JPH0721401Y2 - 車両用フロアカーペットの取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は車両用フロアカーペットの取付構造に関し、更
に詳細に説明すると、車両のフロアパネルの形状に沿っ
てプレス成形され、該フロアパネル上に取付けられる車
両用フロアカーペットの取付構造に関する。

〔従来の技術〕

従来より、車両のフロアパネル上にはフロアカーペット
が載置固定され、クッション性及び居住性を向上させて
いる。

前記フロアカーペットはフロアパネルの弯曲等に対応さ
せてプレス成形されている。このフロアカーペットの後
部は、第４図に示す如く、フロアパネル１及びフロアカ
ーペット２の後部に形成された挿入部3,4にリヤシート
６のクッションフレームの下部に突出形成されたリヤシ
ート６の固定用ワイヤ７を挿入固定すると共に、フロア
カーペット２の後部をクリップ８等を用いてフロアパネ
ル１の後部に固定するようになされている。

前記フロアカーペット２側の挿入部４には合成樹脂製の
ブラケット９が取付けられ、このブラケット９に前記固
定用ワイヤ７を挿入し、この固定用ワイヤ７をロック部
材等によりブラケット９に固定するようになされてい
る。

〔考案が解決しようとする課題〕

然し乍ら、従来のフロアカーペットの取付構造において
は、フロアカーペット２をクリップ８を用いて固定する
と共に、フロアカーペット２の後部に形成された挿入部
４にリヤシート６の固定用ワイヤ７を挿入固定するた
め、クリップ８やブラケット９及びロック部材等を別個
形成し、これらを組付けなければならず部品点数が増大
してコストアップとなる欠点を有すると共に作業能率を
向上させることができない欠点を有していた。

本考案の目的は、クリップやブラケット及びロック部材
の部品点数を減少させてコストダウンを図ることがで
き、更に取付作業を簡易迅速に行うことのできる車両用
フロアカーペットの取付構造を提供するものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は上述せる課題に鑑みてなされたもので、車両の
フロアパネルの形状に沿ってプレス成形され、該フロア
パネル上に取付けられる車両用フロアカーペットの取付
構造において、前記フロアカーペットは下部の緩衝材
と、該緩衝材に接合されたカーペット層とからなり、前
記フロアパネル及びフロアカーペットの後部に車両用リ
ヤシートのクッションフレームの下部に突出形成された
リヤシートの固定用ワイヤを挿入する挿入部が形成さ
れ、該挿入部はフロアパネル及びフロアカーペットのカ
ーペット層の後部に形成されたスリットと、前記フロア
カーペットのカーペット層に形成されたスリットに対応
する位置の緩衝材に一体に形成された凹状部とを有し、
該凹状部が前記フロアパネルのスリットに挿入され、該
凹状部の側壁に前記固定用ワイヤを係止する係止部が形
成された係止プレートが固着され、前記係止プレートの
係止部に凹状部の上方より固定用ワイヤを挿入係止させ
ることによりフロアカーペットの後部がフロアパネルに
固定されるようになされていることを特徴とする。

〔作用〕

本考案に依れば、リヤシートの固定用ワイヤを挿入する
挿入部がフロアパネル及びフロアカーペットのカーペッ
ト層の後部に形成されたスリットと、該カーペット層に
形成されたスリットに対応する位置の緩衝材の下部に一
体に形成された凹状部とを有し、該凹状部がフロアパネ
ルのスリットに挿入され、凹状部に固定用ワイヤを挿入
した場合に、凹状部の側壁に固着された係止プレートの
係止部に固定用ワイヤが係止され、リヤシートの固定用
ワイヤとフロアパネルとが固定状態となることによりフ
ロアカーペットの後部がフロアパネルに固定されるもの
である。

〔実施例〕

以下本考案に係る車両用フロアカーペットの取付構造を
図面に参照して詳述する。

第１図乃至第３図には、本考案の一実施例の概略が夫々
示されており、フロアパネル１には第３図に示すフロア
カーペット11が載置固定される。

前記フロアカーペット11は下部の緩衝材12と、この緩衝
材12の表面側に接合されたカーペット層13とから形成さ
れている。前記緩衝材12は発泡ウレタン樹脂等の発泡合
成樹脂材より形成されている。またカーペット層13は表
面のパイル等からなる表面繊維層と、この表面繊維層の
下部に接合された熱可塑性合成樹脂等からなるバッキン
グ材とから形成されている。このフロアカーペット11は
車両のフロアパネル１の形状に沿ってプレス成形されて
いると共に、緩衝材12の発泡成形時に挿入部14としての
凹状部18が一体に形成されている。

フロアパネル１の後部には挿入部３としてのスリット15
が形成され、このスリット15に緩衝材12の凹状部18が嵌
合するようになされている。

フロアカーペット11の後部に形成された挿入部14はフロ
アカーペット11のカーペット層13に形成されたスリット
17と、このスリット17に対応する位置の緩衝材12に一体
に形成され、前記フロアパネル１のスリット15に挿入さ
れる凹状部18とを有している。前記凹状部18の内側の側
壁には係止プレート19が固着され、この係止プレート19
に係止部19aが突出形成されている。

尚この係止プレート19は緩衝材12の発泡成形時に成形型
内にインサートすることにより緩衝材12と一体化させる
ことができ、また緩衝材12の成形後に固着させるもので
あってもよい。

第１図に示す如くフロアカーペット11の緩衝材12と一体
に凹状部18を形成し、凹状部18に係止プレート19を固着
した状態で、フロアパネル１の後部の挿入部３としての
スリット15に凹状部18を挿入し、フロアパネル１に沿っ
てフロアカーペット11を載置し、リヤシート６のシート
クッションフレームの下部に略Ｕ字状に突出形成された
リヤシート６の固定用ワイヤ７を前記フロアパネル１及
びフロアカーペット11の挿入部3,14に挿入させれば、係
止プレート19の係止部19aが略Ｕ字状の固定用ワイヤ７
のＵ字の内側を係止する状態が得られ、リヤシート６が
固定されると共に、緩衝材12が固定用ワイヤ７の圧入に
よりフロアパネル１に圧接され、フロアカーペット11の
後部をフロアパネル１に固定することができるものであ
る。

〔考案の効果〕

以上が本考案に係る車両用フロアカーペットの取付構造
の一実施例の構成であるが、斯る構成に依れば、フロア
パネル及びフロアカーペットの後部に車両用リヤシート
のクッションフレームの下部に突出形成されたリヤシー
トの固定用ワイヤを挿入する挿入部が形成され、該挿入
部はフロアパネル及びフロアカーペットのカーペット層
の後部に形成されたスリットと、前記フロアカーペット
のカーペット層に形成されたスリットに対応する位置の
緩衝材に一体に形成された凹状部とを有し、該凹状部が
前記フロアパネルのスリットに挿入され、該凹状部の側
壁に前記固定用ワイヤを係止する係止部が形成された係
止プレートが固着され、前記係止プレートの係止部に凹
状部の上方より固定用ワイヤを挿入係止させることによ
りフロアカーペットの後部をフロアパネルに固定するこ
とができ、フロアカーペットの固定のためのクリップや
ブラケット及びロック部材等を別途用いる必要がなく、
部品点数を減少させることができ、著しく経済性に優
れ、また部品点数が少ないので取付作業を簡易迅速に行
うことのできる車両用フロアカーペットの取付構造を得
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案に係る車両用フロアカーペッ
トの取付構造の一実施例の概略を夫々示すもので、第１
図はフロアパネルの後部の分解断面図、第２図は同、フ
ロアカーペットの取付状態の断面図、第３図はフロアカ
ーペットの斜視図、第４図は従来のフロアカーペットの
取付状態を示す分解斜視図である。 図中、１…フロアパネル、３…挿入部、６…リヤシー
ト、７…固定用ワイヤ、11…フロアカーペット、12…緩
衝材、13…カーペット層、14…挿入部、15,17…スリッ
ト、18…凹状部、19…係止プレート、19a…係止部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車両のフロアパネルの形状に沿ってプレス
   成形され、該フロアパネル上に取付けられる車両用フロ
   アカーペットの取付構造において、前記フロアカーペッ
   トは下部の緩衝材と、該緩衝材に接合されたカーペット
   層とからなり、前記フロアパネル及びフロアカーペット
   の後部に車両用リヤシートのクッションフレームの下部
   に突出形成されたリヤシートの固定用ワイヤを挿入する
   挿入部が形成され、該挿入部はフロアパネル及びフロア
   カーペットのカーペット層の後部に形成されたスリット
   と、前記フロアカーペットのカーペット層に形成された
   スリットに対応する位置の緩衝材に一体に形成された凹
   状部とを有し、該凹状部が前記フロアパネルのスリット
   に挿入され、該凹状部の側壁に前記固定用ワイヤを係止
   する係止部が形成された係止プレートが固着され、前記
   係止プレートの係止部に凹状部の上方より固定用ワイヤ
   を挿入係止させることによりフロアカーペットの後部が
   フロアパネルに固定されるようになされていることを特
   徴とする車両用フロアカーペットの取付構造。