得ることとなるのであり、以てかかる絞り
加工時において、優れた防しわ効果が発揮され得ると共
に、プレス成形割れの発生が効果的に抑制乃至は解消さ
れ得るのである。
【0043】また、かかる絞り型10においては、ダイ
ス12がポンチ14から離隔移動せしめられるに伴っ
て、各隙間形成部材28,28が、各コイルバネ48に
よりポンチ14から離隔する方向に移動させられるよう
になっていることから、特別な操作を加えなくとも、絞
り加工終了と同時に、該隙間形成部材28が、該絞り加
工を実施する前の位置に復帰せしめられ得、以て絞り加
工の連続操業において、その操作性乃至は作業性が効果
的に高められ得るのである。
【0044】さらに、本実施例に係る絞り型10にあっ
ては、コイルバネ48の付勢力に抗して、ダイス12と
各しわ押え板22との間からの隙間形成部材28の離脱
を阻止するストッパ50が設けられて、該隙間形成部材
28のダイス12に対する組付け状態が、良好に確保さ
れ得るようになっていることから、かかるダイス12と
各しわ押え板22との間に、被加工物32の板厚の増加
に対応して拡開する隙間29が確実に形成され得、以て
絞り加工時におけるしわの発生とプレス成形割れの発生
の防止効果が、より安定して発揮され得ることとなる。
【0045】更にまた、かかる絞り型10にあっては、
そのような隙間形成部材28が、ダイス12に設けられ
た切欠き部26の内部に収容配置せしめられて、ダイス
12と各しわ押え板22との間の隙間29よりも十分に
大きな大きさをもって構成されていることから、しわ押
え板22の押圧力に対して優れた強度が発揮され得るの
であり、しかもかかる切欠き部26に設けられる凹溝4
6内に、前記コイルバネ48が配設されていることによ
って、連続操業に適する構造が、装置全体を大型化せし
めることなく有利に実現され得るようになっているので
ある。
【0046】また、かかる絞り型10においては、ポン
チ14が固定されるポンチホルダ20に各固定カム25
が取り付けられて、それらポンチ14と各固定カム25
とが、ダイス12に対して、共に相対的に接近、離隔移
動せしめられるように構成されていることから、ポンチ
14と各固定カム25をそれぞれ別部材に取り付ける場
合に比して、その構造が有利に簡略化され得るのであ
る。
【0047】さらに、本実施例に係る絞り型10にあっ
ては、隙間形成部材28が、ダイス12との当接部位に
設けられた摺動突部30と、しわ押え板22との当接部
位に形成された傾斜面36とにおいて、該ダイス12に
おける切欠き部26の摺動溝34と該しわ押え板22に
おける隙間調節用傾斜面としての傾斜面38とに摺動せ
しめられて、ポンチ14に近接する方向に移動せしめら
れるようになっていることから、各隙間形成部材28が
ガタツキのない状態で、ポンチ14に対して接近移動せ
しめられ得、以てダイス12と各しわ押え板22との間
の隙間29が、常に、かかる隙間形成部材28の移動量
に応じた量をもって、漸次拡開せしめられ得るのであ
る。
【0048】以上、本発明の代表的な実施例について詳
述してきたが、それは文字通りの例示であって、本発明
は、そのような例示のものにのみ限定して、解釈される
ものでは決してない。
【0049】例えば、前記実施例では、2個の隙間形成
部材28,28がダイス12の対向する部位に設けられ
た切欠き部26,26内にそれぞれ収容配置されて、該
ダイス12と押え部材としてのしわ押え板22,22と
の間に介在せしめられていたが、そのような隙間形成部
材の配置形態や設置個数は、何等これに限定されるもの
ではなく、押え部材のダイスとの対向部位に切欠き部を
設けて、かかる切欠き部内に、各々2個以上配置せしめ
ても良く、またそのような切欠き部等を設けることな
く、それらダイスと押え部材との間に配置するようにす
ることも可能である。
【0050】また、上記の実施例では、隙間形成部材2
8としわ押え板22との間の当接面が、それぞれ、互い
に対応して傾斜する傾斜面36,38とされて、それら
の傾斜面36,38により隙間調節用傾斜面が構成され
ていたが、これに代えて、隙間形成部材とダイスとの間
の当接面を隙間調節用傾斜面として構成することも、勿
論、可能である。
【0051】さらに、前記実施例では、隙間形成部材2
8における固定カム25の移動用傾斜面40との当接面
41が、該移動用傾斜面40に対応して傾斜せしめられ
ていたが、そのような隙間形成部材におけるカム部材と
の当接面の形状は、ダイスとポンチとの相対的な接近移
動に伴って、該隙間形成部材が、カム部材の移動用傾斜
面に案内されて、ポンチに接近する方向に移動せしめら
れるように為すものであれば、何等これに限定されるも
のではなく、例えば、かかる当接面を、該移動用傾斜面
に対応しない平面や湾曲面にて構成することも可能であ
る。そうすることによって、隙間形成部材の設計が容易
となる。
【0052】更にまた、前記実施例では、固定カム25
に形成される移動用傾斜面40が一定の傾斜角度をもっ
て傾斜せしめられて、構成されていたが、かかる移動用
傾斜面は、隙間形成部材がポンチに近接する方向に所定
距離だけ移動され得るように該隙間形成部材を案内し得
るものであれば、その形状が何等限定されるものではな
く、例えば傾斜角度が段階的に変化せしめられるように
構成されていても良いのである。
【0053】また、そのような移動用傾斜面を与えるカ
ム部材の隙間形成部材との当接面の形状も、前記実施例
における如きものに決して限定されるものではなく、か
かる当接面の一部部位にのみに移動用傾斜面を設けるよ
うにしても良いのであり、例えば、図6に示されている
ように、かかる当接面の上部部位を下方に鉛直に延びる
ガイド面58と為す一方、その下部部位に、押え部材か
らダイスに向かって拡がる傾斜面60を形成して、この
傾斜面を移動用傾斜面として構成することも可能であ
る。
【0054】さらに、前記実施例では、ダイス12の各
切欠き部26内に設けられた凹溝46内に対して、コイ
ルバネ48が、隙間形成部材における係合突起44に係
合する状態で、それぞれ配置されて、該コイルバネ48
の付勢力より、ダイス12のポンチ14からの離隔移動
時に、隙間形成部材28が該ポンチ14から離隔する方
向に移動せしめられるようになっていたが、隙間形成部
材に対して、かくの如き付勢力を作用せしめる付勢手段
の配置形態は、何等これに限定されるものではない。即
ち、例えば図7に示されているように、隙間形成部材2
8の摺動突部30において、凹所42が設けられる側と
は反対の側にコイルバネ収容溝62を形成し、また該ダ
イス12の各切欠き部26内において、該隙間形成部材
28のコイルバネ収容溝62に対応する位置に突起64
を設けて、図8に示される如く、コイルバネ48の一端
側を該コイルバネ収容溝62内に収容せしめる一方、他
端側を突起64に外挿せしめて、該コイルバネ48を、
その伸縮方向以外への移動が規制せしめられた状態で、
配置するようにしても良い。これによって、ダイス12
とポンチ14との相対的な離隔移動時に、コイルバネ4
8の伸長量に応じた付勢力が、隙間形成部材28に対し
て、安定的に及ぼされ得て、前記実施例において奏され
る如き絞り加工の連続操業における操作性乃至は作業性
の向上がより効果的に確保され得ると共に、該コイルバ
ネ48が、切欠き部26内から脱落するようなことが効
果的に防止され得て、該絞り加工がより安定的に行なわ
れ得ることとなるのである。
【0055】更にまた、そのような付勢手段としては、
従来から公知の付勢手段が何れも採用され得るのであ
り、例えば油圧機構や空気バネ等の流体圧を利用したも
のや、天然ゴム、合成ゴム、ポリエチレン等のゴム弾性
特性や樹脂バネ特性を利用したものが、かかるコイルバ
ネの如き金属バネ手段に代えて、適宜に用いられ得るの
である。
【0056】また、上述の如き付勢手段の付勢力に抗し
て、隙間形成部材の押え部材とダイスとの間からの離脱
を阻止する係合部材の形状や配設形態も、前記実施例に
おいてストッパ50にて例示される如きものに何等限定
されるものでないことは、言うまでもない。
【0057】さらに、前記実施例では、隙間形成部材2
8の上部部位に設けられた、縦断面略T字形状を呈する
摺動突部30と、ダイス12の各切欠き部内に形成され
た、該摺動突部30に対応する形状を有する摺動溝34
とによって、該隙間形成部材28とダイス12との間に
案内機構が設けられて、該隙間形成部材28が、かかる
案内機構と前記隙間調節用傾斜面とによって、ポンチ1
4に近接する方向に移動せしめられるようになっていた
が、そのような案内機構の構成も、何等これに限定され
るものではなく、例えば隙間形成部材の設けられる突部
やダイスに形成される溝の形状等が、種々、変更され得
るのである。
【0058】加えて、前記実施例では、ダイス12がポ
ンチ14に対して接近、離隔移動せしめられる絞り型1
0に対して、本発明を適用したものの具体例を示した
が、本発明は、その他、ポンチがダイスに対して接近、
離隔移動せしめられるように構成された絞り型、に対し
ても有利に適用され得ることは、勿論である。
【0059】その他、一々列挙はしないが、本発明が、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもないところである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う絞り型の一例に係る、被加工物に
対する絞り加工状態を示す縦断面説明図であって、左半
分は加工開始時の状態を、また右半分は加工終了時の状
態を、それぞれ示す図である。
【図2】図1に示される絞り型に組み付けられる隙間形
成部材とその組付け部位たるダイスの切欠き部の形状を
説明するための要部拡大分解斜視図である。
【図3】図2に示される隙間形成部材におけるダイスの
切欠き部への組付け状態を示す要部拡大説明図である。
【図4】図1に示される絞り型における被加工物に対す
る加工開始時の状態の、図1とは異なる断面形態を示す
要部拡大断面説明図であって、かかる状態における隙間
形成部材の配置位置を説明するための図である。
【図5】図1に示される絞り型における被加工物に対す
る加工終了時の状態の、図3に対応する図であって、か
かる状態における、隙間形成部材の配置位置を説明する
ための図である。
【図6】本発明に従う絞り型に設けられるカム部材の別
の例を示す要部拡大縦断面説明図である。
【図7】本発明に従う絞り型に組み付けられる隙間形成
部材の別の例を示す図2に対応する図である。
【図8】図7に示される隙間形成部材の図4に対応する
図である。
【図9】従来の絞り型の一例を示す図1に対応する図で
ある。
【符号の説明】
10 絞り型 12 ダイス 14 ポンチ 22 しわ押え
板 25 固定カム 26 切欠き部 28 隙間形成部材 29 隙間 30 摺動突部 32 被加工物 34 摺動溝 36,38 傾
斜面 40 移動用傾斜面 48 コイルバ
ネ 50 ストッパ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対的に接近、離隔可能に配置されて、
    所定の絞り加工を行なうダイス及びポンチと、該ポンチ
    の周囲において、該ダイスに対向し且つ該ダイスと該ポ
    ンチとの相対的な接近移動に伴って該ダイスを押圧する
    ように配された押え部材と、該押え部材と該ダイスとの
    間に介在せしめられて、それら押え部材とダイスとの間
    に所定の隙間を形成する隙間形成部材とを含み、かかる
    隙間において被加工物を該押え部材の該ダイスへの押圧
    力により挟持せしめつつ、該被加工物に対して前記絞り
    加工を行ない得るようにした絞り型において、 前記隙間形成部材を、前記押え部材とダイスとの間にお
    いて該押え部材の押圧方向に略直交する方向に移動可能
    に配すると共に、該隙間形成部材と該押え部材及び/又
    は該ダイスとの間の当接面を前記ポンチから離隔する方
    向において外方に拡がる隙間調節用傾斜面として構成
    し、該隙間調節用傾斜面に案内されて該隙間形成部材が
    該ポンチに近接する方向に移動せしめられることによっ
    て、該押え部材と該ダイスとの間の隙間が漸次拡開され
    るようにする一方、該隙間形成部材の外方への突出部が
    当接せしめられる面が前記押え部材から前記ダイスに向
    かって拡がる移動用傾斜面とされたカム部材を、前記押
    え部材の外側に配設し、前記ダイスとポンチとの相対的
    な接近移動に伴って、該隙間形成部材が該カム部材の移
    動用傾斜面に案内されて該ポンチに近接する方向に移動
    せしめられるようにしたことを特徴とする絞り型。
  2. 【請求項2】 前記隙間形成部材に対して、該隙間形成
    部材を前記カム部材に対して押圧する方向に付勢力を及
    ぼす付勢手段が設けられ、前記ダイスとポンチとの相対
    的な離隔移動時に、該付勢手段の付勢力によって該隙間
    形成部材が前記ポンチから離隔する方向に移動せしめら
    れるようになっている請求項1に記載の絞り型。
  3. 【請求項3】 前記付勢手段がコイルバネであって、該
    コイルバネが、前記隙間形成部材に設けられた規制手段
    によって、伸縮時において、その伸縮方向以外への移動
    を規制せしめられるようになっている請求項2に記載の
    絞り型。
  4. 【請求項4】 前記隙間形成部材に係合せしめられる係
    合部材を設けて、前記付勢手段の付勢力による該隙間形
    成部材の前記押え部材と前記ダイスとの間からの離脱を
    阻止するようにした請求項2又は請求項3に記載の絞り
    型。
  5. 【請求項5】 前記押え部材と前記ダイスの互いの対向
    部位のうちの少なくとも一方の部位に、外方に開口する
    切欠き部が設けられ、該切欠き部内に、前記隙間形成部
    材が収容配置されている請求項1乃至4の何れかに記載
    の絞り型。
  6. 【請求項6】 前記ポンチと前記カム部材とが同一の基
    台に取り付けられて、前記ダイスに対して相対的に接
    近、離隔移動せしめられる請求項1乃至5の何れかに記
    載の絞り型。
  7. 【請求項7】 前記隙間形成部材と前記押え部材との間
    の当接面を、前記隙間調節用傾斜面として構成する一
    方、該隙間形成部材と前記ダイスとを、一方の側から他
    方の側に向かって突出する突出部と該他方の側に設けら
    れた、該突出部を収容保持し得る形状を有し且つ前記ポ
    ンチに近接する方向に向かって延びる溝部とからなる案
    内機構にて連結せしめて、該隙間形成部材が、前記隙間
    調節用傾斜面と該案内機構にて案内されて、該ポンチに
    近接する方向に移動せしめられるように構成した請求項
    1乃至6の何れかに記載の絞り型。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019500219A (ja) * 2015-12-30 2019-01-10 フォエスタルピネ オートモーティブ コンポーネンツ ドイチュラント ゲーエムベーハー 成形工具

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019500219A (ja) * 2015-12-30 2019-01-10 フォエスタルピネ オートモーティブ コンポーネンツ ドイチュラント ゲーエムベーハー 成形工具

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